バプテスマのヨハネが逮捕されました その詳細はこのマルコの福音書 6 章に記されていますが ここではイェシュアが福音を宣べ伝え始めるきっかけとなっているように記されています つまりヨハネが捕らえられることと イェシュアがガリラヤに行って福音を宣べ伝え始めることには何等かの結びつきがあるということです

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あるそうです 彼についても聖書に記された名はこれのみです アンデレ そしてこの ピリポ ギリシャ語名が連続して記されたこの事実は イスラエルの民に繋がる異邦人に対する神のご計画が繰り返しによって強調されていると考えられます 神は決してイスラエルだけを選んでおられるわけではないのです 神のご計画はイス

ヨハネの福音書講解 ヨハネの福音 ヨハネの福音書 21:15~25 1. 愛する 新改訳改訂第 3 版 ヨハネ 21:15 彼らが食事を済ませたとき イエスはシモン ペテロに言われた ヨハネの子シモン あなたは この人たち以上に わたしを愛しますか ペテロはイエスに言った はい 主よ 私があなたを愛

十字架に関するへブル的考察 キリスト教といえば 十字架 です 今回はこの十字架と またこれに関わった幾人かの人物に関するへブ ル的考察を試みてみました 1. 十字架 祭司長たちや役人たちはイエスを見ると 激しく叫んで 十字架につけろ 十字架につけろ と言った ピラトは彼らに言った あなたがたがこの人

2018 年 5 月 27 日 ( 日 ) 28 日 ( 月 ) 14 回 ペテロの第 2 のメッセージ (2) ペテロの第 2 のメッセージ (2) 使徒 3:17~26 1. はじめに (1) ペンテコステの日に教会が誕生した 1ペテロの第 1 回目のメッセージにより 3,000 人ほどの人たち

神学総合演習・聖霊降臨後最終主日                  2005/11/16

2013 年 3 月 10 日 ( 日 ) 11 日 ( 月 ) 51 回目 Ⅵ-054 山上の垂訓 山上の垂訓 054 マタ 5:1~2 ルカ 6:17~19 1. はじめに (1) 呼び名について 1マタ 5:1~8:1 は 通常 山上の垂訓 ( 説教 ) と呼ばれる 2しかし この名称は 説教

ヨハネの手紙講解 神のあかし ヨハネの手紙第一 5:1~21 1. 油注がれた者 新改訳改訂第 3 版 Ⅰヨハネ 5:1 イエスがキリストであると信じる者はだれでも 神によって生まれたのです 生んでくださった方を愛する者はだれでも その方によって生まれた者をも愛します イエスがキリストであると信じる

2012 年 1 月 22 日 ( 日 ) 23 日 ( 月 )54 ローマ人への手紙 15:4~13 希望から希望へ 1. はじめに (1) 文脈の確認 11~8 章が教理 29~11 章がイスラエルの救い 312~16 章が適用 (2)14:1~15:13 は 雑多な問題を扱っている 1 超道徳

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2011 年 06 月 26 日 ( 日 ) 27 日 ( 月 )26 ローマ人への手紙 7:14~25 律法からの解放 (3) ロマ書 7 章クリスチャン 1. はじめに (1) 聖化 に関する 5 回目の学びである 1 最大の悲劇は 律法を行うことによって聖化を達成しようとすること 2この理解は

2011年度 牧羊者 第Ⅳ巻

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2011 年 07 月 17 日 ( 日 ) 18 日 ( 月 )29 ローマ人への手紙 8:12~17 聖化の力 ( 聖霊 )(3) 養子の霊 1. はじめに (1) 聖化 に関する 8 回目の学びである 最終回 1 最大の悲劇は 律法を行うことによって聖化を達成しようとすること 2この理解は ク

2017 年 10 月 8 日 ( 日 ) 9 日 ( 月 ) 15 回さらにすぐれた契約 さらにすぐれた契約 ヘブル 8:1~13 1. はじめに (1) この手紙が書かれた理由を再確認する 1 信仰が後退しつつあった第 2 世代のメシアニック ジューたちへの励まし (2) ユダヤ教の 3 つの柱

このメッセージは メシアの義とパリサイ人の義について学ぼうとするものである Ⅰ. 真の信仰者の特徴 (5:13~16) 1. 地の塩 (13 節 ) あなたがたは 地の塩です もし塩が塩けをなくしたら 何によって塩けをつけるのでしょう もう何の役にも立たず 外に捨てられて 人々に踏みつけられるだけで

* ユダヤ人の歴史家ヨセフスもまた同じような書き方をしている 5 テオピロは ルカの執筆活動を支援するパトロンであった可能性が高い 6 もしそうなら テオピロはローマ人クリスチャンであったと思われる (2)1~2 節は ルカの福音書の要約である 1 前の書 というのは ルカの福音書 のことである 2

2011 年 10 月 16 日 ( 日 ) 17 日 ( 月 )42 ローマ人への手紙 11:25~36 拒否の解決 (3) イスラエルの救い 1. はじめに (1)10 月 13 日 ( 木 ) の日没から仮庵の祭りが始まった 1 第 7 の月の 15 日 満月 2 満月を眺めながら イスラエル

