子ども同士で遊び 様々な体験をすることは 子どもたちが成長していくうえで非常に重要なことです 子どもが豊かな感性を磨くことのできる地域環境を周囲の大人が皆でつくっていけるよう 地域の子どもたちの顔がわかる関係づくりを進め 地域コミュニティを醸成させていく必要があります 利用ニーズ把握のための調査 (

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第2節 茨木市の現況

希望をかなえるまちづくり 結婚 出産 子育て 結婚 出産 子育ての希望実現 1 結婚や出産に対する支援の充実 一人ひとりが結婚や出産について諦めることなく取 り組める環境をつくることによって まちに家族を持つこ との幸せをもたらします 結婚を希望する人の未婚率の改善 結婚や妊娠 出産に関するライフプ

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従業員に占める女性の割合 7 割弱の企業が 40% 未満 と回答 一方 60% 以上 と回答した企業も 1 割以上 ある 66.8% 19.1% 14.1% 40% 未満 40~60% 未満 60% 以上 女性管理職比率 7 割の企業が 5% 未満 と回答 一方 30% 以上 と回答した企業も 1

4 子育てしやすいようにするための制度の導入 仕事内容への配慮子育て中の社員のため以下のような配慮がありますか? 短時間勤務ができる フレックスタイムによる勤務ができる 勤務時間等 始業 終業時刻の繰上げ 繰下げによる勤務ができる 残業などの所定外労働を制限することができる 育児サービスを受けるため


第 1 章調査の実施概要 1. 調査の目的 子ども 子育て支援事業計画策定に向けて 仕事と家庭の両立支援 に関し 民間事業者に対する意識啓発を含め 具体的施策の検討に資することを目的に 市内の事業所を対象とするアンケート調査を実施しました 2. 調査の方法 千歳商工会議所の協力を得て 4 月 21

第3部 次世代育成支援対策(前期行動計画) 第3章 子どもの心身の健やかな成長に資する教育環境の整備

ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)  レベル診断チェックシート

1 子ども 子育て支援新制度がはじまります 子ども 子育て支援法 等の成立により すべての子どもと子育て家庭を総合的に支援していく 子ども 子育て支援新制度 が平成 27 年 4 月から全国的にスタートします 子ども 子育て支援新制度 では 幼稚園や保育所 地域の子育て支援の充実を図るとともに 認定

第 1 部 施策編 4

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13 Ⅱ-1-(2)-2 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している Ⅱ-2 福祉人材の確保 育成 Ⅱ-2-(1) 福祉人材の確保 育成計画 人事管理の体制が整備されている 14 Ⅱ-2-(1)-1 必要な福祉人材の確保 定着等に関する具体的な計画が確立し 取組が実施されている 15

1 調査目的 今年度策定する 津山市総合戦略 で 子どもを産み 育てやすい環境づくりに 向けた取組みを進めるにあたり 出産 子育ての現状を把握するために実施した 2 調査内容の背景と設問設定理由国では 出生率を 2.07 まで高めることで 2060 年に現状の社会構造を維持できる人口 1 億人程度を

地域子育て支援拠点事業について

第1章 計画の目指すもの

PowerPoint プレゼンテーション

安心して子どもを産み 育てたいという希望をかなえるためには 子育てにかかる経済的負担の軽減のほか 晩婚化による出産に対する年齢上の課題への対応 市内で出産できる環境の整備 更なる保育サービスの充実など 複数の絡み合う課題の解決が必要である 図 1 理想とする子どもの人数 ( 平成 27 年度北広島市

整整合合 本計画は 第三次宜野湾市総合計画 ( 案 ) に則するものとして位置づけられます また 第 2 次宜野湾市男女共同参画計画 や他の関連する計画との整合性をもったものとして定めています 一方 本計画には母子の健康確保を盛り込むことが定められていることから 宜野湾市母子保健計画 は本計画に包含

ダイバーシティ 年に向けた政策展開のポイント テレワークが当たり前になる社会 の実現に向け 多様な主体と連携した普及啓発や導入支援への取組を強化 地域での就労支援やマッチング強化により 女性や高齢者の就業を推進 働き方改革と併せて時差 Biz の定着に向けた取組を推進 強化した政策

23 歳までの育児のための短時間勤務制度の制度普及率について 2012 年度実績の 58.4% に対し 2013 年度は 57.7% と普及率は 0.7 ポイント低下し 目標の 65% を達成することができなかった 事業所規模別では 30 人以上規模では8 割を超える措置率となっているものの 5~2

