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金のみの場合は年収 28 万円以上 1 年金収入以外の所得がある場合は合計所得金額 2 16 万円以上が対象となる ただし 合計所得金額が16 万円以上であっても 同一世帯の介護保険の第 1 号被保険者 (65 歳以上 ) の年金収入やその他の合計所得が単身世帯で28 万円 2 人以上世帯で346

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( 参考 ) 平成 29 年度予算編成にあたっての財務大臣 厚生労働大臣の合意事項 ( 平成 29 年 12 月 19 日大臣折衝事項の別紙 ) < 医療制度改革 > 別紙 (1) 高額療養費制度の見直し 1 現役並み所得者 - 外来上限特例の上限額を 44,400 円から 57,600 円に引き上


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基本理念 第 6 期計画では 高齢者が住み慣れた地域で健康でいきいきと充実した生活を送ることができる地域社会の構築をめざしてきました 第 7 期計画においても 第 6 期計画の基本理念を継承し 総合計画における高齢者福祉の施策の実現をめざして 住んでよかった亀岡 老後も楽しい亀岡 を本計画の基本理念

別紙2

高齢者を取り巻く状況 将来人口 本市の総人口は 今後も減少傾向で推移し 平成32年 2020年 には41,191人程度にまで減少し 高齢 者人口については 平成31年 2019年 をピークに減少に転じ 平成32年 2020年 には15,554人程度 になるものと見込まれます 人 第6期 第7期 第8

介護保険制度改正の全体図 2 総合事業のあり方の検討における基本的な考え方本市における総合事業のあり方を検討するに当たりましては 現在 予防給付として介護保険サービスを受けている対象者の状況や 本市におけるボランティア NPO 等の社会資源の状況などを踏まえるとともに 以下の事項に留意しながら検討を

問 2 次の文中のの部分を選択肢の中の適切な語句で埋め 完全な文章とせよ なお 本問は平成 28 年厚生労働白書を参照している A とは 地域の事情に応じて高齢者が 可能な限り 住み慣れた地域で B に応じ自立した日常生活を営むことができるよう 医療 介護 介護予防 C 及び自立した日常生活の支援が


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第28回介護福祉士国家試験 試験問題「社会の理解」

地域包括ケアシステムの構築について 団塊の世代が 75 歳以上となる 2025 年を目途に 重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう 医療 介護 予防 住まい 生活支援が包括的に確保される体制 ( 地域包括ケアシステム ) の構築を実現 今後

計画の今後の方向性

負担割合の引き上げ 一定以上所得者の利用者負担の見直し 保険料の上昇を可能な限り抑えつつ 制度の持続可能性を高めるため これまで一律 1 割に据え置いている利用者負担について 相対的に負担能力のある一定以上の所得の方の自己負担割合を 2 割とする ただし 月額上限があるため 見直し対象者の負担が必ず

3 高齢者 介護保険を取り巻く現状 1 人口 高齢化率本市は高齢化率が 45% を超えており 本計画の最終年度である 2020( 平成 32) 年度には 高齢化率 48.0% 2025( 平成 37) 年度には高齢化率 49.7% まで増加することが推計されます また 2018( 平成 30) 年以

まちの新しい介護保険について 1. 制度のしくみについて 東温市 ( 保険者 ) 制度を運営し 介護サービスを整備します 要介護認定を行います 保険料を徴収し 保険証を交付します 東温市地域包括支援センター ( 東温市社会福祉協議会内 ) ~ 高齢者への総合的な支援 ( 包括的支援事業 )~ 介護予

第 1 巻人間と社会 介護 1 1 科目 4 介護 福祉サービスの理解と医療との連携第 1 章第 1 節介護保険制度創設の背景 目的および動向変更箇所介護保険法等の改正内容 191 頁〇介護保険制度施行後の状況 2017( 平成 29) 年の介護保険制度改正 ( 地域包括ケアシステムの強化 ) 1

2 社会保障 2.1 社会保障 2.2 医療保険 2.3 年金保険 2.4 介護保険 2.5 労災保険 2.6 雇用保険 介護保険は社会保険を構成する 1 つです 介護保険制度の仕組みや給付について説明していきます 介護保険制度 介護保険制度は 高齢者の介護を社会全体で支えるための制度

