1. はじめに 1 需要曲線の考え方については 第 8 回検討会 (2/1) 第 9 回検討会 (3/5) において 事務局案を提示してご議論いただいている 本日は これまでの議論を踏まえて 需要曲線の設計に必要となる考え方について整理を行う 具体的には 需要曲線の設計にあたり 目標調達量 目標調達

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整力を確保する一方 小売部門が GC までの自社需要の想定誤差に対する予備力を確保する対 応をしていることから 一部の旧一般電気事業者については 送配電部門と小売部門が確保し ている予備力の合計値が 調整力公募制度開始以前と比較して増加している ( 卸電力取引所活性化の必要性 ) 旧一般電気事業者の

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整力を確保する一方 小売部門が GC までの自社需要の想定誤差に対する予備力を確保する対 応をしていることから 一部の旧一般電気事業者については 送配電部門と小売部門が確保し ている予備力の合計値が 調整力公募制度開始以前と比較して増加している ( 卸電力取引所活性化の必要性 ) 旧一般電気事業者の

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本日の内容 2 一般送配電事業者が電源 Ⅰ の公募調達を行うに当たり 広域機関は 一般送配電事業者が募集量を設定する際の基本となる考え方を示す必要がある 217 年度の調整力公募における電源 Ⅰ 必要量の基本的な考え方について改めて整理したので 電源 Ⅰ Ⅰ 必要量の考え方等についてご議論いただきた

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資料 2 接続可能量 (2017 年度算定値 ) の算定について 平成 29 年 9 月資源エネルギー庁

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説明 年間断面におけるマージンの値 2 間接オークション導入が 2018 年 10 月 1 日からとなったことを踏まえ 10 月以降分のマージンについて間接オークション導入後に適用される送配電等業務指針に基づき設定する 変更後の送配電等業務指針では 実需給断面におけるマージンが必要な場合を除き 原則

整力を確保する一方 小売部門が GC までの自社需要の想定誤差に対する予備力を確保する対 応をしていることから 一部の旧一般電気事業者については 送配電部門と小売部門が確保し ている予備力の合計値が 調整力公募制度開始以前と比較して増加している ( 卸電力取引所活性化の必要性 ) 旧一般電気事業者の

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報告書の主な内容 2012 年度冬季の電力需給の結果分析 2012 年度冬季電力需給の事前想定と実績とを比較 検証 2013 年度夏季の電力需給の見通し 需要面と供給面の精査を行い 各電力会社の需給バランスについて安定供給が可能であるかを検証 電力需給検証小委員会としての要請 2013 年度夏季の電

1. はじめに ( 本日のアジェンダ ) 1 リクワイアメント アセスメント ペナルティについて制度検討作業部会で挙げられた項目を整理していくことが必要である 本日は ルール整備に向けた事前確認として 英国 National Grid における規定事項の確認 及び現在の検討内容との比較について報告を

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今回の調査の背景と狙いについて当社では国のエネルギー基本計画の中で ZEH 普及に関する方針が明記された 200 年より 実 邸のエネルギー収支を調査し 結果から見えてくる課題を解決することが ZEH の拡大につなが ると考え PV 搭載住宅のエネルギー収支実邸調査 を実施してきました 205 年

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2 ご議論いただきたい事項 1. 長期方針の中間報告 ( 案 ) 2. 海外事例調査の調査項目案について

1. のれんを資産として認識し その後の期間にわたり償却するという要求事項を設けるべきであることに同意するか 同意する場合 次のどの理由で償却を支持するのか (a) 取得日時点で存在しているのれんは 時の経過に応じて消費され 自己創設のれんに置き換わる したがって のれんは 企業を取得するコストの一

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再生可能エネルギーの自立に向けた取組の加速化 1 FIT 制度の創設当初は 量 の拡大を重視し 固定価格と買取義務に依拠した売電モデルの下で 高コストで大量 多様なプレーヤーが再生可能エネルギー発電事業に参入 世界的に脱炭素化へのモメンタムが高まり 再生可能エネルギーがコスト競争力のある主力電源とな

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とが前提で必要量 ( 供給信頼度 ) を評価するということであり 供給予備力必要量の検討において予測誤差を考慮しないという事務局案でよいと考える 一方 17 ページの1 時間平均値からの変動分は どの程度かわからないものの影響はあるということだと思うので 供給信頼度評価においても考慮すべきもので 結