2014 年 10 月 7 日 ( 火 ) 60 分で分かる創世記 60 分で分かる創世記 1. はじめに (1) 60 分で分かる〇〇 のシリーズを開始する 11 節 1 節の解説も重要であるが 鳥瞰図的な理解も必要である 2その場合重要なのは センス オブ プロポーション である (2) 創世記

マルコの福音書のヘブル的考察 黙れ 出て行け マルコの福音書 1:23~28 はじめに今日はイエス キリストの十字架の死からの復活を祝う イースター という祭りの日にあたり 世界中の教会でこれにちなんだ催しや取り組みがなされています ところで皆さんは イースター という名前の意味を御存知でしょうか

2 イエスの戒めを守るなら イエスの愛に留まることになる (2) その教えを話した理由は 弟子たちが喜びに満たされるためである 1イエスは 自分が経験している喜びを弟子たちに与えようとしている 2イエスの喜びは 父なる神への従順 ( 喜ばせること ) によって生まれる 3ヘブ 12:2 Heb 12

2008 年 7 月 27 日 ( 日 ) 28 日 ( 月 ) ハーベストフォーラム東京創世記 8 創世記 8 創世記 3 章 14 節 ~24 節 アダム契約 イントロ : 1. 前回までの復習 (1) 創世記には 11 の区分 ( トルドット ) がある (2) 第 1のトルドットには 人類の

創世記5 創世記2章4節b~25

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2013 年 3 月 24 日 ( 日 ) 25 日 ( 月 ) 52 回目 Ⅵ-054 八福の教え 八福の教え 054 マタ 5:3~12 ルカ 6:20~26 1. はじめに (1) 文脈の重要性 1 文脈を無視して 山上の垂訓のある言葉を取り出すことが余りにも多い 2イエスは 神の国の福音をも

創世記5 創世記2章4節b~25

* ダニエル書 3 捕囚期後 (3) * ハガイ書 * ゼカリヤ書 * マラキ書 (5) 預言者たちが語ったメッセージの要約 1 神の主権と聖なるご性質 2 契約の民イスラエルの不従順の罪 3 悔い改めへの招き 4 迫り来る神の裁きと捕囚 5イスラエルの民を攻撃する周辺国への裁き 6 捕囚からのレム

2017 年 7 月 2 日 ( 日 ) 3 日 ( 月 ) 1 回 ヘブル人への手紙のテーマ ヘブル人への手紙のテーマ ヘブル 1:1~3 1. はじめに (1) 著者 1いくつかの名が上げられてきた * パウロ * ルカ ( パウロがヘブル語で書いたものを ルカがギリシア語に翻訳した ) * バ

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ミドラーシュ(4月27日)

聖書 : ピリピ 3:1~3 説教題 : 神の御霊による礼拝 日時 :2017 年 2 月 26 日 ( 朝拝 ) ピリピ人への手紙第 3 章に入ります この手紙は全部で 4 章からなっていますので 今日から後半部に入ることになります パウロは 最後に 私の兄弟たち と始めます この手紙はまだ半分ま

Heb 11:7 信仰によって ノアは まだ見ていない事がらについて神から警告を受けたとき 恐れかしこんで その家族の救いのために箱舟を造り その箱舟によって 世の罪を定め 信仰による義を相続する者となりました (1) ノアは 神から警告を受けた 1 創 6:17 Gen 6:17 わたしは今 いの

2 奇跡 3 父 4 聖書 4. メッセージのゴール (1) イエスを誰だと言うか (2) イエスを信じる者の幸いとは何か このメッセージは イエスの業と主張について考えようとするものである Ⅰ. イエスと父は一体である (19~29 節 ) 1. 行動において まことに まことに あなたがたに告げ

2008 年 7 月 13 日 ( 日 ) 14 日 ( 月 ) ハーベストフォーラム東京創世記 6 創世記 6 創世記 2 章 4 節 b~25 エデンの園に置かれた人 イントロ : 1. 前回の復習 : ここまでで創造の 7 日間について学んだ (1) カオスからの創造であった (2) 神は 6

牧会の祈り

2. アウトライン (1) 過去の回顧 (1~4 章 ) (2) 律法の解説 (5~26 章 ) (3) 未来の展望 (27~30 章 ) (4) 指導者の交代 (31~34 章 ) 3. 結論 (1) 律法の本質 (2) イスラエルの将来 (3) 申命記とイエスの教え 申命記を通して イエスの教え


2017 年 7 月 16 日 ( 日 ) 17 日 ( 月 ) 3 回 御使いに勝る御子 (2) 御使いに勝る御子 (2) ヘブル 2:1~9 1. はじめに (1) この手紙が書かれた理由を再確認する 1 信仰が後退しつつあった第 2 世代のメシアニック ジューたちへの励まし 2 彼らは 迫害と

2012 年 1 月 15 日 ( 日 ) 16 日 ( 月 )53 ローマ人への手紙 14:13~15:3 キリスト者の自由 1. はじめに (1) 文脈の確認 11~8 章が教理 29~11 章がイスラエルの救い 312~16 章が適用 (2)12 章は 基本的には教会内の行動についての勧めであ

