1. 米国の規制体系における SSC 分類に関連する主要な規則類 設計 / 建設段階 運転管理段階 10CFR50.2( 定義 ) 規則 (10CFR50) 10CFR50 App.A GDC ( 一般設計規則 ) 10CFR50.65 ( 保守規則 ) 10CFR50.55a ( 規格標準規則 )

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重分小委第 1-3-2 号 米国における構築物 系統及び機器分類の考え方とリスク情報活用 2008 年 6 月 25 日 原子力安全委員会事務局 本資料の構成 1. 米国の規制体系におけるSSC 分類に関連する主要な規則類 2. 米国の規制体系におけるSSC 分類の考え方 3. リスク情報を活用したSSC 分類 4. 運転管理段階におけるリスク情報の活用 5. パイロットプログラムの状況 6. 実施にあたっての留意事項 7. まとめ 参考 1 R.G.1.26 の品質グループ分類参考 2 NEI 00-04 の SSC 重要度評価フロー参考 3 Surry プラントのパイロットプログラムの中止理由参考 4 定量的な判断基準 SSC:Structures,Systems and Components( 構築物 系統及び機器 ) 1

1. 米国の規制体系における SSC 分類に関連する主要な規則類 設計 / 建設段階 運転管理段階 10CFR50.2( 定義 ) 規則 (10CFR50) 10CFR50 App.A GDC ( 一般設計規則 ) 10CFR50.65 ( 保守規則 ) 10CFR50.55a ( 規格標準規則 ) 10CFR50.69 (RI-SSC 分類規則 ) 指針等 (RG/SRP) SRP 3.2.2 ( 系統の品質ク ルーフ 分類 ) R.G.1.26 ( 機器の品質ク ルーフ 分類 ) R.G.1.160 (NPP 保守の有効性監視 ) R.G.1.147 (ISI) R.G.1.178 (RI-ISI) R.G.1.201 (SSC 安全重要度分類 ) 民間規格等 ASME Sec.Ⅲ (B&PV 設計建設規格 ) NUMARC 93-01 ( 保守のカ イト ライン ) ASME Sec.Ⅺ (B&PV 維持規格 ) WCAP-14572(WOG 手法 ) TR-112657(EPRI 手法 ) (RI-ISI のトヒ カルレホ ート ) NEI 00-94 (10CFR50.69 カ イト ライン ) 2 2. 米国の規制体系における SSC 分類の考え方 (1) 概要 米国の規制体系では 各段階 各規定ごとに安全上重要な SSC を定義 定義 安全関連 SSC と非安全関連 SSC の 2 区分の分類 (10CFR50.2 で定義 ) 原子力発電所の各段階 ( 基本設計 詳細設計 建設 運転保守 ) に共通して適用 安全関連 SSC: 規制要件の対象 非安全関連 SSC: 規制要件ごとに対象 SSCが規定 全要件に対して統一的に適用される基準無し 安全関連 SSC 原子炉冷却材圧力バウンダリの健全性保持のためのSSC 原子炉を停止し安全な状態を保つ機能を有するSSC オフサイト被ばくに至る事故影響防止あるいは緩和等の機能を有するSSC 3

2. 米国の規制体系における SSC 分類の考え方 (2) 設計段階 (1) 一般設計規則における要求事項と判断基準 一般設計規則 (General Design Criteria;10CFR50 Appendix A) GDCクライテリア1における要求事項 安全上重要なSSCは 果すべき安全機能の重要度に応じた品質基準に従い 設計 製造 据付並びに試験を実施しなければならない 標準設計審査指針 (Standard Review Plan 3.2.2 SRP3.2.2) で GDC クライテリア 1 における 安全上重要 な系統とその果すべき 安全機能の重要度 に対する NRC の考え方が提示 ( 対象は Fluid System) GDC クライテリア 1 の要求に適合する受容可能な SSC 分類方法 ( 安全機能の重要度の分類 ) は SRP3.2.2 で Regulatory Guide 1.26(R.G.1.26) の品質グループ分類 (ASME B&PV Sec.