Ⅱ. 意見を交換するテーマ 1. 社会資本整備の進め方 (1) 公共事業予算の安定的 持続的な確保わが国経済は緩やかな回復基調にあるものの個人消費や民間投資は力強さを欠いており デフレからの完全脱却と安定的成長を実現する経済財政運営が 引き続き求められている 公共投資は内需を下支えするフローの経済効

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I. 担い手の確保 育成 週休 2 日チャレンジサイト を開設し 週休 2 日の確保に取り組む現場や様々な取組の共有を図り 建設業の取り組む 働き方改革 を応援します 新規 1 整備局ホームページ内に 週休 2 日チャレンジサイト を開設し 週休 2 日の確保に取り組む企業 ( 工事 ) を紹介して

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働き方改革 魅力ある建設業の構築に向けて 特集 域によっても大きな差があり, 北陸地方や北海道 など一部の地方では平成 28 年 10 月調査の加入率が 80% を超えているのに対し, 大都市部のある関東 地方 (55%) や近畿地方 (60%) は低い加入率に 留まっている ( ) 建設マネジメン

中央建設業審議会による提言について ( 平成 24 年 3 月 14 日 ) 建設産業における社会保険の徹底について ( 提言 ) 建設産業においては 下請企業を中心に 雇用 医療 年金保険について 法定福利費を適正に負担しない企業 ( すなわち保険未企業 ) が存在し 技能労働者の医療 年金など

平成30年度事業計画書(みだし:HP用)

1. 生産性向上について建設現場での週休二日を拡大 定着させるためには 一層の生産性向上を進め 工期の延伸をできる限り抑制する必要などがあります このため 日建連では 2020 年までを対象期間とした 生産性向上推進要綱 を策定し 発注者 設計者 コンサルタントも巻き込んで生産性向上に取り組むことと

1. 休日 適正工期の確保について 働き方改革関連法がいよいよ今年 4 月に施行します そんな中で建設業界でも 大手ゼネコンで組織する日本建設業連合会 ( 日建連 ) が 2019 年度末までに 4 週 6 閉所以上を実現することを中間目標とし 2021 年度末までにすべての事業所で週休二日 ( 土

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働き方改革推進の基本方針 平成 29 年 9 月 22 日 一般社団法人日本建設業連合会 政府は 平成 29 年 3 月 28 日に 働き方改革実行計画 を策定した 本計画では 同一労働同一賃金など非正規雇用の処遇改善 賃金引上げと労働生産性向上 罰則付き時間外労働の上限規制の導入など長時間労働の是

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一般社団法人送電線建設技術研究会関西支部社会保険等の加入促進計画 1. はじめに 平成 27 年 4 月 24 日制定 建設産業においては 健康保険 厚生年金保険及び雇用保険 ( 以下 社会保険等 という ) の 1 法定福利費を適正に負担しない企業が存在し 技能労働者の医療 年金など いざというと

評価項目 評価ポイント 所管部局コメント 評価 国際交流に関する情報の収集及び提供事業国際交流活動への住民の参加促進事業国際理解推進事業在住外国人に対する相談事業在住外国人に対する支援事業 安定 確実な施設運営管理 公正公平な施設使用許可や地域に出向いた活動に取り組むなど新たな利用者の増加に努め 利

平成 29 年 6 月 1 日 ( 木 ) 国土交通省関東地方整備局企画部 記者発表資料週休 2 日の達成を目指す試行工事をスタートします ~ 建設業が取り組む 週休 2 日の定着 を発注者としてサポート ~ 関東地方整備局においては 平成 27 年度から 週休 2 日確保試行工事 ( 以下 試行工

国土入企第 5 4 号 平成 31 年 2 月 22 日 建設業団体の長殿 国土交通省土地 建設産業局長 技能労働者への適切な賃金水準の確保について 技能労働者の確保 育成のためには 適切な賃金水準の確保等による処遇改善が極めて重要です 国土交通省においては これまでの 6 度にわたる公共工事設計労

