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指導計画 評価の具体例 単元の目標 単元 1 化学変化とイオン 化学変化についての観察, 実験を通して, 水溶液の電気伝導性や中和反応について理解するとともに, これらの事物 現象をイオンのモデルと関連づけて見る見方や考え方を養い, 物質や化学変化に対する興味 関心を高め, 身のまわりの物質や事象を

本時の評価規準 ( 観点 / 方法 ) 1. 今まで学習したことをもとに, 実験を適切な操作で行い, 各極で発生した物質を同定 することができる ( 観察 実験の技能 / ワークシートへの記述 ) 2. 食塩水に電流を通したときの陽極および陰極での変化の様子を粒子モデルを使って図 示し, そのモデル

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< イオン 電離練習問題 > No. 1 次のイオンの名称を書きなさい (1) H + ( ) (2) Na + ( ) (3) K + ( ) (4) Mg 2+ ( ) (5) Cu 2+ ( ) (6) Zn 2+ ( ) (7) NH4 + ( ) (8) Cl - ( ) (9) OH -

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理科学習指導案

けて考察し, 自分の考えを表現している 3 電磁石の極の変化と電流の向きとを関係付けて考え, 自分の考えを表現している 指導計画 ( 全 10 時間 ) 第 1 次 電磁石のはたらき (2 時間 ) 知 1, 思 1 第 2 次 電磁石の強さが変わる条件 (4 時間 ) 思 2, 技 1, 知 2

現行の学習指導要領(1998年公示,2002年実施)は,教育の総合化をキーワードに,「生きる力の育成」と「ゆとりある教育」をねらいとしている

123

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H30全国HP

FdData理科3年

FdData理科3年

31608 要旨 ルミノール発光 3513 後藤唯花 3612 熊﨑なつみ 3617 新野彩乃 3619 鈴木梨那 私たちは ルミノール反応で起こる化学発光が強い光で長時間続く条件について興味をもち 研究を行った まず触媒の濃度に着目し 1~9% の値で実験を行ったところ触媒濃度が低いほど強い光で長

課題研究の進め方 これは,10 年経験者研修講座の各教科の課題研究の研修で使っている資料をまとめたものです 課題研究の進め方 と 課題研究報告書の書き方 について, 教科を限定せずに一般的に紹介してありますので, 校内研修などにご活用ください

第 2 学年 理科学習指導案 平成 29 年 1 月 1 7 日 ( 火 ) 場所理科室 1 単元名電流とその利用 イ電流と磁界 ( イ ) 磁界中の電流が受ける力 2 単元について ( 1 ) 生徒観略 ( 2 ) 単元観生徒は 小学校第 3 学年で 磁石の性質 第 4 学年で 電気の働き 第 5

解禁日時新聞平成 30 年 8 月 1 日朝刊テレビ ラジオ インターネット平成 30 年 7 月 31 日午後 5 時以降 報道資料 年月日 平成 30 年 7 月 31 日 ( 火 ) 担当課 学校教育課 担当者 義務教育係 垣内 宏志 富倉 勇 TEL 直通 内線 5

FdText理科1年

授業では, 課題を解決するための情報を集める前に, どのような方法だと必要な情報を集めることができるのかを考えています 58.8% 41.2% 授業では, 調べたことなどを, 図, グラフ, 表などにまとめています 73.5% 26.5% 授業では, 情報を比べたり ( 比較 ), 仲間分けしたり

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理科科学習指導案

FdData理科3年

英語科学習指導案

平成 28 年度全国学力 学習状況調査の結果伊達市教育委員会〇平成 28 年 4 月 19 日 ( 火 ) に実施した平成 28 年度全国学力 学習状況調査の北海道における参加状況は 下記のとおりである 北海道 伊達市 ( 星の丘小 中学校を除く ) 学校数 児童生徒数 学校数 児童生徒数 小学校

とである そこで, 紫キャベツを使った料理にレモンをかけると色が変わることを取り上げたり, 湖沼の水質の中和やあくとりなどの例を用いたりして, 興味 関心を高めるようにしたい なお,1 学年の いろいろな気体の性質,2 学年の 化学変化と原子 分子 ( 化学式と化学反応式 ),3 学年の 酸 アルカ

