「障害学生支援コーディネーター養成研修会(試行版)」開催要項

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TSRマネジメントレポート2014表紙

大学と学生第549号広島大学におけるアクセシビリティ支援と人材育成プログラム_広島大学(岡田 菜穂子)-JASSO

自己点検・評価表

Ⅲ 目指すべき姿 特別支援教育推進の基本方針を受けて 小中学校 高等学校 特別支援学校などそれぞれの場面で 具体的な取組において目指すべき姿のイメージを示します 1 小中学校普通学級 1 小中学校普通学級の目指すべき姿 支援体制 多様な学びの場 特別支援教室の有効活用 1チームによる支援校内委員会を

平成18年度標準調査票

Q1 診断書等がない子どもへの合理的配慮はどう考えたらよいのか A1 診断書や障がい者手帳等の有無が 合理的配慮の提供に関する判断の基準ではありません 教育支援資料 ( 文部科学省平成 25 年 10 月 ) において 各障がいは以下のように定義されています ( 参考 ) 教育支援資料における各障が

平成30年度学校組織マネジメント指導者養成研修 実施要項

チェック式自己評価組織マネジメント分析シート カテゴリー 1 リーダーシップと意思決定 サブカテゴリー 1 事業所が目指していることの実現に向けて一丸となっている 事業所が目指していること ( 理念 ビジョン 基本方針など ) を明示している 事業所が目指していること ( 理念 基本方針

平成25年度 障害学生支援セミナー 発達障害のある人の大学進学 ライフステージを通しての意義と支援のあり方を考える

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教員の専門性向上第 3 章 教員の専門性向上 第1 研修の充実 2 人材の有効活用 3 採用前からの人材養成 3章43

選択評価事項C 水準判定のガイドライン(案)

l. 職業以外の幅広い知識 教養を身につけたいから m. 転職したいから n. 国際的な研究をしたかったから o. その他 ( 具体的に : ) 6.( 修士課程の学生への設問 ) 修士課程進学を決めた時期はいつですか a. 大学入学前 b. 学部 1 年 c. 学部 2 年 d. 学部 3 年 e

平成23年9月29日WG後修正

3-2 学びの機会 グループワークやプレゼンテーション ディスカッションを取り入れた授業が 8 年間で大きく増加 この8 年間で グループワークなどの協同作業をする授業 ( よく+ある程度あった ) と回答した比率は18.1ポイント プレゼンテーションの機会を取り入れた授業 ( 同 ) は 16.0

参考資料 障害者の生涯を通じた多様な学習活動の充実について(1/2)

大学 短期大学 高等専門学校 : 障害学生数 比率 ( 障害種別 ) 障害学生は 前年度より 1,681 人増 全学生に占める障害学生の在籍率は 0.42% で 前年度 0.37%) より 0.05 ポイントの増 発達障害 ( 診断書有 ) は前年度より 306 人増 発達障害 ( 診断書無 配慮有

1. 学校関係者の実施について平成 26 年度学校関係者は 文部科学省が策定した 専修学校における学校ガイドライン に沿って実施した 学校自己点検報告書 ( 平成 25 年度 ) について 当校に関係の深い 3 名の委員 ( 委員名簿記載 ) にしていただいた 委員には 学校運営状況をまとめた資料を

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ピア チューター というのは 筑波大学が障害学生支援のために設けている制度で す ピア チューターには支援に責任を持って取り組んでほしいという考えから 規定に基づいて大学からの謝金が支払われています 聴覚障害学生支援チーム 植木鉢で育てている植物の部分 学生の活動の説明に移ります チームの構成チーム

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第 2 節キャリア コンサルティングの理解 (4) キャリア コンサルタントの能力 Ⅰ キャリア コンサルティングの社会的意義に対する理解 1 社会 経済的動向とキャリア形成支援の必要性の認識 2 キャリア コンサルティングの役割の理解 3 キャリア コンサルティングを担う者の活動範囲と義務 ( 活

経営学リテラシー 共通シラバス (2018 年度 ) 授業の目的経営学部では 大学生活のみならず卒業後のキャリアにおいて必要とされる能力の育成を目指しています 本科目では 経営に関連する最近のトピックやゲストスピーカーによる講演を題材に そうした能力の礎となるスキルや知識の修得を目指すとともに ビジ

1. 食品安全専門 材育成の 的 1. 品安全管理に関する基礎的な知識 専 的な知識や技能の修得体制をつくる 2. FSMS 監査員の育成体制をつくる 3. 国際的な議論に参画できる 材を育てる 本研究会は主に について 議論を進めている 1

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長崎ウエスレヤン大学

高等教育段階における負担軽減方策に関する検討体制 < 検討内容 > 新しい経済政策パッケージ ( 平成 29 年 12 月 8 日閣議決定 ) に基づき 高等教育における授業料減免及び給付型奨学金の拡充を具体化し円滑かつ確実に実施するため 閣議決定で具体的に定まっていない以下の詳細事項について専門的

13 Ⅱ-1-(2)-2 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している Ⅱ-2 福祉人材の確保 育成 Ⅱ-2-(1) 福祉人材の確保 育成計画 人事管理の体制が整備されている 14 Ⅱ-2-(1)-1 必要な福祉人材の確保 定着等に関する具体的な計画が確立し 取組が実施されている 15

. 実施方法 公表学校関係者評価の実施については 平成 8 年度に行われた 自己点検評価 を学校関係者評価委員の皆さまにご確認いただき 自己点検評価の各項目に対するご意見と評価を取りまとめました また 評価結果については 今後の各校における教育活動や学生指導等 学校運営の改善に活かすとともに教育水準

