1. 佐野駅南地区の景観づくりの方向性 佐野駅南地区は 日光例幣使街道 ( 主要地方道桐生岩舟線 ) が通り佐野駅においてJR 両毛線と東武佐野線が接続する交通の要衝である一方 佐野市の中心市街地にあって土地区画整理事業が実施され 佐野市役所新庁舎が整備されるなど 佐野市の 顔 となる地区です こう

Similar documents
<4D F736F F D DB296C291E4CEDCB2C A815B83672E646F63>

区域の整備 開発及び保全に関する方針地区施設の整備の方針建築物等の整備の方針 (2) 公園 緑地の整備方針地域に親しまれる やすらぎと憩いの空間を形成するとともに 西武立川駅から玉川上水に向けて形成される緑のネットワークの拠点となるよう公園や緑地を配置する (3) その他の公共空地の整備方針各敷地の

(4) 対象区域 基本方針の対象区域は市街化調整区域全体とし 都市計画マスタープランにおいて田園都市ゾーン及び公園 緑地ゾーンとして位置付けられている区域を基本とします 対象区域図 市街化調整区域 2 資料 : 八潮市都市計画マスタープラン 土地利用方針図

Microsoft Word - 09池町通り.doc

北部大阪都市計画彩都地区計画 ( 案 ) 北部大阪都市計画彩都地区計画を 次のとおり変更する 1. 地区計画の方針 名称彩都地区計画 位 置 茨木市大字粟生岩阪 大字宿久庄 大字清水 大字佐保 大字泉原 大字千提寺 大字大岩 大字福井 大字大門寺 大字生保 大字安威 山手台一丁目 山手台三丁目 山手

金沢都市計画地区計画の変更

Microsoft Word - ●決定⑤地区計画-2.docx

地区計画パンフレットP.1

本日の説明内容 1 板橋駅西口周辺地区のまちづくり 2 板橋駅西口地区都市計画素案について 1 市街地再開発事業 2 地区計画 3 高度利用地区 4 高度地区 3 今後のスケジュール 1

Microsoft Word - Hよよ _景観形成ガイドライン (最終)●●● - コピー

<303689F090E041312D305F8B4B96CD947A92752E6169>

Microsoft Word - 03第3章(p37-45)

山手地区の概要 面積 約50ha 用途地域 工業地域 建ぺい率 60 容積率 200 高さの限度 第一種高度地区 最高限20m 2

良好な景観の形成に関する方針 章周辺環境との調和及び建築物等の配置 規模 建築物等の形態 意匠 建築物等の外観の色彩 素材 建築附帯設備 敷地境界部及び敷地内の外構 駐車場 ゴミ置場 その他の外構附帯工作物 屋外照明 屋外広告物 工業 物流系 1 臨海部では 周辺の公園や緑地 水際のオープンスペース

<4D F736F F D CF8D5888C48C7689E68F91817A948E91BD B8A58926E8BE62E646F63>

Microsoft Word 今市市街地地区.doc

草 津 市 景 観 形 成 ガイドライン 71


計画的な再開発が必要な市街地 特に一体的かつ総合的に再開発を促進すべき地区 市町名 名称 再開発の目標 土地の合理的かつ健全な高度利用及び都市機能の更新に関する方針 特に整備課題の集中がみられる地域 ( 課題地域 ) 地区名 西宮市 C-4 浜脇 ( 約 175ha) 居住環境の向上 良好な都市景観

区域の整備 開発及び保全に関する方針土地利用の方針 地区施設の整備の方針 地区の立地特性を踏まえ 土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新を図るため 土地利用の方針を以下に定める 1 国際化に対応した業務 商業 宿泊等の多様な機能に加え 氷川神社と連携した江戸文化や赤坂地域の魅力を伝える歴史

区域の整備 開発及び保全に関する方針地建築区物等整に関備する計事項画地区計画ガイド八日市出町地区 八日市出町地区 地区計画の内容 名称八日市出町地区地区計画 位 置 金沢市八日市出町の一部 面積地区計画の目標土地利用の方針建築物等の整備方針 約 10.7 ha 本地区は 市中心部の南西約 4kmに位

<4D F736F F D F4289A1907B89EA8A5893B B9926E8BE681458C698ACF8C6090AC95FB906A88C45F8DC58F4994C >

地区の細区分 1 流通 業務地区 2 都市型居住地区 地区 建築物 建築物等の高さの最高限度 建築物等の高さの最高限度は 15mとする ただし 敷地面積が1,000m2以上あり かつ金沢市景観審議会において都市景観上支障がないと認められた場合は 25mとする 整備計画 等に関する事項 建築物等の形態

