東京医科歯科大学

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学報_台紙20まで

解禁日時 :2019 年 2 月 4 日 ( 月 ) 午後 7 時 ( 日本時間 ) プレス通知資料 ( 研究成果 ) 報道関係各位 2019 年 2 月 1 日 国立大学法人東京医科歯科大学 国立研究開発法人日本医療研究開発機構 IL13Rα2 が血管新生を介して悪性黒色腫 ( メラノーマ ) を

報道発表資料 2006 年 4 月 13 日 独立行政法人理化学研究所 抗ウイルス免疫発動機構の解明 - 免疫 アレルギー制御のための新たな標的分子を発見 - ポイント 異物センサー TLR のシグナル伝達機構を解析 インターフェロン産生に必須な分子 IKK アルファ を発見 免疫 アレルギーの有効

前立腺癌は男性特有の癌で 米国においては癌死亡者数の第 2 位 ( 約 20%) を占めてい ます 日本でも前立腺癌の罹患率 死亡者数は急激に上昇しており 現在は重篤な男性悪性腫瘍疾患の1つとなって図 1 います 図 1 初期段階の前立腺癌は男性ホルモン ( アンドロゲン ) に反応し増殖します そ

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平成14年度研究報告

大学院博士課程共通科目ベーシックプログラム

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健康研究推進戦略 概要版 平成 21 年 7 月 31 日 健康研究推進会議

報道関係者各位 平成 26 年 1 月 20 日 国立大学法人筑波大学 動脈硬化の進行を促進するたんぱく質を発見 研究成果のポイント 1. 日本人の死因の第 2 位と第 4 位である心疾患 脳血管疾患のほとんどの原因は動脈硬化である 2. 酸化されたコレステロールを取り込んだマクロファージが大量に血

2017 年 12 月 15 日 報道機関各位 国立大学法人東北大学大学院医学系研究科国立大学法人九州大学生体防御医学研究所国立研究開発法人日本医療研究開発機構 ヒト胎盤幹細胞の樹立に世界で初めて成功 - 生殖医療 再生医療への貢献が期待 - 研究のポイント 注 胎盤幹細胞 (TS 細胞 ) 1 は

統合失調症発症に強い影響を及ぼす遺伝子変異を,神経発達関連遺伝子のNDE1内に同定した

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報道機関各位 平成 27 年 8 月 18 日 東京工業大学広報センター長大谷清 鰭から四肢への進化はどうして起ったか サメの胸鰭を題材に謎を解き明かす 要点 四肢への進化過程で 位置価を持つ領域のバランスが後側寄りにシフト 前側と後側のバランスをシフトさせる原因となったゲノム配列を同定 サメ鰭の前

67徳島大学_評価結果

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法医学問題「想定問答」(記者会見後:平成15年  月  日)

次 Ⅰ. 総論 2 Ⅱ. 重点分野 3 Ⅲ. 人材育成 確保 6 Ⅳ. 情報管理 8 Ⅴ. その他 9 1

統合失調症の発症に関与するゲノムコピー数変異の同定と病態メカニズムの解明 ポイント 統合失調症の発症に関与するゲノムコピー数変異 (CNV) が 患者全体の約 9% で同定され 難病として医療費助成の対象になっている疾患も含まれることが分かった 発症に関連した CNV を持つ患者では その 40%

革新的がん治療薬の実用化を目指した非臨床研究 ( 厚生労働科学研究 ) に採択 大学院医歯学総合研究科遺伝子治療 再生医学分野の小戝健一郎教授の 難治癌を標的治療できる完全オリジナルのウイルス遺伝子医薬の実用化のための前臨床研究 が 平成 24 年度の厚生労働科学研究費補助金 ( 難病 がん等の疾患

別紙 < 研究の背景と経緯 > 自閉症は 全人口の約 2% が罹患する非常に頻度の高い神経発達障害です 近年 クロマチンリモデ リング因子 ( 5) である CHD8 が自閉症の原因遺伝子として同定され 大変注目を集めています ( 図 1) 本研究グループは これまでに CHD8 遺伝子変異を持つ

10038 W36-1 ワークショップ 36 関節リウマチの病因 病態 2 4 月 27 日 ( 金 ) 15:10-16:10 1 第 5 会場ホール棟 5 階 ホール B5(2) P2-203 ポスタービューイング 2 多発性筋炎 皮膚筋炎 2 4 月 27 日 ( 金 ) 12:4

報道発表資料 2006 年 8 月 7 日 独立行政法人理化学研究所 国立大学法人大阪大学 栄養素 亜鉛 は免疫のシグナル - 免疫系の活性化に細胞内亜鉛濃度が関与 - ポイント 亜鉛が免疫応答を制御 亜鉛がシグナル伝達分子として作用する 免疫の新領域を開拓独立行政法人理化学研究所 ( 野依良治理事

統合失調症モデルマウスを用いた解析で新たな統合失調症病態シグナルを同定-統合失調症における新たな予防法・治療法開発への手がかり-

東京大学

2. 手法まず Cre 組換え酵素 ( ファージ 2 由来の遺伝子組換え酵素 ) を Emx1 という大脳皮質特異的な遺伝子のプロモーター 3 の制御下に発現させることのできる遺伝子操作マウス (Cre マウス ) を作製しました 詳細な解析により このマウスは 大脳皮質の興奮性神経特異的に 2 個

汎発性膿疱性乾癬のうちインターロイキン 36 受容体拮抗因子欠損症の病態の解明と治療法の開発について ポイント 厚生労働省の難治性疾患克服事業における臨床調査研究対象疾患 指定難病の 1 つである汎発性膿疱性乾癬のうち 尋常性乾癬を併発しないものはインターロイキン 36 1 受容体拮抗因子欠損症 (

Microsoft Word - 【広報課確認】 _プレス原稿(最終版)_東大医科研 河岡先生_miClear

難病 です これまでの研究により この病気の原因には免疫を担当する細胞 腸内細菌などに加えて 腸上皮 が密接に関わり 腸上皮 が本来持つ機能や炎症への応答が大事な役割を担っていることが分かっています また 腸上皮 が適切な再生を全うすることが治療を行う上で極めて重要であることも分かっています しかし


平成 28 年 12 月 12 日 癌の転移の一種である胃癌腹膜播種 ( ふくまくはしゅ ) に特異的な新しい標的分子 synaptotagmin 8 の発見 ~ 革新的な分子標的治療薬とそのコンパニオン診断薬開発へ ~ 名古屋大学大学院医学系研究科 ( 研究科長 髙橋雅英 ) 消化器外科学の小寺泰

PowerPoint プレゼンテーション

スライド 1

60 秒でわかるプレスリリース 2006 年 4 月 21 日 独立行政法人理化学研究所 敗血症の本質にせまる 新規治療法開発 大きく前進 - 制御性樹状細胞を用い 敗血症の治療に世界で初めて成功 - 敗血症 は 細菌などの微生物による感染が全身に広がって 発熱や機能障害などの急激な炎症反応が引き起

Wnt3 positively and negatively regu Title differentiation of human periodonta Author(s) 吉澤, 佑世 Journal, (): - URL Rig

平成24年7月x日

11 月 16 日午前 9 時 ( 米国東部時間 ) にオンライン版で発表されます なお 本研究開発領域は 平成 27 年 4 月の日本医療研究開発機構の発足に伴い 国立研究開発法人科学 技術振興機構 (JST) より移管されたものです 研究の背景 近年 わが国においても NASH が急増しています

RNA Poly IC D-IPS-1 概要 自然免疫による病原体成分の認識は炎症反応の誘導や 獲得免疫の成立に重要な役割を果たす生体防御機構です 今回 私達はウイルス RNA を模倣する合成二本鎖 RNA アナログの Poly I:C を用いて 自然免疫応答メカニズムの解析を行いました その結果

