の基準規制値などを参考に コンクリート構造物の長期的な耐久性を確保するために必要なフレッシュコンクリート中の塩化物量の規制値を主要な場合に対して示したものである 従って ここに示していない構造部材や製品に対する塩化物量規制値についてもここで示した値を参考に別途定めることが望ましい 第 3 測定 1.

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高性能 AE 減水剤を用いた流動化コンクリート 配合設定の手引き ( 案 ) - 改訂版 - 平成 21 年 6 月 国土交通省四国地方整備局

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別紙 1 提出書類一覧様式番号 様式 1 様式 2-1 様式 2-2 様式 3 様式 4 様式名 施工体制確認調査報告書積算内訳書内訳明細書工程計画配置予定技術者名簿 次に該当する場合は 様式 4を提出する必要はありません 一般競争入札の場合 ( 開札後に提出のある 配置予定技術者の資格 工事経歴報

1.2 塩化物量測定方法 a) 試料は フレッシュコンクリート又はそのコンクリートからウェットスクリーニングによって分離したモルタルとし 1~3l 程度で測定対象のコンクリートから代表的な試料を採取するようにする なお 場合によっては付属の加圧ろ過器によってブリーディング水を採取したり フレッシュコ

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フレッシュコンクリート中の塩化物含有量測定計 財団法人国土開発技術研究センター 技術評価コ塩測第 号 全生工組連 全生協組連推薦品

図 維持管理の流れと診断の位置付け 1) 22 22

強度のメカニズム コンクリートは 骨材同士をセメントペーストで結合したものです したがって コンクリート強度は セメントペーストの接着力に支配されます セメントペーストの接着力は 水セメント比 (W/C 質量比 ) によって決められます 水セメント比が小さいほど 高濃度のセメントペーストとなり 接着

< F2D8BA492CA88EA94CA8E64976C8F912E6A7464>

生コンクリートに関する基本情報 ここでは 生コンクリートの製造 供給態勢 生コンを注文する際に必要となる基礎的知識 コンクリート施工の要点について概説します 白鳥生コン株式会社 記事の無断転載を禁じます Copyright SHIRATORI NAMAKON CORPORATION.

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国土技術政策総合研究所研究資料

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4. 再生資源の利用の促進について 建近技第 385 号 平成 3 年 10 月 25 日 4-1

第三者による品質証明制度について 参考資料 Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism

4. 施工者とは 当該工事の受注者をいう ( 品質証明者 ) 5. 品質証明者とは 一定の資格及び実務経験を有し 施工者と品質証明業務について契約した組織又は個人で 以下の要件に該当しないものをいう 1 組織においては 以下のいずれかに該当する者 (1) 当該工事の施工者 (2) 当該工事の施工者と

改定対照表(標準単価)

1. 標準価格 (1) 普通コンクリート ( スランプ 5~21cmAE 減水剤 ) 普通セメント 高炉セメントB 種早強セメント材齢 28 日粗骨材 (mm) 材齢 7 日粗骨材 (mm) スランプ 5 ~ 21 cm スランプ 5 ~ 21 cm 18 14,50

目次 1. はじめに 実施工程

山形県県土整備部資材単価及び歩掛等決定要領

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                            技管第  号

アルカリ骨材反応の概要

発注者支援業務(工事監督支援業務)のポイント

S28-1C1000Technical Information

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コンクリート工学年次論文集 Vol.32

生コンクリート価格表 ( 消費税別 ) 2016 年 4 月 1 日 大津生コンクリート協同組合大津支部 滋賀県大津市浜町 9-32 電話 FAX

第 5 条工事施工中の生コンクリートの使用承認及び使用報告 1 生コンクリートの使用承認受注者は 生コンクリートの使用及び配合設計の決定について 次の事項は建設部長及び県民局出先事務所長または農林水産部長の承認を受けるものとする 1 使用承認及び配合設計書が必要なもの 第 2 条 2の生コンクリート

