Ⅰをふやしたい 自分でできる身 自分でできる身の回りのことをふやしたい 自分でできる身の回りのことをふやしたい の回りのこと
区中央部地域リハビリテーション支援センター 在宅リハビリテーション寝たきり予防の第 1 歩 執筆 監修 東京慈恵会医科大学リハビリテーション科理学療法士中村高良 東京慈恵会医科大学リハビリテーション科理学療法士中山恭秀教授安保雅博 Ⅰ 在宅での過ごし方 病院を退院して在宅でどのように過ごせば良いのかと 不安かと思います 無理に特別なことを自宅でやらなければいけないと考えなくていいのです 大切なことは 現状の生活を維持すること これが第一歩です 怪我をしたり脳卒中になると 何らかの障害を持って生活していくことになります 障害と上手く付き合い 生活していくことが大切です リハビリテーションの効果は 長期に見てください 家族や回りの人の協力を得ながら 長い期間を見ながら進めていきましょう ここでは 在宅生活を送るためのリハビリテーションの考え方をお話しします Ⅱ 生活リズムを整えましょう 一日の始まりです 朝起きたら 着替えて洗面 食事など 生活にメリハリをつけましょう また 今日一日の行動や予定を考えて生活しましょう Ⅲ 行動範囲を広げましょう 在宅では 一つ一つの動作が訓練になります 日常的な動作の中に 練習として 立つ のではなく トイレに行くために立ち 歩く などと考えることが 訓練として継続として行うポイントです 1 食事は家族でテーブルへ 2 排泄はトイレで もしくはポータブルトイレで 家族との共通の話題や喜びを持ちましょう 必要ならば 家族の協力も得ながら動きましょう
Ⅰ 自分でできる身の回りのことをふやしたい 3 散歩に出ましょう 4 外との交流を持ちましょう 介護保険等も利用し デイサービス 訪問リハビリテーション 来客とのコミュニケーションを取りましょう 身体機能面での向上だけでなく 心身のリフレッシュも得られます 外に出て草木や花を見るなど 四季を感じましょう また 地域の人々との交流をもち 人との輪を作ることが 継続する楽しさをもたらします Ⅳ 運動をしましょう 体力を落とさないために運動することが大切です ここでは 体の中心であるお腹周辺の運動を紹介します この部分は 体の幹という意味で体幹 ( たいかん ) と呼ばれ 運動する上で非常に大切な役割を果たします 1 膝を立ててのへそのぞき ( 腹筋 ) 膝を立てた状態で おへそを覗くように顔を持ち上げます 2 ブリッジ ( 背筋をはじめとした背部の筋 ) あおむけから 上体を反らせます 3 四つ這い 左右の腕や足を持ち上げ その姿勢を約 3 秒間保持します バランスの練習です 足は無理に高く上げなくてもかまいません 4 頻度や回数 回数は自由です できれば頻度 回数ともに少しずつ増やしていきましょう Ⅴ 安心できる環境作りを 手すりの設置 段差の解消 住宅改修 生活用具の工夫 自助具の作成 ベッド ポータブルトイレ 福祉用具の選定 安心して生活するためにも 自宅の環境づくりは大切です 本人の障害や能力に合せ選定 紹介します 詳しくは 家屋評価のチェックポイント のパンフレットを参照するか リハビリテーションの専門家に相談してください Ⅵ 楽しむことが大切 生活も個人の能力もそれぞれで できる能力の差はあるかと思います しかし 在宅のリハビリテーションで大切なことは毎日継続することです 継続するには 焦らずに行い 目標を持つなどが良いかと思います そして何より楽しみましょう
