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目次 1. はじめに ( 研究の背景等 ) 2. 公的個人認証サービスにおける電子利用者証明の導入による波及効果 3. 電子利用者証明による本人確認機能の業務フローの可視化 4. 電子利用者証明による本人確認機能の民間での応用可能性 5. おわりに ( まとめ ) 2

1. はじめに ~ 研究の背景 ~ 社会保障 税番号制度の導入のために必要となる 番号法 1 及び 整備法 2 が H25.5.24 に成立 1 番号法 : 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律 2 整備法 : 番号法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律 (36 本の関係法律の一部改正 ) 整備法 により 公的個人認証法 3 が改正され マイ ポータル 4 への安全なログイン手段として 電子利用者証明 5 の仕組みが導入 3 公的個人認証法 : 電子署名に係る地方公共団体の認証業務に関する法律 4 国民が自己の個人番号に係る個人情報のやりとりの記録をパソコン等から確認できる仕組み 5 公開鍵暗号基盤を用いてマイ ポータルの利用等の際に利用者を特定できる仕組み 電子利用者証明 は 総務大臣が認める民間事業者も利用可能となることから 医療分野や金融分野など高いセキュリティレベルが要求される各種サービスにおける具体的な利用可能性について考察 3

1. はじめに ~ 社会保障 税番号制度における 電子利用者証明 の利用イメージ ~ H28.1 より交付開始 H29.1 より稼働 マイ ポータル 情報提供等記録開示機能 ID パスワード方式 このログイン機能を民間事業者も利用可能 公開鍵暗号基盤 (PKI) を用いた 電子利用者証明 ( 認証機能 ) により安全にログイン 個人情報のやりとりの記録を確認 ( 申請 ) 情報提供ネットワークシステム 自治体等 ( 情報照会機関 ) 各種申請書 情報提供記録 H29.1 より稼働 情報連携 個人番号 を基に必要な添付文書を入手 自治体等 ( 情報提供機関 ) 必要な添付文書 4

2. 電子利用者証明の導入による波及効果 ~ 現在の公的個人認証サービスの概要 ~ インターネットを通じて安全 確実な行政手続き等を行うために 他人によるなりすまし申請や電子データが通信途中で改ざんされていないことを確認するための機能を提供 ( 平成 16 年 1 月よりサービス開始 ) 都道府県知事が 電子署名 のための 電子証明書 を発行 ( 住基カードに記録 ) 署名用電子証明書署名用シリアル番号署名用公開鍵基本 4 情報 申請書 住基カード 行政機関等 インターネット オンライン申請 (e-tax 等 ) ネット上の なりすまし や データ改ざん を防止 電子署名を付与 利用者 署名用秘密鍵 5

2. 電子利用者証明の導入による波及効果 ~ 公的個人認証法の改正 ~ 現状 今後 根拠法令 電子署名に係る地方公共団体の認証業務に関する法律 電子署名等に係る地方公共団体情報システム機構の認証業務に関する法律 サービス提供主体都道府県地方公共団体情報システム機構 媒体住民基本台帳カード個人番号カード 機能 電子署名 電子署名 電子利用者証明 ( 認証機能 ) 検証者 行政機関等 行政機関等 総務大臣が認める民間事業者 ( 注 ) 電子署名と電子利用者証明とでは別の鍵ペアを使用 ( 参考 : 個人番号カードの主な機能 ) 個人番号の確認 公的個人認証 身分証明書 自治体の独自サービス 6

2. 電子利用者証明の導入による波及効果 < マイ ポータルでの利用 > マイ ポータル 入力画面 ~ 電子利用者証明の利用 ~ 利用者 1IC カードセット (PIN 入力 ) < 民間サービスでの利用 > サービス提供者 ( 医療 金融等 ) 入力画面 利用者 1IC カードセット (PIN 入力 ) 5 認証用シリアル番号から利用者フォルダを呼び出し 2 電子証明書の送信 5 認証用シリアル番号から顧客情報を呼び出し 2 電子証明書の送信 認証用電子証明書 認証用電子証明書 認証用公開鍵 4 電子利用者証明の検証 認証用公開鍵 4 電子利用者証明の検証 紐付 DB 認証用シリアル番号 紐付 DB 認証用シリアル番号 6 アクセスログの確認 公的個人認証 3 電子証明書の有効性確認 6 各種サービスへアクセス 公的個人認証 3 電子証明書の有効性確認 証明書失効情報 民間サービスでも同様の仕組みの活用が可能 証明書失効情報 7