8 章橋梁補修工 8.1 橋梁地覆補修工 ( 撤去 復旧 ) 8.2 支承取替工 8.3 沓座拡幅工 8.4 桁連結工 8.5 現場溶接鋼桁補強工 8.6 ひび割れ補修工 ( 充てん工法 ) 8.7 ひび割れ補修工 ( 低圧注入工法 ) 8.8 断面修復工 ( 左官工法 ) 8.9 表面被覆工 (

2. スランプフロー試験 3. 振動台式コンシステンシー試験 試験方法 対象 振動数 (rpm) 振動台式コンシステンシー試験 (JSCE-F501) VC 試験 ( 国土開発技術研究センター 道路協会 ) 供試体成形機による超硬練りコンクリートのコンシステンシー試験 ( 全国土木コンクリートブロッ

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2005年石炭灰有効利用シンポジウム

4 環境安全性 5 品質管理 6 環境負荷 製品又は再生資源が溶出量基準 Ⅱ 群に適合すること 鉄鋼スラグ 下水汚泥溶融スラグ又は一般廃棄物溶融スラグを再生資源として使用する場合は 併せて 製品又は再生資源が含有量基準群 ( シアンに係る基準を除く ) に適合すること コンクリート塊のみを再生資源と

第 2 章コンクリートの品質 3- コ 2-1

文書管理番号

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福井県建設リサイクルガイドライン 第 1. 目的資源の有効な利用の確保および建設副産物の適正な処理を図るためには 建設資材の開発 製造から土木構造物や建築物等の設計 建設資材の選択 分別解体等を含む建設工事の施工 建設廃棄物の廃棄等に至る各段階において 建設副産物の排出の抑制 建設資材の再使用および

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論文 重回帰分析等を用いた再生コンクリートの強度特性に関する評価 高橋智彦 *1 大久保嘉雄 *2 長瀧重義 *3 要旨 : 本研究は, 再生コンクリートの強度およびヤング係数を把握することを目的に実施したものである 再生コンクリートの強度およびヤング係数については既往文献結果を重回帰分析し評価した

3. 第 1 回コンクリート実験 3.1 概要下記の示方配合から設計した現場配合でコンクリートを練り混ぜ, スランプ試験と空気量試験を行う. その後, 圧縮強度試験用としてφ10 20 cm の円柱供試体を 4 本 ( うち 1 本は予備 ), 割裂引張強度試験用としてφ15 15 cm の円柱供試

コンクリート工学年次論文集Vol.35

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スライド 生コンクリート価格スライド表 2016 年 4 月 1 日改訂 千葉北部生コンクリート協同組合 千葉県松戸市新松戸 2 丁目 20 番地 ( 関ビル 4F) TEL ( 代表 ) FAX E mail ; c

工事施工記録写真作成方法 平成 31 年 4 月 名古屋市緑政土木局

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資料2

検証されている 4) しかし, この規定では, 凝結を遅延させたスラリー状モルタルの保存を 24 時間以内とし, 翌日の使用を想定しており, 日内の業務に適用することは適切でない 2. 付着モルタル量 2.1 実験の目的運搬車の洗浄モルタルを使用するためには, ドラム内等に付着しているフレッシュモル

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018QMR 品質計画書作成規程161101

第 3 章認定品の利用推進に関する基本方針 ( 認定品の周知 ) 第 6 認定品の製品情報については, 環境生活部環境政策課ホームページ等を参考とするものとする ( 認定品の使用 ) 第 7 工事等において, 認定品を積極的に使用するものとし, 資材の名称, 規格 寸法等の必要項目を設計図書 ( 条

様式 - 工監 1 ( 第 18 号様式 ) ( 記号 ) 第 号 平成 年 月 日 ( 受注者 ) ( 工事監督員 ) 様 ( 支出負担行為担当者 ) 印 工事監督員の指定について ( 工事番号 ) 上記建設工事に係る工事監督員を次のとおり指定したので通知します 工事監督員 所 属 職 氏 名 職