区中央部地域リハビリテーション支援センター じょくそう褥瘡 ( 床ずれ ) 予防のためのポジショニング 執筆 監修 東京慈恵会医科大学リハビリテーション科理学療法士川井謙太朗 東京慈恵会医科大学リハビリテーション科理学療法士中山恭秀教授安保雅博 褥瘡 ( 床ずれ ) を予防して リラックスできる姿勢を Ⅰ 褥瘡とは 探しましょう 褥 =しとね ( 寝床や敷物の意味 ) 瘡 =きずという意味を持つように 一般的には床ずれと呼ばれ 体重の集中する骨と寝具に挟まれた皮膚の組織が圧迫され 血の流れが悪くなり 皮膚やその下にある組織を損傷してしまうこと をいいます Ⅱ ポジショニングとは 褥瘡の予防 関節が固くなってしまうことを防ぐこと 筋肉の緊張 ( 突っ張り感など ) を調整 安定した姿勢 ( リラックスできる ) の確保 などの効果を目的に行われる姿勢のことをいいます 1 仰向けでの褥瘡が起きやすいところ 2 仰向けのポジショニング 肩甲骨 肘 枕などで 加圧の強い箇所は圧の分散を 肩関節の脱臼が多いためタオルや枕を入れることも大切です 手関節 指の変形を予防するために 握ったままにすることが多いです 後頭部仙骨 ( お尻にある骨 ) かかと 上記にあげた 体重の集中する骨付近を中心に褥瘡は起きやすいようです 頭部に枕を脇に挟むように枕を かかとを浮かせるように枕を お尻の骨を意識してクッションを 3 横向きでの褥瘡が起きやすいところ 体の右側とベッドの間で 体重が集中している部分 特に骨が突出している場所に褥瘡は起きやすいようです 側頭部 上腕骨 膝下側 例 : 右側を下に お尻の横に出ている骨 ( 大転子 ) 足首の外くるぶし ( 外果 )
Ⅰ 自分でできる身の回りのことをふやしたい 4 横向きのポジショニング 下側の頭に枕を 後方に枕 必要に応じて下側の股関節にクッションなど 上側の脇の下に枕上側の肩を前下方に 膝下を中心に枕を挟みましょう もしくは膝下を交互にクロスさせましょう 5 車椅子での褥瘡が起きやすいところ お尻にある 3 つの骨に体重が集中します 6 車椅子座位のポジショニング 枕やクッション 1. 座骨 2. 仙骨 3. 尾骨 4. お尻の横に出ている骨 ( 大転子 ) 5. 背骨 座っている姿勢は 体重がお尻に集中するため 右の臀部を中心に褥瘡は起きやすいようです 枕やクッション 車椅子上は 体重がお尻に集中するため 褥瘡の危険が増します 車椅子に しっかり深く腰掛けることが重要です 腕の下に枕などを入れ 体の傾きを抑えて正しい姿勢を取るように心がけましょう Ⅲ 姿勢変換 寝ているときは 2 時間毎の姿勢の変換 この際 体重が 1 点に集中することを避け 体重が分散されるように 枕やクッションなどを使用しましょう 座っているときは 15 分置きのお尻上げ 1 回お尻上げを行うだけで体重の圧は分散されます 2 時間程度で変換しましょう Ⅳ その人にあわせて 人によって 活動量や体格 スタイルは異なります そのため どなたでも同じように という訳にはいきません その人にあった適切なポジショニングを見つけましょう 少なくとも言えることは 姿勢の変換は 寝ているときは姿勢の変換を 2 時間毎に 座っているときはお尻上げを 15 分置きに行うことが重要であるということです お尻上げがお一人で行える方は車椅子の肘当てを持って行いましょう この際 車椅子が安定するように配慮してください お一人では困難な方は 介助する方に手伝ってもらうことをおすすめします 本人がリラックスすることが大切! 話をしながらコミュニケーションの一つの手段としてポジショニングをとらえてくだされば幸いです 褥瘡の起こりやすい場所に注意してください
区中央部地域リハビリテーション支援センター 移乗動作 車椅子やベッド間の乗り移り方法 執筆 東京慈恵会医科大学附属病院 リハビリテーション科理学療法士 中山恭秀 頻繁に行うことだから 監修 東京慈恵会医科大学リハビリテーション科教授安保雅博 基本は覚えておきましょう Ⅰ 移乗動作について 1 移乗動作は全ての活動の基本! 