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資料 情報通信審議会諮問 新世代モバイル通信システムの技術的条件について 平成 28 年 10 月 12 日

CONTENTS 1. 5G が目指す世界 2. 5G サービス提供のイメージ 3. ( 想定 ) 5G 導入シナリオ 4. 5G 早期実現に向けた NTT ドコモの取り組み状況 5. 5G 早期実現と発展に向けた課題認識 1

5G の基本コンセプト 1 1 5Gは 有無線が一体となって 超高速 多数同時接続 超低遅延といった様々な要求条件に対応することが可能な優れた柔軟性を持つ あらゆる利用シナリオでユーザが満足できるエンド ツー エンドの品質を提供 必ずしも全ての要求条件に対応するネットワークを整備する必要はなく ユー

携帯電話等加入数の推移 1 百万 ) 年 9 月末現在加入数 ( 人口普及率 ) 携帯電話及びBWA 合計 ( グループ内取引調整後 ): 約 15,509 万加入 (121.0%) 携帯電話及びBWA 合計 ( 単純合算 ): 約 17,911 万加入 (139.

本日のご説明内容 1 1. で目指す世界 2. の標準化動向 3. 商用に向けた取り組み

CONTENTS 1. 放送 と モバイル の違い 2. モバイルデータトラヒックの現状と推移予測 3. スマホによる動画視聴の現状 4. トラヒック急増への対応状況 5. 5G で目指す世界 6. モバイルによる4K/8K 動画同時配信の実現性 7. 5G における4K/8K 動画サービスのイメー

現在の取組み (KDDI 法人 ビジネス向け IoT ソリューション ) 充実したサービスメニューで IoT を提供し お客様の課題解決をサポート 1

< 目次 > 1 LTE-Advanced の高度化について 2 5G に向けた取組状況について 3 < 参考 >5G(28GHz 帯 ) の共用検討について

資料 5-4 APT 無線通信フォーラム (AWF) における 700MHz 帯の利用に関する検討状況 総務省

エリクソンの5Gに対する展望と取り組み

動電話端末 の定義を追加 IP 移動電話端末が具備すべき機能として 基本的機能 ( 発信 応答 終了 ) 自動再発信の機能 送信タイミング 位置登録制御 緊急通報機能等について規定を整備 ( 移動電話端末とほぼ同様の項目 ) (2)IP 移動電話端末に係る新たな技術基準適合認定の整備 ( 諮問対象外

資料 3 第 4 世代移動通信システムに関する 公開ヒアリング資料 2014 年 1 月 23 日 Copyright 2014 eaccess Ltd. All rights reserved

帯電話加入数携帯電話加入者数の推移 年 9 月末現在加入数 ( 人口普及率 ) 携帯電話: 約 13,930 万加入 (108.8%) 第 3 世代携帯電話 (3G): 約 10,730 万加入 (83.8%) 3.9 世代携帯電話 (LTE): 約 3,200 万加入 (25.0%)

資料 6-4 < 新世代モバイル通信システム委員会技術検討作業班 ( 第 6 回 ) 資料 > 5G 候補周波数帯における利用イメージについて KDDI 株式会社 2018 年 2 月 27 日 KDDI

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資料 2-1 VHF 帯での利用を計画する 具体的システムの提案について 平成 30 年 12 月 21 日 ( 株 )NTT ドコモ 2018 NTT DOCOMO, INC. All Rights Reserved.

無線局の爆発的な増加 年代は公共分野におけるVHF 帯等の低い周波数帯の利用が中心 1985 年の電気通信業務の民間開放をきっかけに移動通信分野における利用が爆発的に普及 発展 現在 携帯電話 PHS BWAの契約数は 1 億 6,700 万 ( 平成 28 年 12 月末 ) であり

資料 AD 1-9 IoT に向けた emtc の 制度整備について 2016/11/29 UQ コミュニケーションズ Copyright UQ Communications Inc. All Rights Reserved 1

資料 1-4 将来のモバイルネットワーク実現に向けて 平成 29 年 1 月 24 日 株式会社 NTT ドコモ 2017 NTT DOCOMO, INC. All Rights Reserved.