イエスさまの公的な活動は 2 年から 3 年と言われます その短い時間の中で人々に与えた影響は 考えられないほど大きいものでした ここに今日 わたしたちが集まって礼拝しているのも そのせいです けれどもその 2 年ないし 3 年のイエスさまの活動はずっと順調であったわけではありません イエスを愛し慕

牧会の祈り

2017 年 8 月 13 日 ( 日 ) 14 日 ( 月 ) 7 回 第 2 の警告 (2) 第 2 の警告 (2) ヘブル 4:1~13 1. はじめに (1) この手紙が書かれた理由を再確認する 1 信仰が後退しつつあった第 2 世代のメシアニック ジューたちへの励まし 2 彼らは 迫害と誤

2017 年 2 月 5 日 ( 日 ) 6 日 ( 月 ) 22 回 イスラエルに対する戦い (2) イスラエルに対する戦い (2) 黙 12:7~17 1. はじめに (1) キリストの再臨の前に何が起こるかを見ている 110 章 ~14 章は 挿入箇所である * 物語の進展はなく 状況の説明が

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としたこと それに対してイエスは 今は 止めないでほしい 正しい ことをすべて行うのは 我々にふさわしいことです ( マタイ 3 15) と 言って ヨハネから洗礼をお受けになったと伝えています しかしマルコ福音書は そういうことは何も伝えていません イエス は ユダヤの全地方から集まって来た大勢の

(2) ロマ 7:1~6 の要約 1 律法の大原則 * 律法は 人に対して権限を持つ * 律法は 死んだ人には権限を持たない 2 結婚関係の例話 * 夫が生きている間は 結婚の律法によって制約されている * それを破れば 姦淫の女と呼ばれる * 夫が死ねば 結婚の律法から解放される * 再婚しても

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癒しの業と宣教 ( ルカ 4:38~44) 1) ルカ福音書講義 (23) 章 38 イエス 2) は会堂から立ちあがり シモンの家 3) に入った シモンのしゅうとめが 高熱 4) で苦しめられており 彼らは 5) 彼女のことをイエス 6) に願った 39 彼は彼女の枕

(1) 千年王国の最後に サタンが底知れぬ所から再び解き放たれる 1 その理由は 再び人類を試すためである 2 神は 人類がいかに堕落しているかを証明される (2) 千年王国にも罪は存在する 1 千年王国が始まった時点では 未信者は存在しない 2 千年王国では ほぼ理想に近いような生活環境が実現する

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一 マリヤへの恵みある教会に 何かというと 恵まれた女よ おめでとう と言う人がいました 女性のための聖書のクラスで 誰かが正しい答えを言ったら 恵まれた女よ おめでとう 感謝なことの証しをしたら 恵まれた女よ おめでとう 誰かが牧師に祈ってもらっている姿を見たら 恵まれた女よ おめでとう 彼女はい

良いこと となります ともするとクリスチャンは こう考えやすいかもしれません 私は人がどう考えるかは気にしない 神がどう思われるかだけを心に留める と 確かにそこに真理はあるのですが そのあまり 人々がどう考えるかを顧慮しない傍若無人な態度を取るのが良いのではありません パウロはここで 人々がどう見

1.1 節 Rev 14:1 また私は見た 見よ 小羊がシオンの山の上に立っていた また小羊とともに十四万四千人の人たちがいて その額には小羊の名と 小羊の父の名とがしるしてあった (1) ヨハネは キリストの再臨後の状況を見ている 1 実際にキリストの再臨が起こるのは 19 章になってからである

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を与えられて 祈りつつ取り組んで行くように導かれる ですから私たちは自分の願い事を一方的に神に祈る祈りはやめて まず聖書を通してまず神を見上げること 御名を賛美することから始めたいのです そのような神への賛美また信仰告白から始まる祈りこそ祝福される祈りの基礎です さて第 2 の祈りは 御国が来ますよ

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6ユダヤ人は 人種的 宗教的理由によって サマリヤ人を軽蔑した * ユダヤの格言 私の目が サマリヤ人を見ることがないように 7サマリヤ人も ユダヤ人を軽蔑し 敵対した * ユダヤ人がエルサレムから下ることは許したが 上ることは許さなかった 8 現代もサマリヤ人の子孫たちが存在している ( 千名以下

Rev 7:1 この後 私は見た 四人の御使いが地の四隅に立って 地の四方の風を堅く押さえ 地にも海にもどんな木にも 吹きつけないようにしていた (1) この後 私は見た 1 物事の時間的流れではなく ヨハネが見た幻の順番を示している 2この幻は 神の裁きが迫っていることを示唆している 3 地の四方

4きょう取り上げる 3~5のパターンは ユダヤ的に解釈する必要がある 5イエス時代のユダヤ教のラビたちの旧約聖書引用法 * 直接引用とその成就 * その箇所の解釈ではなく 適用である * きょうの3~5 のパターンは すべて適用である 6マタイは 5 つの引用によってイエスのメシア性を証明しようとし

2012 年 2 月 26 日 ( 日 ) 27 日 ( 月 )59 ローマ人への手紙総まとめ 総まとめ 1. はじめに (1) 執筆の意図 1 使徒としての使命 * 所々 かなり大胆に書いた (15:15) 2 使徒としての奉仕の原則 * 他人の土台の上に建てない (15:20) * これまで ロ