仕様書 1 概要 (1) 供給場所茨城県笠間市鯉淵 6528 茨城県笠間市旭町 654 (2) 業種及び用途医療 ( 病院 ) 茨城県立中央病院 茨城県立こころの医療センター 2 仕様 (1) 電力供給条件ア電気方式交流三相 3 線式イ供給電圧 ( 標準電圧 ) 別紙 基本情報一覧表 参照ウ計量電圧

別添 表 1 供給力確保に向けた緊急設置電源 ( その 1) 設置場所 定格出力 2 発電開始 2 運転開始 公表日 3 姉崎火力発電所 約 0.6 万 kw (0.14 万 kw 4 台 ) 平成 23 年 4 月 24 日平成 23 年 4 月 27 日 平成 23 年 4 月 15 日 袖ケ浦

1. インバランス精算における計画誤りの解消に向けた取組の実施状況 2. 今後のインバランス精算の在り方 1

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第 14 回容量市場の在り方等に関する検討会資料 3 需要曲線作成の考え方について 平成 30 年 8 月 9 日 容量市場の在り方等に関する検討会事務局 本検討会は 資源エネルギー庁と電力広域的運営推進機関の共同事務局により開催している

1. はじめに 1 需要曲線の考え方については 第 8 回検討会 (2/1) 第 9 回検討会 (3/5) において 事務局案を提示してご議論いただいている 本日は これまでの議論を踏まえて 需要曲線の設計に必要となる考え方について整理を行う 具体的には 需要曲線の設計にあたり 目標調達量 目標調達量と対応する指標価格の考え方 上限価格の設定有無 需要曲線の形状の基本的な考え方等について整理を行う

2. アジェンダ 2 1. 目標調達量の考え方 2. 目標調達量に対応する指標価格の考え方 上限価格の設定有無 3. 需要曲線の形状の考え方 4. まとめ

3. 目標調達量の考え方 3 需要曲線の設計においては 初めに 全国の供給信頼度等を踏まえた目標調達量を設定する 目標調達量において考慮すべき下記の項目の扱い方について整理する 1 年間最大需要 (H3 需要 ) に対応する供給力 2 景気変動等による需要変動 ( 持続的需要変動 ) に対応する供給力 3 電源の計画外停止 出力変動電源の出力変化 気温等の変動に伴う需要変動 ( 偶発的需給変動 ) に対応する供給力 4 稀頻度リスク ( 厳気象 ) に対応する供給力 5 調整力の在り方の検討結果を踏まえた対応 6 需給の状況等を踏まえた対応 7FIT 電源 電源入札制度を活用した電源 応札しなかった電源は売り惜しみによる価格高騰防止の観点から0 円入札と見做す ( 目標調達量は 応札しなかった電源の期待容量を減じる ) との意見もあったが 市場支配力の論点で整理を行うこととする

3. 目標調達量の考え方 4 第 12 回制度検討作業部会資料より

3. 目標調達量の考え方 (1 年間最大需要 (H3 需要 ) に対応する供給力 ) 5 メインオークションは 受け渡し期間の4 年前に実施する そのため 年間最大需要 (H3 需要 ) は メインオークション時点における最新の供給計画の対象年度を活用してはどうか また 全国の年間最大需要 (H3 需要 ) は 各エリア毎 各月毎のH3 需要を算定し 9エリアの合計から算定してはどうか 供給計画では 対象年度の各エリアの最大需要 (H3 需要 ) は年間最大需要のみであり エリアによって年間最大需要が発生する月が異なっている可能性がある なお 偶発的需給変動対応の供給信頼度の評価においては 想定年度における各月の最大需要は 年間 H3 需要と各月 H3 需要の比率を用いて 想定年度の年間 H3 需要から各月 H3 需要を算定している 追加オークションについても メインオークションと同様に最新の供給計画の対象年度を活用してはどうか

3. 目標調達量の考え方 (2 持続的需要変動対応 ) 6 調整力及び需給バランス評価等に関する委員会 ( 以下 調整力等委 ) において 持続的需要変動対応の整理は 景気変動等による需要の変動の扱いについては 震災後の需要に関するデータの蓄積を行いながら引き続き検討する必要がある としている また 現在 供給計画における需給バランス評価は 持続的需要変動対応 1% として評価を行っている 持続的需要変動対応の必要供給予備力は 調整力等委で検討し 目標調達量への反映を整理したい 調整力及び需給バランス評価等に関する委員会 2016 年度取りまとめ資料より

