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はじめに 精神疾患のために休職していた患者さんが 病気を再発することなく復職できることは ( リワーク ) 患者さんやその家族にとても重要です 精神疾患から復職する時の企業の支援体制については 法律的な規制はなく 各企業の裁量に任されています ですから 復職時に手厚い支援体制があるとは限りません また支援体制が整っているとしても 患者さんが改善していることが望ましいのは言うまでもありません 患者さんに どのように状態を改善してもらえるかが リワークの第一のポイントです 第二のポイントは 職場との情報の共有です リワークのための努力を始める前に 業務や処遇に関する情報を得ておくこと 復職時に患者さんの状態について適切な情報を伝達 共有することが重要です 患者さんが 自分の症状に関する情報を職場に伝えないで欲しい と希望することもありますが ある程度以上症状が悪化すれば 遅刻 休み 業務の遅れなどが発生して 職場にも状態の悪化が分かります 本人の同意のもとに ( あるいは 本人の依頼を受けて ) 情報を共有して職場と協働する体制を築いた方が 結局は患者さんの利益になります 第三のポイントは 客観的な情報の活用です 診察時に 患者さんが 調子はよいです と言ったとしても 活動記録表をつけてもらって より客観的に患者さんの状態を確かめてください 患者さんは自分の体調を正確に認識することになれていません まず この面について支援をする必要があります また仕事や職場に関する情報も 本人だけでなく職場の方からも情報を入手することが大切です 患者さんからの情報と職場からの情報に食い違いがあることは 珍しくありません 患者さんは自分の思いを述べますが 本人の思いと周囲の評価が違っていたり 患者さんが自分で気づかずにほかの社員に迷惑を与えていることがあります 食い違いがあれば リワークの過程の中で 食い違いを調整してください リワークを効率よく ステップごとに進めていただけるように このマニュアルを作成しました 一人でも多くの患者さんに 再発することなく職場に戻って仕事を続けてもらえることがこのマニュアルの目的です 2 / 12

特色 リワークの手順を ステップに分けて説明しています 次のステップに進む 進行 次に進めない場合の 停滞 の判断の目安を述べています ステップによっては配布資料がありますので 患者さんに渡してください ステップ3では 産業保健スタッフ ( 産業保健スタッフがいなければその他の担当者 : 人事 労務担当者 社労士など ) から情報を収集してください リワークを始める時に職場に関する情報を得ておくと リワークのプロセスを効率的に進めることができます ステップ 4, 5 では 同居者への働きかけ 職場への対応についても説明しています リワークに入るタイミング 期間 診察頻度の目安 ステップ1( リワークに入るタイミング ) 患者さんが 復職したい と希望したとき または主治医が そろそろ復職の準備を始めませんか と聞いて患者さんが同意したときが ステップ 1 にあたります ステップ 2, 3 は準備手順で それほど時間はかかりません リワークは ステップ 4, 5 が中心です ステップ 4 の 基礎リズムの改善 に要する期間には個人差があります ステップ 5 の リワーク活動 から復職までは 通常 2 ヶ月くらいと思われます 患者さんの状態がステップ 5 の基準を満たすほどに改善している場合は このステップから始めてください ステップ 6 以降は 会社の対応によって期間が変わってきます 診察の頻度は 2 週間に1 回を目安としています 3 / 12

ステップ リワークのステップを 11 に分けています 主治医など治療スタッフが関わるのは ス テップ 7 までと 11 の復職後のフォローです ステップ 8~10 までは 参考として 説明しています 1. 復職の希望 同意 2. 状態の確認 3. 業務 処遇の確認 4. 基礎リズムの改善 5. リワーク活動 6. 復職申請前の準備 7. 復職申請 8. 職場調整 ( 必要な場合 ) 9. 試し出社 ( 制度がある場合 ) 10. 復職判定 11. 復職発令後のフォロー 4 / 12

