平成 24 年 7 月 26 日 区長会議 老朽家屋問題検討部会 経過とりまとめ報告書 ~ たたき台 ~ 1. 検討部会等開催状況 (1) 平成 24 年 3 月 16 日幹事区 ( 西成区 生野区 東淀川区 ) 打合せ各区の現状および課題を共有し 関係局を交えての検討会のあり方について議論 (2)

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練馬区空き家等対策に関する基本的な方針


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第 7 章鹿児島県と連携した耐震改修促進法による指導及び助言等 国の基本方針では 所管行政庁はすべての特定建築物の所有者に対して法に基づく指導 助言を実施するよう努めるとともに 指導に従わない者に対しては必要な指示を行い その指示に従わなかったときは 公表すべきであるとしている なお 指示 公表や建

○登米市空き家等の適正管理に関する条例 (素々案)

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ア建築物の部材等が落下し 飛散するおそれのある状態イ建築物の老朽化又は台風等の自然災害により 倒壊又は損傷するおそれのある状態ウ建築物の外壁 窓等が剥落し 建築物の外部から内部が見通せる状態エ竹木その他の土地の定着物が 道路との境界線を越え通行の妨げになっている状態オ物が大量に堆積されている状態カね

三鷹市耐震改修促進計画(改定素案)

目次 ( )

●空家等対策の推進に関する特別措置法案

平成24年

( 定義 ) 第 2 条この条例において 次の各号に掲げる用語の意義は それぞれ当該各号に定めるところによる (1) 空き家等本市の区域内に所在する建物その他の工作物で 正当な権限を有する者の用に現に継続して供されていないもの及びその敷地並びに空き地 ( 原則として農林業用地を除く 以下同じ ) を

60 第 3 章 空き家 空き地への法的対応 解 説 1 空家対策特別措置法に基づく処置空家対策特別措置法では 特定空家等 に該当する建物については 市町村長が建物所有者に対して 建物の修繕や除却を命じることができるとしています ここにいう 特定空家等 とは 適切な管理が行われていない空家等のうち特

平成29年 住宅リフォーム税制の手引き 本編_概要

山陽小野田市空き家等の適正管理に関する条例 ( 素案 ) ( 目的 ) 第 1 条この条例は 空き家等が管理不全な状態となることを防止し 又は管理不全な状態にある空き家等を適正な管理状態に導くことにより 生活環境の保 全及び安全で安心なまちづくりの推進に寄与することを目的とする この条は この条例の

格建築物が対象である このため 建基法による完了検査済証が交付されていない場合 その確認をどのように行うかが課題となる ( 古い戸建住宅は完了検査を受検していない事例が特に多い ) また 要件が厳しく判断基準も明確ではないため実際の適用は難しく また 建築物所有者にとって不利益処分であるため 行政庁

邑南町空き家等の適正管理に関する条例

- 1 - 参照条文建築物の耐震改修の促進に関する法律施行令の一部を改正する政令案建築物の耐震改修の促進に関する法律施行令(平成七年政令第四百二十九号)(抄) (通行障害建築物の要件)第四条法第五条第三項第二号の政令で定める建築物は そのいずれかの部分の高さが 当該部分から前面道路の境界線までの水平

空家

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相談件数 相談主体別 合計 ( 注 1) 行政機関 職員 事業者 労働者 一般 国民 弁護士 等 不明 その他 件数 相談内容別 ( 重複あり ) ( 注 2) 法律解釈 行政機関 ガイドライン 民間事業者 ガイドライン 教

目次 Ⅰ 特定空家等 ( 老朽危険空き家 ) の認定基準について 1 Ⅱ 老朽危険空家等に対する対応 5 Ⅲ その他報告事項について 6 ( 添付資料 ) 1 特定空家等に対する措置 に関する適切な実施を図るために必要な指針 ( ガイドライン ) 抜粋 8 2 ガイドライン [ 別紙 1]~[ 別紙

事務連絡 平成 27 年 3 月 31 日 各都道府県消防防災主管課 東京消防庁 各指定都市消防本部 御中 消防庁予防課 認知症高齢者グループホーム等の火災対策の充実のための介護保険部 局 消防部局及び建築部局による情報共有 連携体制の構築に関するガイドラインに係る執務資料の送付 認知症高齢者グルー