スライド 1

地区計画とは 地区計画とは 土地や建築物の所有者など地区の皆さんが合意を図りながら道路や公園などの配置 建築物の用途 容積率 高さ 色やデザイン等のルールをきめ細かく定め そのルールに基づいて建築行為等を行うことにより より良いまちづくりをすすめる手法のひとつです 地区の特性に応じて必要な項目を選択

PowerPoint プレゼンテーション

スライド 1

[ 概要版 ] 倉吉都市計画 マスタープラン素案 鳥取県倉吉市

区域の整備 開発及び保全に関する方針 地区施設の整備の方針 建築物等の整備の方針 (1) 道路の整備方針区域内外との円滑な交通ネットワークの形成と歩行者等の安全で快適な歩行環境の向上を図るため 街区幹線道路及び区画道路を整備する 生活利便施設や良質な街並みを形成する住宅等の立地を誘導し 地域拠点にふ

(Microsoft Word - \201\2403-1\223y\222n\227\230\227p\201i\215\317\201j.doc)

地区 の 区分 名称駅南口西街区地区駅南口東街区地区駅北口駅前広場地区 面積約 2.8 ha 約 0.6 ha 約 1.7 ha 用途地域による用途制限の他に 次の各号に掲げる建築物は 建築し てはならない 地区整備計画 建築物等に関する事項 建築物の 用途の制限 1. 指定道路 1 に面する敷地の

位置等 商業系施設 3-1 壁面後退 ( 景観ガイドライン P44) u 壁面を後退させ 緑化を創出させることで より潤いある道路空間が演出できます u イベントが行われる広場のような公開空地を設けることで 地域のにぎわい空間が演出でき 各種イベント等に活用することができます u 公開空地内に植栽等

05+説明資料

区域の整備 開発及び保全に関する方針公共施設等の整備の方針 建築物等の整備の方針 1 道路の整備方針 (1) 地区周辺の交通円滑化に資する道路ネットワークの形成及び 東西の主要な道路軸の形成を図るため 地区幹線道路を拡幅整備する (2) 開発に伴い発生する交通を円滑に処理するとともに 新駅整備に伴う


地区計画の届出とは

福知山都市計画地区計画の変更(福知山市決定)

Microsoft Word - 岡崎駅南リーフレット案【最終】

7-3 上田城南地域 (1) 将来像 ( 将来像 ) 水と緑と多様な都市機能が調和し快適な暮らしの環境が整ったまち ( 基本目標 ) 千曲川をはじめ産川や浦野川 小牧山や上田原古戦場 半過岩鼻など奇景や原風景の残る豊かな自然や農地を大切に保全するとともに 秩序ある都市空間づくりを進めます 良好な住環

平井二丁目付近地区地区計画の概要 平井二丁目付近地区地区計画の概要をお示しします 詳しくは 同封の 平井二丁目付近 地区計画書 計画図 をご確認ください 地区計画の区域地区計画の対象区域は 下図のとおりです 平井二丁目付近地区 ( 約 28.6ha) 江戸川区平井一丁目 平井二丁目及び 小松川三丁目

公津西地区地区計画運用基準

平井二丁目付近地区のまちづくり 平井二丁目付近地区は JR 平井駅南東部の都市計画道路放射第 15 号線に接し 都市計画道路補助第 120 号線が南北に通るなど 交通利便性が高く 旧中川沿川のうるおいある環境を感じられる地区です しかし 耕地整理により形成された街区内などでは 幅員 4.0m 未満の

目次 1. 市街化調整区域の土地利用方針について... 1 (1) 策定の目的... 1 (2) 方針の位置付け 市街化調整区域の課題 土地利用の方針... 3 (1) 土地利用の基本的な方針... 3 (2) 地区ごとの土地利用方針 開発計画等の調整

<4D F736F F F696E74202D F819A93738E738C7689E690528B6389EF90E096BE8E9197BF BC205B8CDD8AB B83685D>

4. 都市づくりの目標と方針 4-1 都市づくりの基本理念 地域の個性が輝く生活快適都市 上田 ~ 魅力あるふるさと活気ある交流風格ただようまち ~ 基本理念の意味あい 上田市は 歴史 文化 自然 産業などに恵まれた特色ある地域から成り立っており 各地域が個性を発揮し 連携し合い 交流を促進しながら

区域の整備 開発及び保全の方針地区整備計画 久世荒内 寺田塚本地区地区計画 名称久世荒内 寺田塚本地区地区計画 位置城陽市久世荒内 寺田塚本及び平川広田 面積約 22.1ha 建 築 物 等 に 関 す る 事 項 地区計画の目標 土地利用の方針 地区施設の整備方針 建築物等の整備方針 地区の区分

