使徒パウロは この 反キリスト のことを 不法の人 つまり 滅びの子 と表現しています (Ⅱテサロニケ 2:3) 反キリストは サタンによって権威と力を与えられた息子的存在で さまざまな超能力を持って人々を惑わします ちなみに預言者ダニエルは これを 荒らす憎むべき ( 忌むべき ) 者 ( ダニエ

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(1) 獣の形状 (1~2 節 ) (2) 獣の復活 (3~4 節 ) (3) 獣の支配 (5~8 節 ) (4) 励ましのことば (9~10 節 ) 3. 結論 : 反キリストはキリストの真似をする 反キリストの働きについて学ぶ Ⅰ. 獣の形状 (1~2 節 ) 1.1 節 Rev 13:1 また

シリーズ キリストの再臨と終末の預言 -No.2( 改訂 ) キリストの空中再臨と教会の携挙 ( その二 ) 教会の 携挙 についての聖書的根拠 ベレーシート 前回は シリーズ キリストの再臨と終末の預言 の第一回目として キリストの空中再臨と教会の携挙 について学びました このことはとても重要な教

2011 年 06 月 26 日 ( 日 ) 27 日 ( 月 )26 ローマ人への手紙 7:14~25 律法からの解放 (3) ロマ書 7 章クリスチャン 1. はじめに (1) 聖化 に関する 5 回目の学びである 1 最大の悲劇は 律法を行うことによって聖化を達成しようとすること 2この理解は

ダニエル書は終末についてどのように語っているか No.2 御使いガブリエルが告げた 七十週 の預言 聖書箇所 9 章 20 節 ~27 節 はじめに 前回はダニエル書 2 章から バビロンの王ネブカデネザルの見た正夢に ついて学びました その正夢は終わりの日に起こることを示されたものでした ダニエル

2008 年 7 月 27 日 ( 日 ) 28 日 ( 月 ) ハーベストフォーラム東京創世記 8 創世記 8 創世記 3 章 14 節 ~24 節 アダム契約 イントロ : 1. 前回までの復習 (1) 創世記には 11 の区分 ( トルドット ) がある (2) 第 1のトルドットには 人類の

Rev 17:2 地の王たちは この女と不品行を行い 地に住む人々も この女の不品行のぶどう酒に酔ったのです (1) 大淫婦と不品行 1 旧約聖書では 淫婦 は 偽の宗教 を象徴する言葉である 2 淫行 は 偶像礼拝を象徴する言葉である 霊的姦淫である * 通常は 真の神を信じると告白しながら 偶像

2018 年 5 月 27 日 ( 日 ) 28 日 ( 月 ) 14 回 ペテロの第 2 のメッセージ (2) ペテロの第 2 のメッセージ (2) 使徒 3:17~26 1. はじめに (1) ペンテコステの日に教会が誕生した 1ペテロの第 1 回目のメッセージにより 3,000 人ほどの人たち

2017 年 2 月 5 日 ( 日 ) 6 日 ( 月 ) 22 回 イスラエルに対する戦い (2) イスラエルに対する戦い (2) 黙 12:7~17 1. はじめに (1) キリストの再臨の前に何が起こるかを見ている 110 章 ~14 章は 挿入箇所である * 物語の進展はなく 状況の説明が

2011 年 10 月 16 日 ( 日 ) 17 日 ( 月 )42 ローマ人への手紙 11:25~36 拒否の解決 (3) イスラエルの救い 1. はじめに (1)10 月 13 日 ( 木 ) の日没から仮庵の祭りが始まった 1 第 7 の月の 15 日 満月 2 満月を眺めながら イスラエル

Rev 7:1 この後 私は見た 四人の御使いが地の四隅に立って 地の四方の風を堅く押さえ 地にも海にもどんな木にも 吹きつけないようにしていた (1) この後 私は見た 1 物事の時間的流れではなく ヨハネが見た幻の順番を示している 2この幻は 神の裁きが迫っていることを示唆している 3 地の四方

2014 年 10 月 7 日 ( 火 ) 60 分で分かる創世記 60 分で分かる創世記 1. はじめに (1) 60 分で分かる〇〇 のシリーズを開始する 11 節 1 節の解説も重要であるが 鳥瞰図的な理解も必要である 2その場合重要なのは センス オブ プロポーション である (2) 創世記

(1) 千年王国の最後に サタンが底知れぬ所から再び解き放たれる 1 その理由は 再び人類を試すためである 2 神は 人類がいかに堕落しているかを証明される (2) 千年王国にも罪は存在する 1 千年王国が始まった時点では 未信者は存在しない 2 千年王国では ほぼ理想に近いような生活環境が実現する

2013 年 3 月 10 日 ( 日 ) 11 日 ( 月 ) 51 回目 Ⅵ-054 山上の垂訓 山上の垂訓 054 マタ 5:1~2 ルカ 6:17~19 1. はじめに (1) 呼び名について 1マタ 5:1~8:1 は 通常 山上の垂訓 ( 説教 ) と呼ばれる 2しかし この名称は 説教

2016 年 12 月 10 日 ( 日 ) 11 日 ( 月 ) 16 回 ラッパの裁き 5 ラッパの裁き 5 黙 9:1~11 1. はじめに (1)6 章から 9 章までの流れ 16 章で 巻き物の封印が解かれる 最初の 6 つの封印 * ここから大患難時代が始まる 27 章は 挿入句である

