知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

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Taro-小学校第5学年国語科「ゆる

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Microsoft Word - 小学校第6学年国語科「鳥獣戯画を読む」

国語科学習指導案

Microsoft Word - 第3学年国語科学習指導案 .docx

問い1, 問い2のどちらも誤答した児童は, しかし や ~が というような逆説の接続詞の意味を読み取ることができずその前に書かれている内容を選択している また, 問い3では, 文章の一部を読んだだけで答えを選択している児童が多かった これらのことから, 本学級の児童は, 接続詞の意味をしっかりと捉え

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し, 定期的に評価することで 自己の考え を自覚する場面を意図的に設定している 本教材の学習においては, 様々な情報の中から必要な情報を取り出し, 整理 分析し, それに基づいた自分の考えを表現する活動を通して, 自己の考えの深まりや広がり を実感させることによって, 課題改善につなげたいと考えてい

第 5 学年 社会科学習指導案 1 単元名自動車をつくる工業 2 目標 我が国の自動車工業の様子に関心を持って意欲的に調べ, 働く人々の工夫や努力によって国民生活を支える我が国の工業生産の役割や発展について考えようとしている ( 社会的事象への関心 意欲 態度 ) 我が国の自動車工業について調べた事

4 本単元と情報リテラシーの関わり 課題設定担任による 説明会におけるデモンストレーションを見ることを通して 本単元を貫く言語活動としての これぞ和の文化! おすすめの 和の文化 を調べて説明会を開こう を知り 見通しを持たせ学校司書による関連図書紹介を通して 和の文化への関心を高め 進んで調べよう

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6. 単元の展開 ( 全 6 間 ) 学習活動 単元の見通しを持つ 2. 学習計画を立てる 3. 本文を読み, 感想を書く 内容に関する感想 書き方に関する感想 4. 感想や疑問を交流する 指導上のポイント ( ) 学習活動に即した評価規準 ( 関 読 言 ) 既習事項を振り返らせ,

国語科第 1 学年熊野町立熊野中学校指導者森島登紀子 単元名 根拠を明確にして書こう 本単元で育成する資質 能力 自ら考え判断する力, 読解力 情報収集能力 1 日 時平成 29 年 11 月 16 日 5 校時 2 場 所 1 年 3 組教室 3 学年 学級第 1 学年 3 組 (27 名男子 1

Microsoft Word - chojugiga_sidoan_new.docx

Microsoft Word - 【提言2】④新聞70(最終).doc

Taro-【HP用】指導案.jtd

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Microsoft Word - 中学校数学(福島).doc

第○学年 ○○科指導計画

指導内容科目国語総合の具体的な指導目標評価の観点 方法 読むこと 書くこと 対象を的確に説明したり描写したりするなど 適切な表現の下かを考えて読む 常用漢字の大体を読み 書くことができ 文や文章の中で使うことができる 与えられた題材に即して 自分が体験したことや考えたこと 身の回りのことなどから 相

第 1 学年国語科学習指導案 日時 平成 27 年 11 月 11 日 ( 水 ) 授業 2 場所 八幡平市立西根中学校 1 年 2 組教室 学級 1 年 2 組 ( 男子 17 名女子 13 名計 30 名 ) 授業者佐々木朋子 1 単元名いにしえの心にふれる蓬莱の玉の枝 竹取物語 から 2 単元

調査の概要 1 目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し その改善を図るとともに そのような取組を通じて 教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立する また 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の

けて考察し, 自分の考えを表現している 3 電磁石の極の変化と電流の向きとを関係付けて考え, 自分の考えを表現している 指導計画 ( 全 10 時間 ) 第 1 次 電磁石のはたらき (2 時間 ) 知 1, 思 1 第 2 次 電磁石の強さが変わる条件 (4 時間 ) 思 2, 技 1, 知 2

