1 章はじめに 1 計画の目的 本市では 平成 22 年度に 恵庭市公営住宅等長寿命化計画 を策定し 公営住宅等の整備活用方針を定め 計画に基づき恵央団地建替事業や旭団地改善事業など具体的な整備活用を推進しています しかしながら 計画策定後 5 年が経過し 恵庭市を取り巻く住宅事情は急速な変化が見込

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相模原市住宅基本計画 概要版

高齢者住宅施策の現状と今後の方向性

< > 特別県営住宅 1 棟 県営住宅 2 棟の合計 3 棟である 県営住宅はほぼ満室の状態であるが 特別県営住宅は入居率が 53.3% である 特別県営住宅の間取りは 3LDK であり 約 60 m2と約 70 m2の広さのものがある 特別県営住宅は外観が県営住宅とほとんど変わらず 面積が若干広い

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出雲市 都市建設部 建築住宅課 出雲市公営住宅等 長寿命化計画

一宮市住宅マスタープラン ~ 住み続けたいまち 住んでみたいまち 人々が生き生きと暮らせるまち ~ 概要版 平成 2 5 年 3 月 一宮市

地域住宅計画 計画の名称高岡地域 (H27-31) 都道府県名富山県作成主体名高岡市 計画期間 1. 地域の住宅政策の経緯及び現況 平成 27 年度 ~ 31 年度 高岡地域は富山県の西部に位置し 人口約 17 万 6 千人 世帯数約 6 万 6 千世帯 (H26.12 月住民基本台帳 ) の地域で

住まい まちづくりの基本目標と基本的施策の展開方向 1. 住まい まちづくりの理念と基本目標 だれもが安心して住み続けたいと感じる魅力ある とだ の住まい まちづくり を政策の基本理念とし これを実現するために次の 3 つを基本目標として総合的な施策を図るものとします 基本目標 -Ⅰ 多様なニーズに

3章.xdw

設 機能の見直しハード面の効率化財源確保1-3. 再配置パターン ( 手法 ) の考え方 再配置計画の検討に向けて 公共施設の再配置を う場合の基本的なパターン ( 手法 ) について整理し それらの効果についても確認していきます 施設の再配置にあたっては 厳しい財政状況の中 人口が減少傾向にあるこ

(2) 金沢市の世帯数の動向 350, , ,000 ( 人 世帯 ) ( 人 / 世帯 ) 世帯数 世帯人員 , , , , ,1

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H28秋_24地方税財源

栃木県高齢者居住安定確保計画 ( 二期計画 ) 概要版 1 計画の目的と背景 高齢化が急速に進行する中 平成 24 年 3 月に県土整備部と保健福祉部が連携のもと高齢者の居住の安定確保に関する法律に基づく 栃木県高齢者居住安定確保計画 ( 以下 現計画 という ) を策定し 高齢者が安心して快適に暮

(4) 対象区域 基本方針の対象区域は市街化調整区域全体とし 都市計画マスタープランにおいて田園都市ゾーン及び公園 緑地ゾーンとして位置付けられている区域を基本とします 対象区域図 市街化調整区域 2 資料 : 八潮市都市計画マスタープラン 土地利用方針図


2

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地域住宅計画 計画の名称地域住宅計画都道府県名三重県作成主体名計画期間平成 17 年度 ~ 22 年度 1. 地域の住宅政策の経緯及び現況 当該地域は 三重県の南部に位置し 人口約 25,000 人 世帯数約 8,400 世帯の地域である は伊勢志摩国立公園の玄関口として 観光及び水産業を中心に発展

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表紙

PowerPoint プレゼンテーション


(1)人口・世帯

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1 章計画の目的と方法 計画の目的 小樽市住宅マスタープラン( 住生活基本計画 ) は 安全で快適に暮らせる住環境づくりを推進するために 官民含めた住宅施策の方針を示すものであり 本市の住宅施策は 第 6 次小樽市総合計画及び本プランに基づき展開していきます 平成 16 年度に現行プランを策定後 第

地域住宅計画 計画の名称地域住宅計画 (Ⅲ 期 ) 都道府県名鳥取県作成主体名計画期間平成 28 年度 ~ 32 年度 1. 地域の住宅政策の経緯及び現況 1 の概要は鳥取県西部に位置する地方商業都市で 北側に日本海 東側に秀峰大山と自然豊かなまちである 気象に関しては 降雨日数 曇天日数が多い山陰

青文字は、長谷川が修正したものです

地域住宅計画 計画の名称鳥取市地域都道府県名鳥取県作成主体名計画期間平成 22 年度 ~ 26 年度 鳥取市 1. 地域の住宅政策の経緯及び現況 1 鳥取市の概要鳥取市は鳥取県東部に位置する県庁所在地で 平成 16 年 11 月 1 日に国府町 福部村 河原町 用瀬町 佐治村 気高町 鹿野町 青谷町

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大規模住宅団地の現状と活性化・再生の進め方

スライド 1

地域住宅計画の名称 大崎地域住宅計画第 Ⅲ 期 ( 第 2 回変更 ) 作成主体 大崎市 計画期間 平成 28 年度 ~ 平成 32 年度 1. 地域の住宅施策の経緯及び現況 大崎市は, 市西部の奥羽山脈を源とする鳴瀬川, 江合川が東流する肥沃な耕土として形成された大崎平野に位置し, 田園と水資源豊

②鳥取県地域住宅計画3期(当初)

用への助成を除くと 住宅に関する融資や助成制度等の情報提供の充実 との回答割合が高い( 子育て住み替え意識調査 ) 以上のことから 住宅が手狭であることを理由に市外へ転出する若い世代が相当数存在し また その傾向が強まっていることがうかがえる また 住み替え後は4LDKの間取りを中心とした持ち家 (

[ 概要版 ] 倉吉都市計画 マスタープラン素案 鳥取県倉吉市

平成13年度分譲マンションアンケート調査(簡易集計結果)

資料 5 公共施設更新コスト試算 1 試算ケース ケース1: 旧耐震基準のうち 築 60 年以上は建替え それ以外は大規模改修 新耐震基準は老朽箇所修繕 耐用年数を 60 年と想定した場合 旧耐震基準の施設のうち 築 60 年以上の施設は 築 60 年が経過した施設から建替える 建替え対象以外の旧耐