Ⅲ のクラス分類 ) を指定 現時点では 設計段階の SSC 分類におけるリスク情報活用は利用可能な段階にないと判断 4 2. 米国の規制体系における SSC 分類の考え方 (4) 設計段階 (2) R.G.1.26 の概要 R.G.1.26の品質グループ分類の概要 Fluid Systemの圧力保持に関連するSSCを対象にした分類 安全上重要なSSCをA~Dの4グループに分類 ( 各グループの内容は参考 1を参照 ) ASME B&PV Sec.Ⅲのクラス分類もR.G.1.26に準拠 原則として 品質グループの判断基準は 系統 構造物 の分類だけでなく 機器 にもそのまま適用 (SRP 3.2.2) R.G.1.26の分類基準は 当該系だけでなく関連系での機器クラスの設定基準も含む 例えば 品質グループCの分類基準に関連する記述有り 一次冷却材ポンプ ディーゼル発電機 制御室などの安全上重要な機器や系統がその機能を果すのに必要な冷却水系統 封水系統あるいはそれ等の系統の一部 グループBのポンプの運転に必要な冷却系統や機器はグループCに分類 SSC 重要度に関する ASME Sec.Ⅲ( 設計規格 ) の考え方 SSC の重要度に応じた構造健全性と品質を確保するため 機器クラスごとに製造規則を設定 安全上の重要度に応じた設計余裕の確保 機器クラスの設定方法は NRC の品質グループ分類 (R.G.1.26) に準拠 5

2. 米国の規制体系における SSC 分類の考え方 (5) 運転管理段階保守規則 (10CFR50.65) ー対象 SSC の選定ー 要求事項 対象とするSSCの機能が適切に維持されていることを保証できるように パフォーマンス又は状態の目標を設定して監視すること これらの監視 設定目標及び予防保全活動について 燃料交換ごと (24ヶ月を越えない期間内) にその妥当性を評価すること 10CFR50.65には原則的な要件のみが提示具体的な手順 ( 保守規則の対象とすべき非安全関連 SSCの規定等 ) は 産業界ガイドライン (NUMARC 93-01) に提示 対象 SSC の選定 全ての安全関連 SSC(10CFR50.2 で定義 ) 非安全関連 SSC の中で下記の機能を有するもの (NUMARC 93-01) 事故や過渡事象の緩和に用いられる系統 ( 復水貯蔵タンク 消火系等 ) 緊急運転手順書 (EOP) で使用されるもの 安全関連 SSC の機能達成を妨げる機器 原子炉スクラムや起因事象を引き起こすもの 6 3. リスク情報を活用した SSC 分類 (1) 3.1 リスク情報の導入方針 NRCは現行の10CFR50をリスク情報を活用した規制に改訂する上で3つのオプションを提示 (SECY-98-300) オプション1: 現行の10CFR50を変更しない範囲での改訂 運用段階 10CFR50の対象 SSCは変更せず リスク情報を活用してSSCの取扱いを変更 オプション2:10CFR50で特別な取扱い要件 (Special Treatment Requirement) の対象 SSCの変更 FSAR( 最終安全解析書 ) で記載された現状の SSCの取扱いの変更を伴う規則改訂 パイロットプログラム段階 リスク情報を活用して10CFR50で特別な取扱いが要求されるSSCを変更 オプション3:10CFR50の規制要件の変更 PSAR( 予備的安全解析書 ) で記載された現状のSSCへの要求変更を伴う規則改訂 検討中 ( 一部改訂済みの規則あり ) リスク情報を活用して 10CFR50 自体の枠組みを変更 10CFR50 における特別な取扱い要件 (Special Treatment Requirement) 10CFR50 において SSC が設計基準機能を果すことを保証するための要件 保守 検査 品質保証等の幅広い活動に関する規制要件を含む例 )10CFR21( 欠陥, 不適合の報告 )/10CFR50.44( 可燃性ガス制御 )/10CFR50.55 ( 設計許可要件 )10CFR50.55a( 規格及び基準 )/10CFR50.65( 保守規則 ) 等 7