スライド 1

第 Ⅱ ゾーンの地区計画にはこんな特徴があります 建築基準法のみによる一般的な建替えの場合 斜線制限により または 1.5 容積率の制限により 利用できない容積率 道路広い道路狭い道路 街並み誘導型地区計画による建替えのルール 容積率の最高限度が緩和されます 定住性の高い住宅等を設ける

Microsoft Word - 景観計画 docx

江戸川五丁目付近地区 地区計画(素案)説明会

目次 Ⅰ 運用基準の策定にあたって P1 1 策定の目的 P1 2 運用基準の位置づけ P1 Ⅱ Ⅲ 土地利用のあり方 P1 地区計画の活用 P2 1 地区計画とは P2 2 地区計画の活用類型 P2 (a) 地域資源型 P3 (b) マスタープラン適合型 P3 (c) 街区環境整序型 P3 (d)

大谷周辺地区 及び 役場周辺地区 地区計画について 木原市街地 国道 125 号バイパス 役場周辺地区 (43.7ha) 美駒市街地 大谷周辺地区 (11.8ha) 地区計画の概要 地区計画とは住民の身近な生活空間である地区や街区を対象とする都市計画で, 道路や公園などの公共施設の配置や, 建築物の

種別 名称 幅員等 延長又は面積 摘要 道路 区画道路 1 号区画道路 2 号区画道路 3 号区画道路 4 号区画道路 5 号区画道路 6 号区画道路 7 号 12.0m 12.0m 0.8~5.0m 2.6~8.3m 2.25m 1.65m 1.65m 約 790m 約 220m 約 700m 約

地区整備築計画建物等に関する事項地区の 細区分 建築物の 敷地面積の 最低限度 壁面の位置の 制 限 建築物等の高さの最高限度 建築物等の形態又は色彩その他の意匠の制限 垣又は柵の構造の制限 拠点サービス地区沿道サービス地区 A 沿道サービス地区 B 沿道サービス地区 C 一般住宅地区 160 m2

目 次 1 基本方針 再開発を促進すべき地区等の整備又は開発の方針... 2 別表再開発促進地区の整備又は計画の概要... 3 都市再開発方針図 ( 総括図 )... 6 都市再開発方針附図

稲毛海岸5丁目地区

目 次 流山インターチェンジ北部物流センター地区地区計画計画書 1P 流山インターチェンジ北部物流センター地区地区計画計画図 3P 流山インターチェンジ北部物流センター地区地区計画運用基準 4P 地区整備計画の運用について 運用基準の解説 5P 6P (1) 建築物等の用途の制限 6P (2) 建築

2-1-5 屋外広告物の制限

Microsoft Word - (新)滝川都市計画用途地域指定基準121019

<819A819A94928E E738C7689E F E6169>

<4D F736F F D2090E797A2836A B835E CC82DC82BF82C382AD82E88E77906A B8C91CE8FC6955C F97702E646F63>

3. 市街化調整区域における地区計画の基本的な考え方 3. 市街化調整区域における地区計画の基本的な考え方 4. 地区計画の策定に当たっての留意点 4. 地区計画の策定に当たっての留意点 このガイドラインに示す事項以外に 開発許可の要件を満たすことが 2. このガイドラインに示す事

新曽中央地区 地区まちづくり協定 & 地区計画 ~ 水に親しみ緑あふれる 歩いて楽しいまち ~ の実現に向けて 新曽中央地区 このパンフレットについて 戸田市は 新曽中央地区のまちづくりを推進するため 新曽中央東部 西部地区まちづくり協議会との協働による検討を進め 平成 24 年 3 月に 戸田市都

a4.dsz

c7b

目 次 平方北部物流施設地区地区計画計画書 1P 平方北部物流施設地区地区計画計画図 3P 平方北部物流施設地区地区計画 地区整備計画 の内容の解説 4P (1) 建築物等の用途の制限 5P (2) 建築物の敷地面積の最低限度 6P (3) 建築物等の高さの最高限度 6P (4) 壁面の位置の制限

JOB台帳の略件名


市原都市計画地区地区計画の変更(市原市決定)

多摩都市計画地区計画の決定(多摩市決定)

地区計画とは 地区計画制度とは 地区住民の合意により それぞれの地区の特性にふさわしいまちづくりを誘導するための計画であり それを市の 都市計画 として定め 良好な環境の街区を整備し 開発し 及び保全するための制度です 地区計画は 街区などの一定のエリアや共通した特徴を持つ地域ごとに 地域住民が主体

都市計画図 平河町二丁目東部地区(PDF)

(案)

区域の整備 開発及び保全に関する方針 江戸川一丁目地区地区計画 計画書 計画決定 H 江戸川区告示第 433 号 計画変更 H 江戸川区告示第 27 号 計画変更 H 江戸川区告示第 482 号 名称江戸川一丁目地区地区計画 位置 江戸川区江戸川一丁目 江戸