移動通信の将来像と ドコモのネットワーク戦略

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NTTドコモの考えるモバイル進化とMWC 2017展示のハイライト

世界での接続機能を有するデバイス数の推移予測 様々な業界での IoT への注目 今後出現するアプリケーションやビジネスモデル 標準化やデバイス価格の低下などにより 接続デバイス数は増加すると予測 2022 年には合計 290 億のデバイスがネットワークに接続され そのうち 181 億以上は IoT

各種の固定電話回線で無鳴動 双方向接続を提供する LifeLink 集中監視システム 株式会社関西コムネット代表取締役社長中沼忠司目次 1. はじめに 2.LifeLink 集中監視システム 3. 無鳴動 双方向接続を可能とする4 通りの方式 4. 既設の T-NCU 集中監視システムを 継続して活

無線局の爆発的な増加 年代は公共分野におけるVHF 帯等の低い周波数帯の利用が中心 1985 年の電気通信業務の民間開放をきっかけに移動通信分野における利用が爆発的に普及 発展 現在 携帯電話 PHS BWAの契約数は 1 億 6,391 万 ( 平成 28 年 6 月末 ) であり

背景 オフィスや家庭での無線 LAN 利用に加えて スマートフォンの普及に伴い空港 駅や競技場 イベント会場におけるモバイルデータ オフロードが増えています さらに モノがインターネットにつながる IoT *2 (Internet of Things) などの進展によって 無線 LAN の通信量 (

資料1-2 5GHz帯無線LANの周波数拡張に係る技術的条件の検討開始

Microsoft Word - 【プレス】 _ミツウロコ・京セラ・NEC_IoT協業_Final-2.docx

ネットワークにつながる IoT 端末の増加 1 予測 自動車 家電 ロボットなどあらゆるモノがインターネットにつながり 情報のやり取りをすることで 新たな付加価値を生み出す IoT 時代の本格的な到来が期待 スマートフォン PC の接続数の大きな増加が見込めないのに対し LPWA などインターネット

新刊のご案内 第 5 世代移動通信技術 設備投資動向 関連産業サービス開発動向 2018 年度版 ~5G の将来像を技術面 サービス面 キャリア ベンダ 国内 国際動向等多角的に分析 ~ 調査の目的 背景 2017 年末に第 5 世代無線仕様 (5G NR) が策定されたのを機に 5G の商用展開に

資料 3-3 諸外国等における計測の実施 広告表示の状況 2013 年 1 月 24 日 株式会社野村総合研究所 ICT メディア産業コンサルティング部 東京都千代田区丸の内 丸の内北口ビル

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5Gビジネス創出をめざす実証実験を海外に拡大

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情報経済論

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IoT時代を支える無線ネットワーク技術

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資料 平成 30 年度総務省 ICT 関係重点政策 ( 科学技術関連予算を抜粋 ) 平成 29 年 9 月 総務省

UWB(Ultra Wide Band: 超広帯域 ) 無線システムについて UWB 無線システムの概要 UWB 無線システムとは : 非常に広い帯域幅にわたって電力を拡散させて 数百 Mbps 規模の高速通信を可能とする無線システム 電力 (W/MHz)

が実現することにより 利用希望者は認証連携でひもづけられた無料 Wi-Fi スポットについて複数回の利用登録手続が不要となり 利用者の負担軽減と利便性の向上が図られる 出典 : ICT 懇談会幹事会 ( 第 4 回 )( 平成 27(2015) 年 4 月 24 日 ) 2. 現状 日本政府観光局

WRC-19 における高周波数帯 ( GHz) での携帯電話周波数の確保に向けて 株式会社 NTT ドコモ 無線アクセス開発部担当部長 あたらし新 ひろゆき博行 1. はじめに 国際電気通信連合 (ITU:International Telecommunication Union) の

資料 7 モバイル市場の競争環境に関する研究会 事業者ヒアリング説明資料 2018/10/18 株式会社インターネットイニシアティブ

CJK+ITU-T ラウンドテーブル会議 (要点)

資料2-3 要求条件案.doc

移動通信システムの進化 ( 第 1 世代 ~ 第 5 世代 ) 1 最大通信速度 (bps) 10G 1G 100M 10M 1M 100k 10k 最大通信速度は 30 年間で約 10 万倍 音声 アナログ方式 第 1 世代 パケット通信 デジタル方式 静止画 ( カメラ ) メール 第 2 世代

1. モバイルの進化とそのインパクト 2.IoTを支える電波 3.5Gの実現 4. クルマが変わる 年のワイヤレス社会実現に向けて

2. 多様化する企業ニーズに応える 4 つのコース M2M *1 市場の更なる拡大や スマートフォン タブレットの普及拡大 LTE の急速な浸透により企業へのモバイル導入がますます加速する中 Arcstar Universal One モバイル OCN モバイル ONE for Business 共

移動通信システムの進化 1 (bps) 最大通信速度は 30 年間で約 10,000 倍 10G 最大通信速度 1G 100M 10M 1M メール 静止画 ( カメラ ) ブラウザ 世界共通のデジタル方式 動画 3.5 世代 3.9 世代 第 3 世代 高精細動画 LTE LTE-Advanced