ヘブル人への手紙1章

1 説 教 聖日礼拝 北浜チャーチ 黒田 禎一郎 2017 年 6 月 4 日 ( 日 ) 主 題 : すべてを感謝しましょう! テキスト :1コロサイ人への手紙 3 章 17 節 はじめに たった一度しかない人生 私たちはどのように生きているでしょうか? 生き方を知っている人は幸いです しかし 多

人には 非日常性が必要です いつもの生活ではなく これは見たことがない 聞いたことがないという意外性 あるいは奇跡と言ってよいでしょう いつも自分のできること していること中で生きているならば 虚しさが残り 死に至ります しかし これまで経験しなかったこと 知り得ないことを知れば そこに命があり 希

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* ペリシテ人の古代都市ガザは 前 93 年に破壊され 前 57 年に再建された * この道路は ガザの遺跡を通過し 新ガザに至る荒野の道である 5 ピリポは その命令に従順に従った 2.27b~28 節 Act 8:27b すると そこに エチオピヤ人の女王カンダケの高官で 女王の財産全部を管理し

は歯が痛くなるとズキンズキンとして何をしていても繰り返し襲って来る痛みに悩まされますが そのように 絶えず痛みがある と言わずにいられないような痛みを感じ続けていた 一体それはどんな悲しみ 痛みだったのでしょうか それが同胞ユダヤ人の不信仰に関することでした パウロがどんなに同胞 同国人のことを思っ

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神学総合演習・聖霊降臨後最終主日                  2005/11/16

(2) ダビデの最後の言葉 (23:1~7) サムエル記第二を通して ダビデの生涯の意味について考える Ⅰ. 権威ある座に上るダビデ (1~10 章 ) 1. サウルとヨナタンの死 (1:1~27) (1) 主によって開かれた扉 1 試練の中にありながら ダビデはすべての状況を主に委ねていた 2 彼

聖 書 へブル12:11,12 (第41講)

2010 年 4 月 18 日 ( 日 ) 19 日 ( 月 ) ハーベストフォーラム東京出エジプト記 19 出エジ 19 出エジプト記 14 章 15 節 ~15 章 21 節 紅海を渡る 1. 文脈の確認 (1) イスラエルの民は 430 年後にエジプトを脱出した (2) エジプト脱出の記録は

1 パンの家 という意味 農業生産の豊かな地 ダビデの町とも呼ばれた 2ガリラヤのベツレヘムと区別するために ユダヤのベツレヘムと書かれている 年代 200 軒の家 クリスチャンとイスラム教徒が平和に住んでいる 4 今日 パレスチナ自治区 2 万 2 千人 クリスチャンは迫害に会っている

束の地カナンに入ることが許されなかった 9 死を前にして ヨシュアを後継者に任命し 120 歳でモアブのネボ山で死んだ 10 モーセという人は 地上のだれにもまさって非常に謙遜であった ( 民数記 12:3) 11 自分を しもべとして神の家全体のために忠実でした ( ヘフ ル 3:5) 新約聖書に

2012 年 7 月 1 日 ( 日 ) 2 日 ( 月 ) 17 回目 Ⅴ-020~021 バプテスマのヨハネの登場 バプテスマのヨハネの登場 ルカ 3:1~2 マコ 1:2~6 1. はじめに (1) 文脈の確認 1バプテスマのヨハネの誕生 2イエスの誕生 3イエスの幼少期 (2) 今日の箇所は

たと聞いて 一緒に集まった 22:35 そして彼らのうちの一人の律法の専門家がイエスを試そうと尋ねた 私が救われるためにどうしたらいいの 教えて -- そういう気持ちがなかったんです 22:36 先生 これも偽善的な態度でした 先生と言う時 結局教えてください どうしたらいいの 知らせて けれどそう

2015 年 9 月 8 日 ( 火 ) 60 分でわかる旧約聖書 (9) サムエル記第一 60 分でわかる旧約聖書 (9) サムエル記第一 1. はじめに (1) 書名 1 本来は サムエル記 という一書である 2 七十人訳が便宜的に第一と第二に分けた 3それ以降 その習慣が定着した ( ヘブル語

シリーズ キリストの再臨と終末の預言 -No.2( 改訂 ) キリストの空中再臨と教会の携挙 ( その二 ) 教会の 携挙 についての聖書的根拠 ベレーシート 前回は シリーズ キリストの再臨と終末の預言 の第一回目として キリストの空中再臨と教会の携挙 について学びました このことはとても重要な教

た 義認 の祝福を述べたものでしょうか しかしこの 1 節は 2 節の頭に なぜなら という言葉があるように 2 節と密接に関連しています ですから 2 節を見て行くことによって 1 節の意味を確かめることができます 2 節が述べていることは何でしょうか それは罪と死の原理からの解放です 私たちが

比喩:その他

2017 年 6 月 11 日 ( 日 ) 12 日 ( 月 ) 39 回 新しいエルサレムの特徴 ( 後半 ) 新しいエルサレムの特徴 ( 後半 ) 黙 22:1~5 1. はじめに (1) 旧約聖書の預言のハイライトは メシア的王国である 1 黙示 20 章は メシア的王国が千年で終わることを啓