<4D F736F F D2081A195BD90AC E C >

II 19 景観資源への見通しに配慮した配置としましょう 公園等 ( ) の配置は 丁字路のアイストップとなる部分や角地の部分など 周囲から見えやすく利用しやすい場所となるようにしましょう ゆとりあるオープンスペースを設けた集合住宅の例 道路に面した部分にオープンスペースを配置した集合住宅の例 公園

多摩都市計画地区計画の決定(多摩市決定)

(案)

第2章

Ⅴ.( 仮称 ) 登大路バスターミナル整備計画 3-3. 平面図 (1) 地上部 1 階平面図 33

★0-2_配付資料表紙.doc

(Microsoft Word p55\201`61\201E\221\3464\217\315.doc)

2

<4D F736F F D208BE68F4390B E9197BF342082DC82BF82C382AD82E88E968BC682CC8C9F93A282C982C282A282C E646F63>

景観形成ガイドライン作成

神宮外苑地区計画

南部地区 地区の名称 南部地区建築物の用途の制限 ( ほなみ町 桜新町 ) 敷地面積の最低限度 ( 東原町 苗津町 長者町の各一部 ) 22.5ha 沿道業務地区 17.6ha 合計 40.1ha 建築物等の形態又は意匠の制限 沿道業務地区には 次に掲げる建物は建築してはならない マージャン屋 ぱち

届出の手引き

東京都市計画第一種市街地再開発事業前八重洲一丁目東地区第一種市街地再開発事業位置図 東京停車場線 W W 江戸橋 JCT 日本橋茅場町 都 道 一石橋 5.0 特別区道中日第 号線 江戸橋 15.

防災まちづくりの具体的な方向性を示す 方針 は 防災まちづくりに関するキーワードごとに 以下の12 項目にまとめました 防災まちづくりの方針 防災( 安全 安心 ) 地域コミュニティ ひと 1 多様な世代の交流や地域活動への参加が 防災 減災活動を支えるまち ( 自助 共助の話し合いが活発に行われて

成田市公共施設景観ガイドラインについて

その他当該区域の整備 開発及び保全に関する方針 近隣商業地区では 周辺地域との調和のとれた緑のネットワークの形成を図るため 敷地内の緑化や屋上緑化 壁面緑化を推進し その他の地区においても 緑豊かで潤いのある環境を創出するため 敷地内の緑化を推進する 位置東久留米市南沢五丁目地内 面積約 6.3ha

平方・中野久木物流施設地区

新千里西町B団地地区地区計画

<4D F736F F F696E74202D2095E58F CC81698E518D6C8E9197BF816A816997F08E6A92C789C1816A8251>

阿賀野市の発展と市民福祉の向上を図ることを目的とした 行政運営の指針となる 阿賀野市総合計画 に定める本市の将来像 人 まち 自然が輝く幸福祉都市阿賀野 の実現に向けて また こよなく愛するふる里創造のため 全力を上げ取り組んでいるところでございます 国から地方への事務 権限移譲や三位一体改革が加速


金沢市景観計画

本町二・四・五・六丁目地区の地区計画に関する意見交換会

指定標準 適用区域 建ぺい率 容積率 建築物の高さの最高限度 m 用途地域の変更に あたり導入を検討 すべき事項 ( 注 2) 1. 環境良好な一般的な低層住宅地として将来ともその環境を保護すべき区域 2. 農地等が多く 道路等の都市基盤が未整備な区域及び良好な樹林地等の保全を図る区域 3. 地区計

Transcription:

佐野駅南の景観づくりをみんなで! ~ 佐野駅南地区の景観形成ガイドライン ( 考え方と基本方針 )~ 平成 28 年 2 月

1. 佐野駅南地区の景観づくりの方向性 佐野駅南地区は 日光例幣使街道 ( 主要地方道桐生岩舟線 ) が通り佐野駅においてJR 両毛線と東武佐野線が接続する交通の要衝である一方 佐野市の中心市街地にあって土地区画整理事業が実施され 佐野市役所新庁舎が整備されるなど 佐野市の 顔 となる地区です こうした重要な位置づけにふさわしい景観づくりを進めるため 全市的な景観づくりの方針である 佐野市水と緑と万葉のまち景観計画 などの上位計画やワークショップを通じた住民意向などを踏まえ 佐野駅南地区における景観づくりの方針を定めます 上位計画 佐野市中心市街地活性化基本計画 佐野らしさを誇れる小洒落たまち ~ 住む 観る 創る まちなか元気日本一を目指して~ 佐野市水と緑と万葉のまち景観計画 都市拠点 : 都市の個性を表現できる市街地の景観の形成 住民意向 ( ワークショップ ) 地域の歴史に関わる風景 建物を大切に守る 地域の風景 建物を守ると同時に 地域らしさを表現するために活用する 守り 活用する要素はたくさんあるので その連続性を確保する 連続性のある景観エリアと エリアごとのイメージに沿った景観をつくる 地域らしさのある具体的な要素や 人が集まるような仕掛けを取り入れる 佐野駅南地区における景観づくりの方針 地域の歴史や記憶を残す景観要素を守り 活かした景観づくり 佐野の顔 まちなかへの玄関としてふさわしい高質で風格ある景観づくり 佐野の都市拠点としての風格と地域独自の景観要素による個性ある景観づくり さまざまな景観要素がまとまり 連続する個性的な まち並み づくり 個性と魅力あるまち並みによる観たくなる 訪れたくなる景観づくり 賑わいと親しみの空間 おもてなしの空間 により 人が集まり楽しめる景観づくり 安全 安心 ゆとり 快適さなど住みやすさにつながる景観づくり - 1 -

