JASMINE 2-21-1 JASMINE Project Office, National Astronomical Observatory of Japan, 2-21-1 Osawa, Mitaka, Tokyo, Japan E-mail: naoteru.gouda@nao.ac.jp (astrometry) (infrared), (satellite), (Milky Way Galaxy). JL 0006/17/5606 0421 C 2017 SICE 1. 51 5 2012 5 1) ( ) km 100 km 1km () () ( 1) ( 2 ) ( 3 ) 2 10 1 1 (pc) 3.09 10 13 km ( 3.26 ) ( ) ( 4) 1), 2) 1 ( 1 ) 3 1), 2) (1 ) 1 A A B B 56 6 2017 6 421
4 ( ) (1 ) 3 ( ) ( ) 3 400 2 ( ) 3) () α 0.75 ( 8 pc 2 7 ) 10 pc ( 3 3 ) 1 1 10% 10 pc 10 1 (10 ) 3 6 1 100 km ( ) 1 1/10 2. 1 ( ) ( ) 1718 1838 61 422 56 6 2017 6
30 (ESA) Hipparcos ( ) 4) 1989 3 Hipparcos 1 1 100 pc ( 330 ) ESA Hipparcos Gaia ( ) 2013 12 2019 5) 10 2022 10 1(10) JASMINE 6), 7) 6 3. ( ) 2 1 ( ) Hipparcos Gaia Nano-JASMINE () (Hipparcos 58 Gaia 106 Nano-JASMINE 99.5 ) 2 8) ( JAS- MINE ) 2 ( ) JASMINE ( ) JASMINE ( ) 7.1 ( ) ( JASMINE 9 9 ) 20 20 ( ) 50 () 16 () 45 180 3 4 ( 60 ) 56 6 2017 6 423
4. 1 ( ) JASMINE 20 1 0.5 1/ N (N ) JASMINE ( ) () () () () () ( ) ( ) ( ) () () () ( ) () () () ( ) ( ) (5 ) ( ) () ( ) 2 2 2 2 ( ) ( 9) ) JASMINE CCD 2 () 1/ N ( ) 424 56 6 2017 6
1 ( ) ( ) 50 ( ) JASMINE 2 (10 ) 1 1 Gaia 2 1 ( 1 ) ( ) ( ) ( ) ( ) ( ) Gaia 5. 4 2 50 0.1 nm (0 ± 10 8 /K) ( ) 56 6 2017 6 425
さらに これにより 検 出器上での位置変動の 要求を満たすためには 50 分以内で望遠鏡部分 の温度変動が ±0.1 度程 度の温度安定にすれば よく 従来の衛星で実績 がある程度のものとなっ た 望遠鏡の温度安定に 関しては 望遠鏡ボック ス部にヒーターとセン サーを取り付け 望遠鏡 温度 (運用温度は 赤外 線検出器への熱源にな らないように摂氏 5 度と 図 5 小型 JASMINE の望遠 する) を遠火で安定化す 鏡構造 る方式をとる さらに 小型 JASMINE の望遠鏡構造は 主鏡 光学調整の観点などの 第 4 鏡 第 6 鏡を一体化し さらに 第 3 鏡 第 5 鏡 検出器部を 1 つのパーツ 条件から 望遠鏡構造は に組み上げストラットでつなぎ 望遠鏡 主鏡 第 4 鏡 第 6 鏡を を一体化してトラス構造として組み上げ 一体化し さらに 第 3 ることとしている 鏡 第 5 鏡 検出器部を 一つのパーツに組み上 げストラットでつなぎ 望遠鏡を一体化してトラス構造 として組み上げることとしている (図 5) こうしたトラ ス構造はバス部とのインターフェース面の熱歪みが望遠 鏡のミラー間の位置関係に直接伝わらない構造となって いる 星像をぼやかすランダム誤差の原因の 1 つとなる望遠 鏡の指向擾乱に対しては 撮像時間の 7.1 秒間に 340 ミ リ秒角以内の指向安定度を要求している 衛星姿勢を制 御するリアクションホイールなどの装置からの振動の固 有振動をはずすような構造設計を行うなどの工夫を行っ ている また迷光防止対策としては 望遠鏡先端に迷光 防止用フードを付けるとともに内面での迷光の反射を極 力抑えるために炭素繊維植毛や炭素練り込みナイロン植 毛などを候補とした反射率が低い素材を用いることとし ている 熱制御としては サンシールド板を設置し 太陽光と 地球アルベドの直射を防止する そして 望遠鏡は 6 枚の望遠鏡パネルで形成した直方体の望遠鏡ボックス内 