税金読本(8-5)特定口座と確定申告

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公共債の税金について Q 公共債の利子に対する税金はどのようになっていますか? 平成 28 年 1 月 1 日以後に個人のお客様が支払いを受ける国債や地方債などの特定公社債 ( 注 1) の利子については 申告分離課税の対象となります なお 利子の支払いを受ける際に源泉徴収 ( 注 2) された税金

公共債の税金について Q 公共債の利子に対する税金はどのようになっていますか? 平成 28 年 1 月 1 日以後に個人のお客様が支払いを受ける国債や地方債などの特定公社債 ( 注 1) の利子については 申告分離課税の対象となります なお 利子の支払いを受ける際に源泉徴収 ( 注 2) された税金

経 [2] 証券投資信託の償還 解約等の取扱い 平成 20 年度税制改正によって 株式投資信託等の終了 一部の解約等により交付を受ける金銭の額 ( 公募株式投資信託等は全額 公募株式投資信託等以外は一定の金額 ) は 譲渡所得等に係る収入金額とみなすこととされてきました これが平成 25 年度税制改

特定口座一般口座株式等の譲渡 売却などが該当 ) による所得は 申告分離課税の対象となっており 原則として お客さまによる譲渡損益の計算や申告納税の手続きが必要です 特定口座には これらの事務負担を軽減する機能があります 特定口座の機能 上場株式等の譲渡損益の計算 管理を行います 特定口座内に保管す

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株式等の譲渡(特定口座の譲渡損失と配当所得等の損益通算及び翌年以後への繰越し)編

PG_第3期期末配当の取扱いに関するQA

株式等の譲渡(前年からの繰越損失を譲渡所得及び配当所得等から控除)編

上場株式等の譲渡益に係る課税 上場株式等の税金について 上場株式等の譲渡益に係る税率は以下の通りです 平成 25 年 1 月 1 日 ~ 平成 25 年 12 月 31 日 平成 26 年 1 月 1 日 ~ 平成 49 年 12 月 31 日 平成 50 年 1 月 1 日 ~ % (

投資法人の資本の払戻 し直前の税務上の資本 金等の額 投資法人の資本の払戻し 直前の発行済投資口総数 投資法人の資本の払戻し総額 * 一定割合 = 投資法人の税務上の前期末純資産価額 ( 注 3) ( 小数第 3 位未満を切上げ ) ( 注 2) 譲渡収入の金額 = 資本の払戻し額 -みなし配当金額

配当所得の入力編

6 課税上の取扱い日本の居住者又は日本法人である投資主及び投資法人に関する課税上の一般的な取扱いは 下記のとおりです なお 税法等の改正 税務当局等による解釈 運用の変更により 以下の内容は変更されることがあります また 個々の投資主の固有の事情によっては異なる取扱いが行われることがあります (1)

株式等の譲渡(上場株式の譲渡損失の繰越し)編

株式等の譲渡(前年からの繰越損失を譲渡所得及び配当所得から控除)編

配当所得の入力編

上場株式等の配当等に対する課税

株式等の譲渡(特定口座の譲渡損失と配当所得の損益通算及び翌年以後への繰越し)編

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~ この操作の手引きをご利用になる前に ~ この操作の手引きでは 確定申告書の作成方法を説明しています 操作を始める前に 以下の内容をご確認ください 共通の操作の手引きの確認入力方法やデータ保存 読込方法などを説明した ( 共通 )e-tax で送信するための準備編 又は ( 共通 ) 書面提出 (

公募株式投資信託の解約請求および償還時

(2) 源泉分離課税制度源泉分離課税制度とは 他の所得と全く分離して 所得を支払う者 ( 銀行 証券会社等 ) がその所得の支払の際に 一定の税率で所得税を源泉徴収し それだけで所得税の納税が完結するものです 1 対象となる所得代表的なものとして 預金等の利子所得 定期積金の給付補てん金等があります

PowerPoint プレゼンテーション

改正された事項 ( 平成 23 年 12 月 2 日公布 施行 ) 増税 減税 1. 復興増税 企業関係 法人税額の 10% を 3 年間上乗せ 法人税の臨時増税 復興特別法人税の創設 1 復興特別法人税の内容 a. 納税義務者は? 法人 ( 収益事業を行うなどの人格のない社団等及び法人課税信託の引