(1) 神殿の聖所と至聖所を分ける幕である 1 長さが約 18 メートル 厚さが約 10 センチ 2この幕の内側に入れたのは 大祭司だけである それも年に一度だけ 3 大祭司 アロンの家系 ケハテ氏族 レビ族 イスラエルの民 全人類 (2) この幕が 上から下まで真っ二つに裂けた 1 神の御手がこれ

2019 年 7 月 28 日 ( 日 ) 29 日 ( 月 ) 70 回 12 人の弟子たちの救い 12 人の弟子たちの救い 使徒 19:1~7 1. はじめに (1) 第三次伝道旅行が始まった 1 使 18:23~21:17( 紀元 53 年の春から 56 年の春 ) 2パウロは ひとりで出かけ

ヘブル人への手紙 11 章 1-16 節 信仰とは 1A 信仰のあかし 1-7 1B 信仰の説明 1-3 1C 望んでいることがらの実体 1 2C 称賛 2 3C 神の創造 3 2B 信仰の足跡 4-7 1C アベル - 良いささげ物 4 2C エノク - 神を喜ばす歩み 5-6 3C ノア - 神

牧会の祈り

1:14 ことばは人となって 私たちの間に住まわれた 私たちはこの方の栄光を見た 父のみもとから来られた ひとり子としての栄光である この方は恵みとまことに満ちておられた 今日はこの後 神が人となってくださったことについて考えたいと思いますが まずこの聖句にある 住まわ れた について ご一緒に考え

神殿とは 神の住まいです 自分の中に神が住まわれたということが救いであり このよ うにしてイエス様とつながっているから イエス キリストを知ることができるようになる のです 神とのつながりを断ち切ることはできない わたしは彼らに永遠のいのちを与えます 彼らは決して滅びることがなく また だれ もわた

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Hebrew Midrash No.11 山上の説教 の舞台設定に隠された神の秘密 ベレーシート (1) ヘブル ミドゥラーシュ の今後の取り組み ヘブル ミドゥラーシュ例会 は 2014 年 8 月から始まって二年半になります 今回 (2017.2) の例会で第 11 回目を迎えます これまでの主

: 目次 : P3 Part1 聖書とは? P4 Part2 神とは? 1 唯一の神 P5 P10 2 イエス キリスト 3 聖霊 P14 4 唯一の神の本質とは? P16 Part3 救いとは? 1 救いをもたらす力 P18 P21 2 救われる ( 義とされる ) 条件 3 信仰と行い この冊子

2016 年 10 月 2 日 ( 日 ) 3 日 ( 月 ) 7 回 フィラデルフィアの教会 フィラデルフィアにある教会 黙 3:7~13 1. はじめに (1) 黙示録の 3 区分 1 黙 1:19 は 黙示録を 3 区分している Rev 1:19 そこで あなたの見た事 今ある事 この後に起こ

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2016 年 12 月 10 日 ( 日 ) 11 日 ( 月 ) 16 回 ラッパの裁き 5 ラッパの裁き 5 黙 9:1~11 1. はじめに (1)6 章から 9 章までの流れ 16 章で 巻き物の封印が解かれる 最初の 6 つの封印 * ここから大患難時代が始まる 27 章は 挿入句である

07/06/17  礼拝メッセージ  近藤修司 牧師

2016 年度 成長 カリキュラム表 155 号単元 25 イスラエル王国単元目標イスラエル建国の歩みをたどりながら 神に従うことを学ぶ月日週題聖書箇所主題 10/2 10/9 10/16 10/23 10/30 11/6 11/13 11/20 11/27 アドベント 少年サムエル 救い主の道備え

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らしめ ということばが使われています 箴言 13:24 むちを控える者はその子を憎む者である 子を愛する者はつとめてこれを懲らしめる また箴言 22:15 愚かさは子どもの心につながれている 懲らしめの杖がこれを断ち切る また申命記 8:5 あなたは 人がその子を訓練するように あなたの神 主 があ

このメッセージは ヨセフとキリストに起こったことは私たちにも起こることを学ぼうとする ものである Ⅰ. 第 1のステップ正直な性格 (2 節 ) 1. ヨセフは 17 歳 (1) ビルハの子ら ( ダン ナフタリ ) (2) ジルパの子ら ( ガド アシェル ) (3) ヤコブは レアの子ら ( ル

あなたへの 聖書メッセージ ヨハネの福音書 3 章 16 節 ヨハネの福音書 3 章 16 節 神は 実に そのひとり子をお与えになったほどに 世を愛された それは御子を信じる者が ひとりとして滅びることなく 永遠のいのちを持つためである この ヨハネ 3 章 16 節のみことばは 聖書 66 巻の

いろいろな治療の中で して欲しい事 して欲しくない事がありますか? どこで治療やケアを受けたいですか? Step2 あなたの健康について学びましょう 主治医 かかりつけ医や他の医療従事者にあなたの健康について相談する事も大切です 何らかの持病がある場合には あなたがその病気で将来どうなるか 今後どう