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4月20日(水)衆・厚労委 古屋範子議員の議事録(抜粋)

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1. 介護保険制度の現状と今後 2

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Microsoft PowerPoint - 7.【資料3】国民健康保険料(税)の賦課(課税)限度額について

参考資料

区分

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改定事項 基本報酬 1 入居者の医療ニーズへの対応 2 生活機能向上連携加算の創設 3 機能訓練指導員の確保の促進 4 若年性認知症入居者受入加算の創設 5 口腔衛生管理の充実 6 栄養改善の取組の推進 7 短期利用特定施設入居者生活介護の利用者数の上限の見直し 8 身体的拘束等の適正化 9 運営推

第1章 計画の基本的考え方 態を改善して地域社会への参加等を通じ 生きがいや役割を持てるようにすることが 重要です 4 住まい 持ち家や賃貸住宅だけでなく 有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅など 多様な形態の住まいを含みます 生活の基盤である住まいは 高齢者のプライバシー と尊厳が十分に守ら

(2) 保険料の算定に関する基本的な方針 1 保険料負担の水準保険料負担の水準については 計画の対象期間である3 年間を通じ おおむね財政の均衡を確保することが可能となるよう 保険料を算定します したがって 人口の高齢化が進展する中では 保険給付が増大することに伴い 保険料負担が増大することは 避け

【参考資料2】費用負担

消費税 5% 引上げによる社会保障制度の安定財源確保 消費税率 ( 国 地方 ) を 2014 年 4 月より 8% へ 2017 年 4 月より 10% へ段階的に引上げ 消費税収の使い途は 国分については これまで高齢者 3 経費 ( 基礎年金 老人医療 介護 ) となっていたが 今回 社会保障

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緊急に措置すべき事項

資料1 短時間労働者への私学共済の適用拡大について

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Microsoft PowerPoint - (参考資料1)介護保険サービスに関する消費税の取扱い等について

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県医労.indd

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2 経口移行加算の充実 経口移行加算については 経管栄養により食事を摂取している入所者の摂食 嚥 下機能を踏まえた経口移行支援を充実させる 経口移行加算 (1 日につき ) 28 単位 (1 日につき ) 28 単位 算定要件等 ( 変更点のみ ) 経口移行計画に従い 医師の指示を受けた管理栄養士又

(頭紙)公布通知


このような現状を踏まえると これからの介護予防は 機能回復訓練などの高齢者本人へのアプローチだけではなく 生活環境の調整や 地域の中に生きがい 役割を持って生活できるような居場所と出番づくりなど 高齢者本人を取り巻く環境へのアプローチも含めた バランスのとれたアプローチが重要である このような効果的

国 都道府県による財政リスクの軽減 運営については 保険料徴収は市町村が行い 財政運営は都道府県単位で全市町村が加入する広域連合が行う 広域連合の財政リスクの軽減については 国 都道府県が共同して責任を果たす仕組みとする 2 年単位の財政運営 負担 負担 高額医療費に係る公費負担 給付増リスク 後期

地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(第7次地方分権一括法)の概要

01 【北海道】

居宅介護支援事業者向け説明会

主張2-①-(1)

☆表紙・目次 (国会議員説明会用:案なし)


【資料3】「児童福祉法等の一部を改正する法律」の概要(7.22現在)

vol.355

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住所地特例に係る事務の見直しの概要について Ⅱ- 資料 2 本事務は 介護予防 日常生活支援総合事業の実施時期に係わらず 平成 27 年 4 月から 全ての市町村において必要な事務であるので 留意されたい 1. 平成 27 年 4 月からの住所地特例に係る事務の見直しの概要 住所地特例の対象施設にサ

参考 平成 27 年 11 月 政府税制調査会 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する論点整理 において示された個人所得課税についての考え方 4 平成 28 年 11 月 14 日 政府税制調査会から 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する中間報告 が公表され 前記 1 の 配偶

表紙 雛形(都道府県、市町村、関係団体)介護保険計画課

Microsoft PowerPoint - 資料3 地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に.pptx

平成 27 年度介護保険制度改正について ( 保険料 ) 第 1 号保険料の多段階化 軽減強化 (から ) 第 6 期保険料については 国の標準段階が 6 段階から 9 段階 ( 第 1 段階 第 2 段階の統合 ) に見直されますが 横浜市においては 第 5 期同様に第 1 段階 第 2 段階を区