CONTENTS 1 移動通信市場の動向 ( 契約者数 トラフィック状況 等 ) 2 LTE-Advancedに関する国際標準化動向 等 3 将来のLTE-Advancedサービスの展望 4 LTE-Advanced 高度化への要望 1

2020年までの5G導入に向けた標準化動向

取組みの背景 これまでの流れ 平成 27 年 6 月 日本再興戦略 改訂 2015 の閣議決定 ( 訪日外国人からの 日本の Wi-Fi サービスは使い難い との声を受け ) 戦略市場創造プラン における新たに講ずべき具体的施策として 事業者の垣根を越えた認証手続きの簡素化 が盛り込まれる 平成 2

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資料 3-4 一般社団法人情報通信ネットワーク産業協会 第 3 回将来のネットワークインフラに関する研究会 将来のネットワークインフラに関する研究会 ー新たなネットワークインフラの利活用 年 3 月 17 日一般社団法人情報通信ネットワーク産業協会 (CIAJ)

別紙 1 電気通信サービスに係る内外価格差調査ー平成 29 年度調査結果 ( 概要 ) ー 平成 3 0 年 9 月総務省

2つ目については 端末や装置など 製品が複数あることを想定していると思われる 三瓶主任 :P.10 について 送信機はビームを絞っているのか ビームを絞ったにも関わらず 縦側に信号が漏れるということか 赤田氏 : 今日の資料にはないが 都心部ではビルからの反射により送信源がない方向からもビームが飛ん

日立テレコムが米国のケーブルテレビ事業者からGPON システムを受注

ニュースリリース_株式会社インプレス

Fujitsu Standard Tool

調査研究の概要 報告書第 Ⅱ 編 (3 頁 ~) Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc. 2

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人材育成 に関するご意見 1) 独立行政法人情報通信研究機構富永構成員 1 ページ 2) KDDI 株式会社嶋谷構成員 8 ページ 資料 7-2-1

(1) 3.5GHz 帯への第 4 世代システム導入理由と想定するシステムについて (2) 今後の周波数割当等に向けた提言 2014 NTT DOCOMO, INC. All Rights Reserved. 1

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携帯電話等契約数の推移と移動通信トラヒックの増加 1 我が国の移動通信システム ( 携帯電話及び広帯域移動無線アクセスシステム (BWA)) の契約数は 平成 30 年 6 月末時点で約 1 億 7,225 万に達している 背景にはスマートフォン等の普及があり これらのデバイスによる動画像伝送等の利

Sigfox で生活を楽しくする IoT アイデアコンテスト IoT ネットワーク Sigfox のご紹介 京セラコミュニケーションシステム株式会社 (KCCS) 経営企画部コンテスト事務局 KYOCERA Communication Systems Co., Ltd.

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5G が目指す世界 ( 目標性能 ) 世界的にほぼ共通の要求条件が合意されている今後 3GPP, ITU-R にて 評価条件とともに具体的な要求条件を決定 容量 /km 倍 大容量化 高速通信 ユーザ体感スループット 100 倍 ( ピークデータレート 10Gbps 以上 ) 5G 低

資料 2-1 IoT 時代の電気通信番号に関する研究会事業者ヒアリング説明資料 2019 年 1 28 株式会社インターネットイニシアティブ

地局装置を介して位置情報管理サーバに伝えられ 位置情報として地図上に表示することができます 利用イメージを図 2 に示します 図 2 業務用無線システムの利用イメージ 3. 中継無線システムの開発 (1) 開発の背景中継伝送路を救済する既存の災害対策用無線システムでは 156 Mbit/s または

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諮問の背景 概要 1 背景 データ通信を中心とした携帯電話サービスの急速な需要拡大による 携帯電話番号の不足 ( 枯渇 ) 対策が必要 あらゆる モノ がインターネットに接続される IoT(Internet of Things) 時代において 需要がさらに増大すると見込まれる M2M(Machine

無線LAN/Wi-Fiの通信技術とモジュール活用

(2) サービスの特長 1グローバル規模で同一環境の導入が可能国内だけでなく Arcstar グローバル IP-VPN サービス提供国を中心に世界各国で提供するため グローバル規模で同じサービスが利用できます そのため 今まで国ごとに稼動がかかっていたシステム構築 管理の集約による効率化や 同じコミ

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アウトライン ネットワーク利用形態の変革 ネットワーク関連技術への取り組み 将来のネットワークインフラを支える技術 まとめ 2

報道発表資料(新宿駅屋内地図オープンデータ)

