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もくじ 火災の概要 第 表 火災発生状況 ( 過去 5 年間 ) 第 表 市町別火災発生状況 4 第 3 表 月別火災発生状況 6 第 4 表 出火原因別火災発生状況 7 第 5 表 覚知状況 7 救急の概要 8 救助の概要 8 第 6 表 救急発生状況 ( 過去 年間 ) 9 第 7 表 市町別救

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議題 1 委員長選出及び職務代理者の指名について 議案要旨委員長の選出し 職務代理者を指名していただくものです 1 委員長の選出 2 職務代理者の指名 参考資料 〇資料 1 千葉市救急業務検討委員会設置条例 〇資料 2 千葉市救急業務検討委員会委員名簿 3

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議題 2 転院搬送における救急車の適正利用の推進 ( 転院搬送ガイドライン作成に係る 転院搬送の理由 引継書 の使用開始について ) 議案要旨 転院搬送ガイドラインを作成するにあたり 転院搬送の理由 引継書 の項目及び使用開始について審議いただくものです 1 転院搬送ガイドライン作成の背景 2 転院搬送のあるべき姿 3 転院搬送の理由 引継書 ( 案 ) 参考資料〇資料 3 転院搬送における救急車の適正利用の推進について 〇資料 4 転院搬送の理由 引継書 ( 案 ) 〇資料 5 転院搬送ガイドライン ( 仙台市 ) 5

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1 転院搬送ガイドライン作成の背景 国の動き 平成 27 年度救急業務のあり方検討会報告書 ( 総務省消防庁一部抜粋 ) 〇救急車の適正利用の推進 救急出動件数が増加傾向にある中 限りある搬送資源を緊急性の高い事案に確実に投入するために 救急車の適正利用を更に進めていくことが必要である 頻回利用者への対応方策 転院搬送における救急車の適正利用の促進を図る方策 消防機関の救急車以外の搬送資源の活用 〇 転院搬送における救急車の適正利用の推進について ( 平成 28 年 3 月 31 日付消防庁及び厚生労働省医政局長通知 ) 消防庁が厚生労働省と連携して 救急業務として行う転院搬送について定めたガイドラインを作成し 都道府県及び各消防本部に示した ( 消防庁及び厚生労働省 ) 見解 資料 3 各地域において 関係者間で十分に議論し 合意形成を行った上で 地域の実情に応じたルール化を行うことなどにより 転院搬送における救急車の適正利用を推進すること 転院搬送ガイドライン ( マニュアル ) 作成済の政令市指定都市 : 札幌市 仙台市 さいたま市 横浜市 名古屋市 神戸市 7

1 転院搬送ガイドライン作成の背景 千葉市における救急出動件数の現状と将来予測 人口は平成 32 年が最大 出動件数は平成 47 年が最大 今後 20 年で約 33% 増加!! 80,000 70,000 60,000 50,000 40,000 30,000 20,000 10,000 出動件数と現場到着時間 ( 平成 20 年 ~47 年 ) H20 H27 H32 H37 H42 H47 y = 6225.7x R² = 0.9754 件数は 平成 26 年までが確定値 27 年が速報値 32 年以降は予測値 (*) とした 人口は 統計課の各年末時点での 推計人口 及び政策企画課における 人口の将来見通し ( 平成 27 年度 ) から引用した * 予測値は平成 28 年 4 月現在で 消防庁救急企画室の計算方法を応用して 以下の方法で算出した 平成 25~27 年の3 年間における年齢別搬送人員及び推計人口から 各年齢における割合を計算 これに将来の人口における各年齢に対して積算した上で1 人を1 件とし さらに3 年間における搬送人員に対する不搬送件数の割合 (14.91%) から計算したものを不搬送件数とみなして これらの総和を予測値とした 将来予測を振り返った上での課題 0 7 分 8 分 9 分 10 分 11 分 12 分 〇 H27 年の救急出動件数は過去最多〇 H47 年救急出動将来予測は救急出動 72,400 件の救急出動〇その場合 覚知時間から現場到着時間の予測値は およそ 11.4 分〇千葉市内の救急車残り台数 0 隊が発生している現状 救急需要が増加する中で 限りある救急資源を効果的 効率的に活用しなければならない これまでの対応 〇軽症者抑制対策 ( 千葉市救急受診ガイド ) 〇不適切な頻回利用者対策 (NPO 法人との協働事業 ) 本市でも転院搬送における救急車の適正利用を推進する 8