2010 年 7 月 30 日国立大学法人群馬大学 若手先端科学研究者の研究環境改革 プログラム 先端科学研究指導者育成ユニット テニュア トラック教員の募集要項国立大学法人群馬大学 群馬大学では 文部科学省の科学技術振興調整費 若手研究者の自立的研究環境整備促進事業 (2010 年度から 2014

報道機関各位 平成 30 年 11 月 8 日 東京工業大学広報 社会連携本部長 佐藤勲 東京工業大学生命理工学院 第 5 回生命理工オープンイノベーションハブ (LiHub) フォーラム バイオマトリックス : 生命科学 材料工学から健康 医療 美容への架け橋 のご案内 東京工業大学生命理工学院は

TOHOKU UNIVERSITY HOSPITAL 今回はすこし長文です このミニコラムを読んでいただいているみなさんにとって 救命救急センターは 文字どおり 命 を救うところ という印象が強いことと思います もちろん われわれ救急医と看護師は 患者さんの救命を第一に考え どんな絶望の状況でも 他

ヒト脂肪組織由来幹細胞における外因性脂肪酸結合タンパク (FABP)4 FABP 5 の影響 糖尿病 肥満の病態解明と脂肪幹細胞再生治療への可能性 ポイント 脂肪幹細胞の脂肪分化誘導に伴い FABP4( 脂肪細胞型 ) FABP5( 表皮型 ) が発現亢進し 分泌されることを確認しました トランスク

2 項目別評価 Ⅰ. 教育研究等の質の向上の状況 < 評価結果の概況 > 非常に優れている 良好 おおむね良好 不十分 重大な改善事項 (Ⅰ) 教育に関する目標 1 教育内容及び教育の成果等 2 大学院課程の教育内容及び成果等 3 教育の実施体制等 4 学生への支援 (Ⅱ) 研究に関する目標 1 研

H 公的研究費に関する事務処理手続の相談窓口照会(H )

第5章 研究活動と研究体制の整備

(2) 大学院学生の研究成果の学会発表としての海外医学活動推進奨学金 ( 一つの年度において 総額 50 万円を上限とする ) 自ら ( 自分たち ) の研究成果を口頭発表する場合 ( 海外での活動期間を問わない 同一学会で 2 件を上限 ) 応募多数の場合は 研究の評価の高いものを選考する 5 万

今後の展開現在でも 自己免疫疾患の発症機構については不明な点が多くあります 今回の発見により 今後自己免疫疾患の発症機構の理解が大きく前進すると共に 今まで見過ごされてきたイントロン残存の重要性が 生体反応の様々な局面で明らかにされることが期待されます 図 1 Jmjd6 欠損型の胸腺をヌードマウス

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住環境テ サ イン学科 建築環境工学住居 建築デザイン 准教授または講師教授または准教授 住環境設備 住環境工学 環境工学演習 環境計画演習ほか住居計画 住環境デザイン概論 設計演習ほか 博士 ( または Ph.D) の学位を有する方 もしくは取得を目指して研究を進めている方 博士 ( または Ph

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研究成果報告書

一次サンプル採取マニュアル PM 共通 0001 Department of Clinical Laboratory, Kyoto University Hospital その他の検体検査 >> 8C. 遺伝子関連検査受託終了項目 23th May EGFR 遺伝子変異検

研究から医療へ より医療への実利用が近いもの ゲノム医療研究推進ワーキンググループ報告書 (AMED) 臨床ゲノム情報統合データベース公募 対象疾患の考え方の方向性 第 1 グループ ( 主に を目指す ) 医療への実利用が近い疾患 領域の着実な推進 単一遺伝子疾患 希少疾患 難病 ( 生殖細胞系列

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られる 糖尿病を合併した高血圧の治療の薬物治療の第一選択薬はアンジオテンシン変換酵素 (ACE) 阻害薬とアンジオテンシン II 受容体拮抗薬 (ARB) である このクラスの薬剤は単なる降圧効果のみならず 様々な臓器保護作用を有しているが ACE 阻害薬や ARB のプラセボ比較試験で糖尿病の新規

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研究成果報告書

審査結果 平成 23 年 4 月 11 日 [ 販 売 名 ] ミオ MIBG-I123 注射液 [ 一 般 名 ] 3-ヨードベンジルグアニジン ( 123 I) 注射液 [ 申請者名 ] 富士フイルム RI ファーマ株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 22 年 11 月 11 日 [ 審査結果

図 B 細胞受容体を介した NF-κB 活性化モデル

遺伝子の近傍に別の遺伝子の発現制御領域 ( エンハンサーなど ) が移動してくることによって その遺伝子の発現様式を変化させるものです ( 図 2) 融合タンパク質は比較的容易に検出できるので 前者のような二つの遺伝子組み換えの例はこれまで数多く発見されてきたのに対して 後者の場合は 広範囲のゲノム

解禁日時 :2018 年 8 月 24 日 ( 金 ) 午前 0 時 ( 日本時間 ) プレス通知資料 ( 研究成果 ) 報道関係各位 2018 年 8 月 17 日国立大学法人東京医科歯科大学学校法人日本医科大学国立研究開発法人産業技術総合研究所国立研究開発法人日本医療研究開発機構 軟骨遺伝子疾患

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3-3.共同利用・共同研究拠点の中間評価結果(拠点別)<医学・生物学系(医学系)>


研究成果報告書

共同研究報告書

-2-


精神医学研究 教育と精神医療を繋ぐ 双方向の対話 10:00 11:00 特別講演 3 司会 尾崎 紀夫 JSL3 名古屋大学大学院医学系研究科精神医学 親と子どもの心療学分野 AMED のミッション 情報共有と分散統合 末松 誠 国立研究開発法人日本医療研究開発機構 11:10 12:10 特別講

第6号-2/8)最前線(大矢)

学位論文の要約

脳組織傷害時におけるミクログリア形態変化および機能 Title変化に関する培養脳組織切片を用いた研究 ( Abstract_ 要旨 ) Author(s) 岡村, 敏行 Citation Kyoto University ( 京都大学 ) Issue Date URL http

「飢餓により誘導されるオートファジーに伴う“細胞内”アミロイドの増加を発見」【岡澤均 教授】

60 秒でわかるプレスリリース 2008 年 5 月 2 日 独立行政法人理化学研究所 椎間板ヘルニアの新たな原因遺伝子 THBS2 と MMP9 を発見 - 腰痛 坐骨神経痛の病因解明に向けての新たな一歩 - 骨 関節の疾患の中で最も発症頻度が高く 生涯罹患率が 80% にも達する 椎間板ヘルニア

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1. Caov-3 細胞株 A2780 細胞株においてシスプラチン単剤 シスプラチンとトポテカン併用添加での殺細胞効果を MTS assay を用い検討した 2. Caov-3 細胞株においてシスプラチンによって誘導される Akt の活性化に対し トポテカンが影響するか否かを調べるために シスプラチ


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かし この技術に必要となる遺伝子改変技術は ヒトの組織細胞ではこれまで実現できず ヒトがん組織の細胞系譜解析は困難でした 正常の大腸上皮の組織には幹細胞が存在し 自分自身と同じ幹細胞を永続的に産み出す ( 自己複製 ) とともに 寿命が短く自己複製できない分化した細胞を次々と産み出すことで組織構造を

再生医療の制度的な対応の検討について 薬事法等制度改正についてのとりまとめ平成 24 年 1 月 24 日厚生科学審議会医薬品制度改正部会 1 再生医療製品については 今後も 臓器機能の再生等を通じて 重篤で生命を脅かす疾患等の治療等に ますます重要な役割を果たすことが期待される 特に ips 細胞

別紙 自閉症の発症メカニズムを解明 - 治療への応用を期待 < 研究の背景と経緯 > 近年 自閉症や注意欠陥 多動性障害 学習障害等の精神疾患である 発達障害 が大きな社会問題となっています 自閉症は他人の気持ちが理解できない等といった社会的相互作用 ( コミュニケーション ) の障害や 決まった手

