2 政治的教養を育むためのポイント 学級活動として行う集会活動は 休み時間の遊びとは異なります 単に楽しいことをやればよいのではなく めざす学級像の具体化など 目的意識をもてるようにします 何を目標として行うのか 準備から実行 振り返りまでの活動全体を見通して 提案理由 や めあて を考えることがで

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3 第 3 学年及び第 4 学年の評価規準 集団活動や生活への関心 意欲態度 集団の一員としての思考 判断 実践 学級の生活上の問題に関心 楽しい学級をつくるために を持ち 他の児童と協力して意 話し合い 自己の役割や集団と 欲的に集団活動に取り組もう してよりよい方法について考 としている え 判

平成 年度佐賀県教育センタープロジェクト研究小 中学校校内研究の在り方研究委員会 2 研究の実際 (4) 校内研究の推進 充実のための方策の実施 実践 3 教科の枠を越えた協議を目指した授業研究会 C 中学校における実践 C 中学校は 昨年度までの付箋を用いた協議の場においては 意見を出

学級会においては 学級での問題点や課題に一人一人が気付き 話し合いながらよりよい学級生活を目指していく 本議題において 相手の障害のことも配慮し どの児童にとっても満足いく集会にするために話合いや実践を通して研究主題の児童の育成をはかっていきたい 4 評価の観点と評価規準集団活動や生活への関心 意欲

3. ➀ 1 1 ➁ 2 ➀ ➁ /

4. 評価規準集団活動や生活への関心 意欲 態度学級や学校の生活の充実と向上にかかわる問題に関心をもち 他の児童と協力して自主的に集団活動に取り組もうとしている 集団の一員としての思考 判断 実践楽しく豊かな学級や学校の生活をつくるために話し合い 自己の役割や責任 集団としてのよりよい方法などについ

(3) 本題材の系統と他教科等との関連は 次のとおりである 学級活動 5 月シンボルマークを決めよう 6 月みんなで雨の日を楽しく過ごそう 6 月本題材 9 月 2 学期がんばろう会をしよう 他教科等との関連 道徳 わけっこしよう ( 友情 ) 道徳 どうしたらいいのかな ( 親切 ) (4) 指導

1 研究の概要

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1. 研究主題 学び方を身につけ, 見通しをもって意欲的に学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における算数科授業づくりを通して ~ 2. 主題設定の理由 本校では, 平成 22 年度から平成 24 年度までの3 年間, 生き生きと学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における授業づくり通して~ を研究主題に意欲的

Taro-小学校第5学年国語科「ゆる

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教育調査 ( 教職員用 ) 1 教育計画の作成にあたって 教職員でよく話し合っていますか 度数 相対度数 (%) 累積度数累積相対度数 (%) はい どちらかといえばはい どちらかといえばいいえ いいえ 0

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4. 題材の評価規準 題材の評価規準 については, B 日常の食事と調理の基礎 (2),(3), D 身近な消費生活 と環境 (1) の 評価規準に盛り込むべき事項 及び 評価規準の設定例 を参考に設定して いる 家庭生活への関心 意欲 態度 お弁当作りに関心をもち, おか 生活を創意工夫する能力

Ⅲ 目指すべき姿 特別支援教育推進の基本方針を受けて 小中学校 高等学校 特別支援学校などそれぞれの場面で 具体的な取組において目指すべき姿のイメージを示します 1 小中学校普通学級 1 小中学校普通学級の目指すべき姿 支援体制 多様な学びの場 特別支援教室の有効活用 1チームによる支援校内委員会を

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必要性 学習指導要領の改訂により総則において情報モラルを身に付けるよう指導することを明示 背 景 ひぼう インターネット上での誹謗中傷やいじめ, 犯罪や違法 有害情報などの問題が発生している現状 情報社会に積極的に参画する態度を育てることは今後ますます重要 目 情報モラル教育とは 標 情報手段をいか

解答類型

生徒指導の役割連携_四.indd

自己紹介をしよう

第4章 道徳

佐賀県教育センター 平成 24 年 2 月 1 日 新学習指導要領で評価が変わる! 新学習指導要領における学習評価の進め方 ( 中学校特別活動 ) 平成 24 年度から, 中学校では新学習指導要領が全面実施となります 新学習指導要領の趣旨を反映した学習評価の考え方については, 平成 23 年 7 月