平成19年度分から

流山市子ども・子育て会議

Microsoft Word - ●【本編】おおた高齢者施策推進プラン180313 《最終校正》


06 参考資料1 平成30年度介護報酬改定における各サービス毎の改定事項について

本来目指すべき療養病棟の転換の方向性 ( イメージ ) 一般病床 医療療養病床 (5:) 介護療養病床 H9 年度末で廃止 (6 年間の経過期間 ) 地域医療構想の推進と療養病床の再編 現行の介護療養病床は平成 9 年度末で廃止 ( 経過措置あり ) となり 新たな類型として介護医療院が設置され こ

Ⅰ-9_(資料9)_月額包括報酬の日割り請求にかかる適用_

Microsoft Word - 3

小規模多機能型居宅介護介護予防小規模多機能型居宅介護複合型サービス ( 看護小規模多機能型居宅介護 ) 区分変更( 要介護 1~ 要介護 5の間 要支援 Ⅰ 要支援変更日 区分変更( 要介護 要支援 ) サービス事業所の変更( 同一サービス種類のみ ) 事業( 指定有効期間 ) 事業所指定効力停止の

社会保障 税一体改革大綱(平成24 年2月17 日閣議決定)社会保障 税一体改革における年金制度改革と残された課題 < 一体改革で成立した法律 > 年金機能強化法 ( 平成 24 年 8 月 10 日成立 ) 基礎年金国庫負担 2 分の1の恒久化 : 平成 26 年 4 月 ~ 受給資格期間の短縮

月額報酬対象サービス月途中の事由 区分変更( 要介護 1~ 要介護 5の間 要支援 Ⅰ 要支援 Ⅱ) 小規模多機能型居宅介護介護予防小規模多機能型居宅介護複合型サービス ( 看護小規模多機能型居宅介護 ) 区分変更( 要介護 要支援 ) サービス事業所の変更( 同一サービス種類のみ ) 事業( 指定

下の図は 平成 25 年 8 月 28 日の社会保障審議会介護保険部会資料であるが 平成 27 年度以降 在宅医療連携拠点事業は 介護保険法の中での恒久的な制度として位置づけられる計画である 在宅医療 介護の連携推進についてのイメージでは 介護の中心的機関である地域包括支援センターと医療サイドから医

Ⅰ-9_(資料9)_月額包括報酬の日割り請求にかかる適用_

8_月額包括報酬の日割り請求にかかる適用について

資料№1

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(0830時点)PR版

月額報酬対象サービス月途中の事由 区分変更( 要介護 1~ 要介護 5の間 要支援 Ⅰ 要支援 Ⅱ) 小規模多機能型居宅介護介護予防小規模多機能型居宅介護複合型サービス ( 看護小規模多機能型居宅介護 ) 区分変更( 要介護 要支援 ) サービス事業所の変更( 同一サービス種類のみ ) 事業( 指定

2 基本理念と基本目標 本市のまちづくりの指針である 第 2 次柳井市総合計画 は 平成 29 年 3 月に策定 されました この総合計画では すべての市民が健康で安心して暮らせる 人にやさ しいまちづくり を健康 福祉分野の基本目標に掲げ その実現を目指しています これは 高齢者も含めた全ての市民

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平成 28 年 2 月以降に認定更新等により要支援認定を受けた方が介護予防訪問介護 介護予防通所介護を利用される場合 これまでの予防給付サービスから総合事業のサービスに変わります 要支援者の認定有効期間は現在最長 12か月ですので 大川市は平成 28 年 2 月から1 年かけて移行します 更新の場合

平成 24 年度国民健康保険税税率改定案 1 医療保険分 ( 基礎課税額 ) 現行 改定 増減 伸率 所得割額 4.30 % 4.63 % % 資産割額 % 9.80 % % 税率等 均等割額 17,100 円 18,000 円 900 円 5.3%

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平成 28 年度介護保険事業状況報告 ( 年報 ) のポイント 1 第 1 号被保険者数 (28 年 3 月末現在 ) (29 年 3 月末現在 ) 3,382 万人 3,440 万人 ( 対前年度 +59 万人 +1.7% 増 ) ( 単位 : 万人 ) 3,500 3,000 2,500 2,0