移乗動作は 排泄や歩行 入浴などに関連するため 生活空間を拡大するために重要な動作です そのため 動作獲得を目指した練習や 介助は積極的に行いたいものです しかし 行うにあたって どのように行ったらいいのか 障害の程度によって迷うものです ここでは 腰が立ちにくい方や 麻痺により乗り移りに難渋している方を想定して乗り移り方をまとめました 2 移乗動作を行う前に 乗り移る前に 寝ている姿勢から起きあがり 座るまでの動作も大切です 座っていられるかどうか 今一度確認してください もし 一人で座っていられない方でしたら 起きあがりのパンフレットにある起きあがり方法を参照してください Ⅱ 腰が立ちにくい方 1 腰が立ちにくい いわゆる両下肢の麻痺や 筋力低下がある方の移乗動作介助方法は まず 両上肢で介助者の首や背中に手を回してもらい しっかりと把持してもらいましょう 介助者は 自分の膝で対象者の両膝を固定したり 支えたりするなどの配慮をし また 両手で対象者の殿部や背部を固定します 2 いっせいーの せっ などの掛け声をして 一緒に立ちあがります まず一度立つことを意識しましょう 介助者は自分の足場をしっかり確保しましょう 3 足場をしっかりしていれば 比較的方向転換はらくです 車椅子に向きを変えて 一緒に座る様に声掛けを忘れずに 足場をしっかり確保
Ⅰ 自分でできる身の回りのことをふやしたい Ⅲ 片麻痺の方 遠い方の車椅子の肘のせを 1 片麻痺の方で 自力にて車椅子への乗り移りを行う際は 車椅子は麻痺の無い側に斜めに置くようにしましょう 麻痺の側では転倒の危険があります 装具を使用している方は装具をして 両足を揃えます 遠い方の車椅子の肘のせをしっかりと持ってもらいます 車椅子のブレーキがかかっている事を確認したら準備完了 2 ややお辞儀をする様に立ちあがります ゆっくりお尻を坐面に向ける様にしましょう 車椅子に座っているときは麻痺の無い側をベッドに 3 車椅子から 再度ベッドに乗り移る際は ベッドの手すりを使いましょう 手すりがしっかりしているかを確認してください 手順は同じですが 車椅子の位置が逆になりますのでご注意を 車椅子は麻痺の無い側に斜めに置くようにしましょう 4 介助者は はじめ近くで見守る様にしてください 勢いをつけて立ちあがると 車椅子が動いたり 膝折れを起こしたりします できるだけゆっくり 焦らずに行うように声掛けをしましょう Ⅳ 移乗動作の機器 介助で乗り移ることが困難な場合は いくつか乗り移りを目的とした機器が開発されております 1 これは ホイストと呼ばれるもので 座った状態からこの機器に覆い被さるように乗せて使います 介助者は 器械の てこの力 で容易に立ちあがりを助けてくれます ホイスト 2 これは リフターと呼ばれるもので 座ることもうまくできない方のために作られた機器です 布やアクリルでできた素材のたすきを体に通して 全身を持ち上げ車椅子やお風呂に移乗する機器です リフター Ⅴ 移乗動作の注意点 1 ベッドと車椅子の高さは出来るだけ同じ高さにしましょう 2 片麻痺のある方は 麻痺の無い側に乗り移る先を設定しましょう そのため 車椅子に乗る際と降りる際では車椅子の位置が逆になりますのでご注意ください 3 学習の障害や 高次脳機能障害 起立性低血圧 座位バランス不良 関節可動域の著しい障害 多関節痛などは 移乗動作を阻害する因子とされています これらの障害をもっている方は 医師にご相談ください 4 移乗動作は転倒の危険性を伴います 少しでも不安をおもちの方は 見守りや介助をいれて行うか 専門家に相談してみてください
区中央部地域リハビリテーション支援センター トイレ動作と入浴動作 ~ 安全な動作のために ~ 執筆 監修 東京慈恵会医科大学リハビリテーション科理学療法士木山厚 東京慈恵会医科大学リハビリテーション科理学療法士中山恭秀教授安保雅博 Ⅰ トイレ動作について トイレ動作は 1 日に 6~8 回と頻繁に行われます できるだけ他人の力を借りたくない動作ですね ですから どこまでできるのかをしっかり把握することが大切です 1 入り口 トイレのドアは 引き戸や外開きの開き戸が動作を容易にしてくれます 車椅子で入る場合は 最低でも 90cm 以上の横幅が必要です 140cm の幅が確保できると多少の回転も可能となります 床面は滑りにくいよう トイレマットはない方が良いでしょう 95cm くらい 45cm くらい 1m40cm くらい 90cm くらい 2 トイレへの移乗 ( 車椅子の場合 ) 手すりを持って立ち上がります 立ち上がったら 手すりに体を向けながら体を回転 移動させるようにします 片麻痺の方の場合は便座に腰掛けたときに麻痺のない方に手すりを設置します ですので 便座と向かい合わせの時は麻痺の手と反対側に手すりが位置します 3 ズボンをおろして座る 足の力が弱い方は 片手で手すりを持ちながらズボンをおろします 片麻痺の方は壁にもたれかかったり いつでも手すりを持てるように配慮しましょう 立った状態では まずズボンと下着をお尻が完全に出るところまでおろします 次に手すりにつかまりながらゆっくりと腰かけます 腰かけたらズボンと下着をひざのあたりまでおろしましょう 立ちながらズボンをおろす行為は危険を伴います トイレは洋式で できれば温水シャワー付きが便利です 座ってから膝のあたりまでズボンをおろすといいでしょう お尻が完全に出るように注意しましょう ドアは引き戸が楽です L 字型の手すりを 十分に注意して行ってください また 足の力が弱い方や ひざや股関節のまがりの悪い方には 便座を高くする方法もあります 4 用が済んだら後始末トイレットペーパーは無理なく届く位置に設置しましょう 片麻痺の方は ペーパーホルダーの上に軽い重りを載せるか 水に流せるタイプのちり紙の利用も検討してください 上手く座っていられない場合や 片手が使えない場合は温水シャワー付き便座を使用することもひとつの方法です
Ⅰ 自分でできる身の回りのことをふやしたい 100 ~ 200g 程度の重りになるものをテープで貼りましょう 便利です トイレットペーパーが切り易くなります 麻痺のある方や力の弱い方には便利です 5 安全に立って外に出ましょう 手すりをしっかりとつかんで 立ちましょう ズボンをあげる時は 手すりをしっかり持つなど安全を考慮してください Ⅱ ポータブルトイレの使用 夜間や短い距離も歩くことができない場合には ベッドの横に設置できるポータブルトイレが便利です Ⅲ 豆知識 ポータブルトイレ ベッドで横になっている時間が長い人にとって トイレに起きることは大切な運動となります また 用をたす行為は寝た状態より 座った状態の方がおなかに力が入りやすくなります 介助者の負担が大きい場合は ポータブルトイレ使用などの選択肢もありますので お困りの際は専門家にご相談ください Ⅳ 入浴動作について 入浴動作は様々な運動が組み合わさっているため難しい行為です しかし入浴は からだの衛生面を保つ 温熱により循環を改善するなど 生活の上で欠かせません 福祉用具を上手に使用した安全な入浴動作の方法をご紹介いたします 1 入浴前に脱衣はバランスを崩しやすいので できるだけ椅子や手すりを使用して安全に行いましょう また 浴槽内外の極端な温度差は避けましょう 3 体を洗う浴室の床からの立ち座りや 低い台からの立ち座りは危険です シャワーチェアーの利用をお勧めします シャワーチェアーは背もたれ付きのものや肘あて付きのものなど様々なものがあります 選択の際には専門家にご相談ください 2 入り口 浴室内は滑りやすいので 注意が必要です まずは浴室内外の段差をできるだけ無くし 平坦にすることが大切です 浴室内に すのこ を敷くことをお勧めします すのこはしっかり固定して下さい 浴室内の移動や立ち座りには手すりを また歩いて移動できない場合は 脱衣所からシャワーキャリーを利用することをお勧めします 4 浴槽の出入りの方法 浴槽をまたぐ行為はバランスを崩しやすく 転倒の危険性が高い動作です バスボードや浴槽と同じ高さの椅子を設置することで 安定した状態で浴槽内に出入りが可能となります 浴槽内では手すりや浴槽の縁をしっかりとつかんで立ち座りを行いましょう また 浴槽内に浴槽台を設置することで さらに負担は少なくなります 乗り移りが自力で困難な場合は 浴槽の横に椅子を置きます 手すりを使ってしっかり座りましょう 一度 バスボードに腰掛けてから浴槽をまたぎます Ⅴ 立ち座り 移動が難しい場合は Ⅵ 注意事項 浴槽内昇降機 ( リフト ) を使用することで 入浴は可能です リフトは浴槽に設置します 利用者は座ったままで介助者のボタン操作によって 浴槽内の出入りができます 入浴は循環器疾患などのある方には 症状の悪化を引き起こす場合があります 入浴してよいかどうか 良い場合は お湯の温度や入浴時間など 必ず医師に確認してください