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2年生学級活動(性に関する指導)指導案

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看護部 : 教育理念 目標 目的 理念 看護部理念に基づき組織の中での自分の位置づけを明らかにし 主体的によりよい看護実践ができる看護職員を育成する 目標 看護職員の個々の学習ニーズを尊重し 専門職業人として成長 発達を支援するための教育環境を提供する 目的 1 看護専門職として 質の高いケアを提供

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4 本単元と情報リテラシーの関わり 課題設定担任による 説明会におけるデモンストレーションを見ることを通して 本単元を貫く言語活動としての これぞ和の文化! おすすめの 和の文化 を調べて説明会を開こう を知り 見通しを持たせ学校司書による関連図書紹介を通して 和の文化への関心を高め 進んで調べよう

中学校第 3 学年社会科 ( 公民的分野 ) 単元名 よりよい社会をめざして 1 本単元で人権教育を進めるにあたって 本単元は 持続可能な社会を形成するという観点から 私たちがよりよい社会を築いていくために解決すべき課題を設けて探究し 自分の考えをまとめさせ これらの課題を考え続けていく態度を育てる

3 第 3 学年及び第 4 学年の評価規準 集団活動や生活への 集団の一員としての 集団活動や生活についての 関心 意欲 態度 思考 判断 実践 知識 理解 学級の生活上の問題に関心を 楽しい学級生活をつくるため みんなで楽しい学級生活をつ もち, 他の児童と協力して意欲 に話し合い, 自己の役割や

内容 児童 経験したことや調べたことから選んで話す 内容 ( 考え ) を分かりやすく話す はっきりした発音で声の大きさを考えて話す 丁寧な言葉を使って話す 相手の顔を見ながら話す 大事なこと

「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けて

きるか, 必要なものを取捨選択したり, 試したり見立てたり工夫したりしながら, 自分が選んだおもちゃや楽器をつくる できたおもちゃや楽器を交流し, 友達とアドバイスしあいながら, 改良したり, 遊び方を工夫したりして, よいものにしようとする おもちゃフェスティバルを開き実際に遊び, みんなが楽しく

単元の目標 カレーライスを作ることに興味 関心をもち, 進んで活動する カレーライスの作り方を調べ, 作り方, 材料, 用具を発表することができる カレーライス作りの活動を通して, 食材を知ったり, 道具を使う仕事にふれたりして, 生活経験を豊かにする 人との関わりを通してコミュニケーション能力を身

座標軸の入ったワークシートで整理して, 次の単元 もっとすばらしい自分へ~ 自分向上プロジェクト~ につなげていく 整理 分析 協同的な学習について児童がスクラップした新聞記事の人物や, 身近な地域の人を定期的に紹介し合う場を設けることで, 自分が知らなかった様々な かがやいている人 がいることを知

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2 単元の目標 廿日市市 についての魅力を目的意識や相手意識を明確にして地域内外に発信することができる 自分たちの住む 廿日市市 に愛着をもつことができる 3 単元の評価規準 学習方法 自分自身 他者や社会 課題発見力 思考力 判断力 表現力 主体性 自らへの自信 対象と積極的にかかわる中で, 課題

第 2 学年 2 組学級活動 (1) 学習指導案 指導者澤村正太郎 1. 議題 2 年 2 組がもっと元気で楽しくなるクリスマス会をしよう 2. 議題について (1) 学級の実態 ( 男子 15 名女子 9 名計 24 名 ) 本学級の児童は 全体的に仲良く 助け合って学校生活を過ごしている 優しく


平成 30 年度なごや小学校努力点推進計画 1 研究主題なかまとともに感性輝くなごやっ子 (1 年次 ) 2 研究主題について本校では 昨年度までの努力点研究において 道徳や特別活動の時間を中心に 子ども一人一人の成長と互いの認め合いをめざすことで 子ども自らが なごや小でよかった と感じられるよう

