Microsoft Word - UA_ηA計算補助資料

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第1章第2章第3章第4章36 解説計算の流れ基準の解説取得率の解説得率の計算の流れ得率の基準の解説消費量基準の概要消費量基準の解説資料ロ UHi は 当該部位を熱の貫流する方向に構成している材料の種類及び厚さ 熱橋 ( 構造 部材 下地材 窓枠下材その他断熱構造を貫通する部分であって 断熱性能が周囲

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性能基準 計算ルート 性能基準 計算ルート の評価フロー項目 床 壁 天井等は断熱材以外にも色々な材料で構成されていますので 各材料の熱伝導率と厚さで熱抵抗値を求 め それを合算して各部位のを逆算します 計算で求める方法が3種 あらかじめ示された構成の数値で求 める方法が2種あります 面積を拾う 詳

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3. 線熱貫流率の求め方鉄筋コンクリート造等の住宅の線熱貫流率は 以下の (1) から (3) までの方法により求める 100 分の 1 未満の端数を切り上げた小数第二位までの値とする (1) を含む壁体全体の貫流熱損失 (Qw) を求める { 熱橋長さ (W)=1m} 壁体の長さ (L W ) の

国土交通省告示第五百十五号

2

ARCHITREND ZERO 外皮性能計算編

外皮については 地域の区分 ( 建築物エネルギー消費性能基準等を定める省令第 1 条第 1 項第 2 号イ⑴の地域の区分をいう 以下同じ ) に応じ 断熱及び日射遮蔽のための措置を講じた構造 ( 以下 断熱構造 という ) とすること ただし 次のイからヘまでのいずれかに該当するもの又はこれらに類す

(断熱等級)①外皮等面積計算と図面への記載270401

(断熱等級)①外皮等面積計算と図面への記載281024

第二面 1. 建築物の位置 延べ面積 構造 設備及び用途並びに敷地面積に関する事項 建築物に関する事項 1. 地名地番 2. 敷地面積 m2 3. 建築面積 m2 4. 延べ面積 m2 5. 建築物の階数 地上 階 地下 階 6. 建築物の用途 一戸建ての住宅 共同住宅等 非住宅建築物 複合建築物

平成25年省エネルギー基準の評価フロー 平成25年省エネルギー基準の評価フローは大きく分けて3種類 性能基準 計算ルート で2種 仕様基準で1種です 仕様基準の附則は当分の間使用可となっています 建築主の判断基準 本則 設計施工指針 性能基準 計算ルート 仕様基準 外皮の性能 外皮の仕様 躯体の断熱

2804_jigyousha_B_seinou

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章の表紙

Microsoft Word - ★ 改正省エネ講習QA doc

3.11 単板ガラス JIS R3202 に定めるフロート板ガラス及び磨き板ガラス JIS R3203 に定める型板ガラス JIS R3204 に定める網入板ガラス及び線入板ガラス JIS R3206 に定める強化ガラス JIS R3222 に定める倍強度ガラス JIS R3208 に定める熱線吸収

( 第二面 ) 1. 建築主 イ. 氏名のフリガナ ロ. 氏名 ハ. 郵便番号 ニ. 住所 ホ. 電話番号 2. 代理者 イ. 氏名 ロ. 勤務先 ハ. 郵便番号 ニ. 住所 ホ. 電話番号 3. 設計者 イ. 氏名 ロ. 勤務先 ハ. 郵便番号 ニ. 住所 ホ. 電話番号 4. 備考

第2章 事務処理に関する審査指針

記入例 計算結果 -1 青字 : 自動入力 住宅の外皮平均熱貫流率 外皮平均日射熱取得率及び日射熱取得量 ( 冷房期 暖房期 ) 外皮熱損失量計算書 ( 登録番号 ) 省エネ邸 新築 工事 ( 作成者 ) 印 ( 所属 ) 省エネ太郎 株式会社 コーポーレーション 支店

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Microsoft Word - 平成 12 年 1399 号.doc