社会保険等未加入業者との下請契約 (1 次 ) 禁止にかかる事務手続フロー 施工体制台帳により加入状況を確認 工事監督員 添付された加入を証明する書類にて確認します 未加入 加入 適用除外 契約担当に報告するとともに, 受注者に対し, 書面にて当該下請契約を締結した具体的な理由を記載した書面を提出す

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15 変更管理

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作成 承認 簡単取扱説明書 ( シュミットハンマー :NR 型 ) (1.0)

出来形管理基準及び規格値 単位 :mm 編章節条枝番工種測定項目規格値測定基準測定箇所摘要 1 共通編 2 土工 3 河川 海岸 砂防土工 2 1 掘削工 基準高 ±50 法長 l l<5m -200 l 5m 法長 -4% 施工延長 40m( 測点間隔 25m の場合は 50m) につき 1 箇所

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国土技術政策総合研究所 研究資料

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コンクリート工学年次論文集 Vol.29

Digital Image Processing: Introduction

i-Construction型工事の概要 (素案)

1 監督 検査の意義監督 検査は 会計法 に基づき 契約の適正な履行を確保するための手段です 監督は 通常 製造又は役務の請負契約の履行過程において 必要な立会 工程管理 材料 部品等の審査又は試験 細部設計書の審査 承認等の方法により 検査では確認できない部分について 契約物品に対する要求事項が確

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目 次 Ⅰ. 下水道土木工事施工管理基準及び規格値 1. 目的 1 2. 適用 1 3. 構成 1 4. 管理の実施 1 5. 管理項目及び方法 2 6. 規格値 2 7. その他 2 表 -1 出来形管理基準及び規格値 ( 管渠工事 ) 3 表 -2 出来形管理基準及び規格値 ( 処理場 ポンプ場

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H18.12.11

12章 標準設計

16 コンクリートの配合設計と品質管理コンクリートの順に小さくなっていく よって, 強度が大きいからといってセメントペーストやモルタルで大きい構造物を作ろうとしても, 収縮クラックが発生するために健全な構造物を作ることはできない 骨材は, コンクリートの収縮を低減させ, クラックの少ない構造物を造る

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テーマ : コンクリート舗装工事の効率化に貢献する技術 〇技術公募の対象とする技術 コンクリート舗装に関する新設工事あるいは補修工事の効率化に資する技術であること 施工管理の効率化に資する技術であること 国土交通省 土木工事施工管理基準及び規格値 の出来形の規格値を満たすこと 舗装の構造に関する技術


出来形管理基準及び規格値 単位 :mm 編章節条枝番工種測定項目規格値測定基準測定箇所摘要 1 共通編 2 土工 3 河川 海岸 砂防土工 2 1 掘削工 法長 ç 基準高 ±50 ç<5m -200 ç 5m 法長 -4% 施工延長 40m( 測点間隔 25m の場合は 50m) につき 1 ヶ所

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Transcription:

1. コンクリート中の塩化総量規制 第 1 章コンクリート中の塩化総量規制基準 ( 土木構造物 ) 第 1 適用範囲国土交通省が建設する土木構造物に使用されるコンクリートおよびグラウトに適用する ただし 仮設構造物のように長期の耐久性を期待しなくてもよい場合は除く 第 2 塩化物量規制値フレッシュコンクリート中の塩化物量については 次のとおりとする 1. 鉄筋コンクリート部材 ポストテンション方式のプレストレストコンクリート部材 ( シース内のグラウトを除く ) および用心鉄筋を有する無筋コンクリート部材における許容塩化物量は 0.60kg/m 3 (Cl - 重量 ) とする 2. プレテンション方式のプレストレストコンクリート部材 シース内のグラウトおよびオートクレープ養生を行う製品における許容塩化物量は0.30kg/m 3 (Cl - 重量 ) とする 3. アルミナセメントを用いる場合 電食のおそれのある場合等は 試験結果等から適宜定めるものとし 特に資料が無い場合は0.30kg/m 3 (Cl - 重量 ) とする 第 3 測定塩化物量の測定は コンクリートの打設前あるいはグラウトの注入前に行うものとする 第 2 章コンクリート中の塩化物総量規制 ( 土木構造物 ) 実施要領 第 1 適用範囲主要材料としてコンクリートを用いる土木構造物としては 橋梁 トンネル カルバート 舗装 水門 護岸などが挙げられる また コンクリートエ場製品としては コンクリート管 コンクリート杭 プレキャスト桁などがある これらの内 この規制で対象としているのは 鉄筋やPC 鋼材を補強材として用いているコンクリート構造物や工場製品であり ここではそれらに用いられるコンクリートやグラウトの塩化物量を規制するものである また ここで適用外とした仮設構造物とは 一般に建設後 数年の内に撤去されるものであり 長期に亘る耐久性を要求されない構造物を指す 第 2 塩化物量規制値広範に亘る塩化物量と構造物劣化に関する実態調査 既往の調査研究 あるいは諸外国 293

の基準規制値などを参考に コンクリート構造物の長期的な耐久性を確保するために必要なフレッシュコンクリート中の塩化物量の規制値を主要な場合に対して示したものである 従って ここに示していない構造部材や製品に対する塩化物量規制値についてもここで示した値を参考に別途定めることが望ましい 第 3 測定 1. 塩化物量の測定はコンクリート打設あるいは グラウト注入前に行うことが必要である 従って 従来よりフレッシュコンクリートが配送されてから 打設するまでの時間が多少長くなるので 工場の選定 運搬計画 打設計画を十分に検討する必要がある 特に フレッシュコンクリートの運搬時間などについては JIS A5308( レデーミクストコンクリート ) において規定されている値を超えないように注意しなければならない 2. 測定器具および測定方法については以下による (1) 測定器測定器は その性能について ( 財 ) 国土開発技術研究センターの評価を受けたものを用いるものとする (2) 容器 その他の器具測定に用いる容器その他の器具は コンクリート中のアルカリ等に侵されず また測定結果に悪い影響を及ぼさない材質を有し 塩化物の付着等がないように洗浄した後 表面の水分を取り除いたものを用いなければならない (3) 測定方法 (a) 試料の採取試料は JIS A1115( まだ固まらないコンクリートの試料採取方法 ) に従い必要量採取するものとする (b) 測定採取した試料は さじ等を用いて十分かくはんした後 それぞれ測定に必要な量を採り分ける ( 一回の検査に必要な測定回数は 3 回とし 判定はその平均値で行う ) (c) コンクリート中の塩化物含有量の計算方法 3 回の測定値の平均値と 示方配合に示された単位水量により コンクリート中の塩化物含有量を次式を用いて計算する Cw=K Ww x / 100 Cw : フレッシュコンクリート単位容積当たりの塩化物含有量 (kg/m 3 Cl - 重量換算 ) K : 測定器に表示される換算物質の違いを補正するための係数 (Cl - では 1.00 NaClでは0.607) Ww : 示方配合に示された単位水量 (kg/m 3 ) X : 3 回の測定値の平均値 ( ブリージング水のCl - または NaC1 換算塩化物濃度 (%)) 294

