2017 年 2 月 1 日 作成者 : 山田さおり 慢性心不全看護エキスパートナース育成コース 1. 目的江南厚生病院に通院あるいは入院している心不全患者に質の高いケアを提供できるようになるために 看護師が慢性心不全看護分野の知識や技術を習得することを目的とする 2. 対象レベルⅡ 以上で各分野の知識と技術習得を希望する者 ( 今年度は院内スタッフを対象にしています ) 期間中 80% 以上参加できる者 3. 研修期間 時間 1 年間の継続教育第 1 期生平成 29 年 5 月 ~ 平成 30 年 2 月月に1 回 10 回 /1 コース学習会は原則第 3 木曜日 17 時 30 分 ~18 時 30 分とする 4. プログラム 内容 日付 第 1 回 心不全看護を行うための基礎知識 平成 29 年 5 月 18 日 第 2 回 フィジカルアセスメントに関する基礎知識 平成 29 年 6 月 15 日 ( 循環機能 呼吸器機能のアセスメント ) 第 3 回 フィジカルアセスメントに関する基礎知識 平成 29 年 7 月 20 日 ( 栄養 代謝機能のアセスメント ) 第 4 回 症状別看護 平成 29 年 8 月 17 日 ( 動悸 心電図の判読方法 ) 第 5 回 症状別看護 平成 29 年 9 月 21 日 ( 浮腫 倦怠感 ) 第 6 回 急性増悪回避のためのセルフケア支援技術 平成 29 年 10 月 19 日 第 7 回 心不全患者のチーム医療に関する基礎知識と 平成 29 年 11 月 16 日 看護師の役割 第 8 回 心不全患者の認知 精神機能のアセスメント 平成 29 年 12 月 21 日 第 9 回 心不全末期 終末期における症状マネジメン 平成 30 年 1 月 18 日 トと意思決定支援 第 10 回 グループディスカッション 平成 30 年 2 月 15 日
5. 教育内容 1) 心不全の基礎知識 GIO: 心不全看護を行うために心不全の基礎知識を習得する SBOs-1: 心臓の役割を説明できる SBOs-2: 心機能の関連因子を述べることができる SBOs-3: 心不全の兆候および症状を述べることができる SBOs-4: 慢性心不全の病態を説明できる SBOs-5: 心不全を起こす疾患を述べることができる SBOs-6: 急性心不全の治療薬について述べることができる SBOs-7: 慢性心不全の治療薬について述べることができる SBOs-8: 心不全時に使用する薬剤のリスクについて述べることができる SBOs-9: 心不全の診断基準 重症度を述べることができる SBOs-10: 心不全の合併症 増悪因子を述べることができる 2) 循環 呼吸機能のアセスメントに関する基礎知識 GIO: 心不全患者の状態 緊急度 重症度が判断できるようになるために 循環 呼吸機能のアセスメントに関する基礎知識を習得する SBOs-1: 循環の生理 生命徴候アセスメントついて述べることができる SBOs-2: 末梢循環のアセスメントについて説明できる SBOs-3: 酸素運搬量について説明できる SBOs-4: 補助循環について述べることができる SBOs-5: 気道 呼吸の視診のポイントを述べることができる SBOs-6: 心不全の呼吸管理について述べることができる SBOs-7: 呼吸困難の症状の定義について述べることができる SBOs-8: 呼吸困難の原因について述べることができる SBOs-9: 呼吸困難が及ぼす影響について述べることができる SBOs-10: 呼吸困難の評価の方法について説明できる SBOs-11: 呼吸困難へのケアについて列挙できる 3) 栄養 代謝機能のアセスメントに関する基礎知識 GIO: 心不全看護における身体機能評価の意義と目的を理解し 具体的なアセスメント技術を学ぶ SBOs-1: 栄養アセスメントの臨床的意義を述べることができる SBOs-2: 栄養評価スクリーニングについて述べることができる 1SGA 2ODA SBOs-3: 栄養不良時に身体所見について述べることができる
SBOs-4: 栄養 代謝機能を整える必要性を述べることができる SBOs-5: 異化と同化について述べることができる SBOs-6: 慢性心不全の栄養を考える時のポイントが述べることができる SBOs-7: 慢性心不全に多い合併症を述べることができる 4) 症状別看護 GIO: 総合的アプローチを通して動悸へのケアが行える SBOs-1: 症状マネジメントのための総合的アプローチについて述べることができる SBOs-2: 動悸の症状の定義について述べられる SBOs-3: 動悸の原因について述べられる SBOs-4: 動悸が及ぼす影響について述べることができる SBOs-5: 動悸を評価する方法について説明できる