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神の国の福音 マルコ 1:14~15 はじめに若い頃 私は聖書を自分の人生の進路 歩み方を決める道具のように使っていました 自分はどんな大人になって 何をすれば良いか その答えを得る本が私にとっての聖書でした 確かにこのように記されているからです 新改訳 2017 Ⅱテモテへの手紙 3:16 聖書はすべて神の霊感によるもので 教えと戒めと矯正と義の訓練のために有益です この御言葉にならい 今日に至るまで欧米をはじめ様々な国で 聖書を用いた人間教育 道徳の学びがなされています 私も過去に聖書を用いた自己啓発プログラムを学生たちに教えていた経験があります 感謝 愛 喜び 忍耐などについての御言葉を用いて正しい生き方 プラス思考 前向きな考え方を身に着けることによって成績や能力の向上を図るのです そしてそれに真剣に取り組んだ若者たちは確かに成績が上がり スポーツや芸術などの面で能力が向上しました しかしイェシュアはこう言っておられます 新改訳 2017 ルカの福音書 24:44 わたし( イエス ) について モーセの律法と預言者たちの書と詩篇に書いてあることは すべて成就しなければなりません ヨハネの福音書 5:39 聖書は わたし ( イエス ) について証ししているものです このように聖書は決して単なる道徳の本ではなく ましてや自分の人生を占う本などではなく また人の能力を向上させるための本ではありません それはいわゆるおまけ 付録のようなもので 聖書が記された真の目的ではありません 聖書とは本来 イェシュアについて すなわちイェシュアがどのような御方で 何を成し そして何を成そうとしておられるのかが書き記された本だということです そしてそれは御父である神の御心 御計画に直結しています ですから 人が 自分が 何かをするためにではなく 神が 成そうとしておられる御計画を知り 信じてそれを待ち望み そして宣べ伝えるために 聖書は読まれなければならないのです そのような思い 視点で今日の御言葉をともに学んでまいりましょう 1. ヨハネが捕らえられる 新改訳 2017 マルコの福音書 1:14 ヨハネが捕らえられた後 イエスはガリラヤに行き 神の福音を宣べ伝えて言われた 1

バプテスマのヨハネが逮捕されました その詳細はこのマルコの福音書 6 章に記されていますが ここではイェシュアが福音を宣べ伝え始めるきっかけとなっているように記されています つまりヨハネが捕らえられることと イェシュアがガリラヤに行って福音を宣べ伝え始めることには何等かの結びつきがあるということです その結びつきをヘブル語の視点で考えてみたいと思います まず ヨハネが捕らえ られた という記述について ヨハネ ונ וחי) (ן という名前はハーナーン ונ וחי) ) 恵む 恵みを与える とい う意味があり その最初の言及である創世記 33:5 から 神がヤコブ ( イスラエル ) を恵んでくださった ゆえに与えられた 子どもたち を指し示していることが考えられます 新改訳 2017 創世記 33:5 エサウは目を上げ 女たちや子どもたちを見て この人たちは あなたの何なのか と尋ねた ヤコブは 神があなた様のしもべに恵んでくださった子どもたちです と答えた このように 恵んでくださった ハーナーンとは本来 ヤコブすなわちイスラエルの子どもたち イスラエルの子孫であるユダヤ人を指し示していると考えられます そして 捕らえられた と訳されている言 ורג ס) 葉はヘブル語ではサーガル ) と言い 本来は 閉じる 塞ぐ という意味の動詞です 新改訳 2017 創世記 2:21 神である 主 は 深い眠りを人に下された それで 人は眠った 主は彼のあばら骨の一つを取り そのところを肉でふさがれた これは神が最初の人であるアダムから取られたあばら骨で その妻エバを造られる場面ですが 肉をふさがれた と訳されている部分に 聖書で最初のサーガルがあります またこの箇所には ~の代わり に という意味のタハット נ ת) (ת という前置詞が使われているため 直訳すると あばら骨の一つを取り その代わりとして肉でふさいだ となります ですから本来のサーガルには別のもので代用する 代りのものをあてがうという意味があると考えられます これらを踏まえてこの ヨハネが捕らえられた という記述の持つ意味を捉えるならば イスラエルの子孫 ユダヤ人に代わって 身代わりとして のイェシュアの姿が浮かび上がってくると考えられます そしてその身代わりとしてのイェシュアに起こることが次の イエスはガリラヤに行き という記述に表されていると考えられます 2. ガリラヤ ガリラヤ וה ילן ולג) ) はユダヤの北に位置し 当時は 異邦人のガリラヤ ( イザヤ 9:1) と呼ばれ ユダヤ והל ל) に住む人々から蔑視されていました この地名は 転がす 移す という意味のガーラル ) という動詞の派生語と考えられ その最初の言及は創世記 29:3 になります 新改訳 2017 創世記 29:1 ヤコブは旅を続けて 東の人々の国へ行った 2

