Ⅱ. 信仰生活の再建 : エズラの指導 (7~10 章 ) 1. エルサレムに到着するエズラ (7~8 章 ) 2. 民の罪を告白するエズラ (9 章 ) 3. 国を清めるエズラ (10 章 ) 結論 : 私たちへの適用 1. 悔い改めの力 2. みことばの力 エズラ記を通して リバイバルの原則につ

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2013 年 3 月 10 日 ( 日 ) 11 日 ( 月 ) 51 回目 Ⅵ-054 山上の垂訓 山上の垂訓 054 マタ 5:1~2 ルカ 6:17~19 1. はじめに (1) 呼び名について 1マタ 5:1~8:1 は 通常 山上の垂訓 ( 説教 ) と呼ばれる 2しかし この名称は 説教

* ダニエル書 3 捕囚期後 (3) * ハガイ書 * ゼカリヤ書 * マラキ書 (5) 預言者たちが語ったメッセージの要約 1 神の主権と聖なるご性質 2 契約の民イスラエルの不従順の罪 3 悔い改めへの招き 4 迫り来る神の裁きと捕囚 5イスラエルの民を攻撃する周辺国への裁き 6 捕囚からのレム

2017 年 10 月 8 日 ( 日 ) 9 日 ( 月 ) 15 回さらにすぐれた契約 さらにすぐれた契約 ヘブル 8:1~13 1. はじめに (1) この手紙が書かれた理由を再確認する 1 信仰が後退しつつあった第 2 世代のメシアニック ジューたちへの励まし (2) ユダヤ教の 3 つの柱

2012 年 1 月 22 日 ( 日 ) 23 日 ( 月 )54 ローマ人への手紙 15:4~13 希望から希望へ 1. はじめに (1) 文脈の確認 11~8 章が教理 29~11 章がイスラエルの救い 312~16 章が適用 (2)14:1~15:13 は 雑多な問題を扱っている 1 超道徳

2010 年 4 月 18 日 ( 日 ) 19 日 ( 月 ) ハーベストフォーラム東京出エジプト記 19 出エジ 19 出エジプト記 14 章 15 節 ~15 章 21 節 紅海を渡る 1. 文脈の確認 (1) イスラエルの民は 430 年後にエジプトを脱出した (2) エジプト脱出の記録は

ダニエル書は終末についてどのように語っているか No.2 御使いガブリエルが告げた 七十週 の預言 聖書箇所 9 章 20 節 ~27 節 はじめに 前回はダニエル書 2 章から バビロンの王ネブカデネザルの見た正夢に ついて学びました その正夢は終わりの日に起こることを示されたものでした ダニエル

2011 年 10 月 16 日 ( 日 ) 17 日 ( 月 )42 ローマ人への手紙 11:25~36 拒否の解決 (3) イスラエルの救い 1. はじめに (1)10 月 13 日 ( 木 ) の日没から仮庵の祭りが始まった 1 第 7 の月の 15 日 満月 2 満月を眺めながら イスラエル

2017 年 2 月 21 日 ( 火 ) 60 分でわかる旧約聖書 (24) エレミヤ書 60 分でわかる旧約聖書 (24) エレミヤ書 1. はじめに (1) 預言者たちの中でのエレミヤの位置づけ 1 預言書を書いた預言者 (the writing prophet) * 王国が南北に分裂して以降

2. アウトライン (1) 過去の回顧 (1~4 章 ) (2) 律法の解説 (5~26 章 ) (3) 未来の展望 (27~30 章 ) (4) 指導者の交代 (31~34 章 ) 3. 結論 (1) 律法の本質 (2) イスラエルの将来 (3) 申命記とイエスの教え 申命記を通して イエスの教え

2018 年 5 月 27 日 ( 日 ) 28 日 ( 月 ) 14 回 ペテロの第 2 のメッセージ (2) ペテロの第 2 のメッセージ (2) 使徒 3:17~26 1. はじめに (1) ペンテコステの日に教会が誕生した 1ペテロの第 1 回目のメッセージにより 3,000 人ほどの人たち

創世記5 創世記2章4節b~25

2013 年 3 月 24 日 ( 日 ) 25 日 ( 月 ) 52 回目 Ⅵ-054 八福の教え 八福の教え 054 マタ 5:3~12 ルカ 6:20~26 1. はじめに (1) 文脈の重要性 1 文脈を無視して 山上の垂訓のある言葉を取り出すことが余りにも多い 2イエスは 神の国の福音をも

Rev 7:1 この後 私は見た 四人の御使いが地の四隅に立って 地の四方の風を堅く押さえ 地にも海にもどんな木にも 吹きつけないようにしていた (1) この後 私は見た 1 物事の時間的流れではなく ヨハネが見た幻の順番を示している 2この幻は 神の裁きが迫っていることを示唆している 3 地の四方

3 仲介者としての祭司たちが存在していた (2) 新約時代の状態 1すべての信者が まことの聖所に入ることができる * 天の聖所で 神の臨在の前に出ることができる 2これは 万人祭司の教えである 3 訳文の比較 こういうわけですから 兄弟たち 私たちは イエスの血によって 大胆にまことの聖所に入るこ

2012 年 7 月 1 日 ( 日 ) 2 日 ( 月 ) 17 回目 Ⅴ-020~021 バプテスマのヨハネの登場 バプテスマのヨハネの登場 ルカ 3:1~2 マコ 1:2~6 1. はじめに (1) 文脈の確認 1バプテスマのヨハネの誕生 2イエスの誕生 3イエスの幼少期 (2) 今日の箇所は

