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(2) 軌条設備軌条設備は 2 主箱桁のウェブ直下付近に軌条レールがくるよう4 軌条配置され その敷設延長は約 160mとなる ( 図 -4) 軌条設備を設置する際は 添接部遊間を一番内側の軌条から1mm 7mm 16mm 22mmとし 全体的に曲線形状となるよう角度を付けながら設置した ( 写真 -2) 図 -3 断面図 3. 送出し架設 (1) 工法の概要自走台車で鋼桁を送り出す場合 直線桁 曲線桁に関わらず軌条設備 ( レール ) は直線で配置し 直線送出し後に平面位置を合わせるため 必要に応じて桁の横取りを行うのが一般的である 本工事で架設する鋼桁にはR=2000mの平面曲線が付いており 送出し側となるヤード形状は道路線形に沿った曲線で細長かったことから 直線で軌条設備を配置するとヤードからはみ出してしまう そのため軌条設備 ( レール ) に曲線を付加し 送り出すこととした ( 写真 -1) 図 -4 軌条設備平面 写真 -2 曲線形状の軌条設備 写真 -1 送出し桁全景 (3) 自走台車設備 1) 自走台車の速度調整送出し長が76mとなる第 1 回目の送出しでは 4 軌条のうち一番内側の軌条と外側の軌条では 曲線半径の違いにより自走台車の進む距離に324mmの差が発生する キ電停止間合の限られた時間内で確実に手延べ機を所定位置まで到達させるため 本工事では 軌条毎に自走台車モーターの回転数をインバーターにて制御し 速度を調整することとした 具体的には 4 軌条のうち曲線半径が最大となる一番外側の自走台車の周波数を60Hzとし 半径の比率で各台車の周波数を設定することで モーターの回転数を軌条毎に調整した ( 図 -5) 曲線送出し工法による桁の架設 釈迦内こ線橋 43

図 -5 周波数の設定 写真 -5 モーターの回転数計測 本工事では 自走台車設備の現場搬入前にモーターの回転数の確認を行うため 工場にて空転試験を実施した 試験時は工場にて実際の台車配置で自走台車を設置し 自走台車のモーターに直接計測器を当て 1 分間当たりの回転数 ( 前進時 後退時 ) を計測した ( 写真 -3, 4,5) 空転試験の結果 各台車の回転数の設定値との差は最大で0.03% 程度であり 周波数の設定通りにモーターの回転数を制御できることを確認できた また 第 1 回目の送出し時間と同じ約 40 分の連続運転を行い 機器に異常が生じないことを確認した 2) 自走台車の組立 1 軌条当たりの最大反力は 設計値 2191.7kN(223.6t) であったため 160t 自走台車を縦に2 台並べ 台車連結梁で固定することで 320t 耐力の台車とした 縦に2 台並ぶ自走台車は 台車連結梁の孔位置を調整することで 車輪が軌条レール半径の接線方向に向くよう配慮した ( 図 -6) 写真 -3 自走台車空転試験状況 図 -6 自走台車配置イメージ 写真 -4 モーターの回転数計測状況 44 宮地技報 No.27

(4) たわみの調整手延べ機側の最大張出長は約 84mあり 先端のたわみ量は約 4.1mとなる そのため 送出し前に前方の自走台車で1.2mジャッキアップ 後方の従走台車で1.2mジャッキダウンを行い 高さを調整した ( 図 -7) 自走台車 従走台車ともに台車上でジャッキアップ ダウンできる設備とした ( 写真 -6,7) (5) 耐震設備送出し架設時の耐震設備は PC 鋼棒にて橋脚両側に設置した耐震梁を挟み込む構造であり 送出し側のP1 橋脚と到達側のP2 橋脚に設置した ( 図 -8) 本設備では 地震により桁が橋軸直角方向に動いた場合に 耐震設備の上部ブラケットと桁のフランジをぶつける構造としたが 第 1 回目送出し前後および桁降下前後で桁位置が上下に変化するため 第 1 回目送出し前後は上部ブラケットの上にサンドルを設置することで 桁降下前後は上部ブラケットの取付位置を変えることで 対応した 図 -7 たわみの調整 図 -8 耐震設備 (6) 自動制御システム台車反力は 計測室にて一括管理することとしたが 第 1 回目送出し時は より確実に時間内に送出しを完了させるため 自走台車について反力の自動制御 ( ストローク調整 ) を行うこととした 写真 -6 自走台車設備 図 -9 自動制御 写真 -7 従走台車設備 管理限界値は設計値 ±20% とし 管理値を超えた場合にストロークの自動調整を 設計値 ±30% を超えた場合に送出しをストップし反力を調整することとした 第 2 回目以降の送り出しでは自動制御は行わず 計測室にて反力確認を行いながら 必要に応じて反力調整を実施した 曲線送出し工法による桁の架設 釈迦内こ線橋 45

写真 -8 管理画面 写真 -10 送出し状況 (7) 送出し作業第 1 回目送出しにおいて キ電停止間合い ( 実作業時間 72 分 ) で行う作業は レールクランプの固定解除 送出し (76m) レールクランプ固定 手延べ機先端の仮受けまでであった 送出し当日 作業は問題なく順調に進み 予定より約 5 分早く完了することができた ( 写真 -9) 反力についても管理値内に収まり 結果として自動制御は作動しなかった 第 1 回目送出し後 従走台車のジャッキアップ 自走台車のジャッキダウンを行い手延べ機の上げ越し分を戻した 第 2 回目以降の送出しは 自走台車後方に設置した 50t-1400st 水平ジャッキ4 台 および到達側の送出し装置 4 台により行い 台車を盛替えながら11 回に分けて送出しを行った その際 軌条の曲線形状を考慮し 軌条毎に水平ジャッキのストロークを調整して作業を行った 4. あとがき 写真 -9 送出し状況 本工事は 軌条毎の自走台車速度を調整し 曲線軌道で桁を送り出すという特殊な方法での架設であったが 各種設備や施工の工夫により 無事に工事を終えることができました 鋼桁の平面線形に合わせた曲線で送り出すことは 送出し過程で桁の平面的な調整が少ないというメリットがあります また今回のように送出しヤードが十分に確保できない場合には有効な方法であり 今後 類似工事で参考にしていただければ幸いです 最後に 本工事の施工にあたりご指導いただきました JR 東日本秋田土木技術センター 第一建設工業 ( 株 ) の関係者の皆様に深く感謝し 紙上を借りてお礼を申し上げます 2013.12.2 受付 46 宮地技報 No.27