ステップ 1 復職の希望 同意 患者さんの復職の希望 同意を確認します 1 患者さんが 復職したい と希望したとき または主治医が そろそろ復職の準備を始めませんか と聞いて患者さんが同意したときに ステップ1 資料の リワーク ( 復職 ) のプロセスについて を渡してください これは 患者さんにリワーク ( 復職 ) の流れを理解してもらうためです 2 リワークチェックリスト A-B 9 項目 で 患者さんの状態を確認してください 確認は医師自身が行ってもよいですし コメディカルが聞き取って 医師に報告する形でも結構です 進行 リワークチェックリストの A-B 9 項目の平均が 1.5 以上ならば ステップ 2 状態の 確認 に進みます 停滞 リワークチェックリストの A-B 9 項目の平均が 1.5 未満の場合は まだ 状態の改善 が十分ではありませんから 静養を続けてください ステップ 2 状態の確認 状態を確認します ステップ 2 資料活動記録表を渡して つけてくるように指示してください 進行 活動記録表をつけてくれば ステップ 3 業務 処遇の確認 に進みます 停滞 活動記録表をつけてこない場合は つけるように説得してください * 参考資料 5 / 12

患者さんが 活動記録表のつけ方が分からない場合は リワークの時期に応じた活動記 録表の記入例を 参考資料として示してください コラム 1 : 飲酒 過度な飲酒は 睡眠に影響するばかりでなく リワークのための自己節制よりは 気晴らし を求める気持ちを助長してしまうことがあります 飲酒についてはよく状況を確認してください ステップ 3 業務 処遇の確認 業務 処遇について確認します 1 ステップ3 資料 復職基本情報シート ( 本人用 ) で 本人から情報を収集してください これまでの職場での状況 復職時の職場環境 対人関係 プライベートでのストレスについて 基本的な情報を収集させていただくことは リワーク 再発しない復職 の支援に欠かせません と説明してください 2 ステップ3 資料 復職基本情報シート ( 会社用 ) に 本人に署名してもらい 産業保健スタッフ ( 産業保健スタッフがいなければその他の担当者 : 人事 労務担当者 社労士など ) から情報を収集してください 進行 本人 会社から情報が得られたら 内容を確認して ステップ 4 基礎リズムの改善 に進みます 停滞 1 本人が情報を持ってこない場合は 正確な情報がないと 復職の指導が十分に行えません と注意してください 同居者から情報を入手できるか試みてください 2 本人がシートを会社に提出しない場合は 会社からの正確な情報がないと 後で 6 / 12

復職が円滑に進まない可能性があります と注意してください 3 会社から情報が入手できない場合は 本人から得た情報のみでリワークを進めてください ステップ 4 基礎リズムの改善 本格的なリワーク活動に取り組むために 基礎となる体調を整えます 睡眠覚醒のリズムや最小限の活動性の確保は 復職を目指す努力の基礎となります 基礎となる体調が整うと 気持ちがさらに前向きになると思います と説明してください 1 活動記録表をつけてきているか確認してください つけてきていなければ 記録を励行するように指示してください 2 ステップ4 資料 基礎リズムの改善 を配布して 本人と同居者への働きかけを行なってください 3 リワークチェックリスト A-F18 項目 で 患者さんの状態を確認してください 確認は医師自身が行ってもよいですし コメディカルが聞き取って 医師に報告する形でも結構です 進行 リワークチェックリスト A-F18 項目の平均が 2 以上であれば ステップ 5 リワーク 活動 に進みます 停滞リワークチェックリスト A-F18 項目の平均が 2 未満であれば ステップ 4 基礎リズムの改善 を続けてください リワークチェックリスト A-B 9 項目の平均が 1.5 未満に状態が悪化した場合は 静養治療に戻ってください この場合 処方の調整 状態によっては通電療法や入院治療の検討などが必要と思われます 職場への対応この時期には 職場との接触は一般に行わない方がよいと思います 職場等から 上司の接触などについて質問があった場合は 以下のようにアドバイスしてください 現在はまだ疲れている状態なので 一般的には 職場からの接触が負担になることが多いと思います ただ 社員によっては 職場からの接触がないと心配になってしまう人もいます ですから 今はまだ休養が大事だと思いますから こちらからあえて連絡はしません でも 職場にできそうなことがあったら いつでも遠慮なく連 7 / 12 絡してください という風に伝えた上で そっとしておいてあげるのが良いでしょう