4 父親も育児参画しよう! 父親となる職員に, 配偶者出産休暇や男性の育児参加休暇を取得するよう働き掛けましたか 対象の職員全てに働き掛けは行われている 回答数 76 0 全人数割合 (%) 対象者なし 293 配偶者出産休暇 (3 日 ) 数値目標 31 年度までに配偶者出

3 社会全体が支える力 を大きくするために Ⅲ-3-1 結婚 妊娠 出産 育児の切れ目のない支援の推進 施策体系 123

(2) 熟練技能者等の派遣による若年技能者等に対する実技指導ものづくりマイスター対象職種以外の職種で企業等から実技指導の要請を受けた場合 熟練技能者等を派遣し実施します (3) 学校単位の製作実演のイベント熟練技能者等を小中学校 訓練施設等へ派遣し 製作実演 ものづくり体験等を行う ものづくり体験教

第 1 章アンケートの概要 1-1 調査の目的 1-2 対象者 1-3 調査方法 1-4 実施期間 1-5 調査結果サンプル数 第 2 章アンケート調査結果 2-1 回答者自身について (1) 問 2: 年齢 (2) 問 5: 同居している家族 2-2 結婚について (1) 問

第3節 重点的な取り組み

大京グループレポート(CSR抜粋版)

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01表紙福島

平成23年9月29日WG後修正

参考 1 男女の能力発揮とライフプランに対する意識に関する調査 について 1. 調査の目的これから結婚 子育てといったライフ イベントを経験する層及び現在経験している層として 若年 ~ 中年層を対象に それまでの就業状況や就業経験などが能力発揮やライフプランに関する意識に与える影響を把握するとともに

目 次 1 実施方針策定の趣旨 P. 1 2 振興計画に基づく取組みと求められる対応 P. 1 (1)Ⅰ 期期間中の取組み (2) 新制度のもと求められる対応 3 当面の実施方針 P. 2 (1) 基本となる考え方 (2) 当面の実施方針 4 新制度のもとでの市立幼稚園 P. 3 (1) 市立幼稚園

Microsoft Word - 基本方針案ver.3.33

スライド 1

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PowerPoint プレゼンテーション

資料4-4 新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策について 審議のまとめ(参考資料)

計画策定の趣旨 本県においては これまで ふくいっ子エンゼルプラン や 第二次ふくいっ子エンゼルプラン そして次世代育成支援対策推進法 ( 以下 次世代法 という ) に基づく現在の 福井県元気な子ども 子育て応援計画 ( 以下 第一次計画 という ) を策定し 子育て支援のため様々な施策を実施して

我が国の女性の活躍推進に向けて

資料2:修正一覧

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働き方の現状と今後の課題

目 次 1. 策定の趣旨 2 2. 基本理念 2 3. 計画の期間及び推進状況の把握 2 4. 計画の対象 2 5. 第 1 次計画 における成果と課題 2 (1) 成果 2 (2) 課題 3 6. 計画の全体構想図 3 7. 推進事業 4 (1) 家庭における読書活動の推進 4 (2) 地域 図書

いる 少子化の要因として 未婚化 晩婚化の進行や第 1 子出産年齢の上昇 長時間労働 子育て中の孤立感や負担感が大きいことなど 様々な要因が複雑に絡み合っており きめ細かな少子化対策が必要となっている 市民アンケート調査 ( 平成 27 年 8 月 ) の結果によると 少子化対策について すぐ取り組

=平成22年度調査結果の概要===============

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山口県教育庁社会教育・文化財課

草津市 ( 幼保一体化 ) 集計表 資料 4 幼児教育と保育の一体的提供のための現況調査 ( 施設アンケート ) 速報 平成 25 年 7 月草津市 1

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男女共同参画に関する意識調査

子ども・子育て会議(第7回) 次世代育成支援対策推進法の延長等の検討について

市町村における住民自治や住民参加、協働に関する取組状況調査

3 地域コミュニティ活動について 地域コミュニティ活動 への参加について よく参加している 時々参加している とい う回答は 55.4% となりました また 参加したことはない と回答された方以外を対象に 地域コミュニティ団体の課題と 思うもの を尋ねたところ 回答が多かったものは 以下のとおりです