3. 目標調達量の考え方 (3 偶発的需給変動対応 ) 7 調整力等委において 偶発的需給変動対応の供給信頼度基準は 現状レベルとして必要供給予備力 7% に相 当する需要 1kW あたりの EUE として設定することと整理されている 従って 偶発的需給変動対応の必要供給予備力は全国 H3 需要の 7% 相当を目標調達量に考慮してはどうか 第 29 回調整力及び需給バランス評価等に関する委員会資料より

3. 目標調達量の考え方 (3 偶発的需給変動対応 ) 8 調整力等委において検討した経済性分析の試算においても 5.8%~7.8% が妥当であった 第 29 回調整力及び需給バランス評価等に関する委員会資料より

3. 目標調達量の考え方 (4 稀頻度リスク ( 厳気象 ) に対応する供給力 ) 9 現在 稀頻度リスク ( 厳気象 ) 対応は 調整力公募において電源 Ⅰ を調達することとしている 電源 Ⅰ は H29 冬および H30 夏においても 発動がなされており その必要性が改めて確認されたところである そのため 容量市場における目標調達量についても 同様に見込む必要があるのではないか ( 現在の調整力公募はエリア毎に確保しているが 容量市場では全国市場で確保することとなる ) また 昨今の需給の状況も踏まえて 調整力等委で算定の考え方が変更されることが考えられる その場合 本検 討会においても 目標調達量の考え方にその変更を織り込むことが必要となる なお 発動回数制限があるリクワイアメントは 4 の量を調達の上限とすることが考えられるのではないか 第 30 回調整力及び需給バランス評価等に関する委員会資料より

3. 目標調達量の考え方 (5 調整力を踏まえた対応 6 需給状況等を踏まえた対応 )10 5 調整力の在り方を踏まえた対応については 調整力等委の議論結果によっては 本検討会での議論に影響を及 ぼす可能性がある その場合 改めて整理する 6 需給状況等を踏まえた対応については 現在 調整力等委で 再エネ導入進展 ( 残余需要のフラット化 ) による 火力 揚水の計画停止を踏まえた設備量を検討しているところである ( 検討結果を踏まえて 整理する ) 現在 調整力等委では上記以外は議論していない 議論状況により 本検討会に影響を及ぼす可能性がある 第 30 回調整力及び需給バランス評価等に関する委員会資料より

3. 目標調達量の考え方 (7FIT 電源 電源入札制度を活用した電源 ) 11 7FIT 電源 電源入札制度を活用した電源については 容量市場に参加することができないため 容量市場の目標調達量は 国全体で必要となる供給力から 当該電源の期待容量の合計を減ずることが必要である 具体的には 電源入札制度を活用した電源については 供給計画の対象年度の供給力で把握し 目標調達量から減ずることとしてはどうか またFIT 電源については FIT 制度を活用するか FIT 認定を自ら廃止して容量市場に参加するかを選択することができる そのため FIT 電源の供給力を FIT 電源の登録状況や供給計画と容量市場の参加登録から算定し 容量市場の目標調達量から減ずることとしてはどうか

4. 目標調達量に対応する指標価格の考え方 上限価格の設定有無 12 目標調達量に対応する指標価格としては 国の審議会においては 上限価格は指標価格を一定程度上回ること としてはどうか と整理がなされている 第 12 回制度検討作業部会資料より

4. 目標調達量に対応する指標価格の考え方 上限価格の設定有無 13 第 8 回検討会において 指標価格は 新設電源での投資回収にあたり容量市場にて正味回収の必要な金額 (Net CONE) とすることが相応しいのではないか と提案した 指標価格はNet CONEとして設定してはどうか 上限価格はNet CONEを一定程度上回るように設定することとしてはどうか なお Net CONE 等の具体的な算定方法については引き続き整理する 第 8 回容量市場の在り方等に関する検討会資料より

5. 需要曲線の形状の考え方 14 第 8 回検討会において 需要曲線の形状については 落札価格の振れ幅や落札価格と発電事業の継続に正味必要となる費用との関係 目標調達量に対する約定量の過不足への影響 及び容量調達コストと供給信頼度の関係を勘案のうえ 策定する方針を提案した 第 8 回容量市場の在り方等に関する検討会資料より