2 単元の評価規準関心 意欲 態度 科学的な思考 表現 観察 実験の技能 知識 理解 酸 アルカリ, 中和と塩に関する事物 現象に興味 関心を持ち, それを科学的に探究しようとするとともに, 事象を日常生活との関わりで捉えようとする 酸 アルカリ, 中和と塩に関する事象 現象の中に問題を見いだし,

見いださせる 3 章 化学変化と電池 本章では電解質水溶液と2 種類の金属を用いて電池をつくる実験を行い 電流が取り出せることを見いださせる このとき化学エネルギーが電気エネルギーに変換されていることを理解させる また 電極での電子の授受をイオンのモデルで表し 電池のしくみを微視的視点でとらえさせる

全国学力・学習調査対策

FdText理科1年

Taro-H29結果概要(5月25日最終)

6年 ゆで卵を取り出そう

FdText理科1年

各教科 道徳科 外国語活動 総合的な学習の時間並びに特別活動によって編成するものとする 各教科 道徳科 総合的な学習の時間並びに特別活動によって編成するものとする

決するための学習の見通しをもたせ, 単元を貫く課題を意識させ, 目的意識をもたせた授業を展開していきたい 本単元では, 理科での学習内容が日常生活で見られる事象に関連することに気付かせたい 日常生活の事象から酸とアルカリの性質を粒子で考え中和反応をイオンのモデルと関連付けて理解させたい それを通して

平成 年度佐賀県教育センタープロジェクト研究小 中学校校内研究の在り方研究委員会 2 研究の実際 (4) 校内研究の推進 充実のための方策の実施 実践 3 教科の枠を越えた協議を目指した授業研究会 C 中学校における実践 C 中学校は 昨年度までの付箋を用いた協議の場においては 意見を出

単元構造図の簡素化とその活用 ~ 九州体育 保健体育ネットワーク研究会 2016 ファイナル in 福岡 ~ 佐賀県伊万里市立伊万里中学校教頭福井宏和 1 はじめに伊万里市立伊万里中学校は, 平成 20 年度から平成 22 年度までの3 年間, 文部科学省 国立教育政策研究所 学力の把握に関する研究

群教セ G04-03 平 集 理科 - 中 生徒が解決の見通しを持って実験方法を立案する理科授業 モデル図やグラフを使った予想の共有と タブレット端末の活用を通して 特別研修員奈良達也 Ⅰ 研究テーマ設定の理由 平成 29 年 3 月公示の新学習指導要領では 内容のイとして思考 判断

平成 30 年度全国学力 学習状況調査の結果について ( 速報 ) 1. 調査の概要 実施日平成 30 年 4 月 17 日 ( 火 ) 調査内容 1 教科に関する調査 ( 国語 A 国語 B 算数 数学 A 算数 数学 B 理科 (3 年に 1 回 )) A 問題 : 主として知識に関する問題 B

がお互いの性質を打ち消しあう また, その際, その他のイオンから塩が生じる パフォーマンス課題 硫酸に電極をさし, 電源装置で電圧を加えると電流が流れ, 電球が点灯する これに水酸化バリウム水溶液を少しずつ加えていくと水溶液は白く濁り, 電球は次第に暗くなり, やがて消える しかし, さらに加え続

Microsoft PowerPoint - 中学校学習評価.pptx

2 原子やイオンのつ 3 原子が電気的に中性 3 原子の構造について くりに関心をもっ になる理由を 原子 説明している て説明を聞こうと の構造から指摘して 4 陽イオンや陰イオン する いる の違いを説明でき 4 イオンは原子が電子 イオンをイオン式で を失ったり 受け取っ 表している たりして

調査研究「教科等で考える異校種間の連携の工夫」〔理科〕

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(2) 単元構想図 学習の手立て 数は時数軸 授業の目標 視点 1 果物で電池を作り 電流を取り出す 果物電池から電流を取り出す実験を通して 電池の仕組みについて 疑問や関心を抱くことができる ( 自然事象への関心 意欲 態度 ) 小集団の中で果物電池を作り 疑問を出し合ったり 共有したりする姿 自