7 月 31 日 天久保キャンパスにおいて 教職員の個人情報の保護に関する知識や意識の向上を図るため 株式会社インソースの岡野知穂氏を講師に迎えて 個人情報保護に関する研修会 を開催しました 研修会では 個人情報の取扱いや個人情報漏えいの経路 情報セキュリティ対策について具体的に身近な事例を交えた分

文化庁平成 27 年度都道府県 市区町村等日本語教育担当者研修 2015 年 7 月 1 日 生活者としての外国人 に対する日本語教育の体制整備に向けた役割分担 日本語教育担当者が地域課題に挑む10のステップ よねせはるこ米勢治子 ( 東海日本語ネットワーク )

政策評価書3-3(4)

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地域生活サポートセンターいこな

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看護部 : 教育理念 目標 目的 理念 看護部理念に基づき組織の中での自分の位置づけを明らかにし 主体的によりよい看護実践ができる看護職員を育成する 目標 看護職員の個々の学習ニーズを尊重し 専門職業人として成長 発達を支援するための教育環境を提供する 目的 1 看護専門職として 質の高いケアを提供

9.H H H FD 企画特別講義 統計学をナゼ学ぶのか,FD 講演会 統計教育 tips ( 講師 : 狩野裕大阪大学大学院教授 ) 教員 20 名参加 平成 25 年度キャリア教育報告会 教職員約 10 人参加 平成 25 年度パイロッ

1.(1) 名古屋美容専門学校教育理念 美容に必要な基礎教育と専門的実践教育を行い 豊かな知性と誠実な心を持ち 社会に貢献できる人材を育成する (2) 名古屋美容専門学校学則 第 1 章総 則 ( 目的 ) 第 3 条本校は 教育基本法の精神に則り 学校教育法に従い 美容に必要な基礎教育と専門的実践

九州大学学術情報リポジトリ Kyushu University Institutional Repository 九州大学百年史第 7 巻 : 部局史編 Ⅳ 九州大学百年史編集委員会 出版情報 : 九州大学百年史. 7, 2017

副学長 教学担当 中村 久美 新しい大学づくりに向けた教育の展開 巻頭言 2012年6月に文部科学省が公表した 大学改革実行プラン は 激動の社会における大学機能の再構築を掲げています 教学に関し ては ①学生の主体的な学びの創出や学修時間の拡大化をはじめと する大学教育の質的転換 ②グローバル化に

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2013 年度 統合実習 [ 表紙 2] 提出記録用紙 5 実習計画表 6 問題リスト 7 看護過程展開用紙 8 ( アセスメント用紙 1) 9 ( アセスメント用紙 2) 学生証番号 : KF 学生氏名 : 実習期間 : 月 日 ~ 月 日 実習施設名 : 担当教員名 : 指導者名 : 看護学科

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事業者名称 ( 事業者番号 ): 地域密着型特別養護老人ホームきいと ( ) 提供サービス名 : 地域密着型介護老人福祉施設 TEL 評価年月日 :H30 年 3 月 7 日 評価結果整理表 共通項目 Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織 1 理念 基本方針

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長期履修制度とは当研究科の全専攻 全課程に適用する制度です 通常 標準の修業年限内に行うべき授業履修や研究を 指導教員とともに事前に計画を立てたうえで 標準の修業年限を超えて一定の期間にわたり長期的に教育課程を履修することが認められる制度です 長期履修は最大で標準修了年限の2 倍の期間まで認められ

5_【資料2】平成30年度津波防災教育実施業務の実施内容について

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学生の中途退学や休学等の状況について

岐阜県手話言語の普及及び障害の特性に応じた意思疎通手段の利用の促進に関 する条例 目次前文第一章総則 ( 第一条 - 第八条 ) 第二章基本的施策の推進 ( 第九条 - 第十六条 ) 附則 ( 前文 ) 手話が言語であることは 障害者の権利に関する条約において世界的に認められており わが国においても

3 学びのユニバーサルデザイン化 合理的配慮は 障がいのある生徒の能力を最大限に伸長させるとともに 障がいのない生徒と共に学ぶことができるようにするための必要な支援です また ホームルームや一斉授業において 学びのユニバーサルデザイン化 を図るなど 個別の支援 と 全体への配慮 の両面で支援を考える

資料3

(筑波技術大学)第2期中期目標期間評価結果

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事務連絡 平成 26 年 4 月 23 日 各実施機関実施責任者殿 各実施機関事務連絡担当者殿 文部科学省科学技術 学術政策局 人材政策課 科学技術人材育成費補助金により雇用する研究者等に係る人件費の取扱いについて 旧科学技術振興調整費 ( 以下 旧調整費 という ) の課題を実施する研究者等の人件

国立大学法人一橋大学における障害を理由とする差別の解消の推進に関する規則 ( 目的 ) 第 1 条この規則は 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律 ( 平成 25 年法律第 65 号 以下 法 という ) 第 9 条第 1 項の規定に基づき 障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本方針

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事業戦略の計画実践を支援する プロジェクト思考開発研修 リーダー研修概要 2004 年 本資料は以下の利用条件を十分ご確認の上ご利用ください 1. 本資料に関する著作権 商標権 意匠権を含む一切の知的財産権は株式会社スプリングフィールドに所属しています 2. 株式会社スプリングフィールドの事前の承諾

調査結果からみえてきたこと 大学教育改革の渦中にあった 8 年間の学生の意識や学びの変化をまとめると 以下 3 点です (1) アクティブ ラーニング形式の授業が増え 自己主張できる学生が増加 大学の授業で際立って増加しているのが アクティブ ラーニングの機会です 特にこの 4 年間で ディスカッシ