地域住宅計画 計画の名称 岐阜県地域住宅計画 都道府県名岐阜県作成主体名 計画期間 1 地域の住宅政策の経緯及び現況 平成 28 年度 ~ 32 年度 岐阜県 高山市 美濃加茂市 瑞穂市 海津市 垂井町 揖斐川町 坂祝町 川辺町 平成 23 年度から平成 27 年度までの 5 年間 岐阜県地域住宅計

建設の施工企画 特集 5 長寿命化 維持管理 リニューアル 住宅の長寿命化への取組 国土交通省住宅局住宅生産課 今後の住宅政策においては これまでの つくっては壊す フロー消費型社会から いいものをつくっ て きちんと手入れして 長く大切に使う という ストック重視型への転換を図ってい

地域住宅支援 計画の名称計画の期間 1 下田市地域住宅等整備計画 ( 地域住宅計画 ) 平成 27 年度 ~ 平成 31 年度 (5 年間 ) 交付対象下田市 ( 大沢市営住宅 ) 2 棟 36 戸 1-A1-2 ( 上河内市営住宅 ) 1 棟 30 戸 社会資本整備総合交付金 区分 基幹事業 地域

計画書

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①基本計画_ xbd

各取組は PDCA サイクルを回し効果を評価し 目標が達成できない見通しとなったときは さらなる総量の縮減や取組 体制の強化等 基本方針等を見直します [ 図表 40] [ 図表 40:PDCA サイクル ] 計画修正 Action 計画修正 Action Plan Check 計画等修正 Acti

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1 防災機能 東海地震防災対策強化地域 東南海 南海地震防災対策推進地域に指定され 大規模地震の危険性の高い地域となっています 平成 19 年度の住宅の耐震化率は 77% です 4m 未満の狭あい道路に接する住宅は 概ね 40% 前後で推移しています 近隣市と比較すると西尾市に次いで高く 2m 未満

第3章 住宅政策上の課題(基本的課題)

定住意向で 今後も住み続けたい が過半数 ( 約 60%) を占めている 高齢者 障がい者対策で 身近なデイサービスの拡充 道路 公共施設のバリアフリー 相談窓口 等を求める意見が多い 子育て支援では 公園 保育所 児童館の整備 が多い 3) 周辺環境について より広い 地区単位の区分では以下のよう

[ 図表 35: 見直しのイメージ ] 質の高い施設 安心安全で コストの最適化 施設を安心安全に利用するため 点検 診断を実施し その結果に基づき 必要な対策を適切な時期に着実かつ効率的 効果的に実施します また これらの取組を通じて得られた施設の状態や対策履歴等の情報を記録し 次の点検 診断等に

7 章長寿命化計画の基本目標 基本目標 2 既存ストックの長寿命化のための適正な維持管理の推進 財政的な状況等から耐用年数を過ぎて活用する簡易耐火構造やその他既存ストックに ついては 活用期間中は良好な住環境を維持するために 定期的な点検や必要な改善や 修繕を計画的に推進し 良好な住環境

災害公営住宅藤が原アパート入居者募集 ( 随時募集 ) 災害公営住宅入居者募集について 県営藤が原アパート5 号棟は, 東日本大震災により住宅を失った方のための公営住宅 ( 賃貸住宅 ) です 現在, 入居者を随時募集しています 申込書類を提出された方を先着順で受付しておりますので, どうぞお気軽に

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2-1 沖縄県の住宅事情 (1) 人口 世帯数及び住宅ストックの状況 1 平成 22 年 ~42 年に人口 2.7% 増 ( 全国 :8.9% 減 ) 世帯数 13.0% 増 ( 全国 :5.9% 減 ) 推計によると 本県は人口 世帯数ともに平成 37 年まで増加する ( 全国では人口 H22 世

地域住宅計画 計画の名称境港市地域都道府県名鳥取県作成主体名計画期間平成 29 年度 ~ 33 年度 境港市 1. 地域の住宅政策の経緯及び現況 1 境港市の概要境港市は鳥取県の北西部 弓浜半島の北端に位置し 東は美保湾に西は中海に 北は境水道をへだてて島根県松江市美保関町に相対し 南は米子市と接し

社会資本総合整備計画 ( 地域住宅支援 ) 計画の名称計画の期間計画の目標 1 下田市安全で安心できるすまいづくり まちづくり ( 地域住宅計画 ) 平成 20 年度 ~ 平成 24 年度 (5 年間 ) 交付対象下田市 住宅 建築物の改善や防災対策を行うことにより 安全で安心できる住まい まちづく

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マンション棟数密度 ( 東京 23 区比較 ) 千代田区中央区港区新宿区文京区台東区墨田区江東区品川区目黒区大田区世田谷区渋谷区中野区杉並区豊島区北区荒川区板橋区練馬区足立区葛飾区江戸川区


居住面積水準 住生活基本計画 (H28.3 閣議決定 ) において 最低居住面積水準及び誘導居住面積水準を定めている 最低居住面積水準は 健康で文化的な住生活を営む基礎として必要不可欠な住宅の面積の基準である 誘導居住面積水準は 豊かな住生活の実現の前提として多様なライフスタイルに対応するために必要

目次 1. 市街化調整区域の土地利用方針について... 1 (1) 策定の目的... 1 (2) 方針の位置付け 市街化調整区域の課題 土地利用の方針... 3 (1) 土地利用の基本的な方針... 3 (2) 地区ごとの土地利用方針 開発計画等の調整

基本方針

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( 新 ) 藤沢都市計画住宅市街地の開発整備の方針 平成年月 神奈川県 藤沢 住宅 -1

Taro-全員協議会【高エネ研南】

イ使用年数基準で更新する施設 ( ア ) 使用年数基準の設定使用年数基準で更新する施設については 将来の更新需要を把握するためにも 更新するまでの使用年数を定める必要がありますが 現時点では 施設の寿命に関する技術的な知見がないことから 独自に設定する必要があります このため あらかじめ施設を 耐久


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問 2 次の文中のの部分を選択肢の中の適切な語句で埋め 完全な文章とせよ なお 本問は平成 28 年厚生労働白書を参照している A とは 地域の事情に応じて高齢者が 可能な限り 住み慣れた地域で B に応じ自立した日常生活を営むことができるよう 医療 介護 介護予防 C 及び自立した日常生活の支援が