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* ユダヤ人の歴史家ヨセフスもまた同じような書き方をしている 5 テオピロは ルカの執筆活動を支援するパトロンであった可能性が高い 6 もしそうなら テオピロはローマ人クリスチャンであったと思われる (2)1~2 節は ルカの福音書の要約である 1 前の書 というのは ルカの福音書 のことである 2

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に知恵と英知と知識とあらゆる仕事において 神の霊を満たした (2~3 節 ) (1) ユダ部族のフル その子ウリ その子ベツァルエル 1フルとはモーセの手を両側から支えた 2 人のうちのひとり ( 出 17 章 ) 2フルの孫がベツァルエルである (2) 神の霊を満たした 1 知恵 (wisdom)

創世記5 創世記2章4節b~25

2011 年 06 月 26 日 ( 日 ) 27 日 ( 月 )26 ローマ人への手紙 7:14~25 律法からの解放 (3) ロマ書 7 章クリスチャン 1. はじめに (1) 聖化 に関する 5 回目の学びである 1 最大の悲劇は 律法を行うことによって聖化を達成しようとすること 2この理解は

6ユダヤ人は 人種的 宗教的理由によって サマリヤ人を軽蔑した * ユダヤの格言 私の目が サマリヤ人を見ることがないように 7サマリヤ人も ユダヤ人を軽蔑し 敵対した * ユダヤ人がエルサレムから下ることは許したが 上ることは許さなかった 8 現代もサマリヤ人の子孫たちが存在している ( 千名以下

新約聖書の学び

2 イエスの戒めを守るなら イエスの愛に留まることになる (2) その教えを話した理由は 弟子たちが喜びに満たされるためである 1イエスは 自分が経験している喜びを弟子たちに与えようとしている 2イエスの喜びは 父なる神への従順 ( 喜ばせること ) によって生まれる 3ヘブ 12:2 Heb 12

Heb 11:23 信仰によって モーセは生まれてから 両親によって三か月の間隠されていました 彼らはその子の美しいのを見たからです 彼らは王の命令をも恐れませんでした (1) この節は モーセの信仰ではなく モーセの両親の信仰を記録している 1 彼らは その子の美しいのを見た * ギリシア語で ア

2012 年 2 月 26 日 ( 日 ) 27 日 ( 月 )59 ローマ人への手紙総まとめ 総まとめ 1. はじめに (1) 執筆の意図 1 使徒としての使命 * 所々 かなり大胆に書いた (15:15) 2 使徒としての奉仕の原則 * 他人の土台の上に建てない (15:20) * これまで ロ

2010 年 2 月 21 日 ( 日 ) 22 日 ( 月 ) ハーベストフォーラム東京出エジプト記 13 出エジ 13 出エジプト記 9 章 13 節 ~10 章 29 節 最後の 3 つの災い 1. 文脈の確認 (1) エジプトに主からの 10 の災いが下る (2)10 の災いの記述は 考え抜

2014 年 10 月 7 日 ( 火 ) 60 分で分かる創世記 60 分で分かる創世記 1. はじめに (1) 60 分で分かる〇〇 のシリーズを開始する 11 節 1 節の解説も重要であるが 鳥瞰図的な理解も必要である 2その場合重要なのは センス オブ プロポーション である (2) 創世記

2012 年 1 月 15 日 ( 日 ) 16 日 ( 月 )53 ローマ人への手紙 14:13~15:3 キリスト者の自由 1. はじめに (1) 文脈の確認 11~8 章が教理 29~11 章がイスラエルの救い 312~16 章が適用 (2)12 章は 基本的には教会内の行動についての勧めであ

2011 年 07 月 17 日 ( 日 ) 18 日 ( 月 )29 ローマ人への手紙 8:12~17 聖化の力 ( 聖霊 )(3) 養子の霊 1. はじめに (1) 聖化 に関する 8 回目の学びである 最終回 1 最大の悲劇は 律法を行うことによって聖化を達成しようとすること 2この理解は ク

2018 年 2 月 4 日 ( 日 ) 5 日 ( 月 ) 29 回 善行の勧めと信仰上の勧め 善行の勧めと信仰上の勧め ヘブル 13:1~17 1. はじめに (1) この手紙は ユダヤ教への回帰を考えていた第 2 世代のメシアニック ジューたちを励ますために書かれた 1 教理的学び 2 学んだ

(1) 神殿の聖所と至聖所を分ける幕である 1 長さが約 18 メートル 厚さが約 10 センチ 2この幕の内側に入れたのは 大祭司だけである それも年に一度だけ 3 大祭司 アロンの家系 ケハテ氏族 レビ族 イスラエルの民 全人類 (2) この幕が 上から下まで真っ二つに裂けた 1 神の御手がこれ

このメッセージは メシアの義とパリサイ人の義について学ぼうとするものである Ⅰ. 真の信仰者の特徴 (5:13~16) 1. 地の塩 (13 節 ) あなたがたは 地の塩です もし塩が塩けをなくしたら 何によって塩けをつけるのでしょう もう何の役にも立たず 外に捨てられて 人々に踏みつけられるだけで

4きょう取り上げる 3~5のパターンは ユダヤ的に解釈する必要がある 5イエス時代のユダヤ教のラビたちの旧約聖書引用法 * 直接引用とその成就 * その箇所の解釈ではなく 適用である * きょうの3~5 のパターンは すべて適用である 6マタイは 5 つの引用によってイエスのメシア性を証明しようとし