第 17 回関西障害学生支援担当者懇談会分科会記録分科会 A-2 支援体制参加者数 11 名会場第 3 共同研究室テーマ支援の体制整備やシステムづくり ガイドラインの作成 スタッフの配置等の情報交換記録 障害学生を支援する専門部署 担当者がいるという支援の枠組みがある大学が7 校 これから整備を検討

~この方法で政策形成能力のレベルアップが図れます~

教育支援資料 ~ 障害のある子供の就学手続と早期からの一貫した支援の充実 ~ 平成 25 年 10 月 文部科学省初等中等教育局特別支援教育課

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法学研究科・法学部教授会議事予定


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障害学生受入促進研究委託事業報告書_第1章_障害学生の大学進学の現況

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第 2 部 東京都発達障害教育推進計画の 具体的な展開 第 1 章小 中学校における取組 第 2 章高等学校における取組 第 3 章教員の専門性向上 第 4 章総合支援体制の充実 13

の手引き Chapter 1 manaba へようこそ Chapter 2 ログイン方法 マイページについて Chapter 3 リマインダ設定 Chapter 4 コース登録 ( 自己登録 ) Chapter 5 manaba の機能紹介 Chapter 6 respon アプリ Chapter

も少なくありません こうした状況に鑑み 舞鶴市は 言語としての手話の普及及び障害の特性に応じたコミュニケーション手段の利用の促進を図ることにより 全ての市民が障害の有無によって分け隔てられることなく 自分らしく安心して暮らすことができる地域社会を実現するため この条例を制定するものです 2. 条例の

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平成 24 年 11 月 13 日 新潟縣信用組合 中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律第 7 条第 1 項に規定する説明書類 第 1 第 6 条第 1 項第 1 号に規定する法第 4 条及び第 5 条の規定に基づく措置の実施に関する方針の概要 当組合は 地域に根差し 地

第 1 節キャリア教育の理解 6) 情報リテラシー ( コンピュータリテラシー 情報処理 ネット利用の方法とリスク ) 7) 自校教育 ( 建学の精神 教育目標 ) 8) キャリアデザインなど ( 出典 : 川島啓二 大学と学生 2008 年 5 月号 ) 2 初年次教育で重視されていること 1)

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平成 23 年 12 月 27 日 国立の教員養成大学 学部 ( 教員養成課程 ) 等の平成 23 年 3 月卒業者の就職状況について 小 中 高等学校等の教員養成を目的とする国立の教員養成大学 学部卒業者 (44 大学 学部 ) の教員養成課程の就職状況については 毎年 文部科学省において取りまと

研修プログラム関係 Q_ 副分野の研修は 30 時間程度となっています これは 30 時間を超える必要があるという意味でし ょうか A_ 時間は目安です 各プログラムで十分な研修効果が上がることを前提に 研修を計画してください Q_ 研修プログラムの実施状況について 協会への報告が求められるのでしょ

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データ集 採用マーケットの動向 学生の動向 企業の採用動向 大学の就職支援 付録 ( 添付資料 ) -45-

将来有人宇宙活動に向けた宇宙医学 / 健康管理技術 研究開発に係る意見募集 ( 情報提供要請 ) 2018 年 12 月 10 日国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構有人宇宙技術部門宇宙探査イノベーションハブ 1. はじめに JAXA 有人宇宙技術部門 ( 部門長 : 若田光一 ) では 将来有人探

授業概要と課題 第 1 回 オリエンテェーション 授業内容の説明と予定 指定された幼児さんびか 聖書絵本について事後学習する 第 2 回 宗教教育について 宗教と教育の関係を考える 次回の授業内容を事前学習し 聖書劇で扱う絵本を選択する 第 3 回 キリスト教保育とは 1 キリスト教保育の理念と目的

大泉町手話言語条例逐条解説 前文 手話は 手指の動きや表情を使って視覚的に表現する言語であり ろう者が物事を考え 意思疎通を図り お互いの気持ちを理解しあうための大切な手段として受け継がれてきた しかし これまで手話が言語として認められてこなかったことや 手話を使用することができる環境が整えられてこ

資料1-1 「職業実践専門課程」の実態等に関する調査研究(最終報告資料)

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<2020 年度における高校 3 年生がその年度の 4 月 ~12 月に受検する試験について > 必須回答 Q1. 参加試験について 貴校に在籍する現在の高校 1 年生が 3 年生になった際 大学入学者選抜に用いるため どの試験をどの月に受検すると予測されますか 大学進学を希望する生徒について 黄色

0107時点①24かがみ・本文

JASSO 平成30年度障害学生支援理解・啓発セミナー2

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Transcription:

平成 24 年度日本聴覚障害学生高等教育支援ネットワーク地域ネットワーク形成事業 障害学生支援教職員研修会 日時 : 2013. 2. 22 会場 : 同志社大学今出川校地 主催日本聴覚障害学生高等教育支援ネットワーク ()/ 同志社大学 共 催 大阪大学学生支援ステーション障害学生支援ユニット / 大阪教育大学障がい学生修学支援ルーム 関西大学学事局授業支援グループ / 関西学院大学総合支援センター / 立命館大学障害学生支援室 後援公益財団法人大学コンソーシアム京都