1 転院搬送ガイドライン作成の背景 千葉市の転院搬送の現状 記載種別以外 2,127 人交通 4.6% 4,053 人 8.5% 転院搬送 5,941 人 12.5% 一般負傷 6,694 人 14.1% 搬送人員 47,597 人 (100%) 急病 28,709 人 60.3% 自損行為 350 人 (0.7%) 加 害 335 人 (0.7%) 運動競技 330 人 (0.7%) 労働災害 339 人 (0.7%) 火 災 63 人 (0.1%) 自然災害 1 人 (0.0%) 水 難 3 人 (0.0%) そ の 他 706 人 (1.5%) 大都市平均 8.4% H26 H27( 速報値 ) 転院搬送割合 ( 政令市比較 ) ( 全国平均 8.3%) ( 千葉県平均 8% 弱 ) 16.0% 13.6% 14.0% 10.9% 13.0% 12.6% 10.7% 12.5% 10.1% 10.8% 12.0% 10.3% 10.1% 10.0% 10.0% 9.8% 10.6% 9.2% 9.0% 10.0% 8.0% 8.6% 6.9% 6.4% 8.0% 7.6% 7.6% 7.8% 7.4% 7.4% 7.7% 6.7% 6.3% 5.9% 6.5% 6.6% 6.6% 8.9% 8.6% 8.6% 8.0% 5.4% 6.1% 6.3% 6.3% 5.1% 6.0% 4.8% 4.0% 2.0% 0.0% H26 H27 〇転院搬送は 事故種別構成比のうち 3 番目に高い 〇千葉市の特徴として転院搬送割合が高い ( 大都市間比較 : 搬送人員割 ) 平成 28 年 5 月 25 日 ( 水 ) に救急現状説明会にて説明 転院搬送における救急車の適正利用の推進を図るため 医療機関と消防相互の共通認識の上で 転院搬送ガイドライン を作成する 〇転院搬送の要件 ( 消防法第 2 条第 9 項及び消防法施行令第 42 条 ) 救急業務に該当する転院搬送と言えるためには 医療機関に搬送され初療の後であっても 当該医療機関において治療能力を欠きかつ他の専門病院に緊急に搬送する必要があり他に適当な搬送手段がない場合には要請により出場するとの要件を満たすことが要求される ( 昭和 49 年 12 月 13 日消防安第 131 号 広島県総務部長あて消防庁安全救急課長回答 ) また 原則として搬送中の傷病者の管理を当該医療機関の管理と責任において実施する必要があるため 医師が同乗することを遵守すべきであるとされている 9

2 転院搬送のあるべき姿 ガイドライン作成にあたってあるべき転院搬送の姿 1 当該医療機関において治療能力を欠き 2 かつ他の専門病院に緊急に搬送する必要があり 3 他に適当な搬送手段がない場合 本来のあるべき転院搬送 現在の転院搬送の姿転院搬送の理由が把握できていない 今後 地域の実情に応じた転院搬送 民間搬送事業者等その他の移送 〇病状安定〇歩行可能で歩かせても生命の危険がない場合 消防局が行う転院搬送を明確化する 転院搬送ガイドラインを作成する上での課題 〇消防側として転院搬送の理由が把握できていない 把握したい項目 救急車を利用する理由 管轄区域外への搬送理由 医療従事者の同乗 緊急性の有無など 転院搬送ガイドライン を作成するためには 上記の課題を解決し 転院搬送の理由を明確化することが重要 資料 4 転院搬送の理由 引継書案 転院搬送の理由を把握することを目的に 転院搬送時には 転院搬送を依頼する医師から 転院搬送の理由 引継書 を救急隊に渡すこととしたい 10