2. 電子利用者証明の導入による波及効果 ~ 民間サービスにおける電子利用者証明の活用のメリット~ ログイン時における安全性の向上 ID パスワードより高い安全性 ( 医療 金融等での応用 ) 各種サービス専用カードの不要化 医療分野 : 保険証カードの代替 金融分野 : キャッシュカード / クレジットカードの代替 インターネットやICカードを利用した様々な民間等のサービスにおける新たなビジネスモデルの創出が期待 8

3. 本人確認機能の業務フローの可視化 ~ 各種サービスへのアクセスの際の業務フローの可視化 ~ 電子利用者証明の仕組みを活用して 各種サービス専用の IC カード等を要さずにそれらサービスにアクセスする際の具体的な業務フローを可視化 < 民間サービスでの利用 > サービス提供者 ( 医療 金融等 ) 入力画面 5 認証用シリアル番号から顧客情報を呼び出し 利用者 1IC カードセット (PIN 入力 ) 2 電子証明書の送信 業務フローの記述にあたっては その手法の国際標準である BPMN (Business Process Model and Notation) を使用 紐付 DB 認証用電子証明書 認証用公開鍵 認証用シリアル番号 4 電子利用者証明の検証 以降で示す業務フローは, 基本的な仕組みをできるだけシンプルに可視化する観点から粗めの粒度で記述しているが, 具体的なシステム実装の検討においては更なる詳細化が必要 6 各種サービスへアクセス 公的個人認証 証明書失効情報 3 電子証明書の有効性確認 9

3. 本人確認機能の業務フローの可視化 ~BPMN とは ~ ビジネスプロセスを表現する表記法であり Business Process Model and Notation の略 BPMI.org(Business Process Management Initiative.org) により BPMN1.0 が 2004 年 5 月にリリース BPMI.org を吸収統合した OMG(Object Management Group) により BPMN2.0 が 2011 年 1 月にリリース OMG が ISO における国際標準化の提案を行った結果 2013 年 7 月に ISO/IEC19510 として発効 必ずしも技術的な専門知識を有していない非システム系の経営者等にも理解しやすい手法として知られる 10

3. 本人確認機能の業務フローの可視化 ~BPMN の要素 ~ http://www.atmarkit.co.jp/farc/rensai/bpmn02/bpmn02.html http://www.atmarkit.co.jp/farc/rensai/bpmn03/bpmn03.html 11

利用者 サービス提供者 ログイン要求 3. 本人確認機能の業務フローの可視化 1IC カードセット (PIN 入力 ) カードリーダに個人番号カードを挿入し PIN を入力し 認証要求を行う 利用者の認証用電子証明書を要求する 認証局の電子証明書 ~ ネットサービスへのログイン要求の例 ~ 認証用電子証明書を送付する 2 電子証明書の送信 認証用電子証明書 ( 認証用シリアル番号 認証用公開鍵 ) 認証用電子証明書の検証を行う ( 認証局の電子証明書を使用 ) 基本 4 情報の変更を知るには署名用電子証明書の有効性確認も必要 認証用電子証明書と署名用電子証明書の有効性確認を行う ( 認証局発行の失効リストを使用 ) 3 電子証明書の有効性確認 認証用の乱数を生成し送付する 乱数に認証用秘密鍵で電子署名を付して送信する 認証用電子証明書と署名用電子証明書の失効リスト 利用者証明 ( 乱数への電子署名 ) 利用者証明 ( 乱数への電子署名 ) の検証を行う ( 利用者の認証用公開鍵を使用 ) 4 電子利用者証明の検証 ログインを確認する 認証用シリアル番号を基に利用者情報を確認してログインを許可する サービス利用 6 各種サービスへアクセス 5 認証用シリアル番号から顧客情報を呼び出し あらかじめ認証用シリアル番号と署名用シリアル番号 利用者情報の紐付けを行っておくことが必要 公的個人認証サービス 認証局の電子証明書を発行する 認証用電子証明書と署名用電子証明書の失効リストを発行する 12