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資料 12-5 新世代モバイル通信システム委員会技術検討作業班説明資料 BWA 高度化 (WiMAX R3.0) 及び定期検査の要望について 2019 年 3 月 27 日 UQ コミュニケーションズ株式会社 Copyright UQ Communications Inc. 1

1. 実現を目指すサービスのイメージ 高齢者や障害者 ベビーカー利用者など 誰もがストレス無く自由に活動できるユニバーサル社会の構築のため あらゆる人々が自由にかつ自立的に移動できる環境の整備が必要 ICT を活用した歩行者移動支援サービスでは 個人の身体状況やニーズに応じて移動を支援する様々な情報

Press Release 報道関係各位 2019 年 6 月 11 日 IoT の導入から運用まで必要な機能をパッケージ化した amnimo sense beta( アムニモセンスベータ ) を 6 月 11 日 ( 火 ) からサービス提供開始 アムニモ株式会社 ( 本社 : 東京都武蔵野市代表

資料 UWB 作 1-3 情報通信審議会情報通信技術分科会陸上無線通信委員会 UWB 無線システム屋外利用検討作業班 ( 第 1 回 ) 2018 年 6 月 15 日 UWB 無線システムに関する海外動向 FMMC 一般財団法人マルチメディア振興センター 1

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平成12年度

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モノ向け利用を加速する広域無線アクセスへの取り組み

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2020 年以降の新たな 移動通信システム構築に向けて ( 検討課題 : 新しい電波利用の姿 ) ~ 豊かな社会に向けた ものづくり の観点から ~ 2014 年 4 月 25 日富士通株式会社 電波政策ビジョン懇談会プレゼンテーション資料

ホームネットワークシステム は 店舗や倉庫の見守り モニタリングなど様々 な用途でお役立ち システムイメージ ホームユニットを無線 LAN 1 経由でインターネットに接続し お手持ちのスマホ 2 に センサー チャイム 合わせて 最大 50 台まで登録可能 離れた場所や不在エリアを見守り モニタリン

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DOCSIS 3.0( 単独 ) LTE WiMAX 衛星ブロードバンド 各技術を統合した算出基準 : ブロードバンド総合カバレッジ - 衛星ブロードバンドを除いた上記の接続技術を対象 固定ブロードバンド総合カバレッジ - 衛星 HSPA LTE を除いた上記の接続技術を対象 NGA カバレッジ -

2011-R 年 1 月 19 日 クラウド時代に対応した企業向け新ネットワークサービス Universal One の提供開始について ~ 高品質 高信頼ネットワークを国内外シームレスに展開 ~ NTT コミュニケーションズ ( 略称 :NTT Com) は クラウド利用に最適化し

電波に関する問題意識(原座長提出資料)

Copyright(C)2015 NTT DATA CORPORATION 1 テ ク ノ ロ ジ ー の 進 化

技術検討作業班ヒアリング資料 資料 12-1 技術検討作業班における 主な議題について 2019 年 3 月 27 日 株式会社 NTT ドコモ Copyright 2019 NTT DOCOMO, INC. All Rights Reserved.

2 クラウド連携版デバイス WebAPI Symphony を開発しました Symphony は開発コードネームです


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資料 1-5 第 5 世代移動通信システムの検討状況について ( 情報通信審議会新世代モバイル通信システム委員会第 1 回及び第 2 回会合資料より ) 平成 29 年 1 月 31 日

移動通信システムの進化 1 (bps) 最大通信速度は 30 年間で約 10,000 倍 10G 最大通信速度 1G 100M 10M 1M メール 静止画 ( カメラ ) ブラウザ 世界共通のデジタル方式 動画 3.5 世代 3.9 世代 第 3 世代 高精細動画 LTE LTE-Advanced 第 4 世代 第 5 世代 100k 音声 パケット通信 デジタル方式 10 年毎に進化 10k 1980 アナログ方式 第 1 世代 第 2 世代 1990 2000 2010 2020 ( 年 )

5G で何が変わるか 2 社会的なインパクト大<5Gの主要性能 > 超高速多数同時接続超低遅延 最高伝送速度 10Gbps ( 現行 LTEの100 倍 ) 100 万台 /km² の接続機器数 ( 現行 LTEの100 倍 ) 1ミリ秒程度の遅延 ( 現行 LTEの1/10) 超低遅延 超高速現在の移動通信システムより 100 倍速いブロードバンドサービスを提供 移動体無線技術の高速 大容量化路線 2G 3G 4G 多数同時接続 5G 2 時間の映画を 3 秒でダウンロード 超低遅延利用者が遅延 ( タイムラグ ) を意識することなく リアルタイムに遠隔地のロボット等を操作 制御 多数同時接続スマホ PC をはじめ 身の回りのあらゆる機器がネットに接続 ロボットを遠隔制御 ロボット等の精緻な操作をリアルタイム通信で実現 膨大な数のセンサー 端末 カメラ スマートメータ 自宅部屋内の約 100 個の端末 センサーがネットに接続 ( 現行技術では スマホ PC など数個 )