2 2 上場株式等 の範囲の拡大 上場株式等には 上場株式 上場投資信託の受益権 (ETF) 上場不動産投資法人の投資口 (REIT) 公募株式等証券投資信託の受益権が含まれていた 今回の租税特別措置法の改正により 発行者の情報が一般に公開され その商品内容を入手することが容易に可能な公社債を 上場

1 どちらかをご選択特定口座と客さま般口座の特定口座の概要 特定口座とは 個人のお客さまが公募株式投資信託を換金され利益が出た場合は 原則 確定申告が必要ですが お客さまの確定申告にかかる負担を軽減させるべく当金庫が納税の代行などを行う制度として 特定口座 があります 特定口座 をご利用いただくこと

【表紙】

iii. 源泉徴収選択口座への受入れ源泉徴収ありを選択した特定口座 ( 以下 源泉徴収選択口座 といいます ) が開設されている金融商品取引業者等 ( 証券会社等 ) に対して 源泉徴収選択口座内配当等受入開始届出書 を提出することにより 上場株式等の配当等を源泉徴収選択口座に受け入れることができま

公社債税制の抜本改正(個人投資家編)<訂正版>

FX取引に係る確定申告について

株式等の譲渡(特定口座(源泉徴収なし)と一般口座)編

税金読本(4-3)配当課税の仕組み

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e. 未成年者に係る少額上場株式等の非課税口座制度 ( ジュニア NISA) 未成年者に係る少額上場株式等の非課税口座制度に基づき 証券会社等の金融商品取引業者等に開設した未成年者口座において設定した非課税管理勘定に管理されている上場株式等 ( 平成 28 年 4 月 1 日から平成 35 年 12

株式等の譲渡(特定口座を利用していない場合)編

(ⅲ) 源泉徴収選択口座への受入れ 源泉徴収ありを選択した特定口座 ( 以下 源泉徴収選択口座 といいます ) が開設されている金融商品取引業者等 ( 証券会社等 ) に対して 源泉徴収選択口座内配当等受入開始届出書 を提出することにより 上場株式等の配当等を源泉徴収選択口座に受け入れることができま

 

スライド 1

1: とは 居住者の配偶者でその居住者と生計を一にするもの ( 青色事業専従者等に該当する者を除く ) のうち 合計所得金額 ( 2) が 38 万円以下である者 2: 合計所得金額とは 総所得金額 ( 3) と分離短期譲渡所得 分離長期譲渡所得 申告分離課税の上場株式等に係る配当所得の金額 申告分

投資主の皆様へ 平成 29 年 3 月 マリモ地方創生リート投資法人 第 1 期分配金の税務上の取扱いに関するご説明 拝啓平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます さて 本投資法人は 平成 29 年 2 月 14 日開催の役員会において 第 1 期 ( 平成 28 年 12 月期 ) の (A)

[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

イ税務署へ確定申告書を提出し 所得税の住宅ローン控除の適用を受けている 退職所得 山林所得がある方 所得税の平均課税の適用を受けている方は 住宅ローン控除申告書を提出することにより控除額が大きくなる場合があります 申告書を提出される方は3 月 15 日 ( 月 ) までに申告してください 申告しなけ

この特例は居住期間が短期間でも その家屋がその人の日常の生活状況などから 生活の本拠として居住しているものであれば適用が受けられます ただし 次のような場合には 適用はありません 1 居住用財産の特例の適用を受けるためのみの目的で入居した場合 2 自己の居住用家屋の新築期間中や改築期間中だけの仮住い

[Q1] 復興特別所得税の源泉徴収はいつから行う必要があるのですか 平成 25 年 1 月 1 日から平成 49 年 12 月 31 日までの間に生ずる所得について源泉所得税を徴収する際 復興特別所得税を併せて源泉徴収しなければなりません ( 復興財源確保法第 28 条 ) [Q2] 誰が復興特別所


Invincible

49 年 12 月 31 日までの間 源泉徴収される配当等の額に係るの額に対して 2.1% の税率により復興 特別が源泉徴収されます b. 出資等減少分配に係る税務個人投資主が本投資法人から受取る利益を超える金銭の分配 ( 分割型分割及び株式分配並びに組織変更による場合を除く 以下本 1において同じ