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Microsoft PowerPoint - 395医療保険制度改革

【最終版】医療経営学会議配付資料 pptx

加算 栄養改善加算 ( 月 2 回を限度 ) 栄養スクリーニング加算 口腔機能向上加算 ( 月 2 回を限度 ) 5 円 重度療養管理加算 要介護 であって 別に厚生労働大が定める状態である者に対して 医学的管理のもと 通所リハビリテーションを行った場合 100 円 中重度者ケア体制加算

社会福祉法人による生計困難者に対する利用者負担の減免

2 保険者協議会からの意見 ( 医療法第 30 条の 4 第 14 項の規定に基づく意見聴取 ) (1) 照会日平成 28 年 3 月 3 日 ( 同日開催の保険者協議会において説明も実施 ) (2) 期限平成 28 年 3 月 30 日 (3) 意見数 25 件 ( 総論 3 件 各論 22 件

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私立幼稚園の新制度への円滑移行について

資 _ 図表 37-1 人口動態 二次医療圏市区町村人口 人口密度 2025 年総人口 2040 年総人口 年総人口増減率 年総人口増減率 2015 年 人口 2025 年 人口 2040 年 人口 年 人口増減率 年 人口増減率 全国

Transcription:

地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案のポイント 高齢者の自立支援と要介護状態の重度化防止 地域共生社会の実現を図るとともに 制度の持続可能性を確保することに配慮し サービスを必要とする方に必要なサービスが提供されるようにする Ⅰ 地域包括ケアシステムの深化 推進 1 自立支援 重度化防止に向けた保険者機能の強化等の取組の推進 ( 介護保険法 ) 全市町村が保険者機能を発揮し 自立支援 重度化防止に向けて取り組む仕組みの制度化 国から提供されたデータを分析の上 介護保険事業 ( 支援 ) 計画を策定 計画に介護予防 重度化防止等の取組内容と目標を記載 都道府県による市町村に対する支援事業の創設 財政的インセンティブの付与の規定の整備 ( その他 ) 地域包括支援センターの機能強化 ( 市町村による評価の義務づけ等 ) 居宅サービス事業者の指定等に対する保険者の関与強化 ( 小規模多機能等を普及させる観点からの指定拒否の仕組み等の導入 ) 認知症施策の推進 ( 新オレンジプランの基本的な考え方 ( 普及 啓発等の関連施策の総合的な推進 ) を制度上明確化 ) 2 医療 介護の連携の推進等 ( 介護保険法 医療法 ) 1 日常的な医学管理 や 看取り ターミナル 等の機能と 生活施設 としての機能とを兼ね備えた 新たな介護保険施設を創設 現行の介護療養病床の経過措置期間については 6 年間延長することとする 病院又は診療所から新施設に転換した場合には 転換前の病院又は診療所の名称を引き続き使用できることとする 2 医療 介護の連携等に関し 都道府県による市町村に対する必要な情報の提供その他の支援の規定を整備 3 地域共生社会の実現に向けた取組の推進等 ( 社会福祉法 介護保険法 障害者総合支援法 児童福祉法 ) 市町村による地域住民と行政等との協働による包括的支援体制作り 福祉分野の共通事項を記載した地域福祉計画の策定の努力義務化 高齢者と障害児者が同一事業所でサービスを受けやすくするため 介護保険と障害福祉制度に新たに共生型サービスを位置付ける ( その他 ) 有料老人ホームの入居者保護のための施策の強化 ( 事業停止命令の創設 前払金の保全措置の義務の対象拡大等 ) 障害者支援施設等を退所して介護保険施設等に入所した場合の保険者の見直し ( 障害者支援施設等に入所する前の市町村を保険者とする ) Ⅱ 介護保険制度の持続可能性の確保 4 2 割負担者のうち特に所得の高い層の負担割合を 3 割とする ( 介護保険法 ) 5 介護納付金への総報酬割の導入 ( 介護保険法 ) 各医療保険者が納付する介護納付金 (40~64 歳の保険料 ) について 被用者保険間では 総報酬割 ( 報酬額に比例した負担 ) とする 平成 30 年 4 月 1 日施行 ( Ⅱ5 は平成 29 年 8 月分の介護納付金から適用 Ⅱ4 は平成 30 年 8 月 1 日施行 ) 1

