米原市における開発に伴う雤水排水計画基準

Similar documents
第1章  総     説

< A38CCB8AEE967B5F89BA908593B98AEE967B8C7689E68F915F8DFB8E712E786264>

< F2D91E DF81408FAC8B4B96CD8A4A94AD82C994BA82A492B2>

(Microsoft Word - \201\23203 \201y\216\221\227\2773\201z\217\360\225\266\221f\210\ doc)

Microsoft Word - 土砂指導要綱.doc

水防法改正の概要 (H 公布 H 一部施行 ) 国土交通省 HP 1

<4D F736F F F696E74202D20819A E096BE8E9197BF337E34817A905A90858AEB8CAF8BE688E682CC90DD92E F4390B3816A2E >

<93FA8CF590EC B290AE97768D6A8250>

3. 市街化調整区域における土地利用の調整に関し必要な事項 区域毎の面積 ( 単位 : m2 ) 区域名 市街化区域 市街化調整区域 合計 ( 別紙 ) 用途区分別面積は 市町村の農業振興地域整備計画で定められている用途区分別の面積を記入すること 土地利用調整区域毎に市街化区域と市街化調整区域それぞ

( 対象区域 ) 第 5 地区計画の対象区域は 工業団地 ( 国母工業団地 南部工業団地 機械金属工業団地 ファッション工業団地 ( アリア ディ フィレンツェ ) をいう 以下同じ ) の区域内及び隣接地又は近接地 ( おおむね工業団地から500メートル以内 ) とする ( 区域の設定 ) 第 6

蓮田市雨水排水流出抑制施設設置基準 平成 26 年 10 月 1 日施行 蓮田市都市整備部道路課 ~1~

目 次 桂川本川 桂川 ( 上 ) 雑水川 七谷川 犬飼川 法貴谷川 千々川 東所川 園部川 天神川 陣田川

現行計画 ( 淀川水系河川整備計画 ): 川上ダム案 治水計画の概要 事業中の川上ダムを完成させて 戦後最大の洪水を 中下流部では ( 大臣管理区間 ) 島ヶ原地点の流量 3,000m 3 /s に対して 川上ダムで 200m 3 /s を調節し 調節後の 2,800m 3 /s を上野遊水地や河道

鹿嶋市都市計画法の規定による市街化調整区域における

<4D F736F F D A89AA924A8E732093B CA92758E7792E8208B5A8F708AEE8F802E646F63>

™…

図 -3.1 試験湛水実績図 平成 28 年度に既設堤体と新設堤体が接合された抱土ゾーンにおいて調査ボーリングを実施し 接合面の調査を行った 図 -2.2に示すように 調査ボーリングのコア観察結果からは 新旧堤体接合面における 材料の分離 は認められなかった また 境界面を含む透水試験結果により得ら

の洪水調節計画は 河川整備基本方針レベルの洪水から決められており ダムによる洪水調節効果を発揮する 遊水地案 は 遊水地の洪水調節計画は大戸川の河川整備計画レベルの洪水から決めることを想定しており 遊水地による洪水調節効果が完全には発揮されないことがある 瀬田川新堰案 は 瀬田川新堰の洪水調節計画は

富士見市都市計画法に基づく開発許可等の基準に関する条例

近畿地方整備局 資料配付 配布日時 平成 23 年 9 月 8 日 17 時 30 分 件名土砂災害防止法に基づく土砂災害緊急情報について 概 要 土砂災害防止法に基づく 土砂災害緊急情報をお知らせします 本日 夕方から雨が予想されており 今後の降雨の状況により 河道閉塞部分での越流が始まり 土石流

八王子市雨水浸透施設設置基準 1. 目的この設置基準は 八王子市雨水浸透施設設置補助金交付要綱 ( 以下 要綱 という ) の雨水浸透施設の設置にあたり 必要な事項を定めることを目的とする 2. 用語の定義雨水浸透施設とは 屋根に降った雨水を浸透させる構造をもった次に掲げる施設をいう (1) 雨水浸

