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被用者年金一元化法

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再任用と年金加入の関係をまとめると次のようになる ( 都道府県によって勤務形態は異なる ) 再任用の勤務形態フルタイム勤務 3/4 1/2 週の勤務時間 38 時間 45 分 29 時間 19 時間 15 分 共済年金 厚生年金 (2016 年 9 月 30 日まで ) 加入する年金 (2015 年

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(2) 再就職後 年金受給権が発生した場合正規職員無職一般企業無職 共済組合員 A 厚生年金 B ( 一般厚生年金 ) 退職 再就職 老齢厚生年金支給開始年齢 1 年金待機者登録 2 公的年金加入 ( 一部又は全額支給停止 ) 3 年金決定請求 1 退職した際は 年金の受給権発生まで期間がありますの


平成 27 年 10 月から全国市町村職員共済組合連合会 ( 以下 市町村連合会 1 ) が年金の決定 支払いを行います ~ 各種届出等の手続き及び各種相談は 今までどおり共済組合で行います ~ 平成 24 年 8 月 22 日に公布された 被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部

一元化後における退職共済年金および老齢厚生年金の在職支給停止 65 歳未満の場合の年金の支給停止計算方法 ( 低在老 ) 試算表 1 年金と賃金の合算額が 28 万を超えた場合に 年金額の支給停止 ( これを 低在老 といいます ) が行われます 年金と賃金の合算額 (c) が 28 万以下の場合は

52 (2) 再就職後 年金受給権が発生した場合正規職員無職一般企業 無職 共済組合員 A 厚生年金 B ( 一般厚生年金 ) 退職再就職老齢厚生年金支給開始年齢 1 年金待機者登録 2 公的年金加入 3 年金決定請求 ( 一部又は全額支給停止 ) 1 退職した際は 年金の受給権発生まで期間がありま

平成 30 年 2 月末の国民年金 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 及び福祉年金の受給者の 年金総額は 49 兆円であり 前年同月に比べて 7 千億円 (1.4%) 増加している 注. 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 受給 ( 権 ) 者の年金総額は 老齢給付及び遺族年金 ( 長期要件 ) につ

平成 30 年 1 月末の国民年金 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 及び福祉年金の受給者の 年金総額は 49 兆円であり 前年同月に比べて 6 千億円 (1.3%) 増加している 注. 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 受給 ( 権 ) 者の年金総額は 老齢給付及び遺族年金 ( 長期要件 ) につ

2909_0 概要

【作成中】2903_0 概要

新規裁定当該期間 ( 月又は年度 ) 中に新たに裁定され 年金受給権を得た者が対象であり 年金額については裁定された時点で決定された年金額 ( 年額 ) となっている なお 特別支給の老齢厚生年金の受給権者が65 歳に到達した以降 老齢基礎年金及び老齢厚生年金 ( 本来支給もしくは繰下げ支給 ) を

平成 28 年 9 月度実施実技試験 損保顧客資産相談業務 139

年金支給開始年齢図 特別支給の ( 給料比例部分 ) 昭和 29 年 10 月 1 日生まれ以前 ~ 特別支給の退職共済年金 昭和 25 年 10 月 1 日生まれ以前 ~ 退職共済年金 経過的職域加算額 ( 旧職域部分 ) 退職等年金給付 ( 年金払い退職給付 ) 平成 27 年 9 月までの組合

表 2 イ特別支給の老齢厚生年金老齢厚生年金は本来 65 歳から支給されるものです しかし 一定の要件を満たせば 65 歳未満でも 特別支給の老齢厚生年金 を受けることができます 支給要件 a 組合員期間が1 年以上あること b 組合員期間等が25 年以上あること (P.23の表 1 参照 ) c

2906_0 概要

退職後の医療保険制度共済組合の年金制度退職後の健診/宿泊施設の利用済組合貸付金/私的年金退職手当/財形貯蓄/児童手当個人型確定拠出年金22 共イ特別支給の老齢厚生年金老齢厚生年金は本来 65 歳から支給されるものです しかし 一定の要件を満たせば 65 歳未満でも 特別支給の老齢厚生年金 を受けるこ