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を行った 2.iPS 細胞の由来の探索 3.MEF および TTF 以外の細胞からの ips 細胞誘導 4.Fbx15 以外の遺伝子発現を指標とした ips 細胞の樹立 ips 細胞はこれまでのところレトロウイルスを用いた場合しか樹立できていない また 4 因子を導入した線維芽細胞の中で ips 細

会場セッション演題番号時間司会 座長 審査員 第 1 会場 ( フォレストホール 1 2) 第 2 会場 ( 第 7 会議室 ) 第 3 会場 ( 第 5 6 会議室 ) 特別企画 I( 初期 ) W1-01~10 9:20-10 : 30 福島県立医科大学消化器内科学講座 大平弘正 東北医科薬科大

計画研究 年度 定量的一塩基多型解析技術の開発と医療への応用 田平 知子 1) 久木田 洋児 2) 堀内 孝彦 3) 1) 九州大学生体防御医学研究所 林 健志 1) 2) 大阪府立成人病センター研究所 研究の目的と進め方 3) 九州大学病院 研究期間の成果 ポストシークエンシン

糖鎖の新しい機能を発見:補体系をコントロールして健康な脳神経を維持する

化を明らかにすることにより 自閉症発症のリスクに関わるメカニズムを明らかにすることが期待されます 本研究成果は 本年 京都において開催される Neuro2013 において 6 月 22 日に発表されます (P ) お問い合わせ先 東北大学大学院医学系研究科 発生発達神経科学分野教授大隅典

報道発表資料 2002 年 10 月 10 日 独立行政法人理化学研究所 頭にだけ脳ができるように制御している遺伝子を世界で初めて発見 - 再生医療につながる重要な基礎研究成果として期待 - 理化学研究所 ( 小林俊一理事長 ) は プラナリアを用いて 全能性幹細胞 ( 万能細胞 ) が頭部以外で脳

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報道発表資料 2006 年 6 月 21 日 独立行政法人理化学研究所 アレルギー反応を制御する新たなメカニズムを発見 - 謎の免疫細胞 記憶型 T 細胞 がアレルギー反応に必須 - ポイント アレルギー発症の細胞を可視化する緑色蛍光マウスの開発により解明 分化 発生等で重要なノッチ分子への情報伝達

Taro-76長崎大学(H23)

1 受講するに当たって必要な実務経験等 2 受講者が受講に最低限有しておくべき資格 技能 知識等の内容及びその水準 メディカルスタッフとしての経験を有する者 またはメディカルスタッフとして就職を希望する者 大学卒業と同等以上の基礎学力と 専門分野に関連する地域及び国際社会の諸問題への関心 3 その他

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プレスリリース 報道関係者各位 2019 年 10 月 24 日慶應義塾大学医学部大日本住友製薬株式会社名古屋大学大学院医学系研究科 ips 細胞を用いた研究により 精神疾患に共通する病態を発見 - 双極性障害 統合失調症の病態解明 治療薬開発への応用に期待 - 慶應義塾大学医学部生理学教室の岡野栄

共同研究チーム 個人情報につき 削除しております 1

Transcription:

東京医科歯科大学 学部 研究科等の研究に関する現況分析結果 学部 研究科等の研究に関する現況分析結果 ( 概要 ) 研究 0-1 1. 医学部 研究 1-1 2. 歯学部 研究 2-1 3. 医歯学総合研究科 研究 3-1 4. 保健衛生学研究科 研究 4-1 5. 生体材料工学研究所 研究 5-1 6. 難治疾患研究所 研究 6-1

東京医科歯科大学

東京医科歯科大学 学部 研究科等の研究に関する現況分析結果 ( 概要 ) 学部 研究科等研究活動の状況研究成果の状況質の向上度 医学部 歯学部 期待される水準を上回る期待される水準を上回る高い質を維持している 期待される水準を上回る期待される水準を上回る高い質を維持している 医歯学総合研究科 期待される水準を上回る期待される水準を上回る 大きく改善 向上している 保健衛生学研究科期待される水準を上回る期待される水準にある質を維持している 生体材料工学研究所 期待される水準を上回る期待される水準を上回る 大きく改善 向上している 難治疾患研究所 期待される水準を上回る期待される水準を上回る高い質を維持している 注目すべき質の向上医学部 新規核酸の基盤分子技術である第 3の核酸医薬の ヘテロ2 本鎖核酸 の開発 における研究成果から 関連する9 件の特許を申請し 特許の一部は大手製薬企業にライセンシングされ 企業との共同研究を開始している さらに ヘテロ核酸技術の事業化を目的に 民間からの出資を受け設立された株式会社を大学発ベンチャーとして認定している 歯学部 第 2 期中期目標期間中 ( 平成 22 年度から平成 27 年度 ) に発表した英語原著論文は 1,697 件で そのうち 18.9% に当たる 320 件は国際共同研究成果であり インパクトファクター (IF) が 10 以上の国際的な学術誌への発表は 21 件で 英語原著論文の 1.2% を占めている また 英文総説 書籍等は 142 件となっている 医歯学総合研究科 新規核酸の基盤分子技術である第 3の核酸医薬の ヘテロ2 本鎖核酸 の開発 における研究成果から 関連する9 件の特許を申請し 特許の一部は大手製薬企業にライセンシングされ 企業との共同研究を開始している さらに ヘテロ核酸技術の事業化を目的に 民間からの出資を受け設立された株式会社を大学発ベンチャーとして認定している 研究 0-1

東京医科歯科大学 生体材料工学研究所 科学研究費助成事業の採択状況は 平成 21 年度の 26 件 ( 約 6,190 万円 ) から平成 27 年度の 41 件 ( 約 1 億 1,350 万円 ) へ増加している また 受託研究 寄附金 寄附講座の受入状況は 平成 21 年度の 17 件 ( 約 1,180 万円 ) から平成 27 年度の 19 件 ( 約 1 億 3,220 万円 ) へ増加している 英語原著論文について IF10 以上の学術誌へ 16 件を発表しており 年別の被引用数が当該分野で上位 1% の論文は2 件 上位 10% の論文は 35 件となっている また 優れた研究成果に対して 日本薬学会奨励賞 日本歯科理工学会学会賞等の 139 件の賞を受賞している 特許取得及びライセンス契約収入について 平成 21 年度と第 2 期中期目標期間の平均を比較すると 特許取得は4 件から 14 件へ ライセンス契約収入は 36 万円から 466 万円へ それぞれ増加している 難治疾患研究所 シナプス ニューロサーキットパソロジーの創成 等をはじめとした新学術領域 / 領域代表 歯と骨の分子疾患科学の国際教育研究拠点 のグローバル COE プログラム代表 生涯に亘って心身の健康を支える脳の分子基盤 環境要因 その失調の解明 等文部科学省委託事業 樹状細胞制御に基づく粘膜免疫疾患の克服 等の CREST 及び 新しく発見したオートファジー機構の包括的理解とその オートファジー病 への応用 等の基盤研究 (S) 等 大型の研究費を多数獲得している 研究 0-2