ステップ 5 リワーク活動 本格的なリワーク活動として 図書館での読み物 活動性の改善 リワークプログラム ( プログラムが利用できる場合 ) などのリハビリテーション活動を行ないます 1 活動記録表を振り返りながら 自分の体調の波をより正確に認識できるように援助してください 2 リワーク活動を始めることを 産業保健スタッフ ( 産業保健スタッフがいなければその他の担当者 : 人事 労務担当者 社労士など ) に報告するように勧めて下さい 会社側でも フォローを開始する場合があります 3 ステップ5 資料 リワーク活動を進めましょう に従って 本人および同居者に指導を行なってください 4 リワークチェックリスト A-H23 項目の確認を行なってください 確認は医師自身が行ってもよいですし コメディカルが聞き取って医師に報告する形でも結構です 5 医療機関 障害者職業訓練センター 精神保健福祉センター NPO 団体などのリワークプログラムが利用できる場合は 利用を勧めてください 休職が 6 ヶ月以上に及んでいる方 休職を繰り返している方 自分の努力では活動性が改善しない方には 特にリワークプログラムが有効であると思われます 6 対人関係の葛藤が強い場合は 集団認知行動療法 SST アサーショントレーニングなどによる 対人関係の改善を勧めてください 進行 リワークチェックリスト A-H23 項目の平均が 2.5 以上になったら ステップ 6 復 職申請前準備 に進みます 停滞リワークチェックリスト A-H23 項目の平均が 2 以上 2.5 未満であれば ステップ 5 リワーク活動 を続けてください リワークチェックリスト A-F18 項目の平均が2 未満に状態が悪化した場合は ステップ 4 基礎リズムの改善 に戻ってください 8 / 12

ステップ 6 復職申請前の準備 正式に復職申請を行うための 準備を行います 1 ステップ6 資料 復職申請を控えて に従って 本人および家族に指導を行なってください 2 リワークチェックリスト A-H23 項目の確認を行なってください 確認は医師自身が行ってもよいですし コメディカルが聞き取って 医師に報告する形でも結構です 進行 リワークチェックリスト A-H23 項目が平均 3 以上の場合は ステップ 7 復職申請 に進みます 停滞リワークチェックリスト A-H23 項目が平均 2.5 以上 3 未満であれば ステップ 6 復職申請前の準備 を続けてください リワークチェックリスト A-H23 項目が平均 2.5 未満に状態が悪化した場合は ステップ 5 リワーク活動 に戻ってください ステップ 7 復職申請 正式な復職申請を行います リワークチェックリストなどの資料を添えて 本人の回復状況を 産業保健スタッフ ( 産業保健スタッフがいなければその他の担当者 : 人事 労務担当者 社労士など ) に伝え 復職可 とする診断書を発行します コラム 2 : 週末の過ごし方 週末は 平日と異なるスケジュールで過ごす患者さんが多いと思います - 特に家族がいる場合など 一方 患者さんによっては 週末にスケジュールを変更すると 平日にそれを戻すのが難しい場合があります この場合は 週末も なるべく平日に近いスケジュールで生活するように勧めてください 9 / 12