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平成 29 年度税制改正 ( 租税特別措置 ) 要望事項 ( 新設 拡充 延長 ) 制度名既存住宅のリフォームに係る特例措置の拡充 税目所得税 ( 国土交通省 ) 既存住宅流通 リフォーム市場の活性化に向けて 耐震性 省エネ性 耐久性に優れた良質な住宅ストックの形成を促進するため 既存住宅の耐震 省

78 成蹊大学経済学部論集第 44 巻第 1 号 (2013 年 7 月 ) % % 40%

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24 7 団地の修繕 改良UR 都市機構では 主に昭和 40 年代から 50 年代前半に管理開始した賃貸住宅について 居住水準の向上に資することを目的として お住まいの方からのお申し込みに基づき 浴室 設備の改良 ( シャワー付ふろがま 大型浴槽 ( シャワー付 ) の設置 ) を行っています なお

市街化調整区域の土地利用方針の施策体系 神奈川県 平塚市 神奈川県総合計画 神奈川県国土利用計画 平塚市総合計画 かながわ都市マスタープラン 同地域別計画 平塚市都市マスタープラン ( 都市計画に関する基本方針 ) 平塚都市計画都市計画区域の 整備 開発及び保全の方針 神奈川県土地利用方針 神奈川県

地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(第7次地方分権一括法)の概要

イメージ図 ( 医療施設の場合 ) イメージ図 ( 誘導施設 : 地域医療支援病院の場合 ) 5 届出を要しない軽易な行為などについて都市再生特別措置法第 108 条並びに都市再生特別措置法施行令第 35 条 第 36 条の規定により 以下の行為は届出の対象となりません 軽易な行為その他の行為で政令

新設 拡充又は延長を必要とする理由(1) 政策目的 消費者のニーズに応じた住宅を選択できる環境を整備する観点や低炭素化 循環型の持続可能な社会の実現の観点から 中古住宅取得や増改築等工事の適用要件の合理化や増改築等工事の対象を拡充することにより 中古住宅の流通促進 住宅ストックの循環利用に資する (

雲仙市公共施設等総合管理計画 概要版 平成 29 年 3 月 雲仙市

1. 上位計画 1 住生活基本計画 ( 全国計画 )( 平成 23 年度 ~ 平成 32 年度 ) 住生活基本法 ( 平成 18 年法律第 61 号 ) 第 15 条第 1 項に規定する国民の住生活の安定の確保及び向上の促進に関する基本的な計画を 平成 23 年度から平成 32 年度までを計画期間と

計画の今後の方向性

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231206:市原市地域住宅計画(二期)(第2回変更H26.2)

4-(1)-ウ①

瑞穂市建物系公共施設個別施設計画 【概要版】

第 7 回大阪市人口移動要因調査報告書 平成 27 年 3 月 大阪市都市計画局

1. 本計画の位置づけ 本計画は 平成 24 年に策定した 西宮市営住宅整備 管理計画 のうち 第 4 章市営住宅の整備計画 の 3. 建替計画 (2) 対象団地 2 北部地域 (P.39) の具体化を主眼に置き 関連する事項として 第 2 章市営住宅ストックの状況と課題 の 1. ストックの状況

Transcription:

恵庭市公営住宅等長寿命化計画 概要版 目 次 1 章 はじめに... 1 2 章 恵庭市の現状... 1 3 章 公営住宅等の特性... 2 4 章 関連既定計画における取組方針... 3 5 章 入居者意向の特性... 4 6 章 課題の整理... 5 7 章 公営住宅等の整備 活用方針... 6 8 章 公営住宅等の事業手法の選定... 7 9 章 公営住宅等ストックに係る実施方針と効果... 10 平成 29 年 3 月 恵庭市

1 章はじめに 1 計画の目的 本市では 平成 22 年度に 恵庭市公営住宅等長寿命化計画 を策定し 公営住宅等の整備活用方針を定め 計画に基づき恵央団地建替事業や旭団地改善事業など具体的な整備活用を推進しています しかしながら 計画策定後 5 年が経過し 恵庭市を取り巻く住宅事情は急速な変化が見込まれます 本計画は こうした背景を踏まえ 安全で快適な住まいを長きに渡って確保するため 修繕 改善 建替などの公営住宅等の活用手法を定め 長期的な維持管理を実現することを目的として策定します 図計画の位置づけ 2 計画期間 計画期間は平成 29 年度から 38 年度までの 10 年間とします 尚 社会情勢の変化 事業の進捗状況に応じて中間年次に見直しを図ります 3 計画の位置づけ 本計画は 市の公共施設等のあり方を示す 恵庭市公共施設等総合管理計画 と 住宅部門の基本計画である 恵庭市住生活基本計画 を上位計画とする公営住宅等の整備方針等を定める個別の住宅計画となります 第 5 期恵庭市総合計画 恵庭市公共施設等総合管理計画 連携 整合 恵庭市住生活基本計画 連携 整合 他部門の関連計画 恵庭市公営住宅等長寿命化計画 ( 平成 29~38 年度 ) 2 章恵庭市の現状 人口 世帯数恵庭市の人口は平成 27 年国勢調査で 69,702 人 20 年間で約 12% の増加となっています 国立社会保障 人口問題研究所の将来人口では 平成 32 年以降減少に転じる見込みであり 平成 37 年で 68,562 人と推計されています 恵庭市の世帯数は平成 27 年国勢調査で 28,846 世帯です 20 年間で約 35% の増加となっています 年齢別人口平成 27 年国勢調査では 年少人口 (15 歳未満 ) が 9,132 人 (13.1%) 生産年齢人口(15~64 歳 ) が 42,897 人 (61.5%) 高齢人口(65 歳以上 ) が 17,465 人 (25.1%) となっています 15 年間の推移をみると 少子高齢化が進展し 特に 高齢人口は 15 年間で 1.9 倍と急速に増加しています 世帯特性家族類型別世帯率は 多い順に 単独世帯 が 30.5% 夫婦 + 子世帯 が 29.3% 夫婦のみ世帯 が 24.2% です 15 年間の推移をみると 単独世帯の割合が増加し 夫婦 + 子世帯は減少となっています 住宅ストックの状況住宅数は平成 25 年現在で 29,740 戸であり そのうち空き家は 2,890 戸 空家率は 9.7% です 空き家の内訳をみると 賃貸用の住宅 が約 7 割です 平成 27 年国勢調査による住宅所有関係別世帯率は 持ち家が 63.3% 公営借家が 3.9% 民営借家が 29.6% であり 全道 市部 石狩管内と比較すると 持ち家率が最も高く 公営借家率 民営借家率はともに最も低くなっています 1