江南市雨水流出抑制基準

2. 急流河川の現状と課題 2.1 急流河川の特徴 急流河川では 洪水時の流れが速く 転石や土砂を多く含んだ洪水流の強大なエネルギー により 平均年最大流量程度の中小洪水でも 河岸侵食や護岸の被災が生じる また 澪筋 の変化が激しく流路が固定していないため どの地点においても被災を受ける恐れがある

ダムの運用改善の対応状況 資料 5-1 近畿地方整備局 平成 24 年度の取り組み 風屋ダム 池原ダム 電源開発 ( 株 ) は 学識者及び河川管理者からなる ダム操作に関する技術検討会 を設置し ダム運用の改善策を検討 平成 9 年に設定した目安水位 ( 自主運用 ) の低下を図り ダムの空き容量

利水補給

<4D F736F F D2089CD90EC8C7689E689DB5F91E58ADB5F8EA190858C7689E68C9F93A282C982A882AF82E92E646F63>

<4D F736F F D DC58F4994C5817A904D945A90EC5F8DC4955D89BF92B28F912E646F63>

3 市長は 第 1 項の規定により指定した土地の区域を変更し 又は廃止しようとするときは あらかじめ久喜市都市計画審議会 ( 以下 審議会 という ) の意見を聴くものとする 4 第 1 項及び第 2 項の規定は 第 1 項の規定により指定した土地の区域の変更又は廃止について準用する ( 環境の保全

Microsoft Word - 条例.doc

<4D F736F F D A6D92E894C A968795FB8E738E738A5889BB92B290AE8BE688E682CC926E8BE68C7689E682CC834B C98AD682B782E9895E97708AEE8F80>

第 4 章特定産業廃棄物に起因する支障除去等の内容に関する事項 4.1 特定支障除去等事業の実施に関する計画 (1) 廃棄物の飛散流出防止ア廃棄物の飛散流出防止対策当該地内への雨水浸透を抑制し 処分場からの汚染地下水の拡散防止を図るとともに 露出廃棄物の飛散流出防止を図るため 覆土工対策を実施する

8 号様式 ) を市長に提出しなければならない 2 前項の協議書には 法第 30 条第 2 項及び第 1 条に規定する図書のうち市長が必要と認めるものを添付しなければならない ( 開発行為の変更の許可等 ) 第 4 条法第 35 条の2 第 1 項の規定による変更の許可を受けようとする者は 開発行為

(2) 区域内の主要な道路が 環境の保全上 災害の防止上 通行の安全上又は事業活動の効率上支障がないような規模及び構造で適当に配置されており かつ 区域外の相当規模の道路と接続していること (3) 区域内の排水路その他の排水施設が その区域内の下水を有効に排出するとともに その排出によって区域及びそ

新川水系新川 中の川 琴似発寒川 琴似川洪水浸水想定区域図 ( 計画規模 ) (1) この図は 新川水系新川 中の川 琴似発寒川 琴似川の水位周知区間について 水防法に基づき 計画降雨により浸水が想定される区域 浸水した場合に想定される水深を表示した図面です (2) この洪水浸水想定区域図は 平成

1. 湖内堆砂対策施設の見直し 1.2 ストックヤード施設計画 ストックヤードの平面配置は 既往模型実験結果による分派堰内の流速分布より 死水域となる左岸トラップ堰の上流に配置し 貯砂ダムから取水した洪水流を放流水路でストックヤード内に導水する方式とした ストックヤード底面標高は 土木研究所の実験結

(Microsoft Word - \216w\223\261\227v\215j19.7.1\211\374\220\263\224\305.doc)

洪水リスクの共有

及びその周辺の地域における自然的条件 建築物の建築その他の土地利用の状況等を勘案し 集落の一体性を確保するために特に必要と認められるときは この限りでない (2) 区域内の主要な道路が 環境の保全上 災害の防止上 通行の安全上又は事業活動の効率上支障がないような規模及び構造で適当に配置されており か