区中央部地域リハビリテーション支援センター わかりやすい更衣の仕方の指導方法 執筆 監修 東京慈恵会医科大学リハビリテーション科作業療法士竹内利江 東京慈恵会医科大学リハビリテーション科理学療法士中山恭秀教授安保雅博 自分で着られると いいですよね Ⅰ 衣服を着替えよう! 衣服を着替えるということは 昼と夜の生活にメリハリを付けるだけでなく 自分の身体を意識する良い機会となります 衣服を着替えるには 身体のバランスや手足の大きな動きが必要です これから着替えのポイントを一緒に押さえていきましょう Ⅱ 着替えの基本ルール 1 障害のある手足から先に着ましょう 脳卒中などにより片麻痺がある場合や骨折などにより関節の可動域に制限があったり 痛みがある場合 障害のある手足から先に衣服を通しましょう ( 脱ぐときは着るときの逆の順番になります ) 2 安全面に配慮しましょう 服を着替えるときには身体のバランス等が必要になってきます 足がきちんと床につくようにしたり つかまるところ ( 手すり等 ) があるところで着替えると安全です Ⅲ 上着を着ましょう 上着には様々な種類がありますが ここではかぶりシャツと前開きシャツの着方を紹介します 1 かぶりシャツの着方 障害のない手を袖に通します ( このとき 肘くらいまで袖を上げておくと脱げにくいです ) まず 障害のある手から袖を通します 頭にかぶって 服装を整えます
Ⅰ 自分でできる身の回りのことをふやしたい 2 前開きシャツの着方 まず 障害のある手から袖を通します 障害のない手を後ろに回し 袖を通して着ます 肩まで着ます ( 肘くらいまで袖口を上げておくと脱げにくいです ) 3 上着を介助するポイント 肩関節に制限があったり 痛みがある人の袖通しを介助するとき 手を引っ張るのではなく 衣服をたぐるようにしましょう 脱がせるときも障害のある肩関節に無理のかからないように逆の手順で行います 4 上着の工夫ボタンのつけ外しが困難だったり 時間がかかる場合は 衣服にマジックテープをつけるなどの工夫をします Ⅳ ズボンを履きましょう ここではズボンやパンツの履き方の一例を紹介します 1 横になって履きましょうまず 障害のある足にズボンを通し 次に障害のない足を通します 仰向けになって障害のない足で踏ん張り 腰を浮かせてズボンを引き上げます 2 座って履きましょう障害のある足を上にして膝を組みましょう 組めない場合は台を用意しましょう 障害のある足からズボンを通します 障害のない足を通します その後で立ち上がって引き上げます 3ズボンを介助するポイント特に立ち上がって履く場合 転ばないようにつかまるところがある ( 手すりなど ) か 壁に寄りかかれるようにすると安全です 4ズボンの工夫ズボンの前がチャック式の場合 ズボンの内側にゴムを縫い付けておくと立ち上がったときに下がらずに履きやすくなります Ⅴ 靴下を履こう Ⅵ 豆知識 靴下の口を障害のない手で広げて足先にかぶせて履きます 長い靴下は履き口を半分に折っておくと履きやすくなります 体を前にかがむとバランスが悪い人には ソックスエイドを使用します 届かない部分には先の曲がった棒 ( リーチャー ) や孫の手を使用することもできます 一度お試し下さい ソックスエイド