産業構造の変化への戦略的な対応 3 4G までは 従来型の携帯電話端末やスマートフォンを対象に 音声通話と通信速度の高速化によるデータ伝送がサービスの中心 5G 時代では スマートフォンといった従来型の端末をベースとしたビジネスだけでなく IoT や自動車 産業機器 スマートメータといった新しい分野の市場創出が期待 5G での検討は モバイルブロードバンドが先行しているが 新たな市場創出に対応するため ICT 業界にとどまらず 幅広い産業界とのパートナーシップを検討し 5G による収益構造の変化への対応が必要 収益性高 これまでのビジネス領域 スマートフォン / タブレット端末 今後はこの領域でビジネスパートナー作りを含めて 5G ビジネス戦略 をたてることが必要 収益性低 接続数小 4G までの主なビジネス領域 自動車分野 産業機器分野 ホームセキュリティ分野 スマートメータ分野 5G で新たに加わるビジネス領域 その他 IoT 分野 接続数大 出展 : 日経コミュニケーションズ 2015/4 月号

ITU における 5G 実現に向けた検討 1 4 2015 年 9 月 2020 年以降の将来の移動通信システムに関する枠組及び目的を示した IMT ビジョン勧告 (M.2083) を策定 同勧告において 5G の利用シナリオや 5G の要求条件など 5G 開発の方向性等を提示 <5G の利用シナリオ > モバイルブロードバンドの高度化 (Enhanced moible broadband) 大量のマシーンタイプ通信 (Massive Machine Type Communication) 超高信頼 低遅延通信 (Ultra reliable and low latency communication) <5Gの主な要求条件 > 最高伝送速度 20Gbps 100 万台 /km² の接続機器数 1ミリ秒程度の遅延 最高伝送速度 (Gbps) 一定の条件下 ユーザ体感伝送速度 (Mbps) モバイルブロードバンドの高度化 (Enhanced mobile broadband) システム通信容量 (Mbps/m²) 周波数効率 大量のマシーンタイプ通信 (Massive Machine Type Communication) 超高信頼 低遅延通信 (Ultra reliable and low latency communication) エネルギー効率 移動性能 (km/h) 接続端末密度 ( 端末数 /km²) 遅延 (ms)

ITU における 5G 実現に向けた検討状況 2 5 2016 年 10 月の ITU-R SG5 WP5D 会合において 5G の 1 技術性能要件 2 評価基準 方法について議論 13 の 技術性能要件 とブロードバンドを中心とした 5 つの 試験モデル についてほぼ合意 技術性能要件 13 の技術性能要件及びそれぞれに対する要求値について 一部を除いてほぼ合意 次回会合 (2017 年 2 月 ) で最終化予定 < 技術性能要件 > 1 最高伝送速度 2 最高周波数効率 3 ユーザ体感伝送速度 4 5% ユーザ周波数利用効率 5 平均周波数効率 6 エリア当たりの通信容量 7 遅延 8 端末接続密度 9 エネルギー効率 10 信頼性 11 移動性能 12 移動時中断時間 13 帯域幅 評価基準 方法 3 つのブロードバンド試験モデル 1 つの多数同時接続試験モデル 1 つの低遅延 高信頼試験モデルの 5 つの試験モデルについてほぼ合意 ( これ以外の環境は不要との方向 ) ブロードバンド モデル環境周波数 embb 1 屋内 (Indoor) 4GHz, 30GHz, 70GHz embb 2 超都市部 (Dense Urban) 4GHz, [30GHz] embb 3 地方 (Rural) [700MHz 4GHz] 多数同時接続 mmtc 都市部 (Urban Macro) 700MHz 低遅延 高信頼 URLLC 都市部 (Urban Macro) 4GHz