5. 需要曲線の形状の考え方 15 第 9 回検討会において 需要曲線の形状については 調達コストと停電コストを踏まえて作成することを提案した 第 9 回容量市場の在り方等に関する検討会資料より

5. 需要曲線の形状の考え方 16 需要曲線の形状は 以下のように整理してはどうか (1/2) 需要曲線は目標調達量と指標価格の交点を通過することを基本として設定することとしてはどうか 需要曲線は斜めに設定することとしてはどうか 容量市場における調達の考え方は 供給信頼度の確保のみが目的ではない 具体的には 容量市場における需要曲線は 市場支配力の行使の防止 価格と量のボラティリティを抑制することによる予見可能性の向上 価格が安価である場合には供給安定度の向上のメリットを踏まえ目標調達量以上に容量を確保するという観点が求められる 上記を踏まえると 需要曲線は 斜めに設定するべきではないか その場合 調達する価格と確保できる量 ( 供給信頼度 ) は トレードオフとする考え方をとることとなる 次に 斜めの形状は 供給信頼度を踏まえつつ 安く調達する ( 容量クレジットを安くする ) 安価であっても過剰に調達しない ことを踏まえた形状とするべきではないか 提案していた形状は 各調達価格に対して 調達コスト ( 調達価格 供給力 ) と停電コスト ( その供給力により 確率計算上発生する不足電力量 停電単価 ) の和が最小となる供給力を算定するもの これは 停電コストの供給力に関する関数を微分した形状と同じである ただし 停電単価には幅があることから 停電コストの供給力に関する関数を微分した形状をそのまま使うことは出来ない そのため 下に凸型として 目標調達量を下回ると急峻に立ち上がる ( 供給力不足時は価格が上昇 ) 形状として 目標調達量と指標価格の交点を通るように設定してはどうか

5. 需要曲線の形状の考え方 17 需要曲線の形状は 以下のように整理してはどうか (2/2) 斜めの形状は 上記も踏まえた上で 直線と屈曲点 ( 曲線 ) で設定することとしてはどうか 将来的に 約定結果を踏まえて 需要曲線のチューニングが必要となることも考えられるため 複雑な形状とせず 直線と屈曲点で設定しておくことが必要ではないか 具体的な屈曲点の設計は 需要曲線のシミュレーションも行いながら 市場支配力の行使の防止 価格と量のボラティリティを抑制することによる予見可能性の向上 価格が安価である場合には供給安定度の向上のメリットを踏まえ目標調達量以上に容量を確保するという観点を踏まえて設計することとしてはどうか 需要曲線のシミュレーションについては並行してツールを開発している状況 上限価格における量の設計は 上記に加え 市場分断や電源入札の考え方も踏まえて 具体的な設定を行うこととしてはどうか

( 参考 ) 第 9 回検討会資料 18 第 9 回容量市場の在り方等に関する検討会資料より

( 参考 ) 第 9 回検討会資料 19 第 9 回容量市場の在り方等に関する検討会資料より

6. まとめ 20 目標調達量は下記を踏まえて設定する 1 年間最大需要 (H3 需要 ) に対応する供給力 2 景気変動等による需要変動 ( 持続的需要変動 ) に対応する供給力 3 電源の計画外停止 出力変動電源の出力変化 気温等の変動に伴う需要変動 ( 偶発的需給変動 ) に対応する供給力 4 稀頻度リスク ( 厳気象 ) に対応する供給力 5 調整力の在り方の検討結果を踏まえた対応 6 需給の状況等を踏まえた対応 7FIT 電源 電源入札制度を活用した電源 目標調達量に対応する指標価格はNet CONEとする 上限価格はNet CONEを一定程度上回るように設定する 需要曲線は目標調達量と指標価格の交点を通過することを基本として設定する 需要曲線の形状は 斜めに設定する 斜めの形状は 供給信頼度を踏まえつつ 安く調達する ( 容量クレジットを安くする ) 安価であっても過剰に調達しない ことを踏まえた形状とする ( 下に凸型として 目標調達量を下回ると急峻に立ち上がる形状 ) 斜めの形状は 上記も踏まえた上で 直線と屈曲点 ( 曲線 ) で設定する 具体的な屈曲点の設計は 需要曲線のシミュレーションも行いながら設計する 上限価格における量の設計は 上記に加え 市場分断や電源入札の考え方も踏まえて 具体的な設定を行う