Ⅱ 取組み強化のためのアンケート調査等の実施 (1) 建設技能労働者の賃金水準の実態調査国土交通省から依頼を受けて都道府県建設業協会 ( 被災 3 県及びその周辺の7 県を除く ) に対し調査を四半期ごとに実施 (2) 適切な賃金水準の確保等の取組み状況のアンケート調査国は 平成 25 年度公共工事

働き方改革実現に向けた週休二日の取得に関する取組について 直轄工事における週休二日取得の取り組み 施工時期の平準化適正な工期設定 週休二日算定が可能な 工期設定支援システム の導入 工事着手準備期間 後片付け期間の見直し 余裕期間制度の活用週休二日を考慮した間接費の補正 < 週休二日対象工事 > 対

公共工事等における新技術活用システムについて 別添 公共工事等に関する優れた技術は 公共工事等の品質の確保に貢献し 良質な社会資本の整備を通じて 豊かな国民生活の実現及びその安全の確保 環境の保全 良好な環境の創出 自立的で個性豊かな地域社会の形成等に寄与するものであり 優れた技術を持続的に創出して

社会的責任に関する円卓会議の役割と協働プロジェクト 1. 役割 本円卓会議の役割は 安全 安心で持続可能な経済社会を実現するために 多様な担い手が様々な課題を 協働の力 で解決するための協働戦略を策定し その実現に向けて行動することにあります この役割を果たすために 現在 以下の担い手の代表等が参加

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女性の活躍推進に向けた公共調達及び補助金の活用に関する取組指針について

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建設工事従事者の安全及び健康の確保に 関する三重県計画 平成 31 年 4 月 三重県

事務連絡 平成 29 年 10 月 25 日 建設業団体の長殿 国土交通省土地 建設産業局建設業課長 平成 28 年熊本地震の被災地域での建設工事等における 予定価格の適切な設定等について 公共工事の予定価格の設定については 市場における労務及び資材等の最新の実勢価格を適切に反映させつつ 実際の施工

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平成23年度第1回人材確保・育成部会

イドライン が策定されたところです こうした中 平成 30 年 6 月 29 日に第 196 回通常国会で成立した 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律 ( 以下 働き方改革関連法 という ) に基づく改正後の労働基準法において 建設業については 平成 31 年 4 月の法施行から5

スライド 1

H28秋_24地方税財源

タイトル

土木工事書類スリム化ガイドの発行にあたり 関東地方整備局では 平成 20 年度の 土木工事書類作成マニュアル 策定を契機に 工事書類の簡素化に努めています また 平成 27 年度より 工事書類の提出方法を事前協議で明確にすることで 紙媒体の提出に加えて電子データを提出する二重提出の防止に向けて取り組

事務連絡 平成 30 年 11 月 9 日 建設業団体の長殿 国土交通省土地 建設産業局建設業課長 公共工事の円滑な施工確保について 公共工事の適正な入札及び契約を通じて建設業の健全な発達を図るとともに 平成 30 年 7 月豪雨や平成 30 年北海道胆振東部地震等の大規模災害からの復旧 復興の加速

BIM/CIM 活用における 段階モデル確認書 作成マニュアル 試行版 ( 案 ) 平成 31 年 3 月 国土交通省 大臣官房技術調査課

第三者による品質証明制度について 参考資料 Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism

多様な入札 契約特集 2. 技術提案 交渉方式について 技術提案 交渉方式は, 品確法 第 18 条の規 定により, 発注者が, 当該工事の性格等により, 仕様を確定することが困難な場合に適用される 今回のケースでは, 北側復旧ルートは 1 日も早い完成が望まれるが, 本トンネルの十分な調査が完了し

i-Construction型工事の概要 (素案)

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2 低入札対策の拡充

資料3

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法定福利費の明示について 1 社会保険等未加入対策 建設業者の社会保険等未加入対策として 社会保険等への加入を一層推進していくためには 必要な法定福利費が契約段階でも確保されていることが重要です 建設工事における元請 下請間では 各専門工事業団体が法定福利費を内訳明示した 標準見積書 を作成しており