東京医科歯科大学医学部 医学部 Ⅰ 研究の水準 研究 1-2 Ⅱ 質の向上度 研究 1-5 研究 1-1

東京医科歯科大学医学部 Ⅰ 研究の水準 ( 分析項目ごとの水準及び判断理由 ) 分析項目 Ⅰ 研究活動の状況 判定 期待される水準を上回る 判断理由 観点 1-1 研究活動の状況 について 以下の点から 期待される水準を上回る と判断した 第 2 期中期目標期間 ( 平成 22 年度から平成 27 年度 ) における英語原著論文は平均 539.7 件 インパクトファクター (IF)10 以上の学術誌に掲載された論文は 平均 29.8 件となっている 科学研究費助成事業の採択状況は 平成 21 年度の 248 件 ( 約 9 億 400 万円 ) から平成 27 年度の 336 件 ( 約 9 億 4,000 万円 ) へ増加している 共同研究 受託研究の受入状況について 平成 21 年度と平成 27 年度を比較すると 共同研究は 54 件 ( 約 6,900 万円 ) から 129 件 ( 約 1 億 4,600 万円 ) へ 受託研究は 29 件 ( 約 7,170 万円 ) から 102 件 ( 約 1 億 9,100 万円 ) へそれぞれ増加している 特許取得数及びライセンス契約収入について 平成 21 年度と平成 27 年度を比較すると 特許取得数は4 件から 10 件へ ライセンス契約収入は約 1,550 万円から約 5,450 万円へそれぞれ増加している 学長裁量優秀若手研究者奨励賞 研究特別手当制度 研究支援員配備事業等の全学的な研究者支援のほか 学部独自の支援策として 医学研究奨励賞を設立し 平成 27 年度までに 14 名の若手研究者を表彰するなど 研究者の意欲向上と研究の活性化に取り組んでいる 以上の状況等及び医学部の目的 特徴を勘案の上 総合的に判定した 研究 1-2

東京医科歯科大学医学部 分析項目 Ⅱ 研究成果の状況 判定 期待される水準を上回る 判断理由 観点 2-1 研究成果の状況 について 以下の点から 期待される水準を上回る と判断した 学術面では 特に細胞生物学 免疫学 消化器内科学 小児科学 消化器外科学 整形外科学の細目において卓越した研究成果がある また 分野別世界大学ランキング ( 平成 22 年から平成 28 年 ) の医学分野において 3 年連続で国内 4 位を獲得しているほか 大手情報企業が平成 26 年 4 月に発表した 高被引用論文数による日本の研究機関ランキング において 免疫学 で国内 10 位を獲得している 卓越した業績として 細胞生物学の オートファジーの分子機構と抗腫瘍効果の解明 の研究 免疫学分野の 好塩基球の関与する新規アレルギー制御機構の解明 の研究 消化器内科学の 一個の幹細胞から 傷ついた大腸の再生に成功 の研究等 6 細目で6 件の業績がある そのうち 好塩基球の関与する新規アレルギー制御機構の解明 は 炎症を惹起する炎症性単球が アレルギー病巣において好塩基球の産生するインターロイキン4の作用を受けて M2 型マクロファージに変化し炎症を抑制することで アレルギーを終焉に向かわせることを明らかにし 研究成果のうち1 件は 大手情報企業のデータベースにおいて 平成 22 年の Immunology 分野の被引用数上位 10% となっている 社会 経済 文化面では 特にゲノム医科学の細目において卓越した研究成果がある また 医学部の研究成果を基に3 件の大学発ベンチャー企業が設立されており 研究成果の実用化や社会還元が行われている 卓越した研究業績として ゲノム医科学の 第 3の核酸医薬の ヘテロ2 本鎖核酸 の開発 があり 日本独自の新規核酸の基盤分子技術で 有効性 安全性が既存の核酸医薬を上回っている また 投与法も革新性を有しており ヘテロ核酸関係の特許を 平成 23 年から平成 27 年に9 件出願している また 民間からの出資を受け設立された株式会社を大学発ベンチャーとして認定し 技術の事業化に取り組んでいる 以上の状況等及び医学部の目的 特徴を勘案の上 総合的に判定した 研究 1-3

東京医科歯科大学医学部 なお 医学部の専任教員数は 224 名 提出された研究業績数は 50 件となっている 学術面では 提出された研究業績 49 件 ( 延べ 98 件 ) について判定した結果 SS は2 割 S は5 割となっている 社会 経済 文化面では 提出された研究業績 7 件 ( 延べ 14 件 ) について判定した結果 SS は1 割 S は7 割となっている ( 判定の延べ件数とは 1 件の研究業績に対して2 名の評価者が判定した結果の件数の総和 ) 研究 1-4

東京医科歯科大学医学部 Ⅱ 質の向上度 1. 質の向上度 判定 高い質を維持している 判断理由 分析項目 Ⅰ 研究活動の状況 における 質の向上の状況は以下のとおりである 第 2 期中期目標期間における英語原著論文は平均 539.7 件 IF10 以上の学術誌に掲載された論文は 平均 29.8 件となっている 科学研究費助成事業の採択状況は 平成 21 年度の 248 件 ( 約 9 億 400 万円 ) から平成 27 年度の 336 件 ( 約 9 億 4,000 万円 ) へ増加している 共同研究 受託研究の受入状況について 平成 21 年度と平成 27 年度を比較すると 共同研究は 54 件 ( 約 6,900 万円 ) から 129 件 ( 約 1 億 4,600 万円 ) へ 受託研究は 29 件 ( 約 7,170 万円 ) から 102 件 ( 約 1 億 9,100 万円 ) へそれぞれ増加している 特許取得数及びライセンス契約収入について 平成 21 年度と平成 27 年度を比較すると 特許取得数は4 件から 10 件へ ライセンス契約収入は約 1,550 万円から約 5,450 万円へそれぞれ増加している 分析項目 Ⅱ 研究成果の状況 における 質の向上の状況は以下のとおりである 新規核酸の基盤分子技術である第 3の核酸医薬の ヘテロ2 本鎖核酸 の開発 における研究成果から 関連する9 件の特許を申請し 特許の一部は大手製薬企業にライセンシングされ 企業との共同研究を開始している さらに ヘテロ核酸技術の事業化を目的に 民間からの出資を受け設立された株式会社を大学発ベンチャーとして認定している これらに加え 第 1 期中期目標期間の現況分析における研究水準の結果も勘案し 総合的に判定した 2. 注目すべき質の向上 新規核酸の基盤分子技術である第 3の核酸医薬の ヘテロ2 本鎖核酸 の開発 における研究成果から 関連する9 件の特許を申請し 特許の一部は大手製薬企業にライセンシングされ 企業との共同研究を開始している さらに ヘテロ核酸技術の事業化を目的に 民間からの出資を受け設立された株式会社を大学発ベンチャーとして認定している 研究 1-5

東京医科歯科大学医学部 研究 1-6

東京医科歯科大学歯学部 歯学部 Ⅰ 研究の水準 研究 2-2 Ⅱ 質の向上度 研究 2-4 研究 2-1

東京医科歯科大学歯学部 Ⅰ 研究の水準 ( 分析項目ごとの水準及び判断理由 ) 分析項目 Ⅰ 研究活動の状況 判定 期待される水準を上回る 判断理由 観点 1-1 研究活動の状況 について 以下の点から 期待される水準を上回る と判断した 第 2 期中期目標期間 ( 平成 22 年度から平成 27 年度 ) における論文発表数は 英語原著論文 1,697 件 英文総説 書籍等 142 件 和文原著論文 479 件 和文総説 書籍等 1,301 件となっている また 学会発表の総数は 6,956 件 そのうち国際学会 国際シンポジウムにおける発表は 1,723 件となっている 科学研究費助成事業について平成 21 年度と平成 27 年度を比較すると 採択状況は 235 件 ( 約 8 億 4,200 万円 ) から 322 件 ( 約 9 億円 ) へ 採択率は 52.9% から 58.3% へそれぞれ増加している また 文部科学省のグローバル COE プログラムや 科学技術振興機構の戦略的創造研究推進事業等の競争的外部資金の採択件数は 平成 21 年度の 84 件から平成 27 年度の 187 件へ増加している 学長裁量優秀若手研究者奨励賞 研究特別手当制度 研究支援員配備事業等の全学的な研究者支援のほか 学部独自の支援策として 歯学研究奨励賞を設立し 平成 27 年度までに5 名の若手研究者を表彰するなど 研究者の意欲向上と研究の活性化に取り組んでいる 平成 25 年度より講座と分野の中間組織として 複数の分野で構成する領域制を導入し 医学系の法医学分野と歯学系の法歯学分野で構成する 法医歯学領域 を設置している 以上の状況等及び歯学部の目的 特徴を勘案の上 総合的に判定した 分析項目 Ⅱ 研究成果の状況 判定 期待される水準を上回る 判断理由 観点 2-1 研究成果の状況 について 以下の点から 期待される水準を上回る と判断した 学術面では 特に機能系基礎歯科学 病態科学系歯学 歯科放射線学の細目において卓越した研究成果がある 卓越した研究業績として 機能系基礎歯科学の 骨形成の制御機構の研究 骨破壊の制御機構の研究 病態科学系歯学 歯科放射線学の 白血病における免疫チェックポイント阻害効果の研究 免疫チェックポイント 研究 2-2