区中央部地域リハビリテーション支援センター 階段や段差の昇り降り ~ 方法と手順 ~ 執筆 監修 東京慈恵会医科大学リハビリテーション科理学療法士平野和宏 東京慈恵会医科大学リハビリテーション科理学療法士中山恭秀教授安保雅博 Ⅰ 階段昇降について 階段の昇り降りは 筋力やバランスが低下している高齢者の方や 身体に障害のある方に難しい動作です 転倒や転落の危険を避け 安全に階段の昇り降りができるようにしましょう Ⅱ 階段昇降の方法 1お尻で昇降する家屋内で 階段に手すりがない場合や 立って階段を昇降することが難しい場合は お尻で昇降すると 転倒 転落の危険性が少なくなります 昇るときは 四つ這いも安全です 2 高齢の方の昇降 1) 手すりを持つ手や杖を持つ手は 体より後ろに行かないようにして下さい 2) 段差が高い場合は 身体と足を段差に対して斜めにした方が降りやすいです ( 横向きになって降りるイメージです ) 3) 息が上がる場合は続けて昇らず 一度立ち止まって 深呼吸してから昇りましょう 4) 昇りでは つま先が引っかからないように しっかりと足を持ち上げます 3 片麻痺の方の昇降片麻痺の方は 麻痺がある側と麻痺のない側の動きや力に差がある場合 昇るときは 麻痺のない足 ( 力が強い方の足 ) から先に昇り 降りるときは 麻痺のある足 ( 力の弱い方の足 ) から先に降りて下さい 1) 2) 3) 手すりを使用して昇る手順は 1) 麻痺のない手を手すりの上方に進めます 2) 麻痺のない足を一段上に上げます 3) 麻痺のある足を一段上げて麻痺のない足と揃えます 杖 (T 字杖や四点杖 ) を使用する場合は 1) 杖を一段上につきます 2) 麻痺のない足を一段上げ 杖と麻痺のない足を揃えます 3) 麻痺のある足を一段上げ 杖と麻痺のない足と麻痺のある足を揃えます ポイント 1 家屋内での手すりの設置は 両側に設置するのが望ましいですが 片側の場合は 降りる時に麻痺のない側に設置して下さい
Ⅰ 自分でできる身の回りのことをふやしたい 手すりを使用して降りる手順は 1) 麻痺のない手を手すりの下方に進めます 2) 麻痺のある足を一段下に下げます 3) 麻痺のない足を一段下げて麻痺のある足と揃えます 1) 2) 杖 (T 字杖や四点杖 ) を使用する場合は 1) 杖を一段下につきます 2) 麻痺のある足を一段下げ 杖と麻痺のある足を揃えます 3) 麻痺のない足を一段下げ 杖と麻痺のある足と麻痺のない足を揃えます 足に障害のある方で松葉杖を使用する場合の昇りの手順は 1) 障害のない足 2) 障害のある足 3) 松葉杖となります 降りは T 字杖や四点杖と同じ手順です ポイント 2 スロープの昇降も階段と同じ手順で行ってください Ⅲ 筋力トレーニング 1 大腿四頭筋 膝下にタオルを丸めて挟み 矢印方向に力を入れましょう もう少し強化をはかりたい方は 右図のように 立った状態から身体を真っすぐにしたまま膝を曲げる運動 ( スクワット ) をしましょう 身体が前後に倒れたり かかとが浮かないようにして下さい 無理に深く膝を曲げなくても十分効果はあります 2 大殿筋 うつ伏せになって膝を伸ばしたまま足全体を持ち上げましょう 3 下腿三頭筋 つま先で床を押し上げましょう 不安定な場合は 何かにつかまっても構いません Ⅳ 介助方法 階段では昇り降りも 介助者は常に一段下で介助して下さい 基本的に 階段では降りる方が不安定になりやすく 恐怖心が強いので 慎重に介助して下さい また 介助者自身の転倒にも注意して下さい Ⅴ 一口メモ かまちご自宅で 階段以外の大きな段差といえば 玄関の上がり框 でしょうね かまち上がり框では 1 式台 ( 踏み台 ) を使用して段差を分割する 2 土間に椅子を置いて段差を解消する 等の方法が有効です 家屋改修のチェックポイント に より詳細に記載してありますのでご覧下さい