3 転院搬送の理由 引継書 ( 案 ) 転院搬送の理由 引継書 ( 案 ) 〇特徴 1 要請した担当の医師が把握できる 〇特徴 2 転院搬送の理由で緊急性 特殊性が把握できる 〇特徴 3 緊急性 特殊性の以外で消防救急に転院搬送を依頼したかが把握できる 〇特徴 4 医師が同乗できない理由が把握できる 〇特徴 5 搬送先医療機関の科目及び医師名が把握できる 〇特徴 6 バイタルサインや救急車内で必要な処置が把握できる 〇転院搬送の理由を精査し 消防救急と医療機関が地域の実情に応じた転院搬送の検討材料とすることができる 〇搬送先医療機関の情報が明確化されるため これまで搬送先医療機関に転院搬送の確認した後に現場出発していたものが 現場出発後に転院搬送の確認を行うようにする 現場滞在時間の短縮による救急業務全般の効率化 千葉市消防局長 特徴 2 転院搬送理由 あて 病院科 ( 医師名 ) 以下の理由により当該医療機関の医師が搬送中の傷病者の管理について全ての責任を負うことに同意します 以下の項目に 及び必要事項を記載してください 赤 特殊性 黄 緑 特徴 4 その他 緊急に処置が必要 ( 緊急 ) すでに生理学的に生命危機に瀕している病態病態が増悪傾向にあり 急激に悪化 急変する可能性のある病態くも膜下出血など 専門医療等の必要性 高度医療が必要な傷病者 特殊疾患等に対する専門医療が必要な傷病者等 要請元医療機関での治療が困難であること なお 一の医療機関において急性期の治療が終了した傷病者について 当該医療機関の医師が 他の医療機関において専門医療又は相当の医療を要すると判断したときにおいても 当該要件を満たす場合もある 緊急に準じた処置が必要 ( 準緊急 ) 2 時間を目安とした時間経過が生命予後 機能予後に影響を及ぼす病態胆石陥頓の胆のう炎疑いの腰痛等 上記の理由以外の場合は 以下を選択してください ( 複数回答可 ) 民間搬送事業者に断られた ( 他に搬送手段がない場合 ) 疑い疾患に緊急性があるため自院ではできない検査 処置を他院で行う ( 専門性 ) 疑い疾患に緊急性はないが自院ではできない検査 処置を他院で行う ( 専門性 ) 自院で経過観察 継続的な治療ができない ( 入院施設 診察時間 人員の問題 ) 特殊な医療行為が施されている 継続的に点滴又は酸素吸入を行うため 緊急性 専門性が低いが歩行不能 受入医療機関からの要請 患者の金銭的問題 その他 ( ) 理由を記載してください 医療機関名担当科 担当医師名 連絡先 ( 電話番号 ) 所在地 ( 市外の場合のみ ) 転院搬送の理由 引継書 ( 案 ) バイタルサイン 時分診断名 意識 : JCS Ⅰ Ⅱ Ⅲ -( ) 呼吸 : 回 / 分 救急車内で必要な処置等 SpO 2 : % 脈拍 : 回 / 分 酸素 血圧 : / mmhg 瞳孔 : R mm L mm その他 対光反射 R(+ -) L(+ -) 体温 : その他 : ( ) 年月日 同乗者 ( 医師 看護師 ) 医師が同乗できない理由 ( 家族の説明有 無 特徴 5 搬送先担当医師情報 特徴 1 特徴 6 特徴 3 救急現状説明会開催時の医療機関アンケート結果から作成 回答数 病院 :28/48 診療所等 :148/692 11

3 転院搬送の理由 引継書 ( 案 ) まとめ 転院搬送における救急車の適正利用の推進を図るため 医療機関と消防との相互理解及び相互認識の上での 転院搬送ガイドライン を作成するためには 消防側で転院搬送の理由を把握する必要がある まずは 転院搬送の理由の把握とより速やかな引継ぎを目的として 千葉市救急業務検討委員会において当該 転院搬送の理由 引継書 が了承された場合は 速やかに市内全医療機関で開始したい この 転院搬送の理由 引継書 は 概ね 2 か月分を目途に理由を精査 検討しその結果を踏まえ 平成 28 年度中に 千葉市転院搬送ガイドライン ( 案 ) を作成し 千葉市救急業務検討委員会において審議を行いたい 平成 29 年度中に 千葉市転院搬送ガイドライン の運用を開始したい 当該ガイドライン関連の通知は 千葉市救急業務検討委員会及び千葉市消防局の連名通知として発送したい 運用開始後も 引き続き転院搬送の理由を精査 検討し議論を重ね 転院搬送ガイドラインを発展させたい 12