東京医科歯科大学歯学部 分子の研究 がある そのうち 骨破壊の制御機構の研究 と 免疫チェックポイント分子の研究 は 論文の引用度も高く 高被引用文献に認定されており いずれも当該学術分野の上位 1% にランクされている 社会 経済 文化面では 特に外科学一般 機能系基礎歯科学の細目において特徴的な研究成果があり 国際特許の取得や製品化が実現している 特徴的な研究業績として 外科学一般の 再生医療に関する研究 機能系基礎歯科学の 中分子ペプチドの臨床応用に向けた研究 がある 以上の状況等及び歯学部の目的 特徴を勘案の上 総合的に判定した なお 歯学部の専任教員数は 167 名 提出された研究業績数は 35 件となっている 学術面では 提出された研究業績 35 件 ( 延べ 70 件 ) について判定した結果 SS は2 割 S は6 割となっている 社会 経済 文化面では 提出された研究業績 2 件 ( 延べ4 件 ) について判定した結果 S は8 割となっている ( 判定の延べ件数とは 1 件の研究業績に対して2 名の評価者が判定した結果の件数の総和 ) 研究 2-3

東京医科歯科大学歯学部 Ⅱ 質の向上度 1. 質の向上度 判定 高い質を維持している 判断理由 分析項目 Ⅰ 研究活動の状況 における 質の向上の状況は以下のとおりである 第 2 期中期目標期間に発表した英語原著論文は 1,697 件で そのうち 18.9% に当たる 320 件は国際共同研究成果の発表であり インパクトファクター (IF) が 10 以上の国際的な学術誌への発表は 21 件で 英語原著論文の 1.2% を占めている 平成 22 年度にチュラロンコーン大学 ( タイ ) 内に チュラロンコーン大学 東京医科歯科大学研究教育協力センター を設置し 共同研究や研究者交流を行っている 共同研究及び受託研究の受入状況について 平成 21 年度と平成 27 年度を比較すると 共同研究は 54 件 ( 約 6,740 万円 ) から 123 件 ( 約 1 億 4,500 万円 ) へ 受託研究は 28 件 ( 約 7,000 万円 ) から 101 件 ( 約 1 億 9,000 万円 ) へそれぞれ増加している 特許等の実績について 平成 21 年度と平成 27 年度を比較すると 特許取得は 4 件から 10 件へ ライセンス契約収入は約 1,540 万円から約 5,450 万円へそれぞれ増加している 分析項目 Ⅱ 研究成果の状況 における 質の向上の状況は以下のとおりである 機能系基礎歯科学の 骨破壊の制御機構の研究 において 新規の骨保護因子として骨形成系細胞が発現する Semaphorin3A 破骨細胞分化の脱抑制転写因子 Blimp1を同定し さらには 骨リモデリングのステージでは骨細胞が RANKL を強く発現し 骨代謝を積極的に担う細胞であることを明らかにしている これらの一連の成果により 新たな骨代謝ネットワークを提示し 病因や病態の理解及び治療法開発等 臨床へつながる可能性が高まっている 外科学一般の 再生医療に関する研究 では 細胞含有シートとその製造方法に関する研究から in vitro で細胞をパターニングして体内への移植を可能とした成果により 平成 23 年度に特許を取得し 細胞パターン培養基板の開発 販売へ至っている これは 再生医療に必要な細胞の供給方法を示したもので 外科学一般の病因や病態の理解及び治療法開発等 臨床へつながる可能性がある 研究 2-4

東京医科歯科大学歯学部 これらに加え 第 1 期中期目標期間の現況分析における研究水準の結果も勘案し 総合的に判定した 2. 注目すべき質の向上 第 2 期中期目標期間中に発表した英語原著論文は 1,697 件で そのうち 18.9% に当たる 320 件は国際共同研究成果であり IF が 10 以上の国際的な学術誌への発表は 21 件で 英語原著論文の 1.2% を占めている また 英文総説 書籍等は 142 件となっている 研究 2-5

東京医科歯科大学歯学部 研究 2-6

東京医科歯科大学医歯学総合研究科 医歯学総合研究科 Ⅰ 研究の水準 研究 3-2 Ⅱ 質の向上度 研究 3-5 研究 3-1

東京医科歯科大学医歯学総合研究科 Ⅰ 研究の水準 ( 分析項目ごとの水準及び判断理由 ) 分析項目 Ⅰ 研究活動の状況 判定 期待される水準を上回る 判断理由 観点 1-1 研究活動の状況 について 以下の点から 期待される水準を上回る と判断した 理化学研究所等の学外研究機関との連携大学院の推進 学際的生命科学東京コンソーシアムを形成するなど 他大学等との連携を強化している 第 2 期中期目標期間 ( 平成 22 年度から平成 27 年度 ) の英語学術論文数は平均 981.3 件 インパクトファクター (IF)10 以上の学術誌に掲載された論文は平均 47.3 件で全体の 4.8% となっており 論文データベースにおける年別の被引用数が上位 10% の論文は平均 100.8 件 (10.3%) 上位 1% の論文が平均 7.5 件 (0.8%) となっている また 第 2 期中期目標期間の国際学会発表件数は平均 983 件となっている 科学研究費助成事業の採択状況は 平成 21 年度の 230 件 ( 約 8 億 3,200 万円 ) から平成 27 年度の 301 件 ( 約 8 億 8,100 万円 ) へ増加している 共同研究 受託研究の受入状況について 平成 21 年度と平成 27 年度を比較すると 共同研究は 51 件 ( 約 6,740 万円 ) から 123 件 ( 約 1 億 4,500 万円 ) へ 受託研究は 28 件 ( 約 7,050 万円 ) から 101 件 ( 約 1 億 9,000 万円 ) へそれぞれ増加している 特許取得数及びライセンス契約収入について 平成 21 年度と平成 27 年度を比較すると 特許取得数は4 件から 10 件へ ライセンス契約収入は約 1,540 万円から約 5,450 万円へそれぞれ増加している 学長裁量優秀若手研究者奨励賞 研究特別手当制度 研究支援員配備事業等の全学的な研究者支援のほか 学部独自の支援策として 医学研究奨励賞を設立し 平成 27 年度までに 13 名の若手研究者を表彰するなど 研究者の意欲向上と研究の活性化に取り組んでいる 以上の状況等及び医歯学総合研究科の目的 特徴を勘案の上 総合的に判定した 研究 3-2

