①資料3 労働政策審議会各分科会・部会の審議状況について

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平29・6・13(火) 平成29年度 神奈川県医師会 産業医部会 総会・研修会

中央教育審議会(第119回)配付資料

(3) 始業 終業時刻が労働者に委ねられることの明確化裁量労働制において 使用者が具体的な指示をしない時間配分の決定に始業及び終業の時刻の決定が含まれることを明確化する (4) 専門業務型裁量労働制の対象労働者への事前通知の法定化専門業務型裁量労働制の導入に当たり 事前に 対象労働者に対して 1 専

改正労働基準法

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改正要綱 第 1 国家公務員の育児休業等に関する法律に関する事項 育児休業等に係る職員が養育する子の範囲の拡大 1 職員が民法の規定による特別養子縁組の成立に係る監護を現に行う者 児童福祉法の規定により里親である職員に委託されている児童であって当該職員が養子縁組によって養親となることを希望しているも

資料1 短時間労働者への私学共済の適用拡大について

(頭紙)公布通知

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雇用管理分野における個人情報のうち健康情報を取り扱うに当たっての留意事項 第 1 趣旨 この留意事項は 雇用管理分野における労働安全衛生法 ( 昭和 47 年法律第 57 号 以下 安衛法 という ) 等に基づき実施した健康診断の結果等の健康情報の取扱いについて 個人情報の保護に関する法律についての

基発 第 16 号 平成 30 年 12 月 28 日 都道府県労働局長殿 厚生労働省労働基準局長 ( 公印省略 ) 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律による改正後の 労働安全衛生法及びじん肺法関係の解釈等について 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法

Microsoft Word ①概要(整備令)

き 労働者がその範囲内で各日の始業及び終業の時刻を選択して働くことにより 労働者が仕事と生活の調和を図りながら効率的に働くことを可能とし 労働時間を短縮しようとする制度である 整備法においては 子育てや介護 自己啓発など様々な生活上のニーズと仕事との調和を図りつつ 効率的な働き方を一層可能にするため

第22回規制改革会議 資料3

被用者年金一元化法による追加費用削減について 昨年 8 月に社会保障 税一体改革関連法の一つとして被用者年金一元化法が成立 一元化法では 追加費用財源の恩給期間にかかる給付について 以下の配慮措置を設けた上で 負担に見合った水準まで一律に 27% 減額することとし 本年 8 月まで ( 公布から 1

足場関係審議会説明資料(当日配布セット版)

第 50 号 2016 年 10 月 4 日 企業年金業務室 短時間労働者に対する厚生年金の適用拡大及び厚生年金の標準報酬月額の下限拡大に伴う厚生年金基金への影響について 平成 28 年 9 月 30 日付で厚生労働省年金局から発出された通知 公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能

改正労働基準法

(案)

66 条の 6 改正のねらい 果通知 第 第 1 章改正労働安全衛生法 逐条解説 第 5 節 すべての健康診断結果の労働者への通知 特殊健康診断結果の追加 ( 第 66 条の 6 関係 ) 労働安全衛生法において 一般健康診断については 健康診断の実施後にその結果を本人へ通知する義務が規定されている

Taro-(番号入り)案文・理由

1 背景及び趣旨 検討会設置の背景 検討事項等 3 検討会参集者 印は座長 労働安全衛生法令では 高さ 2 メートル以上での作業時には 作業床 柵等を設けることが規定されているが それが困難な場合 安全帯の使用等も認められている 井上均 臼井伸之介 日本安全帯研究会技術委員長 大阪大学大学院人間科学

特定個人情報の取扱いの対応について

子宮頸がん予防措置の実施の推進に関する法律案要綱

者が負う民事上の安全配慮義務の履行であり そのために必要な心身の状態の情報を適正に収集し 活用する必要がある 一方 労働者の個人情報を保護する観点から 現行制度においては 事業者が心身の状態の情報を取り扱えるのは 労働安全衛生法令及びその他の法令に基づく場合や本人が同意している場合のほか 労働者の生