* ユダヤ人の歴史家ヨセフスもまた同じような書き方をしている 5 テオピロは ルカの執筆活動を支援するパトロンであった可能性が高い 6 もしそうなら テオピロはローマ人クリスチャンであったと思われる (2)1~2 節は ルカの福音書の要約である 1 前の書 というのは ルカの福音書 のことである 2

神学総合演習・聖霊降臨後最終主日                  2005/11/16

創世記5 創世記2章4節b~25

2017 年 6 月 11 日 ( 日 ) 12 日 ( 月 ) 39 回 新しいエルサレムの特徴 ( 後半 ) 新しいエルサレムの特徴 ( 後半 ) 黙 22:1~5 1. はじめに (1) 旧約聖書の預言のハイライトは メシア的王国である 1 黙示 20 章は メシア的王国が千年で終わることを啓

1イエスがバプテスマを受けたとき 天が開かれて聖霊が鳩のように下った 2ここでは 天が開かれて再臨のメシアが地に下ってこられる 3 黙 4:1 では ヨハネを招くために天が開かれた 4ここでは キリストが地に下るために天が開いた (2) 白い馬に乗った方 1ローマ軍の将軍は 白い馬に乗った 2 再臨

2016 年 10 月 2 日 ( 日 ) 3 日 ( 月 ) 7 回 フィラデルフィアの教会 フィラデルフィアにある教会 黙 3:7~13 1. はじめに (1) 黙示録の 3 区分 1 黙 1:19 は 黙示録を 3 区分している Rev 1:19 そこで あなたの見た事 今ある事 この後に起こ

Microsoft Word - ◎中高科

2012 年 1 月 22 日 ( 日 ) 23 日 ( 月 )54 ローマ人への手紙 15:4~13 希望から希望へ 1. はじめに (1) 文脈の確認 11~8 章が教理 29~11 章がイスラエルの救い 312~16 章が適用 (2)14:1~15:13 は 雑多な問題を扱っている 1 超道徳

牧会の祈り

2 A. その正体この獣について その正体 いったいだれのことなのかを見ていきましょう 黙示録 16:13を見てください また 私は竜の口と 獣の口と にせ預言者の口とから かえるのような汚れた霊どもが三つ出て来るのを見た 竜の口 獣の口 にせ預言者の口 と書かれています すでに 私たちは竜はサタン

(2) ロマ 7:1~6 の要約 1 律法の大原則 * 律法は 人に対して権限を持つ * 律法は 死んだ人には権限を持たない 2 結婚関係の例話 * 夫が生きている間は 結婚の律法によって制約されている * それを破れば 姦淫の女と呼ばれる * 夫が死ねば 結婚の律法から解放される * 再婚しても

2017 年 10 月 8 日 ( 日 ) 9 日 ( 月 ) 15 回さらにすぐれた契約 さらにすぐれた契約 ヘブル 8:1~13 1. はじめに (1) この手紙が書かれた理由を再確認する 1 信仰が後退しつつあった第 2 世代のメシアニック ジューたちへの励まし (2) ユダヤ教の 3 つの柱

2011 年 07 月 17 日 ( 日 ) 18 日 ( 月 )29 ローマ人への手紙 8:12~17 聖化の力 ( 聖霊 )(3) 養子の霊 1. はじめに (1) 聖化 に関する 8 回目の学びである 最終回 1 最大の悲劇は 律法を行うことによって聖化を達成しようとすること 2この理解は ク

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2012 年 2 月 26 日 ( 日 ) 27 日 ( 月 )59 ローマ人への手紙総まとめ 総まとめ 1. はじめに (1) 執筆の意図 1 使徒としての使命 * 所々 かなり大胆に書いた (15:15) 2 使徒としての奉仕の原則 * 他人の土台の上に建てない (15:20) * これまで ロ

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Heb 11:7 信仰によって ノアは まだ見ていない事がらについて神から警告を受けたとき 恐れかしこんで その家族の救いのために箱舟を造り その箱舟によって 世の罪を定め 信仰による義を相続する者となりました (1) ノアは 神から警告を受けた 1 創 6:17 Gen 6:17 わたしは今 いの

2011年度 牧羊者 第Ⅳ巻

創世記5 創世記2章4節b~25

2 奇跡 3 父 4 聖書 4. メッセージのゴール (1) イエスを誰だと言うか (2) イエスを信じる者の幸いとは何か このメッセージは イエスの業と主張について考えようとするものである Ⅰ. イエスと父は一体である (19~29 節 ) 1. 行動において まことに まことに あなたがたに告げ

に住む者に私たちの血の復讐をなさらないのですか (1) ここで場面は 地から天に移行する 1 大患難時代を通して継続している状況の描写である (2) ヨハネは キリストに対する信仰のゆえに殉教の死を遂げた人々の幻を見た 1 彼らは 祭壇の下にいた 2 旧約時代のいけにえの血が祭壇の土台に注がれたこと

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2017 年 7 月 2 日 ( 日 ) 3 日 ( 月 ) 1 回 ヘブル人への手紙のテーマ ヘブル人への手紙のテーマ ヘブル 1:1~3 1. はじめに (1) 著者 1いくつかの名が上げられてきた * パウロ * ルカ ( パウロがヘブル語で書いたものを ルカがギリシア語に翻訳した ) * バ