1. 保険者機能の強化等による自立支援 重度化防止に向けた取組の推進 見直し内容 ~ 保険者機能の抜本強化 ~ 高齢化が進展する中で 地域包括ケアシステムを推進するとともに 制度の持続可能性を維持するためには 保険者が地域の課題を分析して 高齢者がその有する能力に応じた自立した生活を送っていただくための取組を進めることが必要 全市町村が保険者機能を発揮して 自立支援 重度化防止に取り組むよう 1 データに基づく課題分析と対応 ( 取組内容 目標の介護保険事業 ( 支援 ) 計画への記載 ) 2 適切な指標による実績評価 3 インセンティブの付与を法律により制度化 主な法律事項 介護保険事業 ( 支援 ) 計画の策定に当たり 国から提供されたデータの分析の実施 介護保険事業 ( 支援 ) 計画に介護予防 重度化防止等の取組内容及び目標を記載 都道府県による市町村支援の規定の整備 介護保険事業 ( 支援 ) 計画に位置付けられた目標の達成状況についての公表及び報告 財政的インセンティブの付与の規定の整備 先進的な取組を行っている和光市 大分県では 認定率の低下 保険料の上昇抑制 H23 年 要介護認定率の推移 H27 年 18.0 17.3 9.6 9.3 19.6 18.6 全国和光市大分県 データに基づく地域課題の分析 国による分析支援 取組内容 目標の計画への記載 保険者機能の発揮 向上 ( 取組内容 ) リハビリ職等と連携して効果的な介護予防を実施 保険者が 多職種が参加する地域ケア会議を活用しケアマネジメントを支援等 都道府県が研修等を通じて市町村を支援 適切な指標による実績評価 要介護状態の維持 改善度合い 地域ケア会議の開催状況等 インセンティブ 結果の公表 財政的インセンティブ付与 2

見直し内容 2. 新たな介護保険施設の創設 今後 増加が見込まれる慢性期の医療 介護ニーズへの対応のため 日常的な医学管理が必要な重介護者の受入れ や 看取り ターミナル 等の機能と 生活施設 としての機能を兼ね備えた 新たな介護保険施設を創設する 病院又は診療所から新施設に転換した場合には 転換前の病院又は診療所の名称を引き続き使用できることとする < 新たな介護保険施設の概要 > 名称 介護医療院 ただし 病院又は診療所から新施設に転換した場合には 転換前の病院又は診療所の名称を引き続き使用できることとする 機能 要介護者に対し 長期療養のための医療 と 日常生活上の世話 ( 介護 ) を一体的に提供する ( 介護保険法上の介護保険施設だが 医療法上は医療提供施設として法的に位置づける ) 開設主体 地方公共団体 医療法人 社会福祉法人などの非営利法人等 現行の介護療養病床の経過措置期間については 6 年間延長することとする 具体的な介護報酬 基準 転換支援策については 介護給付費分科会等で検討 3

3. 地域共生社会の実現に向けた取組の推進 我が事 丸ごと の地域作り 包括的な支援体制の整備 1. 我が事 丸ごと の地域福祉推進の理念を規定地域福祉の推進の理念として 支援を必要とする住民 ( 世帯 ) が抱える多様で複合的な地域生活課題について 住民や福祉関係者による 1 把握及び 2 関係機関との連携等による解決が図られることを目指す旨を明記 2. この理念を実現するため 市町村が以下の包括的な支援体制づくりに努める旨を規定 地域住民の地域福祉活動への参加を促進するための環境整備 住民に身近な圏域において 分野を超えて地域生活課題について総合的に相談に応じ 関係機関と連絡調整等を行う体制 (*) (*) 例えば 地区社協 市区町村社協の地区担当 地域包括支援センター 相談支援事業所 地域子育て支援拠点 利用者支援事業 社会福祉法人 NPO 法人等 主に市町村圏域において 生活困窮者自立相談支援機関等の関係機関が協働して 複合化した地域生活課題を解決するための体制 3. 地域福祉計画の充実 市町村が地域福祉計画を策定するよう努めるとともに 福祉の各分野における共通事項を定め 上位計画として位置づける ( 都道府県が策定する地域福祉支援計画についても同様 ) 法律の公布後 3 年を目途として 2 の体制を全国的に整備するための方策について検討を加え 必要があると認めるときは その結果に基づいて所要の措置を講ずる旨の附則を置く 新たに共生型サービスを位置づけ 高齢者と障害児者が同一の事業所でサービスを受けやすくするため 介護保険と障害福祉両方の制度に新たに共生型サービスを位置付ける ( 指定基準等は 平成 30 年度介護報酬改定及び障害福祉サービス等報酬改定時に検討 ) 障害児者 現行 サービスを提供する場合 それぞれ指定基準を満たす必要がある 障害福祉サービス事業所等 高齢者 介護保険事業所 新 障害児者 高齢者 共生型サービス事業所 障害福祉サービス事業所等介護保険事業所 障害福祉サービス事業所等であれば 介護保険事業所の指定も受けやすくする特例を設ける 逆も同じ 対象サービスは 1 ホームヘルプサービス 2 デイサービス 3 ショートステイ等を想定 4