中学校第 3 学年国語科学習指導案 日時平成 28 年 月 日第 校時対象第 3 学年 組学校名 中学校授業者 1 教材名 故郷 2 単元の目標 情景や人物を描写する語句や表現を読み取り 内容への理解を深めることができる 作品を通して 社会の中での人間の生き方について考え 自分の意見をもつことができ

untitled

価 がら読んでいる 語句には性質や役割の上で類別 規 文章を読んで考えたこ があることを理解している 準 とを発表し合い 一人 指示語や接続語が文と文との意 一人の感じ方につい 味のつながりに果たす役割を理 て 違いのあることに 解し 使っている 気付いている 学 登場人物の思いを想像し 時代の状況

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H30全国HP

国語科学習指導案様式(案)

(3) 文語の決まりや音読の仕方を知り, 古文を音読して古文特有のリズムを味わいながら古典の世界に 触れ, 古典には様々な種類の作品があることを知ることができる ( 伝統的な言語文化と国語の特質 に関する事項 ) 3 本単元における言語活動 昔話とその原典である古典を読み比べ, その内容の違いや古文

解答類型

座標軸の入ったワークシートで整理して, 次の単元 もっとすばらしい自分へ~ 自分向上プロジェクト~ につなげていく 整理 分析 協同的な学習について児童がスクラップした新聞記事の人物や, 身近な地域の人を定期的に紹介し合う場を設けることで, 自分が知らなかった様々な かがやいている人 がいることを知

作中の価値観や人生観がどのように異なっているか または同じところはどこかなどを考えさせる 枕草子 については主に季節感を捉えさせ 自分の季節感を記述し発表したり 互いに鑑賞し合ったりする学習活動としていく さらに 矛盾 では 漢文に慣れるとともに様々な故事成語について知識を深め 我が国の文化に根ざし

(Microsoft Word - \207U\202P.doc)

指導方法等の改善計画について

平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果の概要 ( 和歌山県海草地方 ) 1 調査の概要 (1) 調査日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) (2) 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し

5 単元の評価規準と学習活動における具体の評価規準 単元の評価規準 学習活動における具体の評価規準 ア関心 意欲 態度イ読む能力ウ知識 理解 本文の読解を通じて 科学 について改めて問い直し 新たな視点で考えようとすることができる 学習指導要領 国語総合 3- (6)- ウ -( オ ) 1 科学

英語科学習指導案 京都教育大学附属桃山中学校 指導者 : 津田優子 1. 指導日時平成 30 年 2 月 2 日 ( 金 ) 公開授業 Ⅱ(10:45~11:35) 2. 指導学級 ( 場所 ) 第 2 学年 3 組 ( 男子 20 名女子 17 名計 37 名 ) 3. 場所京都教育大学附属桃山中

3 人権教育の視点英語科の授業を通して 文化や習慣には多様性があることを理解させる そしてその中から 表現の仕方の違いや考え方の違いに気づかせ 互いに違いを認め合い尊重しながら共に生きようとする態度 他者 文化に興味 関心をもち 良い人間関係を築きながら生活する力を持った生徒を育成したい そこでこの

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Taro-5年研究のまとめ

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第1学年国語科学習指導案

調査の概要 1 目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し その改善を図るとともに 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等に役立てる さらに そのような取組を通じて 教育に関する継続的な検証改善サイ

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1 学期末実施の初見の説明文 ( サクラソウとトラマルハナバチ ) についてのワークテスト ( ぶんけい ) の正答率は 以下のとおりである 正答率設問本教材とのつながり誤答部分点正答 1トラマルハナバチのどんなところが サクラソウに合っていますか 二つ書きましょう 2サクラソウとトラマルハナバチは

Microsoft Word - 6年国語「パネルディスカッションをしよう」

第1学年国語科学習指導案

単元の学習を進めるに当たっては, 下記の5つの言語意識を明確にする 相手意識 学級の友達や家の人に 目的意識 動物の赤ちゃんの特徴を分かってもらうために 場面 状況意識 どうぶつの赤ちゃんずかん を作る 方法意識 どうぶつの赤ちゃん で読み取ったことをもとに, カードを作る 評価意識 動物の赤ちゃん

第 2 章 知 徳 体 のバランスのとれた基礎 基本の徹底 基礎 基本 の定着 教育基本法 学校教育法の改正により, 教育の目標 義務教育の目標が定められるとともに, 学力の重要な三つの要素が規定された 本県では, 基礎 基本 定着状況調査や高等学校学力調査を実施することにより, 児童生徒の学力や学