(4) 対象区域 基本方針の対象区域は市街化調整区域全体とし 都市計画マスタープランにおいて田園都市ゾーン及び公園 緑地ゾーンとして位置付けられている区域を基本とします 対象区域図 市街化調整区域 2 資料 : 八潮市都市計画マスタープラン 土地利用方針図

建築物等震災対策事業について

公益社団法人大分県不動産鑑定士協会では 不動産鑑定評価制度に関する社会一般の理解と信頼性をより一層高め 県民からの不動産に関するあらゆる相談に適切に対処するため 毎年 2 回 4 月 ( 不動産鑑定評価の日 ) と 10 月 ( 土地月間 ) に 県内の各市役所などで 不動産に関する無料相談会を行っ

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主な事業項目と取組内容 方法 大項目細項目取組内容 方法 (1) 所有者特定等 (2) 所有者の意識啓発 1 法務と連携した所有者特定作業 2 解決困難事案の司法的解決の検討 3 マニュアル作成 1 空き家に関するガイドブック 作成 福岡県司法書士会と協定を締結し 21 名の司法書士によるプロジェク

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自治基本条例素案のたたき台大和市自治基本条例をつくる会

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資料3

目 次 第 1 計画の目的と対象 2 1. 計画策定の背景 2. 計画の目的 3. 計画期間 4. 計画の対象 5. 計画の改訂について第 2 大阪市の空家の現状 5 1. 大阪市の空家 ( 住宅用途 ) の状況 2. 空家の発生の経緯等第 3 空家等対策の基本的な方針と目標 基本的な方

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(3) 基本的な方向空家はあくまで所有者に管理責任があることから 所有者等が周辺の生活環境に悪影響を及ぼす特定空家等を生み出さないこと また 特定空家等の状態にあるものについては 所有者等が自発的に改善を行うことを本市の特定空家等対策の基本とする このため 所有者等の維持管理義務に関する意識の向上

北栄町耐震改修促進計画の目的等 目的 本計画は 町民生活に重大な影響を及ぼす恐れのある地震被害から 町民の生命 財産を保護するとともに 地震による被害を軽減し 社会秩序の維持と公共の福祉に資するため 建築物の計画的な耐震化を促進することを目的とします 計画の実施期間 本計画の実施期間は 国及び県の実

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2. 今後の主な検討事項 1 高濃度 PCB 廃棄物に係る行政代執行費用に対する支援の必要性 高濃度 PCB 廃棄物の処分は 排出事業者責任の観点から その保管事業者が行 うことが原則 このため 都道府県市による行政代執行に要する費用についても 保管事業者が負担することが原則 しかしながら 高濃度

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障財源化分とする経過措置を講ずる (4) その他所要の措置を講ずる 2 消費税率の引上げ時期の変更に伴う措置 ( 国税 ) (1) 消費税の軽減税率制度の導入時期を平成 31 年 10 月 1 日とする (2) 適格請求書等保存方式が導入されるまでの間の措置について 次の措置を講ずる 1 売上げを税

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8. 内部監査部門を設置し 当社グループのコンプライアンスの状況 業務の適正性に関する内部監査を実施する 内部監査部門はその結果を 適宜 監査等委員会及び代表取締役社長に報告するものとする 9. 当社グループの財務報告の適正性の確保に向けた内部統制体制を整備 構築する 10. 取締役及び執行役員は

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平成11年6月8日

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⑶ 特定空家等法第 2 条第 2 項に規定する特定空家等をいう ⑷ 居住建築物等区内に存する居住の用に供されている建築物その他の建築物またはこれに付属する工作物およびその敷地 ( 立木その他の土地に定着する物を含む ) であって 空家等に該当しないものをいう ただし 国または地方公共団体が所有し ま

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H28秋_24地方税財源

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目次 第 1 章計画の趣旨 1. 計画策定の背景と目的 2. 計画の性格 3. 対象地区 4. 計画期間 第 2 章本市の現状と推計 1. 住宅 土地統計調査の結果 2. 本市の空家の状況 3. 今後の推計 第 3 章基本的な方針 1. 計画の方向性 2. 所有者の適正な管理の促進 第 4 章推進す