Microsoft Word - ◎中高科

1 パンの家 という意味 農業生産の豊かな地 ダビデの町とも呼ばれた 2ガリラヤのベツレヘムと区別するために ユダヤのベツレヘムと書かれている 年代 200 軒の家 クリスチャンとイスラム教徒が平和に住んでいる 4 今日 パレスチナ自治区 2 万 2 千人 クリスチャンは迫害に会っている

2017 年 8 月 13 日 ( 日 ) 14 日 ( 月 ) 7 回 第 2 の警告 (2) 第 2 の警告 (2) ヘブル 4:1~13 1. はじめに (1) この手紙が書かれた理由を再確認する 1 信仰が後退しつつあった第 2 世代のメシアニック ジューたちへの励まし 2 彼らは 迫害と誤

2017 年 7 月 2 日 ( 日 ) 3 日 ( 月 ) 1 回 ヘブル人への手紙のテーマ ヘブル人への手紙のテーマ ヘブル 1:1~3 1. はじめに (1) 著者 1いくつかの名が上げられてきた * パウロ * ルカ ( パウロがヘブル語で書いたものを ルカがギリシア語に翻訳した ) * バ

2017 年 6 月 11 日 ( 日 ) 12 日 ( 月 ) 39 回 新しいエルサレムの特徴 ( 後半 ) 新しいエルサレムの特徴 ( 後半 ) 黙 22:1~5 1. はじめに (1) 旧約聖書の預言のハイライトは メシア的王国である 1 黙示 20 章は メシア的王国が千年で終わることを啓

神学総合演習・聖霊降臨後最終主日                  2005/11/16

2017 年 10 月 3 日 ( 火 ) 60 分でわかる旧約聖書 (31) オバデヤ書 * オバデヤがヨエルやエレミヤよりも前の預言者であることを考えると 前者の可能性が高いと思われる * オバデヤ書は 前 845 年前後に執筆されたと考えてよいだろう 4オバデヤは 小預言書の 12 人の預言者

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* ペリシテ人の古代都市ガザは 前 93 年に破壊され 前 57 年に再建された * この道路は ガザの遺跡を通過し 新ガザに至る荒野の道である 5 ピリポは その命令に従順に従った 2.27b~28 節 Act 8:27b すると そこに エチオピヤ人の女王カンダケの高官で 女王の財産全部を管理し

としたこと それに対してイエスは 今は 止めないでほしい 正しい ことをすべて行うのは 我々にふさわしいことです ( マタイ 3 15) と 言って ヨハネから洗礼をお受けになったと伝えています しかしマルコ福音書は そういうことは何も伝えていません イエス は ユダヤの全地方から集まって来た大勢の

束の地カナンに入ることが許されなかった 9 死を前にして ヨシュアを後継者に任命し 120 歳でモアブのネボ山で死んだ 10 モーセという人は 地上のだれにもまさって非常に謙遜であった ( 民数記 12:3) 11 自分を しもべとして神の家全体のために忠実でした ( ヘフ ル 3:5) 新約聖書に

Heb 11:7 信仰によって ノアは まだ見ていない事がらについて神から警告を受けたとき 恐れかしこんで その家族の救いのために箱舟を造り その箱舟によって 世の罪を定め 信仰による義を相続する者となりました (1) ノアは 神から警告を受けた 1 創 6:17 Gen 6:17 わたしは今 いの

(2) ロマ 7:1~6 の要約 1 律法の大原則 * 律法は 人に対して権限を持つ * 律法は 死んだ人には権限を持たない 2 結婚関係の例話 * 夫が生きている間は 結婚の律法によって制約されている * それを破れば 姦淫の女と呼ばれる * 夫が死ねば 結婚の律法から解放される * 再婚しても

は歯が痛くなるとズキンズキンとして何をしていても繰り返し襲って来る痛みに悩まされますが そのように 絶えず痛みがある と言わずにいられないような痛みを感じ続けていた 一体それはどんな悲しみ 痛みだったのでしょうか それが同胞ユダヤ人の不信仰に関することでした パウロがどんなに同胞 同国人のことを思っ

2017 年 7 月 16 日 ( 日 ) 17 日 ( 月 ) 3 回 御使いに勝る御子 (2) 御使いに勝る御子 (2) ヘブル 2:1~9 1. はじめに (1) この手紙が書かれた理由を再確認する 1 信仰が後退しつつあった第 2 世代のメシアニック ジューたちへの励まし 2 彼らは 迫害と

(2) ダビデの最後の言葉 (23:1~7) サムエル記第二を通して ダビデの生涯の意味について考える Ⅰ. 権威ある座に上るダビデ (1~10 章 ) 1. サウルとヨナタンの死 (1:1~27) (1) 主によって開かれた扉 1 試練の中にありながら ダビデはすべての状況を主に委ねていた 2 彼

2015 年 9 月 8 日 ( 火 ) 60 分でわかる旧約聖書 (9) サムエル記第一 60 分でわかる旧約聖書 (9) サムエル記第一 1. はじめに (1) 書名 1 本来は サムエル記 という一書である 2 七十人訳が便宜的に第一と第二に分けた 3それ以降 その習慣が定着した ( ヘブル語

2019 年 7 月 28 日 ( 日 ) 29 日 ( 月 ) 70 回 12 人の弟子たちの救い 12 人の弟子たちの救い 使徒 19:1~7 1. はじめに (1) 第三次伝道旅行が始まった 1 使 18:23~21:17( 紀元 53 年の春から 56 年の春 ) 2パウロは ひとりで出かけ