PowerPoint プレゼンテーション

とで児童に活動の見通しを持たせ, 自分で課題を立て情報を集め整理し, 発表する等に取り組めるようにしていきたい 調査計画の場面では, 目的に照らしてどのような調査をしていくことがよいのか児童にしっかりと考えさせたい 例えば, データはどう集めたらよいのか, アンケートを実施する場合には, 誰にアンケ

平成15年度 家庭科 年間指導・評価計画

課題研究の進め方 これは,10 年経験者研修講座の各教科の課題研究の研修で使っている資料をまとめたものです 課題研究の進め方 と 課題研究報告書の書き方 について, 教科を限定せずに一般的に紹介してありますので, 校内研修などにご活用ください

7 本時の指導構想 (1) 本時のねらい本時は, 前時までの活動を受けて, 単元テーマ なぜ働くのだろう について, さらに考えを深めるための自己課題を設定させる () 論理の意識化を図る学習活動 に関わって 考えがいのある課題設定 学習課題を 職業調べの自己課題を設定する と設定する ( 学習課題

平成 28 年度全国学力 学習状況調査の結果伊達市教育委員会〇平成 28 年 4 月 19 日 ( 火 ) に実施した平成 28 年度全国学力 学習状況調査の北海道における参加状況は 下記のとおりである 北海道 伊達市 ( 星の丘小 中学校を除く ) 学校数 児童生徒数 学校数 児童生徒数 小学校

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2 研究の歩みから 本校では平成 4 年度より道徳教育の研究を学校経営の基盤にすえ, 継続的に研究を進めてきた しかし, 児童を取り巻く社会状況の変化や, 規範意識の低下, 生命を尊重する心情を育てる必要 性などから, 自己の生き方を見つめ, 他者との関わりを深めながらたくましく生きる児童を育てる

第 3 4 学年 ( 複式学級 ) 学級活動指導案 平成 26 年 6 月 11 日 ( 水 ) 第 5 校時指導者教諭 ( 学級担任 ) 養護教諭 1 題材 バランスよく食べよう ( 第 3 学年及び第 4 学年 (2) 日常の生活や学習への適応及び健康安全キ食育の観点を踏まえた学校給食と望ましい

平成 30 年 6 月 8 日 ( 金 ) 第 5 校時 尾道市立日比崎小学校第 4 学年 2 組外国語活動 指導者 HRT 東森 千晶 JTE 片山 奈弥津 単元名 好きな曜日は何かな? ~I like Mondays.~ 本単元で育成する資質 能力 コミュニケーション能力 主体性 本時のポイント

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いろいろな衣装を知ろう

エコポリスセンターとの打合せ内容 2007

H26関ブロ美術プレ大会学習指導案(完成版)

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実践 報告書テンプレート

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平成25~27年度間

3 指導方針 本主題は, 愛校心である 自分たちの学校のためにできることをしたい 自分たちの学校をよりよくしていきたい という気持ちを育てることや, よりよい玉諸小学校にするために自分たちに何ができるか ということを考えさせ, そのような態度を育てることが大切である 導入では, これまでの学校行事を

5 児童の実態と主題に迫るための手だて (1) 児童の実態本学級の児童は明るく 男女の仲もよい いろいろな場面で声を掛け合ったり 仕事を手伝ったりできる児童も多い 話し合い活動では 友達の意見のいいところを取り上げて考えをまとめることができたり 人の意見を聞いて自分の考えを変えることができたりする児

あったらいいな ! こんなあそび場 (わたしの町大好き)

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特別活動・学級活動・年間指導計画

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上に食に関する指導の充実が求められている 食環境の乱れが社会的課題とっている今日 中学生が食生活の自立を目指した学習をすることは大切なことであるので 本時は 自分や家族の食生活の中で見付けた問題点の改善に自主的に取り組むことができるように 指導を進めることにした 指導に当たっては これまでの学習を踏

3 特別支援学級における学習指導案 特別支援学級においても 学習指導案は授業の設計図としての働きに変わりはありません しかし 特別支援学級では 児童生徒の実態から指導の内容や計画を考えることに大きな意味があります 通常の学級の学習指導案では 例えば 単元について は学習指導要領に沿った指導計画に基づ

