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様式 C-19 科学研究費助成事業 ( 科学研究費補助金 ) 研究成果報告書 平成 25 年 5 月 31 日現在 機関番号 :32605 研究種目 : 基盤研究 (B) 研究期間 :2009~2011 課題番号 :21320096 研究課題名 ( 和文 ) 継承日本語教育に関する文献のデータベース化と専門家養成研究課題名 ( 英文 )Development of HERITAGE LANGUAGE DATABASE and the training of heritage language researchers 研究代表者 : 中島和子 (NAKAJIMA KAZUKO) 桜美林大学 言語教育研究所 特任研究員 70351161 研究成果の概要 ( 和文 ): 未整理のままの継承日本語教育および継承語一般に関わる文献を整理し データベース化して一般公開することを第一の目的とし そのデータベース作業を通して 継承語教育専門家を育てると同時に 継承語力に関する文献そのものを生む各種言語能力の実態調査と言語能力評価法の開発を第二の目的とする 研究成果の概要 ( 英文 ):This project aims at 1) development of Heritage Language Database, HLDB, and 2) training of HL researchers and practitioners through (a) collecting existing data and (b)conducting empirical studies of HL competencies and their assessment. 交付決定額 ( 金額単位 : 円 ) 直接経費 間接経費 合計 2009 年度 5,900,000 1,770,000 7,670,000 2010 年度 4,400,000 1,320,000 5,720,000 2011 年度 4,100,000 1,230,000 5,330,000 2012 年度年度 総計 14,400,000 4,320,000 18,720,000 研究分野 : 人文学科研費の分科 細目 : 言語学 日本語教育キーワード : 継承語 継承日本語教育 マイノリティ 外国人児童生徒 海外児童生徒 バイリンガル マルチリンガル教育 読書力測定 会話力測定 1. 研究開始当初の背景 (1) 親の母語 母文化を次世代に継承する 継承語としての日本語教育 は 日本語が少数言語である異言語環境で育つ日本人 日系人子女の日本語の習得 後退 喪失にまつわる社会的 心理的 社会心理的 教育的 言語的問題を扱う分野である 少数言語とその文化の伝承は極めてむずかしく グローバル化が進んだ今日 母語は 2 代で消えると言われる 自然放置すれば消えてしまう継承語をどうしたら人為的に育てることができるか そして複数の学習言語を身に着けたマルチリンガルな人材づくりが可能か ということは 21 世紀の重要な課題である (2) 継承語教育という用語は 1970 年代にカナダ オーストラリアで使われるようになったものであるが 異言語環境で育つ子どもの現地語習得と母語継承の問題は それ以前から存在したものであり 継承日本語教育は 日本人の南米移民が始まって以来 すなわち 100 年以上の歴史を持つ日本語教育の一領域と言える しかし その領域は専門家不在 経営的に零細な営みであったため ほとんど文献がなく また文献があったとしても未整理のままばらばらに存在し 現在ほとんど入手不可能な状況にある (3) 現代日本が抱えるマイノリティ言語児童生徒問題 つまり外国人児童生徒 帰国海外

児童生徒 国際結婚家庭児などは まさに現地語である日本語の習得と母語継承の問題を抱えており これまでの継承日本語教育の視点を必要としている このために継承日本語教育だけに関わらず 広く継承語教育という視点に立って 現代日本に役立つ継承語教育文献データベースの構築を目指すことにした 2. 研究の目的本研究には 2 つの目的がある 第 1 は (1) 継承語に関する文献を整理してデータベース化して一般公開をすることである 第 2 は (1) の作業を通して継承語教育の専門家 実践家の質の向上に資することである 第 1 の目的を遂行するに当たって 世界各地に散在する 母語 継承語 バイリンガル教育研究会 の会員を中心に文献収集を行った ところが 継承語教育の文献が少ないこと また質の向上が必要であることが分かり このため第 2 年度より 言語能力調査を奨励して新しい継承語文献を作り出すこと そのために必要な継承語測定法の開発を目的の一部に加えた 3. 