7 児童の実態 書くこと に関わる活動では これまでに 読書生活について考えよう の単元において アンケートを作成して自分が知りたい情報を集め それを整理して表やグラフにして表すとともに 自分の考えや感想を交えて報告書の形に表す活動を行った また 新聞を作ろう の単元では 社会科の学習と関連して ご

Taro-H29結果概要(5月25日最終)

第1学年国語科学習指導案

るようにしていく 深く考える力教材文で述べられているロボットや, 図鑑や事典などで収集したロボットのそれぞれの違いやよさを比較するために, ベン図 を用いて視覚的に理解を促す また, 自分の既有のロボットについての認識と教材文を結び付けて考えさせることにより, ロボットのよさに気付かせていきたいが,

Microsoft Word - 全国調査分析(H30算数)

平成23年度第2回学力向上対策会議協議資料  <遠野市立綾織小学校>

第 2 学年 理科学習指導案 平成 29 年 1 月 1 7 日 ( 火 ) 場所理科室 1 単元名電流とその利用 イ電流と磁界 ( イ ) 磁界中の電流が受ける力 2 単元について ( 1 ) 生徒観略 ( 2 ) 単元観生徒は 小学校第 3 学年で 磁石の性質 第 4 学年で 電気の働き 第 5

2 単元の目標 暮らしの中の 和 と 洋 の違いに関心を持ち, くらしの中の和と洋なるほど新聞 を作るために, 目的に応じて引用したり要約したりしようとする 国語への関心 意欲 態度 目的に応じて, 中心となる語や文をとらえて段落相互の関係や事実と意見との関係を考え, 文章を読むことができる 読むこ

4 単元の評価規準 コミュニケーションへの関心 意欲 態度 外国語表現の能力 外国語理解の能力 言語や文化についての知識 理解 与えられた話題に対し 聞いたり読んだりした 1 比較構文の用法を理解 て, ペアで協力して積極 こと, 学んだことや経 している 的に自分の意見や考えを 験したことに基づき

第○学年 ○○科指導計画

H27 国語

Microsoft PowerPoint - 中学校学習評価.pptx

(6) 調査結果の取扱いに関する配慮事項調査結果については 調査の目的を達成するため 自らの教育及び教育施策の改善 各児童生徒の全般的な学習状況の改善等につなげることが重要であることに留意し 適切に取り扱うものとする 調査結果の公表に関しては 教育委員会や学校が 保護者や地域住民に対して説明責任を果

トコラージュ というメディアの形態を提案する 本単元では 説明文の 構成メモ をフォトコラージュの形でまとめる このことにより 資料を活用して説明文を書くことが容易になる フォトコラージュとは次に示すように 2 枚以上の写真と それに対する説明文を対応させた情報伝達の形式である 本学級では 社会科の

第1学年国語科学習指導案

本単元における本質的な問い 芭蕉はどのような思いで おくのほそ道 を書いたのだろうか 永続的理解 芭蕉は俳句の芸術性を高めるため旅に出て, 推敲を重ねて虚構を交えることで文学的価値を高めようとした パフォーマンス課題 江戸時代前期, 松尾芭蕉の書いた俳諧紀行文 おくのほそ道 は, 多くの人に愛され,

5 児童の実態と主題に迫るための手だて (1) 児童の実態本学級の児童は明るく 男女の仲もよい いろいろな場面で声を掛け合ったり 仕事を手伝ったりできる児童も多い 話し合い活動では 友達の意見のいいところを取り上げて考えをまとめることができたり 人の意見を聞いて自分の考えを変えることができたりする児

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た, 導入で扱うイメージキャラクターについて, デザインやネーミングの意図, 理由について疑問や関心を持つことにより, より北広島町に興味を持つことが可能となる その他, 調べる際に新聞記事を利用することにより, 記事をスクラップすることができる 記録性 に優れ, 疑問を解決するための手立て, 情報

第○学年○組 学習指導案

さらに自ら調べようと意欲を高めるだろう 2 児童観児童は 文字を50 音すべて学習し 少しずつ読める字や書ける字が増えてきた これまでに音読をしたり 想像したことを話したりしながら ある程度のまとまった文章がよめるようになってきている 5 月の教材 とんこととん では 登場人物のしたことを中心に想像

