専門演習 Ⅰ( 小川ゼミ 7 期生 ) 2014/5/29 報告済提出用最終改訂版 6. 子に嫡出性を付与するための婚姻の効力 最高裁昭和 44 年 10 月 31 日第二小法廷判決 ( 昭和 42 年 ( オ ) 第 1108 号婚姻無効確認本訴並びに反訴請求事件 ) 民集 23 巻 10 号 1

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1 専門演習 Ⅰ( 小川ゼミ 7 期生 ) 2014/5/29 報告済提出用最終改訂版 6. 子に嫡出性を付与するための婚姻の効力 最高裁昭和 44 年 10 月 31 日第二小法廷判決 ( 昭和 42 年 ( オ ) 第 1108 号婚姻無効確認本訴並びに反訴請求事件 ) 民集 23 巻 10 号 1894 頁, 判時 577 号 67 頁 事案 Y( 女 ) が昭和 28 年 8 月ごろ X( 男 ) 方に下宿してから程なく XY 間に肉体関係ができ 結婚を約束しあう仲となったが 結婚について X の両親の反対を受け Y は X 方を出た しかし その後も両名の関係は続き Y は昭和 32 年 11 月女児 A を出産し X は自らの名前をつけ出生届の準備までしていた しかしそのうち X は 訴外 B 女との間に結婚話ができ 挙式が昭和 34 年 10 月 29 日と定まり日も迫ったので 過去を清算すべく この事情を Y に告げたが Y やその家族から責められ かつ Y からせめて A に嫡出子としての地位を得させてほしいとの懇請をうけ 処置に窮した X は いったん Y との婚姻届をして子供を入籍し のちに離婚するという便宜的手続きを認めざるを得なくなり その旨の誓約書を Y 宛に作成し 昭和 34 年 10 月 27 日に X Y の婚姻届がなされるに至った その 2 日後に X は予定どおり B 女と挙式して夫婦生活を営むに至り その反面 Y との間には肉体関係はもちろん夫婦としての関係は全くなかった X は 上述の婚姻届の書面は Y の偽造にかかるものであり 届出当時 X は Y と婚姻する意思がなかったのだから 婚姻届は無効であるとして本件訴訟を提起した 1 審 2 審ともに X Y は婚姻の届出については意思の合致があったが 夫婦関係の設定を欲する効果意思はなかったのだから 婚姻する意思はなかったとして X の請求を認容し Y が上告した 嫡出子嫡出子とは 法律上の婚姻関係にある男女の間で出生した子をいう 非嫡出子非嫡出子とは 法律上の婚姻関係にない男女の間に出生した子をいう 親子関係の成立には 認知という特別の行為を要する 認知認知とは 非嫡出子と父または母との間の親子関係を自らの意思または裁判により成立させる制度をいう ただし ここで成立するのはあくまで親子関係だけである もっとも 準正によって 嫡出子としての身分を得ることは可能である 準正非嫡出子について 婚姻外の父母が子の出生後に婚姻した場合には 子は嫡出子としての身分を取得する (789 条 ) これを 準正という 父の認知の後に父母が婚姻することを婚姻準正と言い 父母の婚姻の後に父が認知することを認知準正という 準正の効果は 1

