被用者年金一元化法による追加費用削減について 昨年 8 月に社会保障 税一体改革関連法の一つとして被用者年金一元化法が成立 一元化法では 追加費用財源の恩給期間にかかる給付について 以下の配慮措置を設けた上で 負担に見合った水準まで一律に 27% 減額することとし 本年 8 月まで ( 公布から 1

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調布市要綱第  号

Microsoft Word ①概要(整備令)

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財財第  号

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四日市市消防関係手数料条例の一部を改正する条例

受けているときは これらの年金総額が 230 万円となるように計算されます 計算例 1. 単一の共済年金が支給されている場合 事例 1 退職共済年金 + 老齢基礎年金を受給している方の場合 現在の年金額退職共済年金 210 万円老齢基礎年金 60 万円 (= 組合員期間に係る基礎年金相当額 ) 退職

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共済年金は厚生年金に統一されます 平成 27 年 10 月から被用者年金が一元化されます 目次 Ⅰ 被用者年金制度の一元化 2 改正の趣旨 公務員等も厚生年金に加入し 2 階部分の年金は厚生年金に統一されます 制度的な差異については基本的に厚生年金に揃えて解消します 保険料率は厚生年金の保険料率に統

資料1 短時間労働者への私学共済の適用拡大について

2 返還額の算定方法 (1) 前記 1の (1) (2) (5) 及び (6) の退職一時金に係る返還額 退職一時金の額に利子に相当する額を加えた額とされており この利子に相当する 額は当該一時金の支給を受けた日の属する月の翌月から退職共済年金等を受ける権利 を有することとなった日の属する月までの期

Microsoft Word - 概要

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260401【厚生局宛て】施行通知

年発 第 1 号平成 2 9 年 3 月 1 7 日 日本年金機構理事長 殿 厚生労働省年金局長 ( 公印省略 ) 公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律の一部の施行に伴う関係政令の整備及び経過措置に関する政令 の公布について 公的年金制度の持続可

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被用者年金一元化法

●国民年金法等の一部を改正する法律案

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( 支給対象者等 ) 第 3 条医療費の支給の対象となる者 ( 以下 支給対象者 という ) は 次の各号に該当する母子家庭の母 父子家庭の父及びこれらの者に扶養されている児童並びに養育者に扶養されている父母のない児童とする (1) 本市に住所 ( 配偶者からの暴力を受けること等により本市への住所の

一元化後における退職共済年金および老齢厚生年金の在職支給停止 65 歳未満の場合の年金の支給停止計算方法 ( 低在老 ) 試算表 1 年金と賃金の合算額が 28 万を超えた場合に 年金額の支給停止 ( これを 低在老 といいます ) が行われます 年金と賃金の合算額 (c) が 28 万以下の場合は

社会保障に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の実施に伴う厚生年金保険法等の特例等に関する法律案《概要》

伊丹市市民福祉金条例の一部を改正する条例(平成12年  伊丹市条例第  号)

付加退職金の概要 退職金の額は あらかじめ額の確定している 基本退職金 と 実際の運用収入等に応じて支給される 付加退職金 の合計額として算定 付加退職金は 運用収入等の状況に応じて基本退職金に上乗せされるものであり 金利の変動に弾力的に対応することを目的として 平成 3 年度に導入 基本退職金 付

「公的年金からの特別徴収《Q&A

被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案要綱第一改正の趣旨被用者年金制度については 多様な生き方や働き方に公平な社会保障制度を目指す平成二十四年二月十七日の閣議決定 社会保障 税一体改革大綱 に基づき 公的年金制度の一元化を展望しつつ 今後の制度の成熟化や少子 高齢

退職等年金給付の概要 退職年金の半分は有期年金 半分は終身年金 原則 65 歳から受給 有期年金については20 年受給または10 年受給を選択 ( 一時金の選択も可能 ) 本人死亡の場合 終身年金部分の受給は終了 有期年金の残余部分は遺族が一時金として受給 財政運営は積立方式 公務に基づく負傷または

