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Transcription:

中小企業でもできるブランド戦略 2009 年 2 月 27 日 特許業務法人創成国際特許事務所弁理士佐藤辰彦

本日の講演の概要 第 1 部ブランドとは何か第 2 部ブランド戦略の事例の研究 花王 ヘルシア緑茶 に学ぶブランド戦略 福岡県に学ぶブランド戦略 男前豆腐店 に学ぶブランド戦略 まとめ

第 1 部ブランドとは何か

1. ブランドとは何か 創設者御木本幸吉 世界ブランドとなったミキモト真珠の戦略 1984( 明治 27) 年真珠質素被着法特許登録 国際ブランド化を目指し 創業後まもなくに海外流通の拡大を目指す 写真提供 : 株式会社ミキモトホームページ 発明王エジソンと会見 1927 年 御木本幸吉氏はニューヨーク郊外ウエストオレンジのエジソンと会見しました ミキモトパールを贈られたエジソンは 私の研究所でできなかったものが二つある 一つはダイアモンド 今一つは真珠です と感嘆しました

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ヘルシア緑茶 に学ぶブランド戦略 花王 ヘルシア緑茶 の実績 花王にとって初めての飲料商品 2003 年 5 月発売 10 ヶ月 2004 年 3 月売上 200 億達成 350ml 入り 180 円

第 2 部ブランド戦略の事例の研究 ブランドは創るもの

ヘルシア緑茶 に学ぶブランド戦略 研究 開発 お茶に含まれるカテキン成分に体脂肪を燃焼させる効果がある しかし カテキン成分を多く含むと苦味が増して飲みにくい 高濃度の茶カテキンの苦味を低減する技術を開発 商品化 高濃度茶カテキンを含んだ緑茶飲料 ブランド戦略 特許出願 特許第 3756510 号 売るためにはどうすればよいか 2001 年 3 月 2 日 2006 年 1 月 6 日

ヘルシア緑茶 に学ぶブランド戦略 どのようなブランド戦略をとったか 1. 目指す市場の明確化 コンセプト ターゲット ポジショニングの 3 つの観点で 目指すべき市場を定める 2. マーケティング ミックス 目指すべき市場を実現するための具体策を 4P で設定する 4P とは 製品 (Product) 価格 (Price) 流通 (Place) プロモーション (Promotion) の 4 つの観点

ヘルシア緑茶 に学ぶブランド戦略 目指す市場の明確化 コンセプト 体脂肪の減少 高濃度茶カテキンを含んだ緑茶飲料 ヘルシア緑茶の市場 ターゲット 中高年ビジネスマン ポジショニング コンビニ限定販売の緑茶飲料

ヘルシア緑茶 に学ぶブランド戦略 成功要因 ターゲットの明確化 特定保健用食品 ( 特保 ) の認可で 体脂肪が気になる方に と商品特性をわかりやすく伝える ターゲットの購買に合わせたコンビニ限定販売 コンビニ側の要請にもマッチ コンビニ店頭での大量陳列によるプロモーション 高価格維持

ヘルシア緑茶 に学ぶブランド戦略 4P によるマーケティング ミックス 製品 (Product) 機能 / 品質 ネーミング パッケージ / 形状 アフターサービス 流通 (Place) 販売地域 販売場所 流通経路 価格 (Price) 標準価格 割引 プロモ - ション (Promotion) 情報の伝達 広告 / 販売促進

ヘルシア緑茶 に学ぶブランド戦略 ヘルシア緑茶 のマーケティング ミックス ターゲット : 中高年ビジネスマン 製品 (Product) 特定保健用食品の認定 商標登録第 4483797 号 ヘルシア 流通 (Place) コンビニ限定販売 価格 (Price) 180 円 /350ml という高価格 値引きをしない プロモ - ション (Promotion) コンビニ店頭での大量陳列 コンビニ側のニーズ

福岡県に学ぶブランド戦略日本産イチゴの輸出量 8 割を占める 2006 年 新品種の育成 イチゴ 福岡 S6 号 の品種登録 2005 年 1 月 品種の盗用排除栽培方法の指導 品質管理の徹底 ブランド戦略 商品化 赤い 丸い 大きい うまい あまおう のブランド創作 あまおう / 甘王 商標登録 2002 年 知事のトップセールス 高級果樹専門店への売り込み テレビ CM の PR, キャラクターによる広告宣伝 売れてはじめて競争資源化

