小学校第 3 学年国語科学習指導案単元名 : 考えの進め方をとらえて, 科学読み物をしょうかいしよう教材名 : ありの行列 言語活動 : 自分のおすすめの科学読み物を友だちに分かりやすく紹介しよう日時 場所平成 28 年 2 月 5 日 ( 金 ) 3 年生 B 組教室学年 学級 3 年 B 組 単元について 本単元は, 主として小学校学習指導要領, C 読むこと の次の内容を受けて設定している C 読むこと (1) イ目的に応じて, 中心となる語や文をとらえて段落相互の関係や事実と意見との関係を考え, 文章を読むことエ目的や必要に応じて, 文章の要点や細かい点に注意しながら読み, 文章などを引用したり要約したりすること 上記の内容を受け, 本単元では, 筆者の考え方の進め方をとらえて, 自分のおすすめの科学読み物を友だちに紹介することをねらいとして設定した 教材 ありの行列 は,1,2 学期に学習した 言葉で遊ぼう / こまを楽しむ, すがたをかえる大豆 に続いて, 第 3 学年で学習する3つ目の説明文である 文章構成は, 問題提起 実験 観察, 研究 結論の展開になっている尾括型の説明文となっている また, 初め 中 終わり の三部構成になっており, 初め には, 問い があり, 中 には問いを解決するための実験 観察, 研究内容, 終わり では 問い に対する 結論 が述べられている これまでの説明文と違って, 観察 実験を行い, 仮説 推論を立て研究を深めるという論説的要素を含んだ説明文である そこで, ました で終わる文と, です ます で終わる文の違いに着目し, 事実と意見の記述の違いについて理解することができるようになっている 本教材は誰もがよく目にしている あり を題材としているため, 児童にとっては, 非常に取り組みやすい文章といえる 実験についても, 砂糖や石などありふれたものを使っており, その様子が容易に想像できる また, おすすめの科学読み物を友だちに紹介するために, 必要な情報を読んだ文章の中から引用したり簡単な要約をしたりできる教材である 本学習を通して,4 年生では, 興味をもった部分を中心に本文を要約して紹介する活動へとつなげたい 説明文を読み取る力を見るための標準学力調査とその結果は, 下記の通りである
問い1, 問い2のどちらも誤答した児童は, しかし や ~が というような逆説の接続詞の意味を読み取ることができずその前に書かれている内容を選択している また, 問い3では, 文章の一部を読んだだけで答えを選択している児童が多かった これらのことから, 本学級の児童は, 接続詞の意味をしっかりと捉えることや, 段落全体を読んで正確に内容を読み取ることに課題があると考えられる 本学級の児童は,2 学期に学習した すがたをかえる大豆 では, 説明の工夫について話し合う活動を行った 単元を貫く言語活動として, すがたをかえる ブックを作ろう を設定し, 自分の好きな食べ物の中で, いろいろな姿に変わる物を選び, 友だちに分かりやすく説明をする すがたをかえる ブック を作成した 今までの学習から, 分かりやすい文章を書くには, 初め 中 終わり の三部構成で書くことや 一段落に一つの内容 で書くこと, つなぎ言葉を使うこと, 挿絵を描くことが大切であることを学習してきた 文章を書くことに苦手意識を持つ児童も, 書く内容を自分で選ぶことで意欲的に取り組め, 説明文を書く前に, 表に書く内容をまとめたり,1 時間で書く内容を絞ったりすることで, 自分で文章を書きやすくなってきた 自分の書いた文章をグループで報告したり, 友達の文章のよいところをキーワードに沿って伝えたりすることは, できるようになってきたが, 友達の文章を読んで, よりよい文章になるように意見を出し合うなど, 交流していくことはまだ難しい 本単元の指導にあたっては, 単元を貫く言語活動として, C 読むこと の言語活動例 エ紹介したい本を取り上げて説明すること を受け, 自分のおすすめの科学読み物を友だちに分かりやすく紹介しよう を設定する