3. リスク情報を活用した SSC 分類 (2) 3.2 各段階でのリスク情報の活用状況 1 設計 / 建設段階 SRP 3.2.2では リスク情報を活用した品質グループ分類もありえるとしているが 現段階では 実際に利用可能な段階にはないと判断 ASMEは 確率論的なアプローチによる設計段階の機器分類手法を検討 ASMEのリスク情報活用ロードマップでは 本コードケースの構築は中期的な課題 (3~5 年で整備する計画 ) NRCによる承認を経て 将来的には 確率論的な分類手法がR.G.1.26の品質グループ分類を代替 2 運転管理段階 リスク情報を活用して保守規則(10CFR50.65) における対象機器の取扱いが変更可能 オプション1 リスク情報を活用したSSC 分類規則 (10CFR50.69) がパイロットプログラム段階にあり 特別な取扱い要件の対象機器の変更が可能となりつつある オプション2 配管を対象とした供用期間中検査に対してリスク情報を活用した手法 (Risk Informed In Service Inspection: RI-ISI) が実施中 8 4. 運転管理段階におけるリスク情報の活用 (1) 4.1 保守規則 (1) 保守規則 (10CFR50.65) におけるリスク情報活用 保守規則の対象 SSCは リスク重要度に応じて 異なるパフォーマンス目標を設定することが可能 SSCのリスク重要度 (RRW RAW 等 ) に基づき個別のSSCレベルで詳細なパフォーマンス目標 ( 稼働率 信頼性 ) を設定するSSCを選定 目標に対するSSCの目標を監視し 目標を満たさないSSCに対して故障原因の特定 根本原因分析及び是正措置を実施 R.G.1.160に保守規則の対象 SSCの重要度に関するNRCの見解が提示 NRCは NUMARC 93-01に記述されているSSCの安全重要度の評価手法が保守規則の要求に一致する手法であると認定 しかし 安全重要度の低い待機状態のSSCを安全重要度の高いSSCと同様の取扱いとする等 保守規則に関連する特殊な解釈を含む手法であるため 保守規則での活用に限定 9

4. 運転管理段階におけるリスク情報の活用 (2) 4.1 保守規則 (2) NUMARC 93-01 における SSC 分類の指標 NUMARC 93-01 は SSC の安全上の重要度の判断基準として 以下の 3 種類の指標を提示 ただし 最終的な SSC の安全上の重要性は専門家が判断 1 リスク低減価値 (Risk Reduction Worth:RRW) RRW= 対象機器等が故障しないと仮定した場合のリスク指標 ( 炉心損傷頻度 (CDF) 等 ) の減少の大きさを表す指標 メンテナンス関連機器のRRWで規格化した場合 RRWの総和の99% 程度までを重要度高リスク指標の基準値 CDFに対するRRW RRW= リスク指標 ( 対象機器の機能喪失確率 =0) RRW>1.005のSSCを重要度高 2 炉心損傷頻度への寄与度 CDFに対して累積頻度が90% までのカットセットに含まれるSSCを重要度高 3 リスク増加価値 (Risk Achievement Worth:RAW) RAW= 対象機器等が機能喪失したと仮定した場合のリスク指標 (CDF 等 ) の増加の大きさを表す指標 RAW>2.0 以上のSSCを重要度高リスク指標 ( 対象機器の機能喪失確率 =1) RAW= リスク指標の基準値 10 4. 