分子間相互作用定量 QCM 装置 AFFINIX シリーズの紹介 1
はじめに AFFINIX シリーズはセンサー表面の質量変化を測定する装置です 検出質量感度は30 pg~ 溶液中での測定が可能測定物質に標識 ( 目印 ) がいらないリアルタイム測定 2
AFFINIX シリーズの原理 測定原理 : QCM(Quartz-Crystal Microbalance: 水晶発振子マイクロバランス ) 法 圧電材料の一つである水晶は 圧力をかけると電荷を発生させ ( 圧電効果 ) 電圧を印加すると変形する ( 逆圧電効果 ) 性質をもつ この逆圧電効果を利用し 水晶を極薄い板状に切り出した切片の両側に金電極を形成した水晶振動子を発振回路に接続すると 一定の周波数で非常に正確に振動させることができる この現象を共振といい その周波数は共振周波数 (Fs) と呼ばれる 金電極上に物質が吸着するとその質量に応じて吸着物質の厚み分だけずり振動の波長や周期が長くなる ( 増加 ) ので 共振周波数 (Fs) が減少する この現象を利用して微量天秤として利用することができる 3
QCM 法による吸着量測定 水晶発振子表面に物質が吸着した時の周波数変化が 1 秒 1 点でリアルタイム計測できる 周波数の変化量と吸着物質の質量の関係は Sauerbrey の式で表される AFFINIX シリーズの場合 F 減少 吸着量増加 ΔFs 2Nf Q 2 0 Q Δm A ΔFs : 水晶振動子の振動数変化量 (Hz) f 0 : 基本周波数 (Hz) N : 倍音数 A : 水晶板に取り付けた金属薄膜電極の面積 q (=2.947x10 13 gm -1 s -2 ) : 水晶の弾性率 ρ q (=2.648 g cm -3 ) : 水晶の密度 Δm: 電極単位面積当たりに付着した物質の量 1 Hz の振動数変化 = 0.62ngcm -2 (30 pg) の質量変化 表面でのナノグラムレベルの吸着量をモニタリング可能 4
AFFINIX で測定するには センサー上に何をつけるか?(A) タンパク質 プラスティック ナノチューブなど 結合を見たいものは何か?(B) タンパク質 DNA 微粒子など 測定する溶液は何か?(C) 水 緩衝液など (A) (B) (C) 5
測定手順 Sample A Sensor 感応部 センサーへ Sample A を固定化 コーティングする カップに溶液を入れ 周波数が安定化するまで待つ Sample B 秤の目盛りをゼロ点補正し Sample B を入れる 表面の重量増減を測定 分子間相互作用の測定 6
分子間相互作用解析のステージ 7
QCM 法による分子間相互作用解析 吸着量の濃度依存性の測定から分子間相互作用における平衡定数 (K d,k a ) 速度定数 ( k on, k off ) の算出ができる B k on k off A k off k on = K d K d, K a ; 相互作用の親和性の強さ k on, k off ; 相互作用の速度 A -DF max DF/ Hz -½DF max 吸着量 F K d 0 F max 0 8 Time / sec. 4 0 0 K d 8
AFFINIX QN 材料分野の計測に真価を発揮するベーシックタイプ 1ch 機で小型 軽量 安価 増設で 4 台までの一括測定 3 万円 / 4 個入 センサーチップ (QN 用 ) 9
AFFINIX QNμ 水溶液系測定のベーシックタイプ 1ch 機で小型 軽量 安価 増設で 4 台まで一括測定 4.8 万円 / 4 個入 センサーセル (QNμ 用 ) 10
AFFINIX Q8 8 センサー同時 低容量測定を実現 実験効率向上 ランニングコスト低減 4.8 万円 / 8 個入 センサー 01 (Q8 用 ) 11
AFFINIX シリーズ 機種名 AFFINIX QN AFFINIX QN μ AFFINIX Q8 機能限定モデル AFFINIX Q8 標準モデル 測定原理水晶発振方式水晶発振方式水晶発振方式水晶発振方式 基本周波数 27 MHz 27 MHz 27 MHz 27 MHz 同時測定数 1~4 1~4 8 8 測定容量 5~11 ml 400~550 μl 80~120 μl 80~120 μl 撹拌 300~1,000 rpm 可変 300~1,000 rpm 可変 3,000 rpm 固定 100~3,000 rpm 可変 設定温度範囲 0.1 ~ 50 C 10 ~ 50 C 25 C 固定 10 ~ 40 C 温度変更プログラム 不可不可不可不可 Data output Fs Fs Fs Fs 標準価格 3,800,000~ 3,800,000~ 5,500,000 7,000,000 12