社会保障 税一体改革大綱(平成24 年2月17 日閣議決定)社会保障 税一体改革における年金制度改革と残された課題 < 一体改革で成立した法律 > 年金機能強化法 ( 平成 24 年 8 月 10 日成立 ) 基礎年金国庫負担 2 分の1の恒久化 : 平成 26 年 4 月 ~ 受給資格期間の短縮

別紙 常勤医師等の取扱いについて 1. 一日平均患者数の計算における診療日数 (1) 入院患者数ア通常の年は 365 日である イ病院に休止した期間がある場合は その期間を除く (2) 外来患者数ア実外来診療日数 ( 各科別の年間の外来診療日数で除すのではなく 病院の実外来診療日数で除すこと ) イ

て 労働者派遣契約書に休業手当等の支払いに要する費用を確保するための費用負担等に関する事項を記載していないもの (1 派遣元事業所 ) ウ派遣料金額の明示派遣労働者に対して 書面の交付 ファクシミリを利用してする送信又は電子メールの送信の方法により労働者派遣に関する料金の額を明示していないもの (5

目次 問 1 労使合意による適用拡大とはどのようなものか 問 2 労使合意に必要となる働いている方々の 2 分の 1 以上の同意とは具体的にどのようなものか 問 3 事業主の合意は必要か 問 4 短時間労働者が 1 名でも社会保険の加入を希望した場合 合意に向けての労使の協議は必ず行う必要があるのか

いる 〇また 障害者の権利に関する条約 においては 障害に基づくあらゆる差別を禁止するものとされている 〇一方 成年被後見人等の権利に係る制限が設けられている制度 ( いわゆる欠格条項 ) については いわゆるノーマライゼーションやソーシャルインクルージョン ( 社会的包摂 ) を基本理念とする成年


特定個人情報の取扱いの対応について

の業務について派遣先が九の 1 に抵触することとなる最初の日 六派遣先への通知 1 派遣元事業主は 労働者派遣をするときは 当該労働者派遣に係る派遣労働者が九の 1の ( 二 ) の厚生労働省令で定める者であるか否かの別についても派遣先に通知しなければならないものとすること ( 第三十五条第一項関係

基発第 号 「健康診断結果に基づき事業者が講ずべき措置に関する指針の一部を改正する指針」の周知等について

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260401【厚生局宛て】施行通知

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025 of 訪問介護員のための魅力ある就労環境づくり

第12次労働災害防止計画の評価

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個人情報の保護に関する規程(案)

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36協定で定める時間外労働及び休日労働 について留意すべき事項に関する指針 (労働基準法第三十六条第一項の協定で定める労働時間の延長及び休日の労働について留意すべき事項等に関する指針)

題名

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等により明示するように努めるものとする ( 就業規則の作成の手続 ) 第 7 条事業主は 短時間労働者に係る事項について就業規則を作成し 又は変更しようとするときは 当該事業所において雇用する短時間労働者の過半数を代表すると認められるものの意見を聴くように努めるものとする ( 短時間労働者の待遇の原

時効特例給付制度の概要 制度の概要 厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付に係る時効の特例等に関する法律 ( 平成 19 年 7 月 6 日施行 ) に基づき 年金記録の訂正がなされた上で年金が裁定された場合には 5 年で時効消滅する部分について 時効特例給付として給付を行うこととされた 法施行前

申出が遅れた場合は 会社は育児 介護休業法に基づき 休業開始日の指定ができる 第 2 条 ( 介護休業 ) 1 要介護状態にある対象家族を介護する従業員 ( 日雇従業員を除く ) 及び法定要件を全て満たした有期契約従業員は 申出により 介護を必要とする家族 1 人につき のべ 93 日間までの範囲で

法律 出典 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 ( 昭和 35 年 8 月 10 日法律第 145 号 ) 政令 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律施行令 ( 昭和 36 年 1 月 26 日政令第 11 号 ) 省令 医薬品 医療機器等の品質

企業 メリット : 1 労働者が社内では得られない知識 スキルを獲得することができる 2 優秀な人材の獲得 流出の防止ができ 競争力が向上する 3 労働者が社外から新たな知識 情報や人脈を入れることで 事業機会の拡大につながる 留意点 : 1 必要な就業時間の把握 管理や健康管理への対応 労働者の職