例 言 厚生年金保険被保険者厚生年金保険被保険者については 平成 27 年 10 月 1 日から被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律が施行されたことに伴い 厚生年金保険法第 2 条の5の規定に基づき 以下のように分類している 1 第 1 号厚生年金被保険者第 2

年金・社会保険セミナー

Web 版 Vol.59( 通巻 704 号 ) 中高齢寡婦加算 ( 遺族基礎年金の4 分の3) 779,300 円 3/4=584,475 円 584,500 円 (100 円単位 ) (2) 老齢厚生年金の年金額の算定式 平成 30 年度の本来水準と従前額保障 図表

介護保険・高齢者福祉ガイドブック

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介護保険・高齢者福祉ガイドブック

共済年金は厚生年金に統一されます 平成 27 年 10 月から被用者年金が一元化されます 目次 Ⅰ 被用者年金制度の一元化 2 改正の趣旨 公務員等も厚生年金に加入し 2 階部分の年金は厚生年金に統一されます 制度的な差異については基本的に厚生年金に揃えて解消します 保険料率は厚生年金の保険料率に統

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強制加入被保険者(法7) ケース1

Microsoft Word - 概要


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調布市要綱第  号

他の所得による制限と雇用保険受給による年金の停止 公務員として再就職し厚生年金に加入された場合は 経過的職域加算額は全額停止となり 特別 ( 本来 ) 支給の老齢厚生年金の一部または全部に制限がかかることがあります なお 民間に再就職し厚生年金に加入された場合は 経過的職域加算額は全額支給されますが

第14章 国民年金 

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財財第  号

第 2 節強制被保険者 1 第 1 号被保険者頻出 択 ( 法 7 条 1 項 1 号 ) 資格要件 日本国内に住所を有する20 歳以上 60 歳未満の者 ( 第 2 号 第 3 号被保険者に該当する者を除く ) 例 ) 自営業者 農漁業従事者 無業者など 適用除外 被用者年金各法に基づく老齢又は退

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( 第 1 段階 ) 報酬比例部分はそのまま定額部分を段階的に廃止 2 年ごとに 1 歳ずつ定額部分が消える ( 女性はすべてプラス 5 年 ) 報酬比例部分 定額部分 S16 S16 S18 S20 S22 4/1 前 4/2 ~4/2 4/2 4/2 4/2 ~~~

強制加入被保険者(法7) ケース1

Microsoft Word - 概要

被用者年金一元化法による追加費用削減について 昨年 8 月に社会保障 税一体改革関連法の一つとして被用者年金一元化法が成立 一元化法では 追加費用財源の恩給期間にかかる給付について 以下の配慮措置を設けた上で 負担に見合った水準まで一律に 27% 減額することとし 本年 8 月まで ( 公布から 1

Microsoft Word - T2-06-1_紙上Live_老齢(1)_①支給要件(9分)_

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(2) 国民年金の保険料 国民年金の第 1 号被保険者および任意加入者は, 保険料を納めなければなりません また, より高い老齢給付を望む第 1 号被保険者 任意加入者は, 希望により付加保険料を納めることができます 定額保険料月額 15,250 円 ( 平成 26 年度 ) 付加保険料月額 400

平成25年4月から9月までの年金額は

年金・社会保険セミナー

はじめに 定年 は人生における大きな節目です 仕事をする 働く という観点からすれば ひとつの大きな目標 ( ゴール ) であり 定年前と定年後では そのライフスタイルも大きく変わってくることでしょう また 昨今の労働力人口の減少からも 国による 働き方改革 の実現に向けては 高齢者の就業促進も大き

