ヘモグロビンの生合成 活性酸素の分解 鉄 酸素の運搬と貯蔵 1[ カタラーゼ ] 2[ ペルオキシダーゼ] 3 [ ヘモグロビン ] 4 [ ミオグロビン ] シトクロム系酵素 5 [ ] シトクロム P450
酸素の運搬 Lung 2 1 オキシヘモグロビン [ ] Hb-O 2 Hb Muscle Tissue デオキシヘモグロビン [ ] テキスト p.176~ Mb-O 2 Mb Hb: Hemoglobin Mb: Mioglobin 筋肉組織中に存在して酸素の貯蔵を担う
Hemoglobin Ref) BaileyBio.com
ヘム (heme) 1 2 2 価鉄イオン [ ] と [ ] の錯体 プロトポルフィリン (proto)heme = protoporphyrin + Fe(II) protoporphyrin tetradentate ligand [ N, N, N, N ] 3 heme
ポルフィリン : 4つの [ ピロール] 環が α 位で4つの (CH) 基と交互に結合した大環状化合物とその誘導体の総称 完全 2[ ] 共役系 1 安定 N H pyrrole
1 Fe 2+ [ 6 ] d 錯体 [ 6 ] 配位 2 3 4 [ 近位 ] ヒスチジン [ 遠位 ] ヒスチジン
ヘム中の Fe (II) は, 基本的には 6 配位 オキシヘモグロビンの場合 ピロール プロトポルフィリン 四座酸素分子 一座ヒスチジンの N 一座 1 [ ] イミダゾール ヒスチジン
安定に酸素を運搬できる要因 1. ヘム周辺のタンパクの [ 立体構造 ] 2. 酸素のFe 2+ への配位様式 2 酸素 O 2 の混成軌道 [ sp 2 ] 3. 低スピン状態 ( オキシヘモグロビン ) での 3 [ 有効イオン半径 ] 減少高スピン 低スピン d 軌道の分裂 4 4.[ キレート] 効果 1
オキシヘモグロビン 1 [ 近位 ] ヒスチジン
1 [ 立体 ] 障害をさける [ ] 結合 水素 2 3 [ 立体 ] 障害
d 軌道の分裂 sp 3 d 2 有効半径 [ 減少 ] 3 Δ 0 1 [ 高 ] 6 配位と考えた場合 [ sp 3 d 2 ] 混成軌道 5 酸素電子と Fe(II)d 電子の電子間反発を減らすために起こる 2 [ 低 ] 6 [ d 2 sp 3 ] 混成軌道
2+ ヘモグロビン Fe [ ] 1 methemoglobin メトヘモグロビン Fe [ 3+ ] O 2 と錯体を [ ] 形成しない O 2 の π* 軌道への逆供与 配位子場理論 3 2
テキスト p.147-148 ビタミン B 12 1 [ ] シアノコバラミン 2 Co +III 3 [ コリン ] 環 ベンズイミダゾール
プリント p.73~ 白金錯体の開発 H 3 N Pt Cl H 3 N Cl シスプラチン (1965) 肺がん, 頭頸部がん, 食道がん胃がん, 膀胱がん, 前立腺がん骨肉腫, 卵巣がん 腎毒性悪心 嘔吐 Barnet Rosenberg 大腸菌に対する電場の影響 白金電極 大腸菌の分裂障害 マウス実験腫瘍に著効
テキスト p.187-188 幾何異性 (SP-4-2)-diamminedichloroplatinum (II) 抗腫瘍活性 なぜシス体だけ? DNA との結合様式の相違 錯体の形, 混成軌道 配位子交換反応
Pt の電子配置