牧会の祈り

B2 神はどのようなお方か 1Chro.29:10-12 Dt.10:12-13 Ps.95:1-7 B3 イエス キリストはどのようなお方か John.14:8-10 Mk.6:31-56 John.10:30-33 Heb.2: John.4:2-3 2John.7-10 B4 三位

聖書 : ピリピ 3:1~3 説教題 : 神の御霊による礼拝 日時 :2017 年 2 月 26 日 ( 朝拝 ) ピリピ人への手紙第 3 章に入ります この手紙は全部で 4 章からなっていますので 今日から後半部に入ることになります パウロは 最後に 私の兄弟たち と始めます この手紙はまだ半分ま

2011年度 牧羊者 第Ⅳ巻

1:14 ことばは人となって 私たちの間に住まわれた 私たちはこの方の栄光を見た 父のみもとから来られた ひとり子としての栄光である この方は恵みとまことに満ちておられた 今日はこの後 神が人となってくださったことについて考えたいと思いますが まずこの聖句にある 住まわ れた について ご一緒に考え

(1) 千年王国の最後に サタンが底知れぬ所から再び解き放たれる 1 その理由は 再び人類を試すためである 2 神は 人類がいかに堕落しているかを証明される (2) 千年王国にも罪は存在する 1 千年王国が始まった時点では 未信者は存在しない 2 千年王国では ほぼ理想に近いような生活環境が実現する

2017 年 2 月 5 日 ( 日 ) 6 日 ( 月 ) 22 回 イスラエルに対する戦い (2) イスラエルに対する戦い (2) 黙 12:7~17 1. はじめに (1) キリストの再臨の前に何が起こるかを見ている 110 章 ~14 章は 挿入箇所である * 物語の進展はなく 状況の説明が

(1) イゼベル 彼にとっては ネバテの子ヤロブアムの罪のうちを歩むことは軽いことであった それどころか彼は シドン人の王エテバアルの娘イゼベルを妻にめとり 行ってバアルに仕え それを拝んだ (1 列 16:31) 1オムリの子アハブは イゼベルと結婚し バアル礼拝をイスラエルに導入した 2 預言者

聖書 :Ⅱ サムエル 20:1~26 説教題 : シェバの反乱 日時 :2019 年 2 月 10 日 ( 夕拝 ) サムエル記第二は 24 章までありますが 最後の 21~24 章は 20 章までと区別されます 最後の 4 章はサムエル記を閉じるにあたっての結びあるいは付録の部分です ですから今日

な声で私に呼びかけるのが聞こえたあの初めの声が言った ここに上れ この後 必ず起こる事をあなたに示そう (1) ヨハネは 7 つの教会への手紙の啓示を聞いた後 天の御座の幻を見た 1 その後 私は見た とは 時間の流れを示す言葉である (2) 招きの言葉がかかった 1 一つの開いた門があった * ヨ

が それだけではなく 初めに来られた初臨についての約束もきわだっています メシヤ預言 キ リストについての預言が数多くあります ゼカリヤ書は あまり注目されない書物ですが 私は 神がエルサレムを愛しているその感情が大きく表現されている預言なので いつも励まされ 慰められ 大いにわくわくします 黙示的

* オバデヤがヨエルやエレミヤよりも前の預言者であることを考えると 前者の可能性が高いと思われる * オバデヤ書は 前 845 年前後に執筆されたと考えてよいだろう 4オバデヤは 小預言書の 12 人の預言者の中で最初に登場する預言者である (4) オバデヤ書のテーマ 1イスラエルに敵対する不信仰な

子たちも オリーブ山から神殿を眺めて これはまあ 何とみごとな石でしょう 何とすばらしい建物でしょう ( マルコ 13:1) と感嘆の声を挙げました しかし イエス様は この大きな建物を見ているのですか 石がくずされずに 積まれたままで残ることは決してありません ( マルコ 13:2) と言われたの

(3) まっすぐにしなさい 1 されば衰へたる手 弱りたる膝を強くし ( 文語訳 ) 2ギリシア語の アノルソオウ である 上げる まっすぐにする 強くする 3ルカ 13:13(18 年も病の霊につかれ 腰が曲がって 伸ばすことができない ) Luk 13:13 手を置かれると 女はたちどころに腰が

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いでしょう (1)2 重の質問 1 弟子たちは いくつかのたとえ話とその解き明かしを聞いてきた 2ここでイエスは 弟子たちに考えるチャンスを与えている 3 弟子たちは 奥義としての王国 の性質について考え始める (2) イエスのたとえ話は 弟子たちが想像したものとは大いに異なる 1 種のたとえでは

このメッセージは ヨセフが兄たちを見ている目を通して キリストが私たちをご覧になって いる目を学ぼうとするものである Ⅰ. 第一のテスト 1. ヤコブの決断 (1) 激しい飢饉がやって来たので 10 人の息子たちをエジプトに送る (2) ベニヤミンは残す 1 わざわいが彼にふりかかるといけない 2

2016 年 10 月 2 日 ( 日 ) 3 日 ( 月 ) 7 回 フィラデルフィアの教会 フィラデルフィアにある教会 黙 3:7~13 1. はじめに (1) 黙示録の 3 区分 1 黙 1:19 は 黙示録を 3 区分している Rev 1:19 そこで あなたの見た事 今ある事 この後に起こ