Microsoft Word - 【新旧 審査済】県営土地改良事業分担金等徴収条例施行規則

2 都市計画法第 34 条第 11 号に係る区域指定の許可基準について 都市計画法の趣旨 施策の方針市街化調整区域において, 市街化区域に隣接又は近接し, 一体的な日常生活圏を構成している市街化の進行した一定の区域を条例で指定し, 予定建築物を周辺環境と調和する用途に制限することにより, 許可の対象

大津市 道路位置指定基準

<4D F736F F D2091E EC97AC88E696688DD092B290AE927282CC8AEE8F802E646F6378>

1. 市街化調整区域における地区計画ガイドライン策定の目的市街化調整区域は 市街化を抑制すべき区域であるとともに 豊かな自然環境を育成 保全すべき区域である そのため 都市計画法において開発行為や建築行為が厳しく制限されている 本市都市計画マスタープランにおいても 将来都市構造の基本的な考え方の一つ

豊中市ブロック塀等撤去補助金交付要綱 平成 30 年 8 月 10 日実施 ( 目的 ) 第 1 条この要綱は 本市の区域内に存する道路に面するブロック塀等の撤去を実施する者に対し 豊中市ブロック塀等撤去補助金 ( 以下 補助金 という ) を交付することについて必要な事項を定め もって地震等により

稲毛海岸5丁目地区

Microsoft Word - RM最前線 doc

( 様式 1) 1. 対象地区の概要 1 本市の地勢 習志野市は, 千葉県北西部に位置し, 首都東京と県庁所在地の千葉市のほぼ中間付近に位置する 対象区域内の高低差は 12m~30m あり, 比較的高低差の激しい区域である 2 対象地区 習志野市の下水道計画区域は, 津田沼, 高瀬, 印旛の 3 処

土地開発協議の手引き 平成 29 年 4 月 大村市都市計画課 土地開発協議の手引き 1

<4D F736F F D208C46967B8CA78D5E A A92E88BE688E6907D8DEC90AC8E77906A E646F63>

大谷周辺地区 及び 役場周辺地区 地区計画について 木原市街地 国道 125 号バイパス 役場周辺地区 (43.7ha) 美駒市街地 大谷周辺地区 (11.8ha) 地区計画の概要 地区計画とは住民の身近な生活空間である地区や街区を対象とする都市計画で, 道路や公園などの公共施設の配置や, 建築物の

再販入札⇒先着順物件調書

2章6節 雨水流出抑制施設 1/2

Microsoft Word - 02_第1章.docx

環境保全に関する協定書 ( 基準協定 ) 旭川市 ( 以下 甲 という ) と ( 以下 乙 という ) は, 乙が旭川市内で施工する事業 ( 以下 事業 という ) について, 次のとおり協定を締結する ( 法令等の厳守 ) 第 1 条 乙は, 事業実施に当り, 森林法, 北海道自然環境等保全条例

<4D F736F F F696E74202D CD90EC8B5A8F708DA7926B89EF816993BF938791E BA816A8F4390B E707074>

東日本大震災における施設の被災 3 東北地方太平洋沖地震の浸水範囲とハザードマップの比較 4


国土技術政策総合研究所 研究資料

<4D F736F F D2091E E8FDB C588ECE926E816A2E646F63>

Microsoft Word - 宅地造成・区画形質変更の手引

平成 29 年 7 月 20 日滝川タイムライン検討会気象台資料 気象庁札幌管区気象台 Sapporo Regional Headquarters Japan Meteorological Agency 大雨警報 ( 浸水害 ) 洪水警報の基準改正 表面雨量指数の活用による大雨警報 ( 浸水害 )

<8E518D6C8E9197BF816995AA908582DC82B7816A2E786477>

【参考資料】中小河川に関する河道計画の技術基準について

<30365F30305F8E9197BF365F C7689E682CC F5F >

4. 堆砂

河川工学 -洪水流(洪水波の伝播)-

藤沢市木造住宅簡易耐震改修工事補助金交付要綱 ( 趣旨 ) 第 1 条この要綱は, 木造住宅の耐震改修工事を促進することにより, 災害に強い安全なまちづくりを推進するため, 藤沢市耐震改修促進計画に基づき, 簡易耐震改修工事のための補強設計及び簡易耐震改修工事並びに工事監理に要する費用に対する補助金