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平成26年度税制改正及び土地住宅政策に関する提言書(案)

特別養護老人ホーム外川園

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~ たたき台 ~ 区長検討課題 No.27 老朽家屋問題について 概要版 老朽家屋問題の現状 1 西成区と生野区における区民通報件数 1 予防的対応 各局における対応の状況 50 40 30 20 10 0 3938 21 25 4 10 H21 H22 H23 西成区 生野区 青色防犯パトロールの強化( 市民局 ) 所有者に侵入防止措置を依頼( 消防局 ) 耐震改修 除却の補助制度( 都市整備局 ) 2 所有者に対する指導にとどまるもの 害虫駆除( 健康局 ) ごみ清掃 ( 環境局 ) 樹木や構築物の道路へのはみ出し ( 建設局 ) 3 緊急避難的処置が可能なもの 2 老朽家屋問題 安全上の問題 屋根瓦や壁の落下 倒壊の危険 火災発生の危険 青少年犯罪等の誘発など 生活環境の問題 ごみの不法投棄 害虫などの発生 悪臭の発生 樹木等の繁茂 交通の障害 良好な景観の阻害 まちのイメージダウン 道路上に落下した瓦や壁の撤去( 建設局 ) 市民などから通報があり 人的危険性がある場合に危害の排除 ( 消防局 ) 4 法律による対応ができるもの 建築基準法に基づく指導 勧告 命令 行政代執行 ( 計画調整局 ) 課題の整理 対応は多くの場合 指導や協力依頼にとどまり 法的強制力を伴わない 所有者が特定できない場合や 特定できても対応する意思や能力がない場合 実効性が低い 安全上の問題がある著しく保安上危険な老朽家屋については 建築基準法上の行政代執行は可能であるが 今まで慎重な対応となっており 過去の実績も4 件である 所有者特定のために税情報を活用することについては 地方税法に厳格な規定があるため慎重な議論が必要 課題解消に向けての取組み 建築基準法をより厳格に運用するために 保安上危険な老朽家屋の所有者への迅速な対応( 指導強化 ) 著しく保安上危険な老朽家屋の場合は 最後の手段としての行政代執行を見据えた厳格な対応の実施 税情報の活用に向けて 情報活用できる条件や手続きについて議論が必要 固定資産税 都市計画税の特例措置に関する要望の検討 条例制定の必要性の検討 多岐にわたる老朽家屋問題の課題解消に向けては 課題全体について包括的にカバーする条例制定の検討が必要 区職員対応マニュアルの作成

平成 24 年 7 月 26 日 区長会議 老朽家屋問題検討部会 経過とりまとめ報告書 ~ たたき台 ~ 1. 検討部会等開催状況 (1) 平成 24 年 3 月 16 日幹事区 ( 西成区 生野区 東淀川区 ) 打合せ各区の現状および課題を共有し 関係局を交えての検討会のあり方について議論 (2) 平成 24 年 3 月 21 日区長会議で報告 (3) 平成 24 年 4 月 25 日検討部会 ( 第 1 回 ) 開催関係局 ( 計画調整局 市民局 財政局 健康局 経済局 環境局 都市整備局 建設局 消防局 ) を交えて 現状と課題について具体的事例をもとに議論 (4) 平成 24 年 5 月 28 日担当者打合せ計画調整局 市民局 財政局 西成区 生野区で意見交換 (5) 平成 24 年 6 月 22 日検討部会 ( 第 2 回 ) 開催関係局 ( 第 1 回参加局 市政改革室 ) により 今後執りうる方策について議論 (6) 平成 24 年 7 月 26 日検討部会 ( 第 3 回 ) 開催関係局により 経過とりまとめと 今後の重点課題について議論 2. 議論の経過 (1) 現状と課題 ( 区役所側からの問題提起 ) 1 西成区と生野区における老朽家屋に係る区民通報件数平成 23 年度西成区 39 件 生野区 38 件平成 22 年度西成区 25 件 生野区 10 件平成 21 年度西成区 21 件 生野区 4 件 2 問題の所在 安全上の問題屋根瓦や壁の落下 倒壊の危険 火災発生の危険 青少年犯罪等の誘発など 生活環境の問題ごみの不法投棄 害虫などの発生 悪臭の発生 樹木等の繁茂 交通の障害 良好な景観の阻害 まちのイメージダウンなど 3 課題 問題が多岐にわたるため 担当窓口が分かれている 所有者が特定できず 是正指導ができない 所有者特定のために税情報が活用できない 所有者が特定できても 経済力 責任能力の欠如により是正に至らない 是正にかかる法的拘束力がない 4 他都市 国の状況 22 都道府県 54 自治体が関連の条例を制定 ( 平成 24 年 4 月現在 ) 平成 24 年 3 月 国土交通省を中心とする関係 5 省庁で連絡会議を設置 国や自治体の取組みや条例制定状況を紹介するサイトを開設