資料 目 次 事業方針 実施計画 みんなで福祉の風土を広げよう 住民 関係機関 団体のネットワークで身近な福祉活動を進めよう 一人ひとりの安全で安心な暮らしを守ろう Ⅳ 推進基盤の強化 主な年間行事等

Taro-平成27年度の取り組み(資料:1)

愛知県アルコール健康障害対策推進計画 の概要 Ⅰ はじめに 1 計画策定の趣旨酒類は私たちの生活に豊かさと潤いを与える一方で 多量の飲酒 未成年者や妊婦の飲酒等の不適切な飲酒は アルコール健康障害の原因となる アルコール健康障害は 本人の健康問題だけでなく 家族への深刻な影響や飲酒運転 自殺等の重大


四国中央市住宅マスタープラン 概要版 平成 30 年 3 月四国中央市 Since

はじめての子どもが生まれる前に 赤ちゃんの世話をしたことがある割合 (25 年度と 20 年度の 比較 ) 利用ニーズ把握のための調査 ( 平成 20 年 ( 市民意識調査 ) 25 年 ( 未就学児 )) < 平成 20 年 > 無回答 2.9% < 平成 25 年 > 無回答 %

56_16133_ハーモニー表1

7 8 O KAYAKU spirit I O K T C % E C O M T O K T T M T I O O T C C C O I T O O M O O

女性の活躍推進の意義と課題 意 義 課題 少子高齢化で生産年齢人口が減少 労働力人口の増加 海外を含む企業間競争の中で 性別に関わらず優秀な人材の確保が必要 埋もれている優秀な人材の確保 少子化と生産年齢人口の減少が進む中で 女性の活躍の推進は喫緊の課題 女性の労働力率は 第 1 子出産を機に 6

一宮市住宅マスタープラン ~ 住み続けたいまち 住んでみたいまち 人々が生き生きと暮らせるまち ~ 概要版 平成 2 5 年 3 月 一宮市

かわごえ子育てプラン(川越市次世代育成支援対策行動計画)

社会的責任に関する円卓会議の役割と協働プロジェクト 1. 役割 本円卓会議の役割は 安全 安心で持続可能な経済社会を実現するために 多様な担い手が様々な課題を 協働の力 で解決するための協働戦略を策定し その実現に向けて行動することにあります この役割を果たすために 現在 以下の担い手の代表等が参加

女性の活躍促進や仕事と子育て等の両立支援に取り組む企業に対するインセンティブ付与等 役員 管理職等への女性の登用促進 М 字カーブ問題の解消には企業の取組が不可欠 このため 企業の自主的な取組について 経済的に支援する 経営上のメリットにつなぐ 外部から見えるようにし当該取組の市場評価を高めるよう政

Microsoft Word - ■【滑川町総合振興計画】計画書_修正_ _NXPowe

幼稚園 保育所ができること 一緒にやりましょう! 幼稚園 保育所は 子ども同士がふれあう以外に 保護者同士が交流できる場でもあります ここでは 各幼稚園 保育所が保護者と連携するとともに 保護者同士のふれあい つながりづくりに向けた取組みを記載しています 1 ( 幼稚園 保育所 ) 幼稚園 保育所と

平成18年度標準調査票

Microsoft Word - H29 結果概要

1. 交際や結婚について 4 人に3 人は 恋人がいる または 恋人はいないが 欲しいと思っている と回答している 図表 1 恋人が欲しいと思わない理由は 自分の趣味に力を入れたい 恋愛が面倒 勉強や就職活動に力を入れたい の順に多い 図表 2 結婚について肯定的な考え方 ( 結婚はするべきだ 結婚


ANNUAL REPORT

スライド 1

案 参考資料 1 健康長寿笑顔のまち 京都推進プラン ( 計画期間 : 平成 30 年 ~34 年度 ) 身体活動 運動分野抜粋案 1

平成 29 年度児童発達支援センターバンビ事業計画 1. 基本方針 児童発達支援センターバンビは相模原市南区の発達障害児の療育を遂行するため 以下の基本理 念 療育基本指針に則りサービスを提供する 1) 基本理念 1 児童一人ひとりに対する丁寧な 根拠 ある療育相模原療育園の医療スタッフとの連携によ

机上配布 子どもが主人公分科会各委員提案のまとめ 課題 1 周産期医療 小児医療の確保 No 解決に向けた方策 ( 参考 ) 具体的な事業 取組みの例提案者 医療体制に課題がある中で 医療機関の負担を減らす取組 祖父母世代に相談できる関係 相談ダイヤルでの適切な助言 ダイヤルの周知 < 第 1 回

