子炉の状圧力容器上蓋開原地震発生時の発電所の状況と現況 地震発生時の状況 運転状況 1 号機 2 号機 3 号機 4 号機 5 号機 6 号機 7 号機 定検中 起動中 ( 定検中 ) 運転中運転中定検中定検中運転中 原子炉自動停止 燃料の所在 全燃料取出済 況格納容器上蓋開 炉内炉内炉内炉内炉内炉

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(2) 地震発生時の状況地震発生時の運転状況ですが 現在 20 清掃工場で40 炉が稼動していますが 地震発生当日は32 炉が稼動しており 8 炉は定期補修や中間点検のため停止していました 地震後は設備的な故障で停止したのが2 炉ありまして 32 炉稼動していたうち2 炉が停止したというのが地震発生

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/h に調整 8 月 12 日午後 7 時 30 分 原子炉への注水量の増加が確認されたため 注水量を約 3.8m 3 /h に調整 8 月 15 日午後 9 時 48 分 原子炉への注水量の低下が確認されたため 注水量を約 3.8m 3 /h に調整 8 月 17 日午後 3 時 46 分 原子炉

検討の背景 10Hz を超える地震動成分の扱いに関する日 - 米の相違 米国 OBE (SSE ) EXCEEDANCE CRITERIA 観測された地震動が設計基準地震動を超えたか否かの判定振動数範囲 : 1Hz - 10Hz (10Hz 以上は評価対象外 ) 地震ハザードのスクリーニング (Ne

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別添 表 1 供給力確保に向けた緊急設置電源 ( その 1) 設置場所 定格出力 2 発電開始 2 運転開始 公表日 3 姉崎火力発電所 約 0.6 万 kw (0.14 万 kw 4 台 ) 平成 23 年 4 月 24 日平成 23 年 4 月 27 日 平成 23 年 4 月 15 日 袖ケ浦

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消火活動のため 消防自動車隊を中心とする消火班をはじめ 避難誘導班や救護班からなる自衛消防 隊を組織しており 夜間休日においても 11 名以上が初期消火活動にあたることにしています 火災が起こった場合 まず火災感知器の感知等により中央制御室の当直長 ( 常駐 ) に連絡が入ります 当直長は 発電所内

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伊方発電所において 原子炉容器や原子炉の運転を制御する制御棒などの原子炉を 止める 機能や燃料を 冷やす 機能 放射性物質を 閉じ込める 機能などの安全上重要な機能をもつ施設については 想定される最大の揺れの地震である 基準地震動 650 ガルにも耐えられるよう 必要な個所には耐震性向上工事を実施し

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新潟県中越沖地震に伴う柏崎刈羽原子力発電所の状況等 (2) 平成 19 年 10 月 2 日 東京電力株式会社

子炉の状圧力容器上蓋開原地震発生時の発電所の状況と現況 地震発生時の状況 運転状況 1 号機 2 号機 3 号機 4 号機 5 号機 6 号機 7 号機 定検中 起動中 ( 定検中 ) 運転中運転中定検中定検中運転中 原子炉自動停止 燃料の所在 全燃料取出済 況格納容器上蓋開 炉内炉内炉内炉内炉内炉内 閉 閉閉閉閉閉 地震発生後の状況 運転状況 燃料プール溢水 主な発生事象 主排気ダクトずれ 冷温停止中 有有有有有有有 主排気ダクトずれ 主排気ダクトずれ 所内変圧器火災 主排気ダクトずれ 主排気ダクトずれ 放射性流体の海への放出 ヨウ素等の主排気筒からの放出 点検他 主排気ダクト ディーゼル発電機 機能確認 割れ 2 箇所 仮修理済 良 (3 台中 2 台 ) 1 台点検中 屋外部点検済 点検終了 屋外部点検済 屋外部点検済 良 (3 台 ) 良 (3 台 ) 良 (3 台 ) 良 (3 台 ) 良 (3 台 ) 良 (3 台 ) 1