再任用と年金加入の関係をまとめると次のようになる ( 都道府県によって勤務形態は異なる ) 再任用の勤務形態フルタイム勤務 3/4 1/2 週の勤務時間 38 時間 45 分 29 時間 19 時間 15 分 共済年金 厚生年金 (2016 年 9 月 30 日まで ) 加入する年金 (2015 年

第 3 条この条例において 医療費の助成の対象となる者 ( 以下 対象者 という ) は 中島村に住所を有する子どもの保護者とする ただし 生活保護法 ( 昭和 25 年法律第 144 号 ) の規定により保護を受けている者は この限りではない 2 医療保険各法に規定する医療保険に加入していること

3 この条例において 幼児 とは 1 歳に達する日の属する月の翌月の初日から6 歳に達する日以後の最初の3 月 31 日までの間にある者をいう 4 この条例においては 児童 とは 6 歳に達する日以後の最初の4 月 1 日から15 歳に達する日以後の最初の3 月 31 日までの間にある者をいう 5

図表 1 年金改革関連法案の概要 国民年金法改正案 ( 未成立 ) (1) 主要改正項目 2012 年度及び13 年度について 国庫は 年金特例公債 ( つなぎ国債 ) により基礎年金国庫負担割合 2 分の1と36.5%( 現在財源が手当てされている国庫負担割合 ) の差額を負担する 2012 年度

社会保障 税一体改革大綱(平成24 年2月17 日閣議決定)社会保障 税一体改革における年金制度改革と残された課題 < 一体改革で成立した法律 > 年金機能強化法 ( 平成 24 年 8 月 10 日成立 ) 基礎年金国庫負担 2 分の1の恒久化 : 平成 26 年 4 月 ~ 受給資格期間の短縮

平成25年4月から9月までの年金額は

170214_【社労士会】事務連絡(期間短縮省令)

平成 27 年 10 月から全国市町村職員共済組合連合会 ( 以下 市町村連合会 1 ) が年金の決定 支払いを行います ~ 各種届出等の手続き及び各種相談は 今までどおり共済組合で行います ~ 平成 24 年 8 月 22 日に公布された 被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部

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取手市ぬくもり医療支援事業に関する条例施行規則 取手市ぬくもり医療支援事業に関する条例施行規則 平成 17 年 10 月 24 日規則第 230 号改正平成 20 年 3 月 21 日規則第 4 号平成 21 年 6 月 17 日規則第 34 号平成 22 年 9 月 15 日規則第 43 号平成

その額に老人扶養親族 1 人につき ( 当該老人扶養親族のほかに扶養親族等がないときは 当該老人扶養親族のうち1 人を除いた老人扶養親族 1 人につき ) 60,000 円を加算した額 ) (3) 条例第 3 条第 2 項第 4 号に規定する心身障害者に 扶養親族等がないときは 3,604,000

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(頭紙)公布通知

足利市妊産婦医療費助成条例 昭和 48 年 3 月 23 日条例第 2 号改正昭和 49 年 6 月 11 日条例第 38 号昭和 59 年 12 月 20 日条例第 32 号昭和 62 年 3 月 23 日条例第 7 号平成 6 年 12 月 21 日条例第 35 号平成 10 年 3 月 24

152 号 ) (6) 保険医療機関等健康保険法第 63 条第 3 項第 1 号に規定する保険医療機関若しくは保険薬局又は同法第 88 条第 1 項に規定する指定訪問看護事業者 ( 平 6 条例 30 平 8 条例 29 平 9 条例 16 平 10 条例 2 平 11 条例 15 平 14 条例

強制加入被保険者(法7) ケース1

第 50 号 2016 年 10 月 4 日 企業年金業務室 短時間労働者に対する厚生年金の適用拡大及び厚生年金の標準報酬月額の下限拡大に伴う厚生年金基金への影響について 平成 28 年 9 月 30 日付で厚生労働省年金局から発出された通知 公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能