3-3 新旧対照表(条例の審査基準).rtf

開発許可申請の手引き 平成 31 年 4 月改訂 熊本市都市建設局

(100817)

地方公共団体等による土地の先買い制度について 公有地の拡大の推進に関する法律とは県や市町村等が公共事業を円滑に進めていくためには 事業に必要な用地を前もって取得し 安定的に確保しておく必要があります このため 公有地の拡大の推進に関する法律 ( 以下公拡法と表記 ) に基づく土地の先買い制度がありま

砂防堰堤設計計算 透過型砂防堰堤

Q3 現在の川幅で 源泉に影響を与えないように河床を掘削し さらに堤防を幅の小さいパラペット ( 胸壁 ) で嵩上げするなどの河道改修を行えないのですか? A3 河床掘削やパラペット ( 胸壁 ) による堤防嵩上げは技術的 制度的に困難です [ 河床掘削について ] 県では 温泉旅館の廃業補償を行っ

東京都市計画高度地区変更(練馬区決定) 【原案(案)】

立川市雨水浸透施設設置基準 1. 目的この設置基準は 立川市雨水浸透施設設置補助金交付要綱 ( 以下 要綱 という ) の雨水浸透施設の設置にあたり 必要な事項を定めることを目的とする 2. 用語の定義補助対象の雨水浸透施設とは 雨水浸透ます 及び 雨水浸透管 とし 雨水浸透施設の設置に伴い発生する

<91E63295D2>

一定規模以上の土地の形質変更時の手続きについて 改正土壌汚染対策法が平成 22 年 4 月 1 日から施行されたことにより 平成 22 年 5 月 1 日以降に 3,000 m2以上の面積の土地の形質変更をしようとする者は 工事に着手する日の 30 日前までに 法に基づき届出を行うことが義務付けられ

<4D F736F F D C6F896382CC8CBB8FF382C689DB91E E3132>

国土技術政策総合研究所 プロジェクト研究報告

和泉市の宅地開発における制度

茨木市では 緑あふれる魅力あるまちづくりを進めるため 民有地での緑化について その費用の一部を補助しています 生垣を設置 壁面を緑化 道路に面して新たに生垣を設置する 道路にはみ出している生垣を改良する [ 生垣緑化 ] 道路 壁面 擁壁 フェンス 市街化区域で 道路から眺望できる建築物や擁壁の壁面

開発行為等における雨水流出抑制方式の取扱いと解説・計算例

大阪市再開発地区計画にかかる

Microsoft Word - H 記者発表_名張川3ダム演習_ .doc

るかという点について常に留意することが必要である. (2) 滋賀県降雨強度式について滋賀県の降雨強度式は昭和 43 年 6 月に 滋賀県降雨強度式 として策定された. その後, 初版の設計便覧 ( 案 ) 河川編の作成にあたり, 新しい雨量資料を盛り込んで検証がされ, 平成 7 年 3 月に一部が改

様式第1号(第1条関係)


untitled


目次 Ⅰ 背景 目的 1 Ⅱ 運用指針 1 1 基本的事項 2 2 対象地の要件 3 3 対象地の区域 4 4 地区施設等に関する事項 5 5 建築物等に関する事項 6 Ⅲ 附則 6 別表 -A 対象地区の要件 7 別表 -B 建築物等の制限 8

ÿþ

き県が負担する負担金の額 ( 当該負担金の額が他の法令の規定により軽減される場合にあつては, その軽減されることとなる額を控除した額 以下 県負担額 という ) から当該事業に要する費用の額 ( 加算額がある場合にあつては, 加算額を控除して得た額 ) に100 分の25 以内で規則で定める割合を乗

7 章問題解答 7-1 予習 1. 長方形断面であるため, 断面積 A と潤辺 S は, 水深 h, 水路幅 B を用い以下で表される A = Bh, S = B + 2h 径深 R の算定式に代入すると以下のようになる A Bh h R = = = S B + 2 h 1+ 2( h B) 分母の