もくじ 開催要項 2 プログラム 4 会場案内 6 第 1 部 基調講演 障害学生支援に関する文部科学省の政策動向について 8 これからの障害学生支援のあり方 - 合理的配慮の考え方に基づいて - 19 第 2 部 分科会 入門コース 障害学生の 4 年間 24 実践 Ⅰ コース 事例検討 28 実践 Ⅱ コース モデルプラン構築 36 参考資料日本聴覚障害学生高等教育支援ネットワークについて 40 平成 24 年度地域ネットワーク形成事業について 44 1

開催要項 名称 : 平成 24 年度日本聴覚障害学生高等教育支援ネットワーク地域ネットワーク形成事業 障害学生支援教職員研修会 目的 : 近年 大学等の高等教育機関においては 障害学生支援の業務を専門に担当する部署を設けたり 支援業務を担ういわゆる 障害学生支援コーディネーター ( 以下 コーディネーター ) を設置したりするなど 支援体制の構築が広がりつつある その一方で 障害者基本法の改正等を受け 文部科学省では高等教育機関における障害学生への合理的配慮についての検討会を設けるなど 国政でも障害学生支援のあり方について検討が進みつつある 今後 障害学生への支援は一部の部署が運営するものではなく 大学全体で取り組むべき課題として位置づけられ 更に複数の大学が連携 協力しながら取り組みを蓄積していく必要性が増すことと思われる こうした状況を受け 日本聴覚障害学生高等教育支援ネットワーク (PEPNet-Japan) では 障害学生支援コーディネーター養成 研修カリキュラム ( 平成 23 年度公開 ) をもとに 近畿地区 6 大学とともに実行委員会を組織し 研修プログラムの構成に取り組んできた 本研修会は コーディネーターおよび教職員に必要とされる知識と技術を学んでいただくとともに 支援担当者同士の活発な情報交換及び継続的なネットワーク形成に寄与することを目的として開催するものである 日時 : 平成 25 年 2 月 22 日 ( 金 )10:00~18:00 会場 : 同志社大学今出川校地寒梅館ハーディーホール他 ( 京都市上京区今出川通り烏丸東入 ) 対象者 : 大学 短期大学 高等専門学校に在学する障害学生への支援業務を担当する教職員およびそれに準ずる方障害学生支援の組織運営に関わる教職員の方大学院生等で 今後この業務を職業として希望している方 定員 : 120 名 ( 第 1 部は一般公開 ) 参加費 : 無料 2

主催 : 日本聴覚障害学生高等教育支援ネットワーク (PEPNet-Japan) 同志社大学 共催 : 大阪大学学生支援ステーション障害学生支援ユニット大阪教育大学障がい学生修学支援ルーム関西大学学事局授業支援グループ関西学院大学総合支援センター立命館大学障害学生支援室 後援 : 公益財団法人大学コンソーシアム京都 その他 :( 情報保障 ) すべてのプログラムに 手話通訳およびパソコン文字通訳がつきます ( 託児 ) 会場隣に託児室 ( 保育者付 ) を用意します ( 事前申込制 ) 申し込み : 別紙の参加申込書に必要事項をご記入の上 12 月 17 日 ( 月 ) ( 必着 ) までに 郵送 FAX E-mail のいずれかの方法で下記宛にお申込下さい 第 2 部のグループ編成の都合上 申込締め切りを早めに設定しています 何卒ご了承下さい 第 1 部 ( 一般公開 ) のみご参加の方は 事前申込は不要です 305-8520 茨城県つくば市天久保 4-3-15 筑波技術大学障害者高等教育研究支援センター PEPNet-Japan 事務局 ( 担当 : 白澤麻弓 ) 電話 FAX:029-858-9438 E-mail:request@pepnet-j.org 3

プログラム 第 1 部 10:00~12:00( 一般公開 ) 開会挨拶基調講演 障害学生支援に関する文部科学省の政策動向について 講師 : 田畑潤司氏 ( 文部科学省高等教育局学生 留学生課厚生係 就職指導係係長 ) これからの障害学生支援のあり方- 合理的配慮の考え方に基づいて- 講師 : 高橋知音氏 ( 信州大学教育学部教授 ) 第 2 部 13:00~17:00(3コースから1つ選択して参加 ) 入門コース ( 障害学生の4 年間 ) 聴覚障害学生と支援担当者のそれぞれの立場から 聴覚障害学生が入学から卒業までにたどる大学生活及びその支援について語るパネルディスカッションを行う 4 年間の障害学生支援を追体験することで 各局面での支援の在り方やポイントを学ぶ 司会太田晴康氏 ( 静岡福祉大学社会福祉学部長教授 ) 話題提供者藤原隆宏氏 ( 関西大学学事局授業支援グループ修学支援コーディネーター ) 松原崇氏 ( 大阪大学学生支援ステーション障害学生支援ユニット助教 ) 聴覚障害学生 ( 学部生 大学院生 ) 実践 Ⅰコース ( 事例検討 ) 前半は 講義を通し 聴覚障害とは何か について理解するとともに それを他者に伝えるための方法を学ぶ 後半は講義の内容を踏まえつつ 1 対応に苦慮した事例 2 学内連携が特に必要となった事例 についてグループに分かれディスカッションを行い 多様な解決策について学ぶ 講師 ( 講義 ) 松岡克尚氏 ( 関西学院大学人間福祉学部教授 ) 助言者 ( 事例検討 ) 松岡克尚氏 ( 関西学院大学人間福祉学部教授 ) 井坂行男氏 ( 大阪教育大学教育学部教授 ) 中村健氏 ( プール学院大学学生支援センター長教授 ) 徳田真二氏 ( 関西学院大学総合支援センター事務長 ) 4