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基本問題小委員会における提言 ( 平成 26 年 1 月 ) 社会保険等未加入対策関係 1. これまでの中央建設業審議会 社会資本整備審議会基本問題小委員会における提言 1 行政 元請企業による加入指導 法定福利費確保に向けた取組等の総合的な対策を推進すべき 2 平成 29 年度を目途に 事業者単位

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審査の品質管理において取り組むべき事項 ( 平成 27 年度 ) 平成 27 年 4 月 28 日 特許庁 特許 Ⅰ. 質の高い審査を実現するための方針 手続 体制の整備 審査の質を向上させるためには 審査体制の充実が欠かせません そこで 審査の効率性を考慮しつつ 主要国と遜色のない審査実施体制の確

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第16回税制調査会 別添資料1(税務手続の電子化に向けた具体的取組(国税))

もっと女性が活躍できる建設業 推進パッケージ 建設業における女性活躍は 官民挙げた もっと女性が活躍できる建設業行動計画 ( 昨年 8 月策定 ) を受け 5 年以内に女性倍増 を目指して官民で様々な取組がスタート 昂じている機運を業界全体で持続 浸透させ取組を加速化するためには 地域ぐるみの活動の

Top message Contents Top message CTI Engineering CSR REPORT 2017 CTI Engineering CSR REPORT

資料1:地球温暖化対策基本法案(環境大臣案の概要)

業界で躍進する 工事現場 の 要 登録基幹 技能者 登録基幹技能者制度推進協議会 一財 建設業振興基金

参考 平成 27 年 11 月 政府税制調査会 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する論点整理 において示された個人所得課税についての考え方 4 平成 28 年 11 月 14 日 政府税制調査会から 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する中間報告 が公表され 前記 1 の 配偶

☆表紙・目次 (国会議員説明会用:案なし)

工事費構成内訳書の提出について ~ 法定福利費の明示が必要になります ~ 平成 29 年 12 月 6 日 中日本高速道路株式会社

子宮頸がん予防措置の実施の推進に関する法律案要綱

Q&A 集 Q1 社会保険等とは何か A1 社会保険等とは 健康保険 ( 協会けんぽ 健康保険組合等 ) 厚生年金保険 及び雇用保険をいいます Q2 国民健康保険組合に加入しているが 社会保険等未加入建設業者となるのか A2 法人や常時 5 人以上の従業員を使用する国民健康保険組合に加入している建設

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資料 3 時代の要請を受けた 消費者保護の課題について 平成 31 年 4 月 経済産業省商務 サービスグループ 商取引監督課

福井県建設リサイクルガイドライン 第 1. 目的資源の有効な利用の確保および建設副産物の適正な処理を図るためには 建設資材の開発 製造から土木構造物や建築物等の設計 建設資材の選択 分別解体等を含む建設工事の施工 建設廃棄物の廃棄等に至る各段階において 建設副産物の排出の抑制 建設資材の再使用および

取扱い : 本資料の配付を持って解禁 Press Release 平成 31 年 4 月 24 日 平成 31 年度北陸地方整備局直轄事業の執行について < 基本方針 > 平成 31 年度の事業執行にあたっては 工事 業務の品質確保及び担い手の中長期的な確保 育成 入札及び契約手続における一層の透明

社会保険加入促進計画 平成 24 年 4 月 19 日 社団法人日本建設業連合会 1. 基本的な方針社会保険等の加入促進の実効性を確保するためには 行政 元請企業 下請企業等が一体となって推進していくことが必要である 日建連は 元請企業としての責務を果たすべく 団体が取り組むべき対策 正会員 ( 以

平成 30 年 3 月 22 日 民間発注企業の長殿 国土交通省土地 建設産業局長 建設業の働き方改革の推進について 政府の 働き方改革実行計画 ( 平成 29 年 3 月 28 日働き方改革実現会議決定 ) においては 労働基準法の改正の方向性として 労使協定を結ぶ場合においても上回ることのできな

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A4 経営事項審査の受審状況により確認方法が異なります なお 適用除外は 労働者の就業形態等によって適用除外とならない場合もあることから 元請負人は 年金事務所等に適用除外となる要件を確認した上で判断してください 経営事項審査を受審している場合 有効期間にある経営規模等評価結果通知書総合評定値通知書