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役員退職手当支給の基準の変更について

( 条例第 4 条第 1 項に規定する額 ) 第 4 条条例第 4 条第 1 項に規定する額は 病院若しくは診療所等 ( 保険薬局を除く ) の診療報酬明細書 ( 訪問看護診療費明細書を含む ) 又は医療保険各法に定める療養費支給申請書ごとに 次の各号に掲げる区分に対し定める額とする なお 医療に関

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4-2砺波市重度心身障害者等医療費の助成に関する条例施行規則

Ⅰ 関連情報 1. 特定個人情報ファイルを取り扱う事務 1 事務の名称 和歌山県市町村職員共済組合における公的年金業務等に関する事務 1. 全国市町村職員共済組合連合会 ( 以下 市町村連合会 という ) 及び指定都市職員共済組合 市町村職員共済組合及び都市職員共済組合 ( 以下 構成組合 という

(2) 再就職後 年金受給権が発生した場合正規職員無職一般企業無職 共済組合員 A 厚生年金 B ( 一般厚生年金 ) 退職 再就職 老齢厚生年金支給開始年齢 1 年金待機者登録 2 公的年金加入 ( 一部又は全額支給停止 ) 3 年金決定請求 1 退職した際は 年金の受給権発生まで期間がありますの

平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~

利子相当額 という ) を加えた額に相当する金額 ( 以下 退職一時金利子加算額 という ) の返還に関し, その経過措置を定める 厚生年金保険法等の一部を改正する法律 ( 平成 8 年法律第 82 号 以下 厚年法改正法 という ) 附則 3 0 条 1 項の委任に基づいて定められた, 厚生年金保

時効特例給付制度の概要 制度の概要 厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付に係る時効の特例等に関する法律 ( 平成 19 年 7 月 6 日施行 ) に基づき 年金記録の訂正がなされた上で年金が裁定された場合には 5 年で時効消滅する部分について 時効特例給付として給付を行うこととされた 法施行前

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議案第 20 号小松島市消防団員等の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例 改正の趣旨 非常勤消防団員等の損害補償の基準を定める政令の一部を改正する政令が平成 28 年 4 月 1 日から施行されることに伴い 非常勤消防団員等の公務上の災害に対する損害補償に関し 同一の事由により他の法律による

羽村市乳幼児の医療費の助成に関する条例施行規則 平成 5 年 9 月 24 日規則第 21 号 改正 平成 6 年 3 月 16 日規則第 6 号平成 7 年 10 月 1 日規則第 31 号平成 8 年 10 月 1 日規則第 27 号平成 9 年 6 月 5 日規則第 20 号平成 10 年 3

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退職後の医療保険制度共済組合の年金制度退職後の健診/宿泊施設の利用済組合貸付金/私的年金退職手当/財形貯蓄/児童手当個人型確定拠出年金22 共イ特別支給の老齢厚生年金老齢厚生年金は本来 65 歳から支給されるものです しかし 一定の要件を満たせば 65 歳未満でも 特別支給の老齢厚生年金 を受けるこ

52 (2) 再就職後 年金受給権が発生した場合正規職員無職一般企業 無職 共済組合員 A 厚生年金 B ( 一般厚生年金 ) 退職再就職老齢厚生年金支給開始年齢 1 年金待機者登録 2 公的年金加入 3 年金決定請求 ( 一部又は全額支給停止 ) 1 退職した際は 年金の受給権発生まで期間がありま

新規裁定当該期間 ( 月又は年度 ) 中に新たに裁定され 年金受給権を得た者が対象であり 年金額については裁定された時点で決定された年金額 ( 年額 ) となっている なお 特別支給の老齢厚生年金の受給権者が65 歳に到達した以降 老齢基礎年金及び老齢厚生年金 ( 本来支給もしくは繰下げ支給 ) を