1 [ dsp 2 ]
1 inert 6 [ ] 160 16 7 4 5 2 [ ] labile [ ] 電荷中性 [ ] 脂溶性 3 膜通過 active
DNA, RNA
DNA とシスプラチンの結合様式 ブリストール マイヤーズ ( 株 ) ホームページより転載 http://www.bms.co.jp/medical/phbp/8.html
1,2- 架橋 1 2 隣り合った核酸塩基と 配位子交換 H 2 O 核酸塩基 (G,A) 修復 SSRP = structure-specific recognition protein (DNA の歪みを認識するタンパク質 )
Text p.188 シスプラチンの結合により DNA の受ける構造の変化
1,3- 架橋
1,3- 架橋の場合は, DNA の高次構造には 影響を及ぼさない 細胞増殖を阻害せず, 抗腫瘍活性を示さない
Instrand cross-link 1 2 1, 2 1, 3
核酸塩基の配位原子 1 2 7 窒素 [ ] 位 [ ] 原子
SAR (Structure activity relationship) 構造活性相関 1 inert 3 labile 2 cis 4 cis 1 inert 3 labile 5 中性 6 脂溶
(1) 化合物 1,2 には抗腫瘍活性はないが, 化合物 3,4 には抗腫瘍活性がある 1 2 シスプラチン 3 4
(1) 化合物 1,2 には抗腫瘍活性はないが, 化合物 3,4 には抗腫瘍活性がある 1 シスプラチン [ ] な配位子が2つ,[ labile] な配位子が inert 3 2 つ [ ] 配置であることが必要 cis Inert な配位子は,[ 4 2 2 ] 座配位子でも良い
(2) 化合物 5 には抗腫瘍活性がないが, 化合物 6 には抗腫瘍活性がある 錯体全体として,[ ことが必要 5 電荷 ] 中性である
配位子の種類による活性発現
配位子置換反応 (ligand substitution reaction) 会合機構 (association mechanism) 解離機構 (dissociative mechanism)
電荷中性 脂溶性 膜通過 オキシン
キレート療法剤 有毒金属による中毒 無機金属医薬品の多量摂取による中毒 金属イオンの低毒性化 体外排泄を促進化させる薬剤
ウィルソン病 Text p.147 銅に代謝異常による疾患 目 肝 脳 腎などに 銅が蓄積 銅をキレートで除去
ペニシラミン トリエチレンテトラミン Cu 2+ 除去ウィルソン病治療薬 Text p.147
トリエチレンテトラミン 4 座配位子 1:1 の安定な錯体を形成 ( キレート効果 )
D- ペニシラミン 最大三座配位子
D- ペニシラミン
併用注意 キレート形成 吸収促進 吸収されてはいけない金属が吸収されてしまう 吸収阻害 本来の薬効が発揮されない
酢酸亜鉛 ウィルソン病治療薬 Zn(CH 3 COO) 2 2H 2 O ノベルジン カプセル 50mg ノベルジン カプセル 25mg (Text p.178) 腸管細胞で金属キレート作用を持つメタロチオネインの生成を誘導し, 食物中のなどの銅を腸管粘膜上皮細胞で結合し, 銅の門脈循環中への移行を阻害し, 銅の吸収を阻害する. メタロチオネインと結合した銅は吸収されず, 糞便中に排泄される.
