いじめに関する調査の変遷 調査対象時期昭和 0 年度 ~ 平成 5 年度平成 年度 ~ 平成 17 年度平成 18 年度 ~ 調査対象校種公立小 中 高等学校公立小 中 高等学校 公立特 殊教育諸学校 国 公 私立小 中 高等学校 国 公 私立特別支援学校 調査におけるいじめのとら 1 自分よりも弱

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平成26年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」における「いじめ」に関する調査結果について

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第 5 章いじめ 1. いじめのとらえ方 いじめの状況については 昭和 60 年度から文部科学省が調査を開始し 平成 6 年度及び平成 18 年度の調査から 5-1 表のとおりいじめのとらえ方等について見直しが行われた 5-1 表いじめに関する調査の変遷調査対象時期昭和 60 年度 ~ 平成 5 年

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いじめの表れとして 以下のようなものが考えられます 冷やかしやからかい 悪口や脅し文句 嫌なことを言われる 仲間はずれ 集団から無視をされる 軽く体を当てられたり 遊ぶふりをして叩かれたり 蹴られたりする 体当たりされたり 叩かれたり 蹴られたりする 金品をたかられる 金品を隠されたり 盗まれたり

平成26年度 東京都公立学校における「いじめの実態及び対応状況把握のための調査」結果について

学力向上のための取り組み

Ⅰ いじめ問題に関する基本的な考え方はじめに いじめは, 決して許されてはならない行為です しかし, いじめはどの学校のどの児童にも起こりうる問題であり, 本校についても例外ではありません これまでも, 各学級において生徒指導上の問題として担任をはじめ学校全体で問題の解決に取り組んできました そのよ

鎌倉市関谷小学校いじめ防止基本方針 平成 26 年 4 月 鎌倉市立関谷小学校

目 はじめに 第一これまでの取組の成果と課題 いじめの認知件数と認知されたいじめの実態 ()

る行為 ( インターネットを通じて行われるものを含む ) であって 当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じているものをいう 個々の行為が いじめ に当たるか否かの判断は 表面的 形式的にすることなく いじめられた児童生徒の立場に立つことが必要である この際 いじめには 多様な態様があることに

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いじめの定義の変更 いじめの適切な認知は いじめの早期発見 早期対応の前提 文部科学省では 平成 18 年度より 定義を変更 ( 児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査 ) いじめ とは 本調査において 個々の行為が いじめ に当たるか否かの判断は 表面的 形式的に行うことなく いじめら

加須市審議会等の会議の公開に関する要綱の運用の手引


平成28年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」結果(速報値)について

Ⅲ 調査対象および回答数 調査対象 学校数 有効回答数児童生徒保護者 (4~6 年 ) 12 校 1, 校 1, 校 1,621 1,238 合計 41 校 3,917 ( 有効回答率 96.3%) 3,098 ( 有効回答率 77.7%) Ⅳ 調査の実施時期

いじめ対策担当教員の役割 担任等からのいじめ( 疑い ) の訴えの窓口 いじめ対策委員会の開催( 定例週 1 回 ) と対策方針の司令塔 登下校時や休み時間の校舎巡回による早期発見役 アンケートの実施等 未然防止の取組みの推進役 保護者 地域 警察 福祉等関係機関 市教委との連携推進役 いじめ対策担

資料4_1いじめ防止対策推進法(概要)

平成27年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」結果(速報値)について

いじめ防止対策の都道府県差の是正に向けた取組強化について

上越市立有田小学校いじめ防止基本方針 平成 30 年 4 月策定 1 いじめの定義といじめに対する基本的な考え方 (1) いじめの定義児童生徒に対して 当該児童生徒が在籍する学校に在籍している等当該児童生徒と一定の人的関係にある他の児童生徒が行う心理的又は物理的な影響を与える行為 ( インターネット

平成 30 年度 五泉市立川東小学校いじめ防止基本方針 はじめにこの五泉市立川東小学校いじめ防止基本方針 ( 以下 学校基本方針 という ) は いじめ防止対策推進法 ( 平成 25 年法律 71 号以下 法 という ) 第 13 条の規定に基づき 本校におけるいじめ防止等のための対策を効果的に推進

考えられる具体的ないじめの態様 1 冷やかしやからかい, 悪口や脅し文句, 嫌なことを言われる 2 仲間はずれ, 集団から無視をされる 3 意図的に軽くぶつかられたり, 遊ぶふりをして叩かれたり, 蹴られたりする 4 意図的に激しくぶつかられたり, 叩かれたり, 蹴られたりする 5 金品を要求される

平成27年度 東京都公立学校における「いじめの認知件数及び対応状況把握のための調査」結果について

Taro-07_学校体育・健康教育(学

Taro-附属小学校いじめ防止基本方

目 次 1. はじめに 1 2. いじめの定義 1 3. いじめの禁止 2 4. いじめ防止等のための組織 2 < 指導体制 > 5. 学校全体としての取組 3 < 学校の基本姿勢 > ( 1 ) いじめ防止のための取組 ( 2 ) いじめの早期発見 ( 3 ) いじめへの対処 ( 4 ) 家庭及び

Ⅰ いじめ問題に関する基本的な考え方 はじめにいじめは, 決して許されてはならない行為です しかし, いじめはどの学校のどの児童にも起こりうる問題であり, 本校についても例外ではありません これまでも, 各学級において生徒指導上の問題として担任をはじめ学校全体で問題の解決に取り組んできました そのよ

米原市いじめの防止等のための基本方針

( 県 p9) (5) 私立学校におけるいじめに対する対応県の私立学校主管部局において 重大事態があった場合等に適切に対応できるよう 体制を整備する ( 国 p20 31) (5) 私立学校におけるいじめに対する対応県の私立学校主管部局において 所管する学校における定期的なアンケート調査 個人面談の

Ⅱ いじめ防止等のための具体的取組 1 いじめの未然防止 (1) 基礎 基本的事項の習得とすべての児童が参加 活躍できる授業をめざし わかる授業づくりをすすめる (2) 道徳教育の充実を図り 特別活動を通して規範意識や集団の在り方等についての理解と実践的態度の育成に努める (3) 月に 1 度 担任