2 婚姻準正 認知準正いずれについても 婚姻成立時からその効果が生じると解されている 婚姻の成立要件婚姻を有効に成立させるには 実質的要件として 1 婚姻意思の合致 2 婚姻障害がないこと また 形式的要件として 届出が必要とされる 婚姻の無効民法では 婚姻の無効原因として 人違いその他の事由によって当事者に婚姻をする意思がないとき 当事者が婚姻の届出をしないとき を定めている (742 条 ) 婚姻が無効とされた場合には 婚姻に伴う効果ははじめから生じないとされる 争点 742 条 1 号にいう 婚姻をする意思 とは何か 届出をする意思か 法律上の夫婦関係を 設定しようとする意思か 社会通念上の夫婦関係の設定を欲する効果意思か 判旨 上告棄却 当事者間に婚姻をする意思がないとき とは 当事者間に真に社会観念上夫婦であると認められる関係の設定を欲する効果意思を有しない場合を指すものと解すべきであり したがってたとえ婚姻の届出自体について当事者間に意思の合致があり ひいて当事者間に 一応 所論法律上の夫婦という身分関係を設定する意思はあったと認めうる場合であっても それが 単に他の目的を達するための便法として仮託されたものにすぎないものであって 前述のように真に夫婦関係の設定を欲する効果意思がなかった場合には 婚姻はその効力を生じないものと解すべきである 本件婚姻の届出に当たり A に XY 間の嫡出子としての地位を得させるための便法として婚姻の届出についての意思の合致は XY 間にあったが X には Y との間に真に夫婦関係の設定を欲する効果意思はなかったのであるから 婚姻はその効力を生じない 解説 1 結婚相手を取り違えた場合や 当事者間に合意がなく一方がまたは第三者が勝手に婚姻届を提出した場合などについては 742 条 1 号により 婚姻をする意思 を欠くものとしてその婚姻が無効となることに疑いはない しかし 婚姻をする意思 の解釈については 当事者間に届出をする意思の合致があれば足りるのか ( 形式的意思説 ) 社会通念上の婚姻関係を形成する効果意思が必要であるのか ( 実質的意思説 ) 民法上の定型( 婚姻関係 ) に向けられた効果意思であり 民法が強行的に定める効果をすべてについて認識する必要はないが 少なくともそれらを排除しない意思が必要であるのか ( 法律的定型説 ) など争いがある 実質的意思説と形式的意思説の対立婚姻の意思の合致が婚姻の成立要件として必要であるということについては争いがない しかし そこでの婚姻意思がいったい何を意味するかについては 昔から実質的意思説と形式的意思との間で対立があった そして現在では こうした二元的な見解の対立だけで 2

3 なく 何らかの形で婚姻の法律効果に向けた理解をしようとする見解が有力となっている 実質的意思説実質的意思説とは 婚姻意思を 社会通念上夫婦と認められるような関係を創設する意思だと理解する考え方のことである 形式的意思説形式的意思説とは 届出意思説とも言われ 婚姻意思を 届出をする意思だと理解する考え方のことである 法律的定型説法律的定型説とは 婚姻意思を 法律によって定められる法律効果に向けた意思と理解する考え方であり 法律上設定された婚姻の効果 ( 相続権や年金受給権などを含む ) を目的とした婚姻も その法律効果に向けられた意思が実質的なものである限り有効だと考える説である 実質的意思説の問題点実質的意思説は 基本的な問題を抱えている それは 実質的意思説のいう 社会通念上夫婦と認められる関係 を形成する意思とはそもそも何なのか という問題である この点に関して はっきりと定められているわけではない 婚姻についての価値観やライフスタイルが多様化する現代の社会において 夫婦とはいかなる関係か についての社会通念があるかどうか自体も疑わしい 実質的意思説は 基準としては有効に機能しないのではないか という問題を抱えている 形式的意思説の問題点形式的意思説を前提とした場合 ひとつの例として 外国人 A が日本に労働目的で滞在するために 日本人 B と婚姻し その届出をした 日本人 B はその対価として 10 万円を受け取った こういったことが問題なく認められてしまう 他にも問題点として 届出をする意思と 届出によって婚姻の法律効果が生ずるということに向けた意思を区別することが可能なのかどうかという問題がある 形式的意思説が本当に法律効果を考慮せずに 形式的な届出のみに焦点をあてるものであったかということ自体 必ずしも明確ではない 届出が婚姻の法律効果を発生させるものであるということを前提に 届出の意思を問題としていたのであれば そこでは潜在的に婚姻の法律効果に向けた意思が前提とされていたと考える余地がある 婚姻意思についての現在の考え方 ( 法律的定型説 ) 現在では 民法上の定型に向けられた効果意思といったように 民法によって規定された法律効果に向けた意思として婚姻意思を理解する見解が有力である しかし これについても問題がない訳ではない それは 婚姻に関する効果意思とは そもそも何なのかという問題である 婚姻というのは 複数の法律効果をまとめたものである そのために 婚姻の効果のすべての意思が必要なのか その一部があればいいのか また その一部はどのように決まるのかという問題が出てくる 2 判例は 養子縁組について 真に養親子関係の設定を欲する効果意思 を欠く養子縁 組はたとえ当事者間に届出意思の合致があったとしても無効であるとした ( 判例プラクテ ィス民法 Ⅲ-69 事件参照 ) 他方で協議離婚については 実質的婚姻関係を維持しながら協 3