区中央部地域リハビリテーション支援センター 家屋改修のチェックポイント 執筆 監修 東京慈恵会医科大学リハビリテーション科理学療法士粂真琴 東京慈恵会医科大学リハビリテーション科理学療法士中山恭秀教授安保雅博 快適に過ごしたいですね Ⅰ 家屋改修とは? 脳卒中で麻痺になったり 高齢になって足が痛くなったり 体が思うように動かなくなってくると 今までの住み慣れた家にも不便なことや 危険がたくさん出てきます 住みやすい生活の環境をつくり 転倒を避けるため 現在の住居に手を加えることが必要になったら 以下の項目を検討してみてください Ⅱ 玄関周り かまち日本の家では靴を着脱するため 上がり框があることが多く 段差が高いことが特徴です 1 歩いて出入りする方 2 車椅子で出入りする方手すり 踏み台 手すりを設置したり 段差を少なくするために 小さいブロックを数個利用することで 昇降が楽になります また靴の着脱のために 椅子を設置してもよいでしょう 段差解消機 ( 昇降機 ) スロープを設置することで可能になります 取り外しできるものもあります また 外階段があるときは 段差解消機を検討することもあります Ⅲ トイレ 麻痺があったり 股関節や膝関節が痛い方は 和式でなく洋式のトイレをおすすめします 和式にかぶせるタイプもあります 1トイレの出入りが難しい方 2 手すりの取り付け立ち上がりが大変なときや ズボンの上げ下げを安定して行うために 横 縦 L 字の手すりなどを設置します 主に利き手や麻痺の無い側に取り付けます L 字型縦型 股関節 膝関節の曲がる角度が違います 様式は楽ですよね 立ち上がりや 安定して座っているために 立ち上がりのために ポータブルトイレ ベッドの側にポータブルトイレを設置することがあります ご本人の身体に合わせて 安定して座れるものを選択しましょう 介助でも起き上がって座れる能力がある方は なるべくトイレに座る習慣をつけることをおすすめします
Ⅰ 自分でできる身の回りのことをふやしたい Ⅳ 浴室 体が動きにくくなっても 浴槽にゆっくりとつかりたい方は多くいらっしゃいます けれど 浴室での事故は決して少なくありません 安全で安らげる浴室にしましょう 1 浴室の椅子 シャワーチェアー 従来の浴室の椅子は低いタイプが多くみられます 立ち上がりが不自由な方や 座位が不安定な方 股関節や膝関節が痛い方などは 座面が高く安定したシャワーチェアーを利用してください 背もたれ有り なしのタイプがあります 2 浴槽の出入り 浴槽は高さのある据え置き式よりも 埋め込み式の方がまたぎ動作が楽に行えます 浴槽 据え置き式 またぐ高さが変わります 浴槽 半埋め込み式 浴槽の高さを少しでも解消するために 洗い場にすのこを敷いたり 踏み台を置くことがあります 踏み台 浴室入り口の段差 すのこ 浴槽 手すりを取り付けるときは またぎ動作には縦手すりを 浴槽からの立ち上がりには横手すりや L 字の手すりが適しています また 立って浴槽をまたぐ動作が不安定な場合は バスボードを浴槽に置いて 腰掛けてから浴槽に入る方法もあります Ⅴ 階段 1 車椅子を利用もしくは 階段昇降が難しい方階段昇降の際は 手すりを使用すると安定します また 滑りやすい場合は 段鼻に滑り止めのシールなどを貼るとよいでしょう 夜間の階段昇降は不安定になりがちです トイレに頻回に行かれる方は 寝室とトイレを同じ階にする方がいいと思います なるべく居室を 1 階にした生活環境に設定してください 段鼻に滑り止めを! 自宅の階段の横幅が広いときは 階段昇降機の設置も可能な場合があります Ⅵ 居室 寝室 麻痺があったり 下肢の関節が痛い方などは 布団から立ち上がる動作が非常に大変です 居室が和式で 畳やこたつを利用している方も同様に 床から直接立ち上がることは非常に労力を要します その際は ベッドや椅子を利用した洋式の生活に変更することで 楽に立ち上がりが行えます Ⅶ 手すりの設置 手すりを設置する際は 土台となる壁が頑強である必要があります 壁によっては 補強なども可能なので 専門業者に聞いてみてもよいでしょう 手すりの高さは 使う方の肘が軽く曲がる程度の高さに合わせるとよいでしょう Ⅷ 一口メモ 家の中には つまづきやすいものがたくさんあります ドアの段差 絨毯の端 電気コードなど小さな段差でもつまづくことがあります また歩行が不安定な方は 履き物にも気を配りましょう スリッパや滑りやすい靴下などは避け かかとまである室内履きの方が安定します もう一度 ご自宅を見回して 危ない箇所がないか チェックしてみてください!