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1.1 節 Rev 14:1 また私は見た 見よ 小羊がシオンの山の上に立っていた また小羊とともに十四万四千人の人たちがいて その額には小羊の名と 小羊の父の名とがしるしてあった (1) ヨハネは キリストの再臨後の状況を見ている 1 実際にキリストの再臨が起こるのは 19 章になってからである

2017 年 7 月 16 日 ( 日 ) 17 日 ( 月 ) 3 回 御使いに勝る御子 (2) 御使いに勝る御子 (2) ヘブル 2:1~9 1. はじめに (1) この手紙が書かれた理由を再確認する 1 信仰が後退しつつあった第 2 世代のメシアニック ジューたちへの励まし 2 彼らは 迫害と

2019 年 7 月 28 日 ( 日 ) 29 日 ( 月 ) 70 回 12 人の弟子たちの救い 12 人の弟子たちの救い 使徒 19:1~7 1. はじめに (1) 第三次伝道旅行が始まった 1 使 18:23~21:17( 紀元 53 年の春から 56 年の春 ) 2パウロは ひとりで出かけ

聖書 : ピリピ 3:1~3 説教題 : 神の御霊による礼拝 日時 :2017 年 2 月 26 日 ( 朝拝 ) ピリピ人への手紙第 3 章に入ります この手紙は全部で 4 章からなっていますので 今日から後半部に入ることになります パウロは 最後に 私の兄弟たち と始めます この手紙はまだ半分ま

付録 C の 1 Page 1 of 9 10/26/2003 付録 C クリスチャン ギリシア語聖書における Kyrios 新世界訳聖書は ギリシア語 Kyrios( ) をさまざ

2 イエスの戒めを守るなら イエスの愛に留まることになる (2) その教えを話した理由は 弟子たちが喜びに満たされるためである 1イエスは 自分が経験している喜びを弟子たちに与えようとしている 2イエスの喜びは 父なる神への従順 ( 喜ばせること ) によって生まれる 3ヘブ 12:2 Heb 12

1 それは キリストにのみ適用される御名である (2) 旧約聖書では 御使いたちは 神の子たち と呼ばれた Job 38:7 そのとき 明けの星々が共に喜び歌い / 神の子たちはみな喜び叫んだ 1 新約聖書では 信者が 神の子たち と呼ばれる ( ヨハ 11:52) 2しかし 御子 ( ヒュイオス

ヌアルの地にバベルの町を建てました それに類するアシュルやニネベの町も建て そこにも後に 主に逆らう力ある国アッシリヤが生まれます そしてバビロンの王に対する預言の時に はっきりとその背後の 明けの明星と称されるサタンの姿が出てきます イザヤ 14:12-15 暁の子 明けの明星よ どうしてあなたは

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ヨハネの福音書講解 ヨハネの福音 ヨハネの福音書 21:15~25 1. 愛する 新改訳改訂第 3 版 ヨハネ 21:15 彼らが食事を済ませたとき イエスはシモン ペテロに言われた ヨハネの子シモン あなたは この人たち以上に わたしを愛しますか ペテロはイエスに言った はい 主よ 私があなたを愛

ヨハネの手紙講解 神のあかし ヨハネの手紙第一 5:1~21 1. 油注がれた者 新改訳改訂第 3 版 Ⅰヨハネ 5:1 イエスがキリストであると信じる者はだれでも 神によって生まれたのです 生んでくださった方を愛する者はだれでも その方によって生まれた者をも愛します イエスがキリストであると信じる

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6ユダヤ人は 人種的 宗教的理由によって サマリヤ人を軽蔑した * ユダヤの格言 私の目が サマリヤ人を見ることがないように 7サマリヤ人も ユダヤ人を軽蔑し 敵対した * ユダヤ人がエルサレムから下ることは許したが 上ることは許さなかった 8 現代もサマリヤ人の子孫たちが存在している ( 千名以下

2008 年 7 月 13 日 ( 日 ) 14 日 ( 月 ) ハーベストフォーラム東京創世記 6 創世記 6 創世記 2 章 4 節 b~25 エデンの園に置かれた人 イントロ : 1. 前回の復習 : ここまでで創造の 7 日間について学んだ (1) カオスからの創造であった (2) 神は 6

ばれる者で 彼は旧約聖書のヘブライ語をアラム語に翻訳しました それはタルグム オ ンケロス (Targum Onkelos) と名付けられています そして また別のふたりのクラスメートがいました ひとりは ラビ ヨハナン ベン ザッカイ (Yochanan ben Zakkai) と呼ばれる者です

た 義認 の祝福を述べたものでしょうか しかしこの 1 節は 2 節の頭に なぜなら という言葉があるように 2 節と密接に関連しています ですから 2 節を見て行くことによって 1 節の意味を確かめることができます 2 節が述べていることは何でしょうか それは罪と死の原理からの解放です 私たちが

比喩:その他

2012 年 1 月 15 日 ( 日 ) 16 日 ( 月 )53 ローマ人への手紙 14:13~15:3 キリスト者の自由 1. はじめに (1) 文脈の確認 11~8 章が教理 29~11 章がイスラエルの救い 312~16 章が適用 (2)12 章は 基本的には教会内の行動についての勧めであ