扶養手当制度の概要 1 支給要件 扶養親族 ( 他に生計の途がなく主として職員の扶養を受けているもの ) を有する職員に対して支給 年額 130 万円以上の恒常的な所得があると見込まれる者は対象外 2 支給月額 配偶者 : 13,000 円子など : 1 人につき 6,500 円 ( 配偶者のない場

他の所得による制限と雇用保険受給による年金の停止 公務員として再就職し厚生年金に加入された場合は 経過的職域加算額は全額停止となり 特別 ( 本来 ) 支給の老齢厚生年金の一部または全部に制限がかかることがあります なお 民間に再就職し厚生年金に加入された場合は 経過的職域加算額は全額支給されますが

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○岩国市重度心身障害者医療費助成要綱

例 言 厚生年金保険被保険者厚生年金保険被保険者については 平成 27 年 10 月 1 日から被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律が施行されたことに伴い 厚生年金保険法第 2 条の5の規定に基づき 以下のように分類している 1 第 1 号厚生年金被保険者第 2

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Web 版 Vol.59( 通巻 704 号 ) 中高齢寡婦加算 ( 遺族基礎年金の4 分の3) 779,300 円 3/4=584,475 円 584,500 円 (100 円単位 ) (2) 老齢厚生年金の年金額の算定式 平成 30 年度の本来水準と従前額保障 図表

厚生年金保険 給付調整経理 当期損失金は 期首厚生年金保険給付調整積立金見込額 9,747,934,574 千円から差し引くこととし 翌年度へ繰り越す厚生年金 保険給付調整積立金は 9,708,619,939 千円となる見込みである 退職等年金給 付調整経理 1 収入 14,272,264 千円 (

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者となった日から翌年の 6 月 30 日 ( 当該受給者となった日が 1 月から 6 月までに属する場合は 当該受給者となった日の属する年の 6 月 30 日 ) までの期間とする (2) 条例第 2 条第 2 項第 2 号に掲げる重度心身障害者等である受給者毎年 8 月 1 日から翌年の 7 月

保育所に入所できないことを事由とする育児休業手当金の延長要件の見直し(地方公務員の「パパ・ママ育休プラス」の場合)(あっせん)

(1) 厚生労働省の課長通知の内容及び 厚生年金基金制度への影響 について 平成 27 年 9 月 30 日付厚生労働省課長通知 ( 下記リンクをご参照ください ) 被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律等の 施行に伴う企業年金関係通知の一部改正等について 課長通知


第 2 条条例第 2 条第 1 項に規定する社会保険各法 ( 以下 社会保険各法 という ) は 次の各号に掲げる法律をいう (1) 健康保険法 ( 大正 11 年法律第 70 号 ) (2) 船員保険法 ( 昭和 14 年法律第 73 号 ) (3) 私立学校教職員共済法 ( 昭和 28 年法律第

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平成16年年金制度改正における年金財政のフレームワーク

に該当する者については 同項の規定にかかわらず受給資格者とする 3 病院等に入院等したことにより 本市の区域内に住所を変更したと認められる第 1 項各号に該当する者については 同項の規定にかかわらず受給資格者としない 4 第 1 項及び第 2 項の規定にかかわらず 次の各号のいずれかに該当する者は

粕屋町重度障害者医療費の支給に関する条例

Microsoft Word - (差替)170620_【総務部_厚生課_櫻井望恵】論文原稿

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第七条二被用者年金各法の被保険者 組合員又は加入者 厚生年金保険法 国家公務員共済組合法 地方公務員等共済組合法 私立学校教職員共済法 国内居住要件 被用者年金各法 社会保険の適用事業所にお勤めの方 国家公務員 地方公務員 私立学校教職員 なし 年齢要件なし (65 歳以上の老齢厚生年金等の受給権者

年金制度のポイント

き県が負担する負担金の額 ( 当該負担金の額が他の法令の規定により軽減される場合にあつては, その軽減されることとなる額を控除した額 以下 県負担額 という ) から当該事業に要する費用の額 ( 加算額がある場合にあつては, 加算額を控除して得た額 ) に100 分の25 以内で規則で定める割合を乗