20情報【授業】

平成29年度 小学校教育課程講習会 総合的な学習の時間

2 教科に関する調査の結果 ( 各教科での % ) (1) 小学校 国語 4 年生 5 年生 6 年生 狭山市埼玉県狭山市埼玉県狭山市埼玉県 平領均域正等答別率 話すこと 聞くこと 書くこと

ている それらを取り入れたルーブリックを生徒に提示することにより 前回の反省点を改善し より具体的な目標を持って今回のパフォーマンスに取り組むことができると考える 同に そのような流れを繰り返すことにより 次回のパフォーマンス評価へとつながっていくものと考えている () 本単元で重点的に育成をめざす

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(1) 体育・保健体育の授業を改善するために

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3 調査結果 1 平成 30 年度大分県学力定着状況調査 学年 小学校 5 年生 教科 国語 算数 理科 項目 知識 活用 知識 活用 知識 活用 大分県平均正答率 大分県偏差値

学校評価保護者アンケート集計結果 2 学校は 防災や防犯についての体制作りや情報収集を適切に行っている 十分 おおむね十分 やや十分 不十分 分からない 不明

ICTを軸にした小中連携

市中学校の状況及び体力向上策 ( 学校数 : 校 生徒数 :13,836 名 ) を とした時の数値 (T 得点 ) をレーダーチャートで表示 [ ] [ ] ハンドボール ハンドボール投げ投げ H29 市中学校 H29 m 走 m 走 表中の 網掛け 数値は 平均と同等または上回っているもの 付き

案3                            ⑤なかまの誘い方(小学校低学年)

(3) 指導観公民的分野は地理的分野と歴史的分野の学びの積み重ねによるところが大きい 用語や概念も高度化し 生徒の感想にも 難しい と感じるものが多くなっている そこで その難しいと感じる公民の用語などは積極的に用語集を活用し 難しい言葉に対する抵抗感を少しでも和らげるよう授業でも活用している また

城東小 元気アップカード ルール (1) 取り組み方 1 休み時間の外遊びカードとして 外遊びを進んで行うと共に 今必要な運動能力を身につけることをねらいとする 2 各級 ( 初球 中級 上級 ) ともに 6 つの種目で構成し 全てができるようになると その級が合格 となり 次の級へ進める 3 カー

tokusyu.pdf

作品の情景をよりわかりやすく伝える手だてともなる 指導にあたって 1 では まず 俳句は17 音で作ることや季語を入れることと言ったきまりをおさえる そして 教科書の例を読み 想像した情景や作者の思いを想像し 良いと思うところ 工夫されていると思うところを発表できるようにする 2 の俳句を作る場面で

(4) ものごとを最後までやり遂げて, うれしかったことがありますか (5) 難しいことでも, 失敗を恐れないで挑戦していますか

小中学校表紙(新)

北野中学校 30 周年第 1 学年共通道徳学習指導案 人はなぜ働くのか. 日 時 平成 18 年 11 月 24 日 生 徒 札幌市立北野中学校第 1 学年 指導者 教諭 筒井 久保村 石塚 川村 1. 主題名 人はなぜ働くのか 4-(5) 勤労と奉仕の精神 2. 主題設定の理由 人のためにならない

2 教科に関する調査の結果 (1) 平均正答率 % 小学校 中学校 4 年生 5 年生 6 年生 1 年生 2 年生 3 年生 国語算数 数学英語 狭山市 埼玉県 狭山市 61.4

第 1 学年 2 組学級活動指導案 平成 26 年 10 月 14 日 ( 火 ) 第 5 校時在籍児童数 34 名 1 議題 えんそくのクラスあそびをきめよう 2 児童の実態と議題選定の理由本学級の児童は 心穏やかで優しく 落ち着いて学校生活を送ることができている 休み時間には 元気に外で遊び 生

5. 単元指導目標単元の目標 ( 子どもに事前に知らせる ) 小数 整数の意味を考えよう 小数 整数の計算の仕方を見つけ 計算できるようになろう 子どもに事前に知らせる どうまとめるのか 何を ( どこを ) どうするのか ( 作業 教える 考えさせる ) 何についてまとめるのか 1. 小数 整数の