3 章公営住宅等の特性 1 公営住宅等の概要 公営住宅等は平成 28 年 3 月末現在 市営住宅が 123 棟 1,162 戸 道営住宅が 3 棟 54 戸 合わせて 126 棟 1,216 戸が供給されています 市営住宅の内訳をみると 公営住宅が 10 団地 121 棟 1,130 戸 改良住宅が 1 団地 2 棟 32 戸です 表市営住宅概要 ( 平成 28 年 3 月末現在 ) 種別地域団地名構造建設年度棟数戸数 [a] 入居世帯数 [b] 入居率 [b/a] 公営恵庭柏陽簡平 簡二 S46~52 72 棟 328 戸 277 世帯 84.5% 2 公営住宅等の整備状況 構造 耐用年数 市営住宅の構造は 簡易耐火構造平屋建て住宅 ( 簡平 ) が 243 戸 (20.9%) 簡易耐火構造 2 階建て 住宅 ( 簡二 ) が 172 戸 (14.8%) 耐火構造住宅 ( 耐火 ) が 747 戸 (64.2%) です 簡易耐火構造平 屋建て住宅の 243 戸 (20.9%) が既に耐用年数を経過しており 10 年後の平成 38 年度は 399 戸 (34.3%) と耐用年数を経過します 住戸内の整備状況 浴室 浴槽の整備率は 23.2% 浴室のみは 76.4% 浴室無しは 0.4% です 3 箇所給湯設備の設置率 は 41.7% 3 階以上の住棟のうちエレベーターが設置されている住宅は 26.8% です 耐火構造の劣化状況 耐火構造の住棟 25 棟 (H24 年度建設の恵央団地 5 号棟 改善事業実施済みの旭団地を除く ) における 劣化状況調査では 大規模修繕が必要とされる E ランク が 4 棟 (16.0%) 各部の部分補修が必要と される B ランク は 10 棟 (40.0%) 当面修繕の必要性がない A ランク は 11 棟 (44.0%) と なりました 3 入居世帯の特性 入居率 平成 28 年 3 月末現在 市営住宅 1,162 戸のうち入居世帯は 1,042 世帯で入居率は 89.7% です 入居世帯特性 入居世帯のうち 高齢世帯 (65 歳以上の高齢者のいる世帯 ) は 591 世帯 (56.7%) 子育て世帯 (11 歳以下の子どもがいる世帯 ) は 118 世帯 (11.3%) 収入超過 高額所得世帯は合計 60 世帯 (5.8%) です 単身世帯 2 人世帯の小規模世帯が約 7 割を占めており 特に高齢世帯は 全てが小規模世帯です 募集 応募の状況 恵央中耐 H15~17,19,24 5 棟 182 戸 173 世帯 95.1% 桜町中耐 H3~7,9,10 12 棟 228 戸 207 世帯 90.8% 旭中耐 S52~54 5 棟 166 戸 153 世帯 92.2% 有明中耐 H1 2 棟 33 戸 31 世帯 93.9% 若草簡二 S53,58,59 4 棟 28 戸 25 世帯 89.3% 島松寿第 1 中耐 高耐 S54,55,H15 3 棟 58 戸 50 世帯 86.2% 寿第 2 簡平 S41~42 10 棟 37 戸 32 世帯 86.5% 寿第 3 簡平 S49~50 6 棟 22 戸 18 世帯 81.8% 恵み野恵み野南中耐 S60,H13 2 棟 48 戸 45 世帯 93.8% 改良恵庭福住中耐 S56 2 棟 32 戸 31 世帯 96.9% 市営計 - - 123 棟 1,162 戸 1,042 世帯 89.7% 市営住宅の募集 応募状況は 直近 7 箇年 ( 平成 21~27 年度 ) で 334 戸の募集に対し 2,187 件 の応募であり 倍率は 6.5 倍です 団地別の平均倍率みると 恵央団地 恵み野南団地は 10 倍を超える 一方で柏陽団地 若草団地は平均倍率が 3 倍を下回っています 2

4 章関連既定計画における取組方針 関連既定計画における住宅施策の位置づけ関連計画 第 5 期 恵庭市総合計画 恵庭市公共施設等 総合管理計画 恵庭市住生活 基本計画 < 誰もが健康で安心安全に暮らせるまち > 災害に強い地域防災力 < 希望と活力に満ちたまち > 来てみたいまち住んでみたいまち < 地域資源 都市基盤を活かすまち > 住宅施策の位置づけ 地域の特性を活かしたコンパクトなまちづくり 水と緑豊かな生活空間づくり < 公共施設 ( 建物 ) の基本的な考え方 > 用途の廃止による削減 施設機能複合化や施設転用による施設総量の抑制 長寿命化計画などとの整合 < 統廃合後の遊休地 未利用地 > 地域で育む子育て環境 住み続けたくなるまちづくり住まいづくり 老朽化した公共施設の削減 抑制 統廃合 遊休地や未利用地については できるだけ売却を行うことで 民間活力を導入する < 多様な世帯が住み続けたくなる住まい 住環境づくり > 子育てを支援する住まい 住環境づくり 高齢者 障がい者等が安心して暮らせる住まい 住環境づくり < すべての人が安全安心に暮らせる住まい 住環境づくり > 空き家等対策の促進 計画的な市営住宅の整備 市営住宅の計画的な整備推進 入居者の適正な管理 < 地域 住宅関連産業の活性化に貢献する住まい 住環境づくり > 市営住宅建替えに併せた地域拠点施設の併設 民間活力導入の推進 空き民間賃貸住宅を活用した住宅循環システムの検討 既存住宅を活用した家賃補助制度等導入の検討 その他関連計画 まちづくり関連計画恵庭市人口ビジョン 恵庭市総合戦略 恵庭市都市計画マスタープラン 第 6 次恵庭市行政改革推進方針 恵庭市景観形成基本計画 住宅 建築物関連計画恵庭市耐震改修促進計画 環境関連計画第 2 次恵庭市環境基本計画 恵庭市緑の基本計画 福祉関連計画第 3 期恵庭市地域福祉計画 第 6 期恵庭市高齢者保健福祉計画 恵庭市介護保険事業計画 えにわっこ すこやかプラン えにわ障がい福祉プラン 3

