資料② 保育課題 - コピー

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公務員保育士に期待される役割

流山市子ども・子育て会議

平成 26 年 8 月 仙台市 認可保育所利用申請者数 15,077 人 14,340 人 13,826 人 認可保育所入所者数 13,994 人 13,401 人 13,069 人 市の保育施策で対応している児童数 人 174 人 157 人 待機児童数 人 533 人 4

教育 保育提供体制 平成 27 年度 見込量 確 ( 提保供方量策 ) 子ども 子育て支援事業の確保方策について 市全域 認定こども園 保育所 地域型保育 1 号認定 2 号認定 3 号認定 3 歳以上教育希望 3 歳以上教育希望 3 歳以上保育必要 1~2 歳保育必要 0 歳保育必要

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幼児期の教育 保育の需給計画 ( 平成 28 年度実績 ) の点検 評価結果について 資料 2 1 需給計画の策定 かながわ子どもみらいプラン においては 待機児童の解消を図り 子育て家庭のニーズにあった就学前児童の教育 保育の提供体制の充実を計画的に進めるため 各年度 ( 平成 27 年度 ~ 平

茨木市待機児童解消保育所等整備計画 ( 平成 30~32(2020) 年度 ) 平成 30 年 12 月 茨木市

平成 28 年度施策評価シート 基本目標 1 みんなで支え合い 未来につなぐまちづくり 基本施策 3 多世代連携による子育て支援の充実 単位施策名称 1 子育て世代への重点支援所管部 施策の方向性 結婚 妊娠 出産 育児 ( 未就園児 ) の切れ目のない支援を行う仕組みづくりを構築し 結婚支援を含め


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子ども・子育て支援新制度の解説資料 1.制度概要 その1

1 調査目的 今年度策定する 津山市総合戦略 で 子どもを産み 育てやすい環境づくりに 向けた取組みを進めるにあたり 出産 子育ての現状を把握するために実施した 2 調査内容の背景と設問設定理由国では 出生率を 2.07 まで高めることで 2060 年に現状の社会構造を維持できる人口 1 億人程度を

平成30年度 子ども家庭局 保育課 予算概算要求の概要

Microsoft PowerPoint - 01_居宅訪問型児童発達支援

学力向上のための取り組み

 

地域子育て支援拠点事業について


1 子ども 子育て支援新制度がはじまります 子ども 子育て支援法 等の成立により すべての子どもと子育て家庭を総合的に支援していく 子ども 子育て支援新制度 が平成 27 年 4 月から全国的にスタートします 子ども 子育て支援新制度 では 幼稚園や保育所 地域の子育て支援の充実を図るとともに 認定

十和田市 事業別に利用数をみると 一時預かりは 年間 0 (.%) 以 上 (.) - (.%) の順となっています 問. 一時預かり ( 年間 ) n= 人 以上. 幼稚園の預かり保育は 年間 0 (.%) 以上 (.%) (.%) の順となっています ファミリー サポー

希望をかなえるまちづくり 結婚 出産 子育て 結婚 出産 子育ての希望実現 1 結婚や出産に対する支援の充実 一人ひとりが結婚や出産について諦めることなく取 り組める環境をつくることによって まちに家族を持つこ との幸せをもたらします 結婚を希望する人の未婚率の改善 結婚や妊娠 出産に関するライフプ

平成 27 年 3 月 田川市

(1) 庁内外の関係機関と密に連携を図りつつ必要に応じてひとり親家庭を訪問 1 背景ひとり親家庭からの相談窓口に寄せられる相談件数は増加傾向にある また養育に問題を抱える父母からの相談 父母や子どもが精神的に不安定であるケースに関する相談等 相談内容やその背景も複雑化してきていることから 碧南市では

1 計画改訂の趣旨 (1) 趣旨 1 (2) 見直しのための考え方 2 (3) 対象期間 2 (4) 対象事業 2 2 教育 保育の 量の見込み 及び 確保方策 について (1) 就学前の推計児童数 3 (2) 教育 保育の 量の見込み 3 (3) 量の見込み に対する 確保方策 4 (4) 見直し