29:2 ふと彼が見ると 野に井戸があった ちょうどその傍らに 三つの羊の群れが伏していた その井戸から群れに水を飲ませることになっていたからである その井戸の口の上にある石は大きかった 29:3 群れがみなそこに集められたら その石を井戸の口から転がして 羊に水を飲ませ その石を再び井戸の口の元の場所に戻すことになっていた これはヤコブ ( イスラエル ) が故郷を離れた旅路での出来事ですが ここで 石を井戸の口から 転がし ב י) て という箇所に最初のガーラルがあります 石 はヘブル語でエヴェン (ן と言い 父 を意味す וןב) るアーヴ ) と (ן י) 子 を意味するベーン が合わさった言葉と考えられ ヘブル語の 石 エヴェン には 御父の御子 すなわち神の御子イェシュアが指し示されていると考えられます ですから本来のガーラルには 石 にたとえられた御子イェシュアを 転がす 移す こと すなわち天から地に下らせる 遣わすことが指し示されていると考えられます 以上のことから ヨハネが捕らえられた また イエスはガリラヤに行き という記述には イスラエルの子らであるユダヤ人たち およびそれに連なるすべての人の身代わりとして死なれるため すなわち十字架にかかられるために これらの人々が救われるために天から地に降りて来られた御父の御子としてのイェシュアの姿が表されていると考えられます 3. 福音そしてイェシュアは 神の福音を宣べ伝えて とあります 神の福音 と訳されていますが ヘブル ין יגןא) 語では 神 を意味するエローヒーム ) ר וסג) と 福音 を意味するベソーラー (ן の間に 国 をל ל ת) 意味するマルフート (ת が記されており 神の国の福音 御国の福音 とも訳すことができます 福 音 は日本語では吉報 すなわち 良い知らせ という意味ですが ヘブル語ではどうでしょうか ベソーラーの最初の言及を見てみましょう 新改訳 2017 Ⅱサムエル記 4:10 かつて私に ご覧ください サウルは死にました と告げて 自分では良い知らせをもたらしたつもりでいた者を 私は捕らえて ツィクラグで殺した それが その良い知らせへの報いであった これはイスラエルの王ダビデの言葉ですが 彼の命を狙っていたサウルの死を伝える 良い知らせ が聖書で最初のベソーラーです 確かにダビデにとってこれは勝利の知らせ 良い知らせ 以外の何ものでもなかったのですが この吉報をもたらしたアマレク人をダビデは殺してしまいます このように 福音 ベソーラーとは本来 それを知らされた者には勝利を しかしそれを知らせた者には死を与えるというものであることが解ります それはまさにイェシュアの十字架の死によってイスラエルとそれに連なるすべての人々に救いがもたらされることを指し示していると考えられます またこのベソーラーは 告げ知 らせる という意味の動詞バーサル וןר ס) ) が語源となっているため この最初の言及についても見ておき たいと思います 3

新改訳 2017 Ⅰサムエル記 4:17 知らせを持って来た者は答えて言った イスラエルはペリシテ人の前から逃げ 兵のうちに打ち殺された者が多く出ました それに あなたの二人のご子息 ホフニとピネハスも死に 神の箱は奪われました 4:18 彼が神の箱のことを告げたとき エリはその椅子から門のそばにあおむけに倒れ 首を折って死んだ 年寄りで からだが重かったからである エリは四十年間 イスラエルをさばいた この内容は 良い知らせ どころか最悪の知らせです 戦に敗れ 多くの国民は殺され 祭司であり指導者であった存在を失い さらにその後継ぎも死に 神の民としての象徴までも奪われ イスラエルが国家として立つためのすべてを失った 国家存亡の危機と言っても過言ではない状態を指し示しています このように 福音 と訳されたベソーラーの語源であるバーサルとは本来 国が平和になることでも豊かに繁栄することでもなく 逆に滅びる 終わってしまうことを指し示していると言えるのです 福音 が滅びを指し示しているとは これは一体どういうことでしょうか その答えが次に語られています 4. 神の国 1:15 時が満ち 神の国が近づいた 悔い改めて福音を信じなさい 福音 が国の繁栄ではなく滅亡を指し示しているという その理由は 神の国 が来るためです この 神の国 御国 がこの地上に建てられる時 それ以外の国家は対立するどころか存在すらしません すべての人種 民族 全人類がこの中に入るのです それが神がアブラハム イサク ヤコブすなわちイスラエルに約束されたことの成就であり以下に記されている通りです 新改訳 2017 創世記 28:13 そして 見よ 主 がその上に立って こう言われた わたしは あなた ( イスラエル ) の父アブラハムの神 イサクの神 主 である わたしは あなたが横たわっているこの地を あなたとあなたの子孫に与える 28:14 あなたの子孫は地のちりのように多くなり あなたは 西へ 東へ 北へ 南へと広がり 地のすべての部族はあなたによって またあなたの子孫によって祝福される 28:15 見よ わたしはあなたとともにいて あなたがどこへ行っても あなたを守り あなたをこの地に連れ帰る わたしは あなたに約束したことを成し遂げるまで 決してあなたを捨てない 国 はヘブル語でマルフート ל ל ת) (ת と言いましたが この言葉はマーラク ותל מ) ) 王が治める とい ל מ) う動詞 あるいはメレク (ת 王 という意味の名詞の派生語であると考えられ 民主主義国家でも共産主義国家でもない 王制国家 王国 を指し示しています 神の国 御国 の王とはもちろん神であり 神の御子であるイェシュア イエス キリストです その王国が イェシュアの王国がやがてこの地に来ようとしているのです 4