5 章入居者意向の特性 1 調査の目的と方法 調査の目的 調査期間 配布 回収方法 調査対象 入居者及び住宅の実態を把握し 本計画策定の参考とすることを目的とします 平成 28 年 6 月 22 日 ~7 月 6 日 配布 回収ともに郵送 平成 28 年 5 月 31 日現在の市営住宅入居世帯 1,031 世帯 回収状況回収数 :452 票回収率 :43.8% 2 調査結果の抜粋 現在の住宅の満足度 現在の住宅の総合的な満足度は 満足 及び まあ満足 が 58.0% であり 内訳は 満足 が 15.5% まあ満足 が 42.5% です 一方で やや不満 及び 不満 は 42.0% であり 満足傾向が不満傾向 を上回っています 住戸内の改善要望 住戸内の改善要望 ( 複数回答 ) は 浴室 が 47.8% で最も高く 以下 便所 が 27.2% 換気 設備 が 22.5% 断熱性能 が 20.6% です 一方 特になし は 16.8% です 図現在の住宅の総合的な満足度 やや不満 27.6% 不満 14.4% 満足 15.5% まあ満足 42.5% 浴室 便所 換気設備 断熱性能 台所 給湯設備 段差 緊急通報装置の設置 間取り 開き戸 ( 引き戸への変更 ) 図住戸内の改善要望 ( 複数回答 ) 手摺 バルコニー テラス その他 特になし 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 4.0 3.3 7.8 7.1 6.9 6.9 11.6 22.5 20.6 19.6 18.0 16.8 27.2 47.8 N= 423 現在の住宅からの住み替え意向 現在の住宅からの住み替え意向については 今の市営住宅に住み続けたい が 62.9% 今すぐ(5 年以内 ) 住み替えたい が 13.3% 将来的に(5~10 年先 ) 住み替えたい が 11.4% です 住み替え理由( 複数回答 ) は 設備 ( 便所 浴室など ) の不具合 が 44.6% で最も高く 以下 古い が 42.6% 寒い が 37.6% 階段の昇降が困難 が 34.7% です また 子どもが成長し 部屋が狭い が 17.8% 子どもが増え 部屋が狭い が 8.9% など子どもの成長による理由もみられます 図現在の住宅からの住み替え意向 将来的に (5~10 年先 ) 住み替えたい 11.4% 今すぐ (5 年以内 ) 住み替えたい 13.3% 分からない 12.4% 今の市営住宅に住み続けたい 62.9% 4

6 章課題の整理 1 恵庭市の現状からみた課題適正な管理戸数の設定 公営住宅等については 長期的な人口 世帯数の動向を踏まえて適切な管理戸数を設定する必要があります 民間賃貸住宅の活用市営住宅の整備は多大な費用を要するため 今後は 状況に応じて民間賃貸住宅を市営住宅として活用することについて検討する必要があります 2 公営住宅等の特性からみた課題耐用年数を経過するストック ( 簡平 簡二 ) の解消 耐用年数経過住宅は 現時点から更に増加する見込みであることから早急な更新が求められます 長期的に活用するストック ( 耐火構造 ) の適切な維持管理耐火構造住宅 ( 耐用年数 70 年 ) については 劣化度調査結果を踏まえ効率的 計画的に改善事業を進め 長寿命化への対応を図る必要があります 市営住宅の各事業については 地域住宅交付金の対象事業として位置づけることにより安定的な財源を確保し 確実な事業展開を図る必要があります 入居要件の適正な管理民間賃貸住宅に居住することが可能な収入超過 高額所得者等については 明け渡し努力義務の周知等の対応を行い 本来 市営住宅と必要とする階層の方が入居できるよう適正な管理に努めていくことが必要です 3 関連既定計画の取組方針からみた課題まちづくりへの寄与 上位計画 関連計画の方針に沿って市営住宅整備を進め 市全体のまちづくりに有効に寄与するよう努めていく必要があります 市営住宅の複合化 民間活力導入市営住宅の建替えに当たっては 地域拠点施設との複合化や民間活力の導入について検討を進める必要があります 4 入居者意向の特性からみた課題ユニバーサルデザインや居住性の向上 市営住宅の整備においては 誰もが快適に暮らせるユニバーサルデザインの視点に沿った整備や住戸内の居住性向上を図る必要があります 住み替えの適切な支援入居者の家族変化等に応じて住み替え先を適切に紹介等出来る仕組みや市営住宅内での住み替え制度などについて検討する必要があります また 子育て支援住宅や単身高齢者向け住宅等多様なニーズに対応できる公営住宅等の供給についても検討する必要があります 入居者の助け合いやコミュニティの活性化市営住宅の整備においては 地域全体のコミュニティ形成に貢献できるよう地域拠点施設との複合化を検討する必要があります また 高齢化が進むなかで草刈りや除雪等市営住宅の日常管理における入居者負担を軽減するための手法を今後検討する必要があります 5