実践 Ⅱコース ( モデルプラン構築 ) コーディネーターに期待すること 評価 合理的配慮 授業改善 キャリア形成 就職活動支援 のテーマごとにグループに分かれ 基調講演の内容を踏まえて現状の課題を整理し 今後大学で取り組むためのモデルプランを作成する 助言者高橋知音氏 ( 信州大学教育学部教授 ) 近藤武夫氏 ( 東京大学先端科学技術研究センター講師 ) ファシリテーター真銅正宏氏 ( 同志社大学学生支援センター所長教授 ) 米山裕氏 ( 立命館大学障害学生支援室長教授 ) 田鍋耕三氏 ( 同志社大学障がい学生支援室課長 ) 武藤千也氏 ( 立命館大学障害学生支援室課長 ) 土橋恵美子氏 ( 同志社大学障がい学生支援室コーディネータ ) 二宮絵美氏 ( 立命館大学障害学生支援室職員 ) 第 3 部 17:20~18:00 分科会報告 5

会場案内 ( 第 2 部 第 3 部 ) 新町キャンパス尋真館 光臨館 1 階 食堂 こちらで昼食をお取り下さい 第 2 部会場へ 正門 新町キャンパス尋真館 4 階 実践 Ⅱ コースキャリア形成支援グループ 入門コース 17:20~18:00 第 3 部分科会報告 実践 Ⅱ コースコーディネーター A 実践 Ⅱ コースコーディネーター B 実践 Ⅱ コース評価 授業改善 A 実践 Ⅱ コース評価 授業改善 B 実践 Ⅰ コース 注 : 上記の会場は 第 2 部開始時 (13 時 ) の会場です コースによっては プログラム開始後に会場移動やグループ分けをする場合がありますので 担当者の指示に従って下さい 6

第 1 部 7

基調講演 1 障害学生支援に関する文部科学省の政策動向について 講師 : 文部科学省高等教育局学生留学生課厚生係 就職指導係長田畑潤司氏 8

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基調講演 2 これからの障害学生支援のあり方- 合理的配慮の考え方に基づいて- 講師 : 信州大学教育学部高橋知音氏 19

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第 2 部 23

入門コース 障害学生の 4 年間 パネルディスカッション司会太田晴康氏 ( 静岡福祉大学社会福祉学部長教授 ) 話題提供者藤原隆宏氏 ( 関西大学学事局授業支援グループ修学支援コーディネーター ) 松原崇氏 ( 大阪大学学生支援ステーション障害学生支援ユニット助教 ) 岡本祥吾氏 ( 大阪大学大学院博士前期課程 2 年生 ) 武田晃氏 ( 関西大学商学部 4 年生 ) 大槙未央氏 ( 関西大学経済学部 4 年生 ) 目的聴覚障害学生と支援担当者それぞれの立場から 聴覚障害学生が入学から卒業までにたどる大学生活及びその支援について語るパネルディスカッションを通し 4 年間の障害学生支援を追体験することで 各局面での支援の在り方やポイントを学ぶ また ディスカッションを受けてグループワークを行い 各自が学びとった内容を共有するとともに各大学での支援方法についての情報共有を行う スケジュール 13:00 主旨説明 13:10 パネルディスカッション 15:10 休憩 15:30 グループワーク 16:30 まとめ 24

障害学生の 4 年間 ワークシート 1. 個人ワークパネルディスカッションを聞きながら 下記の表に 4 年間の聴覚障害学生支援のなかで意識し ておくべきだと感じた時期やタイミングと その際の支援のポイントを自由に記入して下さい 時期やタイミング ポイント 25

2. グループワークグループで個人ワークの結果を順に紹介し合って下さい ( 約 20 分 ) その後 メンバー各自の 自校での経験も取り入れながら 改めてグループとして下記の表を完成させて下さい ( 約 40 分 ) その際 余裕があれば 聴覚障害以外の障害のある学生についても議論を拡げて下さい なお 全体発表の際 本コースのパネルディスカッションとグループワークを通じて最も重要だと思われたことを代表者に 3 分以内で自由に発表していただきます 時期やタイミング ポイント 最も重要だと思った点 26

第 2 回日本聴覚障害学生高等教育支援シンポジウム資料 2006 年 11 月 18 日於日本福祉大学 ==MEMO== 27

実践 Ⅰ コース 事例検討 講義 講師松岡克尚氏 ( 関西学院大学人間福祉学部教授 ) 事例検討助言者 対応に苦慮した事例 松岡克尚氏井坂行男氏 ( 大阪教育大学教育学部教授 ) 他部署との連携が必要となった事例 中村健氏 ( プール学院大学学生支援センター長教授 ) 徳田真二氏 ( 関西学院大学総合支援センター事務長 ) 目的前半の講義では 聴覚障害とは何か について理解すると共に 難聴者の文化的な側面について学ぶ 後半は講義の内容を踏まえつつ 1 対応に苦慮した事例 2 他部署との連携が特に必要となった事例 についてグループに分かれ事例検討を行う 対応に苦慮した事例 では 聴覚障害によることが背景にあり 対人関係( 支援者 友人 教員 ) や修学関係のトラブルが生じた事例について検討し トラブル対応の解決策などについて理解する 他部署との連携が特に必要となった事例 では 教員を含む学内の他部署への働きかけや連携体制が必要な事例について検討し 学内マネージメントの実践を学ぶ 各グループにおいてディスカッションを通して多様な解決策を協議する スケジュール 13:00 オリエンテーション 講師紹介 13:10 講義 聴覚障害者の心理特性 14:30 休憩 14:45 事例検討 (2 グループに分かれて ) 1 対応に苦慮した事例 支援学生に関わる事例 支援を要する学生に関わる課題 2 他部署との連携が必要になった事例 学内の連携事例 学外の連携事例 16:25 休憩 16:30 全体会各グループ報告 28