< 外力条件 > 海面上昇量 0.10 m 0.30m 0.50m 0.90mについて検討 詳細検討モデル地区の選定 各詳細検討モデル地区において検討対象となる施設等の整理 各施設毎の影響評価方法 ( 影響評価の判断基準 ) 影響評価 各詳細検討モデル地区の影響評価結果及びその特徴の分析 各詳細検討

などについては連たんの戸数に含めることはできません また 建築物の敷地相互の間隔とは 相互の敷地端からの直線距離です (2) 本市では 昭和 46 年 3 月 15 日から市内を市街化区域と市街化調整区域に区分する 線引き を行っています ( 法第 3 3 条第 4 項の条例で定める建築物の敷地面積

<30315F95F18D908F912E786477>

スライド 1

(古賀市)都市計画関係法による建築などの許可又は承認の申請の手続きに関する要綱

合流式下水道緊急改善事業に関するアドバイザー会議

<817582BD82DF E48A728C9F93A C52E786477>

Transcription:

米原市における開発に伴う雤水排水計画基準 平成 22 年 4 月 米原市

第 1 章基本方針 ( 適用範囲 ) 第 1 条この基準は 米原市における造成 掘削 盛土等により面的に土地の区画 形質の変更を行う行為 ( 以下 開発行為 という ) のうち 原則として一級河川以外の河川 ( 水路 ) について適用する ただし 単独の開発面積が 1ha 以上の開発行為うち一級河川に係るものついては 開発に伴う雤水排水計画基準 ( 案 )( 平成 14 年 4 月滋賀県土木交通部河港課 ) 単独の開発面積が 1ha 未満の開発行為のうち一級河川に係るものについては 1ha 未満の小規模な開発に伴う雤水排水計画基準 ( 案 )( 平成 21 年 12 月滋賀県土木交通部河港課 ) を適用するものとする ( 対策工事の原則 ) 第 2 条宅地開発等の開発事業者は 開発区域の流末排水河川 ( 水路 ) が以下に示す計画高水流量以上の流下能力を有するかどうかを調査し 開発区域周辺および下流地域に溢水等の被害の生じるおそれがある場合は その対策として必要となる工事 ( 以下 対策工事 という ) を開発事業者の負担において行わなければならない 河川の種類 年超過確率 準用河川 1/10 普通河川 流域面積 100ha 未満 1/5 流域面積 100ha 以上 1/10 2 前項の対策工事は 原則として調整池等流出抑制施設の設置により行うものとする なお 河川 ( 水路 ) 改修は 開発区域および流末排水河川 ( 水路 ) の状況からやむを得ないと 判断され 当該河川 ( 水路 ) 管理者の了解が得られる場合に限り対策工事とすることができる ( 審査区分 ) 第 3 条平成 19 年 5 月 18 日より 米原市における開発行為に伴う雤水排水協議のうち 県管理一級河川以外の河川については 米原市において審査することとなったことから 滋賀県と米原市の審査における取扱いについて 以下に定める 2 下記流域概要図のうち 一級河川 (Y 川 ) に係る雤水排水協議については その管理者である滋賀県が 普通河川 (Z 川 ) に係る雤水排水協議については その管理者である米原市が審査を行うものとする ただし 入江干拓承水溝に係る雤水排水協議については その管理者である入江干拓土地改良区の承認を得るものとする 3 審査の結果 一級河川および普通河川ともにネック箇所が存在する場合には 双方の基準を満たす対策を講じるものとする