7 章公営住宅等の整備 活用方針 1 基本理念 目標 本計画と同時策定した上位計画の 恵庭市住生活基本計画 では 住宅政策の基本理念 基本目標を以下のように定めています 本計画では 以下の基本理念 基本目標の実現に向けた公営住宅等ストック活用を推進します 基本理念 基本目標 花と水と緑に彩られ夢ふくらむ住まい 住環境づくり 暮らし 多様な世帯が住み続けたくなる住まい 住環境づくり 安全安心 すべての人が安全安心に暮らせる住まい 住環境づくり 活性化 地域 住宅関連産業の活性化に貢献する住まい 住環境づくり 2 公営住宅等の整備 活用方針市営住宅の計画的な整備推進 市営住宅は 本計画に基づき 計画的な建替え 改善 維持管理を実施し 将来に向けた適正な管理戸数を維持していくこととします 建替えに当たっては 老朽化が著しい柏陽団地の建替えを推進し 近隣の恵央団地との一体的整備を含めて建替事業計画を進めるとともに 市営住宅整備においてはユニバーサルデザインを推進します また 柏陽団地と同様に老朽化が進む寿第 2 団地などについては 近接する団地を含めた集約化等を検討します その他 既存の市営住宅においては 計画的 効果的な改善 修繕による長期的な活用に取り組みます 入居要件の適正な管理民間賃貸住宅に居住することが可能な収入超過者 家賃滞納者等に対しては明け渡しの努力義務の周知や 滞納者に対しては家賃の納入を強く求めるなどの対応を進めます 市営住宅建替えに併せた地域拠点施設の併設柏陽団地または恵央団地の建替事業では児童福祉施設等地域の拠点となる施設との一体的な整備を進め 居住環境の再生に取り組みます 民間活力導入の推進市営住宅柏陽団地と恵央団地の建替えにおいては PPP/PFI など民間活力の整備導入について検討し 民間事業者のノウハウや技術を活用した効果的 効率的な手法を図ります また 民間賃貸住宅の借上げ型市営住宅制度や家賃補助制度など民間の既存住宅を活用した仕組みづくりを検討します 3 長寿命化に関する基本方針ストックの状態の把握 修繕の実施 データ管理に関する方針 定期点検及び日常点検の実施建築基準法に基づく法定点検に加え 今後は法定点検外である住棟も含め 定期点検を実施します また 目視により容易に確認することが可能な部位については 必要に応じて日常点検を実施します 点検結果等に基づく修繕の実施 点検結果や実施した修繕内容のデータ管理改善事業の実施による長寿命化及びライフサイクルコストの縮減に関する方針改善事業の実施にあたっては 対症療法型の事業から予防保全的な改善を実施することによって 公営住宅等の長寿命化を図りライフサイクルコストの縮減を図ります 加えて 点検 修繕 データ管理により 長寿命化に資する日常的な維持管理及び修繕を行ったうえで 効果的 効率的に改善事業を実施し 住宅性能の向上を図り住宅の長寿命化に取り組みます 6

8章 公営住宅等の事業手法の選定 1 事業手法の選定フロー 公営住宅等事業手法の選定は 公営住宅等長寿命化計画策定指針 改定 国土交通省 月 に示された 事業手法の選定フロー に沿って 選定を行います 図 事業手法の選定フロー 7 平成 28 年 8

2 事業手法の判定 公営住宅等の需要見通しに基づく将来ストック量の推計 中長期 公営住宅等の需要見通しに基づく将来ストック量の推計等については 上位計画である 恵庭市住生活 基本計画 にて設定しており 本計画は 恵庭市住生活基本計画 に基づくものとします 以下に 恵庭市住生活基本計画 にて設定した内容を示します a. 将来人口 世帯数 住宅所有関係別世帯数の設定 国勢調査 推計 H7 H12 H17 H22 H 27 H 32 H 37 H38 終了年 H 42 H 47 H 52 H 57 人口 ( 人 ) 62,351 65,239 67,614 69,384 69,702 69,588 69,104 68,907 68,119 66,793 65,435 63,741 一般世帯数 ( 世帯 )21,314 23,581 25,579 27,546 28,752 30,602 31,211 31,240 31,357 31,005 31,118 31,231 主世帯 * ( 世帯 ) 20,748 22,883 24,610 26,927 28,120 29,990 30,590 30,620 30,730 30,380 30,500 30,610 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100% 持ち家 13,325 14,870 15,908 17,156 18,019 19,160 19,490 19,500 19,510 19,260 19,280 19,310 64.2% 65.0% 64.6% 63.7% 64.1% 63.9% 63.7% 63.7% 63.5% 63.4% 63.2% 63.1% 借家 7,423 8,013 8,702 9,771 10,101 10,830 11,100 11,120 11,220 11,120 11,220 11,300 35.8% 35.0% 35.4% 36.3% 35.9% 36.1% 36.3% 36.3% 36.5% 36.6% 36.8% 36.9% 公営借家 1,292 1,303 1,326 1,121 1,099 1,050 970 950 930 850 820 800 6.2% 5.7% 5.4% 4.2% 3.9% 3.0% 3.2% 3.1% 3.0% 2.8% 2.7% 2.6% 民営 + 給与 6,131 6,710 7,376 8,650 9,002 9,780 10,130 10,170 10,290 10,270 10,400 10,500 29.5% 29.3% 30.0% 32.1% 32.0% 32.6% 33.1% 33.2% 33.5% 33.8% 34.1% 34.3% * 主世帯数 = 持ち家 公営借家 民営借家 給与住宅に居住する世帯であり 間借り等は除く 間借り等 = 住宅に間借り 寄宿舎 その他世帯を示す b. 平成 38 年度における公的支援必要戸数の考え方本計画の終了年である平成 38 年度の著しい困窮年収未満の世帯数は 2,564 世帯と推計されます 公的支援が必要な戸数は 市営住宅推計管理戸数及び公的支援対象世帯数を合わせた 1,130 戸となります これらについては 市が所有する市営住宅管理戸数及び民間賃貸住宅の活用等によるものとします 市が所有する市営住宅管理戸数については 後述の事業手法判定結果に基づき事業実施時期を検討した上で設定します 1 著しい困窮年収未満の世帯数 2,564 世帯平成 38 年度 ( 平成 37 年度と 42 年度結果より推計 ) *1 2 生活保護受給世帯 530 世帯 *1 著しい困窮年収未満の世帯数 : 公営住宅収入基準以下の世帯のうち 低い所得のために世帯構成に適した規模 ( 最低居住水準面積 ) の住宅を自らの収入で確保することが出来ない借家世帯数 ( 公営住宅等長寿命化計画策定指針 ) *2 H25 住宅 土地統計調査 市営住宅世帯数 900 世帯 3 公営借家世帯数 950 世帯 入居率 90% 道営住宅世帯数 50 世帯 4 市営住宅推計管理戸数 1,000 戸 1-2-3 著しい困窮年収未満の民営借家等世帯 1,084 世帯 5 公的支援対象世帯 130 世帯 最低居住水準面積未満世帯率 12.2% *2 4 + 5 公的支援住宅必要戸数 1,130 戸 (H38) 市が所有する市営住宅管理戸数 + 民間賃貸住宅の活用等 事業手法 事業実施時期を検討した上で戸数を設定 8