そのために, 導入では, 自分のおすすめの科学読み物を友だちに分かりやすく紹介しよう というゴールを示して学習の見通しを持たせ, ありの行列 を読んで, 相手に分かりやすく文章の紹介をする文章の書き方を練習していくという目的意識を持たせながら本単元の目標を達成していきたい 教材 ありの行列 では, 問い と 答え に着目し, 筆者の伝えたいことを把握させていく 中 について, こそあど言葉や接続詞に注意しながら, 段落ごとの内容を読み取り, 筆者の考え方の進め方をとらえさせていく また, 実験や観察の文章を読むのは初めてであるので, 文末表現に印をつけて, 事実と意見の記述の仕方の違いも指導していく 自分のおすすめの科学読み物を友だちに分かりやすく紹介しよう を行うにあたっては, 児童の興味を持ちやすい虫のふしぎや植物のふしぎ, 身近なもののふしぎについて書かれた科学読み物の中から選ばせる 紹介する本を決めたら, 何について書かれた本なのかを表に整理させていく 下書きの文章を書いた後は, グループでお互いに紹介文を読み合い, 何について書かれた本なのか分かりやすいか推敲していく 単元の目標と評価規準 単元の目標 (1) 科学的な内容の本や文章に興味をもち, 進んで読もうとしている 国語への関心 意欲 態度 (2) 問い から 答え に至る実験と考察を読み取り, 論の進め方を捉えている 読むこと (3) 文章構成を踏まえて, 内容を簡潔にまとめている 読むこと (4) 指示語と接続語に着目し, 文章の論理構成を捉える手がかりとしている 伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項
評価規準ア国語への関心 意欲 態度 1 科学的な内容の本や文章に興味をもち, 進んで読もうとしている エ読むこと 1 問い から 答え に至る実験と考察を読み取り, 論の進め方を捉えている 2 文章構成を踏まえて, 内容を簡潔にまとめている オ言語についての知識 理解 技能に関する事項 1 指示語と接続語に着目し, 文章の論理構成を捉える手がかりとしている ( 全 14 時間 ) 次 第一次 時 数 1 1 学習内容 学習課題 自分のおすすめの科学読み 物を友だちに分かりやすく紹介しよ う について, 考えの進め方をとら える ことを確かめ, 学習計画を立て る ありの行列 を通読しておおまかな 内容を捉える 自分の好きな科学読み物を選び, 読み 始める ( 並行読書 ) 問い と 答え に着目して, 筆者 の伝えたいことをとらえる 指導と評価の計画 評 関読言評価規準評価方法 〇 価 科学的な内容の本や文章 に興味をもち, 進んで読 もうとしている ア 1 問い から 答え に 至る実験と考察を読み 取り, 論の進め方を捉え ている エ 1 中 の部分にどんなことが説明され 問い から 答え に 第二次 2 3 ているか, 中心となる文を書き抜いてまとめる 至る実験と考察を読み取り, 論の進め方を捉えている エ1 文章構成を踏まえて, 内容を簡潔にまとめている エ2 指示語や接続詞に着目し, 論の展開を 指示語と接続語に着目 4 おさえる 文末表現に着目して読む し, 文章の論理構成を捉える手がかりとしている オ1 ありのふしぎ 研究者の行動や考え 科学的な内容の本や文 5 方 のどちらに興味を持ったか考え, 感想を書く 章に興味をもち, 進んで 読もうとしている ア 1
ありの行列 の内容と, 自分の感想 科学的な内容の本や文 ワークシ 1 と感想の理由を, 友だちに話す 章に興味をもち, 進んで ート 読もうとしている ア 1 自分の好きな科学読み物を ありの行 問い から 答え に 2 3 列 と同じように1 本の内容 2 読んだ感想と感想の理由に分けて, 文章の組み立てを考え, 表にまとめる 至る実験と考察を読み取り, 論の進め方を捉えている エ1 文章構成を踏まえて, 内 ワークシート 容を簡潔にまとめてい る エ 2 4 本の内容について, 文章の組み立て表 文章構成を踏まえて, 内 