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岐阜大学教育学部教師教育研究 中学校理科における寒天を用いた電気分解実験の一工夫 岐阜大学教育学部附属中学校 土田慎治 岐阜大学教育学部理科教育講座 ( 物理学 ) 澤田諒太 岐阜大学教育学部理科教育講座 ( 物理学 ) 仲澤和馬 1 はじめに学習指導要領解説 ( 平成 20 年 9

(2) 本単元に関わる生徒の実態及び指導方針 1 既習の学習内容 水溶液には酸性 中性 アルカリ性のものがあること 金属を変化させる水溶液があること( 小 6) 気体の発生と性質 物質への水への溶解について( 第 1 学年 ) 物質が原子や分子でできていること( 第 2 学年 ) 電流が電子の流れで

第 6 学年理科学習指導案指導者千葉市立小中台小学校本間希世 1 研究主題 (1) 市教研統一テーマ 自ら学び 心豊かに生きる力を身につけた児童生徒の育成 (2) 部会テーマ 個を生かした学習指導の進め方 小中合同主題 教材の本質にもとづき 児童の力で自然を調べる楽しさが体得される場の工夫と指導方法

7 3. 単元の指導計画 (7 時間扱い ) 時 学習内容 授業のねらい 物質の溶解と水溶液の均一性 コーヒーシュガーが水に溶ける様子を観察し, 色の様子からコーヒーシュガーの拡散と水溶液の均一性を理解する ( 観 実 ) コーヒーシュガーと食塩の溶解 物質の溶解と水溶液の均一性 2 物質が目に見え

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Microsoft PowerPoint - H29小学校理科

競技の流れ 発泡入浴剤は, 炭酸水素ナトリウム ( 重曹 ) とクエン酸という物質を固めて作られている これを水に溶かすと, 水中で両者が反応して二酸化炭素が発生する この発泡は, 血行を良くする働きがあると考えられている 今日の実験は, 発泡入浴剤に関係する次の 3 テーマからなる 時間配分 (1

Microsoft Word - dainityu.doc

総合的な探究の時間 は 何を 何のために学ぶ学習なのか? 総合的な探究の時間 は与えられたテーマから みなさんが自分で 課題 を見つけて調べる学習です 総合的な探究の時間 ( 総合的な学習の時間 ) には教科書がありません だから 自分で調べるべき課題を設定し 自分の力で探究学習 ( 調べ学習 )

調査の概要 1 目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し その改善を図るとともに そのような取組を通じて 教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立する また 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の

第 2 学年 5 組理科学習指導案 日時平成 26 年 12 月 12 日 ( 金 ) 場所城北中学校授業者酒井佑太 1 単元名電気の世界 2 単元について (1) 教材観今日の私たちの日常生活において 電気製品はなくてはならないものであり 電気についての基礎的な知識は必要不可欠である しかし 実際

調査の概要 1 目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し その改善を図るとともに そのような取組を通じて 教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立する また 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の


Ⅲ 化学変化とイオン 単元における観察 実験の位置付け 学習活動備考 課題 どのような水溶液が電流を通すのだろうか 実験 1 電解質や非電解質の水溶液について電流を通すか調べる実験 様々な水溶液を用意するが この後に 塩化銅水溶液や塩酸の電気分解に触れるため この 2 つの水溶液は用意しておくとよい

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Word Pro - matome_7_酸と塩基.lwp

3-2 学びの機会 グループワークやプレゼンテーション ディスカッションを取り入れた授業が 8 年間で大きく増加 この8 年間で グループワークなどの協同作業をする授業 ( よく+ある程度あった ) と回答した比率は18.1ポイント プレゼンテーションの機会を取り入れた授業 ( 同 ) は 16.0

Taro-自立活動とは

3-1. 新学習指導要領実施後の変化 新学習指導要領の実施により で言語活動が増加 新学習指導要領の実施によるでの教育活動の変化についてたずねた 新学習指導要領で提唱されている活動の中でも 増えた ( かなり増えた + 少し増えた ) との回答が最も多かったのは 言語活動 の 64.8% であった