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意図的, 計画的によりよい学級集団を育てる よりよい学級集団を育んでいくことは, 一朝一夕にできることではありません 特に, 日常の集団生活経験の不足により, 人間関係をうまく築いたり, きまりや約 束を守ったりすることが子どもたちの課題として挙げられ, 子どもたち自ら集団を つくっていくことが難し

詳細に伝えるためにインタビューやアンケートを実施して情報を収集したりする活動を設定することにする 整理する 場面では,CM のテーマをもとに集めた情報の中から伝えたいことが受け手にしっかりと伝えることができる情報を選択する また, 選択肢した情報を加工しながら, 伝えたいことが伝わりやすい CM の

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農山漁村での宿泊体験活動の教育効果について

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Taro-6学習指導案(事例①小学校

いきたいと考える 第二に ビデオに撮ったインタビューの様子を繰り返し見て振り返ることで パターンに沿った質問だけでなく 自分なりの質問を考える活動に発展させていきたい そのために ビデオ視聴による振り返りを3 回行う また 自己評価だけでなく 他者評価により互いの良さを確認することで 話すことへの自

Transcription:

8-1 小学校低学年特別活動 ( 学級活動 ) 指導事例 みんながもっと仲良くなるお楽しみ集会を考えよう 目標 学級活動 ( 話し合い活動 ) の役割について理解することができるようにする 自分の意見を考え 伝えたり 受け止めたりすることができるようにする 目指す子どもの姿 クラスの一員として自分ができることを考え 意思決定し その役割を積極的に果たす姿 1 活動の流れと 政治的教養を育む学びのプロセス との関係主な活動 事前の指導 児童の活動 自分の役割を理解し 会に向けた準備を行う 学級会に向けて議長団の役割を理解する 議長団の役割分担を行う 構成員は自分の意見を考え 発表できるようにする ポイントになる学びのプロセス 話し合い 自分の役割を理解し 進んで話し合いに参加する 議長団は自分の役割を理解して 議題にそって話し合いを進める 構成員は議題に沿って 友だちの考えを聞いたり 自分の意見を伝 える 集会活動の展開例 1 はじめの言葉 ( 司会 ) 2 歌 ( 歌係 ) リラックスし 楽しい雰囲気を作るために歌をみんなで歌う 3 題材と提案理由の確認 ( 提案者 ) ポイント1 4 話し合い柱 1(20 分 ) ゲームの内容を話し合う 仲良くなるためのゲームを話し合う 柱 2(10 分 ) ポイント2 必要な役割を出し 役割分担を行う 時間によっては出し合うまでで終わる 5 決まったことの発表 ( 書記 ) 話し合いで決まったことを発表する 6 先生の話 7 終わりの言葉 課題に気付く 合意形成し 自分の意思を決定する 事後の指導 児童の活動 お楽しみ集会に向けた準備と当日 役割分担をし 準備を行う 約束を守り お楽しみ集会に参加する 集会終了後 感想を発表する ポイント 3 自分自身を振り返る - 32 -