概要 平成 27 年までと平成 28 年以後の証券税制の比較 平成 27 年までは 上場株式等 と 公社債等 の税制上の取扱いが異なっています 平成 28 年以後は 金融所得課税の一体化 により 上場株式等 と 公社債等 の税制上の取扱いが統一されます 平成 27 年まで 上場株式等 上場株式 公募

スライド 1


第11 源泉徴収票及び支払調書の提出

1. 上場株式等の配当所得及び譲渡所得等に対する税率の特例の見直し 居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者が 平成 21 年 1 月 1 日から平成 23 年 12 月 31 日までの間に支払を受ける上場株式等の配当所得の申告分離課税に係る税率と 上場株式等の譲渡による譲渡所得等に対する税率が

投資主が受け取る配当等の額については 原則どおり配当等の額を受け取る際に20%( 所得税 )( 平成 25 年 1 月 1 日から平成 49 年 12 月 31 日までは復興特別所得税とあわせて20.42%) の税率により源泉徴収された後 総合課税の対象となります ( ロ ) 出資等減少分配に係る税

【修正】07_別表五~.indd

税金の課税方法 個人の税金の課税方法について確認しましょう 大きく分けて 総合課税と分離課税の二種類があります 総合課税 1 年間の所得を全部まとめて一定の税率で課税する方法 所得額によって異なる税率 金額に応じて確定申告を行う 源泉分離課税他の所得と分離して その所得の支払いの際に一定の税率で源泉

株式等の譲渡(特定口座(簡易申告口座)と一般口座)編

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投資信託ホームページ構成案

Q. 確定申告は必要ですか? A. 今回の配当によるみなし譲渡損益が特定口座の計算対象とならない場合 または源泉徴収の無い特定口座や一般口座でお取引いただいている場合につきましては 原則として確定申告が必要になります 申告不要制度の適用可否を含め 株主の皆様個々のご事情により対応が異なりますので 具

公社債 公社債投資信託の特定口座への受入れに係るQ&A 目次 平成 28 年からの公社債等の特定口座での取扱いについて... 1 Q1. 公社債や公社債投資信託が特定口座の対象になるのですか... 1 Q2. どのような公社債や公社債投資信託が特定口座の対象になるのですか... 1 Q3. 既に一般

第5回基礎問題小委員会 礎5-4

株式等の譲渡(特定口座(簡易申告口座)と一般口座)編

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( 注 3) その他の少額上場株式等の非課税口座制度の詳細については 証券会社等の金融商品取引業者等にお問い合わせ下さ い b. 利益を超える金銭の分配に係る税務個人投資主が本投資法人から受取る利益を超える金銭の分配 ( 平成 27 年 4 月 1 日以後開始事業年度に係る利益を超える金銭の分配につ

( ロ ) 出資等減少分配に係る税務個人投資主が本投資法人から受取る出資等減少分配 ( 所得税法第 24 条に定めるものをいいます 以下 本 ( ロ ) 出資等減少分配に係る税務 において同じです ) のうち本投資法人の税務上の資本金等の額に相当する金額を超える金額がある場合には みなし配当 ( 計

課税上の取扱い

ワコープラネット/標準テンプレート

株主各位 証券コード 7022 平成 29 年 6 月 23 日 大阪市北区中之島三丁目 3 番 23 号 取締役社長上田 孝 第 6 期期末配当の税務上の取扱いに関するご説明 拝啓日頃より格別のご高配を賜り厚く御礼申しあげます さて 当社は 平成 29 年 6 月 23 日開催の第 6 期定時株主

税金読本(8-5)特定口座と確定申告

所令要綱

(****) 非課税口座に設けられる勘定は 毎年 非課税管理勘定 (NISA) 又は累積投資勘定 ( つみたて NISA) のいずれかに限ります 更に 2016 年 4 月 1 日から2023 年 12 月 31 日までの期間 未成年者に係る少額上場株式等の非課税口座制度 ( 通称ジュニアNISA)


「2 所得税及び復興特別所得税の確定申告書データをお持ちでない方」からの更正の請求書・修正申告書作成編

 