議題 3 救急車以外の消防車両で災害出動した救急救命士に対するメディカルコントロール体制のあり方について 議案要旨 救急車以外の消防車両等で災害出動した救急救命士に対するメディカルコントロール体制のあり方について審議していただくものです 13

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議題 3 救急車以外の消防車両で災害出動した救急救命士に対するメディカルコントロール体制のあり方について 審議事項 1 救急救命士として運用している者であれば PA 連携等災害出動した場合においても 救命率の向上を目的として一定の条件の下 メディカルコントロール下での特定行為を施行することを審議いただくもの 現状 1 救急救命士がPA 連携等 消防車両に乗車し災害出動する機会が増加している 2 救急車以外の消防車両に乗車するベテラン救急救命士の方が救急車で災害現場に来場した救急救命士よりも特定行為の認定資格がある場合がある 想定例 パターン 1 救急隊が到着するまでに消防車両等に乗車している救急救命士が特定行為を行う PA 連携出動時の消防車両への救急救命士乗車率 26.0% 142 件 /546 件 (H28 年 1 月 ~8 月 31 日 ) 災害現場 パターン 2 救急隊が到着するが 消防車両に乗車している救急救命士の方が気管挿管等 施行できる特定行為が多い 15

議題 3 救急車以外の消防車両で災害出動した救急救命士に対するメディカルコントロール体制のあり方について 法的位置づけについて (PA 連携の例 ) PA 連携を行う場合に ポンプ車で現場に到着する隊員が実施する応急処置の消防法第 2 条第 9 項における位置づけについては 救急隊が到着した後に救急隊長の指揮の下で救急業務が実施され 傷病者を救急車で搬送するという条件の下 救急隊員が現場に先着して救急業務を実施していると見ることができ 全体として救急業務に含まれると解される ( 平成 21 年度救急業務高度化推進検討会報告書抜粋 ) 救急救命処置を行うにあたっての必須条件 ( メディカルコントロール下での質の担保 ) 1 携帯電話等 常駐医師とオンラインメディカルコントロールが受けられる状況であること ( 消防車は 全車両に無線が積載してあり 消防隊は 携帯電話がある ) 2 特定行為を行う救急救命士は 救急業務に携わる職員に対する再教育を受けていること 3 事後検証対象症例に該当した場合は 事後検証を行うこと 4 医療機関収容まで傷病者管理ができること ( 特定行為を施行した救急救命士は 傷病者管理のため 医療機関収容まで傷病者管理をすることを原則とするが 消防車両に乗車している救急救命士が特定行為を施行した場合 医療機関に搬送する救急車に同等の認定を受け た救急救命士が乗車している場合は 消防車両に乗車している救急救命士が同乗せずに引き継ぐことができる ) これら全ての条件が揃った場合及び現場環境により処置ができると救急救命士が判断した場合にはメディカルコントロールの下 現場最高責任者の了承のうえ 救急救命処置を行うことができるものとしたい 引き継いだ救急救命士は 引き継いだ時点から観察し 傷病者に異常が起きた場合は オンラインメディカルコントロールにて指示 指導 助言を受ける 16

報告 1 救急現状説明会の実施結果について 報告要旨 救急現状説明会の実施結果について報告するものです 参考資料 〇資料 6 転院搬送アンケート結果 17

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報告 1 救急現状説明会の実施結果 参加者 合計 67 人〇病院〇診療所〇行政 22 施設 15 施設 3 施設 説明の概要 〇転院搬送における救急車の適正利用の推進千葉市における救急車を利用した転院搬送の現状や転院搬送ガイドライン作成の周知をするとともに当該ガイドライン作成にあたっての医療機関へ転院搬送に関するアンケート結果を説明した 〇収容困難症例千葉市内で発生した収容困難症例の説明及び救急需要が増加傾向であり 今後も収容困難症例の発生頻度が高まる可能性が推測されるとの説明をした 〇救急隊現場滞在時間救急情報共有システムを導入した経緯や導入効果について説明 現場到着から第一病院到着軽症を除き 他は短縮 収容依頼件数全体で減少 現場滞在時間重症以上では短縮されたものの その他は延伸 救急情報共有システムを活用した救急活動は 一定の効果が表れた 救急情報共有システムを活用しても補えない部分については 救急隊の現場活動において補完する必要性がある その他 説明における質問事項はなし 19