3. 本人確認機能の業務フローの可視化 ~ 電子利用者証明の活用の際の留意点 ~ 認証用電子証明書には いわゆる基本 4 情報 ( 氏名 住所 生年月日 性別 ) のような利用者の属性に関する情報は記録されていないことから サービス提供者は 毎回のログイン要求時に利用者の属性情報を確認することができない このため サービス提供者はあらかじめ利用者の認証用シリアル番号と顧客情報等の紐付けを行っておく必要が生じるが この際 公的個人認証サービスの電子署名の機能を利用することが効果的 認証用電子証明書 認証用シリアル番号 認証用公開鍵 署名用電子証明書 署名用シリアル番号 署名用公開鍵 基本 4 情報 認証用電子証明書の記録事項 ( 改正公的個人認証法第 26 条 ) 署名用電子証明書の記録事項 ( 改正公的個人認証法第 7 条 ) 13

3. 本人確認機能の業務フローの可視化 ~ サービス申込時における関連情報の紐付けの例 ~ 1IC カードセット (PIN 入力 ) 2 申込書 ( 電子署名付 ) の送信 利用者 新規申込 サービス申込書を入力する カードリーダに個人番号カードを挿入し PIN を入力する サービス申込書に電子署名を行い 申込を行う サービス申込書 電子署名 署名用電子証明書 ( 署名用シリアル番号 4 情報 署名用公開鍵 ) 5 署名用シリアル番号を基に認証用シリアル番号を入手 申込完了画面を確認する 登録完了 サービス提供者 署名用電子証明書の検証を行う ( 認証局の電子証明書を使用 ) 署名用電子証明書の有効性確認を行う ( 認証局発行の失効リストを使用 ) 3 電子証明書の有効性確認 電子署名の検証を行う ( 利用者の署名用公開鍵を使用 ) 4 電子署名の検証 サービス申込書の内容を確認し 利用者登録を行う 署名用シリアル番号を基に認証用シリアル番号を要求する 認証用シリアル番号 署名用シリアル番号 利用者情報を紐付て管理する 登録完了を通知する 6 各種情報の紐付け 認証局の電子証明書 署名用電子証明書の失効リスト 署名用シリアル番号 認証用シリアル番号 公的個人認証サービス 認証局の電子証明書を発行する 署名用電子証明書の失効リストを発行する 署名用シリアル番号を基に認証用シリアル番号を回答する シリアル番号の提供 ( 改正公的個人認証法第 18 条第 3 項 ) ( 注 ) シリアル番号のデータベース化は原則禁止であるが 署名検証者 利用者証明検証者は例外 ( 改正公的個人認証法第 63 条 ) 14

3. 本人確認機能の業務フローの可視化 ~ サービス申込時に電子署名を利用するメリット ~ サービス申込み時に電子署名 ( 電子証明書に基本 4 情報が記録 ) の機能を利用することで カード保持者の属性を正確に把握できると同時に 申込書に記載された 4 情報との照合を行った上で 署名用シリアル番号と利用者情報の紐付けを行うことが可能 署名用シリアル番号と認証用シリアル番号を紐付けて管理することで 認証用電子証明書を用いたログイン要求等がある度に 署名用電子証明書の有効性も確認することで 利用者の基本 4 情報の変更の有無を知ることも可能 認証用電子証明書 認証用シリアル番号 認証用公開鍵 署名用電子証明書 署名用シリアル番号 署名用公開鍵 基本 4 情報 認証用電子証明書の記録事項 ( 改正公的個人認証法第 26 条 ) 署名用電子証明書の記録事項 ( 改正公的個人認証法第 7 条 ) 15