年金の日 をご存じですか 国民一人ひとり ねんきんネット 等を活用しながら高齢期の生活設計に思いを巡らす日として 厚生労働省が 2014 年度から 11 月 30 日 ( いいみらい ) の日としたそうです 掲載内容に関してご不明点等があれば お気軽に当事務所までお問い合わせください

1. 指定運用方法の規定整備 今般の改正により 商品選択の失念等により運用商品を選択しない者への対応として あらかじめ定められた指定運用方法 に係る規定が整備されます 指定運用方法とは 施行日(2018 年 5 月 1 日 ) 以降 新たに確定拠出年金制度に加入された方が 最初の掛金納付日から確定拠

MR通信H22年1月号

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09資料4-3<統合版> (300216差し替え)雇用型テレワークガイドライン(案)

「高年齢者雇用安定法《のポイント

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第 11 条育児休業を終了して復帰する教職員の年次有給休暇については 理事長が別に定める ( 育児短時間勤務 ) 第 12 条小学校就学の始期に達するまでの子と同居し 当該子を養育する教職員が申し出た場合には 当該子がその始期に達するまで 当該教職員の所定勤務時間を 6 時間とすること ( 以下 育

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LEC 東京リーガルマインド 無断複製 頒布を禁じます 2019 年版出る順社労士必修基本書の補正 (2019/6/7 現在 ) 2019 年版出る順社労士必修基本書 におきまして不適切な記載及び法改正により変更となった記載がありましたので 次のとおり補正させていただきます お手数をおかけいたします

あおもり働き方改革推進企業認証制度 Q&A 平成 29 年 12 月 14 日 Vol.1 目次 1 あおもり働き方改革推進企業認証制度全般関係 Q1 県外に本社がある場合はどのように申請できるのか P1 2 あおもり働き方改革宣言企業関係 Q2 次世代法に基づく一般事業主行動計画とはどういうものか

1 検査の背景 (1) 租税特別措置の趣旨及び租税特別措置を取り巻く状況租税特別措置 ( 以下 特別措置 という ) は 租税特別措置法 ( 昭和 32 年法律第 26 号 ) に基づき 特定の個人や企業の税負担を軽減することなどにより 国による特定の政策目的を実現するための特別な政策手段であるとさ

安全衛生管理規程作成例

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今回の改正によってこの規定が廃止され 労使協定の基準を設けることで対象者を選別することができなくなり 希望者全員を再雇用しなければならなくなりました ただし 今回の改正には 一定の期間の経過措置が設けられております つまり 平成 25 年 4 月 1 日以降であっても直ちに希望者全員を 歳まで再雇用

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一公職の候補者となる労働者の雇用の継続の確保のための立候補休暇に関する法律案目次第一章総則 ( 第一条 第二条 ) 第二章立候補休暇 ( 第三条 第六条 ) 第三章雑則 ( 第七条 第九条 ) 附則第一章総則 ( 目的 ) 第一条この法律は 立候補休暇の制度を設けることにより 公職の候補者となる労働

事業者が行うべき措置については 匿名加工情報の作成に携わる者 ( 以下 作成従事者 という ) を限定するなどの社内規定の策定 作成従事者等の監督体制の整備 個人情報から削除した事項及び加工方法に関する情報へのアクセス制御 不正アクセス対策等を行うことが考えられるが 規定ぶりについて今後具体的に検討

4-1 育児関連 育児休業の対象者 ( 第 5 条 第 6 条第 1 項 ) 育児休業は 男女労働者とも事業主に申し出ることにより取得することができます 対象となる労働者から育児休業の申し出があったときには 事業主は これを拒むことはできません ただし 日々雇用される労働者 は対象から除外されます


= 掲載済 12 短期入所生活介護 (P107~P121) 13 短期入所療養介護 (P122~P131) 16 福祉用具貸与 (P153~P158) 17 (P159~P170) 18 入居者生活介護 地域密着型入居者生活介護 (P171~P183) 20 介護老人福祉施設 地域密着型介護老人福祉