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草津市 ( 幼保一体化 ) 集計表 資料 4 幼児教育と保育の一体的提供のための現況調査 ( 施設アンケート ) 速報 平成 25 年 7 月草津市 1

13 Ⅱ-1-(2)-2 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している Ⅱ-2 福祉人材の確保 育成 Ⅱ-2-(1) 福祉人材の確保 育成計画 人事管理の体制が整備されている 14 Ⅱ-2-(1)-1 必要な福祉人材の確保 定着等に関する具体的な計画が確立し 取組が実施されている 15

2. 子ども人口の推計について 人口推計は 今後の教育 保育の量の見込みを算出する上で非常に重要であるため 改めて平成 30 年度及び平成 31 年度の人口推計値を算出しました 当初計画値と実績値を比較すると 人口は計画値ほど減少しないことから平成 30 年度以降も人口減少は緩やかなものとして見直し

18 定期的にモニタリンク を行い 放課後等ディサービス計画の見直しの必要性を判断しているか 19 カ イト ラインの総則の基本活動を複数組み合わせて支援を行っているか 20 障害児相談支援事業所のサービス担当者会議にその子どもの状況に精通した最もふさわしい者が参画しているか 関係機関や保護者との連

意見聴取の目的 教育 保育施設 地域型保育事業 の運営開始の申請がなされた場合 佐賀市は 佐賀市子ども 子育て会議 で意見を聴取し を設定しなければなりません 新規設定のみ意見聴取 定員の変更については 会議の意見聴取は不要 事業開始までの流れ 1 都道府県 市町村による施設の認可 2 市町村による

平成28年度企業主導型保育事業の助成決定について(第1回)

1 計画見直しの趣旨 中央区では 平成 27 年 4 月の子ども 子育て支援新制度実施に伴い 幼児期の教育 保育および地域子ども 子育て支援事業の提供体制の確保を円滑に行うため 子ども 子育て支援施策を中心に 母子保健 教育 ワーク ライフ バランス等の取組を総合的に推進する ( 以下 本計画 とい


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第 2 章 子どもと子育てを取り巻く現状

Taro-平成27年度の取り組み(資料:1)

仙台市基礎データ

第2節 茨木市の現況

平成24年度「全国自治体の子育て支援施策に関する調査」報告書

Microsoft Word - 【第4章】無償化実施計画 修正.docx

ケース1 別居中の親の就労規定 (1) 事例 父は父の実家で別居中( 戸籍上は同居になっている ) ずっと求職中 母はフルタイムで就労している 離婚していなければ父母の就労状況を見るため 現在は短時間認定であり 3カ月間しか入園できないことになる 家庭相談 ( 訪問等 ) の対象になっている特別な支

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1 国の動向 平成 17 年 1 月に中央教育審議会答申 子どもを取り巻く環境の変化を踏まえた今後の幼児教育の在り方について が出されました この答申では 幼稚園 保育所 ( 園 ) の別なく 子どもの健やかな成長のための今後の幼児教育の在り方についての考え方がまとめられています この答申を踏まえ

資料2:修正一覧

希望するみんなが保育園に入れる社会をめざす会 潜在待機児童数に関する考察 1. はじめに希望するみんなが保育園に入れる社会をめざす会 ( 以降 本会 と記す ) では 待機児童が概ねゼロになる状況をめざす上で 保育園を増やしても待機児童問題が解消されない原因を把握し その原因を

2 就学前の教育 保育施設の認可について旧制度では 保育所 幼稚園等の設置について 各根拠法令に基づき 県知事による認可等の手続きがありましたが 新制度においては 地域型保育事業 ( 小規模保育事業 家庭的保育事業等 ) について 新たに認可制度が設けられ 市が定める設備および運営の基準 ( 彦根市

【最終版】医療経営学会議配付資料 pptx

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児童発達支援又は放課後等デイサービス事業に係る自己評価結果公表用(あかしゆらんこクラブ)

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1. 子育て短期支援事業の概要 根拠法 子育て短期支援事業 は 児童福祉法 ( 昭和 22 年法律第 164 号 以下 法 という ) 第 6 条の 3 第 3 項に規定する市町村が実施する事業 用語の意味 児童 児童福祉法第 4 条に規定する者をいう 保護者 児童福祉法第 6 条に規定する者をいう