東京医科歯科大学医歯学総合研究科 分析項目 Ⅱ 研究成果の状況 判定 期待される水準を上回る 判断理由 観点 2-1 研究成果の状況 について 以下の点から 期待される水準を上回る と判断した 学術面では 特にゲノム医科学 細胞生物学 創薬化学 実験病理学 免疫学 消化器内科学 小児科学 消化器外科学 整形外科学 機能系基礎歯科学 病態科学系歯学 歯科放射線学の細目において卓越した研究成果がある また 分野別世界大学ランキング ( 平成 27 年から平成 28 年 ) の歯学分野で2 年連続国内 1 位 ( 世界第 6 位 ) となっており 医学分野でも3 年連続で国内 4 位となっている 卓越した研究業績として ゲノム医科学の スキルス胃がんのゲノム解析 の研究 細胞生物学分野の オートファジーの分子機構と抗腫瘍効果の解明 の研究 創薬化学の 核内受容体機能制御剤の開発研究 等 11 細目で 14 件の業績がある 中でも 滑膜幹細胞による関節軟骨 半月板再生治療法の開発 は 滑膜幹細胞投与により半月板修復が促進されること等を明らかにし 平成 26 年度日本軟骨代謝学会優秀演題賞 日本再生医療学会奨励賞及び日本整形外科学会優秀演題賞を受賞している 社会 経済 文化面では 特にゲノム医科学の細目において卓越した研究成果がある また 新たな核酸医薬となる DNA/RNA ヘテロ核酸 の基盤技術の確立 手術支援ロボットシステム及び内視鏡操作システムの評価実験 内視鏡手術用 3D ヘッドマウントディスプレイシステムの実用化等 産学連携研究で優れた成果をあげている 卓越した研究業績として ゲノム医科学の 第 3の核酸医薬の ヘテロ2 本鎖核酸 の開発 があり 日本独自の新規核酸の基盤分子技術で 有効性 安全性が既存の核酸医薬を上回っている また 投与法も革新性を有しており ヘテロ核酸関係の特許を 平成 23 年から平成 27 年に9 件出願している また 民間からの出資を受け設立された株式会社を大学発ベンチャーとして認定し 技術の事業化に取り組んでいる 以上の状況等及び医歯学総合研究科の目的 特徴を勘案の上 総合的に判定した 研究 3-3

東京医科歯科大学医歯学総合研究科 なお 医歯学総合研究科の専任教員数は 408 名 提出された研究業績数は 99 件となっている 学術面では 提出された研究業績 98 件 ( 延べ 196 件 ) について判定した結果 SS は2 割 S は6 割となっている 社会 経済 文化面では 提出された研究業績 28 件 ( 延べ 56 件 ) について判定した結果 SS は1 割未満 S は6 割となっている ( 判定の延べ件数とは 1 件の研究業績に対して2 名の評価者が判定した結果の件数の総和 ) 研究 3-4

東京医科歯科大学医歯学総合研究科 Ⅱ 質の向上度 1. 質の向上度 判定 大きく改善 向上している 判断理由 分析項目 Ⅰ 研究活動の状況 における 質の向上の状況は以下のとおりである 科学研究費助成事業の採択状況は 平成 21 年度の 230 件 ( 約 8 億 3,200 万円 ) から平成 27 年度の 301 件 ( 約 8 億 8,100 万円 ) へ増加している 共同研究 受託研究の受入状況について 平成 21 年度と平成 27 年度を比較すると 共同研究は 51 件 ( 約 6,740 万円 ) から 123 件 ( 約 1 億 4,520 万円 ) へ 受託研究は 28 件 ( 約 7,050 万円 ) から 101 件 ( 約 1 億 9,000 万円 ) へそれぞれ増加している 寄附講座受入状況は 平成 21 年度の 12 件 ( 約 4 億 1,130 万円 ) から平成 27 年度の 17 件 ( 約 5 億 2,300 万円 ) へ増加している 特許取得数及びライセンス契約収入について 平成 21 年度と平成 27 年度を比較すると 特許取得数は4 件から 10 件へ ライセンス契約収入は約 1,540 万円から約 5,450 万円へそれぞれ増加している 分析項目 Ⅱ 研究成果の状況 における 質の向上の状況は以下のとおりである ゲノム医科学 免疫学 機能系基礎歯科学で卓越した成果をあげている 平成 27 年 平成 28 年の分野別世界大学ランキングの歯学分野で国内 1 位 世界 6 位 医学分野で国内 4 位の評価を獲得している 新規核酸の基盤分子技術である第 3の核酸医薬の ヘテロ2 本鎖核酸 の開発 における研究成果から 関連する9 件の特許を申請し 特許の一部は大手製薬企業にライセンシングされ 企業との共同研究を開始している さらに ヘテロ核酸技術の事業化を目的に 民間からの出資を受け設立された株式会社を大学発ベンチャーとして認定している これらに加え 第 1 期中期目標期間の現況分析における研究水準の結果も勘案し 総合的に判定した 研究 3-5

東京医科歯科大学医歯学総合研究科 2. 注目すべき質の向上 新規核酸の基盤分子技術である第 3の核酸医薬の ヘテロ2 本鎖核酸 の開発 における研究成果から 関連する9 件の特許を申請し 特許の一部は大手製薬企業にライセンシングされ 企業との共同研究を開始している さらに ヘテロ核酸技術の事業化を目的に 民間からの出資を受け設立された株式会社を大学発ベンチャーとして認定している 研究 3-6

東京医科歯科大学保健衛生学研究科 保健衛生学研究科 Ⅰ 研究の水準 研究 4-2 Ⅱ 質の向上度 研究 4-4 研究 4-1

東京医科歯科大学保健衛生学研究科 Ⅰ 研究の水準 ( 分析項目ごとの水準及び判断理由 ) 分析項目 Ⅰ 研究活動の状況 判定 期待される水準を上回る 判断理由 観点 1-1 研究活動の状況 について 以下の点から 期待される水準を上回る と判断した 第 2 期中期目標期間 ( 平成 22 年度から平成 27 年度 ) における論文 学会発表状況は 英語原著論文 271 件のうち 20 件 (7.4%) は国際共同研究成果の発表となっており 学会の総発表数 1,436 件のうち 283 件 (19.7%) は国際学会及び国際シンポジウムにおける発表となっている 科学研究費助成事業の採択状況について 平成 21 年度と平成 27 年度を比較すると 採択件数は 17 件 (3,820 万円 ) から 32 件 (5,280 万円 ) へ 採択率は 47.2% から 61.5% へ それぞれ増加している また 日本学術振興会の最先端 次世代研究開発支援プログラム 看護卒後教育による mid-level provider 育成と医療提供イノベーション 等の大型の助成金を獲得している 特許取得件数について 平成 21 年度の0 件から第 2 期中期目標期間の年度平均 2 件程度へ増加している 以上の状況等及び保健衛生学研究科の目的 特徴を勘案の上 総合的に判定した 分析項目 Ⅱ 研究成果の状況 判定 期待される水準にある 判断理由 観点 2-1 研究成果の状況 について 以下の点から 期待される水準にある と判断した 学術面では 特に循環器内科学 地域看護学の細目において特徴的な研究成果がある また 日本再生医療学会 Young Investigator's Award 優秀賞 三重県立大学学長賞 日本炎症再生医学会奨励賞等の受賞があり 英語原著論文発表数 271 件のうち インパクトファクター (IF)10 以上の学術誌への発表数は4 件 (1.5%) 年別の被引用数が当該分野で上位 10% の論文は 16 件 (5.9%) となっている 特徴的な研究業績として 循環器内科学の 心臓突然死を生じる新たな原因遺伝子の発見 地域看護学の 家族介護者の健康課題に関する研究 がある 研究 4-2

東京医科歯科大学保健衛生学研究科 以上の状況等及び保健衛生学研究科の目的 特徴を勘案の上 総合的に判定した なお 保健衛生学研究科の専任教員数は 43 名となっている 学術面では 提出された研究業績 8 件 ( 延べ 16 件 ) について判定した結果 SS は1 割 S は5 割となっている ( 判定の延べ件数とは 1 件の研究業績に対して2 名の評価者が判定した結果の件数の総和 ) 研究 4-3