3 老齢厚生年金に係る年金額誤りの概要について 平成 16 年 8 月 6 日公表 概要 老齢厚生年金の受給権発生月に厚生年金保険の資格喪失及び同日付の資格取得があった場合でかつ当該日に賞与が支給された場合の年金額計算のプログラム誤り ( 社会保険業務センターの指示誤り ) のため 未払い 過払いが

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(2) 国民年金の保険料 国民年金の第 1 号被保険者および任意加入者は, 保険料を納めなければなりません また, より高い老齢給付を望む第 1 号被保険者 任意加入者は, 希望により付加保険料を納めることができます 定額保険料月額 16,490 円 ( 平成 29 年度 ) 付加保険料月額 400

被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案要綱第一改正の趣旨被用者年金制度については 多様な生き方や働き方に公平な社会保障制度を目指す平成二十四年二月十七日の閣議決定 社会保障 税一体改革大綱 に基づき 公的年金制度の一元化を展望しつつ 今後の制度の成熟化や少子 高齢

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1 被用者年金制度一元化以降における公務員年金制度の現状 ⑴ 被用者年金制度の一元化 ( 平成 27 年 10 月 1 日施行 ) 平成 24 年 8 月に成立し 同月に公布された 被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律 により 平成 27 年 10 月より共済年金

被扶養者になれる者の判定

年金・社会保険セミナー

第 1 節年金制度の概要 国民皆年金への変遷昭和 16 年労働者年金保険法の制定 ( 施行は昭和 17 年 ) 昭和 19 年労働者年金保険法を厚生年金保険法に改称昭和 23 年国家公務員共済組合法の制定昭和 28 年私立学校教職員共済組合法の制定昭和 29 年厚生年金保険法の改正 ( 旧厚生年金保

保育所に入所できないことを事由とする育児休業手当金の延長要件の見直し(地方公務員の「パパ・ママ育休プラス」の場合)(あっせん)

Microsoft Word - T2-11-1_紙上Live_生計維持_13分_

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老齢基礎年金 老齢基礎年金を受けられる方 老齢基礎年金は 原則として受給資格期間が 25 年 (300 ヵ月 ) 以上ある方が 65 歳になったときから受けられます 受給資格を満たしているときは 本人の希望により 60 歳から 70 歳までの間で年金を受け始める年齢を変更することができます (17

[ 組合員期間等の特例 ] 組合員期間等については 年齢 職種などにより 過去の制度からの経過措置が設けられており 被用者年金制度の加入期間 ( 各共済組合の組合員期間など ) については 生年月日に応じて次表の年数以上であれば 組合員期間等が 25 年以上とみなされます 生 年 月 日 組合員期間

年金制度について 31

高齢者福祉

資料1 短時間労働者への私学共済の適用拡大について

<ワンストップサービスの実現 ( 公的年金給付総合情報連携システム )> 一元化後に始まる厚生年金業務の実施形態のこと 4つの実施機関が保有する被保険者の情報を 日本年金機構の管理システムを通じて互いにやりとりできるようにする また 厚生年金の相談 請求 届出等を全ての窓口 または一度の手続きで済ま

第 7 章 年金 福祉 1 年金 日本の公的年金制度は, 予測できない将来へ備えるため, 社会全体で支える仕組みを基本としたものです 世代を超えて社会全体で支え合うことで給付を実現し, 生涯を通じた保障を実現するために必要です 働いている世代が支払った保険料を高齢者などの年金給付に充てるという方式で

Ⅱ 厚生年金の給付の種類とその受給要件 1 特別支給の老齢厚生年金 (65 歳になるまで ) 次の要件をすべて満たしているときに 支給開始年齢から 65 歳になるまでの間 支給されます 1 支給開始年齢以上であること 2 厚生年金被保険者期間が1 年以上であること 3 受給資格期間が 25 年以上

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国民年金

(2) 被用者年金の一元化によって変わったこと 平成 27 年 10 月から 公務員等が加入している共済年金が 民間企業に勤務する人が加入している厚生年金に統一されました 一元化後も 納めた保険料に応じて年金を受け取るという基本的なしくみは同じですが 保険料や年金額の算定方法が変わります また 共済