Microsoft Word - 英語科指導案 公開研 2学年_H _.docm

ホームページ掲載資料 平成 30 年度 全国学力 学習状況調査結果 ( 上尾市立小 中学校概要 ) 平成 30 年 4 月 17 日実施 上尾市教育委員会

指導観学習を進めるにあたって, 教師が宿泊体験学習に関する新聞記事を書き, 視覚化しておくことで, 児童に本単元の具体的なゴールイメージを持たせたい その際, 完成した新聞を廊下に掲示し, 全校のみんなに見てもらうことを伝え, 相手意識を持って学習に取り組もうとする意欲を持たせたい そして, 新聞は

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4 全体計画 ( 総時数 6 時間 ) 主な学習活動 時数 教師のかかわり 評価の観点 ( 求める子どもの姿 ) 新聞について興味をもち, 投 1 新聞への興味をもつことができるよう 関心 意欲 態度 書の特徴を知る に, 実際の新聞をもとに, 投書の内容 新聞について興味をもち, を取り上げる 投

H26関ブロ美術プレ大会学習指導案(完成版)

平成29年度 中学校国語科教育

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文章構成の在り方を実感できる「読むこと」の学習指導

7 本時の指導構想 (1) 本時のねらい本時は, 前時までの活動を受けて, 単元テーマ なぜ働くのだろう について, さらに考えを深めるための自己課題を設定させる () 論理の意識化を図る学習活動 に関わって 考えがいのある課題設定 学習課題を 職業調べの自己課題を設定する と設定する ( 学習課題

算数科学習指導案 指導者中野智子 1 日時平成 30 年 10 月 19 日 ( 金 ) 第 6 校時 2 学年第 6 学年 1 組男子 12 名女子 9 名計 21 名 3 単元名資料の調べ方 4 単元について (1) 単元観本単元は, 小学校学習指導要領第 6 学年の内容 [D データの活用 ]

平成23年度全国学力・学習状況調査問題を活用した結果の分析   資料

Microsoft Word - 学習指導案(公民的分野 ②).doc

Microsoft PowerPoint - syogaku [互換モード]

平成 30 年 1 月平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果と改善の方向 青森市立大野小学校 1 調査実施日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) 2 実施児童数第 6 学年 92 人 3 平均正答率 (%) 調 査 教 科 本 校 本 県 全 国 全国との差 国語 A( 主として知識

Microsoft Word - 社会科

指導方法等の改善計画について

(Microsoft Word - \216O\214\264\216s\227\247 \216\205\215\350\217\2541.doc)

から抜粋 ) を用意する その中から自分の興味のある資料を選択させ 主体的に文章が書けるようにする その後 書き上げた文章が説得力のある文章であるか 友だち同士で読み比べたり 校内の先生方に読んでいただいたりしながら 自分の文章を評価してもらうようにする そのことにより 児童が文章を書き換えることで

○学部 ○○科 学習指導案

国語科学習指導案 平成 25 年 6 月 25 日 ( 火 ) 5 校時 第 3 学年 A 組 ( 男子 12 名, 女子 15 名計 27 名 ) 授業教室 3A 教室 指導者相田健太郎 (T1) 柿内香予 (T2) 1 単元の学習指導について (1) 単元名 近現代の短歌 俳句 読もう 詠もう短

平成 21 年度全国学力 学習状況調査結果の概要と分析及び改善計画 調査実施期日 平成 21 年 10 月 2 日 ( 金 ) 教務部 平成 21 年 4 月 21 日 ( 火 )AM8:50~11:50 調査実施学級数等 三次市立十日市小学校第 6 学年い ろ は に組 (95 名 ) 教科に関す

項目評価規準評価方法状況 C の生徒への対応 関心意欲態度 1 自の考えを持ち 積極的に交流 討論している 2 自らの言葉で 中学生にかりやすく紹介文を書こうとしている 交流 討論で得た仲間の意見を取り入れて 自らの考えを深めるよう促す 参考例を示したり 書き出しを例示したりして 参考にするように指