研究の方法研究方法をつぎの 5 項目に分けて報告する (1) 文献データベースの構築 1 文献収集の枠組みと文献収集の方法 母語 継承語 バイリンガル教育研究会 (MHB) の理事と国内 海外会員に広く呼びかけ 文献調査協力者を募集 (2009.5.30) 3 回の会合を持ったあとで (2009.6.4, 2009. 8.9, 2010.3.26) つぎの基本方針のもと 世界規模で継承語教育に関する文献を収集を始めた その間 協力者間の連携のメールの お知らせ は 10 回にのぼる 地域により事情が異なることから 多様な継承語教育の背景と実態を反映するために以下のように幅広い枠組みで文献収集を行った 1. ホスト国の言語政策 2. 継承語教育の歴史的経緯 3. 継承語教育の現況 4. 継承語教育の現時点での成果 5. 継承語教育の将来の課題収集した文献は 一定の方式でエクセルに入力 それを一時的に Windows Live SkyDrive に収納した 文献調査協力者は全体で 72 名である 世界をアジア 中南米 オーストラリア カナダ アメリカ EU の 6 地域に分け 文献が集まった国は 24 カ国 言語数 11 言語である 現時点で総文献数 1775 点 追加予定文献約 300 点である これらに付随するアブストラクトが 91 点 フルテキストが 17 点である 1779 点は 著書 780 件 論文 654 件 口頭発表 146 件 政府刊行物 87 件, 教科書 84 件 雑誌 新聞 28 件である つぎの図に文献数の種目別比率を示す 図 : 文献数の種目別比率 (2013 年 6 月現在 ) 政府刊教科書行物 5% 雑誌 5% 口頭発新聞表 1% 8% 著書 44% 論文 37% 2 データベース本体の構築文科系データベース構築の専門家である神戸大学大学院森下淳也教授と同大学大学院田中順子准教授に連携研究者としての協力を依頼し快諾を得る (2009.8) 両者のアドバイスのもと まずエクセル上の入力インターフェイスとなる仮テンプレートを 以下の 5 つの領域に分けて作成した 5 つ領域とは 1. 著書 論文 章 2. 口頭発表 3. 教科書 教材 ソフト 3. 雑誌 新聞記事 4. 政府刊行物 である (2009.12) つぎに Web 上でアクセス可能な 編集管理システム を立ち上げ (2010.5) SkyDrive に収納されている文献データを流しこんだ 同時に文献入力者は 精選した文献のアブストラクトの執筆を始めた 3 継承語文献 DB 編集管理システム 現在まで 編集管理システム を使って 文献の追加 重複データの削除 表記の統一 欠落情報の補填 誤字 落字の修正等を行っている なかでも以下の点に留意した 1) 同一著者の複数言語による研究者名に対する処置 ( 英語名の論文と日本語名の論文とを同一のものと認知するための研究者リストと著者テーブルを作成 ) 2) キーワード検索時に日本語の論文と非日本語の論文が同時に列挙されるように日英対照キーワードリストを作成 3) 対象言語 対象領域 対象地域の分類項目についての列挙型提示方法の開発 4)ISSB, ISSN の表示の統一 5) 日本語以外の 9 つの言語による文献に日本語訳の付与 することなどである このほか 一般公開後に残されている問題は 各文献に付随するアブストラクトの数を増やすこと 新文献の追補などである 4 データベースの一般公開化名称を Heritage Language Database,HLDB ( 日本語名 継承語文献データベース ) とした 母語 継承語 バイリンガル教育研究会 (MHB) が 2013 年 8 月 16,17 日に 10 周年記念の年次大会を開催するので 一般研究者向け