強制加入被保険者(法7) ケース1

四日市市消防関係手数料条例の一部を改正する条例

Microsoft Word ①概要(整備令)

( 支給対象者等 ) 第 3 条医療費の支給の対象となる者 ( 以下 支給対象者 という ) は 次の各号に該当する母子家庭の母 父子家庭の父及びこれらの者に扶養されている児童並びに養育者に扶養されている父母のない児童とする (1) 本市に住所 ( 配偶者からの暴力を受けること等により本市への住所の

しくみ2 厚生年金は基礎年金に上乗せ 厚生年金保険が適用されている事業所に勤めるサラリーマン等は 国民年金と厚生年金保険の2つの年金制度に加入することになります 厚生年金保険から支給される年金は 加入期間とその間の平均収入に応じて計算される報酬比例の年金となっていて 次のように基礎年金に上乗せするか

T3-08-2_遺族基礎年金(2)_

2 厚年と国年の加入期間がある人 昭和 36 年 3 月以前 20 歳未満および 60 歳以後の厚年の被保険者期間 昭和 36 年 3 月以前の厚年期間のみの人 坑内員 船員 ( 第 3 種被保険者 ) の場合 昭和 61 年 3 月までの旧船員保険の

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Microsoft Word - 療養補償給付又は療養給付.doc

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第 1 章 総則 第 1 節年金制度の概要 2 第 2 節年金の目的等 4 1

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強制加入被保険者(法7) ケース1

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スライド 1

現在公的年金を受けている方は その年金証書 ( 請求者及び配偶者 請求者名義の預金通帳 戸籍謄本 ( 受給権発生年月日以降のもの ) 請求者の住民票コードが記載されているもの ( お持ちの場合のみ ) 障害基礎年金 受給要件 障害基礎年金は 次の要件を満たしている方の障害 ( 初診日から1 年 6か

点及び 認定された日以降の年間の見込みの収入額のことをいいます ( 給与所得等の収入がある場合 月額 108,333 円以下 雇用保険等の受給者の場合 日額 3,611 円以下であること ) また 被扶養者の年間収入には 雇用保険の失業等給付 公的年金 健康保険の傷病手当金や出産手当金も含まれます

ただし 対象期間の翌年度から起算して3 年度目以降に追納する場合は 保険料に加算額が上乗せされます 保険料の免除や猶予を受けず保険料の未納の期間があると 1 年金額が減額される 2 年期を受給できない3 障害基礎年金や遺族基礎年金を請求できない 場合がありますのでご注意ください 全額または一部免除

Transcription:

平成 27 年度特別研修会 被用者年金一元化の概要と その実務対応 浦和大学客員教授 長沼明 主催 : 東京都社会保険労務士会研修委員会

日本年金機構設立委員会 民主党政権発足後 はじめて開催された日本年金機構設立委員会 ( 平成 21 年 10 月 8 日 ) 右から奥田碩委員長 ( トヨタ自動車取締役相談役 ) 山井和則厚生労働政務官 マイクを握って挨拶しているのが長妻昭厚生労働大臣 左端が 長沼明志木市長

年金の 年 の字をあしらった シンボルマーク 紀陸孝理事長と朝日新聞 OB の大熊由紀子委員 日本グラフィックデザイナー協会副会長の青葉益輝氏 そして私の 4 人が選考委員となり 平成 21 年 6 月に選定しました

スライドで関係する頁は テキスト 頁と表示する

被用者年金制度の一元化は施行目前! 一元化に伴う新システムは 平成 27 年 9 月 24 日稼働予定 - 平成 29 年 4 月 1 日に実施が予定されている制度改正 - 受給資格期間の短縮 (25 年 10 年 ) 保険料を納付した期間が受給資格期間を満たしていないために 無年金となっている高齢者に対し 受給資格期間を短縮し 現在の25 年から10 年に短縮する 将来の無年金者を少なくする 年金生活者支援給付金 ( 低所得高齢者等に対する福祉的給付 ) 年金受給者のうち 低年金である高齢者や所得が一定額以下の障がい者等に対して 福祉的な給付を行う