2 奇跡 3 父 4 聖書 4. メッセージのゴール (1) イエスを誰だと言うか (2) イエスを信じる者の幸いとは何か このメッセージは イエスの業と主張について考えようとするものである Ⅰ. イエスと父は一体である (19~29 節 ) 1. 行動において まことに まことに あなたがたに告げ

ヘブル人への手紙1章

24:24 それで わたしたちの仲間が数人 墓に行って見ますと 果して女たちが言ったとおりで イエスは見当りませんでした 24:25 そこでイエスが言われた ああ 愚かで心のにぶいため 預言者たちが説いたすべての事を信じられない者たちよ 24:26 キリストは必ず これらの苦難を受けて その栄光に入

イエスさまの公的な活動は 2 年から 3 年と言われます その短い時間の中で人々に与えた影響は 考えられないほど大きいものでした ここに今日 わたしたちが集まって礼拝しているのも そのせいです けれどもその 2 年ないし 3 年のイエスさまの活動はずっと順調であったわけではありません イエスを愛し慕

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大阪インターナショナルチャーチ アリステア・マッケナ師 2015/6/28

Joshua Chapter 3-4 “God’s people move forward by FAITH

2017 年 9 月 10 日 ( 日 ) 11 日 ( 月 ) 11 回第 3 の警告 (3)- 励ましの言葉 - 第 3 の警告 (3) について学ぶ Ⅰ. 信者の救いに関する確信 (9~12 節 ) 1.9 節 Heb 6:9 だが 愛する人たち 私たちはこのように言いますが あなたがたについ

(1) 獣の形状 (1~2 節 ) (2) 獣の復活 (3~4 節 ) (3) 獣の支配 (5~8 節 ) (4) 励ましのことば (9~10 節 ) 3. 結論 : 反キリストはキリストの真似をする 反キリストの働きについて学ぶ Ⅰ. 獣の形状 (1~2 節 ) 1.1 節 Rev 13:1 また

聖 書 へブル12:11,12 (第41講)

1 寓喩 ( 比ゆ的解釈 ) 的解釈 2 型としての解釈 3 戯曲 (2 名ないし 3 名の主役 ) 4 歌集 ( 関連性のない愛の賛歌が集められたもの ) 5 字義通りの解釈 (2) 字義通りの解釈に基づくアウトライン 1 牧歌 1: 結婚式当日 (1:2~2:7) 2 牧歌 2: 婚約時代 (2

を与えられて 祈りつつ取り組んで行くように導かれる ですから私たちは自分の願い事を一方的に神に祈る祈りはやめて まず聖書を通してまず神を見上げること 御名を賛美することから始めたいのです そのような神への賛美また信仰告白から始まる祈りこそ祝福される祈りの基礎です さて第 2 の祈りは 御国が来ますよ

2008 年 7 月 27 日 ( 日 ) 28 日 ( 月 ) ハーベストフォーラム東京創世記 8 創世記 8 創世記 3 章 14 節 ~24 節 アダム契約 イントロ : 1. 前回までの復習 (1) 創世記には 11 の区分 ( トルドット ) がある (2) 第 1のトルドットには 人類の

1 説 教 聖日礼拝 北浜チャーチ 黒田 禎一郎 2017 年 6 月 4 日 ( 日 ) 主 題 : すべてを感謝しましょう! テキスト :1コロサイ人への手紙 3 章 17 節 はじめに たった一度しかない人生 私たちはどのように生きているでしょうか? 生き方を知っている人は幸いです しかし 多

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2014 年 10 月 7 日 ( 火 ) 60 分で分かる創世記 (2) イスラエルの歴史 (12~50 章 ) 1アブラハム (12:1~25:18) 2イサク (25:19~26:35) 3ヤコブ (27:1~36:43) 4ヨセフ (37:1~50:26) 3. 結論 (1) 創世記とキリス

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1.1 節 Rev 14:1 また私は見た 見よ 小羊がシオンの山の上に立っていた また小羊とともに十四万四千人の人たちがいて その額には小羊の名と 小羊の父の名とがしるしてあった (1) ヨハネは キリストの再臨後の状況を見ている 1 実際にキリストの再臨が起こるのは 19 章になってからである

の詩や歌があるかもしれません もちろん 賛美歌が挿入されることもあります しかし ほとんど の場合 礼拝のこの部分は 信経または信仰の宣言をそのクライマックスとして持つことが適切です 準備言葉の典礼が明らかになると それに対する準備とそれに対する祈りの反応がどのように適合しているかが分かりやすくなり

5. 章節は後代に付加せられたもので 聖書記述者の考えや霊感は反映されていな いので注意が必要 Ⅰ イエスによる預言 (42~46) 1. マタイ 21:42 は詩篇 118:22 預言からの引用 家を建てる者たちの見捨てた石 それが礎の石になった これは主のなさったことだ 私たちの目には 不思議な

一人だったと伝統的に語り継がれている ) 二人には約束の相続人である ボアズという息子がいた ラハブは外国人の売春婦であったが 信仰によって 神聖な約束の系図の中に用いられた ルツ : マタイの福音書 1:5( ルツ 4:8-22) ルツもまた モアブ人の若い女 つまり外国人であった ユダヤ人の夫が

ひとり一人でもだいじょうぶ! ダニエル ) せいしょしょうしょう聖書 : ダニエル 1 章 6 章 やさいみずた 2. ダニエルたちはなぜ野菜と水しか食べなかったのでしょうか?1:8,12) にく ) 肉がきらいだったから ) おなかのちょうしがわるかったから まず ) とても貧しかったから かみし