講義 聴覚障害学生の心理 社会文化特性 - コミュニケーション支援者に求められる姿勢 - 講師 : 関西学院大学人間福祉学部松岡克尚氏 29

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==MEMO== 35

実践 Ⅱ コース 支援プラン構築 グループワーク コーディネーターに期待すること ファシリテーター土橋恵美子氏 ( 同志社大学障がい学生支援室コーディネータ ) 二宮絵美氏 ( 立命館大学障害学生支援室職員 ) 評価 合理的配慮 授業改善 助言者高橋知音氏 ( 信州大学教育学部教授 ) ファシリテーター真銅正宏氏 ( 同志社大学学生支援センター所長教授 ) 米山裕氏 ( 立命館大学障害学生支援室長教授 ) キャリア形成 就職活動支援 助言者近藤武夫氏 ( 東京大学先端科学技術研究センター講師 ) ファシリテーター田鍋耕三氏 ( 同志社大学障がい学生支援室課長 ) 武藤千也氏 ( 立命館大学障害学生支援室課長 ) オブザーバー飯塚慎司氏 ( 日本 IBM 株式会社東京基礎研究所アクセシビリティ センター ) 永島朋子氏 (KDDI 株式会社人事部ダイバーシティ推進室室長 ) 目的基調講演の内容を踏まえて現状の課題を整理し 3つのテーマに分かれて それぞれ今後大学で取り組むためのモデルプランを作成する プラン作成にあたっては 架空の大学を想定し 参加者間でのディスカッションを通してあるべき支援や体制の在り方を 1 つのプランにまとめる コーディネーターに期待すること では 大学等高等教育機関における障がい学生支援コーディネーターについて 期待される人材プランを策定する 具体的には コーディネーター業務について 障害別に必要となる技術やコミュニケーションスキルをどこまで期待するか モデル案を提示する 評価 合理的配慮 授業改善 では 合理的配慮に基づき 入試の配慮 授業の配慮 試験の配慮 ( 代替措置含む ) 成績評価 等について 具体例と合わせたモデル案を提示する キャリア形成 就職活動支援 では 障害種別の異なる学生の具体的なキャリア形成 及び就職活動支援のモデル案を提示する 36

スケジュール コーディネーターに期待すること 13:00~13:30(30 分 ) 合理的配慮 ( 午前中の講義 ) の振返り グループワークの流れを説明 13:30~14:40(70 分 ) グループワーク 14:40~15:20(40 分 ) 論点 ( 中項目 小項目 ) の洗い出し 15:20~15:30(10 分 ) 休憩 15:30~16:00(30 分 ) モデル案の策定 ( 表の完成 ) * ロールプレイ ねらい 合意形成を図っていくプロセスを体験し 合理的な配慮とは何かを考えてもらう 設定 1 障害学生 ( 筋ジス 大学での受入は初 新入生 )2 親もしくは高校の担任 3 入学予定学部事務室の担当職員 4 入学予定学部の教員 5 障害学生支援室コーディネーター 6 障害学生支援室の課長 * 障害学生の困りごと発話できるが痰の吸引が必要 休憩できる部屋が必要 トイレ介助が必要 食事介助が必要 実験実習が不安 今は文字を少しは書けるが 主治医から半年後には書けなくなるかもしれないと言われている等 評価 合理的配慮 授業改善 13:00~13:20(20 分 ) 合理的配慮 ( 午前中の講義 ) の振返り Bチームは 高橋先生に適宜助言をいただく 13:20~13:40(20 分 ) どのような困りごとをもつ学生を対象にするかしぼりこむ Aチームは 視覚障害を中心に進める 13:40~14:40(60 分 ) グループワーク 14:30~14:40(10 分 ) 休憩 14:40~16:00(80 分 ) 論点整理 モデル ( 案 ) の策定 キャリア形成 就職活動支援 13:00~13:20(20 分 ) 近藤先生からの問題提起 13:20~13:40(20 分 ) KDDI と IBM からの問題提起 13:40~13:50(10 分 ) 移動 13:50~14:00(10 分 ) <グループワーク>グループの目標 ( ゴール ) 14:00~14:30(30 分 ) (A) 自己紹介 (B) 最初のワーク 14:30~14:40(10 分 ) 休憩 14:40~16:00(80 分 ) 論点整理 モデル ( 案 ) の策定 * 聴覚障害 発達障害 その他 障害種別ではなく困難のサポート キャリア形成 就職活動 3 グループ合流後 16:00~16:50(50 分 ) 3 グループ (6 チーム ) 発表発表者 6 人 37