2 政治的教養を育むためのポイント 学級活動として行う集会活動は 休み時間の遊びとは異なります 単に楽しいことをやればよいのではなく めざす学級像の具体化など 目的意識をもてるようにします 何を目標として行うのか 準備から実行 振り返りまでの活動全体を見通して 提案理由 や めあて を考えることができるようにします 低学年の段階においては 楽しい集会活動を多く経験できるようにすることが大切です その中で 集会活動では 楽しく充実した学校生活につながることであることを理解させ 話し合いや実践への期待感をもたせるようにします 集会活動では 誰もが何かで貢献できるようにします 役割を受けもつこと で 責任感や満足感が得られることにつながります 多様な役割を用意したり 交替で行ったりして できるだけ全員がリーダーを経験できるようにすることも大切です 効果的な実施のために 教師はそれぞれの活動を見守りアドバイスします 低学年であれば一人一役で受けもつなどの工夫も必要です また時間の確保とともに 児童に任せることができない事項も明確にしておきます 話し合い 1 年生では 初めは担任が中心となって進めますが 進行の役割として司会や 黒板の係 決まったことを発表する係など 教師が一緒にやりながら自分たちで運営していくように 児童に簡単な役割を任せていきます 役割分担 できる できない で考えるのではなく 未経験者でも希望を生かせるようにします 例えば 集会活動の司会役の希望者が多かった場合 できるだけ希望を生かすようにします ポイント 3 集会活動の充実のためには 話し合い 準備 集会活動などの全体について振り返りを大切にします この集会活動のねらいが達成できたか 自分はどのように取り組んだか を振り返らせ 反省点を明らかにし 感想や振り返りを掲示することで 次回への意欲付けとなり この次も楽しい集会活動をしよう という意識が高まります また 集会活動のプログラムの中に感想発表として入れることもできます 計画を立てる 実行する 振り返る のサイクルを大切にして 次への活動に生かすようにします そのためにも 集会活動の実践後 振り返る場を設定し 自分自身の頑張りや友だちのよかったところ 協力や創意工夫の大切さを発見できるようにします しゅうかい集会 じぶんのやくわりをしっかりとやることができましたか ふりかえりカード をつけましょう おともだちとなかよくきょうりょくすることができましたか おともだちのよいところやがんばったところを見つけられましたか そのほかにできたことやうれしかったことなどをかきましょう 振り返りシートの例 - 33 -

8-2 小学校中学年特別活動 ( 学級活動 ) 指導事例 クラス集会をしよう 目標 児童が 自分達の学級の生活をより楽しくするために 必要のある議題を見つけ 学級会による話し合いを通して 活動を学級集団で決定する 役割を分担し 協力して活動することにより 学級集団の力を育てていく 目指す子どもの姿 学級集団の生活で必要なことを考えて合意形成し それぞれが役割に合わせて主体的に行動する姿 1 活動の流れと 政治的教養を育む学びのプロセス との関係 事前の指導 児童の活動 主な活動 議題を収集し 計画委員会を開催する 議題ポストや朝の会 帰りの会等を活用して話し合いの議題を集める 計画委員会を開催し 学級会で話し合う議題を選定する 学級会の計画を児童と一緒に作成する 司会 記録等の役割を決める ポイントになる学びのプロセス 情報を収集する 話し合い 学級会で話し合い 集会での役割を分担する 議題について話し合い クラス全員で合意形成する 自分たちで決めたことは 協力しあって実践する 話し合いの 3 つ段階 1 出し合う 2 比べ合う 3 まとめる 学級会で決まった活動に必要な役割を 学級全員で分担する 分担ごとにクラス集会の準備を行う 活動する クラス集会を開く 自分たちで決めた計画にそって 集会を行う 集会が終わったら 学級全員で片づけを行う 自分の意思を決定す る 事後の振り返り クラス集会を開き 振り返りを行う 集会活動により ねらいが達成できたか振り返る 振り返りカ - ド等を活用することで 話し合いの振り返りだけではなく 活動全体の振り返りを行う - 34 -

2 政治的教養を育むためのポイント 児童中心の活動を行うために 計画委員会を位置付けるなど 話し合いに向 けた準備をしっかり行います 学級会での話し合いを児童中心に行うには 活動計画を児童と教師で一緒に作成していくことが大切です 活動の中に計画委員会をしっかり位置づけて 話し合う内容を吟味し 適切な議題を選定します 小学校段階では すべての児童が活動の流れを経験することが重要です ( 計画委員は輪番に ) 児童ができることは 段階的に児童に任せていくように考えることも大切です そのため 年間をとおした見通しをもちましょう 提案カードを用意して 議題を事前に集めることや 学級の掲示板に 学級会の議案を掲示しておくなど 話し合いを充実させる工夫も効果的です 自分達で決めたことを 学級全員で分担して 集会活動に向けた準備を進め ていきましょう 小学校段階において児童に社会参画していく力をつけるには 学級会で合意形成したことを 学級全員で成し遂げていく活動を繰り返して行うことが大切です クラス集会の準備 も大切な集団活動です 学級会で合意形成したことは 決めたままにせずに 準備を学級全体で取り組んでいきます 役割分担は 全員で考えます また 児童の創意工夫を生かしながら集会活動に向けた準備に取り組むようにします 自分達の生活をよりよくするために 互いの活動の進み具合や 他の係にお願いしたいことなどを連絡し合う時間を確保することも工夫の一つです 係相互の活動意欲も高めることで 児童がより学級全体を意識し活動することができます 学級会の時間に余裕がある場合は 1 時間の学級会の中で 役割分担まで決めることもできます 限られた時間を有効に使うように心がけます - 35 -