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資料1 第3回災害救助に関する実務検討会における意見に対する回答

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特集大規模自然災害からの復旧 復興 参考 警察が検視により確認している死者数 50 名 災害による負傷の悪化または避難生活等における身体的負担による死者数 106 名 6 月 日に発生した豪雨による被害のうち熊本地震と関連が認められた死者数 5 名建物被害全壊 8,360 棟, 半壊 3

土木工事における適切な工期設定の考え方 1. 主旨建設産業においては 適切な賃金水準の確保 週休 2 日の推進 長時間労働の是正など必要な環境整備を進めているなか 工事時期を平準化し適切な工期の設定することにより 建設現場の週休 2 日の実現に取り組む必要がある 平成 30 年 4 月 1 日より原

Taro-〔別添様式〕「認証取得の活用について(建築)」

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参考資料3(第1回検討会資料3)

はじめに 平成 26 年に品確法 (*1) 及び同法に基づく基本方針 (*2) が改正され 新たに発注者の責務として 適切な工期を設定するよう努めること が規定されました 品確法では 公共工事は 国民生活及び経済活動の基盤となる社会資本を整備するものとして社会経済上重要な意義を有しており その品質は

23 歳までの育児のための短時間勤務制度の制度普及率について 2012 年度実績の 58.4% に対し 2013 年度は 57.7% と普及率は 0.7 ポイント低下し 目標の 65% を達成することができなかった 事業所規模別では 30 人以上規模では8 割を超える措置率となっているものの 5~2

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生産性向上に関する経緯 平成 28 年 1 月 4 日 1 国土交通大臣会見 1 平成 28 年 3 月 7 日 1 国土交通省生産性革命本部 ( 第 1 回会合 ) 2 平成 28 年 4 月 11 日国土交通省生産性革命本部 ( 第 2 回会合 ) 平成 28 年 8 月 31 日国土交通省生産

社会保険等未加入に対する取組 平成 29 年度を目途に 企業単位では加入義務のある建設業許可業者の加入率 100% となるよう社会保険等未加入企業に対する加入指導を強化します 実施項目経営事項審査の厳格化 平成 24 年 7 月より実施 建設業担当部局による立入検査 実施内容 経営事項審査において

大規模災害等に備えたバックアップや通信回線の考慮 庁舎内への保存等の構成について示すこと 1.5. 事業継続 事業者もしくは構成企業 製品製造元等の破綻等により サービスの継続が困難となった場合において それぞれのパターン毎に 具体的な対策を示すこと 事業者の破綻時には第三者へサービスの提供を引き継

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公共工事コスト縮減対策に関する新行動指針

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中小法人の地方法人二税の eltax の利用率 70% 以上という目標達成に向けて 下記の eltax の使い勝手改善等の取組を進めるとともに 地方団体の協力を得つつ 利用勧奨や広報 周知等 eltax の普及に向けた取組を一層進める また 中小法人の地方法人二税の eltax の利用率の推移等を踏

公共建築改善プロジェクト(仮)

目次 1. はじめに... 1 (1) 静岡市電子納品実施マニュアル入門編 工事 の位置づけ... 1 (2) 電子納品とは... 1 (3) 静岡市の電子納品導入計画 電子納品のフロー 準備... 2 (1) 電子納品の適用範囲... 2 (2) 対象となる電子成果

れている者 個人事業所で5 人以上の作業員が記載された作業員名簿において 健康保険欄に 国民健康保険 と記載され 又は ( 及び ) 年金保険欄に 国民年金 と記載されている作業員がある場合には 作業員名簿を作成した下請企業に対し 作業員を適切な保険に加入させるよう指導すること なお 法人や 5 人

Microsoft Word - QandA-tyougai

Q&A で読み解く 担い手 3 法 改正ポイント 5 月 29 日の衆院本会議で改正公共工事品質確保促進法 ( 公共工事品確法 ) 改正公共工事入札契約適正化法 ( 入契法 ) 改正建設業法の3 法が全会一致で可決 成立した 一連の法改正は インフラの品質確保とその担い手の確保を実現することを大きな