金融資産運用設計関連 主な改正事項

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7.(1)NISA 口座の開設時の手続きの見直し 1. 改正のポイント (1) 趣旨 背景 NISA 口座の稼働率向上のため 非課税口座の開設手続きについての見直しが行われる (2) 内容 NISA 口座の開設申し込み時に 即日での買付けを可能とすること (3) 適用時期平成 31 年 1 月 1


[ 課税対象化 ] POINT1. 1 の売却益が課税対象に 改正前 ( 平成 27 年 12 月 31 日まで ) 原則非課税 改正後 ( 平成 28 年 1 月 1 日から ) % 2 の申告分離課税 1 国債 地方債 外国国債 外国地方債 公募公社債 上場公社債 ゼロクーポン債等

以下本人の給与収入速報 平成 29 年度税制改正解説所得課税 ~ 配偶者控除及び配偶者特別控除の見直し 2 配偶者の給与収入が 万円超 15 万円以下の場合の改正案の控除額及び改正前後の影響について 配偶者特別控除 配偶者の給与収入 万円超 15 万円 15 万円以上 11 万円 11 万円以上 1

税法実務コース 所得税 学習スケジュール 回数 学 習 テ ー マ 内 容 第 1 章 テーマ1 所得税の仕組みテーマ2 所得税額の計算テーマ3 非課税所得 所得税の仕組み 税額計算 所得税が課税されないものについて学習します テーマ1 各種所得金額の計算の概要テーマ2 利子所得テーマ3 配当所得

新しい非居住者債券所得非課税制度の概要 < 平成 22 年度税制改正前の制度の概要 > 非居住者等が受ける振替国債及び振替地方債のについては 一定の手続要件を満たせば非課税とされていました しかし 非居住者等が受ける振替社債等のについては 原則 15% の税率により源泉徴収課税がなされていました 非

源泉徴収票不交付の届出書 源泉徴収票不交付の届出書 源泉徴収票不交付の届出書 ( 英語版 ) 公的年金等の源泉徴収票 ( 及び同合計表 ) 平成 年分公的年金等の源泉徴収票 平成 年分公的年金等の源泉徴収票合計表 公的年金等の源泉徴収票 ( 及び同合計表 )( 平成 28 年 1 月 1 日以後提出

2. 改正の趣旨 背景給与所得控除 公的年金等控除から基礎控除へ 10 万円シフトすることにより 配偶者控除等の所得控除について 控除対象となる配偶者や扶養親族の適用範囲に影響を及ぼさないようにするため 各種所得控除の基準となる配偶者や扶養親族の合計所得金額が調整される 具体的には 配偶者控除 配偶

上場株式等の住民税の課税方式の実質見直し

目 次 問 1 法人税法における当初申告要件及び適用額の制限に関する改正の概要 1 問 2 租税特別措置法における当初申告要件及び適用額の制限に関する改正の概要 3 問 3 法人税法における当初申告要件 ( 所得税額控除の例 ) 5 問 4 法人税法における適用額の制限 ( 所得税額控除の例 ) 6

法人会の税制改正に関する提言の主な実現事項 ( 速報版 ) 本年 1 月 29 日に 平成 25 年度税制改正大綱 が閣議決定されました 平成 25 年度税制改正では 成長と富の創出 の実現に向けた税制上の措置が講じられるともに 社会保障と税の一体改革 を着実に実施するため 所得税 資産税についても

相続の基礎 ~ 「相続」を学ぼう!! ~ 生前贈与①有価証券

(Q13) 複数の金融機関に NISA( 少額投資非課税制度 ) の非課税口座開設の申込みをしてしまいましたが ど うすればよろしいですか... 6 (Q14) 非課税適用確認書の交付を行わない旨の通知書 が送られてきましたが どうすればよろしいですか 6 ( 基準日における国内の住所を証する書類

別表六 ( 一 ) 所得税額の控除に関する明細書 1 この明細書の用途この明細書は 法人が当期中に支払を受ける利子及び配当等並びに懸賞金等及び償還差益について課された所得税の額について 法第 68 条第 1 項 (( 所得税額の控除 ))( 復興財源確保法第 33 条第 2 項 (( 復興特別所得税

d. 少額上場株式等の非課税口座制度 ( 通称 NISA) 少額上場株式等の非課税口座制度に基づき 証券会社等の金融商品取引業者等に開設した非課税口座において設定した非課税管理勘定に管理されている上場株式等 ( 平成 26 年から平成 35 年までの 10 年間 新規投資額で毎年 100 万円を上限