1~3 次判定 ( 抜粋 ) a. 長期的な管理の見通しの作成 平成 29~58 年度までの長期的な管理の見通しとしては 柏陽 恵央団地の一体的な建替え及び寿第 2 団地の用途廃止など 簡易耐火構造の用途廃止 耐火構造の適切な改善を行います また 建替え 用途廃止に伴う既存入居者の受入れ先として 新たに既存民間賃貸住宅等の借上げを行 います 表長期的な管理の見通し 団地名構造建設年度 H28 事業実施時期供用期間 * 棟数戸数建替え改善用途廃止借上 柏陽簡平 簡二 S46~52 72 328 50 前後 H33-40 H35-39 98 恵央中耐 H15~24 5 182 70 H32-34 H50-54 252 桜町中耐 H3~10 12 228 70 H31-58 228 旭中耐 S52~54 5 166 70 H32-44 166 有明中耐 H1 2 33 70 H45-51 33 若草簡二 S53~59 4 28 50~60 H49-50 H49-50 28 寿第 1 中耐 S54~55 2 40 70 高耐 H15 1 18 70 9 H58 戸数 H31-49 58 寿第 2 簡平 S41~42 10 37 60 前後 H38-40 H39-40 20 寿第 3 簡平 S49~50 6 22 63~64 H42 H41-42 22 恵み野南中耐 S60 H13 2 48 70 H47-49 48 福住中耐 S56 2 32 70 H35-48 32 公営住宅等計 123 1,162 985 * 新規借上事業実施時期 b. 計画期間における事業手法 本計画期間内の事業手法 *1 は次のとおりであり 建替えが 72 棟 328 戸 個別改善 ( 居住性向上型 福祉対応 長寿命化型 ) が 22 棟 484 戸 維持管理が 19 棟 313 戸 用途廃止が 10 棟 37 戸となります *1 本計画期間内に事業着手する団地の棟数 戸数を示す 表本計画期間における事業手法 ( 団地別 ) 種別団地名構造建設年度棟数戸数事業手法 *2 事業理由 公営柏陽 簡平簡二 S46~52 72 328 建替 恵央中耐 H15~24 5 182 維持管理 - 桜町中耐 H3~10 12 228 個別改善 ( 居 長 ) 旭中耐 S52~54 5 166 個別改善 ( 居 福 長 ) 住宅内部劣化 有明中耐 H1 2 33 維持管理 - 若草簡二 S53~59 4 28 維持管理 - 耐用年数経過 恵み野駅近 大規模団地恵央団地との一体的な建替え 地域拠点施設の導入等 給水方式切替 ( 受水槽方式からの切替 ) 配管取替 外壁劣化 (E ランク ) 給水方式切替 ( 受水槽方式からの切替 ) 寿第 1 中耐 S54~55 2 40 個別改善 ( 居 福 長 ) 外壁劣化 ( 入居者生活支障 ) 共用部高齢化対応 高耐 H15 1 18 個別改善 ( 居 長 ) 給水方式切替 ( 受水槽方式からの切替 ) 配管取替 寿第 2 簡平 S41~42 10 37 用途廃止耐用年数経過 寿第 3 簡平 S49~50 6 22 維持管理 - 恵み野南中耐 S60 1 24 維持管理 - H13 1 24 維持管理 - 改良福住中耐 S56 2 32 個別改善 ( 長 ) 外壁劣化 (E ランク ) 合計 123 1,162 *2 居 : 居住性向上型福 : 福祉対応型長 : 長寿命化型 *1 表本計画期間における事業手法 事業手法棟数戸数 建替 72 328 個別改善 22 484 維持管理 19 313 用途廃止 10 37 計 123 1,162

9 章公営住宅等ストックに係る実施方針と効果 1 点検の実施方針 定期点検の実施方針 建築基準法に基づく法定点検については 今後も引き続き法令に基づく適切な点検を実施します 加えて法定点検以外の対象住棟についても 法定点検同様の点検を実施します 日常点検の実施方針 定期点検のほかに目視により容易に確認することが可能な部位については 必要に応じて日常点検の実 施を行います 日常点検の結果 不具合等があることが判明した場合は 技術者に将来調査を依頼する等 の適切な対応をします 住宅内部における点検の実施方針 住居内の設備やバルコニー劣化状況等の点検は 入居者が退去して空室となった際に実施します 点検結果のデータベース化 点検結果については データベースに記録し修繕 維持管理の的確な実施や次回の点検に役立てること とします 2 計画修繕の実施方針 計画修繕の内容 計画修繕は 経年劣化により老朽化した設備等を現状回復する工事を対象とし 従前の仕様等に比べて 耐久性等の向上が図られる工事内容は個別改善事業 ( 長寿命化型 ) により対応します 効率的な計画修繕の実施 残りの供用期間が短い建替対象住棟は 原則 計画修繕を実施せず 他の住棟を優先して実施します 計画修繕に加え 改善事業も必要な住棟については 相互の事業実施時期や関連性等を把握した上で両 工事を同時に実施するなど効率的な修繕を実施します 計画修繕は 点検結果を踏まえて行うこととし 点検の結果 建物の安全性等が確保された場合は 修 繕の実施時期を延期するなど柔軟に対応します 修繕内容のデータベース化 修繕内容についてデータベースに記録し 将来の修繕 改善等に向けた履歴を蓄積します 3 改善事業の実施方針 個別改善 安全性確保型 長寿命化型 福祉対応型 居住性向上型 実施方針入居者の安全を確保するため 建物の安全性能を維持する改善を実施します 長期的な活用を図るべき住棟については 耐久性の向上 躯体への影響の低減 維持管理の容易性等の観点から予防保全的な改善を実施します 高齢者等が安全に安心して居住できるように住戸内 共用部 屋外の住環境の改善を実施します 住戸及び共用部分の設備等の機能向上を行い 居住性の向上を図る改善を実施します 実施内容外壁落下防止改修など 躯体 屋上 外壁 給排水管等の耐久性向上など 設備等の高齢化対応 流し台 洗面台の更新 住戸内 共用部手摺り設置など 間取りの改修 3 箇所給湯 換気設備の設置 内窓の断熱化 浴室のユニットバス化 給水方式の変更 共視聴アンテナ設備設置など 10