調査の概要 1 目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し その改善を図るとともに そのような取組を通じて 教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立する また 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の

第 2 学年 * 組保健体育科 ( 保健分野 ) 学習指導案 1 単元名生涯の各段階における健康 ( イ ) 結婚生活と健康 指導者間中大介 2 単元の目標 生涯の各段階における健康について, 課題の解決に向けての話し合いや模擬授業, ディベート形式のディスカッションなどの学習活動に意欲的に取り組む

2 児童への事前調査 調 査 事 項 好き どちらかとどちらかというと好きいうと嫌い 嫌い Q1 国語の学習は, 好きですか Q2 説明文の学習は, 好きですか Q3 物語の学習は, 好きですか Q4 話し合う学習は, 好きですか Q

Transcription:

1 単元構想図 第 1 学年国語科学習指導案 平成 28 年 10 月 24 日 ( 月 ) 第 5 校時高知市立愛宕中学校 1 年 4 組生徒数 36 名指導者菊池園 単元名 シカの 落ち穂拾い フィールドノートの記録から ( 光村図書 国語 1 )( 全 6 時間 ) 第 1 次 1 時 学習の流れ 単元を貫く課題解決的な活動 図表を用いた記録の文章を書くこと を知り 学習の見通しをもつ あかしいせいとも 図表や見出しを抜いた本文を読ませ どんな図表が必要かを考え 図表の役割を理解させる 意識の流れ 生徒の実態 自分で考えることが苦手で 指示や解答を待つ生徒も少なくない 説明的文章の読み取りが苦手な生徒が多く 論理的な文章を書くことにも慣れていないため 理科の実験レポートの作成にも苦戦している 第 1 次 2 時 3 時 小見出しごとに内容をまとめ 筆者の論理の展開をつかむ 文章と図表との関連を捉え 図表の役割や効果を考える 説明されている事実と図表との関係を整理し 要旨を捉えさせる 文章と図表との関係について 表で整理することで 図表の役割や効果を考えさせる 文字だけの本文よりも 図や表があると内容が分かりやすい 小見出しがあることで どんな内容が書かれているかが分かりやすくなる 図表があることで分かりやすい文章になる 第 1 次 4 時 論理の展開 図表の用い方を整理し 記録の文章の特徴をまとめる 文章と図表との関連を基に 図表の役割や効果を整理し 記録の文章の特徴をまとめさせる 文章に 図や表が加わることで より分かりやすい文章になるし 説得力も増す 図や表は 記録をとって文章を書く場合に必要だ 理科のレポートや総合のまとめに役立てよう 第 2 次 1 時 2 時 本文を参考に 図表を添えて説明的文章を書く 収集した材料を整理し 文章の構成を考えさせる グループで 図表の用い方や説明の仕方等意見交流させる 伝えたいことを分かりやすく伝えるために また 説得力をもたせるために どんな図表があるとよいかを考えることができた 単元でつけたい力 図表から情報を読み取る力 また 図表と文章の関係を捉える力 事実と意見を読み分け その関係を捉える力 学習したことを実生活に生かし 図表を添えて説明的文章を書くことができる力