8-3 小学校高学年特別活動 ( 児童会活動 ) 指導事例 児童の意見や発想を生かした委員会活動 目標 児童会活動を通して 望ましい人間関係を築き 学校の一員としてよりよい学校づくりに参画し 協力して諸問題を解決しようとする自主的 実践的な態度を育てる 児童の発意や発想を生かしていく児童会活動を中心にした学校行事への協力を行い 自分たち自ら学校生活をより豊かで楽しいものにしていくことができる 目指す子どもの姿 よりよい学校をつくるために 学校の一員としてその役割を積極的に果たし 他者と話し合いながら 主体的に社会 ( 学校 ) に参画する姿 1 主な活動と 政治的教養を育む学びのプロセス との関係主な活動児童集会ポイント1 児童集会 ( 朝の15 分集会 ) を教師側が各委員会に割り振るのではなく 各委員会が発信したいことを発信したい時期に行えるようにする 各委員会の委員長が会議を行い 児童集会に発信する内容について調整をしていく ポイントになる学びのプロセス 話し合いながら合意形成 する 委員長会議月に一度 委員長が集まって話し合い活動を行う 会議は月初めの週に設定し 計画委員長を中心に昼休みを使って話し合う ポイント2 年に一度のリクエスト特集代表委員会で 年に1 回 各学級から委員会へのリクエストをする月を設定する 各クラスからの要望や意見から 自分たちの委員会で企画できそうなものがあるかを担当教諭と話し合い 時期や準備などの調整がつくようであれば 計画を立てて提案をする 課題に気付く - 36 -

2 政治的教養を育むためのポイント 自治的な活動にするためにも 相手の意見を尊重し 少数意見にも配慮しつつ 話し合いながら合意形成を図っていくことができるようにしましょう 小学校段階においては 児童が所属する全ての集団が 社会 であり 主体的な関わりや働きかけこそが 参画 することになります 児童一人一人が構成員の一人であることを自覚できるようにしましょう 特別活動では様々な場面で 多くの合意形成がなされます 児童一人一人が 主体的に意思決定を行い 合意形成の過程に関わることが大切です 合意形成のためには 全員が 参画 することが前提となります 合意形成をしていくためには 司会者の次のような言葉かけも大切になります 意見が出尽くしたので そろそろ決めてもよいですか Aという意見が多いので Aに決めてもよいですか AとBの意見を合わせて Cという考えに決めてもよいですか 多数決で決めたらよい という意見が出ましたが多数決としてよいですか 集団決定する際に 司会者が発言してくれた児童に配慮することが 一人ひとりを大切にする人間関係を築くことにつながります 教員も 自分の意見に決まらなかった児童に対しては よく考えて いろいろな意見を出してくれたおかげで よい決定ができましたね などと 言葉をかけ 認めることも大切です 児童の実態 活動の経験 興味 関心などを適切にとらえ 教員の適切な指導 のもと活動が積極的に展開されるよう工夫することが大切です また日頃か ら よりよい生活づくりへの問題意識を喚起しておくことも大切です 集まったリクエスト ( 意見や要望など ) の中から どの議題 題材を選ぶのか 自分たちで話し合えるようにします 学校生活の充実や向上のために 全校で扱うべき内容かどうか 自分たちで解決できる問題なのかどうか など次のような視点で考えられるようにしましょう 1 多くの児童が解決を望んでいるもの 2 学校全体の問題で 全校で協力しなければならないもの 3 決めたことを自分たちの力で具体的に実行できるもの 4 創意工夫の余地があるもの 5 学校生活をよりよくするもの - 37 -