HLDB に関する研究発表とデモンストレーションを予定している その後パイロット期間を設けて MHB ホームページ上で公開をする予定である 別途 管理者用 HLDB の開発と使用に当たってのトレーニングが必要となる パイロット期間中は HLDB システムの管理は引き続き神戸大学の森下淳也教授 田中順子教授にお願いし 継承語 DB の使用や新データ入力に関する管理と諸事務は MHB の HLDB 支部が行う予定である (2) 継承語教師養成ワークショップの開催 継承語教師養成に関しては 以下のように多岐にわたる取り組みをした 1 5 回の継承語教師養成ワークショップ第 1 回 (2009.8.9) 立命館大学テーマ 継承語教育 : リテラシーの育て方 講師津田和男 ( ニューヨーク国連国際学校 第 2 回 (2010.3.26-27): 桜美林大学 PFC キャンパス 初日のテーマ 継承語をどう測るかー試案のいろいろ 作文と語彙 ( 生田裕子, 中部大学 ) 会話と読解 ( 櫻井千穂, 大阪大学博士課程 ) 意識調査 ( カルダー, プリンストン日本語学校 ) 2 日目のテーマ 継承語をどう教えるかー学習ゴールの立て方 スキャフォルディングの仕方 読み書き指導法 講師片岡裕子 ダグラス昌子 ( カルフォルニア州立大学ロングビーチ校教授 ) 第 3 回 (2010.8.4) 桜美林大学四谷キャンパステーマ言語能力評価測定ツール OBC (Oral Proficiency Assessment for Bilingual Children) 講師中島和子 ( トロント大学 ) 第 4 回 (2010.8.5) 桜美林大学四谷キャンパス全世界に散在する補習授業校教師を対象に 基調講演 現地校と週末学校で育てるバイリンガル ( 中島和子 ) 事例報告 永住型児童生徒の特質を踏まえたカリキュラムの枠組み ( カルダー 岩本智子 モイヤー康子 ) 調査報告 トロント補習校における日英バイリンガル作文調査 ( 佐野愛子 ) 実践報告 世界各地の週末学校の現場から ( タイ : 川合友紀子 ドイツ : 相賀由美子 オランダ : 山本絵美 米国 : 伊予田律子 ) 実践報告を振り返って 保護者パワーと地域に根ざした週末学校のあり方 ( 米国 : 岸本俊子 台湾 : 服部美貴 ) 第 5 回 (2011.3.6): コロラド州デンバー近隣の補習校その他から要請を受け 出張して継承語教師養成ワークショップを 2 日にわたって行った 2 言語能力調査協力者の募集 2 年目より 継承語教育文献収集と並行して 継承語に関する質の高い文献そのものを生成する努力の一貫として 継承語の言語能力調査協力者を募集し (2010.4) 企画書審査の上 61 名を認定 言語能力調査の経費の一部を本科研が負担した この試みを成功させるために (2)1 で示した継承語教師養成ワークショップで評価ツールの紹介をし また定期的に 3 に詳しく示すように 会話力 読書力評価に関するワークショップを別途開催した これらの取り組みの結果 つぎの 3 つのグループ (a) バイリンガル作文グループ (b) 補習校グループ (c) インターナショナルスクールグループ が誕生 このうち (b) と (c) は 2011 年 (a) は 2013 年に MHB の分科会 (SIG) として理事会で正式に認可された 3 継承語評価ツールのためのワークショップの開催 ( 全部で 11 回 ) 2010 年から 2013 年にかけて 継承語評価ツールのためのワークショップ を MHB とは関係なく 一般公開という形で本研究の一環として開催した ワークショップの内容から つぎの 3 期に分けることができる 第 I 期 OBC 会話力評価第 1 回 (2009. 11. 21-22, 28-29) OBC (Oral Proficiency Assessment for Bilingual Children) のワークショップ 開発者である中島和子 ( トロント大学 ) を主任講師として 三鷹ネットワーク大学 ( 国際基督教大学主催 ) で開催 第 2 回 (2010.3.24-25) 東京女子大 第 3 回 (2010.8.4) 桜美林大学四谷キャンパスで開催 第 II 期 OBC 会話力 /DRA 読書力第 4 回 (2010.11.20-21) 外国人児童生徒の日本語力 母語力の育成 :OBC( 会話力 )/ DRA( 読書力 ) 実践ワークショップ を中島和子 石井恵理子 櫻井千穂を講師として国際基督教大学で開催 第 5 回 (2011.7.30-8.1) 愛知県豊川市勤労福祉会館 第 6 回 (2011.8.3-5) 大阪府 PiaNPO 第 7 回 (2011.11.6,13, 19) 国際基督教大学で開催 第 III 期 OBC と多言語対話型読書力評価第 8 回 (2012.3.26-28) 多言語対話型評価法 ( 会話力 読書力 ) 指導者養成ワークシップ を中島和子 石井恵理子 櫻井千穂を講師として大阪府教育センターで開催 同様に第 9 回 (2012. 11.23-25) 国際基督教大学 第 10 回 (2012.12.2/27-28) スペイン語 対話型評価法 日本ペルー共生協会大和教室 (AJAPE) 第 11 回 (2013.3.27-29) 大阪府教育センターで行った