1 説 教 聖日礼拝 北浜チャーチ 黒田 禎一郎 2017 年 6 月 4 日 ( 日 ) 主 題 : すべてを感謝しましょう! テキスト :1コロサイ人への手紙 3 章 17 節 はじめに たった一度しかない人生 私たちはどのように生きているでしょうか? 生き方を知っている人は幸いです しかし 多

2009 年 1 月 25 日 ( 日 ) 26 日 ( 月 ) ハーベストフォーラム東京創世記 30 創世記 30 創世記 19 章 1 節 ~38 節 ソドムとゴモラの滅び イントロ : 1. 前回までの復習 (1) 神はアブラムを選び 彼とその子孫を通して全人類を救おうとされた (2) それが

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2017 年 8 月 13 日 ( 日 ) 14 日 ( 月 ) 7 回 第 2 の警告 (2) 第 2 の警告 (2) ヘブル 4:1~13 1. はじめに (1) この手紙が書かれた理由を再確認する 1 信仰が後退しつつあった第 2 世代のメシアニック ジューたちへの励まし 2 彼らは 迫害と誤

2010 年 2 月 21 日 ( 日 ) 22 日 ( 月 ) ハーベストフォーラム東京出エジプト記 13 出エジ 13 出エジプト記 9 章 13 節 ~10 章 29 節 最後の 3 つの災い 1. 文脈の確認 (1) エジプトに主からの 10 の災いが下る (2)10 の災いの記述は 考え抜

このメッセージは メシアの義とパリサイ人の義について学ぼうとするものである Ⅰ. 真の信仰者の特徴 (5:13~16) 1. 地の塩 (13 節 ) あなたがたは 地の塩です もし塩が塩けをなくしたら 何によって塩けをつけるのでしょう もう何の役にも立たず 外に捨てられて 人々に踏みつけられるだけで

2017 年 2 月 21 日 ( 火 ) 60 分でわかる旧約聖書 (24) エレミヤ書 60 分でわかる旧約聖書 (24) エレミヤ書 1. はじめに (1) 預言者たちの中でのエレミヤの位置づけ 1 預言書を書いた預言者 (the writing prophet) * 王国が南北に分裂して以降

牧会の祈り

Ⅰ. 管理人の不正の発覚 (1~2 節 ) 1.1 節 a Luk 16:1 イエスは 弟子たちにも こういう話をされた (1) イエスは 弟子たちに話している 1これは 弟子訓練のためのたとえ話である 2 聴衆が誰かを判断することが たとえ話の解釈のために重要である (2) その周りで パリサイ人

神殿とは 神の住まいです 自分の中に神が住まわれたということが救いであり このよ うにしてイエス様とつながっているから イエス キリストを知ることができるようになる のです 神とのつながりを断ち切ることはできない わたしは彼らに永遠のいのちを与えます 彼らは決して滅びることがなく また だれ もわた

第86回日本感染症学会総会学術集会後抄録(I)

第二に 聖さを得るために 私たちはすべての人との平和を追い求めなければなりません 私たちの思いの内にある敵対心や闘争心などを放っておかず 平和的に生きるように努めなければなりません へブル書の著者は このことについて 非常に厳しく警告しています 私たちが神の聖さにあずかる者とならない限り 主を見るこ

* オバデヤがヨエルやエレミヤよりも前の預言者であることを考えると 前者の可能性が高いと思われる * オバデヤ書は 前 845 年前後に執筆されたと考えてよいだろう 4オバデヤは 小預言書の 12 人の預言者の中で最初に登場する預言者である (4) オバデヤ書のテーマ 1イスラエルに敵対する不信仰な

B2 神はどのようなお方か 1Chro.29:10-12 Dt.10:12-13 Ps.95:1-7 B3 イエス キリストはどのようなお方か John.14:8-10 Mk.6:31-56 John.10:30-33 Heb.2: John.4:2-3 2John.7-10 B4 三位

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1 パンの家 という意味 農業生産の豊かな地 ダビデの町とも呼ばれた 2ガリラヤのベツレヘムと区別するために ユダヤのベツレヘムと書かれている 年代 200 軒の家 クリスチャンとイスラム教徒が平和に住んでいる 4 今日 パレスチナ自治区 2 万 2 千人 クリスチャンは迫害に会っている

イエスさまの公的な活動は 2 年から 3 年と言われます その短い時間の中で人々に与えた影響は 考えられないほど大きいものでした ここに今日 わたしたちが集まって礼拝しているのも そのせいです けれどもその 2 年ないし 3 年のイエスさまの活動はずっと順調であったわけではありません イエスを愛し慕

2013 年 3 月 24 日 ( 日 ) 25 日 ( 月 ) 52 回目 Ⅵ-054 八福の教え 八福の教え 054 マタ 5:3~12 ルカ 6:20~26 1. はじめに (1) 文脈の重要性 1 文脈を無視して 山上の垂訓のある言葉を取り出すことが余りにも多い 2イエスは 神の国の福音をも

Rev 11:19 それから 天にある 神の神殿が開かれた 神殿の中に 契約の箱が見えた また いなずま 声 雷鳴 地震が起こり 大きな雹が降った 1これは 鉢の裁きが始まる前の天の神殿の状況描写である 2 默 15:1 は それを引き継いでいる (2) 天にもう一つの巨大な驚くべきしるしを見た 1