別添 事業者向け放課後等デイサービス自己評価表 及び 保護者等向け放課後等デイサービス評価表 について 放課後等デイサービスガイドライン ( 以下 ガイドライン ) は 放課後等デイサービス事業所における自己評価に活用されることを想定して作成されたものですが 各事業所で簡易に自己評価を行うことができ

主な事業 ( 平成 27 年度内容 ) 支援の方向事業名内容 / 対象者 / 対応者 / 実施場所 発達支援健診 総合発達相談 健康づくり推進課 各健康支援課 あそびの教室 健康づくり推進課 各健康支援課 発達障害者支援センターの運営 障害者福祉課 障害児等療育支援事業 障害者福祉課 障害児巡回指導

1 需給計画策定に関する基本方針等 教育 保育提供区域の設定 教育 保育提供区域 とは 地域の実情に応じて 保護者や子どもが居宅より容易に移動することが可能な区域として市町村が定める区域のことですが 札幌市においては原則として 行政区単位の設定 とし 一部の事業についてのみ 札幌市全域 とします 量

2. 小規模保育等改修費支援 ( 一部推進枠 ) 18,540 百万円 (19,952 百万円 ) 保育対策総合支援事業費補助金 待機児童解消加速化プランに基づき 意欲のある自治体の取組を強力に支援するため 補助率の嵩上げ (1/2 2/3)( ) による小規模保育等の設置を促進する 賃貸物件による

スライド 1

地域子ども 子育て支援事業の量の見込み及び評価シート (1) 利用者支援事業 教育 保育施設や地域の子育て支援の事業等の利用について情報集約と提供を行うとともに 子どもや保護者からの相談に応じ 子どもや保護者に必要な情報提供 助言をするなどし 関係機関との連絡調整等を行う事業 利用者支援については

はじめての子どもが生まれる前に 赤ちゃんの世話をしたことがある割合 (25 年度と 20 年度の 比較 ) 利用ニーズ把握のための調査 ( 平成 20 年 ( 市民意識調査 ) 25 年 ( 未就学児 )) < 平成 20 年 > 無回答 2.9% < 平成 25 年 > 無回答 %

第1章 計画の概要

第 1 章調査の実施概要 1. 調査の目的 子ども 子育て支援事業計画策定に向けて 仕事と家庭の両立支援 に関し 民間事業者に対する意識啓発を含め 具体的施策の検討に資することを目的に 市内の事業所を対象とするアンケート調査を実施しました 2. 調査の方法 千歳商工会議所の協力を得て 4 月 21

2 市町村別 保育所等利用待機児童数の推移 市町村名 22 年度 23 年度 24 年度 25 年度 26 年度 27 年度 28 年度 29 年度 (A) 30 年度 (B) ( 各年 4 月 1 日現在 単位 : 人 ) 対前年比 (B-A) 保留児童数 横浜市 1,

平成 29 年度第 4 回加古川市子ども 子育て会議 議事要旨 日時平成 30 年 3 月 2 日 ( 金 ) 15 時 00 分から 16 時 00 分場所加古川市民会館大会議室出席委員下村副会長 木村委員 小泉委員 北委員 田口委員 玉田委員 藤井委員 藤池委員 藤木委員 三柴委員 吉田委員 譯

2 平成 27 年度の需要量見込みを記載 ( 平成 3 年度までの各年度の需要量見込みについては 別紙を参照 ) 平成 27 年度推計児童数 ( 人 ) 年齢 平成 27 年度推計児童数 参考 平成 26 年 月現在人口 0-2 歳人口 3,68 2, 歳人口 2,278 2,323

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西東京市介護保険事業計画(第3期)中間のまとめ構成案

事業者向け 放課後等デイサービス自己評価表 平成 30 年 9 月実施 職員数 5 名 ( 回答数 :5 名回答率 :100%) チェック項目はいどちらともいえないいいえ現状改善点 工夫している点など 環境 体制整備 1 利用定員が指導訓練室等スペースとの関係で適切であるか 2 職員の配置数は適切で