4 建替事業等の実施方針全体方針 老朽住宅の削減耐用年数を経過した老朽化が著しい住宅については 事業を着実に進め 耐用年数経過住戸の削減を進めます 市が所有する公営住宅事業に当たっては 市が所有する公営住宅等延床面積の削減を進める一方で 等延床面積の削減と既存民間賃貸住宅を公営住宅として借上げ既存入居者の受入れ先として確保す既存民間賃貸住宅のることや 民間賃貸住宅へ移転する既存入居者へ一定の家賃補助を行うなど 民借上げ間借家を活用しながら事業を進めます 民間活力導入の検討さらなる効果的 効率的な事業を進めるため 民間事業者のノウハウや技術を活用した民間活力による整備手法について検討します 環境配慮 北国に適した高気密 高断熱化による環境負荷低減や本市が有する豊かな自然ユニバーサルデザイン環境との共生に配慮します の推進 北海道ユニバーサルデザイン整備指針 に準拠するユニバーサルデザイン対応の住戸とし 誰もが安心して入居できる居住環境の実現を図ります 景観に配慮した整備の周辺の景観に配慮した公営住宅等の整備を進めます 推進入居者理解の促進入居者に対しては 事業の理解と協力を得るとともに入居者意向を適切に反映させるように努めます 傾斜家賃の設定や移転費の負担 既存住宅への移転斡旋など 入居者負担軽減のための適切な措置を講じます 政策空家の確保事業の進捗にあわせて適切な時期に政策空家を確保し 事業の円滑な推進に配慮します 柏陽団地 恵央団地 ( 柏陽団地からの移転 ) 両団地の一体的整備柏陽 恵央団地については 同一地区内にある団地であるため 両団地の敷地を効率的に活用した事業展開による一体的な整備を進めます 地域拠点施設の併設事業にあたっては 児童福祉拠点等地域の拠点となる施設との複合化など地域拠点施設との併設を進め 居住環境の再生に取り組みます 広大な敷地を活かした柏陽団地は敷地面積が約 5 万m2ある大規模団地であるため 建替事業に当たっまちづくりの推進とては 市営住宅を集約し 余剰地を住宅地として整備するなど多機能なまちづく民間事業者の活用りを推進します そのため 市営住宅を含めた施設全体の一体的な整備の手法など民間事業者の提案を積極的に取り入れ 効果的 効率的な事業展開と市営住宅の整備 管理に取り組みます 整備方針 整備後 柏陽団地 構造未定 ( 民間事業者の提案を踏まえ検討 )/ 70 戸 ( 本計画期間 35 戸 ) 恵央団地 構造未定 ( 民間事業者の提案を踏まえ検討 )/ 70 戸 ( 既存合わせ 252 戸 ) 事業に当たっての課題柏陽団地の建替えに当たっては 既存入居者の移転が必要となります 移転に当たっては 恵央団地に新設住宅を整備するほか 他団地への移転 既存民間賃貸住宅の活用 柏陽団地内の仮移転など 入居者の意向を把握したうえで適切な対応が求められます 民間賃貸住宅の活用においては 現時点で該当する制度がないため 既存借上住宅制度や家賃補助制度などの制度創設が必要です 柏陽団地の敷地は 都市計画の用途地域が第 1 種低層住居専用地域に指定されているため 当該地域において中高層の市営住宅や地域拠点施設 店舗等を計画する場合は用途地域の変更が必要です 11

寿第 2 団地地区内の民間賃貸住宅活用の推進団地跡地の活用方策検討整備方針 整備後 事業に当たっての課題 地区内の既存民間賃貸住宅を借上住宅として活用し 入居者の移転先とします 既存住宅の確保が困難である場合は 団地敷地を活用して民間賃貸住宅を建設 借上げることも検討するなど幅広い検討を行い 最適な事業展開を図ります 寿第 2 団地の跡地については 住宅地として売却し 市内の移住 定住の促進を図るなど地域ニーズ等を踏まえて最適な方策を検討します 借上住宅 / 20 戸既存入居者の移転に当たっては 入居者の意向を把握したうえで 他団地への移転 既存民間賃貸住宅など受け入れ先の確保が必要です また 事業開始前の適切な時期に入居募集を停止し 政策空家を設けることが重要です 5 維持管理業務の実施方針維持管理業務の外部委託 老朽化の進展に伴う各種修繕依頼が年々増加しており 併せてそれに伴う修繕費用が増大している状況になっています また 中耐以上の建物を有する団地で行っている管理人業務 ( 共益費の集金 管理等 ) や団地周辺環境の維持業務及び独居高齢者の見守りに関する業務についても 入居者の高齢化を理由とした受け手不足が課題となっています ( 下図参照 ) このことから これらの修繕業務や管理人業務等に対する経験や実績が十分であり 迅速かつ的確に業務を行う民間事業者に業務委託をすることで 入居者サービスの向上及び効率的な施設の維持管理を図ることとします 外部委託等の検討については 平成 29 年中に整理を行い 積極的に推進していきます 図管理人業務が回ってきた際の引き受けについて ( 入居者向けアンケート調査 ) 0% 20% 40% 60% 80% 100% 恵央 10.1 71.0 18.8 桜町 19.5 61.0 19.5 旭 8.2 75.4 16.4 有明 14.3 57.1 28.6 寿第 1 16.7 72.2 11.1 恵み野南 20.8 45.8 33.3 福住 80.0 20.0 全団地 13.4 66.8 19.8 引き受けても良い引き受けたくない分からない 6 長寿命化のための事業実施計画 効果的 効率的な事業実施及び事業の平準化を推進するため 今後 20 年間における事業実施計画 ( 事業プログラム ) を設定し 建替え 個別改善 用途廃止等の事業を計画的に実施します なお この事業プログラムについては公営住宅等の需要 市の財政状況 定期的な点検による改善 修繕等対応の必要性等から 概ね5 年後に見直しを行います 12

表事業プログラム 13

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恵庭市公営住宅等長寿命化計画 概要版 ( 案 ) 平成 29 年 3 月