3. 塩化物の検査に関する事項については 以下による (1) 検査は 原則としてコンクリート打設場所で行う ただし 監督職員注 )1 が立会う場合は工場で行うことができる (2) 検査は コンクリートの打設が午前と午後にまたがる場合は 一日につき二回以上 ( 午前 午後 ) コンクリート打設前に行うものとする ただし 打設量が少量で 半日で打設が完了するような場合には 1 回でもよい また コンクリートの種類 ( 材料および配合等 ) や工場が変る場合については その都度 一回以上の検査を行うものとする なお 工場製品の場合は 品質管理データによって検査を行ってもよい (3) 検査結果の判定は 検査ごとに行うものとし それぞれの検査における3 回の測定値の平均値が 第 2に示している塩化物量以下であることをもって合格とする なお 検査の結果不合格になった場合は その運搬車のコンクリートの受け取りを拒否するとともに 次の運搬車から毎回試験を行い それぞれ結果が規制値を下回ることを確認した後 そのコンクリートを用いるものとする ただし この場合塩化物量が安定して規制値を下回ることが確認できれば その後の試験は通常の頻度で行ってもよいものとする 注 )1. 請負工事の場合は 施工管理担当者とする 2. コンクリート中の塩化物測定結果は様式 (1) にとりまとめ提出する 295

山形県アルカリ骨材反応抑制対策実施要領 1. 適用範囲山形県土木部が建設する構造物に使用されるコンクリートおよびコンクリート工場製品に適用する ただし 仮設構造物のように長期の耐久性を期待しなくてもよいものは対象外とする 2. 抑制対策アルカリ骨材反応を抑制するため 次の3つの対策のいずれかをとることとするが 可能な限り 2.1か2.2の対策を優先してとることとする なお 海水または潮風の影響を受ける地域において アルカリ骨材反応による損傷が構造物の安全性に重大な影響を及ぼすと考えられる場合 (2.3の対策をとったものは除く ) には 塩分の浸透を防止するための塗装等の措置を講ずることが望ましい 2.1 コンクリート中のアルカリ総量の抑制アルカリ量が表示されたポルトランドセメント等を使用し コンクリート1m 3 に含まれるアルカリ総量をNa 2 0 換算で3.0kg以下にする 2.2 抑制効果のある混合セメント等の使用 JIS R5211 高炉セメントに適合する高炉セメント [B 種またはC 種 ] あるいは JIS R5213フライアッシュセメントに適合するフライアッシュセメント [B 種またはC 種 ] もしくは混和剤をポルトランドセメントに混入した結合材でアルカリ骨材反応抑制対策効果の確認されたものを使用する 2.3 安全と認められる骨材の使用注骨材のアルカリシリカ反応性試験 ( 化学法またはモルタルバー法 ) 1 の結果で無害と確認された骨材を使用する 注 1 JIS A1145 骨材のアルカリシリカ反応性試験方法 ( 化学法 ) JIS A5308( レディミクストコンクリート ) の付属書 7 骨材のアルカリシリカ反応性試験 ( 化学法 ) JIS A1146 骨材のアルカリシリカ反応性試験方法 ( モルタルバー法 ) JIS A5308( レディミクストコンクリート ) の付属書 8 骨材のアルカリシリカ反応性試験方法 ( モルタルバー法 ) のいずれかの試験方法による 296