Microsoft Word 結果の概要(1世帯)

(1) 家庭的保育事業 項目 国基準 区分 保育業者 家庭的保育者 市町村長が行う研修を修了した保育士 保育士と同等以上の知識及び経験を有すると市町村長が認める者 家庭的保育補助者 市町村長が行う研修を修了した者 数 0~2 歳児 3:1( 家庭的保育補助者を置く場合 5:2) 保育を行う専用居室

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年中児スクリーニングの事後支援 年中児スクリーニングの事後支援として 22 市町村が園巡回を実施しているが SST は 5 市町村の実施 ペアレントトレーニングは 7 市町村の実施に止まっており 事後支援を実施する市町村の拡大が課題 園巡回 : 専門職が保育所 幼稚園を巡回し 保育士等に指導 助言

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趣旨 : すべての子どもに良質な成育環境を保障する等のため 子ども及び子育ての支援のための給付の創設並びにこれに必要な財源に関する包括的かつ一元的な制度の構築等の所要の措置を講ずる (1) 総則 子ども 子育て支援法の目的 基本理念 責務規定 ( 市町村 都道府県 国 事業主 国民の責務 ) 定義規

平成17年度予算案事業本部・局別記者発表日程表(案)

第 4 章施策の展開 1 到達目標障害のある方の自立支援の観点から 地域生活への移行や就労支援などの主要な課題に対応するため 国の基本指針 11 に示された見込量の確保に係る目標事項について 本市における障害福祉計画 ( 第 4 期 ) 期間中の実績等を踏まえ 到達目標 12 を設定します 一覧 (

目 次 Ⅰ 方針の策定にあたって 1. 趣旨 1 Ⅱ 保育園の現状と課題 1. 保育園の現状 1) 認可保育園の設置状況 2 2) 保育需要 2 3) 町立保育園の児童数 4 4) 保育施設の状況 4 5) 保育園の運営費 4 6) 保育サービス 5 2. 保育園の課題 1) 保育 子育て支援サービ

第1回 障害者グループホームと医療との連携体制構築のための検討会

飾区子ども 子育て支援ニーズ調査速報値 参考資料 1 問 1. お住まいの地域 1. 東部地域 702 ( 21.2) 2. 西部地域 1,118 ( 33.8) 3. 南部地域 855 ( 25.9) 4. 北部地域 608 ( 18.4) 5. 無回答 24 ( 0.7) 合計 3,307 (

3 保育の必要性の認定の対象とはならない場合 ( 例 : 専業主婦家庭等 ) どのような施設の利用が無償化の対象になりますか 3 歳から5 歳までの子供について 幼稚園 認定こども園 (4 時間相当分 ) は無償化の対象となります なお この場合 預かり保育は無償化の対象となりません このほか 就学

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広域利用の実態が異なる場合の考え方 保育整備計画との関係項目内容 6) 広域利用の実態が異なる場地域型保育事業の認可の際に行われる需給調整の判合の考え方断基準となること等から 学校就学前子どもの区分 ( 認定区分 ) ごと 地域子ども 子育て支援事業の事業ごとに教育 保育施設等及び地域子ども 子育て

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1 発達とそのメカニズム 7/21 幼児教育 保育に関する理解を深め 適切 (1) 幼児教育 保育の意義 2 幼児教育 保育の役割と機能及び現状と課題 8/21 12/15 2/13 3 幼児教育 保育と児童福祉の関係性 12/19 な環境を構成し 個々 1 幼児期にふさわしい生活 7/21 12/

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横浜市育児支援家庭訪問事業実施要綱 制 定平成 17 年 5 月 20 日福子地第 126 号 最近改正平成 28 年 10 月 1 日ここ第 2713 号 ( 目的 ) 第 1 条この要綱は 児童福祉法 ( 法律第 164 号 昭和 22 年 12 月 12 日 ) 第 21 条の10の2 及び養