このメッセージは 父なる神について考えようとするものである Ⅰ. 聖書が使用する比喩的言葉 1. 神という言葉について (1) ヘブル語でエロヒム ( エル ) ギリシア語でセオス 1 普通名詞 神々を指す言葉である 2 日本語の神も 多くの神々を指す言葉である 3 聖書の神は どういう神かを示す必

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(2) ケンクレヤにある教会に属していた 1コリントの南東 11 キロのところにある港町 2コリントの東の港としての役割を果たした アジア方面の交易のための港 * 西の港は カイオン 両港の間の距離は 8 キロ 3パウロは 第 2 回伝道旅行でここを訪れている 4 誓願が成就したのを記念して そこで

2 1. 神の 恵み によって 誇れる人 1) ギデオン ギデオンという人は勇士として知られていますが 元々はそうではありませんでした むしろ彼は臆病者でありました 彼はミデアン人の襲撃を恐れ 酒ぶねの中で 隠れるようにして小麦を打っていました 士師記 6 章 6:14 すると 主は彼に向かって仰せ

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2 神はイスラエルをぶどうの木 ぶどうの実にたとえられました 神に選ばれたイスラエルは 本来その実を結ばせるべき存在でした しかし 聖書は次のように語っています エレミヤ書 2:21 わたしは あなたをことごとく純良種の良いぶどうとして植えたのに どうしてあなたは わたしにとって 質の悪い雑種のぶど

物理的には 戦争も何も起こっていない平穏な状態でありましたが 実質的に彼らは 主の願わ れていることを行なわせなくさせる 強い圧力を受けていたのです そこで ゼカリヤの見た幻には 三頭の馬が全地を行き巡っている中で まさに 全地は安らかで 穏やかでした と報告しているのです (1:11) 平穏ではあ

聖書に聞く会 ( 第 2 回 ) マルコによる福音書 1 章 1-8 節 2014 年 5 月 8 日 古本靖久 1 聖歌 60 番 ヨルダンのほとりヨハネはさけべり 2 お祈り 3 テキストの位置 今日の箇所はマルコ福音書のはじめの部分であり この福音書は何について書くのか決定づける所です 特に

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60 分でわかる旧約聖書 (15) エズラ記 1. はじめに (1) 書名と著者 1エズラ記は 祭司エズラの名が付けられた書である 2ある時期 エズラ記とネヘミヤ記は 1 冊の書であった 3しかし それより以前には今と同じように別の書として扱われていた * エズ 2 章とネヘ 7 章は ほぼ同じ内容である ( 帰還民のリスト ) 4 歴代誌同様 著者は恐らくエズラであろう *7:27~9:15 は 一人称で書かれている 5エズラは もっと注目されてよい人物である * 大祭司ヒルキヤの子孫である ( エズ 7:1) * ヒルキヤは ヨシア王の時代に 神殿でモーセの律法を発見した * それがきっかけで 南王国 ( ユダ ) にリバイバルが起こった 6エズラは バビロン捕囚の間 祭司として働くことは不可能であった 5その間 彼はモーセの律法を熱心に学んだ 学者 と呼ばれる (2) 内容 1エズラ記は イスラエルの民の霊的 信仰的歴史である 2エズラは 存在するさまざまな資料を用いて この書を書いた * ペルシヤ帝国の公式文書は アラム語で書かれている * アラム語は 当時の世界共通語である 3 世俗的歴史の記録が 霊的 信仰的歴史の記述に用いられる * 歴史は 神の働きの足跡である 4バビロン捕囚は 70 年続いた 5そこから帰還した民の生活を描いている 6 捕囚期後の歴史書は エズラ記 ネヘミヤ記 エステル記である 7 捕囚期後の預言書は ハガイ書 ゼカリヤ書 マラキ書である 8 最初の読者は エズラと同時代のユダヤ人たちである 9 問題に直面していた帰還民たちには 大きな励ましとなった 2. メッセージのアウトライン Ⅰ. 国の再建 : ゼルバベルの指導 (1~6 章 ) 1. カナンの地への帰還 (1~2 章 ) 2. 神殿の再建 (3 章 ) 3. 敵の妨害との戦い (4~6 章 ) 1

Ⅱ. 信仰生活の再建 : エズラの指導 (7~10 章 ) 1. エルサレムに到着するエズラ (7~8 章 ) 2. 民の罪を告白するエズラ (9 章 ) 3. 国を清めるエズラ (10 章 ) 結論 : 私たちへの適用 1. 悔い改めの力 2. みことばの力 エズラ記を通して リバイバルの原則について考える Ⅰ. 国の再建 : ゼルバベルの指導 (1~6 章 ) 1. カナンの地への帰還 (1~2 章 ) (1) 年表 1 前 538 年クロス王の布告により 約 5 万人のユダヤたちが帰還した 2 前 515 年神殿は完成し 奉献式が行われた 3 前 476 年エステルがペルシヤの女王になる 4 前 458 年エズラのエルサレム到着 (2) 神は 支配者を支配しておられる 1エレミヤの預言 : バビロン捕囚は 70 年で終わる 2ペルシヤのクロス王が その預言を成就させた * ユダヤ人の帰還と神殿再建を許可した * 政治目的のためであった ( 周辺に傀儡政権を置くことが目的 ) (3) 帰還した民の人数は 約 5 万人弱であった 1 大半が バビロンに留まった * 物質主義の束縛 * バビロン捕囚は 霊的問題への最終的な回答にはならなかった 2 帰還した人たちは イスラエルの残れる者 である * 生活の安定よりも 神との関係を優先させた人たちである 2. 神殿の再建 (3 章 ) (1) 帰還民たちは エルサレムだけでなく それ以外の町々にも住み着いた 1ベツレヘム アナトテ ラマ ゲバ ミクマシュ ベテル アイ エリコ 2エズラは すべてのイスラエル人 という言葉を使っている 3 帰還民の中心はユダ族とベニヤミン族であるが 北の 10 部族もこの中に含 2