説明書 ( 耐震性 ) 在来木造一戸建て用 ( 第二面 ) 基礎根入れ深さ深さ ( mm ) 住宅工事仕様書 適 基礎の 立上り部分 高さ ( mm ) 厚さ ( mm ) 基礎伏図 不適 各部寸法底盤の寸法厚さ ( mm ) 幅 ( mm ) 基礎詳細図 基礎の配筋主筋 ( 径 mm ) 矩計図

JIS A9521 F JIS A9521 F 計資料 JIS A 6930 A JIS A9521 F JIS A 6930 A JIS A9521 F JIS A 6930 A JIS A9521 F JIS A 6930 A JIS A9521 F JIS A 6930 A JIS A9521

[ 建築主等に関する事項 ] 1. 建築主 イ. 氏名のフリガナ ロ. 氏 名 ハ. 郵 便 番 号 ニ. 住 所 ホ. 電 話 番 号 ( 第二面 2. 代理者 イ. 資 格 ( 建築士 ( 登録 第 号 ロ. 氏 名 ハ. 建築士事務所名 ( 建築士事務所 ( 知事登録 第 号 ニ. 郵便番号

長寿命住宅(200年住宅)税制の創設 (登録免許税・不動産取得税・固定資産税)

1 外皮断熱性能の強化 1.1 断熱強化の必要性 昭和 40 年代以降 大量に供給された公営住宅ストックを建て替えのみで更新していくことは困難であり 既存ストックの有効活用は重要性を増しています 既存の道営住宅の年代別ストックを見ると 北海道環境共生型公共賃貸住宅整備指針 が策定され断熱水準が強化さ

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住宅性能表示 断熱等性能等級

設計壁リフォーム標準施工法外壁リフォームモエンサイディング重ね張り工法モエンサイディングモエンサイディングセンターサイディング屋根リフォームセンタールーフアルマ8-1 適用条件 8 屋根リフォームの設計 1) 適合対象建築物昭和 56 年の建築基準法新耐震基準に適合する木造建築物 昭和 56 年 5

設計162 外壁リフォーム事前調査の方法標準施工法外壁リフォームモエンサイディング重ね張り工法モエンサイディング張り替え工法モエンサイディング張り替え工法 外張り断熱センターサイディング重ね張り工法設計屋根リフォームセンタールーフ重ね葺き工法アルマ重ね葺き工法参考資8-1 適用条件 8-2 屋根リフ

5) 開口部窓 引戸 框ドア ドアを含んだ総称をいう 6) 外皮等熱的境界および共同住宅における界壁 界床をいう 7) 外皮平均熱貫流率内外の温度差が1 度の場合の部位の熱損失量の合計を外皮等の面積の合計で除した値をいう 8) 界床共同住宅において各住戸間を区切る床のこと 戸境床ともいう 9) 框ド

5.1.2 気密材の種類と特長気密層は 室内と外気の境界部分に連続して設けなくてはならない 一口に気密層といっても 躯体工法 断熱工法の違いにより 必ずしも部材構成として新たに一層増えるわけではなく 従来のほかの目的を持つ部材 例えば防湿層 断熱材 防風層 あるいは構造躯体自体を気密層として考えるこ

【最終稿】別添2

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ご注意安全上の230 商品の選定施工基準かかる前に標準施工法施工方法納まり納まり位の納まり工法施工方法施工方法維持管理参考資料設計基準 施工に施工部材の木造下地の鉄骨下地のその他各部外張断熱装飾部材の軒天材の工事管理 9. 外張断熱工法 1 設計施工上のポイント 外張断熱工法については 住宅会社 設

資料 4 H 検討会 木造庁舎計画 設計基準の熱負荷計算について (1) 木造建築物に使用する材料の熱定数表を下に示す 熱伝導率 容積比熱 材料名 λ cρ [W/(m K)] [kj/(m 3 K)] 複合金属サイディング 55% アルミ- 亜鉛めっき鋼板 45 3,600 + 硬質