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2. アウトライン (1) 過去の回顧 (1~4 章 ) (2) 律法の解説 (5~26 章 ) (3) 未来の展望 (27~30 章 ) (4) 指導者の交代 (31~34 章 ) 3. 結論 (1) 律法の本質 (2) イスラエルの将来 (3) 申命記とイエスの教え 申命記を通して イエスの教え

2010 年 年フルクテンバウムセミナー フルクテンバウムセミナー 天使論 サタン論 悪霊論 講師 アーノルド フルクテンバウム博士 通訳 中川健一

* ダニエル書 3 捕囚期後 (3) * ハガイ書 * ゼカリヤ書 * マラキ書 (5) 預言者たちが語ったメッセージの要約 1 神の主権と聖なるご性質 2 契約の民イスラエルの不従順の罪 3 悔い改めへの招き 4 迫り来る神の裁きと捕囚 5イスラエルの民を攻撃する周辺国への裁き 6 捕囚からのレム

ローマ人への手紙 5:12~21 最初のアダムと最後のアダム 先月の英語礼拝で 私たちはイエス様がよみがえられた後のことを学びました それは聖書の中からご自身を探し始めるように弟子たちを導かれたところです 当時の彼らにとって聖書とは旧約聖書のことです 彼らが少し深く掘ってさがしたところ 以前には見つ

ミドラーシュ(4月27日)


5. 章節は後代に付加せられたもので 聖書記述者の考えや霊感は反映されていな いので注意が必要 Ⅰ イエスによる預言 (42~46) 1. マタイ 21:42 は詩篇 118:22 預言からの引用 家を建てる者たちの見捨てた石 それが礎の石になった これは主のなさったことだ 私たちの目には 不思議な

黙示録 3 章 7-13 節 忠実な教会 1A 聖なる 真実な方 7 2A 主に知られた行ない 8 3A 報い B 中傷者からの擁護 9 2B 試練の時からの守り 10 3B 冠 11 4B 都での安全 本文 黙示録 3 章 7 節からです フィラデルフィヤにある教会に対する


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4きょう取り上げる 3~5のパターンは ユダヤ的に解釈する必要がある 5イエス時代のユダヤ教のラビたちの旧約聖書引用法 * 直接引用とその成就 * その箇所の解釈ではなく 適用である * きょうの3~5 のパターンは すべて適用である 6マタイは 5 つの引用によってイエスのメシア性を証明しようとし

2012 年フルクテンバウム フルクテンバウム博士セミナー セミナー 聖書が教える死後の世界 個人的終末論 講師 アーノルド フルクテンバウム博士 通訳 中川健一

いでしょう (1)2 重の質問 1 弟子たちは いくつかのたとえ話とその解き明かしを聞いてきた 2ここでイエスは 弟子たちに考えるチャンスを与えている 3 弟子たちは 奥義としての王国 の性質について考え始める (2) イエスのたとえ話は 弟子たちが想像したものとは大いに異なる 1 種のたとえでは

良いこと となります ともするとクリスチャンは こう考えやすいかもしれません 私は人がどう考えるかは気にしない 神がどう思われるかだけを心に留める と 確かにそこに真理はあるのですが そのあまり 人々がどう考えるかを顧慮しない傍若無人な態度を取るのが良いのではありません パウロはここで 人々がどう見

2010 年 4 月 18 日 ( 日 ) 19 日 ( 月 ) ハーベストフォーラム東京出エジプト記 19 出エジ 19 出エジプト記 14 章 15 節 ~15 章 21 節 紅海を渡る 1. 文脈の確認 (1) イスラエルの民は 430 年後にエジプトを脱出した (2) エジプト脱出の記録は

束の地カナンに入ることが許されなかった 9 死を前にして ヨシュアを後継者に任命し 120 歳でモアブのネボ山で死んだ 10 モーセという人は 地上のだれにもまさって非常に謙遜であった ( 民数記 12:3) 11 自分を しもべとして神の家全体のために忠実でした ( ヘフ ル 3:5) 新約聖書に

で宣教していると非難されないように そういう恐れがあるところでは一切 献金を受 けませんでしたが ピリピ教会との間にその心配はなかったのです このことから見て も いかにパウロと良好な関係にあった教会だったかが分かります さてパウロはこの手紙の執筆時 どこにいたのでしょう この手紙から分かることは

な声で私に呼びかけるのが聞こえたあの初めの声が言った ここに上れ この後 必ず起こる事をあなたに示そう (1) ヨハネは 7 つの教会への手紙の啓示を聞いた後 天の御座の幻を見た 1 その後 私は見た とは 時間の流れを示す言葉である (2) 招きの言葉がかかった 1 一つの開いた門があった * ヨ

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バプテスマのヨハネが逮捕されました その詳細はこのマルコの福音書 6 章に記されていますが ここではイェシュアが福音を宣べ伝え始めるきっかけとなっているように記されています つまりヨハネが捕らえられることと イェシュアがガリラヤに行って福音を宣べ伝え始めることには何等かの結びつきがあるということです