運転管理段階におけるリスク情報の活用 (3) 4.2 リスク情報を活用した SSC 分類規則 (10CFR50.69) 10CFR50.65 を含む特別な取扱い要件に関する複数の規則の適用が除外可能 (1) 10CFR50.69 の SSC 分類の考え方 リスク重要度を考慮した新たな判断基準 ( 安全重要度 [Safety Importance]) 従来の SSC 分類 安全関連 / 非安全関連の 2 区分 10CFR50.69 の SSC 分類 従来の区分に安全重要度という基準を追加した 4 区分 RISC-1 SSCs RISC-2 SSCs 安全上の重要度が高い 安全上の重要度が高い 安全関連のSSC 非安全関連のSSC RISC-3 SSCs RISC-4 SSCs 安全上の重要度が低い 安全上の重要度が低い 安全関連のSSC 非安全関連のSSC 従来の判断基準 (10CFR50.2) ( 安全関連性 [Safety-Related]) 安全重要度の指標 NRCが容認する分類手法 (NEI 00-04) では 安全重要度評価の指標として以下の3 種類を使用 1FV 重要度 2RAW 3 起因事象への寄与度 (13ページ参照) 11

4. 運転管理段階におけるリスク情報の活用 (4) 4.2 リスク情報を活用したSSC 分類規則 (10CFR50.69) (2) 10CFR50.69の適用の影響 10CFR50.69 の適用前 10CFR50.69 適用前後の保守規制対象 SSC の変化 10CFR50.69 の適用後 安全関連 SSC RISC-1 SSC ( 重要度高 安全関連 ) 事故や過渡事象の緩和に用いられる系統 ( 復水貯蔵タンク 消火系等 ) 緊急運転手順書 (EOP) で使用されるもの 安全関連 SSC の機能達成を妨げる機器 事故や過渡事象の緩和に用いられる系統 ( 復水貯蔵タンク 消火系等 ) 緊急運転手順書 (EOP) で使用されるもの 安全関連 SSC の機能達成を妨げる機器 原子炉スクラムや起因事象を引き起こすもの 原子炉スクラムや起因事象を引き起こすもの RISC-2SSC ( 重要度高 非安全関連 ) 非安全関連 SSC RISC-3 SSC( 重要度低 安全関連 ) RISC-4 SSC( 重要度低 非安全関連 ) 重要度低の SSC(RISC-3 RISC-4) の取扱い RISC-3( 安全関連だが安全上の重要度が低い ) に対しては 規則の適用を除外する代わりに SSC の安全関連機能を維持するための代替措置を事業者が実施することを要求 12 4. 運転管理段階におけるリスク情報の活用 (5) 4.2 リスク情報を活用したSSC 分類規則 (10CFR50.69) (3) 10CFR50.69のSSCの安全重要度の評価手法 (NEI 00-04の手法 ) 10CFR50.69 における SSC の安全上の重要度の評価手法 産業界ガイドライン (NEI 00-04) に提示 NRCは R.G.1.201において 10CFR50.69のSSC 分類へのNEI 00-04の分類手法の適用を容認 R.G.1.201 は試行版 (for Trial Use) であり パイロットプログラムに限定してその利用を許容 NEI 00-04におけるSSC 安全重要度評価の指標 NEI 00-04は SSCの安全重要度評価の指標として 以下の3 種類の指標を提示 1 FV 重要度 : 対象 SSCに関連する全基事象 ( 様々な故障モード 共通原因故障 (CCF) を含む )FV 重要度の合計が0.005より大きい FV 重要度 = リスク指標の基準値 -リスク指標( 対象機器の機能喪失確率 =0) リスク指標の基準値 2 RAW: 対象 SSC に関連する基事象の RAW の最大値が 2 より大きい 又は関連する共通原因故障の RAW の最大値が 20 より大きい 3 起因事象への寄与 : 起因事象発生の原因となる SSC は重要度高に分類する 13