被用者年金制度の一元化の趣旨 (1) 民間に勤務する人であれ 役所に勤務する公務員であれ 将来に向け 同一の報酬であれば 同一の保険料を負担し 同一の年金給付を受ける というものである 共済組合という組織を日本年金機構に統合し 一元化後の厚生年金をすべて日本年金機構が運営するというものではない 例えば 地方公務員を例にとると 地方公務員等共済組合法における長期給付 すなわち 共済年金については 厚生年金保険法に規定する保険給付 すなわち 厚生年金とする 一元化後の厚生年金保険法では 地方公務員共済組合は その実施機関に位置づけられている

被用者年金制度の一元化の趣旨 (2) 一元化とは 制度上 2 階部分の年金は 厚生年金に統一するということである 厚生年金保険制度に 公務員も私学教職員も加入することにより 被用者年金制度の統一を図ったものである 略称で使用している一元化法というネーミングから 組織も一元化されるとイメージする向きもあるが そうではない 国家公務員共済組合や地方公務員共済組合 日本私立学校振興 共済事業団は 実施機関として存続し 厚生年金保険法に規定された事務を行うことになる

一元化後の被保険者の種別と実施機関 被保険者の種別 1 第 1 号厚生年金被保険者 2 第 2 号厚生年金被保険者 従来からの厚生年金保険の被保険者 2 号 3 号 4 号以外の厚生年金保険の被保険者 国家公務員共済組合の組合員 3 第 3 号厚生年金被保険者 地方公務員共済組合の組合員 4 第 4 号厚生年金被保険者 私立学校教職員共済制度の加入者 テキストの 16 頁参照

一元化後の厚生年金保険料 1号厚年 2号 3号厚年 4号厚年で異なる テキストの78頁参照

一元化後の被保険者の種別と実施機関 被保険者の種別 1 第 1 号厚生年金被保険者 2 第 2 号厚生年金被保険者 実施機関 厚生労働大臣 ( 権限を委任 事務を委託された日本年金機構 ) 国家公務員共済組合連合会等 3 第 3 号厚生年金被保険者 4 第 4 号厚生年金被保険者 地方職員共済組合 公立学校共済組合 警察共済組合 東京都職員共済組合 全国市町村職員共済組合連合会等 日本私立学校振興 共済事業団 ([ 一元化後の厚生年金保険法第 2 条の 5 ] をもとに 筆者作成 ) テキストの 16 頁参照

被用者年金制度の一元化後のイメージ図 1 号厚年従来の厚年被保険者 2 号厚年国家公務員 3 号厚年地方公務員 4 号厚年私学教職員 第 1 号被保険者 第 2 号被保険者 第 3 号被保険者

被用者年金に加入する人の法律上の名称 被用者年金の名称 加入する人の名称加入期間の名称 厚生年金被保険者被保険者期間 国家公務員共済年金組合員組合員期間 地方公務員共済年金組合員組合員期間 私学共済年金加入者加入者期間 ([ 一元化後の厚生年金保険法第 2 条の 5 ] をもとに 筆者作成 ) テキストの 15 頁参照

被用者年金に加入する人の法律上の名称 被用者年金の名称 加入する人の名称加入期間の名称 厚生年金被保険者被保険者期間一元化を説明する際には 国家公務員共済年金組合員組合員期間厚生年金と共済年金の加入期間を合算する 地方公務員共済年金という表現を使用する組合員組合員期間 私学共済年金加入者加入者期間 ([ 一元化後の厚生年金保険法第 2 条の 5 ] をもとに 筆者作成 ) テキストの 15 頁参照