Microsoft PowerPoint 寄附金控除制度概要.ppt

税金読本(4-3)配当課税の仕組み

【添付資料】インターネット証券4社共同実施「証券税制に関わるアンケート」の結果

平成 28 年度市民税 県民税申告の手引き 申告書を提出しなければならない人平成 28 年 1 月 1 日現在 幸手市内に住所を有する人 (1 月 2 日以降に幸手市に転入した人は従前の住所地で申告を行ってください ) ただし 次に該当する人は この申告をする必要はありません 1 平成 27 年分の

 

3. 資本剰余金からの配当について ( ご参考 ) 今回の配当は 全額 その他資本剰余金 を配当原資とするため 資本の払戻し に該当し 一般的な 利益剰余金 を配当原資とする配当とは税務上の取扱いが異なります 今回の配当は 所得区分が 配当所得 ( みなし配当 ) 部分と みなし配当以外 の部分に分

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平成23年度税制改正の主要項目

目次 1. 平成 30 年改正対応 ( 平成 31 年 1 月リリース予定 ) (1) 改正内容 (2) 様式変更 (3) 画面イメージ (4) 帳票イメージ 1-2. 電子申告 (1) 様式変更 (2) メッセージボックスセキュリティ強化 (3) 納付手続き手順の変更 2. 注意事項 1

Transcription:

定口座と確定 特定口座と確定 の場合 特定口座内の譲渡 ( 解約 償還を含む 以下同じ ) 益については 確定は不要です つまり 投資家が特定口座内の取引を確定しなければ 源泉徴収だけで納税が完了するわけです いくつかの証券会社などに特定口座を開設している場合 内の取引について確定するか否 8-5 かは 1つの特定口座ごとに選択することができます ただし の場合でも 次のケースでは 確定を行う必要があります ( 特定口座を利用している場合の確定については 次の 簡易口座と確定 の項を参照してください ) 複数の証券会社でを開設している場合の損益通算の方法 に配当等 を受け入れた場合の確定の有無の組合せ 譲渡損益がプラスの場合 配当等譲渡損益がマイナスの配当等するしない場合するしない 私は A 証券会社とB 証券会社に開設したで上場株式の配当を受け取っています A 証券会社ので上場株式の配当と通算し 控除しきれない譲渡損があるため B 証券会社ので受け入れた上場株式の配当と損益通算したいのですが 確定を行う必要がありますか? 特1 の譲渡益を他の口座の譲渡損と通算する場合 216 217 2 の譲渡損を他の口座の譲渡益や上場株式等の配当所得 利における上場上場株式の配当等との損益通算を行子所得と通算する場合株式等 ( 公募株式投資信託 う場合には 確定を行う必要が 3 の譲渡損を他の口座の譲渡益や上場株式等の配当所得 利特定公社債 公募公社債投資信託なあります 子所得と通算した後 なお残る損失を翌年に繰り越す場合どを含む 詳しくは 76ページ参なお 以外で受け取 4 前年以前から繰り越された譲渡損を控除する場合照 ) の譲渡損失 ( 上場株式 特定公った上場株式の配当等は 各銘柄の 社債 公募株式投資信託 公募公社 1 回ごとの配当 利払いおよび分配 債投資信託の譲渡損益 解約損益 金の支払いごとに するかしな 償還損益と通算後 以下同じ ) と上いかを選択することができます に配当等が受け入れられている場合場株式の配当等 ( 利子 分配金を含一方 で受け入れた に配当等 ( 利子 分配金 マイナスの場合 すなわち譲渡損が発生 みます 以下同じ ) との損益通算は 上場株式の配当等については 当該 を含みます 以下同じ ) が受け入れられ している場合は その譲渡損について確 当該口座でのみ行えます 口座で受け入れた配当等の全額につ ている場合 特定口座年間取引報告書に 定するならば 必ず配当等について したがって A 証券会社の源泉徴 いて するかしないかを選択し は譲渡損益と配当等の両方が記載されて もしなければなりません 収口座にある上場株式等の譲渡損失 なければなりません います 確定の際には原則として譲 これは 内で既に譲渡損 とB 証券会社のにある 渡益と配当それぞれについて 確定 と配当等の損益通算が行われているた するか不要とするかを選ぶことがで め 配当等について源泉徴収が行われて きます いない場合があるからです ただし 内の譲渡損益が 譲渡益 する する 譲渡損しない しない この組み合わせのが可能 この組み合わせのは不可 利子 分配金を含む