< 被害認定フロー ( 地震による被害木造 プレハブ > 第 次調査 ( 外観による判定 一見して住家全部が倒壊 一見して住家の一部の階が全部倒壊 地盤の液状化等により基礎のいずれかの辺が全部破壊 いずれかに いずれにも ( 傾斜による判定 全壊 外壁又は柱の傾斜が/ 以上 ( % 以上 ( 部位

『省エネ等級4取得のための設計・申請・施工サポート』

ARCHITREND ZERO Ver.3の新機能

第 6 章 シート防水資料集 尚 今回の改正では 省エネ法に基づく届け出 定期報告の対象範囲については H21 年 4 月 1 日の法改正 施行内容に変更はなく その内容については下表に示す 対象建築に係る届出維持保全状況の報告 床面積 2000 m2以上の建築物 ( 第一種特定建築物 ) 床面積

平成28年省エネ基準 (詳細版)

地上 階 地下 階 建築面積 m 延べ面積 m 造 一部 - 耐震等級 ( 構造躯体の倒壊等防止 に 造 チェックがあることを確認してください 住宅の品質確保の促進等に関する法律施行規則第一条第八号に基づき住宅の性能に関し日本住宅性能表示基準に従って表示すべき事項ごとの住宅性能評価の実施の有無を下記

3.7 外皮平均熱貫流率内外の温度差が 1 度の場合の部位の熱損失量の合計を外皮等の面積の合計で除した値をいう 3.8 界壁共同住宅等において住戸と他住戸等を区切る壁のことをいう 戸境壁ともいう 3.9 界床共同住宅等において住戸と他住戸等を区切る床のことをいう 戸境床ともいう 3.10 框ドア出入

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Microsoft PowerPoint - 資料5 省エネ改正

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給水管 給湯管又は排水管の維持管理又は更新の容易性を高める工事 木造 鉄骨 RC イ 給水管又は給湯管を維持管理上有効な位置に取り替える工事 ロ 排水管を維持管理上又は更新上有効なもの及び位置に取り替える工事 ハ 給水管 給湯管又は排水管の主要接合部等を点検し又は排水管を清掃するための開 口を床 壁

Microsoft Word - 02_第1章.docx

さいたま市消防用設備等に関する審査基準 2016 第 4 渡り廊下で接続されている場合の取り扱い 155 第 4 渡り廊下で接続されている場合の 取り扱い

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アド オオバンレール工法 株式会社アドヴァン

[ 建築主等に関する事項 ] 1. 建築主 イ. 氏名のフリガナ ロ. 氏 名 ハ. 郵 便 番 号 ニ. 住 所 ホ. 電 話 番 号 ( 第二面 2. 代理者 イ. 資 格 ( 建築士 ( 登録 第 号 ロ. 氏 名 ハ. 建築士事務所名 ( 建築士事務所 ( 知事登録 第 号 ニ. 郵便番号

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瓦の葺き方については 瓦桟に加え 土葺きを併用する場合も同様の雨仕舞いと考える 屋根 桟瓦葺き ( こけら板葺き下地 ) 杉皮葺きも同様 棟は 熨斗瓦を数段重ね 南蛮漆喰等で押える 壁取合いの雨押え ( 雨蓋 ) は 板金の水切りを設けるか 又は南蛮漆喰にて止水性能の強化を図る 雨押えの板金水切りは

アド オーバンレール工法 株式会社アドヴァン

第一部平成 25 年住宅省エネルギー基準への対応について 2 平成 25 年住宅省エネルギー基準の適合確認計算方法 2.1 外皮性能の算定 外皮基準の概要外皮基準には 外皮平均熱貫流率 (U A 値 ) の基準と冷房期の平均日射熱取得率 (η A 値 ) の基準があります 外皮の基準値を

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各制度における計算支援プログラムの扱い 表中の Web プログラムについては 国立研究開発法人建築研究所の HP( からアクセス可能 建築物省エネ法 性能向上計画認定申請 基準適合認定表示申請 省エネ法 (H28 年度