3. 検査 確認方法 (1)2.1コンクリート中のアルカリ総量の抑制の場合 下記の計算式により 3.Okg/m 3 以下であることを確認する ( 計算式 ) 試験成績表に示されたセメントの全アルカリ量の直近 6ヶ月の最大値 (Na 2 0 換算値 %)/100 単位セメント量 ( 配合表に示された値 kg/m 3 )+0.53 ( 骨材中の NaCl%)/100 ( 当該単位骨材量 kg/m 3 )+ 混和剤中のアルカリ量 kg/m 3 防錆剤等使用量の多い混和剤を用いる場合も 同様とする AE 剤 AE 減水剤等のように 使用量の少ない混和剤を用いる場合には 下記の計算式により 2.5kg/m 3 以下であることを確認する ( 計算式 ) セメントアルカリ量 単位セメント量 (2)2.2 抑制効果のある混合セメント等の使用の場合高炉セメント [B 種またはC 種 ]( スラグ混合比 40% 以上 ) もしくは フライアッシュセメント [B 種またはC 種 ]( フライアッシュ混合比 15% 以上 ) であることを試験成績表で確認する また 混和剤をポルトランドセメントに混入して対策をする場合には 試験等によって抑制効果を確認する (3)2.3 安全と認められる骨材の使用の場合 1) 生コンクリートの場合 1. 試験方法及び試験機関注骨材のアルカリシリカ反応性試験 ( 化学法またはモルタルバー法 ) 1 は 該当工種の開始前 施工中 6ヶ月に1 回かつ産地が変わった場合に信頼できる試験機 3 関注で行い無害であることを確認する 2. 骨材の採取試験に用いる骨材の採取には 請負者が立ち会うものとする 3. 他工事での利用該当工種の開始前に行う試験については1ヶ月以内に1~3に該当する試験結果があればそれを利用できる また施工中 6ヶ月に1 回かつ産地が変わった場合も1~3に該当する試験結果があればそれを利用できる この場合 当該工事の請負者は 使用している骨材が試験成績表の骨材生産場所から納入されていることを確認し 書面等にて提出するものとする 1 2 請負者注の立会に基づく試験 2 各地区生コンクリート品質管理監査会議等が同一土場からの骨材の使用を証明している場合の代表工場の試験結果 4 3 JISに基づき生産者が自主的に行う試験に骨材生産者と生コン生産者注 2 及び請負者注が立ち会ったことが確認できる場合 297

2) コンクリート二次製品の場合 1. 試験方法及び試験機関注骨材のアルカリシリカ反応性試験 ( 化学法またはモルタルバー法 ) 1 は 6ヶ月に1 3 回定期的かつ産地が変わった場合に信頼できる試験機関注で行い無害であることを確認する 2. 骨材の採取試験に用いる骨材の採取には 骨材生産者と二次製品製造会社と請負者注 2 が立ち会うものとする 3. 試験結果表骨材の試験成績には立ち会った三者が連名 ( 三者を確認できる書面を添付 ) で作成し 二次製品製造会社の試験成績表として次回の試験まで利用できる 4. 確認上記 3. の試験結果表が無害であることを確認し また当該工事の請負者は 使用している骨材が試験成績表の骨材生産場所から納入されていることを確認し 書面等にて提出するものとする 注 1 JIS A1145 骨材のアルカリシリカ反応性試験方法 ( 化学法 ) JIS A5308( レディミクストコンクリート ) の付属書 7 骨材のアルカリシリカ反応性試験 ( 化学法 ) JIS A1146 骨材のアルカリシリカ反応性試験方法 ( モルタルバー法 ) JIS A5308( レディミクストコンクリート ) の付属書 8 骨材のアルカリシリカ反応性試験方法 ( モルタルバー法 ) のいずれかの試験方法による 注 2 都道府県 国土交通省または公団等が発注した工事の請負者注 3 公的機関またはこれに準ずる機関 ( 大学 都道府県の試験機関 公益法人である民間試験機関 その他信頼に値する民間試験機関 人工骨材については製造工場の試験成績表でよい ) 注 4 各地区生コンクリート品質管理監査会議等が同一土場からの骨材を使用していることを証明している場合 代表工場でよい 298

様式 (1) 工事名 コンクリート中の塩分測定表 主任監督員 監督員監督員 コンクリートの種類 混和剤の種類 (m 3 当り使用量 ) 測定値 (%) 又は空欄 ( 上段 ) ( 塩分量 (kg/m 3 )) 測定年月日午前 後工区セメントの種類単位水量測定器名測定者備考 1 2 3 平均値 備考 : 測定結果に対する処置を講じた事項等を記入する ( 注 ) 塩分濃度を (%) で測定した場合 ( 上段 ) は 次式で塩分量を求める 塩分量 (kg/m 3 )= ( 単位水量 (kg/m 3 )) 測定値 ) 100 コンクリートの耐久性向上仕様書 299

( 白紙 ) 300