1 内の譲渡損を不要とする場合定口座 上場株式等の譲渡損失と配当等の損益通算の例 ( 源泉徴収税額計算上控除 ) 譲渡損 100 2 内の譲渡損をする場合 ( 配当との損益通算なし ) ( 源泉徴収税額計算上控除 ) 配当等 100 配当等 100 譲渡益 300 譲渡益 300 簡易口座と確定 投資家が確定書を提出する際には 譲渡損益の計算の明細を明らかにするため 書に 株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書 などを添付する必要があります しかし 特定口座以外で株式等や公社債等の譲渡が無い場合は ( 注年間取引報告書 ) を添付することで 株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書 の添付に代えることが認められています これにより 年間取引報告書に記載されていた金額をそのまま その年の上場株式等の譲渡損益としてすることが可能となり 投資家は計算にかかる事務負担などを負うことなく 比較的 口座との上場株式等および一般株式等の譲渡に係る金額を合わせて記載します この場合 特定口座内の上場株式等の譲渡に関する事項は 特定口座年間取引報告書を添付することにより 明細の記入が不要となります なお 特定口座が複数ある場合は 各特定口座の特定口座年間取引報告書に加え その合計表を添付する必要があります 確定書を国税電子納税システム (e-tax) で提出する場合は 特定口座年間取引報告書の提出に代えて記載内容を入力送信することができます この 特譲渡損 100 譲渡損 100 譲渡益 200 簡単に確定を行うことができます 場合 確定期限から5 年間 ( 平成 23 ( 通算 ) 特定口座以外にも株式等や公社債等の 年 12 月 1 日以前の法定期限のものは 譲渡益 300 譲渡益 300 譲渡益がある場合には 株式等に係る譲 3 年間 ) 特定口座年間取引報告書を手 218 219 をする場合は 所得金額を通算前にリセットして計算しなおします 渡所得等の金額の計算明細書 には特定 元に保存しておく必要があります 3 内の譲渡損をする場合 ( 配当との損益通算あり ) 特定口座内の譲渡損失に繰越控除を適用する場合の手続き 配当等 50 上場株式等の譲渡損失で 分離課 の確定書には その年に株式等の譲 税を選択した上場株式等の配当所得およ渡があれば上記 2つの書類を添付し そ ( 源泉徴収税額 ( 通算 2) 計算上控除 ) び利子所得から控除しきれなかった額の年に株式等の譲渡がなければ 付表の 譲渡損 210 譲渡損 10 譲渡損 210 譲渡損 150 は 翌年以降最長 3 年間繰り越すことが みを添付します ( 通算 1) できます 特定口座内で生じた上場株式 特定口座内の取引について繰越控除の 譲渡益 60 譲渡益 60 等の譲渡損失についても繰越控除の適用 適用を受ける際に 特定口座年間取引報 をする場合は 所得金額を通算前にリセットして計算しなおします を受けることができます 告書を譲渡損失が発生した年または繰越 繰越控除の適用を受けるためには 譲 控除の適用を受ける年の確定書に添 渡損失が発生した年の確定書に 株 付した場合は その特定口座年間取引報 式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細 告書に記載されている事項は 株式等に 書 と 所得税及び復興特別所得税の確 係る譲渡所得等の金額の計算明細書 に 定書付表 ( 上場株式等に係る譲渡損 記載したものとみなされます したがっ 失の損益通算及び繰越控除用 ) ( 以下 て 株式等の取引が特定口座内のみの場 付表 ) を添付します 繰越控除を行う年 合は 特定口座年間取引報告書と付表を ( 注 ) 平成 29 年度税制改正により 平成 31 年分の 電子証明書等に係る電磁的記録印刷書面を 所得税から 年間取引報告書に代えて 年 確定書に添付することが認められます 間取引報告書に記載すべき事項を記録した