ステップ 8 職場調整 ( 必要な場合 ) 復職は一般に 元の職場に戻る ことが原則ですが 元の職場では本人にストレスが高かった 休職過程で 元の職場のスタッフに高い負担が発生しており 受け入れが難しい 元の職場が休職中になくなってしまった といった場合は 試し出社や復職を受け入れられる職場を調整します ただし 就業規則や労働契約の成り立ちとして ( 可能な配慮を行った上で ) どこの職場でどのような仕事を指示するかは会社が決定することであり 社員が選択することはできません ステップ 9 試し出社 ( 制度がある場合 ) 復職前の通勤練習 軽い作業でのからだ慣らしを目的とする 試し出社 の制度がある企業では 試し出社が行なわれます 試し出社は 一般に 施行期間に上限 ( 例 :1 ~3ヶ月 ) があり また 試し出社期間中の作業は 通常の業務ではない軽作業が行われます 試し出社期間中 産業医は 職場の上司から情報を収集し 本人への面談を行ない 健康状態の悪化なく 復職時に想定される作業に負荷を引き上げていけるかを確認します 10 / 12

ステップ 10 復職判定 復職に関する判定が行われます 復職可の判定の基準は 一般に 1 症状が生活や作業に大きな影響がない程度に寛解している 2 復職時に想定される作業を行う能力がある 3 復職時の作業を行ったときに すぐに症状が再燃しないと想定される 4 同僚等への迷惑行為がない といったものです 試し出社を施行していれば 高い精度でこれらの判断を行うことができます 産業医がいる場合には 主治医 治療スタッフは通常このステップには 関与しません 産業医がいない企業 産業医がいても精神疾患に関する判断ができない場合は 産業医に代わって 主治医がこの判定をすることを求められることがあります 主治医が判定を求められる場合は 臨時の産業医として業務を求められていることになりますので 職場に相応の謝礼を求めることが妥当であると思います 一方 判定を行う場合には 本人からの情報に加えて 職場から業務や対人関係等について情報を収集し 判定を行ってください ステップ 11 復職発令後のフォロー 産業保健スタッフがいる会社では 本人が病気の再発の懸念なく 時間外勤務を含む 通常想定される業務を行えるようになるまで 健康管理のフォローがされます 企業によっては 復職発令後に軽減勤務を行なう場合があります 軽減勤務の施行期間に上限 ( 例 :1~3ヶ月) には 企業によって差があります 軽減勤務に関する判断は 産業医が 本人との面談 職場の上司からの情報 主治医のアドバイスなどに基づいて行ないます 健康状態が悪化した場合 本人が産業医 産業保健スタッフへの情報提供を嫌がる場合もあります しかし 健康状態の悪化がある程度以上進めば 遅刻 休み 業務の遅れなどが発生して いずれ職場にも状態の悪化が分かるようになります ある程度以上の健康状態の悪化がみられたら 本人を説得して産業医 産業保健スタッフと情報を共有した方が 主治医 治療スタッフと産業医 産業保健スタッフが協働して本人への支援を行うことができます 11 / 12

コラム 3 : 休職満了が近づいた時 休職期間に余裕がある状況では 患者さんの状態を十分に改善してから復職することが望ましいと言えます 一方 休職満了 解雇が近づいている場合は 健康の回復 と 社員という地位の保全 の両方を考えなければなりません休職期間に余裕がない場合には 通常の基準を満たさなくても 復職後就労を継続できる可能性が否定できない場合には 主治医が 復職可能 という診断書を作成することがありえます この場合 職場と本人の状態に関する情報を共有するかについて検討します 本人と職場の理解が得られるようであれば 状態の改善に十分でない点もあるが 復職できる可能性もあるので機会を与えてほしい と 職場と情報共有することが望ましいと思われます 主治医が関与する情報共有によって 職場がより積極的に可能な配慮をしてくれる場合があります 本人の同意が得られない場合は 主治医は情報を職場と共有することはできません この場合 職場の配慮はより限定的になりますから 本人にその旨を説明します また 本人の状態に関する情報を伝えると 職場が復職の機会を与えてくれない場合は 詳しい情報を入れ込まずに 復職可 という診断書を作成することもやむをえないと言えます 患者さんが 復職できる可能性が否定できない 状態にあれば こういった診断書に妥当性があると思います 12 / 12