( 調査区間 ) 第 4 条第 2 条第 1 項において 流下能力の調査を要する流末排水河川の区間は 以下によるものとする ただし 河川 ( 水路 ) および流域の状況を考慮して 滋賀県および米原市が別途指示することがある 2 開発区域の面積が 5,000 m2以上 1ha 未満の場合は 開発区域から開発面積の 30 倍の流域を有する地点までを基本とする 3 開発区域の面積が 5,000 m2未満の場合は 開発区域の一次放流先河川 ( 水路 ) および下流における明らかなネック箇所と判断できる地点を基本とする ( 計画高水流量の算定 ) 第 5 条放流先河川 ( 水路 ) の計画高水流量の算定については 合理式により算出するものとし その洪水到達時間の設定については 設計便覧 ( 案 ) 河川編 ( 平成 13 年 4 月滋賀県土木交通部 ) によるものを基本とする ただし 次に掲げる場合には別途考慮することができるものとする

計画雤水量の算定 計画雤水量の算定は 合理式によるものとする 合理式 Q=1/3.6 f r A ここに Q; 計画高水流量 ( m2 /sec) r; 洪水到達時間内平均雤量強度 ( mm /hr) f; 流出係数 A; 流域面積 (km 2 ) 流出係数 (f) 滋賀県では 特に理由のない限り下の値を標準とする 密集市街地 0.9 一般市街地 0.8 畑 原野 0.6 水 田 0.7 山 地 0.7 注 ) 一般には計画対象流域が上記の組み合わせであるので次式で流出係数を設 定する f=(f1 A1+f2 A2+ +fn An)/(A1+A2+ +An) ただし An: 流域形態 nの流域面積 fn: 流域形態 nの流出係数 洪水到達時間 洪水到達時間 ( 降雤のピークから洪水流出のピークまでの時間 ) は 雤水が流域 から河道にいたる時間 ( 流入時間 ) と洪水が流量計算時点までの河道を流れ下る時 間 ( 流下時間 ) の和とする T=TA+TB T : 洪水到達時間 TA: 流下時間 TA=L/W 60 I 1/100 以上 1/100~200 1/200 以下 W 12.6 km/hr (3.5 m/s) 10.8 km/hr (3.0 m/s) 7.5 km/hr (2.1 m/s) L: 河道延長 (km) W: 河道の平均流速 (km/hr) I: 流路勾配 TB: 流入時間 TB 残流域 2km 2 以上 30min( 特に急斜面区域は 20min) 2km 2 未満 A/ 2 30 A: 残流域の面積 (km 2 )

2 開発区域が下水道事業により雤水幹線の整備済みの区域である場合には 下水道の基準である 雤水排除計画に伴う技術基準 ( 滋賀県琵琶湖環境部下水道建設課 ) に基づき計画雤水量を算定することができる 計画雤水量の算定計画雤水量の算定は 合理式によるものとする 合理式 Q=1/360 C I A ここに Q; 最大計画雤水流出量 ( m2 /sec) I; 流達時間 (t) 内の平均降雤強度 ( mm /hr) C; 流出係数 A; 排出面積 (ha) 年超過確率と平均降雤強度 (I) の算定平均降雤強度の算定は 1/10 確率の滋賀県降雤強度式で行うものとする I=383.4/( t-0.1246) 流出係数 (C) 計算に用いる流出係数は 以下の排水区別計画流出係数を用いるものとする 排水区名計画流出係数米原西第一 0.60 米原西第二 0.55 米原西第三 0.60 梅ヶ原 0.55 朝妻 筑摩 0.50 磯 0.50 世継 0.50 長岡第一 0.55 柏原第一 0.55 柏原第三 0.55 伊吹第一伊吹第三伊吹第五 流達時間 (t) 別途協議別途協議別途協議 流達時間は 流入時間 ( 単位排水区の斜面の特性を考慮して求めた値 ) と流下時間 ( 管渠区間ごとの距離と計画流量に対する流速から求めた値 ) の和であり 流入時間は標準値として以下によるが 本計画では平均の 7 分を採用する 流達時間 = 流入時間 (t1)+ 流下時間 (t2) =7 分 +L/Ⅴ/60 L: 管渠延長 (m) V: 平均流速 (m/s) 流入時間標準値人口密度が大きい地域 5 分幹線 5 分人口密度が小さい地域 10 分枝線 7~10 分平均 7 分