フォームフォーム考資料ウレタンフォーム押出法ポリスチレンフォーム断熱ェノールフォームフ材 A 建材名称 λ A 1 種 b B C A 2 種 b B C A B a C D 硬質ウレタンポリエチレン吹付け硬質 熱貫流率 (U 値 ) 計算

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6 章擁壁工 6.1 プレキャスト擁壁工 6.2 補強土壁工 ( テールアルメ工 多数アンカー工 ) 6.3 ジオテキスタイル工 6.4 場所打擁壁工 場所打擁壁 (1) 場所打擁壁 (2) 1-6-1

鉄筋コンクリート構造配筋標準図 (1) S-02

大脇 山下式 2012 予測計算シートの使い方 床衝撃音研究会

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Microsoft Word - モデル建物法H28_解説書_ALL_v2.1_ docx

(一次エネ)①外皮等面積計算と図面への記載270710

( 第二面 ) [ 建築主等に関する事項 ] 1. 建築主 イ. 氏名のフリガナ ロ. 氏名 ハ. 郵便番号 ニ. 住所 ホ. 電話番号 2. 代理者 イ. 資格 ( ) 建築士 ( ) 登録第 号 ロ. 氏名 ハ. 建築士事務所名 ( ) 建築士事務所 ( ) 知事登録第 号 ニ. 郵便番号 ホ.

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8. 音環境に関すること 住戸グループ分表


外皮性能計算 かんたんご利用ガイド

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住宅部分の外壁 窓等を通しての熱の損失の防止に関する基準及び一次エネルギー消費量に関する基準 ( 平成 28 年国土交通省告示第 266 号 ) における 同等以上の評価となるもの の確認方法について 住宅部分の外壁 窓等を通しての熱の損失の防止に関する基準及び一次エネルギー消費量に関する基準 (

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大阪市再開発地区計画にかかる

ポリカーボネート板に関する建築物の屋根への適用状況

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4.3 用語の定義 気密性能建物の内外を隔てる外周部分 ( 建物外皮 ) または建物の部位で内外を隔てる部分の密閉性の程度を意味し 総相当隙間面積または相当隙間面積で表す 建物外皮 外壁 屋根 天井 基礎 床 開口部などの部位であって 建物内外を気密に隔て る部分をいう 共同

結露の発生を防止する対策に関する試験ガイドライン

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991117/㈱市浦都市開発建築コンサルタンツ

(3) メリット 1 税制の優遇 長期優良住宅の認定を取得した住宅で 一定の条件を満たす場合は 次の税制の優遇措置を受けることができます これらの措置を受けるためには 各税の担当窓口へ別途手続を行っていただく必要があります 詳細は 各担当窓口に確認してください 税制上の変更にご注意ください ア新築

Microsoft Word - ④Part1【フラット35】技術基準271021

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目次 1. 概要 概要 特徴 動作環境 外皮計算システムのセットアップ セットアップのアウトライン a. ダウンロード rdeyeCAD をセットアップ... 8

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GLOOBE 2017 構造連携

Taro-101 サッシ施工(H17改正)


耐震診断 耐震改修に関する設計に係る業務報酬基準案について寄せられたご意見と国土交通省の考え方 20 名の個人 団体から合計 66 件の意見をいただきました とりまとめの都合上 内容を適宜要約させていただいております 本業務報酬基準案と直接の関係がないため掲載しなかったご意見についても 今後の施策の

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外皮平均熱貫流率 及び平均日射熱取得率算定のための補助資料 1. 計算対象部位 1 2. 外皮等の面積の算定ルール 2 (1) 屋根 天井 2 (2) 壁 2 1) 水平方向の面積算定 2 2) 木造部位における垂直方向の面積算定 3 3) 鉄筋コンクリート造部位における垂直方向の面積算定 5 4) 鉄骨造部位における垂直方向の面積算定 6 5) 基礎廻り 7 6) 地下室 8 (3) 床 9 (4) 開口部 9 3. 貫流熱損失の算定 10 (1) 木造壁の貫流熱損失 10 (2) 鉄筋コンクリート造の貫流熱損失 11 (3) 鉄骨造の貫流熱損失 12