2. エリア別の景観づくりの方針 佐野駅南地区には 主に商業 業務地となっているエリア 住宅地となっているエリアなど 異なる土地利用の状況が見られ こうした状況を踏まえた景観づくりをすることで 地区全体として変化に富んだ個性ある景観形成を目指します エリアについては 明確な線を引いた区域分けはありませんが 土地利用や立っている建物 ( お店 住宅など ) の現状を踏まえ おおよそ下図のように設定します それぞれのエリアの特性などを活かした エリアごとの景観づくりの方針を設定します 中央部エリアの景観づくりの方針 佐野の 顔 表玄関 にふさわしい高質で風格のある景観づくり 地域の活力や人々の交流を支えるおもてなしの空間づくり 東部エリアの景観づくりの方針 桐生岩舟線沿道における賑わいのあるシンボル軸としての景観づくり 豊かな生活環境につながるゆとりと落ち着きのある景観づくり 西部エリアの景観づくりの方針 桐生岩舟線沿道における賑わいのあるシンボル軸としての景観づくり 地域の歴史やものづくりの文化 伝統を感じる個性あるまち並みづくり エリア別の景観形成ガイドライン ( 基本方針 )(3~8 ページ ) 基本方針 を基に地域の方々が相談しながらルール ( 基準 ) づくりについてみんなで考える 例えば 建物の配置 高さ 色彩についての基準を定める - 2 -

(1) 中央部エリア 中央部エリアの景観づくりの方針 佐野の 顔 表玄関 にふさわしい高質で風格のある景観づくり桐生岩舟線や駅前通りの沿道は 広域的な道路ネットワークや駅利用に対する佐野の 顔 玄関口 として 質が高く風格のある空間づくり 賑わいなどによる人が集まる空間づくり を目指し 統一感があり風格ある景観づくり 明るく 賑わいの感じられる景観づくり を基本方針とします (* 桐生岩舟線沿道の景観は全エリアに共通する内容ですが 各エリアごとに記載します ) 地域の活力や人々の交流を支えるおもてなしの空間づくり中央部エリアには店舗や交流施設が集まり 市役所新庁舎が建設されたことから 人が集まり交流する 地域活力を感じられる空間づくり 訪れた人が楽しく快適に過ごせるおもてなし空間づくり を目指し 明るさ 賑わいの中にもやすらぎの感じられる景観づくり 佐野の自然や景観資源を活かした個性ある景観づくり を基本方針とします 中央部エリアの景観づくりの基本方針 1 駅前通りにおける佐野の特徴を集積させたまとまりと個性ある景観形成 佐野市の 顔 として 統一感のある建物が連続した 質の高いまち並み景観に配慮しま す 統一感のあるまち並みへの配慮としては 建物の高さ 色 意匠 ( 建物や屋根の形な ど ) を周囲と合わせることが挙げられます 区画整理の景観づくり方針 (*) に沿って形成されたまち並み * 区画整理地区内の景観づくり方針 建築物壁面のセットバック ( 後退 ) 隣地境界からの建築物壁面の後退距離 建物に付帯する広告板等その他 建物 1 階部分の用途や建築物の形態 ( 切妻屋根 ) 高さ 色彩など 2 明るく賑わいがあり 親しみを感じさせる景観形成駅や市役所など多くの人が来訪するエリアとして 店舗などの店先の演出 緑化や 建物を明るく親しみやすい色にしたり 照明による夜間景観を演出するなど 来訪する人が親しみを感じられる おもてなし空間 づくりに配慮します 店先のベンチ設置 夜間照明への配慮 親しみやすい 色彩に統一 - 3 -