神戸市立月が丘小学校いじめ防止基本方針 はじめに月が丘小学校は 教職員 保護者 地域が一体となって いじめの問題に取り組むよう いじめ防止対策推進法 第 1 3 条の規定に基づき いじめ防止等のための対策を総合的 かつ効果的に推進するために 基本的な方針 ( 以下 月が丘小学校基本方針 という )

6 女性への暴力やセクシュアル・ハラスメントの防止

令和元年度第 1 回いじめ問題対策調査会 令和元年 5 月 23 日 ( 木 ) 調査会の開催確認 〇会長挨拶 事務局自己紹介 会長より いじめ問題の解決に向けて 皆さんと活発な意見交換ができたらと思う では指導室より 報告願う 事務局取組報告 平成 30 年度におけるいじめの大和市独自調査について

太田小学校 いじめ防止基本方針 1 学校でのいじめ防止等の対策に関する基本的な考えいじめは 児童の教育を受ける権利を著しく侵害し 心身の健全な成長 人格の形成に重大な影響を与えるばかりでなく 生命又は身体に重大な危険を生じさせる許されない行為でもある これを踏まえ 本校では 全児童がいじめを行わず

Microsoft Word - 盛岡第四高校学校いじめ防止基本方針_H290705

(7) 生徒 保護者への啓発活動 * 学期末保護者会でのいじめの現状報告と未然防止の講話 *SNS の使用にあたり 親子ルール作り等を示す (8) 教職員の研修 * モラールアップ研修会を行い 体罰や不適切な発言がいじめにつながるということを確認する * 過度の競争意識 勝利至上主義 生徒のストレス

資料10.いじめの問題に関する児童生徒の実態把握並びに教育委員会及び学校の取組状況に

第 1 章いじめ防止に関する本校の考え方 1. 基本理念いじめは その子どもの将来にわたって内面を深く傷つけるものであり 子どもの健全な成長に影響を及ぼす まさに人権に関わる重大な問題である 全教職員が いじめはもちろん いじめをはやし立てたり 傍観したりすることは絶対に許されないという姿勢で どん

八潮市立八條中学校 いじめゼロ基本方針 平成 27 年 9 月

(1) 組織の役割 1 未然防止ア ) いじめが起きにくい, いじめを許さない環境づくり 2 早期発見 事案対処ア ) いじめの相談 通報を受け付ける窓口イ ) いじめの早期発見 事案対処のための, いじめの疑いに関する情報や児童の問題行動などに係る情報の収集と記録, 共有ウ ) いじめに係る情報

重大事態が疑われる事案が発生した時に、その原因がいじめにあるかを判定する。

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LINE を利用したいじめ防止対策事業 ~ いじめから子どもを守るために ~ いじめ対策推進室 大津市の概要 面積人口 km 2 342,847 人 世帯数 147,833 世帯 大津市 福井県 京都府 琵琶湖 滋賀県 岐阜県 三重県 ( 平成 30 年 10 月 1 日現在 ) 2

者へのいじめを強要しているケースもあるなど 周囲の者からは見えにくい構造になっていることもある さらに 直接の接点がないと思われる集団においても いじめが発生する可能性があり インターネット上のソーシャル ネットワーキング サービス ( 以下 SNSという ) でのやりとりの中でつくられている関係に

目 次 1 年間取組計画 2 2 いじめ対応マニュアル 4 3 いじめ防止等に対する基本的な考え方 5 (1 いじめ防止対策推進法制定の意義 (2 学校いじめ防止基本方針 4 いじめ防止等の対策 6 (1 学校いじめ防止等の組織の設置 (2 いじめ防止等のための取組 5 重大事態への対処 8 (1

6. 調査結果及び考察 (1) 児童生徒のスマホ等の所持実態 1 スマホ等の所持実態 54.3% 49.8% 41.9% 32.9% % 78.7% 73.4% 71.1% 76.9% 68.3% 61.4% 26.7% 29.9% 22.1% % 中 3 中 2 中 1

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Microsoft Word - H30いじめ基本方針 改定版

冷やかしやからかい 悪口や脅し文句 嫌なことを言われる仲間はずれ 集団による無視をされる軽くぶつかられたり 遊ぶふりをして叩かれたり 蹴られたりするひどくぶつかられたり 叩かれたり 蹴られたりする金品をたかられる金品を隠されたり 盗まれたり 壊されたり 捨てられたりする嫌なことや恥ずかしいこと 危険

() 非行少年等の概況 刑法犯少年は 平成 22 年以降減少傾向にあり 平成 27 年に微増に転じ 202 人となったが 平成 29 年中は 35 人に減少し 統計の残る昭和 25 年以降で最少となった 触法少年については 平成 29 年中は前年比で 7 人増加し 98 人となった 依然として低年齢

Microsoft PowerPoint - 5.ppt [互換モード]

平成30年度 直川小いじめ防止基本方針

(2) 不登校児童生徒の状況について ( 児童生徒調査より ) 不登校児童生徒は, 中学 2 年生が最も多く 867 人, 次いで中学 3 年生が 786 人となっている 不登校になった学年は, 中学 1 年からが 970 人であり, 不登校児童生徒全体の約 34.8% を占める 依然として中学 1

(1-1) 事例の解説と気をつけること 学校裏サイトでの誹謗中傷の事例 解説 学校裏サイトには 特定の児童生徒がいじめのターゲットにされて根拠のない誹謗中傷が書き込まれることがあり いじめから自殺に発展するケースもあります 平成 20 年の調査で確認された 学校裏サイト は全国で38,260 件あり

3. いじめの未然防止のための取組未然防止の基本とは 児童が周囲の友人や教職員と信頼できる関係の中 安心 安全に学校生活を送ることができ 規律正しい態度で授業や行事に主体的に参加 活躍できるような授業づくりや集団づくり 学校づくりを行っていくことである この基本をもとに取組を進める また 本校教職員