4. 運転管理段階におけるリスク情報の活用 (6) 4.2 リスク情報を活用したSSC 分類規則 (10CFR50.69) (4) NEI 00-04のSSC 安全重要度評価の特徴 深層防護保持の観点での重要度も考慮 外的事象リスクも考慮 内的事象だけではなく 火災や地震等の外的事象に対するリスクも考慮 外的事象については PSA 以外の評価手法も容認 全てのリスク重要度が 低 となる場合のみSSC 重要度は 低 と判断 評価モデル (PSAモデル) の仮定の影響を排除 PSAモデルの不確実性 ( 人的過誤確率 共通原因故障等 ) に関する感度解析を踏まえて重要度分類を実施 これにより分類結果へのPSAモデルの仮定の影響をある程度排除可能 また 結果の堅牢性が向上 プラント全体の安全性が大きく低下しないことを確認 リスク重要度 低 のSSCの取扱いを変更しても プラント全体の安全性が大きく低下しないことを確認 具体的には 取扱い変更によるリスク (CDF/LERF) の増加量がR.G.1.174で規定された許容範囲内に留まることを確認 専門家チームによるレビューを実施し 結果の妥当性を確認 IDP( 統合意思決定パネル ) レビューにより各 SSCの重要度分類結果の妥当性を確認 特に RISC-3に分類されるSSCに対して 活用したリスク情報の妥当性 深層防護保持の観点でのSSCの重要性等の観点で妥当性を確認 14 5. パイロットプログラムの状況 Surry プラントと Wolf Creek プラントでパイロットプログラムを実施 Surry プラントは 2006 年に中止を宣言 ( 中止理由は参考 3 を参照 ) Wolf Creekプラントの状況 Westinghouseが2006 年 7 月にパイロットプログラムに関するトピカルレポートを申請 WCAP-16308-NP, Revision 0, Pressurized Water Reactors Owners Group 10 CFR 50.69 Pilot Program - Categorization Process -Wolf Creek Generating Station 50.69の重要度分類ガイドライン (NEI 00-04) をベースにパイロットプログラムでの重要度分類の手順を提示 静的機器に関しては ASME Code Case N-660の適用が承認されていない ASMEクラス1 機器 ( 圧力バウンダリ関連機器 ) に対しては 重要度の再分類を実施しない方針 (ASMEクラス1 機器は 重要度分類指針におけるPS-1 とほぼ一致 ) NRCのレビュー (2007 年 9 月 ドラフト版 ) の概要 クラス1 機器 ( 圧力バウンダリ関連機器 ) は全て重要度高に分類することを明記すように要求 RISC-3に分類した機器に対して 取扱い変更後の機能確認 / 是正措置の計画を明記することを要求 15

6. 実施にあたっての留意事項 (1) 6.1 リスク情報の品質に関する要求 NEI 00-04 のリスク情報の品質確認プロセス ( 右図 ) リスク情報の品質確認の出発点 プラントごとの出力運転時内的事象 PSAモデルの妥当性のレビュー / 評価 PSA の技術的妥当性評価は R.G.1.200 による R.G.1.200 は 産業界の PSA 標準やカ イト ライン (ASME 標準 NEI のカ イト ライン等 ) に対する NRC の見解を踏まえた PSA 品質に関する要求事項を項目ごと ( 起因事象解析 事故シーケンス解析 成功基準 結果の解釈等 ) に提示 他のリスク情報 SSC 分類の申請時に必要な情報を記載 出力運転時内的事象 PSA モデル NEI 00-04 のリスク情報品質確認プロセス リスク情報の妥当性の特徴づけ 内的事象 PSA の評価 Reg. Guide 1.200 最終的な SSC 分類 統合意思決定パネル システム機能の初期分類 補足的な PSA 分析 他の入力情報 16 6. 