明石市子ども・子育て支援事業計画

平成27年度税制改正要望結果について

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2-3(2) 学校の教育力の向上 1. 学習環境の整備 子どもに質の高い教育を提供していくために 学びの森 を設置 運営する 学びの森 では専門的な指導員を配置し 1 教職員の研修体制の充実 2 学校と地域の連携協力の推進 3 児童生徒 保護者との教育相談を進める ティームティーチングによる学習支援

02世帯

平成 29 年度児童発達支援センターバンビ事業計画 1. 基本方針 児童発達支援センターバンビは相模原市南区の発達障害児の療育を遂行するため 以下の基本理 念 療育基本指針に則りサービスを提供する 1) 基本理念 1 児童一人ひとりに対する丁寧な 根拠 ある療育相模原療育園の医療スタッフとの連携によ

 

箕面市立総合運動場指定管理者公募要項

利用者満足の向上センターのチラシの配布など センターのPRのために具体的な取り組みを行っている 苦情対応体制を整備している 特記事項 名刺 サービス情報誌 広報での PR イベントでのパネル設置など実施 相談の際のプライバシーの確保を図っている 公平性 中立性の確保 業務改善への取り組み 相談室の整

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資料 2 和光市公営保育所在り方検討委員会 第 2 回保育課題と保育士の役割について 平成 30 年 3 月 29 日

1. 和光市における保育課題 1

和光市の子育て支援の取り組み : 多職種の連携 ( わこう版ネウボラ ) すべての部署がアセスメントを行い 複合的な課題が発見された場合は 他制度 多職種のチームケアにより一体的な支援を提供し 解決を図る 複合的 潜在的な課題の発見が迅速になり 必要サービスを適切に受けられる ケアプランの作成支援 子ども 子育て基盤 幼稚園 保育クラブ 福祉施設 児童養護施設母子生活支援施設虐待 DV 等の施設入所 児童センター児童館保育園小規模保育事業所 垂直統合 中央コミュニティケア会議 ( こども部会 ) 子育て世代包括支援センター ( 圏域 ) 子育て支援ケアマネージャー 母子保健ケアマネージャー 水平統合 病院産後うつ 障がい児多胎児 里帰り出産等育児ストレス育児不安孤立 産科 保健所保健センター 障害リハビリテーション 医療機関かかりつけ医 保健 医療基盤 24 時間定期巡回訪問看護 わこう産前 産後ケアセンター 学校 教育基盤 小中学校教育委員会 垂直統合 : 施設 病院との効果的連携 水平統合 : 市内のサービス基盤の効果的連携 2

1. 和光市における保育課題 ( その 1): 保育所入所待機児童解消と質の向上 (1) 現状 待機児童解消にむけた受入体制の整備状況 待機児童解消のため 29 年度当初までに保育園 18 施設及び小規模保育所 20 施設 ( 合計定員数 1,808 人 ) を整備したが 待機児童は依然として解消されていない ( 施設数 ) ( 人 ) 50 2,192 2,500 1,808 1,904 40 2,000 1,543 1,349 30 1,170 1,500 20 10 0 14 24 32 38 41 H26 H27 H28 H29 H30 H31 (2) 市内施設の増加に伴う質の向上のための取組み 46 保育施設数 待機児童数の推移 H29 より新基準 H26 H27 H28 H29 H30 H31 53 人 59 人 36 人 62 人 ( 量的な充実 ) 今後 31 年度末までに 和光市子ども 子育て支援事業計画 に基づき 今後も保育所等の整備を進め 認可定員数合計 2,192 人分を整備予定 1,000 500 0 認可定員合計 ( 質的な充実 ) 1 保育士に対する研修の充実ア : 座学研修 ( 知識の習得 ) 保育所保育指針の理解のほか わこう版ネウボラや地域包括ケアシステム実践手法の理解 各専門的知識研修を開催 イ :OJT( 実践による育成 ) 保育の質の向上巡回支援事業 を実施 市内 3 つのモデル園での訪問指導を通じ課題改善策を検討 実施 さらに クラス年齢別スキルアップ研修会 を開催し 市内保育施設への水平展開を実施 2 和光市保育課程 の策定 新保育所保育指針 ( 平成 30 年度 ~) を示すとともに 和光市の地域包括ケアシステムにおける保育施設の役割を明確化した 和光市保育課程 を 29 年 12 月に策定 市内の全保育施設に対し 座学研修等を通じ 実践を促進 3