年金給付額算定に用いる用語 被用者年金平成 15 年 3 月まで平成 15 年 4 月から平成 27 年 10 月から 1 厚生年金平均標準報酬月額平均標準報酬額平均標準報酬額 2 国家公務員共済年金 3 地方公務員共済年金 平均標準報酬月額平均標準報酬額平均標準報酬額 平均給料月額 平均給与月額 平均標準報酬額 ( 統一 ) 4 私学共済年金 平均標準給与月額 平均標準給与額 平均標準報酬額 ( 統一 ) テキストの 14 頁参照

共済年金の基礎知識 地方公務員の退職共済年金の名称と支給開始年齢 地方公務員の再任用制度と加入する年金 雇用保険の基本手当を受給した場合 特別支給の退職共済年金は全部支給停止となるのか

給料比例部分地方公務員の退職共済年金の名称と支給開始年齢 - 地方公務員の昭和 29 年 5 月 15 日生まれ - 特別支給の退職共済年金 本来支給の老齢厚生年金 職域年金相当部分職域加算額 厚生年金相当部分 配偶者加給年金額 老齢厚生年金 経過的加算部分 老齢基礎年金 61 歳 平成 27 年 5 月 14 日 65 歳 職域加算額は 経過的職域加算額 旧職域年金相当部分とも表記される

地方公務員の退職共済年金の名称と支給開始年齢 - 地方公務員の昭和 29 年 5 月 15 日生まれ - 特別支給の退職共済年金 本来支給の老齢厚生年金 給料比例部分職域年金相当部分職域加算額 厚生年金相当部分 配偶者加給年金額 老齢厚生年金 共済女子の支給開始年齢は男子と同じ 経過的加算部分 老齢基礎年金 61 歳 平成 27 年 5 月 14 日 65 歳 職域加算額は 経過的職域加算額 旧職域年金相当部分とも表記される

老齢厚生年金の名称 - 昭和 29 年 5 月 15 日生まれ - 特別支給の老齢厚生年金 本来支給の老齢厚生年金 配偶者加給年金額 報酬比例部分 老齢厚生年金 経過的加算 老齢基礎年金 61 歳 平成 27 年 5 月 14 日 65 歳

地方公務員の再任用制度と加入する年金 再任用の勤務形態フルタイム勤務短時間勤務 A 短時間勤務 B 短時間勤務 C 週の勤務時間 38 時間 45 分 31 時間 24 時間 15 時間 30 分 加入する年金 共済年金厚生年金加入せず加入せず 加入する 医療保険 共済組合 協会けんぽ 共済組合の任継 市区町村の国保 子の扶養 配偶者の扶養 雇用保険加入する加入する加入する加入せず テキストの 23 頁参照

60 歳から 1 年働いたら 年金はいくら増えるのか? - 大卒 学生時代 国民年金の保険料は納付していない 給料 20 万円 賞与なし 本来水準で計算 - 報酬比例部分 : 200,000 円 0.951 5.481/1,000 12 月 = 12,509.8 12,510 円 定額部分 1,626 円 12 月 =19,512 円 (65 歳から差額加算として支給 ) テキストの 33 頁 34 頁参照

共済年金の新所得制限について 厚生年金保険の被保険者 共済組合の組合員 私学事業団の加入者 地方議会議員等になっていない限り 年金は支給停止にならない テキストの 27 頁参照

雇用保険の基本手当 ( 失業手当 ) を受給すると 特別支給の退職共済年金 本来支給の退職共済年金 支給される 職域年金相当部分 支給停止 厚生年金相当部分 配偶者加給年金額 経過的加算部分 老齢基礎年金 61 歳 65 歳

一元化の基本情報 一元化で 年金制度のココが変わる! 一元化後も ココは変わらない 一元化後 窓口 手続きのココが変わる! 一元化後 年金額のココが変わる! 一元化で 加入期間のココが変わる! 一元化で 在職年金のココが変わる! 一元化で 遺族年金のココが変わる! 一元化で 障がい年金のココが変わる! 職域年金相当部分 と 年金払い退職給付 は ココが違う!