4. 本人確認機能の民間での応用可能性 ~ 民間での具体的な応用可能性 ( 医療分野 )~ 医療機関 薬局は毎月 診療報酬 調剤報酬の請求 ( レセプト請求 ) を行っているが 医療保険の資格がない状態での受診や レセプトへの資格情報の転記ミス等により 相当数の過誤調整事務が発生 このため 医療保険の資格をオンラインでリアルタイムに確認するとともに その情報のレセプトへの自動転記を可能とすることで こうした事務コストの軽減を実現することが期待 公的個人認証の認証用シリアル番号と保険証番号との紐付けを行っておくことで 医療機関の窓口で個人番号カードを提示することにより保険資格の有効性をリアルタイムに確認可能となることが期待 健康保険被保険者証 有効期限 年 月 日 記号番号 1234567890 被保険者氏名 番号花子 性別女 生年月日 年 月 日 住所 県 市 町 1-1-1 資格取得日 年 月 日 交付年月日 年 月 日世帯主氏名番号太郎保険者番号 987654 保険者 市 印 代替として利用 16

4. 本人確認機能の民間での応用可能性 1IC カードセット (PIN 入力 ) ~ 健康保険の資格確認への応用の例 ~ 利用者 ( 診療機関窓口 ) 窓口来訪 カードリーダに個人番号カードを挿入し PIN を入力し 保険資格の確認要求を行う 利用者は加入する健康保険組合を申告し 同組合が設置する利用端末 ( カードリーダ ) に個人番号カードを挿入 認証用電子証明書を送付する 2 電子証明書の送信 認証用電子証明書 ( 認証用シリアル番号 認証用公開鍵 ) 乱数に認証用秘密鍵で電子署名を付して送信する 利用者証明 ( 乱数への電子署名 ) 保険証番号から診察券番号を検索し診察受付処理を行う 6 医療機関における各種事務に活用 健康保険組合 利用者の認証用電子証明書を要求する 認証局の電子証明書 認証用電子証明書の検証を行う ( 認証局の電子証明書を使用 ) 認証用電子証明書と署名用電子証明書の有効性確認を行う ( 認証局発行の失効リストを使用 ) 3 電子証明書の有効性確認 認証用の乱数を生成し送付する 認証用電子証明書と署名用電子証明書の失効リスト 利用者証明 ( 乱数への電子署名 ) の検証を行う ( 利用者の認証用公開鍵を使用 ) 4 電子利用者証明の検証 認証用シリアル番号を基に保険証番号を検索して保険資格を確認し 保険証番号とともに確認結果を通知する 5 認証用シリアル番号を基に保険資格を確認 公的個人認証サービス 認証局の電子証明書を発行する スライド 12 との相違部分を網掛けで示す 図 1 との相違部分を網掛けで示す 認証用電子証明書と署名用電子証明書の失効リストを発行する ( 注 ) スライド 14 に準ずる業務フローによって利用者の公的個人認証の認証用シリアル番号と加入する健康保険組合の保険証番号との紐付けが行われた状態を前提とする 17

4. 本人確認機能の民間での応用可能性 ~ 民間での具体的な応用可能性 ( 金融分野 )~ 現在の社会において キャッシュカードやクレジットカードは広く普及しており 1 人で複数のカードを保有し 状況に応じて使い分ける利用者も多いと想定 日常生活においては 各種ポイントカードなど他の様々なカードも同時に利用されており 財布等に多数のカードを入れて持ち歩くことに不便を感じる利用者も多いものと想定 公的個人認証の認証用シリアル番号と 例えばクレジットカード番号との紐付けを行っておくことで 店舗の窓口等で個人番号カードをクレジットカードの代替として利用可能となることが期待 代替として利用 18

利用者 ( 店舗窓口 ) 窓口来訪 4. 本人確認機能の民間での応用可能性 1IC カードセット (PIN 入力 ) カードリーダに個人番号カードを挿入し PIN を入力し 代金支払要求を行う ~ クレジットカードなしでの決済への応用の例 ~ 利用者は利用を希望するクレジットカード会社を申告し 同社が設置する利用端末 ( カードリーダ ) に個人番号カードを挿入 認証用電子証明書を送付する 2 電子証明書の送信 乱数に認証用秘密鍵で電子署名を付して送信する 6 決済実行 サービス利用代金の決済を行う 決済情報を通知する 認証用電子証明書 ( 認証用シリアル番号 認証用公開鍵 ) 利用者証明 ( 乱数への電子署名 ) 少額決済を前提とする クレジットカード会社 利用者の認証用電子証明書を要求する 認証局の電子証明書 認証用電子証明書の検証を行う ( 認証局の電子証明書を使用 ) 認証用電子証明書と署名用電子証明書の有効性確認を行う ( 認証局発行の失効リストを使用 ) 3 電子証明書の有効性確認 認証用の乱数を生成し送付する 認証用電子証明書と署名用電子証明書の失効リスト 利用者証明 ( 乱数への電子署名 ) の検証を行う ( 利用者の認証用公開鍵を使用 ) 4 電子利用者証明の検証 認証用シリアル番号を基にクレジットカード番号を検索して顧客情報の有効性を確認し クレジットカード番号とともに確認結果を通知する 決済代金を回収する 5 認証用シリアル番号を基に顧客情報を確認 公的個人認証サービス 認証局の電子証明書を発行する スライド 12 との相違部分を網掛けで示す 図 1 との相違部分を網掛けで示す 認証用電子証明書と署名用電子証明書の失効リストを発行する ( 注 ) スライド 14 に準ずる業務フローによって利用者の公的個人認証の認証用シリアル番号とクレジットカード番号等の顧客情報との紐付けが行われた状態を前提とする 19