経営課題 1 主な経営課題について 現状 データ 区民モニター : あなたにとって住民同士の つながり や きずな があると感じますか ( 単位 :%) 年代別 問 6 1. 感じる 2. ある程度感じる 3. あまり感じない 4. 感じない無回答 全体

0ミ

計画の概要 太田市地域福祉計画 太田市地域福祉活動計画とは? 太田市地域福祉計画市民のみなさまからご意見を伺いながら作成した 今後の地域福祉の方向性 将来像を示した太田市の計画です 太田市地域福祉活動計画社会福祉法人太田市社会福祉協議会が策定した 地域の社会福祉を推進するための具体的な活動計画です

乳児期からの幼児教育について 大阪総合保育大学 大方美香

1 広島市障害者計画の策定について

第 5 章基本施策の展開 基本目標 1. 多様なニーズに応じた幼児期の教育 保育の環境整備 1-1. 子育てサポートの充実 (1) 現状と課題働く女性が増加し 仕事と子育ての両立の困難さや子育てそのものに対する不安感 負担感が増大していますが 子育ては依然として女性が多く担っているのが現状です この

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中小企業のための「育休復帰支援プラン」策定マニュアル

多賀町地域福祉活動計画案(概要版)

1 発達とそのメカニズム 7/21 幼児教育 保育に関する理解を深め 適切 (1) 幼児教育 保育の意義 2 幼児教育 保育の役割と機能及び現状と課題 8/21 12/15 2/13 3 幼児教育 保育と児童福祉の関係性 12/19 な環境を構成し 個々 1 幼児期にふさわしい生活 7/21 12/

女性が働きやすい環境を整え社会に活力を取り戻す

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計画の今後の方向性

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男女共同参画に関する意識調査

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「次世代Web広場」(府民参加型の電子掲示板)の概要

も少なくありません こうした状況に鑑み 舞鶴市は 言語としての手話の普及及び障害の特性に応じたコミュニケーション手段の利用の促進を図ることにより 全ての市民が障害の有無によって分け隔てられることなく 自分らしく安心して暮らすことができる地域社会を実現するため この条例を制定するものです 2. 条例の

13 第2章 基本目標Ⅲ

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基本施策 9 ワーク ライフ バランスと子どもを大切にするまちづくりの推進 1 現状と課題 ワーク ライフ バランスの推進 夫婦共働き世帯の増加や 子育て世代の男性の長時間労働の傾向が続く中 男女がともに働きやすく子育てしやすい環境づくりを進めることが求められています 子どもにとって睡眠や食事などの生活リズムは 脳や体 心の発達にとってとても大切なものです 特に 発達の著しい乳幼児期に生活リズムを整えることは 子どもの成長を支えるうえで重要なことです 親のワーク ライフ バランスを大切に考え 子育てしやすい環境づくりを進めることは 子どもの発達にとっても重要といえます そうした意味でも ワーク ライフ バランスの取組を今後一層推進していく必要があります 市民一人ひとりが ワーク ライフ バランスについての理解を深めることができるよう広く普及啓発を図るとともに 多様な働き方にも対応できる 仕事と子育ての両立実践の具体的なきっかけづくりや 身近な体験の場の提供が必要です 企業にとっては 両立支援やワーク ライフ バランスの推進が企業の成長や業績に及ぼす成果を感じにくいため 取組への動機付けが難しい状況にありますが 企業の形態や課題に合わせ 具体的な働きかけを継続的に行い 取組を広げていく必要があります また 職場の雰囲気づくりや意識改革など 育児休業制度等の支援制度を活用しやすい環境づくりを進めることも重要です 男女ともに働きやすい環境づくりに積極的に取り組む事業所へのインセンティブの充実や 優良事例を普及させるなどの啓発活動の強化が必要です ワーク ライフ バランスの推進は 普及啓発や企業の取組支援などの市としての取組だけでは不十分です 市民や企業に対する取組を継続することに加え 職場全体の長時間労働の是正 労働者本人の希望に応じた育児休業や短時間勤務を取得しやすい環境づくり 職場復帰支援等の労働者の職業生活と家庭生活が図られるような雇用環境の整備などについて 国に対して働きかけをしていくことも必要です ヨーロッパの一部の国においては 従来からの経済的支援に加えて 保育と育児休業制度の充実 ワークシェアリングによるパートタイム労働のための基盤整備など 仕事と家庭生活の両立支援へ取り組んだ結果 近年 出生率が回復しています 子どもを大切にする社会的な機運の醸成 少子化の進展や地域のつながりが希薄化する中 子育てについて不安や負担 孤立感を感じる子育て家庭が多くなっています また 公園で遊ぶ子どもの声や 保育園や幼稚園などから聞こえる子どもの遊ぶ声や楽器の音が気になる といった意見も寄せられています 一方で 子育てをしている保護者の中には 周囲への気遣いや配慮に対する感謝の気持ちを伝えることをせず 周囲に対して不快な感情を与えてしまう例もあります 子育ての喜びを社会で共有し 子どもにとって心豊かに育つ環境を 子どもを育てる側も 子育てを見守る側も 全ての人がつくり出していけるように 社会全体で子どもを大切にする機運を醸成していくことが必要です 101