5. 悔い改めるそこでイェシュアは 悔い改めて福音を信じなさい と言われています 悔い改める ことをヘブル (ב ב) 語でシューヴ と言い 創世記 3:19 にその最初の言及があります 新改訳 2017 創世記 3:19 あなたは 顔に汗を流して糧を得 ついにはその大地に帰る あなたはそこから取られたのだから あなたは土のちりだから 土のちりに帰るのだ 一般的に 悔い改める とは反省すること 思いや考えを改める 正すことを意味しますが ヘブル語のシューヴは本来 このように 大地に帰る ちりに帰る こと すなわち肉体が朽ち果てて無くなってしまうこと 一般的に言う死ぬことを指し示しています ではイェシュアは人々に死んでしまえ 滅びてしまえと言われたのでしょうか そうではありません 上記の御言葉は 神がアダムとその妻エバに語られたものですが このように語られて後 神は二人にある物をお与えになります 新改訳 2017 創世記 3:21 神である 主 は アダムとその妻のために 皮の衣を作って彼らに着せられた そして神はこのように言われました 新改訳 2017 創世記 3:22 神である 主 はこう言われた 見よ 人はわれわれのうちのひとりのようになり 善悪を知るようになった 神はアダムとエバに皮の衣を着せ 人はわれわれのうちのひとりのようになり と言われました この一連の流れに 神の御計画が表されていると考えられます すなわちこうです すべての人の肉体はいずれ朽ち果てて無くなります しかしその後 神は再び私たち人に 皮 を着せてくださるということです この 皮 はヘブル語でオール (ר ס) と言い 動物の皮だけでなく人間の皮膚をも指し示す言葉です ですからこの 皮の衣 は新しい人の肉体を表した 型 だと考えられます そしてこの新しい肉体は以前のそれとは違い 人はわれわれのうちのひとりのようになり とあるように 神と同じになる すなわち永遠に無くならない 朽ちることのない 不老不死の肉体であることが指し示されていると考えられます つまり以下のように記されている通りです 新改訳 2017 Ⅰコリント人への手紙 15:50 兄弟たち 私はこのことを言っておきます 血肉のからだは神の国を相続できません 朽ちるものは 朽ちないものを相続できません 15:51 聞きなさい 私はあなたがたに奥義を告げましょう 私たちはみな眠るわけではありませんが みな変えられます 5

15:52 終わりのラッパとともに たちまち 一瞬のうちに変えられます ラッパが鳴ると 死者は朽ちないものによみがえり 私たちは変えられるのです 15:53 この朽ちるべきものが 朽ちないものを必ず着ることになり この死ぬべきものが 死なないものを必ず着ることになるからです このように すべての人の肉体は必ず朽ち果ててシューヴすなわち 土に帰り その後朽ちない永遠の肉体を 必ず着ることになり ます これが神によって定められているのです このように イェシュアが言われた 悔い改めなさい シューヴとは本来 人の努力や意思によって変える 改めるという類のものではなく 神の命令によって定められた 必ず実現するご計画を指し示していると考えられます ちな みに先ほど述べた 福音 ベソーラーの語源であるバーサルとまったく同じ綴りでバーサール ב ו ורס) ) とい う名詞があり その意味はなんと 肉 です このように 悔い改める こと また 福音 を信じることとは 私たち人の 肉 体 身体に関する神の御計画を指し示していると考えられます 6. 身体の福音私たち人は大小様々な悩みや心配 問題を抱えて生きていますが そのほとんどがこの身体に関することです 人は健康で長生きするために 安全で快適な環境を求めます また美しい外見や 強い力 高い能力を求めます これらのものが思うように得られないと人は不安になったり 悲しんだり あるいは怒り 時に他者と争ったりします 私たちの今のこの肉体が やがて朽ち果てるものである以上 これらの悩み 問題が消えることはありません 神はそのことをよくご存じで 私たちの問題を根本から解消 解決しようとしておられるのです それが今日述べた 神の国 御国 であり そして永遠に 朽ちない 死なない 肉体です すべての人は豊かで 安全で快適な暮らしを望んでおり 賢く 強く 美しくありたいと願っています 神は それらのもの を豊かに与えようとしておられるのです だからイェシュアはこのように言われます 新改訳 2017 マタイの福音書 6:32 これらのものはすべて 異邦人が切に求めているものです あなたがたにこれらのものすべてが必要であることは あなたがたの天の父が知っておられます 6:33 まず神の国と神の義を求めなさい そうすれば これらのものはすべて それに加えて与えられます ですから 神の国の福音 とは 肉体 身体の福音 とも言い換えることができます 今日の冒頭で聖書は 人が 自分が 何かをするための本ではなく 神が イェシュアが 何を成そうとしておられるのかが記された本であると述べましたが その神が 私たち以上に私たちのことを心配し その最も必要なものをご存じで それを備え そして与えようとしておられるのです このように 神の御計画は私たちにとってかけ離れた 無関係なものではなく むしろその逆で 私たちの必要に完璧に応えるもの いやそれをはるかに超えるものであることを知ってください ですからますますこの 神の国 を求めてまいりましょう その 時 は確実に近づいています 6