3 放流先河川の流域面積が小流域 ( 概ね 2k m2未満 ) で かつ洪水到達時間の設定が困難な場 合には 下記下水道の基準による流入時間の値を代用して差し支えないものとする 流入時間 流入時間標準値 人口密度が大きい地域 5 分 幹線 5 分 人口密度が小さい地域 10 分 枝線 7~10 分 平 均 7 分 4 放流先河川の流域のほとんどが水田 ( 農振農用地区域 ) の場合の降雤強度の設定については 下記により 別途米原市土木部都市計画課と協議のこと 流域のほとんどが水田 ( 農振農用区域 ) の場合の降雤強度降雤強度 (4 時間雤量 4 時間排除 )1/10=R24/24 (24/4) 2/3 R24:10 年確率最大 24 時間雤量 (200mm/24hr を米原市平均値として採用 ) したがって 降雤強度は 27.5 mm/hr を採用する ( 対策工事完成前の造成工事の禁止 ) 第 6 条開発事業者は 前条の対策工事が完成した後でなければ 造成工事に着手してはならない ただし 造成工事の着手前に対策工事が完成するまでの暫定施設として調整池等流出抑制施設を設置する場合は この限りでない ( 流域変更の禁止 ) 第 7 条 開発行為による河川 ( 水路 ) 流域界の変更は 原則として禁止する ( 対策工事等の実施主体 ) 第 8 条対策工事は 原則として開発事業者が開発行為に係る関係法令の手続きを完了した後に実施するものとする 2 対策工事に係る調査 解析 計画 設計は 滋賀県および米原市の指示により 開発事業者が実施するものとする

第 2 章調整池等流出抑制施設の設置 ( 計画規模 ) 第 9 条調整池等流出抑制施設の設置に係る計画降雤規模は 以下によるものとするが 河川の規模 特性 流域内の土地利用 調整池の形式等を勘案して 管理者との協議を通じて計画降雤規模を定めるものとする 調整池の年超過確率 放流先河川 区分 年超過確率 備 考 準用河川 1/10 市管理担当課との協議を要する 普通河川 1/10 市管理担当課との協議を要する 下水道雤水渠 1/10 市管理担当課との協議を要する ( 洪水調節方式 ) 第 10 条 調整池の洪水調節方式は 原則として自然放流 ( 穴あきダム ) 方式とする ( 設置場所 ) 第 11 条 調整池等流出抑制施設は 原則として開発区域内に設置するものとする ( 余水吐 ) 第 12 条調整池には原則として自由越流方式による余水吐を設けるものとする ただし 完全掘込式の調整池において 浸水被害を助長する地域がないと認められる場合はこの限りでない 余水吐は 50 年確率の降雤強度式を用いて算出される流量を放流できるものでなければならない ( 非越流部の天端高 ) 第 13 条調整池の非越流部天端標高は 余水吐の計画流量を流下させるに必要な水位に 0.6mを加えた高さ以上としなければならない ただし周辺地盤高さ 調整池の形式等により その必要がないと認められる場合は この限りでない

( 浸透型流出抑制施設との併用 ) 第 14 条必要となる洪水調節機能を確保するため 必要がある場合は 浸透型流出抑制施設と併用することができるものとする ( 移管および管理 ) 第 15 条開発事業者は 原則として 当該施設の完成後 当該施設とその管理および土地の権原を米原市に移管するものとする 2 前項の管理について 移管ができない場合 ( 工場等 ) は 開発事業者 ( 調整池等流出抑制施設の管理者が別に定められている場合はその管理者 ) は 原則として管理に関する協定 調整池等流出抑制施設の管理協定書 を米原市と締結するものとする ( 技術基準 ) 第 16 条調整池に係る技術基準については 防災調整池等技術基準 ( 案 )( 社団法人日本河川協会 ) によるものとする 2 雤水浸透施設に係る技術基準については 雤水浸透施設技術指針 ( 案 )( 社団法人雤水貯留浸透技術協会 ) によるものとする 付則この基準は 平成 19 年 11 月 30 日から適用する 付則この基準は 平成 22 年 4 月 1 日から適用する