4. 研究成果 (1) HLDB の完成に向けての課題以上で明らかなように 本研究の第 1 の目的である継承語教育文献データベースの構築は 完成に近づいてはいるが 現在未公開の状況であり 公開を目前に控えて さまざまな問題に対応している段階である 公開するに当たって 公開後の DB 管理方法 新文献追加に必要な手順や入力ガイド 間違いの訂正, アブストラクトの追補その他について考慮中である 現段階では システム管理に関しては引き続き神戸大学の森下 田中両教授に依頼 文献に関する管理は MHB の継承語教育文献データベース分科会 (HLDB-SIG) が責任を持ってこれに当たる予定である 同時に HLDB の利用方法や継承語研究への活用に対する啓蒙活動や 広く一般研究者への広報活動に取り組む態勢づくりも必要である (2) 文献収集 言語能力調査の結果本研究の第 2 の目的である 継承語教育専門家の養成に関しては 3 年間で大きな成果をあげることができた 2011 年 8 月 7 日に報告会 継承日本語教育に関する文献のデータベース化と専門家養成 中間報告 を行ったが その多彩な内容を見ても 本研究プロジェクトの言語能力調査協力者への支援がいかに継承語教育という領域に大きなインパクトを与えたかが分かる プログラムの内容は 1) 継承語教育データベースのための文献収集 これまでの経緯と今後の課題 ( 中島和子 福川美沙 ) 2) 継承語教育データベースの構築に着いて ( 森下淳也 田中順子 ) 3) 補習校教師の会立ち上げのためのバイロット調査報告 ( カルダー淑子 ) 4) インターナショナルスクール実態調査 ( 大山全代 平野景子 ) 5) 南米在住の日系人児童生徒の口頭言語能力調査 ( 佐々木倫子 ) 6) 読書力評価ツール (DRA) を活用した横断調査 日本生まれの言語的マイノリティー児童の読書力の実態 ( 櫻井千穂 ) 7) 作文調査グループによるマルチリンガル作文調査 中間報告 ( マックファーソン田中苗美 平松宏子 川合友紀子 生田裕子 ) 8) トロント補習授業校小中学生の日 英 仏作文力 評価ルーブリックの開発を中心に ( 佐野愛子 中野友子 福川美沙 生田裕子 中島和子 ) である これらの成果をまとめると まず 1) 海外の専門家や専門家志望と国内のそれとをつなぐことができたこと 2) 多くの参加者が文献収集と実際の言語能力調査の両方の経験を積み 今後の継承語関係の研究に携わる基礎となる体験ができたこと 3) 継承語教育研究の量が増え 質が高まったこと 4) 言語能力の評価の仕方や評価ツールに関して共通の理 解ができたこと 5) グループとして活動した言語調査協力者の間に密接な相互支援体制が生まれたこと この横のつながりをもとに さらに発展させるべく オンラインディスカッションのためのネットワークづくりが現在進行しているところである 今後の課題としては MHB を超えて より多くの研究者や現場の教師に HLDB の存在を知ってもらい 一層継承語関係の研究の質と量の向上に貢献することである (3) 評価ツール開発の努力が評価される 継承語評価ツールの開発は 2011 年 5 月の日本語教育学会での口頭発表以降 かなりの反響を呼び その結果として 文科省委託事業である 外国人児童生徒学習支援 評価ツールの開発 プロジェクトから招聘を受け 上記 (2)3 のワークショップ講師 3 名が 推進委員として参加することになった その結果は 外国人児童生徒のための JSL アセスメント :DLA という成果物として 文科省が近日公開する運びとなっている 対話型 評価ツールを会話力と読書力だけでなく 聞く力 書く力まで広げて 学力と関係のある いわゆる 教科学習言語能力 をトータルに捉える評価法が全国的規模で教育現場に普及することになったことは 誠に喜ばしいことである (4) 評価ツール 対話型読書力 の発刊 以上 (3) のニーズに答えるために 繰越金の認可を得て 対話型読書力 という小冊子を 3 図書 4 として発刊することができた 5. 主な発表論文等 1 雑誌論文 ( 計 12 件 ) 1. 中島和子 日本語獲得と継承語喪失のダイナミックスー日本の小中学校のポルトガル語話者の実態を踏まえて 石井恵理子編 年少者日本語教育における学習環境と言語習得の研究 平成 12-15 年度科学研究費補助金 ( 基盤研究 B) 研究成果報告書 2012 5-30 2. 佐々木倫子 島田美幸 竹村徳倫 南米在住の日系児童生徒の口頭言語能力調査 - 日本語語彙データを中心に - 査読有 桜美林言語教育研究 第 2 号 2102 55-64 3. 佐々木倫子 モラレス松原礼子 島田美幸 ブラジルへの帰国生徒の言語と教育 口頭語彙テスト TOAM から見た日本語とポルトガル語 査読有 桜美林言語教育論叢 第 8 号 2012 85-104