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貨物自動車運送事業のモデル三六協定およびその届 様式第 9 号 ( 第 17 条関係 ) 時間外労働休日労働に関する協定届 事業の種類 事業の名称 事業の所在地 ( 電話番号 ) 貨物自動車運送事業 新宿運輸株式会社 新宿区西新宿 ( ) 延長することができる時間

)各 職場復帰前 受入方針の検討 () 主治医等による 職場復帰可能 との判断 主治医又はにより 職員の職場復帰が可能となる時期が近いとの判断がなされる ( 職員本人に職場復帰医師があることが前提 ) 職員は健康管理に対して 主治医からの診断書を提出する 健康管理は 職員の職場復帰の時期 勤務内容

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上田市介護予防 日常生活支援総合事業実施要綱 平成 30 年 5 月 31 日 告示第 131 号 ( 趣旨 ) 第 1 条この告示は 介護保険法 ( 平成 9 年法律第 123 号 以下 法 という ) 第 115 条の45 第 1 項に規定する介護予防 日常生活支援総合事業 ( 以下 総合事業

地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(第7次地方分権一括法)の概要

2016年 弾丸メールセミナー № 36回 雇用保険法 育児休業給付金

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かなければならず 防犯カメラ設置運用基準に防犯カメラ取扱責任者の設置及び指定に関することについて定めること ( 防犯カメラ設置運用基準の届出等 ) 第 5 条防犯カメラ設置運用基準の届出をしようとする者は 防犯カメラを設置しようとする日の14 日前までに 防犯カメラ設置運用基準届 ( 別第 1 号様

規定例 ( 育児 介護休業制度 ) 株式会社 と 労働組合は 育児 介護休業制度に関し 次 のとおり協定する ( 対象者 ) 育児休業の対象者は 生後満 歳に達しない子を養育するすべての従業員とする 2 介護休業の対象者は 介護を必要とする家族を持つすべての従業員とする 介護の対象となる家族の範囲は

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過去 10 年間の業種別労働災害発生状況 ( 大垣労働基準監督署管内 ) 令和元年 4 月末現在年別 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 H31 対前年比全産業 % (6

参考資料No.7 参議院における附帯決議

2 職務専念義務 秘密保持義務 競業避止義務を意識することが必要である 3 1 週間の所定労働時間が短い業務を複数行う場合には 雇用保険等の適用がな い場合があることに留意が必要である 企業 メリット : 1 労働者が社内では得られない知識 スキルを獲得することができる 2 労働者の自律性 自主性を

の病床数及び新たに併設する介護保険施設の入所定員 ( 病院から転換した病床 ( 以下 転換病床 という ) を活用するものに限る ) の合計が転換前の病院の病床数以下である場合には 実態として 転換後の施設 ( 病院と介護保険施設を併せた全体をいう 以下同じ ) 全体の医療提供の内容は 転換前の病院

平成 27 年改正の概要 ( サマリー ) 一般労働者派遣事業 ( 許可制 ) 特定労働者派遣事業 ( 届出制 ) 26 業務 期間制限なし 26 業務以外 原則 1 年 意見聴取により最長 3 年まで 規定なし 規定なし 1. 許可制への統一 2. 派遣契約の期間制限について すべての労働者派遣事

役員退職手当支給の基準の変更について

Transcription:

資料 3-1 労働基準局関係 1

2

労働基準局所管の分科会等の審議状況 ( 平成 30 年 3 月 30 日以降 ) 複数就業者への労災保険給付の在り方について ( 労働条件分科会労災保険部会 ) 別紙 1 働き方改革実行計画等により 副業 兼業の促進に向け 労災補償の在り方等について速やかに結論を得ることとされていることから 副業 兼業に関し以下の論点を中心に検討を開始したもの (1) 全就業先の賃金合算分を基に労災保険給付を行っていないこと (2) 全就業先の業務上の負荷を合算して労災認定の判断を行っていないこと 労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則の一部を改正する省令案要綱について ( 労働条件分科会労災保険部会 ) 別紙 2 労働保険徴収法第 7 条の規定に基づき 保険関係が一括される有期事業に係る事務について 事業主の手続を簡素化する観点から 次の措置を講じるもの (1) 一括有期事業に係る地域要件を廃止すること (2) 一括有期事業を開始したときに事業主が所轄労働基準監督署長に提出しなければならない一括有期事業開始届を廃止すること ( 平成 30 年 7 月 17 日諮問 答申 同年 10 月公布予定 平成 31 年 4 月施行予定 ) 労働安全衛生法施行令の一部改正及び労働安全衛生規則等の一部改正 ( 安全衛生分科会 ) 別紙 3 (1) 墜落防止用の個人用保護具に関する国際的な動向及び災害事例を踏まえ 安全帯 の名称を 墜落制止用器具 に改めるとともに 墜落制止用器具は一定条件下を除いて 胴ベルト型ではなくフルハーネス型を原則とすることや 墜落制止用器具を用いて高所作業を行う際の安全衛生教育等について見直しを行うもの ( 平成 30 年 5 月 23 日諮問 答申 同年 6 月 19 日公布 平成 31 年 2 月施行予定 ) (2) 労働安全衛生法に基づくストレスチェックについて 平成 26 年労働安全衛生法改正時の附帯決議や平成 29 年 9 月 15 日に施行された公認心理師法に基づく公認心理師の国家試験の内容等を踏まえ 一定の要件を満たした歯科医師及び公認心理師をその実施者に追加するもの ( 平成 30 年 5 月 23 日諮問 同年 7 月 11 日答申 同年 8 月 9 日公布 施行 ) 3

(3) 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律 ( 平成 30 年法律第 71 号 ) の公布を踏まえ 過重な長時間労働などにより健康リスクが高い状況にある労働者を見逃さないため 産業医等による面接指導や健康相談等が確実に実施されるようにする労働安全衛生法等の改正を踏まえ 必要な事項を定めるもの ( 平成 30 年 8 月 30 日諮問 答申 同年 9 月公布予定 平成 31 年 4 月施行予定 ) 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律の施行に伴う関係政令の整備及び経過措置に関する政令案要綱等について ( 労働条件分科会 ) 別紙 4 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律 ( 平成 30 年法律第 71 号 ) の公布を踏まえ 時間外労働の上限規制 年次有給休暇の時季指定義務等に係る部分について政省令及び指針において必要な事項を定めるもの ( 平成 30 年 8 月 27 日諮問 報告 9 月公布予定 平成 31 年 4 月施行予定 ) 各分科会における目標の評価について (2018 年度 ) 別紙 5 労働条件分科会及び安全衛生分科会の目標について 別紙のとおり評価を行った 参考 分科会等開催実績 労働条件分科会 7/10 7/18 8/9 8/27 労働条件分科会労災保険部会 6/22 7/17 安全衛生分科会 5/23 7/11 8/23 8/30 4

労災保険の検討状況 別紙 1 平成 30 年 6 月 22 日より 労災保険部会において 以下の論点を中心に検討を開始 今後 他の制度的課題の検討状況も注視しながら 速やかに結論を得る予定 論点 ( 給付額 ) 複数就業者の労災保険給付額について 全ての就業先の賃金合算分を基に補償することはできない取扱いをどうするか 例 就業先 A B を兼業し月合計 20 万円の賃金を得ている労働者が 就業先 B で事故に遭い 就業先 A B ともに休業した場合 休業 複数就業者 20 万円 / 月 就業先 A 15 万円 / 月 就業先 B 5 万円 / 月 事故 就業先 A 15 万円 / 月 就業先 B 5 万円 / 月 労災保険給付の算定基礎とならない 月額 5 万円を算定基礎として補償 休業 ( 労災認定 ) 労災認定の判断に当たり 全就業先の業務上の負荷を合わせて評価はしていない取扱いをどうするか 例 就業先 A B を兼業し 就業先 A で週 40 時間 就業先 B で週 25 時間の業務に従事した労働者が 脳 心臓疾患を発症した場合 就業先 A 就業先 B 第 1 週 第 2 週 第 3 週 40 時間 25 時間 40 時間 25 時間 40 時間 25 時間 脳 心臓疾患の認定基準 発症前 1 か月間におおむね 100 時間を超える時間外労働 ( ) が認められる場合は 業務と発症との関連性が強いと評価できる 1 週間当たり 40 時間を超えて労働した時間を 1 か月間で合計したもの 第 4 週 時間外労働 40 時間 25 時間 0 時間 0 時間 A B ともに 業務と発症との関連性が強いとは評価できず (= 労働基準法による個別事業主の災害補償責任が生じているとはいえず ) 労災認定されない 単一の就業先で同じ時間の労働を行った場合 100 時間 / 月 (25 時間 / 週 4 週 ) の時間外労働が認められ 労災認定される 1 5