Taro-22 No19 大網中(中和と塩

(2) 単元構想図 単元デザイン 時数と手立て軸 数ねらい 引き出したい学習活動の姿 ICT の活用 カリキュラムマネジメント 疑問や知りたいことを共有する 1 電池のしくみについて 疑問や知りたいことを共有することができる ( 自然事象への関 1 果物電池を作り 電子オルゴールを鳴心 意欲 態度

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Microsoft Word - 小学校第6学年理科指導案「水溶液の性質」

平成 25 年度学力定着状況確認問題の結果について 概要版 山口県教育庁義務教育課 平成 2 6 年 1 月 1 実施概要 (1) 目 的 児童生徒の客観的な学力状況の経年的な把握と分析を通して 課題解決に向けた 指導の工夫改善等の取組の充実を図る全県的な検証改善サイクルを確立し 県内す べての児童

彩の国埼玉県 埼玉県のマスコット コバトン 科学的な見方や考え方を養う理科の授業 小学校理科の観察 実験で大切なことは? 県立総合教育センターでの 学校間の接続に関する調査研究 の意識調査では 埼玉県内の児童生徒の多くは 理科が好きな理由として 観察 実験などの活動があること を一番にあげています

ICTを軸にした小中連携

他の単元との連関 子どもが獲得する見方や考え方 教師の持つ指導ポイント 評価規準 小学 4 年生 もののあたたまり方 小学 6 年生 電気の利用 ~ エネルギーの工場と変身と銀行 ~ 中学 1 年生 光と音 ( 光のエネルギーを利用しよう ) 中学 2 年生 電流 ( 電気とそのエネルギー ) 電流

2、協同的探究学習について

平成27年度 前期日程 化学 解答例

フォーラム理科教育 No

Taro-① 平成30年度全国学力・学習状況調査の結果の概要について

木村の理論化学小ネタ 緩衝液 緩衝液とは, 酸や塩基を加えても,pH が変化しにくい性質をもつ溶液のことである A. 共役酸と共役塩基 弱酸 HA の水溶液中での電離平衡と共役酸 共役塩基 弱酸 HA の電離平衡 HA + H 3 A にお

学習意欲の向上 学習習慣の確立 改訂の趣旨 今回の学習指導要領改訂に当たって 基本的な考え方の一つに学習 意欲の向上 学習習慣の確立が明示された これは 教育基本法第 6 条第 2 項 あるいは学校教育法第 30 条第 2 項の条文にある 自ら進んで学習する意欲の重視にかかわる文言を受けるものである

留意点 指導面 化学に対する興味 関心を高めることが主なねらいなので, 原理については簡単に触れる程度にとどめる 身の回りにある合成高分子に気付かせ, それらが化学の先人の研究成果によって作られたものであることから, 化学が人間生活に果たしている役割について触れる 分子量が約 1 万以上の分子からな

教育調査 ( 教職員用 ) 1 教育計画の作成にあたって 教職員でよく話し合っていますか 度数 相対度数 (%) 累積度数累積相対度数 (%) はい どちらかといえばはい どちらかといえばいいえ いいえ 0

HP用【通常版:しばりなし】H27調査結果概要

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平成 30 年度全国学力 学習状況調査 北見市の結果等の概要 Ⅰ 調査の概要 1 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析するとともに教育施策の成果と課題を検証し その改善を図り 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等

木村の有機化学小ネタ セルロース系再生繊維 再生繊維セルロースなど天然高分子物質を化学的処理により溶解後, 細孔から押し出し ( 紡糸 という), 再凝固させて繊維としたもの セルロース系の再生繊維には, ビスコースレーヨン, 銅アンモニア

Taro-小学校第5学年国語科「ゆる

Microsoft PowerPoint - AR1(理科森田) [互換モード]

Microsoft Word - 全国調査分析(H30算数)

本日 2012 年 2 月 15 日の記者説明会でのご報告内容をお送りいたします 文部科学省記者会でも配布しております 報道関係各位 2012 年 2 月 15 日 株式会社ベネッセコーポレーション代表取締役社長福島保 新教育課程に関する校長 教員調査 新教育課程に関する保護者調査 小学校授業 国語

中学 1 年理科まとめ講座 第 1 分野 1. 身のまわりの物質 物質のすがた 水溶液 状態変化 基本の解説と問題 講師 : 仲谷のぼる 1 (C)2013 Prisola International Inc.