鎌倉市関谷小学校いじめ防止基本方針 平成 26 年 4 月 平成 30 年 12 月改定 鎌倉市立関谷小学校

小樽市立北陵中学校いじめ防止基本方針令和元年 5 月改定 1. はじめにいじめの問題は 生徒が夢と誇りを持ち 生き生きと学校生活を送ることを妨げる重大な人権上の問題です 平成 25 年 6 月に いじめ防止対策推進法 が成立し 北海道においては 平成 26 年 4 月に 北海道いじめの防止に関する条

第 2 章組織の設置及び組織的な取組 (1) いじめ防止対策委員会の設置 * 人権児童指導委員会の役割に加えます 1 目的いじめの防止 いじめの早期発見及びいじめへの対処等に関する措置を実効的に また 組織的な対応を行います 2 構成児童支援専任 人権児童指導委員対策会議 : 校長 副校長 教務主任

いじめの定義の理解不足から起こる認識のズレ Q1 いじめはどの学校でも必ず起きるものでしょうか? いじめは どの学校にも どのクラスにも どの子ども にも起こりうる とされています いじめ問題に関する誤解は いじめの定義 の理解不足から起こります いじめ問題に関する聴き取りでは いくつかの学校から

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(4) 学級活動の充実 一人一役 や学校行事を通じて 学級内で生徒一人一人が活躍できる場を設け 他者の役に立っていると実感できるような学級経営に努める (5) 生徒会活動の活性化生徒会策定の いじめ防止五ヶ条 や いじめについて考える週間 ( 岡山県 ) 自殺予防週間 自殺対策強化月間 ( 内閣府

神奈川県立逗子高等学校いじめ防止基本方針 1 いじめの防止等に関する基本的な考え方 ( 本校のいじめ防止に関する基本的な姿勢 ) いじめは いじめを受けた生徒の教育を受ける権利を著しく侵害し その心身の健全な成長及び人格の形成に重大な影響を与えるのみならず その生命又は身体に重大な危険を生じさせるお

山口県立徳山総合支援学校いじめ防止基本方針 平成 31 年 4 月改定 はじめに学校教育において 今 いじめ問題 が生徒指導上の喫緊の課題となっている また 近年の急速な情報技術の発展により インターネットへの動画の投稿やLINE( ライン ) など 新たないじめ問題が生じ いじめはますます複雑化

平成29年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について(その2)

学校いじめ防止基本方針(例)

Microsoft Word - 学校いじめ防止基本方針

1 滋賀県大津市のいじめ自殺事案 (H23.10) 事案の概要 滋賀県大津市内の中学校の当時 2 年生の男子生徒がいじめを苦に自殺 事件前後の学校と教育委員会の隠蔽体質が発覚 問題視され 大きく報道 翌年には本事件が誘因となって いじめ防止対策推進法 が国会で可決 当初は 仲良しグループ 当初はゲー

粟野小学校いじめ防止基本方針 平成 30 年 3 月改定 はじめに いじめは いじめを受けた児童の基本的人権を著しく侵害し その心身の健全な成長及び人格の形成に重大な影響を与えるのみならず 生命または身体に重大な危険を生じさせるおそれがある 一方 いじめはどの子どもにも どの学校にも起こりうる 極め

Ⅰ いじめについて H 28 改訂 1 いじめとは いじめの定義 ( いじめ防止対策推進法第 2 条より ) 平成 25 年 9 月 28 日施行児童等に対して 当該児童等が在籍する学校に在籍している等当該児童等と一定の人的関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為 ( インターネ

いじめの問題に関する児童生徒の実態把握並びに教育委員会及び学校の取組状況に係る緊急調査結果について(概要)

31阿賀野全:方針実践のための行動計画

いじめ対策のポイントといじめ防止基本方針の改定

資料 1 ~ ケース会議会議に向けて ~ 児童生徒生徒を理解理解しよう!! ケース会議を開催する前に 児童生徒の情報を整理することはとても大切です 情報を整理する中で 児童生徒に対して あるいは支援の在り方について 新たな発見や可能性を見出すことにつながります アセスメントシートアセスメントシート

未然防止1 部見第 重大事態への対処 いじめ の定義 ( 文部省 文部科学省による ) の変遷 文部省 文部科学省は 昭和 61 年度以来 児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査 などにおいて いじめ の定義を策定 変更してきた その背景には 子供がいじめを苦にして自殺した事案が関わって

スライド 1

(2) いじめの理解すべての子供は かけがえのない存在であり 社会の宝です 子供が健やかに成長していくことはいつの時代も学校 保護者 地域の願いであり 豊かな未来の実現に向けて最も大切なことです 子供は人と人とのかかわり合いの中で 自己の特性や可能性を認識し また 他者の長所等を発見します 互いを認

解説 1-1 SNS での不用意な発言によりトラブルになった事例 軽い気持ちで書き込んだ言葉でも 相手をひどく傷つけてしまうことがあります 友達限定だからと安心して軽い気持ちで書き込んだ悪口が 思わぬ形で広がりトラブルにつながることがあります 平成 23 年 12 月現在 国内ネットユーザー 9,5

スクールソーシャルワーカー (SSW) 活用事業 趣旨 いじめ 不登校 暴力行為 児童虐待などの背景には 児童生徒が置かれた様々な環境の問題が複雑に絡み合っています そのため 1 関係機関等と連携 調整するコーディネート 2 児童生徒が置かれた環境の問題 ( 家庭 友人関係等 ) への働きかけなどを

領域別正答率 Zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz んんんんんんんんんんんんん 小学校 中学校ともに 国語 A B 算数( 数学 )A B のほとんどの領域において 奈良県 全国を上回っています 小学校国語 書く B において 奈良県 全国を大きく上回っています しかし 質問紙調査では 自分