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報告 2 収容困難症例の状況について 報告要旨収容困難症例の状況について報告するものです 1 収容困難症例の状況 2 まとめ 21

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1 収容困難症例の状況 発生状況と医療機関収容状況 1 現場滞在時間 60 分以上 医療機関 H27.1~8 月末まで H28.1~8 月末まで受入件数収容率受入件数収容率 市内収容 609 65% 403 63% 市外収容 278 30% 153 24% 千葉大学医学部附属病院 47 5% 80 13% 合計 934 636 市外収容 30% 千葉大学 5% 市内収容 65% 収容率の変化 千葉大学 13% 市外収容 24% 市内収容 63% 2 収容依頼 10 回以上 医療機関 H27.1~8 月末まで H28.1~8 月末まで受入件数収容率受入件数収容率 市内収容 93 47% 84 42% 市外収容 89 45% 60 30% 千葉大学医学部附属病院 14 7% 55 28% 合計 196 199 千葉大学 7% 市外収容 45% 市内収容 48% 千葉大学 28% 市外収容 30% 市内収容 42% 3 現場滞在時間 60 分以上かつ収容依頼 10 回以上 医療機関 H27.1~8 月末まで H28.1~8 月末まで受入件数収容率受入件数収容率 市内収容 77 49% 62 40% 市外収容 70 45% 49 31% 千葉大学医学部附属病院 9 6% 45 29% 合計 156 156 千葉大学 6% 市外収容 45% 市内収容 49% 千葉大学 29% 市外収容 31% 市内収容 40% 23

2 まとめ 発生件数まとめ ( 平成 27 年 1 月 ~8 月末と平成 28 年 1 月 ~8 月末の比較 ) 現場滞在時間 ( 分 ) 200 100 60 30 0 1 収容依頼回数 10 回以上のライン 778 480 10 20 収容依頼回数 ( 回 ) 単位 : 件 3 156 156 2 40 43 現場滞在時間 60 分以上のライン 凡例平成 27 年 1~8 月末 平成 28 年 1~8 月末 単位 : 件 平成 27 年平成 28 年出動件数 36,007 36,659 単位 : 分 最大値 現場滞在時間 平成 27 年 206 平成 28 年 377 単位 : 回 最大値 収容依頼回数 平成 27 年 22 平成 28 年 27 〇上記の表からのまとめは以下のとおりであった 1 現場滞在時間 60 分以上 ( 収容依頼回数 9 回以下 ) の発生件数は 778 件から 480 件に減少した 2 収容依頼 10 回以上 ( 現場滞在時間 60 分未満 ) の発生件数は 40 件から 43 件で微増であった 3 現場滞在時間 60 分以上かつ収容依頼回数 10 回以上の発生件数は 156 件から 156 件と横ばいであった 〇 P23 ページから 収容困難症例の医療機関収容状況は 昨年度の同時期と収容率を比べた結果 千葉大学を含めた市内医療機関で収容率が高くなっている 収容困難となりうる傷病者数は 今後も発生することが予想される 24

その他 〇今年度の審議内容について 1 救急蘇生ガイドライン改正 ( ガイドライン 2015) に伴うプロトコールの改正 マニュアル プロトコール専門部会での検討 ( 専門部会長 : 千葉県救急医療センター麻酔科部長稲葉晋医師 ) 2 救急情報共有システムにおける画像送信及び情報伝達方法 ICT を活用した受入れ体制構築に関する専門部会で検討 ( 専門部会長 : 千葉大学医学部附属病院救急科 集中治療部講師安部隆三医師 ) 3 転院搬送ガイドラインの作成について 〇平成 28 年度第 2 回千葉市救急業務検討委員会の開催予定等 25