実施にあたっての留意事項 (2) 6.2 PSA の限界や不確実さを考慮する方法 (1) 決定論的な安全確保の考え方との統合 (1) 深層防護の維持と安全余裕の確保 リスク情報を活用した規制でもこれまでと同レベルの深層防護の維持 安全余裕の確保を要求 リスク情報活用時の深層防護や安全余裕の受容基準は R.G.1.174に提示 (2) R.G.1.174における深層防護評価の指針 1 炉心損傷防止 格納容器機能維持及び影響緩和間の適切なバランスの保持 2 設計の弱点を補う計画的な活動 ( 供用期間中検査等 ) への過剰な依存の回避 3 異状事象の頻度に相応する安全系統の冗長性 / 独立性 / 多様性の保持 4 共通原因故障 (CCF) の発生防止と新たなCCF 発生の可能性評価 5 物理障壁の独立性の劣化の防止 6 人的過誤への防護策の維持 7 10CFR50 App.A 一般設計基準への整合性の維持 10CFR50.69のSSC 分類プロセスでの対応 3 深層防護マトリックスによる評価 その他 専門家によるIDPレビューにおける確認項目 17

6. 実施にあたっての留意事項 (3) (3) R.G.1.174 における安全余裕の維持を評価するための基準 1 2 3 十分な安全余裕があること NRCが承認している規則及び基準あるいは代替基準が満たされていること許認可事項変更案の安全解析受容基準 (FSAR 等 ) が満たされるか 解析及びデータの不確実さを考慮しても十分な安全余裕が維持されること 10CFR50.69のSSC 分類プロセスでの対応 1 リスク情報の感度解析で考慮 (CDF 等の変化量が十分小さいことを確認 ) 2 3 設計におけるSSCへの機能要求等には影響しないことから考慮せず 6.2 PSA の限界や不確実さを考慮する方法 (2) PSA の不確実性への対処 1 2 PSAモデルの仮定に関する感度解析の実施 :SSC 分類結果への影響の軽減 SSCの性能変化に無関係な分類見直しの回避のため 定期レビュー時の分類見直しにおけるSSCの絶対重要度 (CDF リスク重要度 ) 変化の評価 18 7. まとめ (1) 従来の SSC 分類の考え方 安全関連 SSC と非安全関連 SSC の 2 区分 (2) リスク情報を活用した SSC 分類 10CFR50 をリスク情報を活用した規制へ改訂する上で 3 つのオプションを提示 オプション 1:10CFR50 を変更しない範囲での改訂 運用段階 オプション 2:10CFR50 で特別な取扱い要件の対象 SSC を変更可能とする改訂 ハ イロットフ ロク ラム段階 オプション 3:10CFR50 の特別な取扱い要件を変更する改訂 検討中 ( 一部改訂済みの規制あり ) 設計 / 建設段階は リスク情報を活用した SSC 分類は利用可能な段階にはないと判断 (3) 運転管理段階におけるリスク情報の活用 1 保守規則 (10CFR50.65)( オプション1) 10CFR50.65の対象 SSCはリスク重要度に応じたパフォーマンス目標の適用が可能 RRW CDFへの寄与度等を参考に専門家の判断でSSCを分類 (NUMRAC 93-01) 2 リスク情報を活用したSSC 分類規則 (10CFR50.69)( オプション2) 10CFR50.69のSSC 分類は 従来の2 区分に安全重要度という基準を追加した4 区分 重要度低 (RISC-3,-4) のSSCについて特別な取扱い要件に関する規則の適用除外が可能 リスク重要度 (RAW,FV 重要度 ) に加えて深層防護保持の観点も加えたSSC 分類を実施し 専門家チームのレビューで結果の妥当性を確認 (NEI 00-04) リスク情報の品質 (PSAの品質確保) に対する要求事項はR.G.1.200に準拠 (4) パイロットプログラムの状況 Wolf Creekのみ実施中であり Westinghouseがトヒ カルレホ ートを申請しNRCがレビュー中 静的機器に関しては クラス1( 圧力バウンダリ構成機器 ) の再分類は実施せず 19