必要性 学習指導要領の改訂により総則において情報モラルを身に付けるよう指導することを明示 背 景 ひぼう インターネット上での誹謗中傷やいじめ, 犯罪や違法 有害情報などの問題が発生している現状 情報社会に積極的に参画する態度を育てることは今後ますます重要 目 情報モラル教育とは 標 情報手段をいか

農山漁村での宿泊体験活動の教育効果について

金品を隠されたり 盗まれたり 壊されたり 捨てられたりする 嫌なことや恥ずかしいこと 危険なことをされたり させられたりする ネット上で誹謗中傷や嫌なことをされる 3 いじめの防止等の対策のための組織の設置いじめの未然防止 早期発見 早期対応を組織的 実効的に行うため いじめ防止等対策委員会 を設置

である この後 市の方針案についてご意見をいただき 8 月を目途にパブリックコメントを経て9 月には最終案を決定したいと考えている 峯本座長 草津市いじめ防止基本方針策定の概要について項目ごとに意見をいただく 本日は全項目の概ね半分について 各委員に意見をいただきたい 国や県の方針にも 前段として

施策吊

「いじめ総合対策」の改訂の方向性について 中間答申

「標準的な研修プログラム《

別紙(例 様式3)案

もくじ はじめに 2 Ⅰ 改善基本 5 か年計画の基本構想 3 Ⅱ いじめ問題に関する基本的な考え方 4 Ⅲ 未然防止への取組 5 Ⅳ 早期発見 早期対応への取組 5 Ⅴ 関係機関との連携を強化した取組 6 Ⅵ 推進体制 検証体制を整える取組 7 改善基本 5 か年計画の見方 行動目標基本目標を達成

沖縄県教育庁提出資料 1

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日常生活での男女の人権に関する調査報告

(様式3)記入例                              学校番号(81)(熊本小 学校)

体罰の根絶を目指して

平成29年版子供・若者白書(全体版)

川口市立原町小学校いじめ防止基本方針 平成 27 年 9 月 1 日 川口市立原町小学校 はじめに 本校では いじめ防止のために 積極的な生徒指導の推進に力を入れている いじめの未然防止には 児童が安心 安全に学校生活を送ることができ 規律ある態度で授業やその他の教育活動に主体的に参加 活躍できるこ

 

静岡県立袋井高等学校いじめ防止基本方針

Transcription:

戦後の問題行動等の推移や背景とその対応 いじめ防止資料 2014 年度 本資料は 内閣府 青少年白書 ( 平成 14 年度版 ) 文部科学省 生徒指導上の諸問題の現状と文部科学省の施策について ( 平成 15 年 ) など三光に生徒指導研究センターが平成 15 年に作成したものをもとに CAP センター JAPAN が加筆 作成したもの ( 平成 2 年 ) 年度問題行動等の動向文部科学省 ( 文部省 ) の対応社会状況等 昭和 20(1945) 21 22 23 24 25 2 27 28 29 昭和 30(1955) 31 32 33 34 35 3 37 38 39 昭和 40(195) 41 42 43 44 45 4 47 48 49 昭和 50(1975) 51 52 53 54 55 5 57 58 59 昭和 0(1985) 1 2 3 平成元 (1989) 2 3 4 5 7 8 9 平成 10(1998) 11 12 13 14 15 1 17 18 19 平成 20(2008) 21 22 23 24 25 2 少年非行第 1 のピーク 少年の自殺増加 カミナリ族 刃物事件多発 高校進学率 43% 超 高校進学率 52% 超 高校進学率 0% 超 生徒による非行増加 少年非行第 2 のピーク 期待される人間像 高校進学率 70% 超 家出少年増加 登校拒否(50 日以上 )1,000 人超 シンナー乱用増加 学生紛争 高校生の反体制暴走拡大 少年非行低年齢化 性の逸脱行動 シンナー乱用少年補導増加 遊び型非行 暴走族 対教師暴力増加 初発型非行の増加 落ちこぼれ問題 ぐ犯少年増加 校内暴力頻発 登校拒否増加傾向 登校拒否 2 万人超 生徒間暴力増大 少年非行第 3 のピーク いじめ事件増加 登校拒否 3 万人超 いじめ事件増加 いじめによる自殺増加 薬物乱用増加 登校拒否 4 万人超 ダイヤル Q2 問題 高校生非行増加 いじめ事件 自殺増加 登校拒否 8 万人超 高校進学率 80% 超 高校進学率 90% 超 登校拒否 (30 日以上 ) 万 000 人超 少年非行の凶悪 粗暴化 不登校 10 万人超 中学生等による殺傷事件多発 学級崩壊の論議 不登校 13 万人超 17 歳の犯罪 児童虐待の問題 児童虐待防止法成立 ひきこもり問題 安全確保 管理の問題 出会い系サイト等の問題 不登校児童生徒数減少 少年の重大事件発生 小学生による事件多発 ニート問題 児童虐待防止法改正法 中学生 高校生による重大事件多発 いじめを苦にした自殺 いじめ定義変更 いじめ認知件数調査へ 不登校増加 インターネットを介したいじめ ネットいじめ 増加傾向 学校裏サイトがクローズアップ 改正児童虐待防止法 児童福祉法改正 大学 短大への進学率 5.2% 小学生の暴力行為過去最多 7155 件 大津市中 2 いじめ自殺事件 いじめ事件 いじめ自殺増加 桜宮高校体罰事件 いじめ防止対策推進法 / 国の指針 広島女性生徒殺害遺棄事件 (LINE が注目される ) いじめ防止対策推進法によって出された国の指針に基づき 地方自治体 学校設置者 学校等による基本方針の策定が本格化 教育基本法 学校教育法 新少年法制定 児童懲戒権の限界 ( 法 ) 体罰禁止の教師心得 ( 法 ) 中央教育審議会発足 暴力行為根絶の通知 ( 文 ) 生徒指導の手引き発行 登校拒否 (50 日以上 ) 調査開始 学級担任の教師による生徒指導資料 中学校におけるカウンセリングの進め方に関する資料 生徒指導主事制度化 問題行動をもつ生徒の資料に関する資料 生徒の問題行動に関する基礎資料 生徒指導の手引き改訂 校内暴力 高校中退調査開始 小学校生徒指導資料 出席停止措置の通知 いじめ問題通知 調査開始 生活体験や人間関係を豊かなものとする生徒指導資料 校則見直し 学校における教育相談の考え方進め方に関する資料 登校拒否 (30 日以上 ) 調査開始 適応指導教師等設置 いじめ問題通知 アピール スクールカウンセラー活用調査研究委託事業開始 いじめ問題への総合的取組 問題行動等報告書 暴力行為 不登校調査見直し 学級経営の充実に関する調査研究報告書 学校教育法改正 問題行動等に関する報告書 不登校報告書 生徒指導資料第 1 集 ( 国研 ) 発行 問題行動対策重点プログラム 新問題行動対策重点プログラム 教育基本法改正 懲戒 体罰に関する考え方のまとめ 教育三法改正 特別支援教育の開始 教育再生懇談会 第 1 期教育振興基本計画閣議決定 学校における携帯電話の取扱い等について( 通知 ) 児童生徒の自殺が起きたときの背景調査の在り方について ( 通知 ) 教育再生実行会議 第 2 期教育振興基本計画 閣議決定 浮浪児問題 新少年法制定 冷戦時代 テレビ開局 高度成長 都市人口集中 所得倍増 東京オリンピック 過密 過疎 中流意識 核家族 大阪万博 三無主義 石油ショック ロッキード事件 家庭内暴力増加 横浜浮浪者殺傷事件 臨時教育審議会 バブル経済 ベルリンの壁崩壊 残虐ビデオ等問題 バブル崩壊 学校週 5 日制 ( 月 1 回 ) 子どもの権利条約批准 阪神 淡路大震災 神戸少年事件 中教審 心の教育 ケータイ普及 倒産 同時テロ 少年法改正 完全学校週 5 日制 イラク戦争 インド洋大津波 愛知万博 災害多発 福岡飲酒運転事故死 少年法改正 青少年のインターネット利用環境実態調査 東日本大震災 子ども 子育て支援法 体罰問題がクローズアップ 子どもの貧困対策法 児童ポルノ禁止法改正 1