1) 3 層構造による進捗管理の仕組みを理解しているか 持続可能な開発に向けた意欲目標としての 17 のゴール より具体的な行動目標としての 169 のターゲット 達成度を計測する評価するインディケーターに基づく進捗管理 2) 目標の設定と管理 優先的に取り組む目標( マテリアリティ ) の設定のプ

2 保険者協議会からの意見 ( 医療法第 30 条の 4 第 14 項の規定に基づく意見聴取 ) (1) 照会日平成 28 年 3 月 3 日 ( 同日開催の保険者協議会において説明も実施 ) (2) 期限平成 28 年 3 月 30 日 (3) 意見数 25 件 ( 総論 3 件 各論 22 件

長期総合計画の計画的推進について < 部経営上の課題 取組方針 > H19 年度の各部の経営上の課題 取組方針の協議 < 行政改革 > 財政 人事など経営資源の現状分析 把握 課題についての対処方法の検討 行政改革実施計画の見直し <サマーレビュー > 懸案施策 事業の協議 < 実施計画 > 今後

ストック効果の最大化を図る 社会資本整備の推進 14

第2章 材    料

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主な論点 資料 4 1. ワーク ライフ バランスの推進 生産性向上等の観点から 働き方とともに休み方を見直すことの必要性 重要性 (1) 有給休暇取得状況と長時間労働の国際比較 (2) 休暇取得と生産性との関係 (3) 仕事と仕事以外の生活の充実 2. 秋の連休の大型化等を実現する上での課題 (1

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円高の是正と経済対策の実施について(要望)

Transcription:

平成 29 年度公共工事の諸課題に関する意見交換会 ( 一社 ) 日本建設業連合会提案テーマ Ⅰ. 日本建設業連合会の活動方針 日本建設業連合会 ( 日建連 ) では 平成 29 年度の活動方針として 公共事業に関し以下の三項目を掲げ 積極的な活動を展開することとしております 国 地方公共団体 高速道路 機構 事業団の一層のご支援とご協力をお願いします 当会はこの意見交換会を最も重要な活動と位置付けています 的を絞った意見交換や課題のフォローを通じて 着実な成果が上がるよう努めてまいります (1) 担い手の確保 育成と生産性向上 建設業における働き方改革 長期ビジョンに掲げた目標に向けて若年技能者を確保し世代交代を実現するため 引き続き技 能労働者の処遇改善を推進する 特に 働き方を抜本的に改革し週休二日を実現するとの強い決 意のもとに 発注者と連携して必要な方策の具体化に向けた取組みを推進する あわせて建設キ ャリアアップシステム注 ) の構築 普及に積極的に協力する 注 ) 建設技能者がその経歴や保有資格をキャリアカードに登録し 工事現場に入場する都度その就業履歴を蓄積するシステム 生産性の向上は省人化にとどまらず 処遇改善とともに魅力ある建設業を実現する車の両輪と して働き方改革を支えるものである 日建連は 生産性向上推進要綱 に基づき コンクリート 工の効率化 ICT の活用等に取り組み i-construction 推進の中核的な役割を担う (2) 社会資本の着実な整備東日本大震災や熊本地震の復興事業をはじめ 防災 減災 インフラ老朽化対策 経済基盤強化等の分野でストック効果が最大限に発揮される社会資本が着実に整備されるよう 公共事業予算の安定的 持続的な確保について提言や要請を行うとともに 発注者とのパートナーシップのもとで公共工事の円滑な施工を確保する (3) 建設業の健全な発展に向けた活動の推進第一に 改正品確法の運用指針が全ての発注者の共通のルールとして 現場において的確に運用されるよう発注者に要請するとともに 受注者としても適正な価格での下請契約の締結 労働環境の改善等に真摯に対応する 第二に 災害対策基本法に基づく指定公共機関として 国 地方公共団体等の関係機関との連携強化および包括協定の締結拡大を図るなど 災害対応力を強化する 第三に けんせつ小町 の活躍や市民向け現場見学会等を通じて建設業や社会資本整備への理解促進を図る - 1 -