5G の国際標準化動向 6 2020 年の 5G 実現に向けて ITU( 国際電気通信連合 ) や 3GPP 等において 標準化活動が本格化 ITU: 2015 年 9 月 IMT ビジョン勧告 (M. 2083) を策定 2017~2019 年 5G 無線インターフェースの提案を受付け 2020 年 5G の無線インターフェース勧告化 3GPP: リリース 14 から 5G の標準化作業が開始され 5G の基礎的な調査を実施 続く リリース 15 では 5G の基本仕様を策定 5G の全要求条件に対応した仕様は リリース 16 では完成する予定 3GPP(3rd Generation Partnership Project) とは 3G 4G 等の仕様を検討 開発し 標準化することを目的とした標準化団体 日本 米国 欧州 中国 韓国の標準化団体によるパートナーシッププロジェクトであり 1998 年設立 2015 年 2016 年 2017 年 2018 年 2019 年 2020 年 ITU 世界無線通信会議 (WRC-15) IMT 将来ビジョン勧告 5G 技術性能要件 5G ワークショップ 世界無線通信会議 (WRC-19) 5G 無線インターフェース提案受付 5G での利用を想定したミリ波等の周波数が IMT 用に特定見込み 5G 無線インターフェース勧告策定 3GPP 5G ワークショップ リリース 13 4G(LTE- Advanced) の高度化 機能拡張 (~2016 年 3 月 ) リリース14 リリース15 リリース16 5G 調査検討 (~2017 年 6 月 ) 5G のベースとなる仕様の検討 フェーズ 1(~2018 年 9 月 ) 5G のサブセット仕様化 モバイルブロードバンドを中心に 2020 年に実現する 5G の基本仕様の策定 フェーズ 2(~2019 年 12 月 ) 5G の全要求条件への対応 2020 年以降の実現を念頭に IoT や低遅延にも対応した 5G のフルスペックの策定

主要国の取組状況 7 米国 2016 年 7 月 FCCは 5G 候補周波数に関する 報告と規則 を採択 5G 用周波数帯として 27.5-28.35 GHz 38.6-40 GHzなど4つの5G 用周波数帯域を提示 2016 年 2 月 通信事業者 機器ベンダー等から構成される 4G Americas は 5G Americasに名称を変更 アメリカ大陸における5G 推進活動を強化 2015 年 9 月 Verizon エリクソン ノキア クアルコム サムスン等は 5G 実現に向けたフォーラムを設立 Verizonは 2017 年の商用サービス開始を計画 欧州 産学官連携で 5G PPP を設置し 5Gのコンセプト等を検討 Horizon2020を通じて 5Gの研究開発 実証プロジェクトを実施 2020 年までに7 億ユーロを投資予定 民間からは30 億ユーロ以上を投資予定 2018 年から実証実験を開始し 2020 年以降 5G 商用インフラを整備 英国サリー大学が5Gイノベーションセンター (5GIC) を設立 2015 年から実証等を開始 韓国 中国 2018 年の平昌オリンピックにおいてKT サムソン SK Telecom 等が実証を計画 28GHz 帯を用い プレスセンター 空港 会場等に ホログラム VR( 仮想現実 ) 等を提供予定 2020 年商用サービス開始を計画 5G 研究開発プロジェクトを通じて 2020 年までに4.9 億ドルを投資 2016 年 2 月 5G 実証実験の協力を促進するため KT SK Telecom NTTドコモ Verizonの4 社は 5G Open Trial Specification Allianceを設立 次世代移動通信 電波技術の研究開発団体である FuTURE FORUM や 3 省庁により設立された IMT-2020 Promotion Groupが 5Gの要求仕様を検討 2016 年 1 月から3~4GHz 帯を用いた5G 実証実験を実施 2020 年の商用サービス開始を計画

各国 地域における 5G 推進団体 8 2020 年の 5G 実現に向けて 主要国 地域において産学官の連携による 5G 推進団体が設立 5G の要素技術 要求条件等をとりまとめるとともに 研究開発等を推進 ワークショップ開催や MoU 締結等により 団体間の情報共有 国際連携を強化 5G の早期実現に向けて 実証実験等の取組を本格化 世界各地の 5G 推進団体 EU 5G PPP (Public-Private Partnership) 中国 FuTURE FORUM IMT-2020(5G) PG 米国 5G Americas マレーシア MTSFB (Malaysian Technical Standard Forum Berhad) 5G SubWG インドネシア I5GF (Indonesia 5G Forum) 韓国 5G フォーラム