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ダニエル書は終末についてどのように語っているか No.3 七十週目に登場する反キリストの正体 神のご計画のマスタープランに登場する人物のプロフィールー ベレーシート 先週は ダニエルの 七十週の預言 の中の最後の一週 ( 第七十週目 ) に登場する ふたりの証人 について 学びました 彼らはユダヤ人たちの目をメシアに向けるために神から遣わされた伝道者たちでした 今朝は 同じく 第七十週目 に登場する 反キリスト の正体について学びます 反キリスト ということばは 聖書ではヨハネの手紙の中にしか出て来ないことばです(Ⅰヨハネ 2:22) ギリシア語では アンティクリストス (άντίχριστος) です クリストスの頭についている アンティ (άντί) という意味は 反対する 敵対する という意味と ~に代わって という意味合いがあります 英語では instead of~ になります したがって 反キリストとは キリストに敵対する者 という意味だけでなく キリストに代わる者 あるいは キリストの代替的存在 ということになります ですから 多くの人々から 救世主 として歓迎される存在ともなるのです テサロニケ人への手紙第二では 反キリストは すべて神と呼ばれるもの 礼拝されるものに反抗して その上に自分を高く上げ 神の宮の中に座を設け 自分こそが神であると宣言するようになる (Ⅱテサロニケ 2:4) とパウロは述べています また 反キリストはあらゆる偽りの力 しるしと不思議を行なうとも預言されています (Ⅱテサロニケ2 章参照 ) この 反キリスト の出現は 終わりの時が来たことのしるしとされています (Ⅰヨハネ 2:18) 11

使徒パウロは この 反キリスト のことを 不法の人 つまり 滅びの子 と表現しています (Ⅱテサロニケ 2:3) 反キリストは サタンによって権威と力を与えられた息子的存在で さまざまな超能力を持って人々を惑わします ちなみに預言者ダニエルは これを 荒らす憎むべき ( 忌むべき ) 者 ( ダニエル 9:27) と言い 同じく御子イエスも彼についてそのように語っています ( マタイ 23:15) 1. 反キリストは サタンの子 ( 息子 = 化身 ) 反キリストの正体を知るために まずは創世記 3 章 15 節を見てみましょう そこには アダムとその妻に 罪を犯させた蛇に対する神の預言があります ここは原始福音 ( 聖書における最初の福音 ) とも言われる所です わたしは おまえと女との間に また おまえの子孫と女の子孫との間に 敵意を置く 彼は おまえの頭を踏み砕き おまえは 彼のかかとにかみつく 文法的には ここは同義的並行法が取られています おまえと女との間 が おまえの子孫と女の子孫 に言い換えられています 子孫 ( ゼラ ז ר ע ) はどちらも単数形です つまり 蛇の子孫とは 反キリス ト のことで 女の子孫とは イェシュア のことです ここでわざわざ 女の子孫 と言っているので 男性と関係なく生まれる子孫です とすれば それはやがて処女マリアから生まれるイェシュアを意味します (1) 最初のサタンの策略 蛇であるサタンにとって この女の子孫が出現するならば 自分の頭を踏み砕かれることになるので なんとかその女の子孫の出現を阻止しようと図るのは当然のことです そこでまず狡猾な蛇であるサタンが計画したことは 人間の子孫を作らせないようにすることでした そのことを学ぶために 創世記 6 章を開きます 6:1 さて 人が地上にふえ始め 彼らに娘たちが生まれたとき 6:2 神の子らは 人の娘たちが いかにも美しいのを見て その中から好きな者を選んで 自分たちの妻とした 6:4 神の子らが 人の娘たちのところに入り 彼らに子どもができたころ またその後にも ネフィリムが地上にいた これらは 昔の勇士であり 名のある者たちであった 4 節のみ 新共同訳 6:4 当時もその後も 地上にはネフィリムがいた これは 神の子らが人の娘たちのところに 入って産ませた者であり 大昔の名高い英雄たちであった 実はこの出来事があって 主なる神はノアとその家族を箱舟に入れて 洪水によって この地上のすべてを リセットしようとされたのです 6 章 2 節にある 神の子ら とは何者なのでしょう 彼らは 人の娘たち と対比されています とする 12

と この 神の子ら は天的存在です いわば 堕天使たちです この堕天使は 人間の娘たちが美しいのを 見て 大きな罪を犯します つまり 人間の娘たちと通じて 子どもを生んだのです それが ネフリィム という力ある者 昔の勇士 巨人たちでした 神の子ら ということばはヨブ記の 1 章の天上における会議の場面にでてきます 6 節 ある日 神の子らが主の前に来て立ったとき サタンも来てその中にいた ( ヨブ記 1:6) とあります 地上のヨブの知らないところで 主である神とサタンがヨブのことでやり取りしている場面です その場面に 神の子ら がいたのですから 創世記 6 章の 神の子ら という言葉も 同じく天的な存在である御使いと言えます ただ創世記 6 章の場合の 神の子ら とは サタンの支配にある御使い つまり堕天使です そしてその堕天使と人間の娘の間に生まれる者がみな ネフィリム になるということはどういうことなのでしょうか ロバ ( 雄 ) と馬 ( 雌 ) とを掛け合わせると 騾馬 ( ラバ ) が生まれます ロバと馬の両方の良い面を備えた強い家畜です ところが この騾馬にはひとつ弱点があります その弱点とは子孫を残せないということです 堕天使と人間の娘が結婚して生まれた子どもは 子孫を作れないとすれば サタンと敵意関係を持つことになる女は存在しなくなります つまり 女の子孫は おまえの頭を踏み砕く という神のご計画はそこで阻止されてしまうのです このサタンの策略を打ち砕くために 神は心を痛めながら 洪水によって滅ぼし 人類の将来をノアとその家族にゆだねたのです これが ノアの洪水 の出来事の背景にあるものです (2) 神の御子を十字架につけるという策略 サタンの策略は やがて 女の子孫 である御子イェシュアを十字架で殺すことによって神のご計画を阻止しようとしますが そこでも失敗します なぜなら御子は死からよみがえられたからです サタンの策略はかたちを変えながら 何度も何度も歴史の中で繰り返されます ( たとえば 反ユダヤ主義 ユダヤ人滅亡計画 置換神学などによって ) しかし どれもこれもことごとく失敗します そして 終わりの日におけるサタンの最後の切り札として サタンの息子ともいうべき 反キリスト をこの世におくるのです (3) 悪の三位一体 ( サタン 反キリスト 偽預言者 ) 右の図は 神の聖三位一体と それと対比するサタンの悪の三位一体です 御霊が人々をキリストに導かれるように助けると同様に 偽預言者 ( 黙示録 13:11~17) は 反キリストに人々が従うように惑わします ここにある 御子 は 女の子孫 であり 反キリスト は サタンの子孫 です 御子が御父から権威と力が与えられているように 反キリストもサタンから権威と力が与えられているのです ですから どちらも超人的な霊的な力をもっています 聖三位一体もゆるぎない絆で結ばれていますが 同様に 悪の三位一体にもゆるぎない絆があります 13