4. 本人確認機能の民間での応用可能性 ~ 民間でのその他の応用可能性 ~ スライド 17 及びスライド 19 のユースケースとあわせて考えた場合 医療機関における受付から支払いまでが個人番号カード 1 枚だけで済むという状況が実現可能となることも期待 同様の仕組みはネットバンキングへのログインやデビットカードにも適用可能であるほか 金融機関の ATM にこの仕組みを導入すれば キャッシュカードの代替としても利用可能 < ドイツにおける応用事例 > ドイツにおける eid カードを利用した預金引き落としサービス端末 eid カード挿入口 20

4. 本人確認機能の民間での応用可能性 ~ 民間での応用可能性 ( 共通プラットフォーム )~ 個々のサービス提供者がそれぞれ個別に電子利用者証明の検証等を行うことは様々な点で非効率であると考えられ 現実的には当該機能を複数のサービス提供者で共有するための共通プラットフォーム (PF) を構築することが想定 ( スライド 22) 異業種の共通 PF 同士が連携し ある分野の共通 PF 運用主体が 他の分野の共通 PF 運用主体における電子利用者証明の検証結果等について 自らが独力で検証を行う場合よりも低コストで提供を受けるような連携形態なども想定 ( スライド 23) なお PF 側では, 提示された個人番号カードに紐付けられている全てのサービス等を把握することができない場合もあることから 窓口等において 利用者が利用を希望するメニューやサービス等を何らかの方法で申告または選択できるような機能を提供することが必要 21

利用者 ( 診療機関窓口 ) 4. 本人確認機能の民間での応用可能性 ~ 共通プラットフォーム ( 健康保険の資格確認 ) 構築の例 ~ 窓口来訪 カードリーダに個人番号カードを挿入し PIN を入力し 保険資格の確認要求を行う 1IC カードセット (PIN 入力 ) 認証用電子証明書を送付する 2 電子証明書の送信 認証用電子証明書 ( 認証用シリアル番号 認証用公開鍵 ) 乱数に認証用秘密鍵で電子署名を付して送信する 利用者証明 ( 乱数への電子署名 ) 保険証番号から診察券番号を検索し診察受付処理を行う 7 医療機関における各種事務に活用 共通プラットフォーム ( 健康保険組合の集合体等 ) 公的個人認証サービス 認証局の電子証明書を発行する 利用者の認証用電子証明書を要求する 認証局の電子証明書 認証用電子証明書の検証を行う ( 認証局の電子証明書を使用 ) 認証用電子証明書と署名用電子証明書の有効性確認を行う ( 認証局発行の失効リストを使用 ) 3 電子証明書の有効性確認 認証用電子証明書と署名用電子証明書の失効リストを発行する 認証用の乱数を生成し送付する 認証用電子証明書と署名用電子証明書の失効リスト 利用者証明 ( 乱数への電子署名 ) の検証を行う ( 利用者の認証用公開鍵を使用 ) 4 電子利用者証明の検証 認証用シリアル番号を基に保険証番号を検索して 該当する健康保険組合を特定する 組合 A の場合 組合 B の場合 保険証番号を基に健康保険組合 A に保険資格の確認要求を行う 保険証番号を基に健康保険組合 B に保険資格の確認要求を行う 5 認証用シリアル番号を基に該当する健康保険組合を特定し通知 保険証番号とともに確認結果を通知する 健康保険組合 A 保険資格を確認し 結果を通知する 6 保険資格を確認 健康保険組合 B スライド 17 との相違部分を網掛けで示す 図 4 との相違部分を網掛けで示す 保険資格を確認し 結果を通知する 22