和光市における保育課題 ( その 2): 多様化する保育需要 障害児等の配慮を要する児童に対する保育の充実 (1) 現状 市内の障害児に対する保育体制 1 保育所における障害児の受入れ推進 : 市内の公設 民設保育園を問わず 受入可能な園において障害児の受入れを行っている ( 参考 ) 市内の障害児保育実施実績 ( ) 内は受入施設数 平成 25 年度 26 年度 27 年度 28 年度 29 年度 障害児保育対象児童 8 人 (5 施設 ) 9 人 (5 施設 ) 17 人 (6 施設 ) 14 人 (7 施設 ) 29 人 (12 施設 ) 上記のうち加配対象児童 8 人 9 人 13 人 9 人 16 人 2 育成一時保育 : 比較的程度の重い障害を持つ児童に対する一時的な保育の場として ほんちょう保育園にて実施 ( 受入定員 :1 日 3 人 ) ( 参考 ) 育成一時保育利用登録者人数 ( 各年度 3 月 1 日時点 ) 平成 27 年度 : 25 人 28 年度 : 29 人 29 年度 : 29 人 (2) 今後に向けた取組み ( 量的な充実 ) 障害児の受入れは 今後も 公設 民設を問わず市内の全ての保育園において積極的に行っていく必要がある また 医療的ケア児に対する保育サービスについて保育園での受入体制の充実とともに訪問型保育なども視野に検討が必要 ( 質的な充実 ) 市内保育園は 障害児と保護者がスムーズに小学校への就学を迎えられるよう 児童を支援するとともに 保護者に対する支援 ( 受容や支援内容の相談等 ) を行う能力 体制が必要である ( 参考 ) 就学支援委員会による就学相談対象児童 ( 次年度小学校就学予定者 ) 平成 27 年度 :34 人 28 年度 :45 人 29 年度 :47 人 ( ) 国の調査では 小学校児童の 7.7% が 知的発達に遅れはないものの学習面又は行動面で著しい困難を示す との結果が公表されている ( 平成 24 年 12 月文部科学省 通常の学級に在籍する発達障害の可能性のある特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果について ) 4

子育て支援コーディネートのイメージ 1 ( 障害児のいる在宅子育て世帯 ) 3 歳ですが お着替えがまだできません お話は 単語で話します 公園でも あまり他の子と遊ぼうとしないのが心配です 相談 プラン 児童の発達状況の共有 週に 1 回児童発達支援サービスを検討してみましょう 一時保育を利用して 集団保育の経験をしてみましょう 子育て支援ケアマネジャー 児童と世帯の情報共有 支援体制の相談 調整 一時保育の空き状況等の確認 確保 市役所 児童発達支援サービス 日常生活における基本的な動作の指導 知識技能の付与 集団生活への適応訓練を行う 児童発達支援サービス 一時保育サービス コミュニティケア会議 ( 多職種連携 ) 週間スケジュール ( イメージ ) 月火水木金土 日 朝 昼 9:00~15:00 一時保育 10:00~15:00 児童発達支援サービス 9:00~15:00 一時保育 夕方 5