労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則の一部を改正する省令案 ( 概要 ) 規制改革実施計画 ( 平成 29 年 6 月 9 日閣議決定 ) において 平成 31 年度までを取組期間とし 政府全体で行政手続コスト ( 行政手続に要する事業者の作業時間 ) を 20% 削減する取組を進めるとされたこと等を踏まえ 労働保険徴収法第 7 条の規定に基づく 有期事業の一括 に係る保険関係事務について 事業主の手続を簡素化する観点から 所要の措置を講ずるもの < 改正概要 > 1. 有期事業の一括に係る地域要件の廃止 一括された有期事業については 個々に労働保険の保険関係を成立させる必要はなく 労働保険料の申告 納付についても 一般の継続事業と同様に 年度更新の手続きによることとなる 一方で 法律上当然に一括される有期事業は 一定の区域内で行う有期事業に限られており ( 以下 地域要件 という ) 当該区域以外において行われる有期事業については 個々に労働保険の保険関係を成立せざるを得ず それぞれについて労働保険関係成立届 概算保険料及び確定保険料の申告 納付を行う必要がある よって 有期事業の一括に係る地域要件を廃止し 遠隔地において行われる小規模有期事業についても一括できることとし 労働保険の保険関係に係る行政手続コストの削減を図る ( 労働保険徴収則第 6 条第 2 項第 4 号関係 ) 2. 一括有期事業開始届の廃止 一括された有期事業については 個々に労働保険の保険関係を成立させる必要はないが 事業主は一括有期事業開始届を所轄労働基準監督署長に提出することとされている 一方 一括有期事業開始届により把握される事項は 他の届出等により確認することも可能である よって 一括有期事業開始届を廃止し 労働保険の保険関係に係る行政手続コストの削減を図る ( 労働保険徴収則第 6 条第 3 項関係 ) 別紙 2 施行期日 : 平成 31 年 4 月 1 日 ( 予定 ) 6

労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令及び労働安全衛生規則等の一部を改正する省令の概要 ( 墜落防止用の個人用保護具に係る規定の見直しについて ) 別紙 3 1. 改正の趣旨 労働安全衛生法令では 高さ2メートル以上での作業時には 作業床 柵等を設けることが規定されているが それが困難な場合 安全帯の使用等も認められている 従来の胴ベルト型安全帯は 墜落時の衝撃による内臓の損傷 胸部の圧迫等による危険性が指摘されており 国内でも胴ベルト使用に関わる災害が確認されている 国際規格等においては胴ベルト型ではなく 着用者の身体を肩 腿などの複数箇所で支持する構造のフルハーネス型の保護具が採用されている これらを踏まえ 墜落防止用の個人保護具に関する規制のあり方について検討し 見直しを行う 2. 改正の内容 労働安全衛生法令上の 安全帯 を 墜落制止用器具 に改め 一本つり に限定する 労働者が使用することを事業者に義務付ける墜落制止用器具については フルハーネス型を使用することを原則とする 労働安全衛生法に基づく特別教育の対象となる業務に フルハーネス型の墜落制止用器具を用いて行う作業に係る業務を追加する < フルハーネス型墜落防止用の個人用保護具 > 3. 施行期日 2019 年 2 月 1 日 ( 予定 ) 7 1