まれていることを 彼は強調している (2) 帰還民たちは 神殿建設のために 能力に応じてささげ物を捧げた 1 金は約 256 キロ 銀は約 3 トン 2 これは 自発的ささげ物で 新約時代の献金と同じである (3) 最初に 神殿が建っていた場所に祭壇を築いた 1 仮庵の祭りを祝った 2 帰還民たちは 祭壇を中心にひとつとなった 3 私たちも 十字架を中心にひとつになる (4) 祭壇完成から 7 ヶ月後 ( 帰還の翌年の 2 月 ) に 神殿の工事を開始した 1 城壁再建の前に 神殿の建設に着手した 2 城壁は防衛のためであるが いかなる城壁も神がともにいないなら虚しい 3 神殿建設は 彼らの真ん中に神の臨在を招き入れるためのものであった (5) 神殿の礎が据えられた喜び 1 祭司とレビ人たちは ダビデ王の先例に倣って 主 を賛美した 2 年老いた世代の中には 大声をあげて泣く人もいた * ソロモンの神殿と比較して第二神殿は貧弱であった * 神殿の豪華さは 神の栄光の現れである * 彼らは 神の栄光のために嘆いたのである 3この嘆きは 私たちへの教訓となる 3. 敵の妨害との戦い (4~6 章 ) (1) アッシリヤ帝国は 征服した地に異民族を連れてきて雑婚を図った 1その混血民の子孫たちが 神殿建設に対する妨害が始めた 2その中心がサマリヤ人である (2) 彼らは 工事に協力するという申し出をした 1これは 指導者たちをかく乱するためである 2 彼らは 自分たちもイスラエルの神を求めていると言った 3 彼らの信仰は混合主義で 主 以外の神々も礼拝の対象となっていた 4ここでの敵は 現代の自由主義神学者のようなものである (3) 政治的リーダー ( ゼルバベル ) と宗教的リーダー ( ヨシュア ) 3

1 毅然とした態度で ただちに拒否した 敵に付け入る隙を与えない 2 自分たちは イスラエルの神のために宮を立てようとしている * サマリヤ人が礼拝している神とイスラエルの神は 同じ神ではない 3 宮の建設計画は クロス王が自分たちに命じたものである * それゆえ 自分たちだけで完成させる (4) 敵は かく乱戦法から露骨な脅しに戦略を変えた 1サマリヤ人は 建設に携わっている人たちを脅迫した 2 議官 ( 宮廷の役人 ) を買収して この計画を打ちこわそうとした 3 工事は中断され 14 年後に再開された (4:24) (5) 預言者ハガイとゼカリヤの活躍 1ゼルバベルとヨシュアは 神殿の工事を再開した 2 神殿がなければ モーセ契約の内容を実行することができない 3ふたりの預言者は 神殿建設を最優先課題とした 4クリスチャンライフにおいても 最優先課題というものがある (6) ダリヨス王は クロス王の布告に基づき法的許可を与えた 1 川向こうの総督タテナイが妨害の中心人物であった 2 かつて工事を妨害した者が 神の御業を実行する者とされた (7) エズ 6:15 Ezr 6:15 こうして この宮はダリヨス王の治世の第六年 アダルの月の三日に完成した 1 神殿が完成したのは 前 515 年のアダルの月 (2-3 月 ) 2 前 536 年の着工から 21 年後 3 第一神殿が破壊されて ( 前 586 年 8 月 12 日 ) から 70 年後 4ユダヤ人たちは 70 年ぶりに過越の祭りを祝った 5 挫折を乗り越え 神の計画を完成に導く人は幸いである 6 試練の中にいる人に対して 聖書から励ましの言葉を語る人も幸いである (8) エズ 1~6 章の意義 1 最初の帰還から 80 年経ってから エズラがエルサレムに到着した 2エズ 1~6 章は エズラが到着する前に起こったことである 3 神殿建設の記録は 神殿での礼拝を行う人たちに励ましをもたらした 4

Ⅱ. 信仰生活の再建 : エズラの指導 (7~10 章 ) 1. エルサレムに到着するエズラ (7~8 章 ) (1)7~10 章は バビロンからの第 2 次帰還の様子を取り上げている 1エズ 6:22 と 7:1 の間には 57~58 年のギャップがある (2) エズラの系図 1レビ族出身で アロンの子孫 2 彼は 祭司として民に律法を教える権威を持っていた 3モーセの律法に精通した律法学者であった 4ネヘミヤの場合は宮廷での高官であった 5 異教の王であるアルタシャスタの好意を得ていた (3) エズラの決心 ( エズ 7:10) Ezr 7:10 エズラは 主 の律法を調べ これを実行し イスラエルでおきてと定めを教えようとして 心を定めていたからである 1 主 の律法を調べる 2 学んだことを実行に移す 3 他の人たちに律法を教える * この順番は 祝されたミニストリーを展開するための秘訣である (4) アルタシャスタは エズラをイスラエルの地における正義の執行役に命じた 1エズラには さばきつかさや裁判官を任命するという権威が与えられた 2 彼は ペルシヤの王にこのような思いを与え 王と議官たちの好意を自分に向けさせてくださったのは イスラエルの神であると告白している 3 神に栄光を帰し 自分の手柄にしていない (5) エズラとともに帰還した人数 179 年前の帰還民の数 (5 万人弱 ) と比べると ほぼ 10 分の 1 である 2 驚く必要はない イスラエルの残れる者 は常に少数派である (6) 旅のための準備 1 神の祝福と守りを願うための断食を 民に命じた 2エズラは 護衛部隊を付けることを王に要請しなかった 3イスラエルの神が力と恵みに溢れたお方であることを王に証言していた (7) エルサレム到着後 5