会社法では 株主に対する金銭等の分配は全て 剰余金の配当 となります 定口座 添付すれば済むことになります 資本の払戻しがあった場合の方法 一方 税法では 資本の払戻し に当たるもの ( 資本剰余金からの配当 ) のうち みなし配当の金額 取得価額 を控除した後の金額が株式等に係る譲渡所得等とみなされます 控除する取得価額は 当該株式の従前の取得価額の合計額 に発行会社から通知される 純資産減少割合 を乗じて算出します 資本の払戻しがあった場合は 次の算式により以後の取得価額を調整します 調整後取得価額 = 従前の取得価額 ( 従前の取得価額 純資産減少割合 ) 国内上場株式について資本の払戻しが行われた場合 原則として特定口座を管理する証券会社などが取得価額の調整等を行います ただし 外国上場株式などについて資本の払戻しが行われた場合 特定口 47ページCheck Point! を参照 ) が38 万円以下の配偶者ですが で生じた譲渡所得等について確定をしないものは 譲渡を行った投資家の 合計所得金額 には含まない取扱いとなっているためです 一方 簡易口座で生じた上場株式等の譲渡所得等については確定を行うため 合計所得金額に含まれることとなります そのため 配偶者の合計所得金額が38 万円を超えると 配偶者控除の対象から外れてしまいます そのほか 合計所得金額 が一定額以下であることを適用条件としている配偶者特別控 除 扶養控除 寡婦 ( 寡夫 ) 控除 住宅ローン減税等に関しては 上場株式等の譲渡所得等が一定額を超えると影響が及ぶこととなります ちなみに を利用している場合でも 内の譲渡所得等について確定を行うと その金額が合計所得金額に含まれることとなりますので注意が必要です また 株式譲渡益 配当のにより国民健康保険料 ( 税 ) 等や医療費の自己負担割合などにも影響が及ぶ可能性があります ( 詳しくは 120 ページを参照してください ) 特座を管理する証券会社などは金額を把握することができません この場合 220 221 資本の払戻しに伴って発生した当該譲渡所得等は 特定口座内の上場株式に係るものについてもにおける譲渡所得等とみなされ 原則として確 特定管理株式等の価値喪失に伴うみなし譲渡損の特例 定が必要になります ( くわしくは 115ページおよび国税庁 平成 19 株式の場合年 1 月 31 日資産課税課情報第 5 号個人株主に対して資本の払戻し ( 資本剰余発行会社の倒産などにより株式等が価値を失った場合でも 原則としてそ金の額の減少 ) があった場合における株式等に係る譲渡所得等の金額 取得の損失は株式等の譲渡損失とはみなされず 株式等の譲渡益と通算すること価額の調整等について ( 情報 ) を参照) ができません しかし 特定口座で管理されている国内の上場株式等が発行 会社の倒産などにより上場廃止となり その後 清算結了等の次の事実が生 じて株式等の価値が喪失した場合には 一定の要件の下で その損失は 上 特定口座と配偶者控除等の関係 場株式等 の譲渡損とみなされます 私は専業主婦で 夫の納税額の計算において配偶者控除 清算結了等の事実 ( 株式の場合 ) の対象者となっています 特定口座内の上場株式等を譲 発行会社が解散し その清算が結了した場合 渡したことにより 50 万円の譲渡益が出ましたが 配偶 発行会社が破産手続開始の決定を受けた場合 者控除の対象者から外れてしまうのでしょうか? 特定 発行会社が更生計画の認可を受け 発行済株式の全部を無償で消滅さ 口座では 源泉徴収を選択しています せた場合 発行会社が再生計画の認可を受け 発行済株式の全部を無償で消滅さ せた場合 このケースでは 確定 対象からは外れません 配偶者控除 預金保険法の規定による特別危機管理開始決定 ( いわゆる銀行の国有 をしなければ配偶者控除の の対象となるのは合計所得金額 ( 化 ) を受けた場合