教師の持つ指導ポイント 評価規準 中国地方の送電線網の図を利用し, 発電所からの電力を消費地に届けていることを示す その際, 送電の途中では, 電線の抵抗のために電線が発熱して電気エネルギーが損失することを, 本単元の内容をもとに考察させる ( 自然事象への関心 意欲 態度 ) エネルギーは変換の際

瑞浪市調査結果概略(平成19年度全国学力・学習状況調査)

7 炭酸水素ナトリウムの成分元素 ~ 成分元素の確認 ~ 難易度教材の入手日数準備時間実施時間 1 ヶ月 1 時間 50 分 目的と内容 物質の分離 精製や元素の確認などの観察, 実験 を行い, 化学的に探究する方法の基礎を身に付けさせ るとともに, 粒子の熱運動と三態変化との関係などに ついて理解

国語の授業で目的に応じて資料を読み, 自分の考えを 話したり, 書いたりしている

東邦大学理学部情報科学科 2014 年度 卒業研究論文 コラッツ予想の変形について 提出日 2015 年 1 月 30 日 ( 金 ) 指導教員白柳潔 提出者 山中陽子

山梨大学教職大学院専攻長 堀哲夫教授提出資料

指導方法等の改善計画について

Transcription:

******************** よりよい理科実験とは? ******************** 第 1 章プロジェクトの概要など 1. はじめに本学は教員養成大学ということもあり 学生の多くは教職員を志望している 本学卒業後 即戦力として学校現場で働くという人も少なくない また 理科の教員には実験や観察の技能が必要となる しかし 大学在学中に学校現場で行なえるような実験の知識 技能を習得する機会は多くはない そこで そういった機会を増やし 実験の知識や技能を向上させるために 教科書記載の実験を行なうことを考えた また 平成 24 年 4 月に実施された全国学力 学習状況調査の結果から小 中学生の 理科離れ が進行していることを裏付けているという報告がなされた 特に 質問紙調査では 中学校の理科で学習したことが将来役に立つと思うかを問う質問で 約 53% の生徒が役に立つと思うと答えているが 逆を言えば約半数の生徒は 役に立たないだろう と思っているということになる 身の回りには科学技術の発展による科学の恩恵にあふれかえっている 理科離れが進むことで 恩恵を受ける機会を失わせることにはならないか 理科好きっ子の育成も これからの理科の教員に求められる能力となるのではないだろうか 2. プロジェクトの名称 目的 名称 : よりよい理科実験とは? 目的 : 児童 生徒の 理科離れ を打開するために 授業では積極的 効果的に実験を行なう必要がある そのための教材研究 準備実験はより深化したものである必要がある そこで 理科の教科書に掲載されている実験について よりよい授業構成のための実験として試行し 改良を試みる また 活動を通してコミュニケーション能力や科学的な思考をお互いに向上しあうことで 実験の知識や技能の向上だけでなく 人間的な成長も目指す 3. 代表者および構成員 代表者田中雄太理科領域専攻 5 回生 構成員田上智之理科領域専攻 5 回生小倉晃理科領域専攻 4 回生牧野志穂理科領域専攻 4 回生伊豆蔵功己理科領域専攻 2 回生北川はるの理科領域専攻 2 回生山元麻衣理科領域専攻 2 回生山本美咲理科領域専攻 2 回生 4. 助言教員村上忠幸先生 ( 理学科 ) 第 2 章実験の概要 1. 実験の概要について (1) 実験の決定実験を決定するために 教科書を購入した 購入した教科書に掲載されている実験の中から実施する実験を決定した 実験の単元は 中学校の 水の電気分解 の実験とした この実験の生徒実験を見学した際に 結果が出ないという現状を目の当たりにしたメンバーもおり この実験に決定した