子ども同士で遊び 様々な体験をすることは 子どもたちが成長していくうえで非常に重要なことです 子どもが豊かな感性を磨くことのできる地域環境を周囲の大人が皆でつくっていけるよう 地域の子どもたちの顔がわかる関係づくりを進め 地域コミュニティを醸成させていく必要があります 利用ニーズ把握のための調査 ( 未就学児 ) では 子育てで負担に感じることとして 子育てによる身体の疲れが大きいことや自分の自由な時間が持てないことなどがあげられています 核家族化や共働き世帯の増加など家族のあり方も大きく変化している中で 子育て家庭が孤立せず 安心して子どもに向き合えるよう さまざまな子育て支援の場や保護者のリフレッシュの機会などを充実させるとともに 子育て家庭が置かれている環境の変化や負担感について 広く市民に周知 啓発していく必要があります 安全 安心のまちづくり 低年齢児の不慮の事故を未然に防ぐには 子どもの身の回りについて常に注意を払うことが大切です そのためには 様々な場面を捉えて啓発を行うなど 子どもの事故予防に対する意識を高める取組が求められています また 犯罪や有害環境から子ども 青少年を守るための取組を 社会全体で進めていくことが重要です 妊婦や親子が安心して外出できる環境づくりに向けて 交通機関や道路 施設や店舗等まちのバリアフリー化が大きな課題となっています 子育て中の親の外出等に関するアンケート調査 ( 一般社団法人こども未来財団 2011 年 11 月 ) によると 外出時にうれしかった体験 として 子どもをあやしてくれた 話しかけてくれた バスや電車で席を譲ってくれた が上位に挙がるなど まちの中で受ける配慮や手助けが子育てをする上で大きな支援につながります 公共施設や公共交通機関 建築物等の物理面のバリアフリー化を進めるとともに 子どもや子育てに対する社会的な意識改革や 周囲の人の理解などソフト面でのバリアフリー化を進め 子育て家庭が安心して子育てできるまちづくりを推進することが求められています 小学校では 地域の方々で構成された 学援隊 による子どもの見守りが浸透してきました 学援隊 による活動は 子どもの登下校の際の安全 安心のために 非常に重要な役割を果たしています また 学援隊の人々との温かい関わりも大切にされており 顔見知りの大人がいるという安心感や声をかけてもらう安心感により 地域の人への親しみをもち 自分の住むまち対する愛着にもつながっています 今後も 地域の方々の協力による 学援隊 と学校との信頼関係を大切にし 共に子どもを育てる安全 安心なまちづくりを継続して行って行くことが大切です また 未来を担う子どもたちが 感性豊かに 安心してのびのびと育つ環境として 豊かな自然環境を将来に継承していくことが求められます 地球温暖化対策や循環型社会の構築 自然環境との共生など 環境に関する取組について 家庭 地域 学校 市民団体 事業者など社会全体で取組の充実を図っていく必要があります 102