Ⅱ. 意見を交換するテーマ 1. 社会資本整備の進め方 (1) 公共事業予算の安定的 持続的な確保わが国経済は緩やかな回復基調にあるものの個人消費や民間投資は力強さを欠いており デフレからの完全脱却と安定的成長を実現する経済財政運営が 引き続き求められている 公共投資は内需を下支えするフローの経済効果だけでなく 整備される社会資本には成長力を強化するなどのストック効果が期待できることから 安定的 持続的に公共事業予算を確保するべきである (2) 生産性向上 - 省人化のみならず魅力ある建設業実現のために- 社会資本整備を担う建設業においては 当面の施工余力に問題はないものの 労働力人口が確実に減少する中で担い手の確保に努めるとともに 生産性 2 割向上の目標のもとに i-construction を中心とした取組みを推進している 生産性向上への取組みは 休日拡大等の働き方改革を通じて魅力ある建設業を実現するうえからも不可欠であると認識している (3) 国民の期待に応える災害対応力自然災害発生時に被害を受けた交通網 ライフライン等の復旧に当たることは建設業に期待される重要な役割であり 日建連としても災害発生時における対応体制を整備してきた 行政 発注機関には 復旧工事等が迅速に実施できるよう災害包括協定の締結促進とその活用に向けた体制構築や災害に備えた新しい入札契約制度の運用について的確な対応を求めたい (4) 広報の強化建設業が最新の技術を駆使して経済社会を支える社会資本を整備していることや 被災地の復旧 復興に献身的に取り組んでいる姿を発信するなど 市民現場見学会等の開催を実施しており 引き続き発注者と連携して建設業や社会資本整備への理解を促進する広報活動を強化していきたい 2. 担い手確保への取組み昨年 9 月に開催された未来投資会議において 安倍総理大臣から 建設現場の生産性を 2025 年までに2 割向上を目指す という力強い目標が示された この目標に向け 産学官が連携して i-construction の推進に積極的に取り組んでいかなければならない 生産性向上は 働き方改革 を実現し 建設業の魅力を取り戻すうえからも不可欠の取組みである 建設業における 働き方改革 は 長時間労働の是正という担い手を確保する上からも避けて通ることのできない課題 特に 他の産業より遅れている 休日確保 への取組みを加速するものである 休日確保 のためには 生産性の向上を図るとともに (1) 改正品確法の的確な運用 (2) 適切な工期の確保 (3) 休日拡大に向けた環境整備 が必要であると認識している これらを踏まえ 以下の取組みや環境整備についてご意見を伺います ( は意見回答を求める事項 以下同じ ) - 2 -