実施する実験の決定後 実験に必要な物品を購入した そのような準備もあり 実験開始が9 月末となった (2) 実験の単元 電気分解 は 中学校 2 年時に学ぶ 中学校学習指導要領の第 4 節理科 第一分野内容 (4) 化学変化と原子 分子ア物質の成り立ちの単元にあたる実験である この実験は 電流を流すことで水分子を酸素と水素に分解する 加熱以外の方法で物質を分解するという最初の活動となる 化合物を分解することにより元の物質とは性質の異なる物質が生成すること 及び分解して生成した物質から元の物質の成分を推定することができることを学ぶ この実験に用いる物質としては 水以外にも塩化銅水溶液や塩酸などもある (3) 水 の電気分解教科書には 水 の電気分解とあるが 実際に用いるのは純水に水酸化ナトリウムを溶かした水酸化ナトリウム水溶液である これは 純水では電気分解に適さないためであり 水に水酸化ナトリウムを加えることで 電流を通りやすくしている また 水道水や塩酸では 電気分解を行った際に塩素が発生し 水の電気分解の実験としては適さない これらの点から この実験では 水酸化ナトリウム水溶液などを用いる 2. 装置 実験方法の概要について (1) 電気分解装置水の電気分解の実験に用いる電気分解装置については 教科書 1に記載されているものを用いることとした 教科書各社に記載されている装置と その操作方法の有無は次の表 1 のとおりである 1 中学校の文部科学省認定教科書 表 1: 教科書別 電解装置 H 字管式ケニ水槽ホフマス製型簡易式ン型学校図 書教育出 版啓林館 大日本 図書東京書 籍 操作方法付 記載のみ 掲載無今回は 主としてケニス製の電解装置を実験に用いることとした また 実験に使用した電源装置は 理学科の谷口和成先生よりお借りさせていただいた (2) 実験方法 考察実験方法の内容について 大まかな流れは各教科書類似しており 以下のとおりである < 実験方法 > 1 電解装置を水溶液で満たす 2 電解装置の電極と電源装置をつなぐ 3 水に電流を流す 4 それぞれの電極付近から発生する気体を集める 5 気体が集まったら電流を止める 6 陽極と陰極それぞれに発生した気体の体積を比べる 7 以下の2 方法で 集めた気体の性質を調べる 陽極(+ 極 ) 側では 火のついた線香を 集めた気体中に入れる 陰極(- 極 ) 側では 火のついたマッチを集めた気体に近づける

(3) 考察について方法の中で考察のポイントとなるのは 方法 6 7の結果である 方法 6の結果については水の電気分解を表す 化学反応式 2H O 2H O の示すとおり 酸素 ( 陽極 ) と水素 ( 陰極 ) との発生量の比が 2:1 となる このことを確認し 実際の電気分解の実験の結果が 化学反応式と対応することを見出す また 方法 7については 陽極側には酸素が発生すること 陰極側には水素が発生することを確認するものである それぞれ 陽極側では 線香が激しく燃える 陰極側では ポンッと音を立てて ( 音が出ないこともある ) 気体が燃えるという結果となる 酸素には 物が燃えることを助ける性質があるため 線香は炎を上げて燃える 水素には 燃える性質があるので マッチの炎を近づけることで 水素が燃え上がる その際 空気と混ざり合うため爆鳴器のように音を立てる (4) 安全面実験を行なう際には 安全面の配慮は最大限行なう必要がある 日頃から安全に気を付けて実験を行なっていくことで 学校現場で実験をする際に気を付けるべき点が分かり 生徒にも安全に実験を行なわせることができるようになる 電気分解の実験について安全面では 2 点気を付けるべきことがある まず1 点目は 薬品についてである 水の電気分解では 前述のとおり 水酸化ナトリウム水溶液 を用いる 水酸化ナトリウム水溶液は 強アルカリ性の水溶液であり 取り扱いには十分に注意する必要がある 例えば 手にかかればズ キズキと痛む 目に入ると失明するといった危険がある どの教科書でも 実験中は安全メガネを必ず着用することとしている そこで 本研究でも安全メガネを着用し 実験を行なった もう1 点は 火を用いることである 気体の確認の際に線香に火をつける マッチを陰極側の気体に近づける さらには 近づけたマッチの火によって 気体が燃え上がる これらの作業の中で やけどをしないように気を付けながら実験を行なう必要がある また 実験後に生徒がマッチを持ち帰ることのないようにしなければならない 第 3 章実験と結果 1. 準備物 < 溶液 > 水酸化ナトリウム 純水 < 実験器具 > 電解装置 直流電源装置 単 1 乾電池 リード線 マッチ 線香 2. 目的水の電気分解の実験を行ない 実験の結果からの考察が行ないやすい実験を目指す また 条件を変えながら実験時間について設定が行なえるようにする 3. 実験 (1) 実験について電気分解装置にはケニス製電気分解装置を用いて 前章で述べた方法で実験を行なった また 実験に用いた水酸化ナトリウム水溶液の濃度と電源装置の電圧については 条件を変えつつ 実験を行なった 電源装置は直流電源装置と乾電池を用いて 別々に考察を行なった ただし 実験時間は 陰極側の気体が4 目盛り集まるまでの時間とした