いじめに関する調査の変遷 調査対象時期昭和 0 年度 ~ 平成 5 年度平成 年度 ~ 平成 17 年度平成 18 年度 ~ 調査対象校種公立小 中 高等学校公立小 中 高等学校 公立特 殊教育諸学校 国 公 私立小 中 高等学校 国 公 私立特別支援学校 調査におけるいじめのとら 1 自分よりも弱い者に対して一 1 自分よりも弱い者に対して一 1 一定の人間関係のある者か え方 方的に 方的に ら 2 身体的 心理的な攻撃を継 2 身体的 心理的な攻撃を継 2 心理的 物理的な攻撃を受 続的に加え 続的に加え けたことにより 3 相手が深刻な苦痛を感じて 3 相手が深刻な苦痛を感じて 3 精神的な苦痛を感じているも いるもの であって 学校としてその事実 いるもの なお 起こった場所は学校の内 の なお 起こった場所は学校の内 2 ( 関係児童生徒 いじめの内容 外を問わないこととする 外を問わない 等 ) を確認しているもの なお いじめの 発生件数 を 認知件 起こった場所は学校の内外を 数 に改める 問わないものとする 平成 18 年度調査からのいじめの定義は以下のとおり 本調査において 個々の行為が いじめ に当たるか否かの判断は 表面的 形式的に行うことなく いじめられた児童生徒の立場に立って行うものとする いじめ とは 当該児童生徒が 一定の人間関係のある者から 心理的 物理的な攻撃を受けたことにより 精神的な苦痛を感じているもの とする なお 起こった場所は学校の内外を問わない ( 注 1) いじめられた児童制度の立場に立って とは いじめられたとする児童生徒の気持ちを重視することである ( 注 2) 一定の人間関係のある者 とは 学校内外を問わず 例えば 同じ学校 学級や部活動の者 当該児童生徒が関わっている仲間や集団 ( グループ ) など 当該児童生徒と何らかの人間関係のある者を指す ( 注 3) 攻撃 とは 仲間はずれ や 集団による無視 など直接的に関わるものではないが 心理的な圧迫などで相手に苦痛を与えるものも含む ( 注 4) 攻撃的な攻撃 とは 身体的な攻撃のほか 金品をたかられたり 隠されたりすることなどを意味する ( 注 5) けんか等を除く 学校等関係者にあっては 自らの学校にもいじめがあるのではないかとの問題意識をもって アンケートや個別 面談等で積極的に実態把握を行うなど 定義等の見直しの趣旨を十分に踏まえた対応が求められる 引用 ) 国立教育制作研究所生徒指導研究センター 生徒指導資料第 1 集 ( 改訂版 ) (2009. ぎょうせい ) より