に設置し 望遠鏡パネルをヒーターで制御して温度コン トロールとし センサーを用いながら運用温度の摂氏 5 度と ±0.1 度の安定性を維持する 一方 検出器は暗電 流を低減し目標の精度にするためには 検出器の温度を 180 K 以下にすることが要求される そのため ペルチェ 素子を用いて冷却する ペルチェ素子高温部および検出 器ケースはヒートパイプを介して外面の検出器ラジエー タに熱接続し 常温の望遠鏡構造とは極力熱絶縁する工 426 図 6 小型 JASMINE の熱設計のブロック図 望遠鏡はヒータとセンサーにより運用温度を摂氏 5 度に制御する 検出器は 180K 以下に冷却する必要があり ペルチェ素子による冷却を行う なお 図 の上方にある白色の短形部分は 図 5 の検出器フードに対応する 詳細は本文 を参照 夫を行う (図 6) 以上が小型 JASMINE にとって重要な技術要素である 計算の上では要求を達成できる仕様の案はできあがって はいるが これらの技術はクリティカルなので 部分試 作モデルやエンジニアリングモデルなどモデルを多段階 に作成し 1 つ 1 つ段階ごとに検証し 技術実証を進めて 行く必要があり 実際に部分モデルでの技術実証を進め ている段階である なお これら以外にも誤差の低減の ための技術的工夫が必要であるが (詳細は割愛する) こ のように高精度な位置天文観測を行うためには技術的な さまざまな工夫を行う必要があり どの望遠鏡でも高精 度位置天文観測が実現できるわけではないことを申し添 えておく 6. 最後に JASMINE 計画について 最後に筆者が中心となって推進している赤外線位置天 文観測の JASMINE (ジャスミン) 計画について簡単に説 明する 2 章で記述したように Hipparcos の後継機とし て ESA は Gaia を打ち上げて現在も観測運用中である データの質 量ともに画期的であるので 天文学や宇宙 物理学の幅広い分野において大革命をもたらすことが期 待されている ところが Gaia は可視光の観測であるた め 銀河系中心や天の川面のように塵 (ダスト) が多量に 存在する領域では可視光が塵に吸収散乱され光が遮られ やすく 星が観測できなかったり 観測できても精度が 悪い 一方 赤外線は塵に吸収されにくいため 遮られ ずに 多数の星を高精度で観測できる可能性がある そ こで 小型 JASMINE 計画では 天の川で最も明るく星 が密集している銀河系中心方向の中心核バルジという部 分を 1.1 1.7 ミクロンの近赤外線の波長域を用いて観測 する 年周視差の目標精度は 20 マイクロ角程度であり 約 1 万個の星を観測する 望遠鏡の主口径は 30 cm で 視野面積は 0.5 度 0.5 度である 光学系はコルシュ系 の 3 枚鏡 (非球面) を採用している 衛星の総重量は 約 400 kg で高度 550 km 以上の太陽同期軌道を考えている 小型 JASMINE は JAXA 宇宙科学研究所の公募型小 計測と制御 第 56 巻 第 6 号 2017 年 6 月号
2022 JASMINE 7 Nano-JASMINE () JASMINE () X-1 X γ JASMINE JASMINE Nano-JASMINE ( 7) Nano-JASMINE 5cm 2kg 50 cm 38 kg () ( ) 2010 10 ESA Nano-JASMINE Hipparcos Hipparcos Hipparcos 1 Gaia Gaia (1.5 m 0.5 m 2 ) (6 ) Nano-JASMINE (6 ) Nano-JASMINE Gaia JASMINE Nano-JASMINE Gaia Gaia JASMINE 80 cm JASMINE 2017 2 23 1 51 5 (2012) 2 ( ) I (2007) 3 (2009) 4 http://sci.esa.int/hipparcos/ 5 Gaia http://sci.esa.int/science-e/www/area/index. cfm?fareaid=26 6 JASMINE http://www.jasmine-galaxy.org/index-ja.html 7 JASMINE(Scholarpedia ) http://www.scholarpedia.org/article/jasmine 8 Hangs G. Walter and Ojars J. Sovers: Astrometry of Fundamental Catalogues, Springer (2000) 9 AIC (2007) 1989 JASMINE (IAU) (JASMINE) 56 6 2017 6 427