情報通信審議会での検討状況 9 1 背景 2020 年の実現を目標に 世界各国で研究開発や実証等の取り組みが活発に進められている第 5 世代移動通信システム (5G) は 超高速 だけでなく 多数同時接続 や 低遅延 高信頼 といった特徴を有する新世代のモバイル通信システム 5Gの特徴を活かして 交通 スマートシティ 農林水産 医療などの分野での利活用や新ビジネスの創出が期待されている 5Gを早期に実現することで 我が国企業の国際競争力強化や地域活性化等を図ることが必要 こうした状況を踏まえ 2020 年の5G 実現に向けた制度整備を行うため 新世代モバイル通信システム (2020 年代の移動通信システム ) の技術的条件をとりまとめるための検討を昨年 10 月より開始 2 検討の方向性 検討の前提となる事項 基本コンセプト ネットワーク構成 サービスイメージ 要求条件 4G から 5G への進化シナリオ等 3 検討スケジュール IoT への展開等 4G までと異なる進化が期待される 5G の早期実現に向けて 検討の前提となる事項を明確にした上で 技術的条件の検討に着手する必要 技術的条件のとりまとめ 2020 年の 5G 実現に向けて 5G の導入が想定される周波数帯毎等に 技術的条件をとりまとめ 5G実3GPP 28 年度 29 年度 30 年度 31 年度 32 年度 レポート作成 現情報通信審議会新世代モバイル通信システムの技術的条件検討 ITU 要求条件等の無線インターフェースの提案募集 3GPP Rel 14 (5G の調査検討 ) 3GPP Rel 15 (5G の基本仕様 ) 3GPP Rel 16 (5G の全体仕様 ) 3GPP(3rd Generation Partnership Project) とは 3G 4G 等の仕様を検討 標準化することを目的に 1998 年に設立された日米欧中韓の標準化団体からなるプロジェクト

新世代モバイル通信システム委員会の設置 10 情報通信審議会 情報通信技術分科会 ITU 部会 情報通信政策部会 放送システム委員会 ( 放送技術課 ) 放送システムに係る技術的条件に関する事項 航空 海上無線通信委員会 ( 衛星移動通信課 ) 航空無線通信の技術的諸問題及び海上無線通信システムの技術的条件に関する事項 電気通信事業政策部会 IP ネットワーク設備委員会 ( 電気通信技術システム課 ) 電気通信ネットワークの IP 化に対応した電気通信設備に係る技術的条件に関する事項 衛星通信システム委員会 ( 衛星移動通信課 ) 衛星通信システムに係る技術的条件に関する事項 郵政政策部会 陸上無線通信委員会 ( 移動通信課 ) 移動通信システム及び固定通信システムに係る技術的条件に関する事項 電波利用環境委員会 ( 電波環境課 ) 電磁波が電子機器や人体に及ぼす影響に関する事項 携帯電話等高度化委員会 ( 移動通信課 ) 携帯電話等の無線システムの高度化に係る技術的条件に関する事項 技術戦略委員会 ( 技術政策課 ) ICT 分野における重点研究開発及び重点研究開発課題並びに研究開発 成果展開 産学官連携等の推進方策に関する事項 新世代モバイル通信システム委員会 新設 ( 移動通信課 ) 新世代モバイル通信システムの技術的条件に関する事項

5G 導入に向けた技術的条件の策定 11 世界各国で 5G 導入に向けた検討が活発化 我が国においても世界に先駆けて 5G を導入するため 5G の技術的条件を早期に策定することが重要 5G 導入に向けた技術的条件を策定するため 情報通信審議会に対し 新世代モバイル通信システム (2020 年代の移動通信システム ) の技術的条件 を諮問本年夏頃までに5Gの基本コンセプトを明確にした上で 周波数帯毎に随時一部答申を希望 ITU 米国 韓国 欧州中国 国際機関 諸外国での検討状況 5G 用候補周波数として 24.25GHz から 86GHz までの 11 帯域を検討 2019 年の世界無線通信会議 (WRC-19) で具体的な周波数を特定予定 昨年 7 月 連邦通信委員会 (FCC) は 28GHz 帯を含む 4 つの周波数帯を 5G 用周波数として公表 2017 年の平昌オリンピックで 28GHz 帯を活用した 5G のデモを計画 6GHz 以下の帯域 (3.5GHz 4.5GHz 帯など ) を検討 実証も計画 国際電気通信連合 図 1:6GHz 以下の周波数帯 図 2:6GHz 以上の周波数帯 20-30GHz 30-40GHz 40-50GHz 50-60GHz 60-70GHz 70-80GHz 80-90GHz 29.5 40.5 43.5 47 50.2 24.25 27.5 31.8 33.4 37 42.5 45.5 47.2 50.4 52.6 66 76 81 86 28GHz 帯 割当済 ( 携帯電話 ) 他無線局 ( 衛星 放送等 ) が使用している帯域 700 800 900 1000 1400 1500 1700 1800 1900 2000 2100 2200 2300 2400 2500 2600 2700 3400 3500 3600 3700 3800 3900 4000 4100 4200 4300 4400 4500 4600 4700 4800 4900 MHz 1.7GHz 帯 2.3GHz 帯 今後携帯電話に使用するため既存無線局を他の周波数帯に移行中の帯域 移動通信への新たな割り当てを検討中 2.6GHz 帯 3.4GHz 帯 割当済 ( 無線 LAN( 屋内限定 )) 3.6GHz~4.2GHz 4.4GHz~4.9GHz WRC19 における 5G 候補周波数帯