2. 反キリストによる全世界の支配 (1) 反キリストの本領を発揮し 自分を神と宣言して拝ませる 悪の三位一体でのサタンは 竜 という象徴で表わされ 反キリスト は 獣 という象徴で表わされます ヨハネ黙示録 13 章 2 節には 竜はこの獣に 自分の力と大きな権威とを与えた と記されています そして この獣は 傲慢なことを言い けがしごとを言う口を与えられ 四十二か月 ( 三年半 ) 活動する権威を与えられた とあります ( 黙示録 13:5) ただしこの四十二か月は 一週の後半の三年半です 最後の一週 ( 七年間 ) を 患難時代 と呼びますが 特に 後半の三年半は 大患難期 と言われます Ⅱテサロニケ 2 章 2~4 節 2:2 主の日がすでに来たかのように言われるのを聞いて すぐに落ち着きを失ったり 心を騒がせたりしないでください 2:3 だれにも どのようにも だまされないようにしなさい なぜなら まず背教が起こり 不法の人 すなわち滅びの子が現れなければ 主の日は来ないからです 2:4 彼は すべて神と呼ばれるもの また礼拝されるものに反抗し その上に自分を高く上げ 神の宮の中に座を設け 自分こそ神であると宣言します 4 節にある 神の宮 とは 第三神殿がすでに建っていると考えられます そこに自分の座を設けて 自分が神であることを宣言するのです それは後半の三年半の 大患難期 の始まりです しかし注目すべきことは 反キリストがサタンの化身として本領を発揮できるのはわずか三年半だけだということです とはいえ 人類はこの三年半だけでも 神からの自由を選んで獣を拝んだ愚かさを十分に経験させられることになるのです 黙示録 13 章 7~8 節 7 彼はまた聖徒たちに戦いをいどんで打ち勝つことが許され また あらゆる部族 民族 国語 国民を支配する権威を与えられた 8 地に住む者で ほふられた小羊のいのちの書に 世の初めからその名の書きしるされていない者はみな 彼を拝むようになる もし 御霊の証印を押されている者であれば いのちの書に書き記されており 反キリストが登場してこの世を支配することになったとしても 神がなんらかの形で守られると考えられます ですから安心しましょう むしろ 今という時点でイェシュアをキリストと信じる者は無条件に神の子どもとされて 御霊による証印を押されます 14