労働安全衛生規則の一部を改正する省令の概要 ( ストレスチェックの実施者の追加 ) 1. 改正の趣旨 2014 年改正労働安全衛生法により創設されたストレスチェック制度は 労働者のストレスの程度の把握のための検査の実施及びその結果に基づく医師による面接指導の実施等を内容としている ストレスチェックの実施者は ストレスチェックを実施し その結果を踏まえ 面接指導の必要性を判断する者であり 産業保健及び精神保健に関する知識を有する医師 保健師 必要な研修を受けた看護師又は精神保健福祉士としている 今般 2014 年安衛法改正時の附帯決議の内容 ( 1) や 先般 公認心理師法 ( 2) が施行され それに伴い公表された国家試験の内容 ( 3) 等を踏まえ 歯科医師及び公認心理師を 一定の要件の下 ストレスチェックの実施者に追加する なお 一定の要件とは 現行の看護師又は精神保健福祉士と同様 必要な研修の修了とする ( 1) 労働安全衛生法の一部を改正する法律案に対する附帯決議 (2014 年 4 月 8 日参議院厚生労働委員会 )( 抄 ) 職域における歯科保健対策について具体的に検討を行うこと 労働安全衛生法の一部を改正する法律案に対する附帯決議 (2014 年 6 月 18 日衆議院厚生労働委員会 )( 抄 ) 職域における歯科保健対策 ( 歯科健診のあり方 産業歯科医の位置付け等 ) について具体的に検討を行うこと ( 2) 公認心理師法 (2015 年法律第 68 号 2017 年 9 月 15 日施行 ) ( 3) 歯科医師及び公認心理師の国家試験の内容には 産業保健及び精神保健に関するものが含まれている 2. 改正の内容 ストレスチェックの実施者に 必要な研修を修了した歯科医師及び公認心理師を追加する 3. 施行期日 2018 年 8 月 9 日 8 4

働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律の施行に伴う厚生労働省関係省令の整備等に関する省令の概要 ( 産業医 産業保健機能の強化について ) 事業者は 産業医が離任した場合に その旨及びその理由を衛生委員会に報告することとする 産業医は 必要な知識及び能力の維持向上に努めなければならないものとする 事業者が産業医に提供する情報は 面接指導等後の就業上の措置の内容 長時間労働者の労働時間の状況等とする 1. 改正の趣旨 過重な長時間労働やメンタル不調などにより健康リスクが高い状況にある労働者を見逃さないため 産業医による面接指導や健康相談等が確実に実施されるようにし 企業における労働者の健康管理を強化する労働安全衛生法等の改正 ( 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律 ) や 働き方改革実行計画を踏まえた産業医 産業保健機能の強化について ( 建議 ) を踏まえ 必要な見直しを行う 2. 主な改正の内容 事業者は 面接指導の対象になった労働者に対して その旨等を通知することとする 産業医は 勧告の前に あらかじめその内容について事業者に意見を求めることとする 事業者が衛生委員会に報告する産業医の勧告に係る情報は その内容及び当該勧告を受けて講じた措置の内容とする 産業医の権限として 事業者や総括安全衛生管理者への意見 巡視時の労働者からの情報収集 緊急時の労働者への指示等を明示する 事業者が労働者に対して周知する産業医に関する事項は 産業医の具体的な業務内容 産業医への健康相談の申出方法等とする 3. 施行期日 2019 年 4 月 1 日 ( 予定 ) 9 5