和光市における保育課題 ( その 3): 世帯支援の重要性 地域子育て支援 虐待防止の観点からの保育 子どもの虐待は 身体的 精神的 社会的 経済的等の要因が複雑に絡んで生じるとされていることから リスク要因を抱えた家庭への支援が重要となる 被虐待児童のうち就学前児童が一定の割合を占めている ( ) ことからも 日々児童や保護者と接する保育施設におけるリスク要因把握 ( アセスメント ) と支援の役割は大きい ( ) 平成 28 年度 福祉行政報告例 によれば 被虐待者のうち 7~12 歳の占める割合が 25.6% と最も高く 次いで 3~6 歳が 25.6% 0~2 歳が 19.7% となっている ( 参考 ) 和光市における学齢前児童の虐待相談の件数平成 26 年度 :57 件 27 年度 :47 件 28 年度 :37 件 (1) 現状 市内の保育サービスを通じた子育て支援 虐待防止市内保育施設に在籍する児童のうち リスク要因を抱える児童 保護者については 地域包括ケアシステムの一環として 子育て世代包括支援センターと保育施設との情報共有 支援の向上を図っている また 保育施設に在籍していない児童 保護者については一時保育等の利用を通じ 育児に対する不安 ストレスの軽減と 繋がる 関係を構築 (2) 今後に向けた取組み ( 量的な充実 ) 保育施設に在籍していない保護者の孤立化や育児不安 ストレス軽減のための一時保育の充実のほか 親子育児教室などの新たな施策の展開 ( 質的な充実 ) 市内保育施設は 子どもに対する虐待はどの世帯でも起こり得るとの認識のもと 各施設内における世帯支援体制 ( アセスメント 支援 ) の充実に向けた能力の向上を図る必要がある 6

子育て支援コーディネートのイメージ 2 ( 保護者に課題がある子育て世帯 ) 妻が 1 人で子どもを見ています 子どもが複数いますが 祖父母は遠方にいて 育児を手伝ってくれる人がいません 週間スケジュール ( イメージ ) 朝 子育て支援ケアマネジャー 月火水木金土 日 ( 保育園登園 ) 子どもを生んでから 悲しくなったり イライラすることが増えました 育児に不安がありますが 外出する気力がありません ( 保育園登園 ) 相談 保護者の状態情報共有 病院 ( 保育園登園 ) プラン 児童の様子 登園状況等 保育園 ( 又は一時保育 ) お母さんは 一度 病院を受診してみませんか お子さんは保育サービスを利用してみましょう ( 保育園登園 ) 児童と世帯の情報共有 支援体制の相談 調整 育児 家事支援 送迎可能なスタッフ確認 ( 保育園登園 ) 昼 保育園 保育園 保育園 保育園 保育園 母親 病院へ通院 センター 市役所 ヘルパー派遣 コミュニティケア会議 ( 多職種連携 ) 夕方 ( 保育園お迎え ) ( 保育園お迎え ) ヘルパー派遣 ( 保育園お迎え ) ( 保育園お迎え ) ( 保育園お迎え ) ヘルパー派遣 7

2. 保育を巡る財政状況 8

万700,000 円H19 決算額 H20 決算額 H21 決算額 H22 決算額 H23 決算額 H24 決算額 H25 決算額 H26 決算額 H27 決算額 H28 決算額 H29 予算額 H30 予算額 児童福祉及び保育に関わる市の財政支出の推移 児童福祉費及び保育関連費 ( ) の推移 児童福祉費 654,748 655,922 30.00% 保育関係費 600,000 25.00% 20.00% 15.00% 10.00% 児童福祉費合計が一般会計に占める割合 保育関係費合計が一般会計に占める割合 403,641 412,829 419,712 302,057 323,227 18.57% 18.65% 18.92% 292,315 13.50% 13.56% 13.90% 409,514 18.38% 459,943 19.62% 482,576 17.06% 532,879 20.91% 13.02% 25.56% 25.56% 14.97% 15.28% 500,000 400,000 300,000 200,000 5.00% 7.44% 7.83% 7.17% 8.43% 8.26% 8.99% 9.17% 9.86% 9.55% 100,000 0.00% 0 ( ) 保育関連費 : 各年度決算額のうち 下記項目にかかる金額の合算 保育園管理運営 教育 保育施設及び地域型保育事業等運営 家庭保育室運営 公設民営保育事業運営 民間保育所等基盤整備 職員人件費( しらこ保育園 ) しらこ保育園管理運営 職員人件費( みなみ保育園 ) みなみ保育園管理運営 9

公務員保育士は どのような役割を担う必要があるのか 公務員保育士が担う役割についての基本的な考え方 1 市内の就学前児童全員に対する保育を担うとの視点が必要 2 民間の保育施設や保育士との適切な連携と役割分担 市の財政や人員が限られている中 公務員保育士の役割がより期待される分野 民間の保育施設や保育士では担うことが難しい役割から優先的に実現されることが必要 10