見直し内容 4. 現役世代並みの所得のある者の利用者負担割合の見直し 世代間 世代内の公平性を確保しつつ 制度の持続可能性を高める観点から 2 割負担者のうち特に所得の高い層の負担割合を 3 割とする ただし 月額 44,400 円の負担の上限あり 平成 30 年 8 月施行 利用者負担割合 負担割合 対象者数 3 割負担となり 負担増となる者 : 約 12 万人 ( 全体の約 3%) 年金収入等 340 万円以上 ( 1) 2 割 3 割 現行制度の 2 割負担者 : 45 万人 年金収入等 280 万円以上 ( 2) 2 割 受給者全体 : 496 万人 ( 単位 : 万人 ) 在宅サービス 施設 居住系 特養 合計 受給者数 ( 実績 ) 360 136 56 496 3 割負担 ( 推計 ) 約 13 約 4 約 1 約 16 年金収入等 280 万円未満 1 割 うち負担増 ( 対受給者数 ) 約 11 (3%) 約 1 (1%) 約 0.0 (0.0%) 約 12 (3%) 2 割負担 ( 実績 ) 35 10 2 45 1 割負担 ( 実績 ) 325 126 54 451 介護保険事業状況報告 ( 平成 28 年 4 月月報 ) 特養入所者の一般的な費用額の 2 割相当分は 既に 44,400 円の上限に当たっているため 3 割負担となっても 負担増となる方はほとんどいない 1 具体的な基準は政令事項 現時点では 合計所得金額 ( 給与収入や事業収入等から給与所得控除や必要経費を控除した額 ) 220 万円以上 かつ 年金収入 +その他合計所得金額 340 万円以上 ( 単身世帯の場合 夫婦世帯の場合 463 万円以上 ) とすることを想定 単身で年金収入のみの場合 344 万円以上に相当 2 合計所得金額 160 万円以上 かつ 年金収入 +その他合計所得金額 280 万円以上 ( 単身世帯の場合 夫婦世帯の場合 346 万円以上 ) 単身で年金収入のみの場合 280 万円以上に相当 5

5. 介護納付金における総報酬割の導入 見直し内容 第 2 号被保険者 (40~64 歳 ) の保険料は 介護納付金として医療保険者に賦課しており 各医療保険者が加入者である第 2 号被保険者の負担すべき費用を一括納付している 各医療保険者は 介護納付金を 2 号被保険者である 加入者数に応じて負担 しているが これを被用者保険間では 報酬額に比例した負担 とする ( 激変緩和の観点から段階的に導入 ) 平成 29 年 8 月分より実施 介護給付費の財源 国庫負担 25% 第 2 号被保険者の保険料 28% 医療保険者が介護納付金として負担 各医療保険者は 被保険者数に応じて納付金を負担 ( 加入者割 ) 被用者保険間では報酬額に比例して負担する仕組み ( 総報酬割 ) を導入 地方自治体負担 25% 第 1 号被保険者の保険料 22% 国保 健保組合 共済組合 協会けんぽ 総報酬割導入のスケジュール 全面総報酬割導入の際に影響を受ける被保険者数 負担増 となる被保険者約 1,300 万人 29 年度 ~7 月 8 月 ~ 30 年度 31 年度 32 年度 負担減 となる被保険者約 1,700 万人 平成 26 年度実績ベース 総報酬割分 なし 1/2 1/2 3/4 全面 6