合理的配慮に基づく日本の大学 ( 教育 ) モデル案 must < 共通 >(15p) 障害を理由に修学を断念することがないよう 修学機会を確保する 高い教養と専門的能力を培えるよう 教育の質を維持する 入学者選抜 公平に判定するための機会の提供 should 大項目中項目 ( 支援項目 ) 小項目 ( 具体的アクション ) want 想定大学 規模 15,000 人 学部 文学部 / 社会学部 / 法学部 / 経済学部 / 理学部 / 医学部 支援室 有 障害 身体障害 ( 聴覚 / 視覚 / 肢体 / 内部 ) 障害及び社会的障壁により断続的に日常生活又は 発達障害 社会生活に相当な制限を受ける状態にある学生を対象 グループ 1) コーディネーターに期待すること (2) 中 長期課題 7 専門的人材の養成 (14p) 障害に対する専門的知識や技術を有する専門的人材の配置 障害のある学生の教育的ニーズ把握とそれに応じた支援を行う人材養成 (5) 支援体制 (9p) 専門性のある支援体制の整備 ( 学長のリーダーシップ 学内の役割分担の明確化 ) 担当部署の設置及び適切な人的配置 ( 専門性のある教職員 コーディネーター 手話通訳等専門技術を有する支援者等 ) 外部資源の活用 ( 自治体 NPO 他大学等 ) 学生 教職員の理解啓発を図るための配置 学生ボランティアの活用 ( 人間関係への注意 障害に関する知識 対応方法等十分な研修 支援の質の担保 ) (6) 施設 設備 (10p) 障害の状態 特性等に応じた指導ができる施設 設備の配慮 2) 評価 合理的配慮 授業改善 (4) 教育方法等 (8p) 情報保障 ( 必要かつ適切な代替手段等を用いて情報を伝えること 板書 視覚教材の活用 手話通訳 ノートテイク パソコン通訳等 コミュニケーション上の配慮 教材の配慮 ( 自宅等での教材利用 ) 学修空白への配慮 ( 治療等 補講 ) 学外における実習やインターンシップにおける配慮 ( 受け入れ先の機関との密接な情報交換 ) 公平な試験の配慮 ( 試験時間の延長 別室受験 支援技術の利用等 ) 公平な成績評価 ( 障害の状態 特性等 試験の代わりにレポート提出 ) 心理面 健康面の配慮 (6) 施設 設備 (10p) (2) 中 長期課題 3 通学上の困難 (13p) 4 教材の確保 印刷物障害など (13p) 3) キャリア形成 就職活動支援 (2) 中 長期課題 6 就職支援等 (14p) 労働関係機関や地域と連携した就職支援 発達障害のある学生には 慎重かつ具体的な支援方策等検討 ( 一般雇用と障害者雇用といずれが望ましいか ) 出口支援のみならず キャリア教育やインターンシップにおける支援検討 大学等における合理的配慮とは (6p) 障害のある者が 他の者と平等に 教育を受ける権利 を享有 行使することを確保するために 大学等が必要かつ適当な変更 調整を行うことであり 障害のある学生に対し その状況に応じて 大学等において教育を受ける場合に個別に必要とされるもの であり かつ 大学等に対して 体制面 財政面において 均衡を失した又は過度の負担を課さないもの 決定過程 (7p) 権利の主体は学生本人にある ( 学生本人の要望に基づいた調整を行う ) 学生本人の教育的ニーズと意思を可能な限り尊重しつつ 大学等の体制面 財政面を勘案し 均衡を失しない 又は 過度ではない 負担について 個別に判断する 可能な限り合意形成 共通理解を図った上で決定し 提供されることが望ましい 38

参考資料 39

PEPNet-Japan Postsecondary Education Programs Network of Japan 日本聴覚障害学生高等教育支援ネットワーク 聴覚障害学生支援の明日を切り拓く 日本聴覚障害学生高等教育支援ネットワー PEPNet-Japan は 2004 年筑波技術大学の呼びかけにより結成されたネット ワークです 事務局は 筑波技術大学障害者高等教育研究 支援センターに置かれており 聴覚障害学生を受け入れ 積 極的に支援を行っている連携大学 機関にとともに活動を続 けています 設 立 当 初 は 日 本 財 団 の 助 成 に よ る PEN-International 聴覚障害者のための国 際大学連合 の支援を受け 発足しました 現在は 筑波技術大学の実施する 聴覚障 害学生支援 大学間コラボレーションスキー ム構築事業 内で運営されています 本事業の目的は 全国の聴覚障害学生が在籍する大学および関係諸機関間のネットワークを形成し 高等教 育機関で学ぶ聴覚障害学生への支援体制確立を図ることです 支援にまつわる情報や実践の蓄積と 全国の 大学 機関に向けた発信を目指して活動を行っています 40 Postsecondary Education Programs Network of Japan for Students who are Deaf or Hard of Hearing

PEPNet-Japan Postsecondary Education Programs Network of Japan 41

聴覚障害学生支援の現状 現在の取り組み 地域ネットワークの形成支援 聴覚障害学生の在籍状況 各種研修会の開催等を通し て地域ごとの大学間ネット ワーク形成を後押しすると ともに 各地域における大 学の支援状況について情報 を収集を進めています 現在 全国の高等教育 機 関 以 下 大 学 に は 1500 人以上の聴覚障害学 生が在籍しています し かし 彼に対して必要な ノートテイクなどの支援 を提供できている大学は 半数以下に過ぎません 遠隔情報保障支援ネットワークの構築 東日本大震災における東北 地区大学支援プロジェクト 経験をベースに 大学が相 互に協力して遠隔地から授 業支援を提供する体制構築 を進めています おはようございます これから授業を始めま す 今日は 物理学概論 の 2 回目ですね 皆さん 先週の内容は頭に入って いますか 大学 348 校 短期大学 49 校 高等専門学校 18 校 1534 人 ノートテイク による支援 181 校 在籍なし モデル事例の構築と成果発信 34.6% これまで支援が困難であっ た分野を取り上げ 大学が 協力して集中的に知識技術 を注入することで 新たな 支援事例の創出を図ろうと しています 43.6 日本学生支援機構, 2012 聴覚障害学生に対する支援 ノートテイク 授業中の教員の説明 や音情報を文字で書いて伝える方法 で 2 3名の支援者が交代でサ ポートを行います TOPICS 東北地区大学支援プロジェクト 2011 年に発生した東日本大震災 の際には 宮城県内の連携大学 機関の要請を受け 被災地域の聴 覚障害学生の安否確認等に協力し ました また授業開始後は 被災 地の大学で学ぶ聴覚障害学生に対 して 全国の連携大学 機関から遠隔でパソコンノートテ イクの提供を行う試みを実施しました この取り組みには 全国 13 大学 機関が参加し 4大学で学ぶ聴覚障害学生 約 20 名に対して のべ 300 コマ程度の支援を提供しました パソコンノートテイク ノートテイ クと同様に音情報をパソコンで入力 していく方法です 専用ソフトを用 いることで 複数の入力者が協力し て情報を伝えることができます 手話通訳 聞こえてくる音情報を手 話で伝えていく方法です ゼミなど で利用されることが多く 外部団体 から派遣を受ける例もあります 42 Postsecondary Education Programs Network of Japan for Students who are Deaf or Hard of Hearing