(2) 結果と考察 ( 直流電源の場合 ) < 電流と時間の関係 > 電流と時間の関係を表す以下のグラフ1は 累乗の関係にあることが分かる グラフ1: 電流と時間の関係流れる電流が多くなるほど 実験時間が短くなる 実験時間は このグラフをもとにして電流の量を決めることで設定できる 実験時間は 実験に用いる水酸化ナトリウ ム水溶液の濃度と電解装置にかける電圧を決 めることで 設定できる (3) 結果と考察 ( 乾電池の場合 ) 電源に単一乾電池を用いた場合の 実験の 条件と結果を平均したものを表 2に表わす ただし B のカッコ内は乾電池の本数 ( 直列 接続 ) を表している 電流は計れていない 表 2: 実験結果 ( 乾電池 ) 濃度 [%] 電圧 [V] 時間 10 6.0(4 本 ) 2 分 15 秒 10 3.0(2 本 ) 9 分 24 秒 5.0 6.0(4 本 ) 2 分 58 秒 5.0 3.0(2 本 ) 12 分 59 秒 2.5 6.0(4 本 ) 5 分 02 秒 2.5 3.0(2 本 ) 17 分 12 秒 < 各濃度における電圧と電流 > 溶液の各濃度における 電圧と電流との関係は以下のグラフ2のとおりである それぞれのプロットは濃度別になっており :10% が 5.0% が 2.5% が 1.25% が 1.0% である 電源装置と同様に 濃度が高いほど電圧が高いほど実験時間は短かった また 乾電池も 1.5V では 電流が流れなかった (4) 気体の確認実験の結果と考察陽極側 陰極側に発生する気体の性質を調べる実験の結果と考察について述べる 陽極側の結果では 図 1のように激しく燃えるものが予想される グラフ 2: 濃度別に見た 電圧と電流 電圧と電流は 比例の関係にあることが分かる かける電圧が大きいほど 流れる電流の量も多くなる また 濃度が高いほど変化の割合が大きくなる傾向がある また 1.5V の場合は どの濃度でも電流が流れず電気分解が進まなかった 図 1: 激しく燃えた場合

