医師 2,000 人超の調査結果を多数掲載中です https://www.facebook.com/medpeer 2013 年 10 月 7 日 メドピア株式会社 アトピー性皮膚炎治療におけるステロイド外用薬の使い分け について 半数近くはアンテドラッグについての知識がない 医師約 6 万人が参加する医師専用サイト MedPeer ( メドピア https://medpeer.jp/) を運営するメドピア 株式会社 < 東京都渋谷区 代表石見陽 ( 医師 )> は 会員医師を対象に アトピー性皮膚炎治療におけるステ ロイド外用薬の使い分け についてのアンケートを実施し 以下のとおり 結果を取りまとめました 医師専門サイト MedPeer 調査結果 : アトピー性皮膚炎治療におけるステロイド外用薬の使い分け につ いて ( 総回答 :3,045 人 ) 順位回答回答数 ( 人 ) 占有率 1 アトピー性皮膚炎を診ることはない 1,035 34.0% 2 アンテドラッグを知らない 慣れた薬が中心 957 31.4% 3 アンテドラッグを知らない 症状や部位によって使い分ける 504 16.6% 4 アンテドラッグを知っている 慣れた薬が中心 269 8.8% 5 アンテドラッグを知っている 症状や部位によって使い分ける 219 7.2% 6 その他 61 2.0% 3,045 100.0% サマリー : 医師専門サイトMedPeer( メドピア ) に登録する医師 (6 万人以上 ) を対象に アトピー性皮膚炎治療におけるステロイド外用薬の使い分け について質問をしたところ 3,045 件の回答が寄せられた アトピー性皮膚炎を診ることはない という回答が最も多く 34.0% だった アンテドラッグを知らない と回答した医師は全体の48.0% 一方 アンテドラッグを知っている は16.0% だった アンテドラッグとは知らずに処方していたというコメントも散見された 1
アンテドラッグを知らない 慣れた薬が中心 と回答した医師は 全体の31.4% まずは慣れた薬を用いて 改善しなければ皮膚科紹介としている といったコメントが多い アンテドラッグを知らない 症状や部位によって使い分ける は16.6% だった アンテドラッグを知っている 慣れた薬が中心 は8.8% アンテドラッグを知っている 症状や部位によって使い分ける は7.2% だった 皮膚科医からは アンテドラッグだからと言って副作用がないわけではない アンテドラッグかどうかよりも 症状や部位を優先している といったコメントがみられた 総合結果 回答コメント ( 回答一部を抜粋 ) アトピー性皮膚炎を診ることはない 1,035 件 軽い湿疹なら自分で軟膏を処方しますが アトピーの場合は皮膚科医師を紹介します (50 代 循環器内科 ) 基本的には皮膚科医に依頼します ステロイド外用には一定の経験が必要だと思います (40 代 一般内科 ) 病院勤務です 基本的に皮膚科の先生が処方しております 同処方をすることはありますが 自身で判断して処方はしておりません (40 代 腎臓内科 透析 ) アトピー性皮膚炎はうまくコントロールしていかないといけないので皮膚科にまかせています (40 代 一般内科 ) 保湿剤のみ処方し ステロイドが必要な患者は皮膚科に紹介する ( 40 代 一般内科 ) 2
アンテドラッグを知らない 慣れた薬が中心 957 件 たまに処方しますが 皮膚科受診までのつなぎです (50 代 精神科 ) マイザーは知っているがそういう薬であるとは知らなかった ( 40 代 腎臓内科 透析 ) リンデロンが効かなければマイザーという感覚でしようしていました たいていはそれで良くなるので (50 代 在宅医療 ) アンテドラッグを知らないし まずは慣れた薬を用いて 改善なければ皮膚科紹介としている ( 50 代 消化器外科 ) マイザーを処方することがありますがアンテドラッグのことは知りませんでした 症状が良くならない場合は皮膚科に紹介しています (30 代 消化器内科 ) 使い分けるほど知りません 慣れた薬中心になってしまいます (20 代 一般内科 ) 軽いものは診てますが