消費サンプル量の比較 同じ濃度で測定を行う場合のサンプル消費量の比較 AFFINIX Q8 : AFFINIX QN = 1 :100 AFFINIX Q8 カップ溶液量 :80 μl サンプル AFFINIX QN カップ溶液量 :8000 μl 13
AFFINIX の利用方法 標的分子のスクリーニング用途 表面に対する吸着性の評価 タンパク質や血液成分 開発中の薬候補 標的タンパク質 結合する! 結合しない! よく結合する優秀な薬剤! ガラス表面ステンレス表面特殊コート表面 医療用具注射器など 注射針 ステントメスなど シリンジ 人工血管 カテーテル 透析用材料血液体外循環システムなど 自分たちの開発した薬剤 ( 主に抗体 ) がどれだけ標的物質に結合するかが数値で測定できる 凝集タンパク阻害剤の評価 様々な医療機器の表面に対するタンパク質や血液成分の吸着量などが評価できる 生体適合性の評価ができる 洗浄剤の評価 付着させた汚れ 自己凝集タンパク 凝集阻害剤 凝集する! 凝集しない! 阻害効果あり! 洗剤 A 洗剤 B 洗浄力大! 洗浄力小! 自己凝集タンパク質の凝集阻害効果をリアルタイムに測定できる 付着させた汚れの除去率により洗浄効果を評価できる 14
アプリケーション ( 材料系 ) 15
台所用洗剤の洗浄力評価 応用 洗剤の最適使用量 最少使用料の検討 (A) センサー : タンパク汚れ (B) 添加サンプル : 台所用洗剤 (C) 測定溶液 : 水道水 16
アプリケーション ( バイオ系 ) 17
アプリケーション ( バイオ系 ) 18
β- アミロイドタンパク質の自己凝集 応用 狂牛病 アルツハイマー病等の凝集塊形成病メカニズムの短時間解析 薬物や抗体の凝集阻害剤効果の評価や作用機構の解明 (A) センサー :β- アミロイド (B) 添加サンプル : β- アミロイド (C) 測定溶液 :PBS バッファー 19
AFFINIX QN Pro 発振回路に接続して安定に振動している共振周波数を測定する方法 ( 発振法 ) とは違い AFFINIXQN Pro の場合はアドミッタンス解析法 (QCM based on Admittance method:qcm-a) により計測を行う アドミッタンス解析法 (QCM-A) とは 回路やデバイスの通過及び反射電力を測るネットワークアナライザやインピーダンスアナライザ等を用いる測定方法である 水晶振動子に高周波を入力し 水晶振動子の共振周波数近傍を掃引 ( sweep) することで電気的特性 ( インピーダンスや位相等 ) が測定できる 取得したインピーダンスからアドミッタンスを求め解析をおこなうことで 共振周波数以外にも様々なパラメーターが取得可能となる 水晶振動子のコンダクタンスは共振周波数で最大値を示す 20
AFFINIX QNPro 吸着物の粘弾性解析 膜厚算出などの物性評価も可能 アドミッタンス解析法 昇降温度自動プログラム 5.5 万円 / 4 個入 QN Pro 用センサーセル 21
AFFINIX シリーズ 機種名 AFFINIX QN AFFINIX QN μ AFFINIX Q8 機能限定モデル AFFINIX Q8 標準モデル AFFINIX QN Pro 測定原理水晶発振方式水晶発振方式水晶発振方式水晶発振方式水晶発振方式 ( アドミッタンス解析 ) 基本周波数 27 MHz 27 MHz 27 MHz 27 MHz 27/81 MHz 同時測定数 1~4 1~4 8 8 1 測定容量 5~11 ml 400~550 μl 80~120 μl 80~120 μl 400~550 μl 撹拌 300~1,000 rpm 可変 300~1,000 rpm 可変 3,000 rpm 固定 100~3,000 rpm 可変 300~1,000 rpm 可変 設定温度範囲 0.1 ~ 50 C 10 ~ 50 C 25 C 固定 10 ~ 40 C 10 ~ 60 C 温度変更プログラム 不可不可不可不可 可 0.1,0.2 /min Data output Fs Fs Fs Fs Fs, F2, Fw, Q, D, R, (C0, C1, L1) 標準価格 3,800,000~ 3,800,000~ 5,500,000 7,000,000 9,000,000 22