2 単元について (1) 単元観生徒が日々の生活で読む様々な文章には 説明や記録の文章も多く存在する また 学校生活や社会生活の中で 自分たちが調べたり体験したりしたことを正確に わかりやすく人に伝えなければならない場も多く存在する その記録や説明の文章には 図表が使われていることが多く 書き手が伝えたいことをより正確に読み取る また 伝えるためには 文章と図表の関係性や図表の役割とその効果を理解することが重要である 本単元は シカの採食行動について興味を持った筆者が 実際の研究過程に沿って 観察 仮説設定 検証 考察という構成で記録的に記述した文章であり C(1) イにある 文章の中心的な部分と付加的な部分 事実と意見など を読み分けやすい文章になっていると考える また 図表が多く使われていることから 示された図表から情報を読み取るだけでなく 文章と図表との関連や図表の役割とその効果についても考えさせることで C(1) エ 文章の構成や展開 表現の特徴を分析的にとらえ その工夫や効果について自分の考えをもつ ことにつなげたい また 言語活動例 B(2) イ 図表などを用いた説明や記録の文章を書くこと を位置付けることで 教科書教材を使って読む学習の際に身に付けたことを 実際のデータを基にし 個人で説明的文章を書く際に生かしていくことができるようにしたい (2) 生徒観平成 28 年度の標準学力調査では 国語への関心 意欲 態度 は 70.5% と期待正答率よりも 2.2% 高い しかし 学年当初に行ったアンケートでは国語が好きと答えた生徒は 約 4 割であった また 読むことの領域では 目標値を 2.7% 上回っているが 説明文の内容の読み取りのうち 文章の構成や展開を捉えることができる は 2.2% 文章の展開に即して要旨を捉えることができる は 1.4% 全国正答率から低い 書くこと の領域については 全国正答率を上回る問題はゼロである 実際 本学級の生徒は 1 学期に ダイコンと大きな根? で接続詞に着目して 段落の役割 段落と段落のつながり を考える学習をしたが 接続詞の働きを十分に理解しているとは言い難い 接続詞や指示語 一つ一つの言葉にこだわって文章を読み解いていくのは物語的文章 説明的文章を問わず苦手である 理科の実験レポートでも 事実と意見をきちんと分けて書くことや 図表をうまくレポートの中に入れられない生徒がかなりいる これは 国語科で教材を読む際に 内容理解が中心となり 構成や論理の展開に着目して読むことへの意識が弱いためであると同時に 読み取ったことを利用して 説明的文章をあまり書かせていなかったからではないかと考える 今回は 筆者の考えとそれを支える根拠 ( 事実 ) に着目して読ませるとともに 豊富に提示されている図表の効果にも触れることで 分かりやすい文章 説得力がある文章 の書かれ方やその特徴を捉えさせたい (3) 指導観 図表を用いた説明的文章を書く という単元を貫く課題解決的な活動を位置付けることで 主体的に子どもたちが学習に臨むことができると考える 第 1 次では 教科書教材を使って 文章と図表の関連を考えながら記録の文章を読む学習を行う その後 第 2 次では 教科書教材をモデルとして 図表などを用いた説明的文章を書く学習を行うことで学習の定着を一層図りたいと考えている 第 1 次の導入では 題名ともなっているミレーの 落ち穂拾い を使い 生徒に興味 関心をもたせた後 学習全体の見通し 本単元で身につけさせたい力を明確にし ゴールイメージをもたせたい まず 図表や見出しを抜いた形の文章を読ませ 文章だけでは分かりにくい部分や そこに必要な図表を考えさせることによって 図表の役割を理解させたい 次に 文章と図表との対応関係を適切に捉えるために どの語 ( どの文 ) が図表中のどの部分に対応しているかを具体的に照らし合わせながら 考えることで読みを深めることができると考える 本時では 図表から分かること 文章から分かること 両方から分かることを整理させることで 図表の効果 文章と図表を関連させることでの分かりやすさ 説得力ということを捉えさせることができると考える また 個人 グループ 個人という思考過程を踏むことで 一人一人の考えを深めることにつなげたい そして 文章と図表とを関連させて読むことを通して学んだことから 記録文の特徴や図表の効果についてまとめ そのことを活用して説明的文章を書かせたい 第 2 次では 自分が決めたテーマに基づき 実際に説明的文章を書く場面を設定し 自分の考えを分かりやすく説明したり 説得力をもたせたりするための効果的な図表の用い方を考えさせたい

3 単元の目標 文章と図表との関係を整理し 図表が果たしている役割や効果について 自分の考えを持つことができる 文章と図表との対応を考えて 分かりやすい文章を書くことができる 4 単元の評価規準 国語への関心 意欲 態度書く能力読む能力 文章と図表との関連を捉えながら 説明の文章を読もうとしている 図表を用いて説明する効果などを考え 分かりやすい文章を書こうとしている 図表を示して説明する部分を意識しながら 段落を組み立てている (1) イ 説明されている事実と図表との関係を整理し 文章の要旨を捉えている (1) イ 説明の文章を展開する上で図表が果たしている役割を捉え その効果について自分の考えをもっている (1) エ 言語についての 知識 理解 技能 文章を読んで意味の分からない語句を辞書で調べ 文脈上の意味を考えている (1) イ ( イ ) 図表を説明するときに指示語や接続詞を工夫して使っている (1) イ ( エ ) MEMO