原子炉内の点検計画 ( 全体 ) < 平成 19 年 9 月 6 日公表時点 > 2

1 号機炉内点検結果 ( フェーズ 1: 原子炉上部点検 ) フランジ 上部格子板 ( 全体 ) ガイドロッド フランジ ガイドロッド 上部格子板 ガイドロッド 給水スパージャ 炉心スプレイ配管 給水スパージャ 炉心スプレイ配管 炉心シュラウド ( 上部リング ) 炉心スプレイスパージャ 上部格子板 ( 拡大 ) 炉心スプレイスパージャ LPRM 給水スパージャ ( 拡大 ) 炉心スプレイ配管 ( 拡大 ) 上部格子板 上部格子板 ( 拡大 ) 3

1 号機炉内点検結果 ( フェーズ 2: 原子炉中間部点検 ) カバー 低圧炉心注入配管 炉心支持板 炉心支持板 局部領域出力モニタ 燃料支持金具 ジェットポンプ インレットミキサ 上部格子板はめあい部 ウェッジ 炉心支持板燃料支持金具ディフューザ ジェットポンプ上部 リストレーナブラケットジェットポンプ中央部 上部格子板 ジェットポンプ下部 バッフルプレート 4

1 号機炉内点検結果 ( フェーズ 2: 蒸気乾燥器点検 ) フード 吊り棒 ガイド 蒸気乾燥器 機器仮置きプールに仮置き中 上部格子板 5

1 号機炉内点検結果 ( フェーズ 2: 気水分離器点検 ) 総重量約 69t φ5.6m 5.2m 仮置き用脚部 ( 約 70 方向 ) シュラウドヘッドボルト (36 本 ) 仮置き用脚部 ( 約 350 方向 ) ガイドピン (2 本 ) 仮置き用脚部 (4 本 ) 仮置き用脚部 ( 約 170 方向 ) ガイドピン ( 約 180 方向 ) シュラウドヘッドボルト ( 直径約 44mm) 仮置き用脚部 ( 約 250 方向 ) ガイドピン ( 直径約 89mm) 仮置き用脚部 ( 直径約 76mm) ガイドピン ( 約 0 方向 ) 6

国からの指示事項並びに福島県 立地町からの要請事項 経済産業省指示事項 ( 平成 19 年 7 月 20 日指示文書受領 ) 自衛消防隊の強化 迅速かつ厳格な事故報告体制の構築 国民の安全を第一とした耐震安全性の確認 福島県 立地町からの要請事項 ( 平成 19 年 7 月 27 日要請文書受領 ) 新指針に基づく原子力発電所の耐震安全性の再評価にあたっての活断層の状況等も含めた最新の知見の適切な反映と早急な実施 及び 総合的な耐震安全性の確保 向上の取り組みの強化 今回の火災や放射性物質漏えい等の様々なトラブルについての徹底した原因究明と周辺施設を含めた耐震安全性の強化 また 自衛消防体制の充実強化等の対策についての早急かつ具体的な措置の実施 今回の地震時の対応の検証と組織運営面からの耐震安全対策の強化 原因調査並びに耐震対策についての情報公開の徹底と分かりやすさに配慮した説明責任の的確な遂行 7

課題解決に向けた取り組み 自衛消防体制の強化 24 時間体制の消火班の設置 ( 実施済 ) 化学消防車の配備 ( 実施済 ) 消防署への専用通信回線を確保 化学消防車外観 迅速かつ厳格な事故報告体制の構築 夜間休祭日の放射線測定の体制確保 ( 実施済 ) 通信機能の確実な確保など 緊急時対策室の強化 放射性物質の漏えい可能性が認められた時点での通報 ( 実施済 ) 8

耐震安全性の確認 (3 発電所共通 :8 月 20 日プレス ) 耐震安全性の確認 耐震指針の改訂に伴い 実施してきた 耐震安全性評価 を見直し 実施計画書を国に提出 主な見直し内容 中越沖地震を踏まえて これまでの調査に加え 調査範囲を拡げて追加で地質調査を実施 福島第一 福島第二原子力発電所の代表プラントにおける耐震安全性評価の概要については 平成 20 年 3 月末までに中間報告を実施 柏崎刈羽原子力発電所については 中越沖地震による耐震安全性を確認するとともに 新しい耐震指針に照らした耐震安全評価を実施 上記に加えて 柏崎刈羽原子力発電所の原子炉建屋基礎版上で観測したデータと 福島第一 福島第二原子力発電所の設計用地震動のデータを比較し 止める 冷やす 閉じ込める ための安全上重要な設備への影響について検討 9