エデト酸ナトリウム Ethylenediamine-N,N,N,N -tetraacetate (EDTA) Max 6 座配位子 金属イオン ( 特に鉛, カドミウム ) の体外排泄に有効 安定な水溶性錯体を形成 生体内のカルシウムイオンまでも捕捉してしまう 親和性 Cd 2+ > Ca 2+
デスフェリオキサミン Fe 3+ にきわめて親和性が高い クーリー貧血 ( サラセミア ) の治療薬
まとめ ( 復習 )
ペニシラミン トリエチレンテトラミン Cu 2+ 除去 1 ウィルソン病 [ ] 治療薬
トリエチレンテトラミン 1 [ ] 座配位子 4 2 Cu 2+ と [ 1:1 ] の安定な錯体を形成 ([ キレート ] 効果 ) 3
D- ペニシラミン 2 3 3 ドナー原子 [ ] N, O, S 1 3 5 ドナー原子 [ ] N, S 4 2
D- ペニシラミン 1 最大 [ 3 ] 座配位子 2 尿 3 可溶
併用注意 薬剤名など クエン酸製剤クエン酸カリウムクエン酸ナトリウム等 臨床症状 措置方法血中アルミニウム濃度が上昇することがあるので, 同時に服用させないなど注意すること. 機序 危険因子 キレートを形成し, アルミニウムの吸収が促進されると考えられる. 金属含有製剤キレート製剤 吸収促進 併用注意 キレート形成 吸収阻害 ペニシラミン ペニシラミンの効果が減弱するおそれがある. 同時投与した場合, ペニシラミンの吸収率が低下する. 吸収されてはいけない金属が吸収されてしまう 本来の薬効が発揮されない
エデト酸ナトリウム Ethylenediamine-N,N,N,N -tetraacetate (EDTA) 2 鉛 Max [ 金属イオン ( 特に [ ],[ カドミウム]) の体外排泄に有効 3 1 6 ] 座配位子 生体内のカルシウムイオンまでも捕捉してしまう 4 安定な [ 水溶 ] 性錯体を形成 親和性 Cd 2+ > Ca 2+
デスフェリオキサミン [ Fe 3+ ] にきわめて親和性が高い 6
次の問いに答えよ. (1) 鉄の過剰症であるクーリー貧血 ( サラセミア ) の治療に用いられるキレート剤はどれか. (2) カドミウム中毒に用いられるキレート剤はどれか. (3) ヒ素中毒に用いられる化合物はどれか. (4) ウィルソン病に用いられる Cu 2+ と 1:1 の安定な錯体を形成するキレート剤はどれか.
金属含有医薬品
薬剤として用いられる金属錯体
薬剤として用いられる金属錯体
金属錯体を生成することによって解毒作用を示すリガンド型薬剤
金属含有医薬品 Text p.144-145 クエン酸第一鉄ナトリウム ( 鉄欠乏性貧血治療薬 ) Fe フマル酸第一鉄 ( 鉄欠乏性貧血治療薬 )
金属含有医薬品 Text p.187-188 Au
金属含有医薬品 Text p.188 Zn
Zn: 生体の必須微量金属創傷治癒促進作用抗潰瘍作用抗炎症作用など L-カルノシン : 組織修復促進作用免疫調節作用抗炎症作用など容易に金属とキレート結合を作る 新しい作用機序の抗潰瘍薬の創製を目指した結果, 抗潰瘍作用および組織修復促進作用を有し, 安全性の高い抗潰瘍剤が開発された.
金属含有医薬品 Text p.140 ZnO 酸化亜鉛 ( 亜鉛華 ) Zn 皮膚のタンパク質と結合して被膜を作り, 局所において消炎 保護作用などをもつ. 外用剤 ( 軟膏など ) ZnSO 4 7H 2 O 硫酸亜鉛 洗眼剤 点眼剤
金属含有医薬品 Se エブセレン ( 脳梗塞治療薬 ) 活性中心 -SeH グルタチオンペルオキシダーゼ グルタチオンを還元剤として過酸化水素を還元的に分解する酵素 Text p.153
金属含有医薬品 Text p.189 Al スクラルファート ( 消化性潰瘍治療薬 ) アルジオキサ ( 消化性潰瘍治療薬 )
金属含有医薬品 Text p.147-148 Co シアノコバラミン ( ビタミンB 12 ) ( 調節性眼精疲労における微動調節の改善 )
金属含有医薬品 バナジウム錯体 糖尿病治療薬 (+5, +4 価 ) Text p.135 V 桜井弘 : 金属錯体による実験糖尿病の治療薬学雑誌, 128(3), 317 (2008), 一部抜粋
生体内で金属と協調する医薬品 Text p.188 放線菌より単離された抗がん性抗生物質
木村栄一無機薬化学 p.169 ( 朝倉書店 )