いじめ認知 ( 発生 ) 件数の推移 250,000 発生件数 認知件数 注 1) 平成 5 年度までは公立小 中 高等学校を調査 平成 年度からは特殊教育諸学校 平成 18 年度からは国立私立学校 中等教育学校を含める 200,000 認知件数へ注 2) 平成 年度および平成 18 年度に調査方法を改めている 注 3) 平成 17 年度までは発生件数 平成 18 年度からは認知件数 平成 年 (1994 年 ) と平成 18 年 (200 年 ) の大きな変化 報道などでいじめ問題が注目されたため 文部科学省からいじめ問題に関する通知やアピールが出 150,000 され 各学校が注意深く調査するようになり 認知件数 ( 平成 18 年度にそれまでの 発生件数 から 認知件数 に変更) が増えた 社会問題として取り上げられたことを受け 文部科学省がいじめの定義( 判断基準 ) を変えたこと 100,000 から増えた 発生件数 と表現しなくなった理由いじめという行為は そもそもおとな ( 第三者 ) の目には見えにくく 完全に発見することは不可能 つまり 認知できた件数は あくまでも真の発生件数 ( それを特定することは不可能であるが ) の一 50,000 部に過ぎないため 3 平成 23 年度分の 問題行動等調査 におけるいじめの 認知件数 は 7 万 231 件 一方 平成 24 年 0 に実施された いじめ緊急調査 における 認知件数 は平成 4 月から 9 月までの半年あまりで 14 万 4054 年 7 年 8 年 9 年 10 年 11 年 12 年 13 年 14 年 15 年 1 年 17 年 18 年 19 年 20 年 21 年 22 年 23 年 24 年 件 この開きは 実際にいじめが急増したからではなく いじめ自殺事案を受けて積極的にいじめを小学校 25,295 2,14 21,733 1,294 12,858 9,42 9,114,20 5,59,051 5,551 5,087 0,897 48,89 40,807 34,7 3,909 33,124 117,383 中学校 2,828 29,09 25,82 23,234 20,801 19,383 19,371 1,35 14,52 15,159 13,915 12,794 51,310 43,505 3,795 32,111 33,323 30,749 3,34 把握しようと努めたことから生じたものと考えられる 高校 4,253 4,184 3,771 3,103 2,57 2,391 2,327 2,119 1,90 2,070 2,121 2,191 12,307 8,355,737 5,42 7,018,020 1,274 合計 5,01 0,09 51,544 42,790 3,39 31,359 30,918 25,037 22,205 図表は引用 23,351 ) 平成 21,71 25 年度版 子ども 若者白書 をもとに 20,143 124,898 101,097 84,48 72,778 CAP センター 77,30 70,231 JAPAN198,108 が作成 平成 年 (1994 年 ) と平成 18 年 (200 年 ) の大きな変化はなぜ? 平成 年は 報道などでいじめ問題が注目されたため 文部科学省からいじめに関する通知やアピールが出され 各学校が注意深く調査するようになり 認知件数が増えた 平成 18 年は 社会問題として取り上げられたことをうけて 文部科学省がいじめの定義 ( 判断基準 / それまでの 発生件数 から 認知件数 に変更 ) を変えたことから増えた 発生件数 と表現しなくなった理由いじめという行為は そもそもおとな ( 第三者 ) の目には見えにくく 完全に発見することは不可能 つまり 認知できた件数は あくまでも真の発生件数 ( それを特定することは不可能であるが ) の一部に過ぎないため 平成 24 年度はいじめが急増? 平成 23 年度分の 問題行動等調査 では いじめの 認知件数 は 7 万 231 件 一方 平成 24 年には 198,108 件 この開きは実際にいじめが急増したからではなく いじめ自殺事案を受けて積極的にいじめを把握しようと努めたことから生じたもの

学年別いじめの認知件数構成割合 ( 平成 24 年度 ) 1 14 15 12 10 9. 10.7 11.1 10.8 9. 11 8 4 2 7..3 3.9 2. 1.8 4 0 小 1 小 2 小 3 小 4 小 5 小 中 1 中 2 中 3 高 1 高 2 高 3 参考資料 ) 平成 25 年度 子ども 若者白書 ( 平成 2 年 月 ) をもとに CAP センター JAPAN が作成 いじめの態様 冷やかしやからかい 悪口や脅し文句 いやなことを言われる 仲間はずれ 集団による無視をされる 軽くぶつかられたり 遊ぶふりをして叩かれたり 蹴られたりする ひどくぶつかられたり 叩かれたり 蹴られたりする 金品をたかられる 金品を隠されたり 盗まれたり 壊されいやなことや嫌なことや恥たり 捨てらずかしいこ 恥ずかしいこれたりすると 危険なことをされたり させられたりする と 危険なことをされたり させられたりする パソコンや携帯電話等で 誹謗中傷や嫌なことをされる その他 ( 引用 ) 平成 2 年度 子ども 若者白書 より

暴力行為に関する調査の変遷昭和 57 年度から文部科学省 ( 当時は文部省 ) による 校内暴力 の状況についての調査が始まり 平成 9 年度からは 暴力行為 の調査に変更された 校内暴力と暴力行為の調査内容等の変更は表の通り 調査対象時期 昭和 57 年度 ~ 平成 8 年度 平成 9 年度 ~ 平成 17 年度 平成 18 年度 ~ 調査対象校種 公立中 高等学校 公立小 中 高等学校 国 公 私立の小 中 高等学 校 中等教育学校 調査における定義 校内暴力 校内暴力とは 学校生活に起因して 暴力行為 ( 平成 19 年度の調査においては 次のとおり 説明や例示を調査 起こった暴力行為をいい 対教師暴 力 生徒間暴力 学校の施設 設備 の器物損壊の 3 形態がある 票に明示している ) 暴力行為 とは 自校の児童生徒が 故意に有形力( 目に見える物理的な力 ) を加える行為 をいい 被暴力行為の対象によって 対教師暴力 ( 教師の限らず 用務員等の学校職員も含む ) 生徒間暴力 ( 何らかの人間関係がある児童生徒同士の限る ) 対人暴力 ( 対教師暴力 生徒間暴力の対象者を除く ) 学校の施設 設備等の 器物損壊 の四形態に分ける ただし 家族 同居人に対する暴力行為は 調査対象外とする 5 なお 当該暴力行為によって怪我や外傷があるかないかといっ たことや 怪我による病院の診断書 被害者による警察への被害 届の有無などにかかわらず 次の例に挙げているような行為 内 容及び程度等がそれを上回るようなものをすべて対象とする 対教師暴力 の例 教師の胸ぐらをつかんだ 養護教諭めがけて椅子をなげつけた 定期的に来校する教育相談員を殴った 生徒間暴力 の例 同じ学校の生徒同士が喧嘩となり 双方が相手を殴った 高等学校在籍の生徒 2 名が 中学校時の後輩で 中学校在籍の生徒に対して暴行を加えた 双方が顔見知りで別々の学校に在籍する生徒同士が口論となり 怪我には至らなかったが 身体を突き飛ばすなどした 対人暴力 の例 偶然通りかかった他校の見知らぬ生徒と口論となり 暴行を加えた 金品を奪うことを計画し 金品を奪う際 通行人に怪我を負わせた 学校行事に来賓として招かれた地域住民を足蹴りにした 器物損壊 の例 トイレのドアを故意の壊した 補修を要する落書きをした 学校で飼育している動物を故意に傷づけた 学校備品 ( カーテン 掃除道具等 ) を故意の壊した 引用 ) 国立教育制作研究所生徒指導研究センター 生徒指導資料第 1 集 ( 改訂版 ) (2009. ぎょうせい ) より 文部科学省の 児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査 では 暴力行為 の例示は故意に有形力を加える行為に限られているため 殴る 蹴るを伴わないで金銭を脅し取ったり ( 恐喝 ) 万引きをさせたり ( 強要 ) していたような場合 暴力行為 ではなく いじめ に分類されている