1 神殿で全焼のいけにえをささげた 2 雄牛 12 頭は イスラエル 12 部族のためである 2. 民の罪を告白するエズラ (9 章 ) (1) 雑婚の問題 1 帰還の理由は 信仰の道に立ち帰るためであったが 民の心には古い罪の性質が残っていた 2エズラは 雑婚 ( 異教徒との結婚 ) の罪があることを知った 3 異民族との結婚は 偶像礼拝をもたらす ( ソロモンの事例 ) 4エズラは悲しみ ( 着物を裂く行為 ) 大いに怒った( 毛を抜く行為 ) 5ここで彼は 捕囚が再び起こる可能性を感じたに違いない 6 彼は 夕方のささげ物の時刻 ( 午後 3 時 ) まで黙して座っていた 7 彼の周りには イスラエルの神のことばを恐れている者たち ( 真の信仰者たち ) が集まって来た 8 隣人に対する寛容は美徳であるが 罪に関して寛容であることは大変危険なことである (2) エズラの祈り 1 夕方のささげ物の時刻 ( 午後 3 時 ) になって祈り始める 2 彼自身は無罪であるが 民の罪が自分の罪であるかのように祈っている (3) 祈りの内容 1 民が約束の地に帰還できたのは 神の恵みのゆえである 2ペルシヤの王たちを動かして 神殿と町の再建を可能にさせたのも 神の恵みの業である 3 雑婚の罪に関しては どんな言い訳も通用しない 4 雑婚によって イスラエルの地に汚れと忌むべき習慣が持ち込まれた 5これによって 将来の祝福が危険にさらされた 6エズラは特別な要請をしたわけではなく ただ神の前にひれ伏した 7エズラは神のいくつかの属性を認め 列挙している * あわれみ (8 節 ) * 恵み (9 節 ) * 怒り (14 節 ) * 正義 (15 節 ) 3. 国を清めるエズラ (10 章 ) 6

(1) 罪を認める人々 1エズラのところに 雑婚の罪 を悲しんでいた人々が集まって来た 2 指導者層が動き始めたのを見て 民衆も行動を起こし始めた 3シェカヌヤという人物が 異教徒の妻と子どもを追放することを提案した 4この提言が神の御心に叶ったものであるかどうかは 議論の余地がある 5ひとつ言えるのは 捕囚から帰還した直後の時代には このような厳しい対応が必要だったということである 6イスラエルの神を信じるようになれば 異邦人の妻でも追放されないというのは 確かな希望である 7 律法には 裁きの側面と恵みの側面がともに備わっている (2) 神殿に集う民 1エズラがおふれを出し 3 日後に 民はエルサレムに集まった 2 第 9 の月というのは 今の 11 月 ~12 月で 雨季に入っている 3あいにくの大雨であったが 集会は予定通りに開催された 4エズラは 民の罪 ( 外国の女と結婚したこと ) を糾弾した 5その罪を認め 主 に告白すべきだと勧告した 6さらに 霊性を聖く保つために 外国の妻を離別すべきだと命じた 7 全集団は エズラの勧告に従うと大声で応答した * この問題を処理するのに 3 ヶ月かかった 8 民は 大雨の中で罪を告白し 悔い改めを実際の行動で示した (3) 新約聖書は このテーマに関連して2つのことを教えている 1 不信者と つり合わぬくびき を共にしてはならない (2 コリ6:14~18) 2すでに未信者と結婚しているなら 相手が同意している限り 離婚すべきではない (1 コリ 7:12~13) 結論 : 私たちへの教訓 1. 悔い改めの力 (1) 霊性の再建が優先される 1 神殿が再建され 立派な祭儀が行われても それだけではなんの意味もない (2) 民の霊性の再建のために必要とされたのは 悔い改めである 1ここに 私たちへの希望がある (3) どんなに神から遠く離れた所にいる人でも 悔い改めを通して神に立ち帰ることができる 7

2. みことばの力 (1) エズラ記は霊的覚醒の書である (2) みことばを学び それを生活に適用し 悔い改めが必要なら悔い改める (3) エズラは 宗教改革者であり リバイバリストである 1ネヘミヤ記 8 章にも登場する (4) リバイバルは 組織論や方法論では起こらない ( 例話 )D L ムーディ(19 世紀後半に活躍した米国人のリバイバリスト ) 次のリバイバルは 聖書研究によるリバイバルであろう Ezr 9:4 捕囚から帰って来た人々の不信の罪のことで イスラエルの神のことばを恐れている者はみな 私のところに集まって来た 私は夕方のささげ物の時刻まで 色を失ってじっとすわっていた Ezr 10:3 今 私たちは 私たちの神に契約を結び 主の勧告と 私たちの神の命令を恐れる人々の勧告に従って これらの妻たちと その子どもたちをみな 追い出しましょう 律法に従ってこれを行いましょう (5) 聖書研究から日本の霊的覚醒( 目覚め ) が 8