2 施策の目標 方向性 1 ワーク ライフ バランスと多様な働き方ができる環境づくりを推進します 充実した仕事と子どもや家族との豊かな時間がもてるように 男女がともに働きやすく 仕事と子育て 家庭生活等が両立できる職場環境の整備や 男性に対する家事 育児支援等の推進 広く市民へワーク ライフ バランスを啓発することなどにより 引き続き 仕事と子育て等の両立支援を推進します 啓発の取組においては 子育て家庭におけるワーク ライフ バランスは 子どもの心身の発達を促すことにつながる という 子どもにとって の視点も大切にしていきます 学生や未婚者に向け 妊娠 出産に関する基本的な知識の啓発や 仕事と子育て 家庭生活の両立に関する支援制度についての情報提供を行い 自身の働き方や生き方について考える機会を提供し 希望するライフスタイルの実現を支援します それぞれの企業形態や抱えている課題に合わせ 取組の参考となる先進事例を紹介する講座の開催や その企業における新たな取組の検討を行うための講師派遣を行い 企業にとっても有効なワーク ライフ バランスの取組を広めます ライフスタイルに合わせた多様な働き方の実現に向け 女性起業家への支援の充実や女性の再就職支援 多様な働き方ができる環境づくりを進めます 2 子どもを大切にする社会的な機運を醸成します 祖父母世代を主な対象として 自身の孫に加えて 地域の孫育てや 地域ぐるみの子育て をテーマにした講座等を実施し 幅広い世代へ地域の子ども 子育て支援への参加を広げます 将来の子育て世代に向けた 赤ちゃんとのふれあいの場の提供 子育て中の人からのメッセージ 子育ての喜びを広く分かち合うための情報発信など 結婚や妊娠 出産 子育てに対する楽しさや喜びを知るきっかけづくりを進めます 地域社会全体で子育て家庭を応援する具体的な仕組みづくりを進めるため 市内の店舗 施設に子育て家庭を応援するさまざまなサービスを提供してもらい 妊娠中や子育て中の方が安心して楽しく地域で過ごせる社会的な気運を醸成します 3 安全 安心のまちづくりを進めます 低年齢児の事故を未然に防ぐため 保護者 子育てに関わる市民 子育て従事者等に向け 子どもの事故予防に関する啓発を推進します また 犯罪や有害環境から子ども 青少年を守るための取組を推進します 指標 指標 ワーク ライフ バランスに取組んでいる企業の割合 直近の現状値 28.1% 目標値 (31 年度末 ) 40% 103

3 主な事業 取組 毎年度の事業費については 財政状況等を踏まえ 予算編成において決定します 企業の認定制度 よこはまグッドバランス賞 市民局 女性の能力を活用し 男女ともに働きやすく子育てしやすい市内事業所 ( 従業員 300 人以下 ) を認定 表彰 (25 年度実績 :32 件 ) するとともに 広く市民 市内事業所に周知します 中小企業女性活用推進事業 経済局 女性の活躍を積極的に考える中小企業を募り 先進的な事例の検証やワークショップなどを行う研究会を開催するとともに 女性の活躍を推進する企業の様々な取組を支援します また 研究会参加企業が 女性活躍推進を目的に社内環境の改善に着手する場合 取組に係る費用の一部を助成します 参加企業数 参加企業募集開始 (26 年 6 月 ) 60 社 企業内の取組への支援取組が進んでいる企業の事例や 自社で取組を進める上での課題を共有する勉強会や企業向けセミナー研修等を開催する他 ワーク ライフ バランスの推進を目的とする企業内研修に対し 講師を派遣します また 企業の取組を促す啓発用パンフレットを市内企業へ配布します 企業向け勉強会や研修等の開催 5 回 6 回 共に子育てをするための家事 育児支援共に子育てをし ワーク ライフ バランスを図りながら子育てを楽しむことができるように 特に 男性の家事 育児参加促進を図る父親向け講座等を実施します また ウェブサイトや広報物等で 男性の家事 育児支援に関する情報提供と市民への啓発を行います 父親向け講座等の実施 7 区 18 区 女性起業家支援 市民局 経済局 女性起業家への支援として 女性起業家支援の拠点としての女性専用スタートアップオフィス F -SUSよこはま の運営や 女性中小企業診断士を中心とした女性起業家支援チームによる起業や経営に関する相談等の支援を行います また 男女共同参画センターにおいて起業準備等の相談や講座を実施します 25 年度実績 女性起業家支援相談件数 :1,068 件 104