1 5G の基本コンセプト 12 5Gは 超高速 (embb) 多数同時接続(mMTC) 低遅延 高信頼(URLLC) などの特徴を有するIoT 基盤 5Gは 多種多様な周波数帯 無線アクセス技術から構成されるヘテロジニアス ネットワーク構成となる いつでもどこもでも あらゆる利用シーンでユーザが満足できるエンドツーエンドの品質を提供可能な 究極の柔軟性 (Extreme Flexibility) を持つ 多種多様な要求条件に応じ 必要な場所に適切な機能 ( ネットワーク ) を展開 5Gの活用により 産業構造の変化をもたらす 新たなビジネス創出に向けて 業界を超えたエコシステムの構築が必要 産業横断のオープンイノベーションにより 社会価値を創造 各産業における各サービス事業者が 迅速に容易に必要な機能を提供することで 新世代のサービス創出に貢献 オープン & コラボレーション型のネットワークへ進化 パートナー企業と新たなサービスを提供するB2B2Xモデルを推進

IoT 時代の無線通信システム 13 5G は 従来のスマートフォンや携帯電話といった利用形態の枠を超え あらゆるモノがインターネットにつながる IoT 時代の ICT 基盤として様々な分野での活用が期待 低消費電力 低コストを可能とする IoT 向けの通信システムの早期実現に向けて 3GPP において emtc や NB- IoT などの検討が進められている NB-IoT: Narrow Band Internet of Things, emtc: enhanced Machine Type Communication IoT 向け無線通信システム 膨大な数の端末がインターネットに接続される IoT 時代の本格的な到来に対応するため 低消費電力 ( 長寿命 ) で広いカバーエリアを持つ低コストの無線システム ( いわゆる LPWA(Low Power Wide Area)) が求められており 様々な規格が提案 2016 年 6 月 3GPP において 繰り返し送信やパワーセービングモードの導入等により 低消費電力等を実現した NB-IoT 及び emtc の仕様を策定 ベンダー等において サービス提供に向けた製品開発等の取組が加速 既存の携帯電話ネットワークを活用することで 迅速な面的サービス提供が可能 消費電力 高 無線 LAN 5G? 携帯電話 (3G/4G) 低 Wi-SUN, BLE, ZigBee etc. emtc NB-IoT... 1m 10m 100m 1km 図 :emtc/nb-iot と既存の通信技術の違い 通信距離 ( 出典 : 日経コミュニケーション 2016 年 4 月号 ) 図 :emtc NB-IoT の利用イメージ 既存の携帯電話網を活用することで 面的なサービスエリアを確保し 膨大な数のセンサーやスマートメータ 等 IoT 端末を収容

emtc/nb-iot のサービスイメージ 14 emtc/nb-iotは ワイドエリア 低消費電力といった特徴を有する携帯電話をベースとしたIoT 技術 電力 ガス 水道などのスマートメーター 各種センサー 機器の維持管理 物流といったM2M 分野ほか ウェアラブル 医療ヘルスケアといった分野での活用も期待 比較的伝送速度の速いeMTCと数十 kbps 程度の通信速度のNB-IoTを応用分野に応じて活用 emtc 低 ~ 中速の移動に対応比較的大きいデータに対応 1Mbps 程度の通信用途 ウェアラブル機器ヘルスケア 見守りなど NB-IoT 通信中の移動は想定外少量のデータ通信に最適化 数 10kbps 程度の通信用途 スマートメーター機器管理 故障検知など ウェアラブル端末 スマートメータ ユースケースガス 水道メータリング貨物追跡ウェアラブル環境 農業系センサーファシリティスマートホームスマートシティ 適用例 電源確保が難しく電波が届きにくかったメータボックス内に設置 電源が確保できないコンテナ等の貨物や自転車等へ取り付け スマートウォッチ バイタルセンサー等のウェアラブル端末で利用 電源確保が難しく電波が届きにくかった山間地 河川 農地 牧場等に設置 電波が届きにくかったオフィスビル等の電源設備室や空調機械室等に設置 インターネット経由での玄関ドアロック 窓の開閉監視 家電の遠隔操作等を実現 駐車場管理 街灯の制御 渋滞状況に応じた信号制御 ゴミ収集等を実現 3 第 1 回アドホックグループ会合資料 ( 古川構成員 川西構成員 上村構成員 ) より作成