(2) サタンの 6 という数字に対する愛着 サタンは自分の化身である反キリスト ( 獣 ) を通して 全世界を自分の支配下に置くのです つまり 獣の独裁政治 となります 偽預言者はこの獣を拝まない者をみな殺させ すべての人々に その右手かその額に獣の名 あるいは その名の数字 (666) の刻印を受けさせ その数字の刻印を持っている者以外は だれも 買うことも 売ることもできないようにします ( 黙示録 13:15~17) つまり この刻印を受けていないと社会システムの中では生きられないということなのです しかし この刻印を受けるということは 反キリストが神であることを自ら認めたことを意味します ですから 知らずに刻印を受けていたということはありません それゆえに 刻印を受けることは神の怒りにふれることになります ところで この 666 という獣の数字はとても有名です 何ゆえに 666 なのでしょうか それは 言葉 ( 文字 ) を数字に変えることで 深い意味をもたせている数の暗号 ( ゲマトリア ) です 6 は 三位一体の第 1 位格 第 2 位格 第 3 位格の数 1, 2, 3 の合計に等しい数です かけ合せたものにも等しい数です 6=1+2+3 6=1 2 3 つまり サタンは明らかに 6 という数字を用いて 三位一体なる神の真似をしようとしているのです さらに イェシュアはサタンを 偽りの父 と呼びましたが ( ヨハネ 8:44) 父 のヘブル語は アバ ですが それをギリシア語表記にすると αββα となり これを数字に変換すると 1+2+2+1=6 となります サタンは 偽りの父 です 神の真似をしようとしているのです サタンは 6 や 666 を好んで用います たとえば バビロンの王ネブカデネザルは 金の像を作り それを拝ませようとしました その金の像の高さは 60 キュビト 幅は 6 キュビトでした ( ダニエル 3:1) またこの偶像のまわりではさまざまな楽器が演奏されましたが その楽器の数は 6 つでした ( ダニエル 3:5) そして 終わりの日の反キリスト( 獣 ) の後半の活動期間である 42 ヶ月 ( 三年半 ) も 42=6 6+6 で表わすことができるのです 刻印 ( カラグマ χάραγμα) ということばは黙示録では 7 回使われています (13:16, 17/14:9, 11/16:2/19:20/20:4) この獣の刻印をひとたび受けた者は 決して救われることはできません 彼らはひどい悪性のはれものに悩まされ やがては火と硫黄で永遠に苦しめられます しかし この獣を拝まず この獣の刻印を押されなかった人たちは 当然 殉教しますが 彼らは千年王国においてよみがえり キリストとともに千年の間王となることが預言されています ( 黙示録 20:4) とすれば たとえ殉教してでも 獣の側につかないことです 獣 が現われる時には 多くの人から 救世主 のようにあがめられる存在となります まさに平和を実現する者として人々から歓迎されます ユダヤ人の指導者とも七年の平和条約を結びますが その平和は偽りです ひとたび 獣 が世界の権力を握ると身を翻して 契約を破り 自らを神とするのです 3. 反キリストの現われの前に携挙がある どのようなプロセスで反キリストが現われるか そのことについてお話ししたいと思います 結論を先に言いますと 反キリストが現われる前に キリスト者は携挙されるということをお話ししたいと思います 実は これから話すことが今回のハイライトです テキストはⅡテサロニケ 2 章です ( 別のプリント参照 ) 15

テサロニケの手紙第二が なぜ書かれたのかと言えば イェシュアが再び来られること すなわち キリストの再臨 と 私たち すなわち 聖徒 が主のみもとに集められること すなわち 携挙 に関して テサロニケ教会の中に混乱が生じていたからです 換言すると テサロニケ教会の中に 聖徒を天に引き上げるためのキリストの空中再臨と 大患難期の後に反キリストを滅ぼすために再臨されるキリストの地上再臨とを 混同する者たちが現われたことで それを明確にするためにパウロはこの手紙 ( 第二 ) を書いたのです テサロニケの教会に対して 主の日 がすでに来たということを聞いても 落ち着きを失ったり 心を騒がせたりしないように だまされないようにしてください とパウロは言っています つまりパウロは 主の日 が来るには 決まった順序があるということを教えようとしているのです その順序とは 新改訳によれば (1) まず背教が起こる (2) 不法の人( 反キリスト 滅びの子 ) が現われる (3) そして 主の日 つまりキリストの再臨が来る ここで問題なのは まずは背教が起こる と訳されていることです この 背教 と訳された原語は へ (ή) アポスタシア(άποστασία) です アポスタシアは 離れる を意味する アポ と 立つ を意味する ヒステーミ の合成語で 離れて立つ という意味です ですから ここは まず その離別 と訳すべきだとエマオ出版の山岸登氏は注解しています 冠詞付の離別 とは 離れる事 すなわち 携挙 を意味しています それゆえここを 背教 と訳すことは誤りだとしています ちなみに 新共同訳も 反逆 と訳しています これも間違いということになります 2 章 1 節に 私たちが主のみもとに集められること とありますから ここは ( 主の日が来る前に ) まずその離別 ( 携挙 ) があり その次にあの不法の人 すなわち 滅びの子 が現われなければならないからです と訳すべきだとしています アポスタシア についてのこの見解は 英訳聖書の翻訳の歴史においも KJV 訳以来 離れる 離れること と訳されて来たと山岸氏は述べています もしこの見解が正しければ 患難期前再臨 ( 空中再臨による携挙 ) 説の有力な聖書的根拠となります もうひとつ このことに関する重要な節の理解として 6 節と 7 節があります 新改訳では 6 あなたがたが知っているとおり 彼がその定められた時に現れるようにと いま引き止めているものがあるのです 7 不法の秘密はすでに働いています しかし今は引き止める者があって 自分が取り除かれる時まで引き止めているのです 8 その時になると 不法の人が現れますが 上記の太文字でしるされている箇所 いま引き止めているものがある しかし今引き止める者があって 自分が取り除かれる時まで引き止めている ということばはどういう意味なのでしょうか それは 不法の人が彼に定められている時に姿を現わすのを 引き止めている者があるということです すでに神に反逆する働きはひそかになされてはいても それが公然となされるために 引き止めている者がまず取り除かれる つまり 引き止めているものがその役から身を引かされる時 はじめて恐るべき不法を働く者 ( 反キリスト ) が必 16

ず現われるということです とすれば 引き止めているのは 教会のことだと考えられます 4. 反キリストの最期 反キリストの最期は キリストの再臨によってもたらされます 神とサタンの最終決戦の場は ハルマゲドン です ハル はヘブル語で 山 の意です マゲドン は メギド で メギドの山 となります そこに悪の勢力が最終的に神と対決するために集結します しかし そこで神の最終的な勝利が確定し 千年王国が到来します メシア王国の実現です サタンは千年の間 底知れぬところに投げ込まれます この千年王国の祝福については 時を改めて 学びたいと思います 17