4. 中島和子 外国語を話す家庭で育つということーカナダの子育て体験を踏まえて 地域リハビリテーション特集 : 外国語を話す家庭の子どもの発達と障害 6 巻 12 号 査読無 2012 924-927 5. 中島和子 多文化背景の子どもの発達をどう支えるかー母語 継承語の大切さー 人間文化 ( 滋賀県立大学人間文化学部紀要 ) 6 号 査読無 2012 45-49 6. 中島和子 定住二世児の継承語と日本語の関係とその評価 真嶋潤子編 日本語母語児童への国語教育と非母語児童への日本語教育を言語環境から構築する試み 平成 21-23 年度科学研究費補助金 ( 基盤研究 C) 研究成果報告書 2012 43-55 7. 中島和子 田中順子 森下淳也 継承語教育文献データベースの構築 中間報告 母語 継承語 バイリンガル教育研究 査読有 第 7 号 2011 1-23 8. 佐々木倫子 3 代で消えない JHL とは? 日系移民の日本語教育 母語 継承語 バイリンガル教育研究 プレ創刊号 ( 増補復刻版 ) 査読無 2010 16-25 9. 中島和子 JHL の枠組みと課題 JSL/JFL とどう違うかー 母語 継承語 バイリンガル教育研究 プレ創刊号 ( 増補復刻版 ) 査読無 2010 1-15 10. 中島和子 母語 継承語はどうして重要かーカナダ 米国 日本の現状を踏まえてー 国際日本語普及協会 (AJALT) 母語継承語特集 : ことばと文化を受けつぐー越境時代の母語 継承語 第 33 号 査読無 2010 14-17 11. 佐々木倫子 どうあるべきか 日系子弟に対する日本語教育 求められる複数言語能力 季刊海外日系人 67 号 査読無 2010 16-18 12. 田中順子 森下淳也 中島和子 継承語語教育文献データベースの構築 第 15 回公開新ポジューム尋問科学とデータベース発表論文集 査読有 2009 1-6 2 学会発表 ( 計 17 件 ) 1. 中島和子 継承語教育文献データベースの構築 中間報告 博報財団第 7 回日本語海外研究者正平事業研究報告 2013 年 3 月 21 日 東京ミッドタウンカンファレンス 2. 中島和子 定住 1.5 世代 ( 日本生まれと就学前入国の幼児 ) のコトバと学力をどう伸ばすかー必要な継承語教育と親への啓蒙活動 日本語ボランティアシンポジウム 東海日本語ネットワーク基調講演 2012 年 12 月 1 日 名古屋国際センター 3.Nakajima, Kazuko, Misa Fukukawa, Tomoko Nakano, Aiko Sano, Yuko Ikuta, The construct of L1(Heritage Japanese) and L2 (English) writing skills among Japanese-speaking children in Toronto, Heritage Language Conference, October 16, 2012, Victoria College, University of Toronto (Canada) 4. 中島和子 世界と日本のバイリンガル / 多言語教育の実情と課題 東京外国語大学グローバルコミュイケーションー人と人をつなぐ専門職設立記念基調講演 2012 年 10 月 12 日 東京外国語大学アゴラ グローバル 5. 中島和子 日露バイリンガル育成のための継承ロシア語の保持 伸張 心理的要因と社会的要因を中心にー 日本ロシア語教育研究会主催サマーセミナー 2012 基調講演 子どものバイリンガル : ロシア語と日本語 課題と展望 2012 年 9 月 23 日 創価大学 6. 中島和子 田中順子 森下淳也 継承語教育文献データベースのコンテンツ 内部構造 インターフェイスに関する諸問題 第 5 回日本語教育とコンピュータ (Castel/J) 国際会議 審査有 2012 年 8 月 21 日 名古屋外国語大学 7. 中島和子 小林幸江 櫻井千穂 菅長理恵 学習支援のための対話型言語能力測定ツールの開発 2012 年度母語 継承語 バイリンガル教育研究 2012 年 8 月 6 日 桜美林大学四谷キャンパス 8. 中島和子 地域で母語教育を行う上で役立つこと 兵庫県国際交流協会平成 24 年度母語教育支援研修会 2012 年 7 月 31 日 国際健康開発センター 9. 中島和子 福川美沙 継承日本語教育に関する文献のデータベース化と専門家養成 マイノリティ児童生徒の言語教育 文化教育に関する総合的研究 2011 年度母語 継承語 バイリンガル教育研究 2011 年 8 月 7 日 立命館大学 10. 中島和子 櫻井千穂 言語的マイノリティ児童生徒のためのバイリンガル読書力評価ツールの開発 2011 年度日本語教育学会