(2) 各局における対応状況 計画調整局 建築指導部 保安上危険な老朽家屋の所有者に対して 建築基準法に基づく指導 文書勧告を実施 さらに 放置しておくと特に危険な家屋については 是正命令や氏名の公表 さらに命令に従わない場合には 最後の手段として行政代執行を実施 ( 過去実績 4 件 ) そのまま放置すれば著しく危険な老朽家屋で 所有者が特定できない場合でも建築基準法に基づき 行政代執行が可能 都市景観担当 景観行政の分野では 一般の老朽家屋に対する支援策等はない また 強制的に行政が処分するというような制度もない 経済局 産業振興の観点から 商店街等が取り組む空き店舗活用等の経費に対する補助を行っている 対象事業者は商店街等の単位組織であり 個店に対する補助は行っていない 所有者が不明の場合には対応困難 今後 区長が支援対象や手法を決定できる仕組みの検討も含め 区役所や関係局と連携を図りながら取り組んでいきたい 都市整備局 空き家に限らず 住宅の耐震改修補助 や 狭あい道路沿道老朽住宅除却促進制度 を実施しているが 所有者が不明であったり 経済力のない方 改善の意思のない方については活用困難 市民局 夜間の青色防犯パトロールについて 老朽空き家を含めて巡回ルートを区と調整することは可能 消防局 消防署では 市民などから通報があり 人的危険性のある緊急の場合に 危害の排除を行っている また 火災予防の観点から所有者に対して侵入防止措置を依頼するなどしている 健康局 害虫発生等の場合 管理責任者に対する指導を行うが 所有者が不明の場合には指導は困難 また 指導に従わない場合にも強制力はない 環境局 個人の建物や敷地内に入って 中のものを強制的に撤去するということは困難

建設局 道路上にはみ出して落下した瓦や壁は 道路管理者として撤去する また 危険な場合にカラーコーンを設置して通行者への注意喚起を行っている 財政局 所有者情報を始め税情報の開示は 地方税法上 罰則規定を設けて禁止されている その中で法令上の規定に基づいて行政機関から税情報の開示請求があった場合について 事案の重要性 緊急性 代替的手段の有無などを総合的に判断した上で 税情報の提供に応じることが適当との解釈もあるので 今後どのような対応ができるのか検討していきたい 固定資産税 都市計画税の特例措置が老朽家屋放置の原因となっているのではないかという問題については 当該特例措置が地方税法に定められたものであることから国へ制度改正を求めていく必要があるが そのためには実態の検証が必要である また 要望にあたっては 簡素な税制度の構築を求めることが必要である 3. 論点の整理 (1) 空き家の状況 ( 老朽度 ) に応じた対応について レベルⅠ そのままで再利用可能レベルⅡ 修繕 修復すれば再利用可能レベルⅢ 再利用は不可能なほど老朽化レベルⅣ 周囲に害悪を及ぼすほど老朽化 レベルⅠ 及びⅡ 周囲への影響は少ないことから 空き家の再利用を促すという観点からの補助的な支援策を講ずればよい Ex) 商業振興 景観形成誘導など レベルⅡ 及びⅢ 防災の観点からの施策が必要となってくる Ex) 耐震改修補助 狭あい道路沿道老朽住宅除却補助制度など レベルⅣ 周囲に及ぼす害悪により各種対応が必要 Ex) 防犯 防火上の指導 衛生上の指導 道路管理上の措置 消防による危害の排除 建築基準法による指導など 空き家の状況により 行政として対応すべき内容は多岐にわたる 特にレベルⅣ の状態に至ると 対応が必要となってくる要素が複数となってくる 区民からの通報が寄せられるのは ほとんどがこの段階になっており 区役所職員が現場を確認の上 その都度計画調整局建築指導部をはじめ 各局各担当に連絡し 態様の緊急度に応じて必要な対応をお願いしている 各局における対応の状況は 2. 議論の経過に述べたとおりであるが 以下に整理する