3 道路空間と沿道建物が一体となったまとまり感のある景観形成建築物の高さや屋外広告物の高さを揃え 見通しの良い道路景観に配慮します また 建物の新築 改築時においては 壁面を道路から後退させたり 隣の建物との距離を取ることにより ゆとりある景観に配慮します 建物に付帯する設備や駐車場 自動販売機などについても 色彩や設置方法の工夫 ( 周囲と調和した色 形状など ) 道路からの見え方 ( 緑化や遮蔽物設置など ) に配慮します 室外機の目かくしイメージ 駐車場の緑化イメージ ゆとりある空間づくりイメージ 4 佐野の個性を感じさせる施設や景観要素を活かした景観形成 佐野の特徴である 鋳物のまち 家紋のまち などをイメージした演出 ( 鋳物素材の使用や 家紋を描いたのれんなど ) により 地域の個性を感じさせる景観に配慮します 鋳物の素材や家紋の演出イメージ 5 水や緑をイメージした景観形成 佐野駅前の 名水のまち を意識した噴水にみられるような 水 のイメージや 植栽などの 緑 を取り入れた景観上の演出により 都市的な景観の中にうるおいのある 佐野らしさ を感じさせる景観形成に配慮します 水や緑などをイメージした演出としては 水や緑を意識した色 素材の使用や 庭先などにおける水を使った演出 ( 池や水生植物など ) などが挙げられます うるおいある景観 ( 駅前広場の噴水 ) 6 桐生岩舟線の拡幅に併せた統一感 風格のある沿道景観づくり 建物の高さ 色 意匠 ( 建物や屋根の形など ) を周囲と合わせた統一感のあるまち並み景観に配慮します 桐生岩舟線沿道においては店舗 事務所が多く 2の 賑わいやおもてなしの景観 にも配慮します また 沿道に残る日光例幣使街道の面影を残す建物との調和や 建物の意匠を和風で統一したり木の素材を使用するなど 地域の歴史を感じさせる風格ある景観 に配慮します 統一感や 歴史を感じる色 木の素材に配慮した景観イメージ - 4 -

(2) 東部エリア 東部エリアの景観づくりの方針 桐生岩舟線沿道における賑わいのあるシンボル軸としての景観づくり東部エリアにおける桐生岩舟線沿道は 中央部エリア ( 佐野駅 ) につながるシンボル軸として 賑わいの仕掛けなどによる人が集まる空間づくり 安全 安心 快適なおもてなし空間づくり を目指し 明るく 賑わいの感じられる景観づくり を目指します 豊かな生活環境につながるゆとりと落ち着きのある景観づくり幹線道路に囲まれた部分は 店舗 住宅などが混在したエリアとなっていますが どちらかと言えば 利便性を備えた生活の場 としての空間形成に配慮しながら ゆとりある空間と落ち着きのある景観づくり を目指します 東部エリアの景観づくりの基本方針 1 落ち着きの中にも店舗などに人が集まり回遊したくなる洒落た景観の確保住宅などが多いエリアですが 佐野駅に近く人が集まる空間であり 店舗においては 店先の緑化やベンチの設置 夜間照明などの演出により おもてなし空間 づくりに配慮します 住宅地においても 佐野駅や桐生岩舟線に向かう人の通行を意識し 建物の色や意匠などを洒落た外観としたり 緑化するなどの配慮をします ベンチ プランターや塀のフラワーボックスによる緑化 店舗前緑化のイメージ 2 建物の高さ 色彩 意匠等のまとまりや統一感のある景観づくり 店舗と住宅が混在していますが 高さ 色彩 意匠 ( 建物の形 屋根の形 ) 素材 ( 木 材や石 ) など 可能な範囲で周囲と合わせ 連続したまち並みとしての景観に配慮します 色 意匠 高さの統一感あるまち並みイメージ 石の素材感の演出イメージ - 5 -

3 落ち着いた色彩 意匠や緑化などによる生活しやすい場としての景観形成 建物や屋外広告物に使用する色を落ち着いた色合いにすることで 洒落たまち並みとし たり住宅地としての雰囲気に合わせるなどの配慮をします 色合いの工夫以外にも 緑化 ( 植栽やプランター設置など ) や自然素材 ( 木材や石など ) の使用などが挙げられます 落ち着いた色合い 統一した看板イメージ 部分的に石の素 材を使用した塀の演出イメージ 4 公園などのオープンスペースと調和したゆとりある空間や開放感のある景観形成エリア内の公園は ゆとりや開放感のある景観要素となっています 住宅などにおいてもこうした空間の確保や緑豊かな景観に配慮します 緑豊かなゆとりある空間の演出としては 庭先や建物の緑化 ( プランターの設置など ) 建物壁面の道路からの後退 隣の建物との空間確保 道路からの見え方に配慮した生垣 緑化や見通しのあるフェンスの使用などが挙げられます 道路からの見え方に配慮したフェンス 植栽 生垣 敷地内の植栽イメージ 5 桐生岩舟線の拡幅に併せた統一感 風格のある沿道景観づくり 建物の高さ 色 意匠 ( 建物や屋根の形など ) を周 囲と合わせた統一感のあるまち並みに配慮します 桐生岩舟線沿道においては店舗 事務所が多く 賑わいやおもてなしの景観 にも配慮します また 中央部エリア 西部エリアとの連続した景 観形成のため 和風のイメージ ( 意匠や木の素材 など ) に配慮します 高さ 色 低層部のひさしなどの統一イメージ 6 市道佐野 57 号線などの道路整備と合わせた統一感のある沿道景観づくり 市道佐野 57 号線などの道路整備に伴い建て替えや敷地形状の変更などを行う場合には 1~5に示した統一感があり洒落たまち並み 落ち着きとゆとりある景観などに配慮し 良好な沿道景観を形成します 生活道路沿道のゆとりと落ち着きあるまち並みイメージ - 6 -