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国立研究開発法人土木研究所役員退職手当支給規程

01 140131②年金受給の確認事務連絡

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独立行政法人中小企業基盤整備機構職員退職手当支給規程

(2) 身体障害者福祉法 ( 昭和 24 年法律第 283 号 ) 第 15 条第 4 項の規定により身体障害者手帳の交付を受けた者で その障害の程度が身体障害者福祉法施行規則 ( 昭和 25 年厚生省令第 15 号 ) 別表第 5 号に定める身体障害者障害程度等級表の1 級又は2 級に該当するもの

独立行政法人大学改革支援・学位授与機構役員退職手当( 改正)

個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例 ( 案 ) ( 趣旨 ) 第 1 条この条例は, 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律 ( 平成 25 年法律第 27 号 以下 法 という ) 第 9 条第 2 項の規定に基づく個人番号の利用及び法第 19 条第 9

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第 3 条条例第 3 条第 2 項第 2 号の所得割の額 ( 以下 所得割の額 という ) の算定は 次の各号に掲げる場合に応じ 当該各号に定める方法により行うものとする (1) 地方税法第 314 条の7 並びに附則第 5 条の4 第 6 項及び第 5 条の4の2 第 6 項の規定による控除をされ

Transcription:

資料 1 被用者年金一元化法による追加費用削減に係る地方公務員等共済組合法施行令等の改正案について

被用者年金一元化法による追加費用削減について 昨年 8 月に社会保障 税一体改革関連法の一つとして被用者年金一元化法が成立 一元化法では 追加費用財源の恩給期間にかかる給付について 以下の配慮措置を設けた上で 負担に見合った水準まで一律に 27% 減額することとし 本年 8 月まで ( 公布から 1 年以内 ) に施行することを規定 ( 配慮措置 1) 減額率の上限は恩給期間も含めた共済年金全体の 10% とする ( 配慮措置 2)230 万円 / 年以下の給付 ( 恩給期間も含めた共済年金全体 ) は減額しない 今後の予定 6 月上旬 関係政令の閣議決定 個別に制度改正を周知 ( 年金支払通知書 ) 8 月 1 日 施行 9 月上旬 年金額改定通知書 を送付 10 月 15 日 減額後の年金を支給 制度改正の周知に広報誌 ホームページも活用 1

被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律 ( 平成 24 年 8 月 10 日成立 22 日公布平成 24 年法律第 63 号 ) < 主要項目 > (1) 厚生年金に公務員及び私学教職員も加入することとし 2 階部分の年金は厚生年金に統一する (2) 共済年金と厚生年金の制度的な差異については 基本的に厚生年金に揃えて解消する (3) 共済年金の 1 2 階部分の保険料を引き上げ 厚生年金の保険料率 ( 上限 18.3%) に統一する (4) 厚生年金事業の実施に当たっては 効率的な事務処理を行う観点から 共済組合や私学事業団を活用する また 制度全体の給付と負担の状況を国の会計にとりまとめて計上する (5) 共済年金にある公的年金としての 3 階部分 ( 職域部分 ) は廃止する 公的年金としての 3 階部分 ( 職域部分 ) 廃止後の新たな年金については 別に法律で定める (6) 追加費用削減のため 恩給期間に係る給付について本人負担の差に着目して 27% 引下げる ただし 一定の配慮措置を講じる < 施行日 > (1)~(5): 平成 27 年 10 月 (6) 公務員の恩給期間に係る追加費用削減 : 公布から 1 年を超えない範囲内で政令で定める日 2