1. 改正の趣旨 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律 による労働基準法等の改正に伴う政省令 告示の整備を行うもの 2. 主な改正の内容 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律の施行に伴う関係整理の整備及び経過措置に関する政令案要綱 等の概要 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律の施行に伴う関係政令の整備及び経過措置に関する政令案要綱労働基準法等の改正に伴う必要な経過措置等を定める 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律の施行に伴う厚生労働省関係省令の整備等に関する省令案要綱以下について必要な事項を定める (1) 労働基準法施行規則の一部改正 1 労働条件の明示方法 2 労働者の過半数を代表する者の選出 3 清算期間が 1 箇月を超えるフレックスタイム制の協定で定める事項 4 時間外労働の上限規制について 36 協定において定める事項等 5 年次有給休暇の時季指定義務に関する事項 (2) 労働安全衛生規則の一部改正 1 産業医の辞任又は解任時における衛生委員会等への報告 2 産業医に対して提供する労働者の健康管理等に必要な情報及びその時期 3 産業医の勧告内容について事前に事業者の意見を求めることや勧告内容等の記録及び保存 勧告内容等の衛生委員会等への報告 4 事業者又は総括安全衛生管理者に対して意見を述べること等の産業医の権限の明確化 5 産業医の業務内容等の労働者への周知及びその方法 6 医師による面接指導の対象となる労働者の要件や研究開発業務に従事する者に対する医師による面接指導の方法等 7 労働者の労働時間の状況の把握方法等 労働基準法第三十六条第一項の協定で定める労働時間の延長及び休日の労働について留意すべき事項等に関する指針案要綱 36 協定で定める労働時間の延長及び休日の労働について留意すべき事項その他の必要な事項を定める (1) 労使当事者の責務 (2) 使用者の責務 (3) 業務区分の細分化 (4) 限度時間を超えて延長時間を定めるに当たっての留意事項 (5)1 か月に満たない期間において労働する労働者についての延長時間の目安 (6) 休日の労働を定めるに当たっての留意事項 (7) 健康福祉確保措置 (8) 適用除外 適用猶予業務について 事業主が行う特定有期雇用労働者の特性に応じた雇用管理に関する措置に関する基本的な指針の一部を改正する件案要綱労働基準法施行規則の改正にあわせ 事業主が行う特定有期雇用労働者の特性に応じた雇用管理に関する措置に関する基本的な指針に関し 労働条件明示に係る規定の整理を行う 10 別紙 4

別紙 5 各分科会における目標の評価について (2018 年度 ) 労働条件分科会において設定された目標の動向 年次有給休暇取得率 (2020 年目標 :70%) 2017 年調査 ( 調査対象は 2016 年 ) では 年次有給休暇取得率は 49.4% となり 前回調査 (48.7%) から 0.7 ポイント増加しているものの 依然として低調な取得率となっている 週労働時間 60 時間以上の雇用者の割合 (2020 年目標 :5%) 2017 年調査では 7.7%( 前年同 ) となり 数値目標の 5% を上回っている 2017 年の 1 週間の就業時間が 60 時間以上である雇用者 ( 非農林業 ) は約 432 万人と 前年より約 3 万人増となったが 雇用者数の合計も増えており 割合は前年同となっている 年次有給休暇の取得促進策 長時間労働抑制策として 本年 7 月に公布された 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律 に基づき 時間外労働の上限規制の導入 中小企業における月 60 時間超の時間外労働に対する割増賃金率の適用猶予の見直し 使用者に対する年 5 日間の年次有給休暇の時季指定の義務付け等の施行について準備を進めている 安全衛生分科会において設定された目標の動向 2013 年度から 5 か年計画として取り組んできた 第 12 次労働災害防止計画 では 2017 年までに 2012 年比で労働災害による死亡者数 休業 4 日以上の死傷者数をそれぞれ 15% 以上減少させることを目標としていた 2017 年の労働災害による死亡者数 休業 4 日以上の死傷者数は 確定値でそれぞれ以下のとおりであり 上記目標を達成することはできなかった 死亡者数は 978 人となっており 2012 年 (1,093 人 ( 確定値 )) と比較して 10.5% の減少 (2016 年は 928 人 ( 確定値 ) となっており 2012 年と比較して 15.1% の減少 ) 休業 4 日以上の死傷者数は 120,460 人となっており 2012 年 (119,576 人 ( 確定値 ) と比較して 0.7% の増加 (2016 年は 117,910 人 ( 確定値 ) となっており 2012 年と比較して 1.4% の減少 ) また 高齢化等に伴い転倒や腰痛などの死傷災害が増加している 2018 年度からの 第 13 次労働災害防止計画 では 第 12 次労働災害防止計画 の達成状況等を踏まえ 2022 年までに 2017 年比で死亡者数を 15% 以上 休業 4 日以上の死傷者数を 5% 以上減少させ 陸上貨物運送事業や第三次産業においては労働災害の発生率である死傷年千人率を 5% 以上減少させることを目標とする また 引き続き 墜落 転落災害 機械災害の防止対策に加え 高年齢労働者に配慮した職場環境の改善 企業単位での安全衛生管理の推進などの取組を進める 11

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