(3) 西部エリア (3) 西部エリア 西部エリアの景観づくりの方針 桐生岩舟線沿道における賑わいのあるシンボル軸としての景観づくり西部エリアにおける桐生岩舟線沿道は 中央部エリア ( 佐野駅 ) につながるシンボル軸ですが 西部エリアにおいては歴史を感じさせる店舗などが多く 歴史を感じることができる空間を活かした人が集まる空間づくり を目指し 併せて 安全 安心 快適なおもてなし空間づくり を確保します これらを踏まえ 賑わいの中にも歴史と風格を感じる景観づくり を目指します 地域の歴史やものづくりの文化 伝統を感じる個性あるまち並みづくり県道や生活道路沿い 路地などにも歴史を感じさせる建物が多く 地域の歴史や記憶を守り 活かすエリア として 地域の歴史 伝統 文化を感じられる景観要素の演出 歩きたくなるような魅力と風情のある景観づくり を目指します 西部エリアの景観づくりの基本方針 1 明るさ 親しみやすさ 落着きを感じる景観形成 店舗や住宅などが集まり 歴史を感じさせる建物も多く また 佐野駅から佐野厄よけ大 師へのルート上にあるなど 地域の人や来訪する人の 街歩き の場とすることで 景観だ けでなく地域の活力づくりにつなげるまちづくりを目指します 街歩きのための景観づくりとしては 地域の歴史を感じさせる演出 ( 和風の意匠 落ち着 いた色 木の素材の使用 ) や地域独自の景観要素 ( 鋳物の素材 家紋ののれんなど ) の使用 などが挙げられます また 店先の演出 緑化や 鮮やかな色は控え落ち着いた色を使用し たり ベンチの設置などより 来訪する人に対する おもてなし空間 づくりにも配慮しま す 木の素材の看板 手書きの親しみある看板イメージ 落ち着いた 色彩に統一 2 地域の歴史や伝統 文化を活かした個性ある景観形成 桐生岩舟線沿道に残る かつての日光例幣使街道の雰囲気を感じさせる見世蔵造りの建物を継承した景観づくりと こうした建物と色彩や意匠 ( 和風の作り 木の素材など ) と合わせた景観に配慮します 日光例幣使街道の歴史を感じさせる景観への配慮 - 7 -

3 古い店舗 個性的な店舗などが調和した景観形成エリア内には 歴史を感じさせる古い店舗 建物と 意匠に工夫した個性的な店舗 建物が混在し 街歩きをするときの特徴ある景観として保全することが望まれます 今後は 身の回りの景観の状況を見ながら 1の 明るく親しみやすい景観 2の 歴史を感じさせる景観 の2つが調和した景観づくりを進めます 歴史 個性ある建物との調和 ( 例 ) 色 素材を合わせる屋根の高さを合わせる家紋 のれんなどの和風の小物で装飾するなど 4 生活道路や路地などにおける地域らしさの感じられる景観要素の演出 エリア内の道路沿いや路地などには 古い建物や板塀などが見られ 地域の歴史や生活を感じさせる貴重な景観資源として保全することが望まれます こうした雰囲気に合わせた演出として 落ち着いた色や和風の意匠 自然素材 ( 木材や石など ) の使用などが挙げられます 地域の生活を感じる景観要素 ( 路地の板塀 ) 5 鋳物 伝統産業 家紋など物語性 地域性が感じられる演出 地域の歴史 文化を取り入れた個性ある景観に配慮します 場所としては 建物 ( 店舗 住宅 ) 塀 駐車場 庭先など 要素としては 鋳物の看板 表札 郵便受け 置物 家紋の入ったのれんや表札などが挙げられます 鋳物の素材や家紋の演出イメージ 旗による演出イメージ 6 桐生岩舟線の拡幅に併せた統一感 風格のある沿道景観づくり 桐生岩舟線沿道においては店舗 事務所が多く 1の 明るく親しみやすい景観 や 人が集まるような賑わいのある空間 来訪者に対するおもてなし空間に配慮します また 沿道に残る日光例幣使街道の面影を継承した景観づくりや 建物の意匠を和風で統一したり木の素材を使用するなど 地域の歴史を感じさせる風格ある景観に配慮します 歴史を感じさせる沿道の景観との連続性への配慮 - 8 -