いじめに起因する事件の件数 ( 平成 14 年 ~24 年 ) 300 250 10 8 200 150 100 50 5 7 89 99 20 10 141 155 223 195 13 12 138 151 3 130 5 108 252 0 いじめによる事件 いじめの仕返しによる事件 いじめに起因する事件の検挙 補導人員 ( 平成 14 年 ~24 年 ) 00 500 400 90 82 91 300 200 100 0 5 3 8 47 30 384 1 44 352 349 38 217 240 228 238 228 13 182 11 1 3 34 23 18 2 7 38 23 20 3 小学生中学生高校生 参考資料 ) 平成 24 年中における少年の補導及び保護の概況 警察庁生活安全局少年課 国立教育制作研究所生徒指導研究センター 生徒指導資料第 1 集 ( 改訂版 ) (2009. ぎょうせい ) 上記 2 点をもとに CAP センター JAPAN が作成 注 ) いじめ 単独又は複数で 単数又は複数の特定人に対し 身体に対する物理的攻撃又は言動による脅し いやがらせ 無視等の心理的圧迫を一方的に反復継続して加えることにより苦痛を与えることをいい 暴走族等非行集団間における対立抗争に起因する事件を含まない いじめに起因する事件 とは 警察において検挙又は補導した小学生 中学生及び高校生による いじめによる事件 及び いじめの仕返しによる事件 をいう ( 引用 ) 警察庁 少年非行等の概要 ( 平成 20 年 1~12 月 ) ( 平成 21 年 2 月 )

いじめ発見のきっかけ 学校の教職員等が発見 学級担任が発見 区分 学級担任以外の教職員が発見 ( 養護教諭 スクールカウンセラー等の相談員を除く ) 養護教諭が発見 スクールカウンセラー等の外部の相談員が発見 アンケート調査など学校の取組により発見 学校の教職員以外からの情報により発見 本人からの訴え 当該児童生徒 ( 本人 ) の保護者からの訴え 児童生徒 ( 本人を除く ) からの情報 保護者 ( 本人の保護者を除く ) からの情報 地域の住民からの情報 学校以外の関係機関 ( 相談機関等含む ) からの情報 その他 ( 匿名による情報など ) 計 件数 ( 件 ) 小学校中学校高等学校 構成比 件数 ( 件 ) 構成比 件数 ( 件 ) 構成比 特別支援学校 件数 ( 件 ) 構成比 件数 ( 件 ) 構成比 国立 333 5.7 210 54.3 4.2 7 77.8 55 0.7 公立 8,181 74.1 37,071 0.8 9,713 74.7 484 0.1 133,449 9.9 私立 24 39.8 1,042 45.0 1,707 52.5 1 33.3 2,99 48.4 計 8,70 73.9 38,323 0.2 11,42 70.2 492 0.2 137,001 9.2 国立 78 15.4 2.7 1 7.7 2 22.2 107 11.7 公立 15,825 13. 7,324 12.0 83. 138 17.1 24,150 12. 私立 19 31.7 35 15.4 519 1.0 1 33.3 1,072 17.3 計 1,099 13.7 7,70 12.1 1,383 8.5 141 17.3 25,329 12.8 国立 2 0.4 12 3.1 0 0.0 0 0.0 14 1.5 公立 1,140 1.0 2,841 4.7 49 3. 39 4.8 4,489 2.4 私立 18 2.9 84 3. 190 5.8 0 0.0 292 4.7 計 1,10 1.0 2,937 4. 59 4.0 39 4.8 4,795 2.4 国立 1 0.2 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 0.1 公立 31 0.3 484 0.8 84 0. 1 0.1 930 0.5 私立 4 0. 29 1.3 48 1.5 0 0.0 81 1.3 計 3 0.3 513 0.8 132 0.8 1 0.1 1,012 0.5 国立 0 0.0 1 0.3 0 0.0 0 0.0 1 0.1 公立 292 0.3 151 0.2 24 0.2 0 0.0 47 0.2 私立 2 0.3 10 0.4 15 0.5 0 0.0 27 0.4 計 294 0.3 12 0.3 39 0.2 0 0.0 495 0.2 国立 252 49.7 171 44.2 5 38.5 5 55. 433 47.3 公立 8,53 59.0 2,271 43.1 8,273 3. 30 38.0 103,413 54.1 私立 2 4.2 53 24.3 935 28.8 0 0.0 1,524 24. 計 8,841 58. 27,005 42.4 9,213 5. 311 38.1 105,370 53.2 国立 174 34.3 177 45.7 7 53.8 2 22.2 30 39.3 公立 30,078 25.9 23,80 39.2 3,29 25.3 321 39.9 57,555 30.1 私立 372 0.2 1,274 55.0 1,545 47.5 2.7 3,193 51. 計 30,24 2.1 25,311 39.8 4,848 29.8 325 39.8 1,108 30.8 国立 103 20.3 95 24.5 5 38.5 1 11.1 204 22.3 公立 14,21 12. 12,799 21.0 2,00 15.4 189 23.5 29,15 15.5 私立 208 33.7 95 30.0 874 2.9 1 33.3 1,778 28.7 計 14,932 12.7 13,589 21.4 2,885 17.7 191 23.4 31,597 15.9 国立 57 11.2 57 14.7 0 0.0 1 11.1 115 12. 公立 10,354 8.9 7,020 11.5 51 5.0 2 7.7 18,087 9.5 私立 123 19.9 330 14.2 331 10.2 1 33.3 785 12.7 計 10,534 9.0 7,407 11. 982.0 4 7.8 18,987 9. 国立 8 1. 17 4.4 0 0.0 0 0.0 25 2.7 公立 2,823 2.4 2,499 4.1 440 3.4 47 5.8 5,809 3.0 私立 15 2.4 11 7.0 241 7.4 0 0.0 417.7 計 2,84 2.4 2,77 4.2 81 4.2 47 5.8,251 3.2 国立 5 1.0 8 2.1 2 15.4 0 0.0 15 1. 公立 1,85 1. 1,202 2.0 120 0.9 15 1.9 3,202 1.7 私立 25 4.0 80 3.5 4 2.0 0 0.0 19 2.7 計 1,895 1. 1,290 2.0 18 1.1 15 1.8 3,38 1.7 国立 1 0.2 0 0.0 0 0.0 0 0.0 1 0.1 公立 15 0.1 149 0.2 8 0.1 2 0.2 315 0.2 私立 1 0.2 4 0.2 2 0.1 0 0.0 7 0.1 計 158 0.1 153 0.2 10 0.1 2 0.2 323 0.2 国立 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 公立 152 0.1 131 0.2 40 0.3 0.7 329 0.2 私立 0 0.0 2 0.1 13 0.4 0 0.0 15 0.2 計 152 0.1 133 0.2 53 0.3 0.7 344 0.2 国立 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 公立 107 0.1 0 0.1 31 0.2 0 0.0 198 0.1 私立 0 0.0 2 0.1 20 0. 0 0.0 22 0.4 計 107 0.1 2 0.1 51 0.3 0 0.0 220 0.1 国立 507 100.0 387 100.0 13 100.0 9 100.0 91 100.0 公立 11,259 100.0 0,931 100.0 13,009 100.0 805 100.0 191,004 100.0 私立 18 100.0 2,31 100.0 3,252 100.0 3 100.0,189 100.0 計 117,384 100.0 3,34 100.0 1,274 100.0 817 100.0 198,109 100.0 計 7 ( 注 ) 学校の教職員等が発見 か 学校の教職員以外からの情報により発見 のいずれかを選択し その内訳についても該当するものを一つ選択している ( 引用 ) 平成 24 年度 児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査 政府統計