1. 計算対象部位戸建住宅では 総熱損失量の算出対象部位は熱損失係数 (Q) 外皮平均熱貫流率(U A ) ともに外皮の全部位で同一であるが 総熱損失量を除する対象部位 ( 計算式における分母 ) は 熱損失係数 (Q) が床面積の合計であるのに対して 外皮平均熱貫流率 (U A ) は外皮面積となっている また共同住宅では 従前と計算対象となる部位が異なり 熱損失係数 (Q) で計算対象としていなかった界壁及び界床も 外皮平均熱貫流率 (U A ) 計算では対象とすることとなった それに伴い 総熱損失量を除する対象部位としても 界壁及び界床の面積を外皮面積として算入することとなる さらに屋根断熱の算出面積は 平均日射熱取得率の算出においても実面積とする 外皮平均熱貫流率 (U A ) 冷房期の平均日射熱取得率 (η A ) 小屋裏 小屋裏 軒天裏 小屋裏 軒天裏 小屋裏 土間 床下 土間 床下 当該住戸 隣接住戸 当該住戸 隣接住戸 隣接住戸 隣接住戸 (A) 熱損失量算出対象部位 (B) 総熱損失量を除する対象部位 (A) 日射熱取得量算出対象部位 (B) 総日射熱取得量を除する対象部位 図 1 計算対象部位 1

2. 外皮等面積の算定ルール 各部位における面積算定の考え方は下記のとおりとする (1) 屋根 天井により求め 実面積とする 傾斜屋根 勾配天井の場合も水平投影面積ではなく 実面積とする 屋根面積 屋根面積 天井面積 桁上端 天井面積の算定傾斜屋根面積の算定屋根面積の算定 図 1 屋根面積と天井面積算定の考え方 1 屋根断熱実面積を算定 小屋裏内壁断熱 天井断熱 熱的境界 = 断熱面積算出ライン 外皮面積算出ライン 図 2 屋根面積と天井面積算定の考え方 2 (2) 壁 開口部を除いた実面積とする 1) 水平方向の面積算定 壁の幅 ( 水平方向の長さ寸法 ) は により求める なお 構造種別に応じたの位置は下 表によることとする 表 1 構造種別に応じたの位置 構造種別等 の位置 木造 軸組構法 柱の中心線 枠組壁工法 壁を構成する枠組材の中心線 丸太組構法 丸太材等の中心線 2

鉄筋コンクリート造 鉄骨鉄筋コンクリート造鉄骨造金属板 石綿スレート等の薄い材料を張った壁上記以外の場合組積造又は補強コンクリートブロック造 鉄筋コンクリートの躯体 PC 板等の中心線胴縁等の中心線 PC 版 ALC 板コンクリートブロック 石 れんが等の主要な構造部材の中心線 木造 鉄筋コンクリート造 鉄骨造 図 3 水平方向の長さ寸法算定の考え方 ただし 所管行政庁によってはの考え方について中心線によらない場合があるため この場合は当該所管行政庁における建築基準法の床面積算定の考え方に従う 2) 木造部位における垂直方向の面積算定 1 下端 熱的境界を床に設定している場合断熱材上端から上側をとする ただし 断熱材と床仕上げ材等が接している場合は床面から上側をとすることができる ( 図 4 参照 ) また 共同住宅等の界床は 当該住戸の床躯体上面から上側をとする 熱的境界を床に設定していない場合戸建て住宅における基礎断熱や地下室等の 熱的境界を床に設定していない場合の取扱いは 5) 若しくは 6) による 2 上端 3