共通事項 中央部 東部 西部の各エリアの特色に合わせた景観形成の方針を踏まえ 建築物 外構などの具体的な景観に関する共通の内容を整理します これらの基本方針をもとに 地区や通りに応じた細やかなルール ( 基準 ) をつくっていきましょう 項目景観形成の共通事項 敷地内の配置 外壁を後退させゆとりある空間の確保に努めます 店舗については道路側を建物の正面とした配置を基本とします 高 さ 周囲の建築物と合わせ連続したまち並み景観に配慮します 桐生岩舟線などの幹線道路の沿道においては 周囲の建物との高さのバランスに配慮します 建築物 形態 意匠 色 彩 建築物全体の形状 屋根や低層部分の軒について 周囲との調和に配慮します 中央部エリア 桐生岩舟線沿道においては明るく親しみやすい色を基本とします 住宅地においては落ち着いた色を基本とします 素材 木や石などの自然の風合いを感じるものや周囲と調和した素材の使用に配慮します ( 建築物全体もしくは建築物の一部 ) 付帯設備 建築物の外側に付帯する設備は 道路などからの見え方に配慮します ( 設置場所や遮蔽などの工夫 ) 駐車場 道路などからの見え方に配慮します ( 植栽などの工夫 ) 外 構 緑化 店舗 住宅の敷地内や軒先 玄関先において植栽 プランターなどの緑化に配慮します 屋外広告物 屋上の広告物は設置しないよう努め 看板 袖看板は周囲と調和した大きさ 色となるよう配慮します 照明 照明の設置や演出などを行い 夜間の賑わいや安全な通行に配慮します その他 ベンチ等 自動販売機 店舗等の店先への設置によるおもてなしの空間づくりに配慮します 設置位置や色 向きについて 周囲の建築物の配置や色彩との調和に配慮します - 9 -

資料 佐野駅南地区景観形成ガイドライン 策定経緯 日時 項目 平成 26 年 9 月 5 日 ~ 9 月 16 日 平成 27 年 2 月 27 日 実施事項内容 景観まちづくり意識調査 配布数 150 通 回収率 51 通 ( 回収率 34%) 景観づくりニュース :1 号の発行 第 1 回ワークショップ開催について 3 月 10 日第 1 回ワークショップ 景観づくりの目的 現状 意見交換 ( 守りたい景観 活かしたい景観 直したい景観 作りたい景観 ) 5 月 8 日景観づくりニュース :2 号の発行 第 1 回ワークショップ結果の概要 第 2 回ワークショップ開催について 5 月 21 日第 2 回ワークショップ 意見交換 ( 佐野駅南の景観づくりの方針 エリア別の景観づくりの方針 ) 6 月 19 日景観づくりニュース :3 号の発行 第 2 回ワークショップ結果の概要 9 月 3 日 ~ 9 月 18 日 10 月 6 日 素案に対する意向調査 第 1 回佐野駅南地区景観ガイドライン策定委員会 10 月 22 日第 9 回佐野市景観審議会 平成 28 年 1 月 25 日 第 2 回佐野駅南地区景観ガイドライン策定委員会 配布数 164 通 回収数 40 通 ( 回収率 24.4%) 佐野駅南地区景観ガイドライン ( 素案 ) について 佐野駅南地区景観ガイドライン ( 素案 ) について 佐野駅南地区景観ガイドライン ( 素案 ) 修正案の承認 策定の流れ 平成 26~27 年 ( ガイドラインの策定 ) 上位計画 ( 佐野市景観計画等 ) ワークショップ意見 意識調査結果 意向調査結果 景観形成ガイドライン 素案 策定委員会修正等景観形成ガイドライン 成案 景観審議会 継続事業 ( ガイドライン項目の具体化 ) 住民主体によるガイドライン内容の具体化 ( 基本方針を踏まえた具体的内容の検討 合意形成 ) 具体的内容の検討 ( 高さ 距離 色彩など ) 数値やイメージを具体化させることにより統一感あるまちなみをつくることができます 実施方法 ( 条例 協定 補助など ) 具体化した基準を条例などで定めることで実効性をもたせることができます - 10 -

問合せ先佐野市都市建設部都市計画課計画係 327-8501 佐野市高砂町 1 番地 TEL 0283-20-3100