耐震安全性の評価手順 地質の調査 分析電基準地震動 力の策定会社国 基準地震動とは? 地震の規模や地震の発生位置までの距離等を考慮して 発電所毎に定める地震動 建屋 機器などへの影響の確認 評価 < ボーリング調査 > 表層 岩盤 基盤 < 文献調査 > など 建屋 < 地表地質調査 > 揺れ 建屋 機器などへの影響の確認 評価 基準地震動 * の策定 < 地震 > 3 倍原子力発電所一般建築物岩盤 動的な評価に加え 一般建築物に求められる 3 倍の静的地震力に耐えられるように設計 経済産業省による審査 原子力安全委員会による審査 10

国 ( 地震調査研究推進本部 ) 県 東京電力による双葉断層評価の比較 11

福島県の地質調査結果 原町市大谷以南では 10 万年前 ~ 数万年前以降の断層活動なし 大熊町山神地点では少なくとも 8 万年前以降の活動なし 福島県の活断層 ( 福島県生活環境部県民安全室, 平成 15 年 2 月 ) より抜粋 12

福島第一 福島第二原子力発電所における地質調査 1. 中越沖地震を踏まえて 新たに実施する地質調査 調査概要 調査範囲 右図に示す範囲について調査予定 詳細な調査位置については 既往の調査記録や最新の知見を踏まえ今後決定 実施時期 ( 予定 ) 周辺海域 : 平成 19 年 12 月上旬 ~ 平成 20 年 3 月末 周辺陸域 : 平成 19 年 12 月上旬 ~ 平成 20 年 3 月末 敷地内 : 平成 19 年 10 月上旬 ~ 平成 20 年 3 月末 13

福島第一 福島第二原子力発電所における地質調査 調査方法 a. 周辺海域 : 海上音波探査を実施し 周辺海域の地下構造を評価 < 海上音波探査 > 調査船から海中に音波を発振し 海底下の地層からの反射波をとらえ 解析を行うことで 海底下の地下構造を調査 b. 周辺陸域 : 地下探査を実施し 発電所の周辺陸域に加え 双葉断層を含む陸域の地下構造を評価 < 地下探査 > 起震車を用いて 地下に振動を与え 地層からの反射波をとらえ 解析を行うことで 地下構造を調査 14

福島第一 福島第二原子力発電所における地質調査 C. 敷地内 : ボーリング調査等を実施し 敷地内の深部を含む地下構造を確認 評価するとともに 地盤の性質を確認して沈下や液状化などについても評価 <ボーリング調査 > 地盤を構成する岩石などを棒状のコアとして連続的に採取し これを観察して地質の状況を調査 < 地盤物性試験 > ボーリング調査により採取した試料を実験室内で力を加えたり変形させるなどの方法により 地盤の強さや硬さを評価する試験 15

福島第一 福島第二原子力発電所における地質調査 2. まとめと今後の予定 これまでの調査において敷地近傍に活断層がないことを確認 ただし 新耐震指針を踏まえ 追加で陸域の調査を実施中 さらに 今回の地震を踏まえて これまでの地質調査をさらに補完し知見を拡充するため 発電所の周辺海域 周辺陸域及び敷地内の調査を実施し 現在実施中の耐震バックチェックの検討に反映する予定 まずは柏崎刈羽原子力地点の調査を実施し その知見等を踏まえて 福島第一 第二地点の調査を行う 16

福島第一 福島第二サイトの耐震概略評価 (9 月 20 日プレス ) 原子炉を 止める 冷やす 放射性物質を 閉じ込める に係る安全上重要な機能を有する以下の 8 施設 1 原子炉圧力容器 2 炉心支持構造物 3 残留熱除去系ポンプ 4 残留熱除去系配管 5 主蒸気系配管 6 原子炉格納容器 7 原子炉建屋 8 制御棒 ( 挿入性 ) 対象プラントは福島第一 福島第二原子力発電所の全 10 プラント 17