いじめ発見のきっかけ 2 特別支援学校 38.1 17.3 4.9 23.4 7.8 8.5 高等学校 5. 8.5 5.2 17.7 8 中学生 42.4 12.1 5.8 21.4 11..7 小学生 58. 13.7 1.7 12.7 9 4.3 0% 10% 20% 30% 40% 50% 0% 70% 80% 90% 100% アンケート調査など学校の取組みにより発見 学級担任が発見 その他 ( 教職員等が発見 ) 本人からの訴え 当該児童生徒 ( 本人 ) の保護者からの訴え その他 ( 教職員以外の情報 ) ( 参照 ) 平成 24 年度 児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査 政府統計を参考に CAP センター JAPAN が作成 平成 19 年度 平成 24 年度 アンケート調査などによる学校の取組みに より発見 学級担任が発見 22.7% 53.2% 48.7% 12.8%

国立教育政策研究所が いじめ 暴力防止に関する指導方法の在り方に関する研究 ( 平成 19~21 年度 ) の一環で行った教師対象の意識調査では いじめの加害者になる子どもはなんとなく見当がつく いじめの被害者になる子どもは なんとなく見当がつく という意見に対して 賛成 または まあ賛成 と回答した教師が 全体の半分になることがわかりました 9 しかし ほとんどの児童生徒は 国立教育政策研究所の追跡調査の結果からは 3 年間 ( 小 4から小, 中 1から中 3) で 回の調査の間に8 割以上の児童生徒が被害者や加害者になることが分かっています ( 下図参照 ) 要するに 教師が気づいた児童生徒以外にも 被害を受けていたり加害に加わっていたりする児童生徒が常に存在すると考えていく必要があります 一部の児童生徒の加害行為や被害行為を予測できたことで すべての被害者 加害者全員を 発見できている かのように思い違いをしないことが大切です 学級や学校の状況把握を適切に行う姿勢が求められます 回継続 1 中間 588 回なし 172 回継続 4 中間 488 回なし 188 ( 出典 ) 国立教育政策研究所生徒指導研究センター いじめ追跡調査 2007-2009 いじめ Q&A 2010 年 月

C 市教育委員会は 平成 18 年度及び 19 年度に 小 中 高等学校の児童生徒 ( 平成 18 年度約 13 万人 19 年度約 14 万人 ) を対象にいじめの状況等に関する調査を実施した 調査の中で あなたは 自分がいじめられたら だれかに相談しますか と尋ね 相談する と答えた児童生徒 ( 平成 18 年度 19 年度ともに約 10 万人 ) に対し 誰に相談しますか と尋ねました その結果 誰かに 相談する と答えた児童生徒の割合は 小学校 中学校 高等学校と 学年が上がるにつれて低くなる傾向が見られます また 相談する相手については 学年が上がるにつれて 学校の先生 や 家族 といったおとなから 友だち へと移っていく傾向が見られた 平成 19 年度も同様の傾向でした このようなデータから いじめの早期発見 早期対応に向けて 教師や保護者が子どものサインを少しでも早くとらえるよう努めるとともに 子どもがいつでも気軽に相談できる体制の充実を図ることが重要だと考えられます 10 あなたは 自分がいじめられたら だれに相談しますか だれに相談しますか ( 相談する と答えた児童生徒約 10 万人 平成 19 年度 ) ( 出典 ) 国立教育政策研究所 いじめ 暴力防止に関する指導方法のあり方に関する研究 ( 平成 19~21 年度 ) の一貫で行った教職員対象の意識調査