検索 PEPNet-Japan 43

PEPNet-Japan 地域ネットワーク形成事業コーディネーター研修事業について ネットワーク形成事業とは全国の高等教育機関 ( 以下 大学等 ) に点在する聴覚障害学生の修学環境を更に整備していくためには 大学等の機関間における支援担当者どうし情報交換や連携ができる体制を確立していくことが 今以上に求められています こうした状況を受け PEPNet-Japan では 障害学生支援に関わる関係者間のネットワークづくりや すでにあるネットワークのさらなる活性化に貢献することを目的として 各地域の拠点となる大学を中心とした研修会開催に取り組んでいます 今年度は 聴覚障害学生を対象とした エンパワメント研修会 と 支援担当職員を対象とした コーディネーター研修会 ( 仮称 ) について それぞれ主催大学を募集し 事業を進めてきました 主催大学とその近隣にある大学等の支援担当者と共に意見交換を重ね 共有された課題から研修会のテーマを設定して開催し 支援に関わる関係者の資質向上と関係者間のネットワークづくりを目指しています コーディネーター研修事業と実行委員会今年度の地域ネットワーク形成事業のうち コーディネーター研修事業については PEPNet-Japan 連携大学である同志社大学が主催大学を担ってくださることとなりました 近隣で聴覚障害学生支援に組織的に取り組んでいる他 5 大学に呼びかけて実行委員会を組織し 今必要とされている研修はどのようなものかについて議論を重ね 研修プログラムの構成に取り組んできました 実行委員メンバーには支援業務を担当するコーディネーターと支援担当部署の管理職にあたる方とが入り 研修プログラムについても支援業務に携わる様々な立場の方が学べるものにするとの方針を打ち出し 進めてきました プログラム構成にあたっては PEPNet-Japan コーディネーター連携事業にて作成した 障害学生支援コーディネーター養成 研修カリキュラム( 平成 23 年度公開 ) をもとに検討し 併せて 今年度に入り動向が注目されている 障害学生への合理的配慮というテーマを盛り込むこととしました これまで8 回の実行委員会開催を通じ 研修会の準備にとどまらず 実行委員間でこれまでになかったつながりが生まれ 日常の支援業務について情報交換がし合えるような関係構築に結び付いています 44

本日の研修会は こうした新たなネットワーク形成の成果の一部であり 研修会に参加さ れる支援担当者の間においても 活発な情報交換及び継続的なネットワーク形成に寄与することを目的として開催するものです 実行委員会メンバー 田鍋耕三 同志社大学京田辺校地学生支援課課長 土橋恵美子 同志社大学京田辺校地学生支援課コーディネータ 松原崇 大阪大学学生支援ステーション障害学生支援ユニット助教 安福純子 大阪教育大学障がい学生修学支援ルーム特任教授 高田恭子 大阪教育大学障がい学生修学支援ルーム職員 神藤典子 関西大学学事局授業支援グループ障がいのある学生に対する修学支援チーム グループ長補佐 前崎晴子 関西大学学事局授業支援グループ障がいのある学生に対する修学支援チーム 主任 藤原隆宏 関西大学学事局授業支援グループ障がいのある学生に対する修学支援チーム 修学支援コーディネーター 徳田真二 関西学院大学総合支援センター事務長 武藤千也 立命館大学教学部共通教育課課長 二宮恵美 立命館大学教学部共通教育課職員 会場校事務局 宮﨑與也 同志社大学京田辺校地学生支援課学生生活係長 種市麻理 同志社大学京田辺校地学生支援課 事務局 白澤麻弓 筑波技術大学障害者高等教育研究支援センター PEPNet-Japan 事務局長 中島亜紀子 筑波技術大学障害者高等教育研究支援センター PEPNet-Japan 事務補佐員 五十嵐依子 筑波技術大学障害者高等教育研究支援センター PEPNet-Japan 事務補佐員 45

障害学生支援教職員研修会当日資料 発行 : 日本聴覚障害学生高等教育支援ネットワーク (PEPNet-Japan) 事務局 305-8520 茨城県つくば市天久保 4-3-15 筑波技術大学障害者高等教育研究支援センター 協力 : 同志社大学大阪大学学生支援ステーション障害学生支援ユニット大阪教育大学障がい学生修学支援ルーム関西大学学事局授業支援グループ関西学院大学総合支援センター立命館大学障害学生支援室 発行日 : 平成 25 年 2 月 22 日 本事業は 筑波技術大学 聴覚障害学生支援 大学間コラボレーションスキーム構築事業 の活動の一部です