しかし 図 1 のように激しく燃え上がる結果は1 割程度であった 全体の8 割は 線香の火が明るくなっていることは確認できた しかし 残りの2 割は何も起こらない結果となった これは 陽極側には2 目盛り程度しか酸素がたまっておらず 酸素の量が少ないということと ゴム栓を外した時に空気が入ることの2 点が要因であると考えられる どちらの実験を先に行なう場合にも 結果には影響しなかった また 教科書の方法では それぞれの確認実験中にはもう一方のゴム栓を閉めるように記述されている しかし ゴム栓をしない際にも 安全面 結果ともに影響はなかった 実験手順も簡易になるので ゴム栓は外したままで実験を行なうのがよい 線香の火を すばやく 水面近くまで 持っていけば明るくなることが多くなったが あまり改善できなかった 陰極側の実験では 以下の3つの手順で行なうことで ほぼ失敗することはなく 音を立てて燃え上がるのを確認できる 1マッチの火をつける 2ゴム栓を外す 3マッチの火を空気穴の上に持っていく 4. まとめ今回の研究結果から水の電気分解の実験についてまとめる かける電圧を大きくすれば 実験に必要な時間は短くなる また その傾向は水酸化ナトリウム水溶液の濃度が高いほど 大きくなる 水溶液の濃度が 10% 5% 2.5% 1.25% 1% の際には ある程度の実験時間 ( 陰極側の気体が 4 目盛りまで溜まるまでの時間 ) の設定ができるようになった ただし 手順 3のマッチの火を空気穴の上に持っていってすぐに炎が上がらないこともある その際には マッチの火を空気穴の上に持っていったまま 少し待てばうまくいく また たまに予想以上の炎が上がることもあるので気をつける必要がある ( 下図 2) 気体の確認実験については 陰極側は手順の工夫で失敗はなくなった しかし 陽極側での結果がうまくいった場合が 1 割という結果なので 今後より改善していきたい 第 4 章研究発表会を終えて研究発表会では パワーポイントが最終修正前のものという ハプニングがあったりした 発表会では 実際に実験を披露した 実験時間の設定ができたので 実験を披露することができた しかし 陽極側の結果がうまくいかず どうだったのだろうか 発表後には 意見を頂くことができ 今後に活かしていけれるようにと思う 具体的には 学校現場での現状と課題の両方を理解してから 課題を克服するという方向で行なう必要がある 陽極側の気体の発生量を多くして 実験を行なう などである 研究してきたことに対して意見を頂けてあ

りがたかった そして 現場で実践したいという気持ちが高まってきた 第 5 章反省と今後の展望 1. プロジェクト全体の反省 スケジュール管理が甘かった ホウレンソウが迅速 的確ではなかった モチベーションの維持 向上には ピラミッド型のような誰かがひっぱる組織ではなく 個々人があちこちで突出しするような組織であるほうがよいのではないだろうか それぞれに責任感が感じられ 活動に対して期待できるように 活動や経営を工夫できていればよかった 2. 実験に関して 濃度や電圧を細かく分けて 実験を行なえなかった 電気分解装置のうち H 字管のホフマン型は 1 社を除き教科書に実験操作の方法まで記載されていたにも関わらず 実験ができなかった 実験時間を陰極側の気体が 4 目盛りまで溜まるまでという設定で実験を行なっており 発生する酸素の量を増やしての実験を行なえていなかった 3. 研究の今後の展望 物足りない部分を突き詰めていく 特に 陽極側の結果はどうにかしたい 中学校での実践を行なってみる 他の単元の実験などについても 研究を進めていく 授業に積極的 効果的に実験を取り入れ 理科好きっ子を増やしたい そのためにも もっとうまくいく 魅力的な実験になるように研究を進めていく 4. 同様の企画をするのなら 理科好きっ子 を育成する能力を身につけるためには 深い教材研究も必要となってくる そのような研究として取り組んできた 1 つの実験に絞って突き詰める こういった方策となりがちである実験では モチベーションをいかにして保ち取り組めるかが重要となる 社会貢献的な部分が少なく 達成感が味わいづらい そこを 各々人が自ずから引っ張っていきたくなるそんなグループにできれば きっとモチベーションが保てるのだろう 5. 最後にこのような研究機会を設けることができ プロジェクトメンバー 関わっていただいた先生方 e-project@kyokyo 担当の方々には 大変感謝しております 今後も よりよい e-project@kyokyo となっていくよう 関わっていきたいと思います < 参考 引用文献 > 1) 文部科学省 (2011) 中学校学習指導要領 2) 文部科学省 (2011) 中学校学習指導要領解説理科編. 大日本図書 3) 中学校科学 2. 平成 23 年 学校図書中学校教科書. 4) 自然の探究中学校理科 2. 平成 23 年 教育出版中学校教科書 5) 未来へ広がるサイエンス2. 平成 23 年 啓林館中学校教科書 6) 理科の世界 2. 平成 23 年 大日本図書中学校教科書 7) 新しい科学 2 年. 平成 23 年 東京書籍中学校教科書 8) 国立教育政策研究所 平成 24 年全国学力 学習状況調査調査結果のポイント http://www.nier.go.jp/12chousakekkahouko ku/02point/24_chousakekka_point.pdf