5 指導と評価の計画 ( 全 6 時間 ) 次学習内容 ( 時数 ) 1 単元を貫く課題解決的な活動 図表を用いた記録の文章を書くこと を知り 学習の見通しをもつ 図表や見出しを抜いた シカの落ち穂拾い を読み どんな図表が必要かを考え 図表の役割を理解する 小見出しごとに内容をまとめ 筆者の調査の流れをつかむ 文章と図表との関連を捉え 全体の構成や文章の内容を理解する 文章と図表のどの部分が対応しているかを考えながら読み 図表の役割や効果を考える ( 本時 ) 文章と図表との関連を基に 文章における図表の役割や効果や整理し 記録の文章の特徴をまとめる 2 説明的文章を書くために 収集した材料を整理し 文章の構成を考える 文章に対応する必要な図表を考え 下書きを書く 説明的文章を仕上げ 図表の用い方や説明の仕方等グループで意見交流を行う 評 価 関書読言 評価規準 評価方法 説明されている事実と図表との関係 ワークシート を整理し 図表の役割を理解してい 観察 る 読(1) イ 文章を読んで意味の分からない語句 を辞書で調べ 文脈上の意味を考えて いる 言(1) イ ( イ ) 文章と図表との関連を捉えながら 説明の文章を読もうとしている 関 説明されている事実と図表との関係を整理し 文章の要旨を捉えている 読 (1) イ 説明の文章を展開する上で図表が果たしている役割を捉え その効果について考えている 読 (1) エ 文章と図表との関連を捉えながら 説明の文章を読もうとしている 関 説明の文章を展開する上で図表が果たしている役割を捉え その効果について自分の考えをもっている 読 (1) エ 文章に適した図表を検討するとともに, 文章と図表の関連を考えながら, 説明的文章の下書きをしている 書 (1) イ 図表を説明するときに指示語や接続詞を工夫して使っている 言 (1) イ ( エ ) 図表を用いた説明の効果などを考え 分かりやすい文章を書こうとしている 関 図表を示して説明する部分を意識しながら 段落を組み立てている 書 (1) イ ワークシート観察 ワークシート観察

6 本時の展開本時の目標 図表と対応する文章を確認し 図表の役割やその効果について考えることができる 観点別評価規準 説明の文章を展開する上で図表が果たしている役割を捉え その効果について考えている 読 (1) エ 準備物 電子黒板 ワークシート 掲示物 教科書 ホワイトボード ペン 学習の展開 学習活動 指導上の留意事項 評価規準 評価方法 1 前時の復習をし 本時の目標を確認する 前時までのワークシートを振り返り 文章と図表との対応関係を確認する 学習課題 文章 図表それぞれから読み取れることを捉え 図表の役割や効果について考えよう 2 文章と図表との関連を 図表からしか分からないこと の観点で整理し 表にまとめる ( 図表と対応する文章の確認 ) 3 整理したことを基に 気づいたことを交流する 個人でワークシートにまとめさせる 個人で考えたことを基に グループで意見を交流させる 自分の意見を述べる際には 根拠を示すように指導する 整理したことから 図表が文章の内容をより分かりやすくするために使われていること押さえさせる 説明の文章を展開する上で図表が果たしている役割を捉え その効果について考えている 読 (1) エ 4 文章と図表との関連を整理し 表にまとめる 5 整理したことを基に 図表が果たしている役割や効果について考え 交流する 文章と図表との関係において 図表が文章の内容をより分かりやすくするために使われている場合だけでなく 文章が図表の解説になっている場合等 図表が使われている効果や筆者の意図について考えさせる それぞれの図表の特徴にも留意させる グループの考えをホワイトボードにまとめる 6 全体で交流した後 図表の役割 効果について自分の意見をまとめる 7 自己評価表に記入する 8 次時の予告 自己評価をさせる 次時 記録の文章の特徴をまとめることを伝える また 記録文を書く際に示す図表について考えておくことを伝える