ワークシ 第三次 をもとに, 内容を紹介する文章を書く 友達と文章を読み合って, よいところ 容を簡潔にまとめている エ2 ート を伝える ( 本時 ) 文章の組み立て表をもとに, 読んだ感 科学的な内容の本や文 ワークシ 5 想と感想の理由を書き, 推敲する 友達と文章を読み合って, よいところ 章に興味をもち, 進んで読もうとしている ア1 ート を伝える 6 7 文章を清書する 友達とおすすめの科学読み物の本を紹介し合う 科学的な内容の本や文章に興味をもち, 進んで読もうとしている ア1 作品 8 単元末テスト 学び直しをする テスト 本時の学習 (1) 本時の目標 科学読み物の内容を簡潔にまとめて紹介文を書いている (2) 本時で活用する 思考のすべ 表現のすべ 思考のすべ 問いと答え 表現のすべ ( 科学読み物の題名 ) は ~ について書かれた本です ( 個人 ) ぼく / わたしは ~ と思うけれど, どうですか ( 学び合い ) (3) 準備物 ワークシート, 紹介文の型, 文章の組み立て表, 前日までの学習内容の掲示物
(4) 学習過程 学習活動児童の反応指導上の留意点 評価規準 ( 評価方法 ) つかむ 見通す 1 学習の流れを知る 学習の流れを提示する 2 前時までの学習を振り返る 文章の組み立て表 はじめには 問い と 答え 中には 感想 + 理由 終わりにはおすすめする言葉 3 めあてを確認する 本をしょうかいする文章を書こう 考える 調べる 4 作例 ありの行列 を見て, 分かりやすい文章の組み立てについて話し合う ( 集団思考 ) 最初に問いの文を書いている 二文目にどう考えたかを書いて, 三文目に問いの答えを書いたらいいな 前時に書いた ありの行列 の紹介文を提示し, どこに何を書けばよいかを確かめさせる 5 本の内容を紹介する文章を書く 学び合う 深める 6 書いた文章を読み合う 全体する ( 個人思考 ) よわいかみつよいかたち は, 弱い紙にたくさん十円玉を乗せるにはどうしたらよいかについて書かれた文章です 筆者は, はがきのおり方をかえて何まい乗るか試していったところ, 弱い紙でも, おり曲げて形をかえると, とても強くなると書いています この文章を読んで, わたしは, おり曲げる力はすごいなと思いました それは, 弱い紙でもおり曲げて形をかえると, とても強くなるし, おり曲げた鉄筋を使ってとても大きなビルもたつからです ぜひ, 読んでみてください ( 集団思考 ) 最初に問いの文で書けているなから, どんなことについて書かれた文章か分かりました 問いと答えがきちんと書いてあるので, 弱い紙でもおり曲げて形をかえると, とても強くなるということがよく分かりました 思考のすべ 問いと答え 自分の書いた文章を読んで, 誤字脱字が無いかを確かめさせる ( 科学読み物の題名 ) は ~ について書かれた本です ( 個人 ) ぼく / わたしは ~ と思うけれど, どうですか ( 学び合い ) ICT 機器で紹介文を写真に撮り, 文章を提示しながら読ませる 問いと答えが書いてあるところは赤で線を引かせる 表現のすべ 科学読み物の内容を簡潔にまとめて紹介文を書いている ( 記述 発言 ) 評価基準 A: 科学読み物の内容を簡潔にまとめて, 分かりやすい紹介文を書いている B: 科学読み物の内容を問いと答えの文を使ってまとめ, 紹介文を書いている
キ 問いと答え 本の紹介文を書く時には, 何を書けばよいかを今までの学習から考えさせ, キーワードを提示する C: 科学読み物の内容を簡潔にまとめて紹介文を書いていない D: 無回答 ( 手立て ) 書き出しと終わりの言葉を書いておき, 続きの文章を考えさせる まとめる 7 本時のまとめをする 8 次時の活動を確かめる まとめを書く 文型をもとに, キー今日のめあては~でしワードを入れてまた 本の内ようを書くととめを書かせる きには, 問いや答えを書 次時は, 組み立てけばしょうかい文を書く表を見て, 本を読んだ感想を書いことができると分かりまていくことを伝えした る