QNPro で得られるパラメーター Fs Fw F2( 周波数 ) を計測 解析 最大 7 個の物理量の定量が可能 名称単位概要 G 貯蔵弾性率 単位 :MPa G 損失弾性率 単位 :MPa tanδ 損失係数 単位 :- μ 弾性率 単位 :MPa η 粘性率 単位 :mpas G ( シ ーフ ライム ) は 物体の歪みのエネルギーが応力として内部に蓄えられる成分で 粘弾性体の弾性成分を表すパラメーターの一つになります G ( シ ータ フ ルフ ライム ) は 与えられるエネルギーが熱など他のエネルギーに変換されて損失してしまう成分で粘弾性の粘性成分を表すパラメーターになります G /G で求められます値が0の時は固体 ( 粘性成分がセ ロ ) 値が の時は溶液( 弾性成分がセ ロ ) になり 粘弾性体はその中間の値を示します 変形のしにくさを表す物理量です 剛性率とも呼ばれます Pro の測定では粘弾性体の弾性成分を表すパラメーターの一つになります 物質に力を加えた時に変形が起こり その力を取り除いても元には戻らない性質を表す物理量です 主には液体などが相当しますが 粘弾性薄膜解析では付着物の粘性成分を表します m 質量単位 :μg/cm 2 付着物の質量を算出しますが 付着物内部に水を含む場合はその水も含めた質量になります h 膜厚単位 nm 算出した質量と付着物の密度 ( 入力必須 ) から膜厚を計算します 23
AFFINIX QN Pro の利用方法 Pro で測定できるものとは? 硬い柔らかい Proでは 吸着物の量と吸着した物体の柔らかさがわかる 微量 (10μL) 粘弾性測定 タンパクの構造変化 プレフィルドシリンジ バイオ医薬品をプレフィルドシリンジ化するためにタンパク製剤を高濃度に充填する必要がある 高濃度状態のタンパク凝集の評価の一つとして粘弾性特性評価が有効 ATP 吸着タンパクの構造変化に伴う膜厚変化及びその構造体の硬さがわかる 一般の粘弾性測定では必要サンプル量が多すぎる Pro では 10μL 測定で粘性と粘弾性を測定可能 生体内と同じ水中におけるタンパクの機能解析に有効 24
AFFINIX QN Pro の利用方法 ゲルの粘弾性測定 グリスの劣化評価 TEMED グリス ( 新 ) アクリルアミド溶液ゲルグリス ( 劣化 ) 溶液からゲル状態への変化をリアルタイムで観測できる 自動昇降温プログラムにより温度依存性のゲルの粘弾性も解析できる グリスの劣化を粘弾性の差により評価可能 グリスの劣化や 半固体材料比較に有効 10μl 程度の少量での評価が可能なため 回収した不良解析なども可能 25
アプリケーション (QN Pro) 1. 液体の粘度測定 2. 試料粘性に影響されない相互作用解析 3. 温度変化による物性変化のモニタリング 4. ゲルの粘弾性測定 5. 粘弾性物質の粘弾性変化 6. 高濃度タンパク質溶液の粘弾性評価 7. 分子間相互作用時の物性評価 8. リポソームの吸着と破砕 9. ゴムの硬化測定 10. 薄膜の構造変化測定 26
AFFINIX シリーズセレクションガイド AFFINIX Q8 AFFINIX QN Pro AFFINIX QN μ AFFNIX QN 手軽な相互作用解析装置を導入したい 結合定数 速度定数を測定したい サンプルの消費量を抑えたい 測定したいサンプルの数が多い 測定溶液に有機溶剤を混在させたい 有機溶剤を使用して固定化を行いたい ** * * 吸着物の粘弾性を定量したい - - - 溶液の粘性を定量したい - - - * 水晶分離型センサーをご利用ください ** 測定カップを取り外してご利用ください : 特にお勧めです : お勧めです : あまり得意ではありません - : 測定できません 27
ユーザー使用例 User s Voice 28
ユーザー使用例 29
ユーザー使用例 30