追加費用の削減 追加費用財源の恩給期間にかかる給付 ( 下左図の斜線部分 ) について 負担に見合った水準 ( 下右図を参照 ) まで一律に 27% 減額する ( ただし 1 減額率の上限は恩給期間も含めた共済年金全体の 10% とする 2 230 万円 / 年以下の給付 ( 恩給期間も含めた共済年金全体 ) は減額しないという配慮措置を設ける ) ( 注 )2 については 平成 19 年法案では 250 万円 / 年 平成 21 年全国消費実態調査の結果を踏まえて変更 ( 追加費用について ( 国家公務員共済の場合 )) 昭和 34 年まで恩給制度が適用されており 34 年以後も引き続き国家公務員である者については 新たに設けられた国家公務員共済年金制度に加入することとされ 恩給期間に係る給付についても共済年金として支給することとされた このため それまで保険料を負担していなかった恩給期間に係る共済年金の給付に要する費用については 国家公務員の恩給を国が負担していたこととの均衡から 当時の事業主としての国等が負担することとしている 追加費用について ( 国家公務員共済の場合 ) 追加費用の減額の考え方 ( イメージ図 ) 過去 国共済法施行昭和 34 年 10 月 現在 恩給期間の本人負担は 2% であり 共済制度発足当初の本人負担 4.4% より低いことから 事業主負担を合わせた負担に見合って 27% 減額する 昭和 34 年 10 月までに退職 国等の負担 恩給 (8.8-6.4) 8.8=27% 負担が少ない 昭和 34 年 10 月前採用昭和 34 年 10 月以降退職 国等の負担 ( 追加費用 ) 保険料等の負担 共済年金 恩給納金 (2%) 本人負担 (4.4%) 昭和 34 年 10 月以降採用 保険料等の負担 共済年金 事業主負担に相当 (4.4%) 事業主負担 (4.4%) 恩給期間 共済期間 就職 恩給期間 共済期間 退職 ( 注 ) 追加費用は 平成 24 年度予算額で国共済 ( 国負担分 ): 約 2,300 億円 地共済 ( 地方公共団体負担分 ): 約 8,600 億円 3

被用者年金一元化法による追加費用削減に係る地方公務員等共済組合法施行令等の改正案について ( 概要 ) 法律の概要 追加費用対象期間を有する者の年金について以下の減額を行う 1 ステップ A 230 万円 2 ステップ B 230 万円 3 ステップ C ( 年金額 + 基礎年金の額 )> 230 万円 減額開始 ( 年金額 + 老齢基礎年金 *) の追加費用期間相当部分の 27% を減額ただし 年金額の 10% を減額の上限とする * 老齢基礎年金の組合員期間相当部分 ( 退職共済年金を受給できる場合のみ ) 政令案の概要 1 追加費用対象期間について具体的に規定 2 複数の共済年金を併給している場合 ステップ A ステップ C において 230 万円基準にかける年金額は併給調整後の額とする 3 加給年金の支給停止措置を受ける場合 ステップ A ステップ C において 230 万円基準にかける年金額は支給停止後の額とする 4 共済控除期間をもつ場合は 追加費用対象期間相当部分から既に共済控除期間に係る減額措置を受けた部分を除く旨を規定 5 老齢基礎年金の組合員期間相当部分の算定方法を規定 230 万円 減額後の年金額を決定額とする ( 減額後の年金額 + 基礎年金の額 ) <230 万円となるときは 230 万円を保障 4