東京医科歯科大学保健衛生学研究科 Ⅱ 質の向上度 1. 質の向上度 判定 質を維持している 判断理由 分析項目 Ⅰ 研究活動の状況 における 質の向上の状況は以下のとおりである 科学研究費助成事業の採択状況について 平成 21 年度と平成 27 年度を比較すると 採択件数は 17 件 (3,820 万円 ) から 32 件 (5,280 万円 ) 採択率は 47.2% から 61.5% となっている 共同研究の受入件数は 平成 21 年度の3 件から第 2 期中期目標期間の平均 5 件となっている また 特許の取得件数は 平成 21 年度の0 件から第 2 期中期目標期間の平均 2 件となっている 国際学会の発表数について 平成 22 年度の 28 件から平成 27 年度の 61 件となっている 分析項目 Ⅱ 研究成果の状況 における 質の向上の状況は以下のとおりである 第 2 期中期目標期間の英語原著論文 271 件のうち IF10 以上の学術誌に発表した論文は4 件 (1.5%) 年別の被引用数が当該分野で上位 10% の論文は 16 件 (5.9%) となっており 日本再生医療学会 Young Investigator's Award 優秀賞 三重県立大学学長賞 日本炎症再生医学会奨励賞等を受賞している 循環器内科学の 心臓突然死を生じる新たな原因遺伝子の発見 地域看護学の 家族介護者の健康課題に関する研究 等の研究領域において 特徴的な研究成果を発表している これらに加え 第 1 期中期目標期間の現況分析における研究水準の結果も勘案し 総合的に判定した 研究 4-4

東京医科歯科大学生体材料工学研究所 生体材料工学研究所 Ⅰ 研究の水準 研究 5-2 Ⅱ 質の向上度 研究 5-4 研究 5-1

東京医科歯科大学生体材料工学研究所 Ⅰ 研究の水準 ( 分析項目ごとの水準及び判断理由 ) 分析項目 Ⅰ 研究活動の状況 判定 期待される水準を上回る 判断理由 観点 1-1 研究活動の状況 について 以下の点から 期待される水準を上回る と判断した 平成 24 年度に疾患生命科学研究部の廃止と医歯学総合研究科生命理工学専攻の設置による 先進研究と実用化研究に対応した改組を行い 4 研究部門の体制とし 平成 27 年度には 東京工業大学 広島大学及び静岡大学の各研究所とともに 生体医歯工学共同研究拠点 に認定され 研究体制を強化している 科学研究費助成事業の採択状況は 平成 21 年度の 26 件 ( 約 6,190 万円 ) から平成 27 年度の 41 件 ( 約 1 億 1,350 万円 ) へ増加している また 受託研究 寄附金 寄附講座の受入状況は 平成 21 年度の 17 件 ( 約 1,180 万円 ) から平成 27 年度の 19 件 ( 約 1 億 3,220 万円 ) へ増加している 第 2 期中期目標期間 ( 平成 22 年度から平成 27 年度 ) の英語原著論文数は 553 件となっており 学会発表数は 2,715 件となっている また インパクトファクター (IF)10 以上の学術誌への発表数は 16 件となっており 年別の被引用数が当該分野で上位 10% の論文は 35 件 (6.3%) 上位 1% の論文は2 件 (0.4%) となっている た 以上の状況等及び生体材料工学研究所の目的 特徴を勘案の上 総合的に判定し 分析項目 Ⅱ 研究成果の状況 判定 期待される水準を上回る 判断理由 観点 2-1 研究成果の状況 について 以下の点から 期待される水準を上回る と判断した 学術面では 特に創薬化学の細目において卓越した研究成果がある また 日本薬学会奨励賞 日本歯科理工学会学会賞等の 139 件の賞を受賞している 卓越した研究業績として 創薬化学の 核内受容体機能制御剤の開発研究 があり 遺伝子転写制御による医薬展開を目指して様々な核内受容体の特異的機能制御剤を開発し 平成 22 年度から平成 26 年度に 21 件の論文が IF10 以上の学術誌等に掲載されている 社会 経済 文化面では 特に生体医工学 生体材料学の細目において特徴 研究 5-2

東京医科歯科大学生体材料工学研究所 的な研究成果がある また 特許取得数は 平成 21 年度の4 件から第 2 期中期目標期間の平均 14 件へ増加している 特徴的な研究業績として 生体医工学 生体材料学の 薬物代謝酵素を利用した生化学式ガスセンサ があり バイオシステムエンジニアリングの先端医療への応用研究等で製品化している た 以上の状況等及び生体材料工学研究所の目的 特徴を勘案の上 総合的に判定し なお 生体材料工学研究所の専任教員数は 38 名 提出された研究業績数は9 件となっている 学術面では 提出された研究業績 9 件 ( 延べ 18 件 ) について判定した結果 SS は1 割 S は7 割となっている 社会 経済 文化面では 提出された研究業績 9 件 ( 延べ 18 件 ) について判定した結果 S は5 割となっている ( 判定の延べ件数とは 1 件の研究業績に対して2 名の評価者が判定した結果の件数の総和 ) 研究 5-3

東京医科歯科大学生体材料工学研究所 Ⅱ 質の向上度 1. 質の向上度 判定 大きく改善 向上している 判断理由 分析項目 Ⅰ 研究活動の状況 における 質の向上の状況は以下のとおりである 科学研究費助成事業の採択状況は 平成 21 年度の 26 件 ( 約 6,190 万円 ) から平成 27 年度の 41 件 ( 約 1 億 1,350 万円 ) へ増加している また 受託研究 寄附金 寄附講座の受入状況は 平成 21 年度の 17 件 ( 約 1,180 万円 ) から平成 27 年度の 19 件 ( 約 1 億 3,220 万円 ) へ増加している 第 2 期中期目標期間の英語原著論文数は 553 件 学会発表数は 2,715 件となっている 平成 27 年度には 東京工業大学 広島大学及び静岡大学の各研究所とともに 生体医歯工学共同研究拠点 に認定され 研究体制を強化している 分析項目 Ⅱ 研究成果の状況 における 質の向上の状況は以下のとおりである 英語原著論文について IF10 以上の学術誌へ 16 件を発表しており 年別の被引用数が当該分野で上位 1% の論文は2 件 上位 10% の論文は 35 件となっている また 優れた研究成果に対して 日本薬学会奨励賞 日本歯科理工学会学会賞等の 139 件の賞を受賞している 特許取得及びライセンス契約収入について 平成 21 年度と第 2 期中期目標期間の平均を比較すると 特許取得は4 件から 14 件へ ライセンス契約収入は 36 万円から 466 万円へ それぞれ増加している これらに加え 第 1 期中期目標期間の現況分析における研究水準の結果も勘案し 総合的に判定した 2. 注目すべき質の向上 科学研究費助成事業の採択状況は 平成 21 年度の 26 件 ( 約 6,190 万円 ) から平成 27 年度の 41 件 ( 約 1 億 1,350 万円 ) へ増加している また 受託研究 寄附金 寄附講座の受入状況は 平成 21 年度の 17 件 ( 約 1,180 万円 ) から平成 27 年度の 19 件 ( 約 1 億 3,220 万円 ) へ増加している 英語原著論文について IF10 以上の学術誌へ 16 件を発表しており 年別の被引用数が当該分野で上位 1% の論文は2 件 上位 10% の論文は 35 件となっている また 優れた研究成果に対して 日本薬学会奨励賞 日本歯科理工学会学会賞等の 139 件の賞を受賞している 研究 5-4

東京医科歯科大学生体材料工学研究所 特許取得及びライセンス契約収入について 平成 21 年度と第 2 期中期目標期 間の平均を比較すると 特許取得は 4 件から 14 件へ ライセンス契約収入は 36 万円から 466 万円へ それぞれ増加している 研究 5-5