利用者 ( 診療機関窓口 ) 医療分野プラットフォーム 4. 本人確認機能の民間での応用可能性 1IC カードセット ( 保険資格確認 ) 窓口来訪 カードリーダに個人番号カードを挿入し PIN を入力し 保険資格の確認要求を行う 2 電子証明書の有効性確認 利用者の認証用電子証明書の検証 有効性確認を行う ~ 共通プラットフォーム間における連携の例 ~ 利用者証明の検証を行う 折りたたまれたサブプロセス を用いて詳細な業務フローの記述を省略 希望するメニューやサービス等を申告または選択できる機能が必要 3 電子利用者証明の検証 認証用シリアル番号を基に保険証番号を検索して 該当する健康保険組合を特定し 連絡する 保険証番号から診察券番号を検索し診察受付処理を行う 保険証番号とともに確認結果を通知する 4 認証用シリアル番号を基に保険資格を確認 診察等を受ける 5ICカードセット ( 決済 ) カードリーダに個人番号カードを挿入し PIN を入力し 代金支払要求を行う 利用者の認証用電子証明書の検証 有効性確認を行う 利用者証明の検証を行う 少額決済を前提とする 検証等の結果を回答する サービス利用代金の決済を行う 決済情報を通知する 健康保険組合 金融分野プラットフォーム 保険資格を確認し 結果を通知する 医療機関プラットフォームとあらかじめ契約を結ぶことで 利用者証明の検証結果等の提供を低コストで受けることも可能 6 電子利用者証明の検証結果等を授受 認証用シリアル番号を基に 利用者の認証用電子証明書の検証 有効性確認の結果 利用者証明の検証の結果の問い合わせを行う 7 認証用シリアル番号を基に顧客情報を確認 認証用シリアル番号を基に クレジットカード番号を検索して 該当するクレジットカード会社を特定し 連絡する クレジットカード番号とともに確認結果を通知する クレジットカード会社 顧客情報の有効性を確認し 通知する 決済代金を回収する 23

4. 本人確認機能の民間での応用可能性 ~ サービス提供の全体イメージ ~ a 機関 サービス要求 共通フ ラットフォーム A( 医療等 ) 利用者 加入者情報 加入者情報確認 紐付 DB 加入者情報管理ツール 署名用電子証明書 ( 初回登録時 ) 本人確認等 窓口 a 社 加入者情報 b 機関 c 機関 サービス提供 加入者情報確認 共通フ ラットフォーム B( 金融等 ) 電子証明書確認ツール 利用者証明検証ツール 電子証明書の有効性確認 認証用電子証明書 ( サーヒ ス利用時 ) カードリーダ + アプリ b 社 公的個人認証 c 社 証明書失効情報 24

4. 本人確認機能の民間での応用可能性 ~ 今後の検討課題 ~ 個別のユースケースごとに具体的な費用対効果について更に詳しく検討することが必要 費用 : 電子証明書の有効性確認 電子利用者証明の検証 認証用シリアル番号と加入者情報の紐付管理 カードリーダ及びアプリソフトの整備 効果 : 利用者の安全性 利便性向上による収益増加 検証者の範囲や それらの連携の形態について 具体的なニーズや個人情報保護上の観点を踏まえた検討が必要 その他 現場における運用面での課題の有無 各機能間のインタフェース仕様の在り方等についても検討が必要 25

5. まとめ 社会保障 税番号制度の導入のために必要となる 番号法 及び 整備法 の成立により 民間における公的個人認証サービス ( 電子利用者証明 ) の活用が可能 同サービスの普及促進等の観点から 電子利用者証明の仕組みを活用する際のコアとなる業務フローを可視化し 民間等における具体的な利用可能性を提示 今後 具体的なユースケースにおける費用対効果等の各種課題について更なる検証が必要 ( 各方面における調査研究や実証事業の実施が期待 ) 26