熱的境界を屋根に設定している場合桁上端での位置から屋根勾配なりに棟までのラインより上部 ( 断熱材と当該ラインが重なる場合を含む ) に断熱材が施工されている場合は当該ラインから下側をとする ( 図 4 参照 ) 上記ラインより下部に断熱材が施工されている場合は 屋根断熱材下端とが交わる高さより下側をとする 熱的境界を天井に設定している場合断熱材下端から下側をとする ただし 断熱材と天井仕上げ材等が接している場合は天井面から下側をとすることができる ( 図 4 参照 ) また 共同住宅等の界床は 上階住戸の床躯体上面から下側をとする 壁上端 ( 妻算出用 ) 壁上端 : 桁上端 壁上端 : 天井面 壁下端 : 床面 壁下端 : 床面 天井断熱 屋根断熱 図 4 高さ寸法算定の考え方 1( 木造 ) 4

3) 鉄筋コンクリート造部位における垂直方向の面積算定 1 下端 熱的境界を床に設定している場合当該住戸の床躯体上面から上側をとする 熱的境界を床に設定していない場合戸建て住宅における基礎断熱や地下室等の 熱的境界を床に設定していない場合の取扱いは 5) 若しくは 6) による 2 上端 熱的境界を屋根に設定している場合屋根躯体面 ( スラブ上面 ) から下側をとする ただし 鉄筋コンクリート造等の壁に鉄骨造の屋根を設ける場合の高さ方向の寸法は 鉄骨造の取扱いに準ずる 熱的境界を天井に設定している場合断熱材下端から下側をとする ただし 断熱材と天井仕上げ材等が接している場合は天井面から下側をとすることができる また 共同住宅等の界床は 上階住戸の床躯体上面から下側をとする 屋根面積 壁上端 : 屋根スラブ上面 壁上 ( 下 ) 端 : 床スラブ上面 壁上 ( 下 ) 端 : 床スラブ上面 壁下端 : 床スラブ上面 床面積 図 5 高さ寸法算定の考え方 2( 鉄筋コンクリート造 ) 5

4) 鉄骨造部位における垂直方向の面積算定 1 下端 熱的境界を床に設定している場合当該住戸の床躯体上面から上側をとする 熱的境界を床に設定していない場合戸建て住宅における基礎断熱や地下室等の 熱的境界を床に設定していない場合の取扱いは 5) 若しくは 6) による 2 上端 熱的境界を屋根に設定している場合桁上端での位置から屋根勾配なりに棟までのラインより上部 ( 断熱材と当該ラインが重なる場合を含む ) に断熱材が施工されている場合は当該ラインから下側をとする ( 図 4 参照 ) 上記ラインより下部に断熱材が施工されている場合は 屋根断熱材下端とが交わる高さより下側をとする 熱的境界を天井に設定している場合断熱材下端から下側をとする ただし 断熱材と天井仕上げ材等が接している場合は天井面から下側をとすることができる ( 図 4 参照 ) また 共同住宅等の界床は 上階住戸の床躯体上面から下側をとする 天井面積 壁上端 天井面 壁上 ( 下 ) 端 床スラブ上面 壁上 ( 下 ) 端 床スラブ上面 壁下端 土間スラブ上面 GL 床面積 図 6 高さ寸法算定の考え方 3( 鉄骨造 ) 6

5) 基礎廻りにおける垂直方向寸法の考え方基礎廻りについては 様々な形状や納まりとなることが想定されるが ここでは基礎断熱や玄関土間床等の判断し難い部分についての考え方の基本を示す 1 基礎断熱の垂直下端部分の考え方の基本基礎断熱部の壁は 基礎天端 ( 地盤面から 400 mm未満 ) より上側をとして算出する 基礎の高さが地盤面から 400 mm以上の場合は 地盤面より 400 mm以上の部分をとして算出する 基礎天端 (400 mm未満 ) 土間上端 図 7 基礎断熱一般部の考え方 基礎天端 (400 mm未満 ) 玄関土間 床断熱 外皮面積 A の算出では 床断熱のラインで計算することも可能 図 8 玄関土間床部の考え方 7