4 議離婚の届出をした場合であっても 法律上の婚姻関係を解消する意思の合致があるとし て有効としたものがある ( 判例プラクティス民法 Ⅲ-14 事件参照 ) 上記の養子縁組の判例の概要を説明 X 女が Y 男を一時的に養子にし 旧法 744 条の禁止規定を回避しようと いわゆる仮養子縁組をしようとした そして その後に Y 男と離縁しようと決めていた その後 X 女が縁組無効確認請求をした 民法では 縁組の無効確認に関して 婚姻の無効原因と同じ規定形式をとり 縁組をする意思がないとき には縁組は無効となると規定している 判例は 実質的意思説をとって真に養親子関係の設定を欲する効果意思を欠く場合には 届出についての意思の一致があっても縁組は無効とするとした この判決で 縁組意思とは 当事者間に真に養親子関係の設定を欲する効果意思 であるとし 実質的意思説を採用することを明言した 上記の協議離婚の判例の概要を説明 X 男と Y 女がおり とある事情により 二人は一度協議離婚をし その後再婚した その後に X の長男 B が戦死し 遺族年金を受給しようとしたが 離婚と再婚により 遺族年金を受給できなかった そこで X と Y との離婚は離婚意思がなく 無効であるとして離婚無効の確認を請求した 判旨は X およびその妻 Y は 離婚の届け出をしたが これは両者が法律上の婚姻関係を解消する意思の合致に基づいてなしたものであり このような場合 両者の間に離婚の意思がないとは言い得ない とした この判決では 届出意思を 法律上の婚姻関係を解消する意思 とみなして離婚を有効とした 本判決は 養子縁組に関する上記の流れをくみ 婚姻をする意思 を 当事者間に真に社会通念上夫婦であると認められる関係の設定を欲する効果意思 と解して婚姻無効を認め 婚姻意思に関する実質意思説的立場を明らかにした 判例は 養子縁組 婚姻など創設的行為については積極的意思 ( 実質的意思 ) が必要であるが 他方 離婚など解消的行為については消極的意思 ( 届出意思 ) で足りるという区分を採用しているようにも見える 判例の立場から分かること この判例から 判例は まさしく実質的意思説の立場を鮮明にしたものと考えられる しかし 他方で 臨終婚の例では 特に婚姻意思を問題とせずにその有効性を承認している ( 判例プラクティス民法 Ⅲ-5 事件参照 ) 判例が実質的意思説をとっているという基本的な部分は 今回のこの判例から導かれるかもしれないが そこでの 真に社会通念上夫婦であると認められる関係の設定を欲する効果意思 についての理解は 臨終婚に関する一連の判例にも照らすのであれば なおそれほど安定したものとはいえないだろう さらに 上記にもある協議離婚の件に関して言えば そこでは 離婚の実質的意思は問題とされていないと解する余地もある 以上のような判決を どのように位置づけて その違い等を説明するか 全体をどのように整合的に位置づけるのかという点で苦労しているのが現状なのである 4

5 参考文献 松本恒雄 潮見佳男 判例プラクティス民法 Ⅲ 親族 相続 ( 信山社 2010 年 ) 中川淳 小川富之 家族法 ( 法律文化社 2013 年 ) 窪田充見 家族法民法を学ぶ ( 有斐閣 2011 年 ) 5

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そこで、X男は、八年前にY女が出した離婚届は民法742条に該当し、無効だと裁判を起こした 7 届出意思を欠く無効な婚姻の追認 最高裁昭和 47 年 7 月 25 日第三小法廷判決 ( 昭和 45 年 ( オ ) 第 238 号婚姻無効確認請求事件 ) 民集 26 巻 6 号 1263 頁 判時 677 号 53 頁 2010 年 4 月 21 日報告分 婚姻の無効 = 成り立つと婚姻の成立要件 1 当事者間に婚姻をする意思がないとき 742 条 1 号 婚姻は当事者の自由な意思の合致によって成立するので

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