(1) 改正品確法の的確な運用 1 運用方針の取組みの浸透 徹底 運用指針に基づき改定された設計変更ガイドラインをはじめとする各種ガイドライン チェ ックリストの運用状況を調査したところ ガイドライン等の整備により 受発注者とも設計変 更が円滑に行われているなどの事例が報告されている 一方 策定から間がなく 普及 啓発 のための時間が限られていることから 浸透の度合に濃淡が見られ さらなる取組みが必要に なっている また 運用によりガイドライン等の内容の改善が必要な点も明らかになっている 今後も 引き続き改定されたガイドライン等の理解促進を図るとともに必要な改定を行い 国 以外の機関においても直轄事業と同様の対応をお願いしたい 発注者協議会等の活用による地方公共団体等の国以外の機関への浸透 : すべての発注者が運用指針を共通のルールとして現場で運用するため どのような取組みを進めるのか ( 例えば 地方公共団体における設計変更等のガイドライン策定 ) 理解増進のため 受発注者共催した講習会等の継続した開催 運用状況調査の結果に基づく ガイドライン等の改定 2 多様な入札方式の導入 改正品確法では 技術的難易度が高い工事の仕様の確定が困難である場合に活用される EC I 方式や入札段階の受発注者の負担軽減のための段階的選抜方式等が位置付けられている 特 に熊本地震関連事業では 早期復旧のため民間技術を活用する ECI 方式が採用されており 大規模災害時での対応等においても実際に活用されていくことが必要であると考える 工事の仕様の確定が困難である場合等における ECI 方式等の積極採用 受発注者の負担軽減を図るため 手続きの簡素化を図る段階的選抜方式や一括審査方式の拡大 (2) 適切な工期の確保 昨年の意見交換会での議論を踏まえ 国土交通省では 準備期間の実態調査に基づく標準的な 準備期間を明示するとともに さらに工期設定支援システムを試行運用するなど迅速な対応に感 謝申し上げる 日建連アンケートによれば 休日拡大に向けた環境整備においても 適切な工期の確保は そ の大前提となっているなど 受発注者連携して 現場実態のフォローアップしていくことが重要 であり フォローアップ結果による実態を踏まえ どのように反映していくのか伺いたい 1 準備期間の的確な運用 適切な施工計画作成期間の確保 : 標準的な準備期間が明示されているが 個別の工事条件をどのように反映するのか ( 適切な条件明示項目 契約図書への反映等 それぞれの現場の実情に応じた柔軟な対応 ) 2 適切な工程管理 工程情報の開示 共有化 さらに共同管理へ : 工期に不稼働日を何日見込んでいるのか 特記仕様書に明記すべきではないか : 試行を通して得られた工事工程の共有による受発注者のメリットを恒常的に確保するため 工程の共同管理 として仕組みを検討してはどうか 設計変更ガイドラインのさらなる浸透 : 適切な工程管理に必要不可欠となる適切な工事一時中止手続きや 工程短縮要請手続きの遵守等についてどのように取組むべきか - 3 -

(3) 休日拡大に向けた環境整備 日建連は 技能労働者の世代交代に向けて処遇改善に取り組んできたが これをさらに拡充し 最も立ち遅れている休日確保に向けた取組みを強力に推進するため 週休二日推進本部 を設置 したところである 週休二日の実施には 生産性の向上や受注者としての自助努力は当然として 発注者の理解 連携の下 休日拡大が可能となる環境を整備する必要がある 今後 休日取得に向けての環境整 備を具体的にどのように進めていくのか伺いたい なお 技術者についても 日建連アンケートでは 休日拡大による現場技術者への負担増を懸 念する声があり 担い手確保の目的に逆行することがないよう 業務の効率化の取組みを並行し て進めていく必要がある (3. 生産性向上において記載 ) 1 適正な労賃の確保 休日拡大に伴い収入減となる技能労働者への給与補填等 適正な労務賃金の確保に向けて受発注者連携した取組みについてどのような取組みが求められるか 2 休日拡大に取り組むためのインセンティブ付与 努力した結果が実感できるインセンティブ付与の方法の検討 : インセンティブの付与を求める声が多いことから 減点方式よりも加点方式の方法が望ましいと考えるが どのようなインセンティブが考えられるか 契約条件として明示した試行工事の実施 : 休日拡大は 受発注者共通の課題との認識のもと 発注者の環境整備と受注者の自助努力が前提であることを契約条件に明示した試行工事の実施が必要ではないか 3. 生産性の向上国土交通省では 昨年を 生産性革命元年 と位置付け i-construction を中心に様々な生産性向上の施策に取り組まれており その中でリーディング施策第 1 弾としてICT 土工が現場で展開している 引き続き 今年を 生産性革命前進の年 としており このムーブメントの勢いを失わせることなく第 2 第 3 弾と拡大していく継続的な取組みが必要となる また 働き方改革を進めるためにも その取組みの原資を確保する点からも生産性の向上が必須である このため 地に足のついた取組みとするためにも 進捗に応じて 現場における課題をフォローし 検討を加え スパイラルアップしていくことも重要となる ついては 以下の取組みについてご意見を伺いたい (1)ICT CIM の全面的な活用 1ICT 土工の基準類の見直し 各基準のフォロー : 昨年 ICT 活用工事のための新基準が導入され 随時改定がなされているが 今後の課題の抽出や普及の拡大に向けてどのように取り組んでいくか 2ICT 土工の対象工事の充実 ( 件数 規模等 ) 規模の大きい試行工事での拡大 および効果的な 3 次元データの受け渡し : 比較的規模の大きい工事での試行拡大に取り組まれているか 3ICT の活用拡大 橋梁やトンネル等の工種への拡大 : 土工以外の分野への活用拡大をどのように図っていくのか - 4 -