(2) 対応の分類 1 予防的対応青色防犯パトロールの強化 ( 市民局 ) 火災予防の観点から所有者に対して侵入防止措置を依頼 ( 消防局 ) 所有者に補助制度を活用して耐震改修や除却を促す( 都市整備局 ) など 2 所有者に対する指導にとどまるもの敷地内の害虫駆除 ( 健康局 ) やごみ清掃 ( 環境局 ) などは 所有者に対して適正管理を指導するにとどまり 行政が直接所有者に代わって撤去等を行うことはできない また 敷地内の繁茂した樹木や構築物の一部が道路上にはみ出しているような場合についても 道路管理上は通行者の危険回避のために 交通管理者と協議の上 交通規制を行うにとどまり 直接所有者に代わって除去をすることはできない ( 建設局 ) 3 緊急避難的に現場での処置が可能なもの瓦や壁の一部が崩落して道路上に落下しているものについては 道路管理者として撤去をおこなう ( 建設局 ) 市民などから通報があり 人的危険性がある緊急の場合に危害の排除を行う ( 消防局 ) 4 法律による対応ができるもの建築基準法に基づき 老朽化して保安上問題のある建築物の所有者等に対して適正な維持管理をおこなうよう指導 勧告をおこない 特に倒壊のおそれがあるなど著しく危険なものについては命令 命令に従わない場合に行政代執行を行う 所有者が特定できない場合でも行政代執行は可能である ( 計画調整局 ) (3) 議論のまとめ 老朽家屋にかかわる対応は 建築基準法を除き ほとんどが所有者等に対する指導や協力依頼という 強制力を伴わないものであり 所有者が特定できない場合や 特定できていても所有者の資金や相続上の問題がある場合には実効性が非常に低い 消防による危害の排除は人的危険性がある緊急の場合に行うものであり あくまでも一時的なものであることから 対症療法にとどまり抜本的な解決とはならない 建築基準法では 保安上危険な老朽家屋の所有者に対して 建築基準法に基づく指導 文書勧告を実施 さらに 放置しておくと特に危険な家屋については 是正命令や氏名の公表 さらに命令に従わない場合には 最後の手段として行政代執行を実施 ( 過去実績 4 件 ) そのまま放置すれば著しく危険な老朽家屋で 所有者が特定できない場合でも建築基準法に基づき 行政代執行が可能 所有者特定のための税情報の活用については 地方税法による厳格な守秘義務があるため 慎重な議論が必要である

4. まとめ~ 今後引き続き検討を要する課題 ~ (1) 建築基準法の運用に関して 建築物の適正管理をより徹底させる方策について 危険度の度合いに応じた指導や最後の手段としての行政代執行を見据えた建築基準法の厳格な運用 そのまま放置すれば著しく危険な老朽家屋で 所有者が特定できない場合でも建築基準法に基づき 行政代執行を実施 定期的な進捗管理の実施 (2) 所有者特定のために税情報を活用することに関して その条件や手続きについて 限定的に情報を活用するための条件や要件の整理 (3) 固定資産税 都市計画税の特例措置に関する要望の検討 国への制度改正要望について その要否も含めた検討の実施 (4) 条例制定等体制強化の必要性について 建築基準法では 人口 25 万人以上の自治体に建築主事を置き 特定行政庁として行政代執行まで含めた権限を規定している 近年 いわゆる 空き家条例 を制定している自治体は 特定行政庁以外の自治体が多い 大阪市においては 現行の建築基準法ですでに行政代執行まで含めた権限が規定されているところであるが 多岐にわたる老朽家屋問題の課題解消に向けては 老朽家屋問題全体を包括的にカバーできる条例の制定等について検討する必要がある (5) 区職員対応マニュアルの作成 今後 関係各局が連携した取り組みを継続していくとともに その取組みを活かし 区役所職員が現場でより円滑に対応できるようマニュアルを作成する