ある程度以上のものは皮膚科に紹介しています ( 50 代 小児科 ) 全身性の副作用が出るほどの使用量を処方したことがありません (50 代 消化器外科 ) アトピーを診察すること自体が少ない アンテドラッグという言葉を初めて耳にした (40 代 一般内科 ) アンテドラッグを知らない 症状や部位によって使い分ける 504 件 アンテドラックというのは知りませんでした 顔とそれ以外で使い分け 症状を抑えてからのステップダウン 抑えられない場合のステップアップはしています (40 代 消化器内科 ) ガイドラインに従って strongest から weak までのステロイド剤を部位 病状にて使い分けます (50 代 一般内科 ) 2~3 種類の強さのステロイドを症状の程度と場所に応じて使い分けています (50 代 小児科 ) 速やかに皮疹を軽快させれば それほどステロイド外用剤の皮膚からの吸収による全身への影響を考える必要はなく むしろ局所作用のほうが心配です (40 代 皮膚科 ) 皮膚の敏感な顔面と体幹の使いわけや 日光にあたる四肢と当たらない背部の使い分けなど考えています (40 代 呼吸器内科 ) 顔面には強いステロイドは使用しないということを注意している程度です (50 代 一般内科 ) 高齢患者が多いので ステロイド外用薬の適応疾患であれば部位による使い分け程度しか行っていない 若年の患者ではステロイド処方が必要な患者は基本的に皮膚科へ紹介としている (50 代 一般内科 ) アンテドラッグを知っている 慣れた薬が中心 269 件 アンテドラッグの優位性を実感できません そもそも全身性副作用が出るほど大量に外用剤を処方しなければならない場合はどれを使っても一緒とおもいますが (50 代 皮膚科 ) 知識は一応ありますが アンテドラッグを優先的に選択はしていません 外来通院の患者ではあまり意義は大きくないと考えています (40 代 皮膚科 ) 軽度のアトピーであればアンテドラッグでも良いと思います 重症例はみません (30 代 耳鼻咽喉科 ) 中等症 ~ 重症は専門家にお願いしますので 使い分けはしません (50 代 呼吸器外科 ) アンテドラッグ プロドラッグともに それなりに副作用もあると感じます (40 代 産業医 ) 小児では基本的にきちんと治療すれば副作用を心配する状況とはなりにくいと経験的に理解しております (50 代 小児科 ) やはり使い慣れた薬を使ってしまいます また 皮膚に使う分では 全身に対する影響はほとんどないとの報告が多く それほど神経質にならなくても良いかと考えます (50 代 消化器内科 ) 状態が悪すぎるとアンテドラッグはしみるので使いにくい ( 20 代 小児科 ) 3
正しく使えば必ずしもアンテドラッグである必要はないと考えています (40 代 小児科 ) アンテドラッグかどうかも大事だけど 皮膚の性状や部位によって外用剤の種類や強さを使い分けることを考慮してます (50 代 小児科 ) アンテドラックの話を聴いた当初は 気にかけていましたが 副作用軽減等の実感がないため 現在は重視していません (40 代 一般内科 ) アンテドラッグを知っている 症状や部位によって使い分ける 219 件 アンテドラッグの意味合いは小さいと言われているので むしろ どの部位にどの薬を使うかが重要だと思っています (20 代 総合診療 ) ステロイドは使用する部位により 症状の強さにより使い分けが必要であるので 必然的に使い分けをしています 反対に使い分けをしないで 患者に処方することはありません (50 代 小児科 ) 当然部位によって吸収率なども違うので力価などを考えながら使用する必要があります (40 代 一般内科 ) 頭皮にはリドメックス, 顔面にはマイルド, 躯幹や四肢にはストロングなど使い分けています もちろん重症度も考慮する必要があるとおもいます (50 代 小児科 ) 外用薬の場合 適切な使用をしていれば全身的な副作用が問題になることは あまり経験がありません 従ってアンテドラックには こだわっていません (40 代 皮膚科 ) 使用量によります アンテドラッグ万能ではありません (50 代 皮膚科 ) できれば同レベルの薬であればアンテドラッグを選びます ( 30 代 皮膚科 ) アンテドラッグにはこだわらず ステロイドの強さと部位による使い分けを行っている (50 代 皮膚科 ) 広範囲に長期間外用する場合はアンテドラッグがよいと思いますが それ以外なら特に考えず処方します (40 代 皮膚科 ) その他 61 件 アンテドラッグとは知らずパンデル マイザーは以前からアトピーに使っています (60 代 一般内科 ) 一応使い分けなどの知識はありますが 内科医ですのでアトピーに詳しい皮膚科医にみてもらうようにしています (60 代 一般内科 ) アトピー性皮膚炎に対しては 漢方薬の処方と多少の保湿剤のみ自分で行ない ステロイド外用薬の選択については皮膚科医にお願いしています (40 代 小児科 ) 4
調査方法 期間 : 2013 年 8 月 27 日 ( 火 ) ~ 2013 年 9 月 2 日 ( 月 ) 有効回答 : 3,045 人 ( 回答者はすべて 医師専門サイトMedPeerに会員登録をする医師 ) 設問 : 医師専用サイト MedPeer 内の ポスティング調査 コーナーにおいて MedPeer 事務局 ( 運営 : メドピア株式会社 ) より 以下の質問を投げかけました 調査フォーム ( 設問文抜粋 ) 現在 国内で多くのステロイド外用薬があります アトピー性皮膚炎の治療において ステロイドの副作用が話題になって久しいですが アンテドラッグを使用することで 全身性の副作用をかなり避けることができると考えます ただ周囲を見てみると 皮膚科専門の先生以外ではアンテドラッグの存在自体を知らない先生が多く 使い慣れた薬を処方する先生も多いようです 皆さまはアンテドラッグを知っていますか? また アトピー性皮膚炎に対してステロイド外用薬を処方する場合 薬剤 の使い分けをしていますか? 以下の選択肢から当てはまるものをお選びいただき その理由と実際にどのように処方しているか ( 使い分け 処方す る薬剤など ) をコメントにご記入ください なお 患者さんの症状や部位によっても違うと思いますが 基本的な方針を 想像してお答えください 備考 : アンテドラッグとは 投与部位では活性を有し, 体内に入ると速やかに代謝されて不活化するか または活性が低くなる. 全身的副作用を軽減する目的で開発された薬剤 プロドラッグとは逆の機構のもの ( 出典 : 公益社団法人日本薬学会 ) アンテドラッグには商品名 : パンデル リドメックス マイザーなどがあります 1. アンテドラッグを知らない 慣れた薬が中心 2. アンテドラッグを知らない 症状や部位によって使い分ける 3. アンテドラッグを知っている 慣れた薬が中心 4. アンテドラッグを知っている 症状や部位によって使い分ける 5. その他 6. アトピー性皮膚炎を診ることはない 本件に関するお問い合わせ先 メドピア株式会社管理部 TEL:03-6805-0345 / e-mail:info@medpeer.co.jp 5
記事掲載に際してのお願い 医師専用サイト MedPeer 調べ であることの明記をお願い致します web 上での引用に際しましては https://medpeer.jp へのリンクをお願い致します MedPeer( メドピア ) とは - 2013 年 7 月末日時点 - MedPeer は メドピア株式会社が運営する 医師専用のインターネットサイトです (URL: https://medpeer.jp/) 会員医師同士による情報共有サービス 薬剤評価掲示板 や 特定疾患治療に関するエキスパート医師による情報提供 Meet the Experts (MTE) 有名臨床指定病院の所属医師参加のオンライン症例検討会 インタラクティブ ケース カンファレンス などを MedPeer 上に設け 臨床の決め手がみつかるサイト として 多くの医師に利用されています 現在の会員は 6 万人以上で 日本の医師の約 4 人に 1 人が利用するサービスです また 薬剤評価掲示板 では 約 1,700 の医療用医薬品に対して 25 万件以上の医師会員による処方実感 クチコミ評価が投稿されています 以上 6