4CIM 導入ガイドラインの活用 CIM 導入ガイドラインの活用促進 :CIM 導入ガイドラインの活用を図るため どのように取組んでいくのか :3 次元データの効果的な活用を図る観点から より川上の調査 設計段階から 3 次元データを繋いでいく試行工事が必要ではないか (2) コンクリート工の生産性向上 1 現場打ちコンクリート工の生産性向上 機械式鉄筋定着工法ガイドラインの活用 : 昨年 同ガイドラインが策定され 特に当初設計からの導入が求められるが 採用状況はどのようになっているか 機械式鉄筋継手工法の採用 流動性を高めた現場打ちコンクリートの活用 : 両ガイドラインが策定されたことを受けて その普及拡大にどのように取組んでいるか 2 プレキャストの導入促進 コンクリート生産性向上検討協議会における検討項目の現場への適用について : 設計段階において 仮設費等を含めて プレキャスト工法と現場打ちコンクリートとの比較検討を必ず行うように徹底できないか : プレキャスト工法の採用において スケールメリットを発揮するため 路線全体 事業全体での同一構造の採用を検討できないか : 大規模構造物を対象とした工事において 施工者の持つプレキャスト施工ノウハウを設計段階から活用できるように生産性向上をテーマとした ECI 方式を採用した試行工事に取り組むことはできないか (3) 新技術 ( ロボット AI 等 ) 導入環境の整備 i-construction 推進コンソーシアムの円滑な運営 技術開発経費の確保等 採用のための柔軟な対応 : 新技術活用実績を踏まえた導入方策 ( 技術提案テーマに ECI 方式活用等 ) としてどのように取り組まれるのか (4) 業務の効率化推進 書類の削減 : 受発注者連携して検討を行っている書類簡素化の先行事例 ( 工事検査書類の限定 標準化 重複確認の廃止等 ) を全国展開できないか : 生コン検査 立会等の軽減に向けてどのように取り組まれているか 仕事の標準化 : 業務の効率化に効果が期待される書類様式の統一化が必要ではないか : 仕事の標準化に向けて 施工管理上の様々な問題に対し 統一的な解決策の考え方を例示する手引書等の作成に取り組むことはできないか ISO データの有効活用 : 監督 検査に係る受発注者双方の業務効率化を図るため 受注者の品質マネジメントシステム (ISO9001) データをさらに有効活用できないか - 5 -

(5) 人材育成 1 技術の伝承 若手技術者の登用の試行工事の導入 拡大 : 技術者確保のための試行工事の成果を踏まえ さらに試行工事の拡大などどのように取り組んでいくのか 2 技術者の育成 魅力ある職場づくりに向けた取組み : 長時間労働の是正による 女性の本格参入を含む 多様な人材が働ける職場を創出していくため どのように取り組んでいくのか 3 技能労働者の確保 技能労働者の処遇改善 : 技能労働者の賃金アップ等処遇改善を実現するため 受発注者連携してどのような方策に取り組まれるのか 4. 公共建築工事に係る課題公共建築工事については 過不足の無い適切な品質の確保とその維持 向上等が図られることが求められるなか 平成 27 年 10 月に 公共建築工事における工期設定の基本的考え方 が作成され また 本年 1 月には社会資本整備審議会より 官公庁施設整備を適切に実施するための発注者のあり方 についての答申がなされた ついては こうした施策の方向性が示されたことに対する 行政の取組みに関して 以下の項目についてのご意見を伺いたい (1) 公共建築工事における適切な工期の確保 週休二日制を前提とする工期設定に関する地方公共団体等の理解促進 当会の適正工期算定プログラムの紹介 (2) 官公庁施設整備に係る発注者のあり方に関する社会資本整備審議会の答申に沿った施策の 推進 発注者の役割の理解の促進 技術基準等の整備 活用促進等の施策の推進 以上 - 6 -