地方公務員等共済組合法施行令及び地方公務員等共済組合法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置に関する政令の一部を改正する政令案 ( 概要 ) 1 改正の趣旨 地方公務員等共済組合法が施行された昭和 37 年まで恩給制度等が適用され 同年以後も引き続き地方公務員である者については 地方公務員共済年金制度に加入することとされ 恩給期間等を引き継いだ形で共済年金の額の算定を行うこととされた このため 共済年金制度が恩給期間等を引き継いだ ( 組合員期間に算入した ) ことに伴って生ずる共済年金の給付に要する費用 ( 以下 追加費用 という ) については 地方公務員の恩給を地方公共団体が負担していたこと等との均衡から 事業主としての地方公共団体等 が負担することとされている 地方公共団体等とは 国 地方公共団体 共済組合 地方団体関係団体昨年 8 月に被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律 ( 平成 24 年法律第 63 号 ) が成立し この恩給期間等 ( 以下 追加費用対象期間 という ) に係る共済年金の額について 一定の配慮措置を設けつつ 本人の負担割合に見合った水準まで減額することとされたことから 追加費用対象期間を有する者の年金額の算定に関し必要な事項等を定めるもの 2 改正の概要 (1) 地方公務員等共済組合法施行令の一部改正地方公務員等共済組合法の長期給付に関する施行法 ( 昭和 37 年法第 153 号 ) に経過措置が規定されている地方公務員等共済組合法 ( 以下 地共済法 という ) の施行 ( 昭和 37 年 12 月 ) 前に採用され 昭和 60 年地共済法改正後に退職した地方公務員に係る年金額の算定について 地方公務員等共済組合法施行令 ( 昭和 37 年政令第 352 号 ) 附則 ( 原始附則 ) の一部を改正し 追加費用対象期間を有する者の年金額の算定に関し必要な事項等を定めることとする (2) 地方公務員等共済組合法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置に関する政令の一部改正地方公務員等共済組合法等の一部を改正する法律 ( 昭和 60 年法律第 108 号 ) に経過措置が規定されている地共済法の施行 ( 昭和 37 年 12 月 ) 前に採用され 昭和 60 年地共済法改正法の施行 ( 昭和 61 年 4 月 ) 前に退職した地方公務員に係る年金額の算定について 地方公務員等共済組合法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置に関する政令 ( 昭和 61 年政令第 58 号 ) の一部を改正し 追加費用対象期間を有する者の年金額の算定に関し必要な事項等を定めることとする 3 根拠法令 5

地方公務員等共済組合法の長期給付等に関する施行法 ( 昭和 37 年法律第 153 号 ) 第 13 条の 2 第 1 項 第 13 条の 2 第 5 項 第 13 条の 2 第 6 項 第 22 条の 2 第 5 項 第 27 条の 2 第 6 項 第 99 条 地方公務員等共済組合法等の一部を改正する法律 ( 昭和 60 年法律第 108 号 ) 附則第 21 条第 2 項 附則第 21 条第 6 項 附則第 27 条 附則第 31 条第 2 項 附則第 98 条の 2 第 4 項 附則第 98 条の 2 第 6 項 附則第 98 条の 2 第 7 項 附則第 98 条の 3 第 2 項 附則第 98 条の 3 第 3 項で準用する附則第 98 条の 2 第 7 項 附則第 98 条の 4 第 3 項で準用する附則第 98 条の 2 第 6 項 附則第 125 条 4 施行日 施行期日 : 平成 25 年 8 月 1 日 6

地方公務員共済年金の追加費用 地方公務員共済の現行制度創設時 ( 昭和 37 年 12 月 ) に 従来の恩給制度から社会保険方式に切り替えられ 恩給期間分も共済年金として支給することとされた このため それまで保険料を負担していなかった恩給期間に係る共済年金の給付に要する費用については 地方公務員の恩給を地方公共団体が負担していたこととの均衡から 当時の事業主としての地方公共団体等が負担することとしている 億18,000 16,000 14,000 12,000 10,000 8,000 6,000 4,000 2,000 0 38 43 48 53 58 63 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 60 追加費用収入額の推移 ( 実績と見込み ) 円H9:16,059 億円 H24:8,619 億円 H6:6,238 億円 H30:6,407 億円 H40:2,446 億円 H24:3,360 億円 H30:2,633 億円 H40:1,169 億円 地共済 国共済 ( 注 ) 平成 22 年度までは実績値 23 24 年度は見込値 25 年度以降は 21 年財政再計算に基づく見込みである 国共済は予算額 地共済は告示率に基づく実収入額 地共済の数値は 警察国家公務員分を含む 7