東京医科歯科大学生体材料工学研究所 研究 5-6

東京医科歯科大学難治疾患研究所 難治疾患研究所 Ⅰ 研究の水準 研究 6-2 Ⅱ 質の向上度 研究 6-4 研究 6-1

東京医科歯科大学難治疾患研究所 Ⅰ 研究の水準 ( 分析項目ごとの水準及び判断理由 ) 分析項目 Ⅰ 研究活動の状況 判定 期待される水準を上回る 判断理由 観点 1-1 研究活動の状況 について 以下の点から 期待される水準にある と判断した 第 2 期中期目標期間 ( 平成 22 年度から平成 27 年度 ) における 英語原著論文は平均 119.3 件 インパクトファクター (IF)10 以上の学術誌に掲載された論文は平均 12 件で 論文データベースにおける年別の被引用数が上位 10% の論文は 平均 20.3 件 (17.0%) となっている また 第 2 期中期目標期間の国際学会発表件数は平均 82.3 件となっている 科学研究費助成事業の採択状況は 平成 21 年度の 71 件 ( 約 3 億 8,600 万円 ) から平成 27 年度の 87 件 ( 約 4 億 7,000 万円 ) となっている また シナプス ニューロサーキットパソロジーの創成 等をはじめとした新学術領域 / 領域代表 5 件 歯と骨の分子疾患科学の国際教育研究拠点 のグローバル COE プログラム1 件 生涯に亘って心身の健康を支える脳の分子基盤 環境要因 その失調の解明 等 文部科学省委託事業 4 件 樹状細胞制御に基づく粘膜免疫疾患の克服 等の CREST2 件及び 新しく発見したオートファジー機構の包括的理解とその オートファジー病 への応用 等の基盤研究 (S)3 件等に採択されている 共同研究 受託研究の受入状況について 平成 21 年度と平成 27 年度を比較すると 共同研究は 23 件 (3,830 万円 ) から 26 件 (3,680 万円 ) 受託研究は3 件 (120 万円 ) から 16 件 (8,630 万円 ) となっている 観点 1-2 共同利用 共同研究の実施状況 について 以下の点から 期待される水準を上回る と判断した 第 2 期中期目標期間に平均 467 名の研究者を受け入れており 平成 22 年度の 100 名から平成 27 年度の 512 名へ増加している また 平成 26 年度からは国外の研究者を受け入れ 10 件の国際共同研究を実施している 平成 27 年度実施の文部科学省の共同利用 共同研究拠点の期末評価結果では がん及び難治性希尐疾患のデータベースや大規模な創薬基盤データベースを整備し 共同利用 共同研究の支援の質の向上に取り組んできた点等が評価され A 評価となっている 統合的臨床オミックスデータベース MCG CNV データベース CGH データベース を作成し ウェブサイトを通じて一般公開している 研究 6-2

東京医科歯科大学難治疾患研究所 疾患モデル動物や細胞機能可視化マウスを作製し 多くの所外研究者に提供 するとともに 平成 27 年度から遺伝子名による発注で安価に遺伝子改変マウス を提供できる研究支援を開始するなど 先端的研究支援の充実を図っている 以上の状況等及び難治疾患研究所の目的 特徴を勘案の上 総合的に判定した 分析項目 Ⅱ 研究成果の状況 判定 期待される水準を上回る 判断理由 観点 2-1 研究成果の状況 について 以下の点から 期待される水準を上回る と判断した 学術面では 特にゲノム医科学 実験病理学 免疫学の細目において卓越した研究成果がある 卓越した研究業績として ゲノム医科学の スキルス胃がんのゲノム解析 の研究 実験病理学の 幹細胞と老化に関する研究 免疫学の 樹状細胞の分化 機能研究 がある 中でも スキルス胃がんのゲノム解析 の研究は スキルス胃がんのがんゲノムの概要を明らかにし 研究成果は論文データベースの平成 26 年 Genetics 分野の被引用数上位 10% にランクインしている 社会 経済 文化面では 特に神経解剖学 神経病理学 腫瘍治療学 人類遺伝学の細目において特徴的な研究成果がある 特徴的な研究業績として 神経解剖学 神経病理学の 神経変性疾患および発達障害性脳疾患の病態解明と治療開発 腫瘍治療学の がんの進展 転移に関わる新規メカニズム解明 の研究 人類遺伝学の 疾患の感受性遺伝子多型並びに治療薬不応性遺伝子多型の同定に関する研究 がある 以上の状況等及び難治疾患研究所の目的 特徴を勘案の上 総合的に判定した なお 難治疾患研究所の専任教員数は 65 名 提出された研究業績数は 15 件となっている 学術面では 提出された研究業績 15 件 ( 延べ 30 件 ) について判定した結果 SS は4 割 S は6 割となっている 社会 経済 文化面では 提出された研究業績 15 件 ( 延べ 30 件 ) について判定した結果 S は7 割となっている ( 判定の延べ件数とは 1 件の研究業績に対して2 名の評価者が判定した結果の件数の総和 ) 研究 6-3

東京医科歯科大学難治疾患研究所 Ⅱ 質の向上度 1. 質の向上度 判定 高い質を維持している 判断理由 分析項目 Ⅰ 研究活動の状況 における 質の向上の状況は以下のとおりである 科学研究費助成事業の採択状況は 平成 21 年度の 71 件 ( 約 3 億 8,600 万円 ) から平成 27 年度の 87 件 ( 約 4 億 7,000 万円 ) へ増加している シナプス ニューロサーキットパソロジーの創成 等をはじめとした新学術領域 / 領域代表 歯と骨の分子疾患科学の国際教育研究拠点 のグローバル COE プログラム代表 生涯に亘って心身の健康を支える脳の分子基盤 環境要因 その失調の解明 等文部科学省委託事業 樹状細胞制御に基づく粘膜免疫疾患の克服 等の CREST 及び 新しく発見したオートファジー機構の包括的理解とその オートファジー病 への応用 等の基盤研究 (S) 等 大型の研究費を多数獲得しており 科学研究費助成事業を含めた競争的外部資金の採択状況は 平成 21 年度の 10 億 4,200 万円から第 2 期中期目標期間の平均 11 億 1,400 万円へ増加している 共同研究 受託研究の受入状況について 平成 21 年度と平成 27 年度を比較すると 共同研究は 23 件 (3,830 万円 ) から 26 件 (3,680 万円 ) 受託研究は3 件 (120 万円 ) から 16 件 (8,630 万円 ) となっている 特許取得件数は 第 1 期中期目標期間の合計と第 2 期中期目標期間の合計を比較すると 第 1 期中期目標期間は6 件 第 2 期中期目標期間は 38 件となっている 分析項目 Ⅱ 研究成果の状況 における 質の向上の状況は以下のとおりである IF10 以上の学術誌に掲載された論文は 第 1 期中期目標期間 第 2 期中期目標期間のいずれも平均 12.0 件となっている ゲノム医科学の スキルス胃がんのゲノム解析 の研究 実験病理学の 幹細胞と老化に関する研究 免疫学の 樹状細胞の分化 機能研究 について 研究論文はいずれもトップジャーナル等に掲載されるとともに メディアで報道されている 平成 23 年に日本神経学会楢林賞 平成 24 年に日本学術振興会賞 平成 25 年に日本糖尿病 肥満動物学会研究賞 平成 27 年にシャネル-CE.R.I.E.S. リサーチアワードを受賞している 研究 6-4

東京医科歯科大学難治疾患研究所 これらに加え 第 1 期中期目標期間の現況分析における研究水準の結果も勘案し 総合的に判定した 2. 注目すべき質の向上 シナプス ニューロサーキットパソロジーの創成 等をはじめとした新学術領域 / 領域代表 歯と骨の分子疾患科学の国際教育研究拠点 のグローバル COE プログラム代表 生涯に亘って心身の健康を支える脳の分子基盤 環境要因 その失調の解明 等文部科学省委託事業 樹状細胞制御に基づく粘膜免疫疾患の克服 等の CREST 及び 新しく発見したオートファジー機構の包括的理解とその オートファジー病 への応用 等の基盤研究 (S) 等 大型の研究費を多数獲得している 研究 6-5

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