お k 8-4 小学校高学年特別活動 ( 児童会活動 ) 指導事例 代表委員会のあり方を考えよう 目標 児童会活動をとおして 望ましい人間関係を形成し 集団の一員としてよりよい学校生活づくりに参画し 協力し て諸問題を解決しようとする自主的 実践的な態度を育てる 目指す子どもの姿 自分たちの学校生活をよりよいものにするために 自治的 自発的に学校生活の諸問題について 話し合い 解決を図っていく姿 1 活動の流れと 政治的教養を育む学びのプロセス との関係 議題の収集 活動の流れ 代表委員会の議題については 各学級から出された諸問題や各委 員会の中で 代表委員会にかかわる内容の中から集めます 議題箱等を用意して 議題を収集することも考えられます 議題の決定と原案の作成 児童会計画委員会 ( 運営委員会 ) は 議題の決定 原案の作成を行 います 議題は 限られた時間の中で話し合いを進めるため 焦点化しま す 例 ) 意欲的にあいさつすることができるようにする方法に ついて 学級会等での話し合い 原案について各学級等で話し合いをし 学級での意見をまとめま す 朝のあいさつ運動 ポスター作り 等 話し合いの時間は特別活動の学級活動として取り扱いますが 議 題によって 1 単位時間の必要がないものは 朝の会や帰りの会等 の活用も考えられます 代表委員会での話し合い 児童会計画委員会 ( 運営委員会 ) が司会 黒板書記 ノート書記等 を務め 各学級からの意見や考えを尊重しながら 話し合いを進 行する 話し合いについて 良かった点を相互に発表したり振り返りカー ド等に記入したりする機会をもちましょう 話し合いの結果報告 各学級の代表委員は 代表委員会での話し合いの様子や結果につ いて 各学級で報告します 代表委員会だよりの発行や児童朝会 校内放送の時間等を利用し て 代表委員会で話し合われたことを全校に報告することも考え られます ポイントになる学びのプロセス 自発的 自治的活動のため の組織 主体的に社会参画する態度 の育成 - 38 -

2 政治的教養を育むためのポイント 自発的 自治的に代表委員会を行うための組織の工夫をしましょう 代表委員会は 高学年 ( 及び中学年 ) を中心とした 各学級の代表 ( 代表委員 ) 各委員会の代表 児童会計画委員 ( 運営委員 ) によって組織します また 必要に応じて各クラブの代表や低学年の学級担任等の参加も考えられます 学校規模等の実情に応じて編成する必要があります 学級の代表 ( 代表委員 ) は 学校を盛り上げていきたい 学校をよりよくしたい という意思を尊重するとともに できるだけ多くの児童が参加 経験できるよう例えば 学期ごとに交代するなど 配慮が必要です また 代表委員会を運営する児童会計画委員 ( 運営委員 ) は 代表委員会を構成している学級代表 各委員会代表の中から互選で選出し 適宜交代しながら 司会やノート書記 黒板書記などの役割を経験できるようにします 教職員は 代表の児童がリーダーとして学校をよりよく より元気にしている等の実感をもてるよう 支援することが大切です 児童によりよい学校生活づくりへの参画意識をもたせるための工夫をしましょう 代表委員会は指導計画に基づいて 教職員の適切な指導のもとで行われるものですが 取り上げる議題については 学校生活の充実と向上を目指した児童の自発的 自治的な活動が尊重されなければなりません 全校の児童にとって 切実な問題となっているもの 学校生活上の共同の問題 児童の自治的な活動の範囲内で創意工夫の余地をもつもの 等がその条件として考えられます 学校全体へ提案することによって 問題の解決ができた みんなで話し合うことによって生活をよりよく向上することができた 決めたことを実行することで 学校生活がより楽しくなった といった 自分たちで成し遂げた手応えを積み重ねることが大切です そのことが 自発的 自治的な活動への意欲を高め 児童自らが解決しようとする意欲や態度を育てることにつながり 代表委員会の価値を高め 各学級会での話し合いも充実していくといった好循環を生み出します 児童がよりよい学校生活づくりに参画しようとする態度を身に付けることは よりよい地域づくりに参画しようとする態度に直接つながっていくものです 学校をよりよくしたい 学校を元気にしたい といった学校づくりへの参画意識を高められるよう 教職員は意識づけを折に触れて工夫していくことが大切です - 39 -