加速度 (cm/s 2 ) 5000 4000 3000 2000 1000 0 1F1 建設時設計用地震動 0.01 0.10 周期 (s) 1.00 停止時冷却系ポンプ原子炉格納容器建設時設計波 (NS,EW 包絡 ) K1,4(NS,EW 包絡 ) 燃料集合体原子炉圧力容器( 床応答スペクトル比較 ) 加速度 (a) 福島サイトのスペクトル Ks 0 停原管耐震概略評価止配主蒸気系配管炉心支持構造物子炉建屋時冷却系柏崎のスペクトル Fs 周期 (T) 機器に加えられる地震加速度の大きさの比 α( 応答倍率 )=Ks/Fs 18

各機器が地震により受ける力 加速度 (a) 機器 B 機器 A 受ける加速度 A 受ける加速度 B F( 受ける力 )=m( 質量 ) a( 加速度 ) 固有周期 A 固有周期 B 周期 (T) σ( 応答値 : 応力 ) F( 受ける力 ) S( 許容値 : 材料の強さ ) 19

耐震概略評価の考え方 β>α であれば 許容値を超えない 地震による応力増加を考慮 α( スペクトル比 ) α β 応力 2 応力 1 ( 応答値 ) 地震による応力 柏崎サイト ( 中越沖 ) 福島サイト ( 設計 ) 中越沖地震を考慮した応力 設計時応力 許容応力 床応答スペクトル 発生応力 20

概略影響検討結果 ( 福島第一 1~3 号機 ) 1)α が であれば設計範囲内 2)β>α であれば 許容値を超えない 3) 制御棒の挿入性は α が 1 を超えたら KK 観測波による変位を算出 ( 許容値 :40mm) 1F1 1F2 1F3 対象施設 α β 判定 α β 判定 α β 判定 原子炉圧力容器 1.59 2.30 1.04 1.61 炉心支持構造物 1.55 2.24 停止時冷却系ポンプ 1.94 3.55 2.62 2.71 2.99 3.03 停止時冷却系配管 2.57 2.77 2.02 3.79 1.12 3.39 主蒸気系配管 1.59 3.28 1.51 1.54 3.35 3.76 原子炉格納容器 1.94 4.64 2.62 3.33 2.99 3.16 原子炉建屋 制御棒 ( 挿入性 ) 24.5mm 40mm 29.2mm 40mm 27.7mm 40mm 21

概略影響検討結果 ( 福島第一 4~6 号機 ) 1F4 1F5 1F6 対象施設 α β 判定 α β 判定 α β 判定 原子炉圧力容器 1.12 4.25 1.18 4.92 1.46 8.07 炉心支持構造物 1.50 2.47 停止時冷却系ポンプ 2.57 5.42 2.82 3.00 1.64 8.05 停止時冷却系配管 1.13 2.22 1.32 2.76 主蒸気系配管 1.35 2.56 2.42 2.75 1.84 3.17 原子炉格納容器 2.57 3.01 2.82 3.34 1.64 5.30 原子炉建屋 1.17 10 以上 制御棒 ( 挿入性 ) 20.2mm 40mm 29.1mm 40mm 22

概略影響検討結果 ( 福島第二 1~4 号機 ) 2F1 2F2 2F3 2F4 対象施設 α β 判 定 原子炉圧力容器 2.49 8.07 α 3.18 β 10 以上 判定 α 3.05 β 10 以上 判定 α 2.98 β 10 以上 判定 炉心支持構造物 3.51 5.77 3.06 3.77 2.65 2.78 3.68 4.15 停止時冷却系ポンプ 2.34 10 以上 1.72 10 以上 3.87 10 以上 4.09 10 以上 停止時冷却系配管 2.49 3.45 2.67 2.89 2.31 3.20 1.73 2.16 主蒸気系配管 2.96 7.65 2.71 3.56 2.81 6.88 2.51 3.27 原子炉格納容器 2.34 8.00 1.72 10 以上 3.87 10 以上 4.09 10 以上 原子炉建屋 制御棒 ( 挿入性 ) 2.34 8.33 2.57 4.87 23