福岡県に学ぶブランド戦略日本産イチゴの輸出量 8 割を占める 2006 年 あまおう のマーケティング ミックス ターゲット : 中流以上の客層 製品 (Product) 品種登録 商標登録 あまおう 流通 (Place) 高級果実専門店 価格 (Price) 1134 円 / 円という高価格 プロモ - ション (Promotion) 知事トップセールス キャラクターを起用した宣伝

男前豆腐店 に学ぶブランド戦略 男前豆腐店 京都府南丹市 設立 2005 年 3 月従業員 50 人売上 20 億円以上 インパクトで勝負 短期間でブランドを確立 豆腐業界の現状 商品が似たりよったりで価格競争が激しい 毎年売上が下降線 従来の常識を覆すような商品を作りたい!

男前豆腐店 に学ぶブランド戦略 ユニークなネーミングと 奇抜な形状のパッケージ

男前豆腐店 に学ぶブランド戦略 同じ路線のネーミング パッケージ = シリーズ化 見ただけで男前豆腐店の商品であるとわかる

男前豆腐店 に学ぶブランド戦略

男前豆腐店 に学ぶブランド戦略 男前豆腐店が 目指す市場 コンセプト 価格競争からの脱却 男前豆腐 ターゲット 20,30 代の若年層 ポジショニング 従来の常識を覆す豆腐

男前豆腐店 に学ぶブランド戦略 認知 まず消費者に知ってもらい手にとってもらうために 見た目で消費者を惹きつける ネーミング + パッケージ 信頼 商品を認知した消費者が継続購入するには味 ( 品質 ) が決め手である + 味 ( 品質 ) 継続購入 ブランド

男前豆腐店 に学ぶブランド戦略 ネーミング ユニークなネーミングで他社製品と差別化 インパクトがあり記憶に残るネーミング 商標登録でネーミングを保護する 登録例 男前豆腐店 第 5071040 号 風に吹かれて豆腐屋ジョニー 第 4833751 号 お嬢 第 5053640 号 ロケンロー 第 5053638 号 男前豆腐 第 4792262 号

男前豆腐店 に学ぶブランド戦略 パッケージ 奇抜な形状で他社製品と差別化 大胆なデザインで売り場で際立つ 容器の中で水切りができる仕掛けが施されている 鮮度 おいしさを保つこだわりの容器 意匠登録第 1234406 号商標登録 4792262 号 意匠登録でパッケージ の形状を保護する

男前豆腐店 に学ぶブランド戦略 味 ( 品質 ) へのこだわり 味による他社製品との差別化 大豆とにがりの配合にこだわった商品開発 既存の豆腐にはない柔らかさと甘さを実現 独自の製法 ( ノウハウ ) がある

男前豆腐店 に学ぶブランド戦略 4P によるマーケティング ミックス 製品 (Product) 目立つ商品名 パッケージ こだわりの原材料 他社とは異なる味 食感 鮮度感を保つ容器 価格 (Price) 200~300 円高価格 価格競争に巻き込まれない 流通 (Place) あえてシーズンを外して 従来品の並んでいるところに目立つように新製品を発表 プロモ - ション (Promotion) 店頭での目立つ陳列 HP/ ブログの作成 話題作りによる口コミ

男前豆腐店 に学ぶブランド戦略 ブランドを権利で 保護する 特許 味 ( 品質 ) 製法 意匠 パッケージの形状 男前豆腐 商標 ネーミング パッケージデザイン

男前豆腐店 に学ぶブランド戦略権利化の必要性 優れた製品 ヒット商品は真似される 模倣品の出現 模倣品から自社製品を守るためには権利化が必要 特許権 意匠権 商標権

中小企業のブランド戦略 他社製品 ( サービス ) と差別化 消費者へのアピールに工夫が必要 目指す市場の明確化 4P によるマーケティング ミックスの実践 特許権 意匠権 商標権による保護

皆様の事業のご発展をお祈りします ご清聴ありがとうございました Creation & Success 特許業務法人 創成国際特許事務所 SATO & ASSOCIATES 151-0053 東京都新宿区西新宿 6-24-1 西新宿三井ビル 18 階 TEL(03)5324-9810 FAX(03)53249820 http://www.sato-pat.co.jp e-mail:office@sato-pat.co.jp