定口座 この特例の対象となるのは 特定口座で管理されている上場株式等に限られ 非上場株式や特定口座に入れていない上場株式等は対象となりません つまり 同一銘柄をで保有していても の上場株式等の清算結了等による損失は 株式の譲渡損とはみなされません 特例の対象となる株式は 次の株式です 特定口座を開設する証券会社に開設される特定管理口座において 上場株式等に該当しないこととなった日以後引き続きその特定管理特定管理株式口座に係る振替口座簿に記載もしくは記録され または保管の委託がされているその株式平成 21 年 1 月 4 日において特定管理株式であった株式で同年 1 月 5 日に特定管理口座から払い出された株式 (1 月 5 日以後 特定保特定保有株式有株式と同一銘柄の株式を売買していないことなどの一定の要件を満たす株式 ) 株券電子化が実施された平成 21 年 1 月 5 日以後に上場株式等に該当しないこととなった特定管理株式について 特例の対象となるためには 上記表の 社債の場合特定管理株式等に該当する社債および特定口座内で保有している社債につき 清算結了等の次の事実が生じ 公社債としての価値が喪失した場合には 一定の要件の下で その損失は 上場株式等 の損失とみなされます 清算結了等の事実 ( 社債の場合 ) 発行会社が解散し その清算が結了した場合 発行会社の破産手続廃止の決定または破産手続終結の決定を受け 当該社債と同一銘柄の社債の債権の全部について弁済を受けることができないことが確定したこと 発行会社がその社債を無償で消滅させることを定めた更生計画につき認可を受け 当該更生計画に基づき 当該社債と同一銘柄の社債を無償で消滅させたこと 発行会社がその社債を無償で消滅させることを定めた再生計画につき認可を受け 当該再生計画に基づき 当該社債と同一銘柄の社債を無償で消滅させたこと 特ように上場株式等に該当しないこととなった日以後 引き続き特定管理口座 に係る振替口座簿に記載もしくは記録がされていなければなりません 手続 222 223 したがって 株式が上場廃止となり 証券保管振替機構における取扱いが この特例の適用を受けるためには 清算結了などの事実が発生した日の属 廃止された場合には 振替口座簿に記載もしくは記録されているとはいえず する年の確定書に 特例の適用を受ける旨を記載のうえ 損失の金額の 特例は適用されないことになりますので注意が必要です 計算に関する計算書などの必要書類を添付して提出します 特定口座で管理されていた株式の価値喪失に伴うみなし譲渡損の特例 A 社上場廃止 清算結了等 A 社株 ( 上場株式 ) 特定口座 B 社株 ( 上場株式 ) 特定管理口座へ移管 特定管理口座 A 社株 ( 非上場株式 ) 無価値化による損失を上場株式等の譲渡損とみなす

特定口座における住民税の取扱い を利用していますが 住民税についても確定は不要と考えていいのでしょうか? では 住民税も源泉徴収 ( 特別徴収 ) されるため 住民税の確定も不要です 一方 簡易口座を利用している場合には 住民税の書の提出が必要となります ( 取引のあった年の翌年 3 月 15 日まで ) が 所得税および復興特別所得税の確定書を提出していれば 原則として住民税の確定書の提出があったものとみなされます この場合 提出された確定書等をもとに 市町村が計算した納税額が投資家に通知されます 納税は 投資家自身が金融機関等を通じて6 月 8 月 10 月 翌年の 1 月に納付する普通徴収の方法によります 給与所得者の場合は 原則として特別徴収されます これは 市町村が投資家の勤務先に所得内容や税額を通知し 株式等を譲渡した年の翌年の6 月から翌々年の5 月まで 勤務先が投資家の給与から住民税を天引きして納付する方法です ただし 主たる給与以外の所得状況を勤務先に把握されたくないのであれば 確定書提出の際に 普通徴収による納付を選択できます 特定口座と確定 所得税および復興特別所得税 住民税 確定不要源泉徴収のみ 確定を行うことも可 不要源泉徴収のみ 簡易口座 確定要 年間取引報告書を添付 要 原則として所得税の確定が住民税の確定とみなされる 確定書等に基づき市町村が納税額を計算 普通徴収 or 特別徴収を選択 住民税において所得税と異なる課税方式を選択するには 別途住民税の書の提出が必要 ( 72 ページ参照 ) 224