コラム 105

女性の再就職支援 市民局 経済局 結婚 出産 育児等を理由に離職し 働きたい女性が能力を発揮できるよう 男女共同参画センターにおいて再就職準備講座を実施します また キャリアブランクのある女性の再就職を支援するため 身近なロールモデルの紹介やインターンシップを柱としたプログラムを実施します 祖父母世代に向けた孫育て支援世代や性別を問わず子育てを担う環境を目指し 祖父母世代を主な対象として 自身及び地域の孫育て や 地域ぐるみの子育て テーマにした講座等を実施します 孫育て講座等の実施 8 区 18 区 学生 未婚者に向けた啓発 情報提供結婚や子育て ( 妊娠 出産 子育て ) の 切れ目のない支援 のための環境づくりへ取り組むため 学生や未婚者に向け ライフプラン ローモデルを提示し 自身の働き方や生き方について考える機会を提供するためのセミナー開催や 啓発用パンフレットの作成 配布等による普及 啓発を実施します 学生や未婚者に向けたセミナー等の開催 - 11 回 ( 年間 ) トツキトウカYOKOHAMA プロジェクトの推進子どもを産み育てる喜びを広く共有し 社会全体で子どもの誕生や成長を温かく見守る機運の醸成につなげるため 企業や関係団体と連携して 母親や父親が赤ちゃんに贈ったメッセージを集めた詩集 トツキトウカYOKOHAMA を発行します 取組の広がりに向けて 母子健康手帳交付時や子育て施設などで詩集を広く配布 (25 年度実績 : 約 35,000 部 ) するとともに 子育て支援活動や学校との連携などを行います 子育て家庭応援事業 ( 愛称 ハマハグ )( 基本施策 6の再掲 ) 小学生以下の子どものいる家庭の方や妊娠中の方が 協賛店で ハマハグカード を提示すると 入店の際のちょっとした心配りや 子育てにやさしい設備 備品の提供 割引 優待など 子育てを応援するさまざまなサービスが受けられます 子育て中の親子が楽しく 気兼ねなく外出することができるとともに 事業を通じて地域全体で 子育てをあたたかく見守り 応援するまち 横浜 を目指しています 協賛店舗 施設数 4,380 件 5,580 件 106

子どもの事故予防啓発事業低年齢児の事故を未然に防ぐため 保護者及び子育てに関わる市民 子育て従事者等に向け 事故予防の啓発用リーフレットの配布やホームページによる子どもの事故に関する情報の発信 イベント等と連携した啓発をはじめとした普及 啓発を推進します 25 年度実績 子どもの事故予防啓発リーフレット発行 :60,000 部保育所訪問運動指導 :4 区 20 園で実施 だれにもやさしい福祉のまちづくりの推進 健康福祉局 横浜に関わる全ての人がお互いを尊重し 助け合う 人の優しさにあふれたまちづくり を実現するため ハード ( 施設の整備 ) とソフト ( 思いやりの心の育成 ) を一体的に取り組み 例えば ベビーカーでの移動など子育て家庭にも配慮した施設の整備や さまざまな世代で思いやりの気持ちをはぐくむ福祉教育を通じて 福祉のまちづくりを推進します 1 鉄道駅舎へのエレベーター等の設置 (1 日の利用者 3,000 人以上の駅が対象 ) 2 ノンステップバスの導入促進 1149 駅 2 導入率 :63.4% 1155 駅 2 導入率 :70% (32 年度 ) 25 年度実績 福祉のまちづくり啓発用リーフレットの配布 : 横浜市内全小学 4 年生に配布 地域子育て応援マンションの認定 建築局 子育てに適した住環境整備を促進し 子育て世帯が安心して子育てできる住まい まちづくりを推進するため バリアフリーや遮音性に配慮する等 施設 構造面で子育てにやさしく 保育所等の地域向け子育て支援施設を併設したマンションを 横浜市地域子育て応援マンション に認定します また 認定したマンションについては 市ホームページで紹介します 認定戸数 4,300 戸 4,900 戸 地域防犯活動支援事業 市民局 各区への実情に応じて防犯関係事業に対する予算配付 市域での犯罪発生の実態に応じて啓発活動等を実施するほか 民間企業等との 子どもの安全ネットワーク会議 の開催 横浜市子どもの安全の日 における広報 啓発活動の実施 (25 年度実績 :12 回 ) などにより 地域における子どもの見守り活動への理解を深めるなど 子どもの安全対策を推進します 交通安全教育の推進 ( 幼児交通安全教育指導 ) 道路局 本市の指導員が保育園 幼稚園を訪問し 交通安全の基本ルールなどを指導します 25 年度実績 保育所 幼稚園訪問指導回数 :158 回 107