SBOs-6: 動悸へのケアについて列挙できる SBOs-7: 標準的な心電図の判読方法をのべることができる 5) 症状別看護 GIO: 総合的アプローチを通して浮腫 倦怠感へのケアが行える SBOs-1: 浮腫の定義について述べることができる SBOs-2: 浮腫の原因について述べることができる SBOs-3: 浮腫の及ぼす影響を述べることができる SBOs-4: 浮腫の評価方法について説明できる SBOs-5: 浮腫へのケアについて列挙できる SBOs-6: 倦怠感の定義について述べることができる SBOs-7: 倦怠感の原因について述べることができる SBOs-8: 倦怠感が及ぼす影響について述べることができる SBO-s-9: 倦怠感を評価について述べることができる SBOs-10: 倦怠感へのケアについて列挙できる 6) 急性増悪回避のためのセルフケア支援技術 GIO: 慢性心不全患者の療養生活の支援の方法を習得することができる SBOs-1: 慢性疾患患者の療養上の仕事を述べられる SBOs-2: 病みの軌跡の 9 つの局面を述べることができる SBOs-3: 心疾患の病みの軌跡の特徴を述べることができる SBOs-4: 心疾患の管理を生活に編み込んでいく方法について述べることができる SBOs-5: 心不全患者のセルフモニタリングの概念を述べることができる SBOs-6: 看護師のフィジカルアセスメントがケアになることを述べることができる SBOs-7: 自己効力感を高める支援が必要であることを述べることができる 7) 心不全患者のチーム医療に関する基礎知識と看護師の役割 GIO: 心不全患者の多職種チームによる患者指導 支援の方法を習得する
SBOs-1: チーム医療とは何か説明できる SBOs-2: チーム医療の構成要素について述べることができる SBOs-3: 心不全患者のチーム医療の特徴について述べることができる SBOs-4: 慢性心不全患者に対する包括的疾病管理プログラムについて説明できる SBOs-5: 心臓リハビリテーションの目的について述べることができる SBOs-6: 心臓リハビリテーションにおける看護師の役割を述べることができる SBOs-7: 運動療法時の観察項目を述べることができる 8) 心不全患者の認知 精神機能のアセスメント GIO: 心不全患者の不安 抑うつの関連を説明できる SBOs-1: 不安について述べることできる SBOs-2: 不安の反応について述べることができる SBOs-3: 抑うつについて述べることができる SBOs-4: 精神活動の抑制が及ぼす影響について述べることができる SBOs-5: 心不全患者の不安について述べることができる SBOs-6: 心不全とうつ病の関連について説明できる SBOs-7: 慢性心不全患者がうつ病を発症する危険因子を述べることできる SBOs-8: 睡眠障害が心不全に与える影響を述べることができる SBOs-9: 薬剤性不眠があることを述べることができる SBOs-10: 心不全と OSA CSA の関係を説明できる 9) 心不全末期 終末期に意思決定支援 GIO: 心不全末期 終末期における意思決定支援についての知識を習得する SBOs-1: 医療倫理学の 6 原則を述べることができる SBOs-2: ケアリングの倫理について述べることができる SBOs-3: 末期状態における意思決定支援の必要性を述べることができる SBOs-4: 末期状態に起こる身体的 精神的変化を述べることができる SBOs-5: 末期状態における苦痛緩和の必要性を述べることができる SBOs-6: 予期悲嘆の援助への方法を述べることができる 10) 課題とグループディスカッション GIO: 心不全患者看護における問題点が解決できるようになるために 看護師が抱える問題点と課題を共有する SBOs-1: 自分が感じている部署での問題点を言語化することができる SBOs-2: 問題と感じていることについてデータで示すことができる SBOs-3: 現状の分析し 解決策を立案することができる SBOs-4: 解決策を実施した結果をまとめることができる SBOs-5: 結果を評価し 次の課題を抽出することができる SBOs-6: 自部署での活動について発表することができる SBOs-7: 他のメンバーの発表について意見を述べることができる
6. 方略 1) 講義 2) 演習 3) ディスカッション 7. 評価技術に関しては 研修後各部署での実践において評価する 出席率 自部署での課題に対する取り組み状況で総合的に評価する 9 月までの間で各部署における問題点の明確化と課題と解決策立案 10 月から各部署で課題に対する取り組み 1 月に課題に関するまとめとレポート提出 2 月に課題に対する共有