2 床断熱とみなす場合の垂直下端部分の考え方の基本床全面に断熱する場合は床断熱とみなし スラブ 土間上面から上側をとして算出することができる 土間上端 全面断熱 図 9 床断熱とみなす場合の考え方 6) 地下室における垂直方向寸法の考え方地中の壁は 外皮等面積の合計に算入しないこととする ただし ドライエリア ( 空堀 ) に面する壁は 地上壁と同様に算出する 基礎高さ 400mm 未満 地下室 土間床等面積 図 10 地下壁面の考え方 8

(3) 床 床の面積は により求める 基礎断熱部の床 土間床 地下室床も同様とである 床面積 図 11 床面積算定の考え方 (4) 開口部躯体部の開口寸法を原則として算出するが 以下によってもよい 1 建具の出来寸法 ( 外のり寸法 ) 2JIS A4706 に基づく呼称寸法 3JIS A4710 および JIS A2102-1 9

3. 貫流熱損失の算定 (1) 木造壁の貫流熱損失木造壁の貫流熱損失を詳細に計算する場合は 柱 間柱 及び胴縁等の熱橋部の見付面積を 1 本ずつ拾い算出した値により壁面の貫流熱損失を算出するが 木造住宅の工法の種類等に応じて示されている熱橋部面積比率 若しくは補正熱貫流率を用いて熱貫流率を求める場合は 胴縁等を別途算出しなくてもよい 胴差部分 詳細計算法 熱橋面積比率 若しくは 補正熱貫流率を用いる場合 10

(2) 鉄筋コンクリート造の貫流熱損失鉄筋コンクリート造の壁面の貫流熱損失は 一般部の熱貫流率に熱橋部を含む壁面全体の面積を乗じて求めた貫流熱損失に熱橋部の熱損失を加算することにより求める 熱橋部の熱損失は 熱橋部の形状 断熱工法ごとに定められた値 ( 熱橋形状等に応じた線熱貫流率という ) を用い その値に熱橋長さを乗じて求める 壁面全体の貫流熱損失 = ( 壁体一般部 U g,c,i 壁面全体面積 ) +( 線熱貫流率 ψc,i 熱橋長さ ) 屋根面積 l 壁上端 : 屋根スラブ上面 最上階で負担 構造熱橋部 壁上 ( 下 ) 端 : 床スラブ上面 h 熱橋存在住戸で負担 壁上 ( 下 ) 端 : 床スラブ上面 構造熱橋部 熱橋存在住戸で負担 最下階で負担 壁下端 : 床スラブ上面 h: 外壁高さ寸法 l: 熱橋長さ 地下ピット 壁面全体面積 A l h 床面積 : 構造熱橋部 11

(3) 鉄骨造の貫流熱損失鉄骨造の壁面の貫流熱損失は 鉄筋コンクリート造と同様に一般部の熱貫流率に鉄骨柱 鉄骨梁などの熱橋部を含む壁面全体の面積を乗じて求めた貫流熱損失に鉄骨柱等の熱橋部の熱損失を加算することにより求める 鉄骨柱等の熱橋部の熱損失は 外装材 断熱補強の熱抵抗ごとに定められた値 ( 熱橋部の線熱貫流率 という ) を用い その値に熱橋長さを乗じて求める 壁体全体の貫流熱損失 = (( 壁一般部 Ug,s,i+ 補正熱橋係数 Ur,s) 壁面全体面積 )+( 熱橋部の線熱貫流率 ψs,i 熱橋長さ ) 壁部に存在する熱橋部の幅 数等にかかわらず 壁体全体の面積を寸法にて算定する ψs,i ψs,i Ug,s,i Ur,s Ur,s: 断熱工法 熱橋の間隔 箇所数等にかかわらず 熱橋が存在する場合に補正する値 ここでは柱 梁部の熱橋は含まない 柱の線熱貫流率 ψs,i,p L b,s,i 梁の線熱貫流率 ψs,i,b L b,s,i 12