春期大会 審査有 2011 年 5 月 22 日 東京国際大学 11. 中島和子 継承日本語教育に関する文献のデータベース化と専門家養成 マイノリティ児童生徒の言語教育 文化教育に関する総合的研究 桜美林大学教育研究所公開研究会 2011 年 2 月 18 日 桜美林大学四谷キャンパス 12. 中島和子 新しい継承語教育への展望 加算的マルチリンガル育成に向けてー Northeast Council of Teachers of Japanese (NECTJ) 継承語研究会 ( 基調講演 ) 2010 年 8 月 30 日 ニューヨーク日系人会館 ( 米国 ) 13. 佐々木倫子 日系人の日本社会参加促進の一側面 日本語学習支援の現状脱皮 第 8 回ブラジル日本研究国際学会 2010 年 8 月 27 日 ブラジルア大学 ( ブラジル ) 14. 中島和子 現地校と週末学校で育てるバイリンガルの基礎 母語 継承語 バイリンガル教育研究会年次大会 ( 基調講演 ) 2010 年 8 月 5 日 桜美林大学四谷キャンパス 15. 中島和子 継承語 継承語教師 継承語力とは? 第 2 回継承語教師養成ワークショップ 2010 年 3 月 26 日, 桜美林大学町田キャンパス 16. 中島和子 継承語学習者と継承語教育 2010 年 3 月 6 日 コロラド大学ボルダー校 ( 米国 ) 17. 佐々木倫子 継承日本語教育に関する文献のデータベース化と専門家養成 マイノリティ児童生徒の言語教育 文化教育に関する総合的研究 桜美林大学教育研究所公開研究会 2010 年 2 月 12 日 桜美林大学町田キャンパス 3 図書 ( 計 7 件 ) 1. Nakajima, Kazuko ( 印刷中 )Cross-lingual Transfer from L1 to L2 among School-age Children, Mouton Handbooks of Japanese Language and Linguistics: Applied Linguistics, De Gruyer Mouton 2. 中島和子 ( 編著 )( 韓国語版 ) マルチリンガル教育への招待 言語資源としての日本人 外国人年少者 ハングルパーク社 2012 414 3. 中島和子 櫻井千穂 対話型読書力評価 桜美林大学言語教育研究所 2012 131 4. 中島和子 ( 編 ) OBC( バイリンガル会話 力テスト ) ワークショップ資料集 増補改訂版 OBC ワークショップ運営委員会 2012 77 5. ジム カミンズ 中島和子 言語的マイノリティを支える教育 慶応義塾大学出版会 2011,198 6. 中島和子 ( 編著 ) マルチリンガル教育への招待 言語資源としての日本人 外国人年少者 ひつじ書房 2010 414 7. 中島和子 佐々木倫子ほか母語 継承語 バイリンガル教育研究会 紀要プレ創刊号 ( 増補復刻版 ) 2003/2010 50 6. 研究組織 (1) 研究代表者中島和子 ( NAKAJIMA KAZUKO ) 桜美林大学 言語教育研究所 客員研究員研究者番号 :70351161 (2) 研究分担者佐々木倫子 (SASAKI MICHIKO) 桜美林大学 言語学系 教授研究者番号 :80178665 (3) 連携研究者森下淳也 (MORISHITA JUNYA) 神戸大学 大学院 国際文化研究科 教授研究者番号 :20182230 田中順子 (TANAKA JUNKO) 神戸大学 大学院 国際文化研究科 准教授研究者番号 :90335406 (4) 研究協力者 ( 母語 継承語 バイリンガル教育研究会理事 ) 湯川笑子 ( 立命館大学 ) ダグラス昌子 ( カリフォルニア州立大学 ロングビーチ校 ) 真嶋潤子 ( 大阪大学 ) 友沢昭江 ( 桃山学院大学 ) カルダー淑子 ( プリンストン日本語学校 ) 清田淳子 ( 立命館大学 ) 櫻井千穂 ( 大阪大学大学院所属 日本学術振興会特別研究員 ) 津田和男 ( 国連国際学校 )