一元化で 年金制度のココが変わる! 厚生年金と共済年金の 制度的差異の解消 -3 つのパターン - Ⅰ 厚生年金にそろえる事項 Ⅱ 共済年金にそろえる事項 Ⅲ 制度固有の事由による制度的差異については 従前の仕組みを存続 テキストの 72 頁 73 頁参照

厚生年金にそろえる事項 厚生年金 ( 一元化後 ) 共済年金 ( 一元化前 ) 障がい給付の支給要件 遺族の範囲 未支給年金の給付範囲 遺族年金の転給 テキストの 53 頁参照 保険料納付要件が問われる 配偶者 父母 祖父母 妻は年齢要件なし 夫 父母 祖父母は 55 歳以上ただし 60 歳まで支給停止 ( 夫が 55 歳以上で受給権があり 遺族基礎年金が支給される場合は支給 ) 子 孫 18 歳に達する日以後最初の 3 月 31 日を迎えるまでの間で配偶者がいない者 もしくは障がい等級 1 2 級に該当する 20 歳未満の者 死亡した者と生計を同じくしていた 3 親等内の親族 年金機能強化法施行後 なし先順位者が失権したとき 次順位以下の者がいても 次順位以下の者には支給されない 保険料納付要件なし 配偶者 父母 祖父母 妻は年齢要件なし 夫 父母 祖父母は年齢制限なしただし 60 歳まで支給停止 ( 遺族基礎年金が支給される場合は支給 ) 子 孫 18 歳に達する日以後最初の 3 月 31 日を迎えるまでの間で配偶者がいない者 もしくは障がい等級 1 2 級に該当する者 ( 年齢制限なし ) 遺族 ( 死亡した者によって生計を維持していた配偶者 子 父母 孫 祖父母 ) または遺族がいないときは相続人 あり先順位者が失権したとき 次順位者がいれば 次順位者に引き続き支給される テキストの 72 頁 73 頁参照

厚生年金の男子と女子の年金の支給開始年齢 生年月日特別支給の老齢厚生年金本来支給の老齢厚生年金 男昭 22.4.2~24.4.1 女昭 27.4.2~29.4.1 男昭 24.4.2~28.4.1 女昭 29.4.2~33.4.1 男昭 28.4.2~30.4.1 女昭 33.4.2~35.4.1 男昭 30.4.2~32.4.1 女昭 35.4.2~37.4.1 男昭 32.4.2~34.4.1 女昭 37.4.2~39.4.1 60 歳 61 歳 62 歳 63 歳 64 歳 65 歳 報酬比例部分 定額部分 報酬比例部分 報酬比例部分 報酬比例部分 報酬比例部分 老齢厚生年金 老齢基礎年金 男昭 34.4.2~36.4.1 女昭 39.4.2~41.4.1 テキストの 79 頁参照 報酬比例部分 老齢厚生年金 老齢基礎年金

共済組合の男子と女子の 年金の支給開始年齢と年金の名称 生年月日特別支給の退職共済年金本来支給の退職共済年金 特別支給の老齢厚生年金 60 歳 61 歳 62 歳 63 歳 64 歳 65 歳 本来支給の老齢厚生年金 男女昭 22.4.2~24.4.1 給料比例部分退職共済年金 男女昭 24.4.2~25.10.1 男女昭 25.10.2~28.4.1 男女昭 28.4.2~29.10.1 男女昭 29.10.2~30.4.1 定額部分 給料比例部分給料比例部分老齢厚生年金 老齢基礎年金退職共済年金老齢厚生年金老齢基礎年金老齢厚生年金老齢厚生年金老齢基礎年金 男女昭 30.4.2~32.4.1 老齢厚生年金老齢厚生年金 男女昭 32.4.2~34.4.1 老齢厚生年金老齢厚生年金 男女昭 34.4.2~36.4.1 老齢厚生年金 老齢厚生年金 老齢基礎年金