参考 1 R.G.1.26 の品質グループ分類 R.G.1.26 の品質グループ分類 各グループの対象 SSC 品質グループA(ASME クラス1) 原子炉冷却材圧力バウンダリを構成する機器 品質グループB(ASME クラス2) クラス1に含まれない原子炉冷却材圧力バウンダリ構成機器 (10 CFR 50.2で定義される原子炉冷却材圧力バウンダリの一部であるが 50.55a の条件に含まれない並びに水 蒸気を格納する圧力容器 熱交換器 貯蔵容器 配管 ポンプ 弁 ) 原子炉冷却材圧力バウンダリの一部ではないがECCS RHR 等の設備 品質グループC(ASME クラス3) 原子炉冷却材圧力バウンダリに含まれない水 蒸気 放射性廃棄物を格納する圧力容器 熱交換器 貯蔵容器 配管 ポンプ及び弁並びにグループB に含まれない ECCSのサポート系 等の設備 品質グループD 原子炉冷却材圧力バウンダリに含まれない水 蒸気を格納する機器あるいはグループB C に属さない放射性物質を含むかまたは含むおそれのある系統 20 参考 2 NEI 00-04 の SSC 重要度評価フロー 主要な評価プロセス リスク重要度評価 深層防護評価 SSC の取扱い変更の影響に関するリスク感度分析 統合意思決定パネル (IDP) によるレビュー / 承認 評価プロセスは 2 段階に大別 予備的重要度分類 ( リスク重要度 + 深層防護評価 ) それらの影響評価 / レビュー ( リスク感度分析 IDP レビュー / 承認 ) リスク重要度評価 内的事象リスク ( 出力運転 停止時 ) 火災 地震 他の外的リスクを考慮 リスク評価モデルに関する感度分析を併せて実施 設計基準保守規則運転状況 PSA 実施 深層防護評価 LSS に変更した場合の影響評価 HSS( 安全重要度の高い ) 機器 HSS 機器に対する追加的な工学的レビュー 対象プラントの入力情報の集約 システムの工学的評価 予備的な機器重要度分類 リスク感度解析 IDP レビュー / 承認 SSC の重要度分類 PSA 結果の妥当性 システムのモデル化 LSS( 安全重要度の低い ) 機器 機器の安全重要度の予備評価 過度に保守的な評価となっていないことを確認 21

参考 3 Surry プラントのパイロットプログラムの中止理由 所有事業者 (VIRGINIA ELECTRIC AND POWER COMPANY) は2006 年に Surry 炉に対するパイロットプログラムの中止を宣言 主な中止理由 10CFR50.69のSSC 分類を実施する方法に対する規制側の方針が明確でない ( 例えば 静的機器の分類方法として産業界が提案していたASME Code Case N-660の改訂案をNRCが承認しなかったこと RG1.201は規則の試行 (Trial Use) に対してのみ適用されるものであり 今後の改訂内容によってはパイロットプロジェクトでの方法を大幅に改訂する必要があること等 ) NRCが受容するフルスコープのPSAモデルを構築するには 膨大な労力が必要であり 10CFR50.69の導入によって得られる便益に見合わない (PSAでモデル化されていないSSC(CDFにはほとんど影響を与えない) を10CFR50.69の適用対象にすることが現実的か? これらのSSCを規則の対象に加えることによって発生する労力 (PSAモデルの精緻化など) は 機器分類を再設定することによって得られる便益とつりあわないのではないか?) 22 参考 4 定量的な判断基準 R.G.1.174 におけるリスク変化の許容範囲に関する定量的判断基準 リスク情報を活用した規制変更によるリスクの増加量が十分に小さく かつリスクが安全目標に合致していることを判断するための基準 基準リスクと規則変更によるリスク変化量に基づいて 規則変更 / 適用の可否を判断 領域 I 変更は許容されない 領域 I 領域 II 領域 II 変更は許容される 累積的影響を追跡 領域 III 変更は許容される 10-4 を越える基準リスクでも許容 累積的影響の追跡 領域 III 23