第 3 学年理科学習指導案 日時平成 27 年 月 日 ( ) 第 校時対象第 3 学年 組 名学校名 立 中学校 1 単元名 化学変化とイオン第 2 章酸 アルカリとイオン 中学校科学 3 ( 学校図書 ) 2 単元の目標 酸性とアルカリ性の水溶液の性質を調べ 酸とアルカリのそれぞれの特性が水素イオンと水酸化物イオ ンによることや 酸とアルカリを混ぜると 水と塩が生成することを理解する 3 単元の評価規準 ア自然事象への イ科学的な ウ観察 実験の エ自然現象についての 関心 意欲 態度 思考 表現 技能 知識 理解 1 酸 アルカリ 中和と 1 実験結果から 酸性 1 リトマス試験紙や 1 酸性とアルカリ性のそ 塩に関する事物 現 とアルカリ性の水溶液 BTB 溶液を正しい方 れぞれについて BTB 象に進んで関わり がもつそれぞれの性 法で使い それらの 溶液の色の変化や 水 それらを科学的に探 質を見いだし 自分の 色の変化から水溶液 素の発生について理 究しようとするととも 考えを表現している の性質を読み取って 解し知識を身に付けて に 事象を日常生活 2 酸性の水溶液中の いる いる との関わりでみようと 陽イオンが酸性を示 2 酸性 アルカリ性の 2 酸とアルカリの定義や する すこと 及びアルカリ 水溶液に電圧をかけ その電離をイオンの記 性の水溶液中の陰イ る実験手順を理解し 号で表すことを理解し オンがアルカリ性を示 て 実験装置を組み 知識を身に付けてい すことを説明し その 立てている る 水溶液の様子をイオ 3 実験器具を正しく扱 3 中和の定義について ンモデルで表現して っている 理解し 知識を身に付 いる けている 3 酸にアルカリを加え ると 酸の効果が弱ま ることを予測し表現し ている 4 中和の様子につい て イオンのモデルを 使い表現している 5 様々な酸とアルカリ の水溶液の中和によ り どのような塩ができ るかを推測し 考えを 表現している 1
4 指導観 (1) 単元観中学校学習指導要領において 化学変化とイオン のねらいは 化学変化についての観察 実験を通して 水溶液の電気伝導性や中和反応について理解させるとともに これらの事物 現象をイオンのモデルと関連付けてみる見方や考え方を養う となっている これまでの学習において 物質は 原子 というものからできているということは学んできたが 目に見えない 原子 の構造までは扱ってこなかった この単元では 水溶液の電気的性質について微視的に考察することによって 原子やイオンの構造を理解する 直接目で捉えることのできないものに対する科学的概念を習得することは これから科学を学んでいく上で大変重要な意味をもつ また 普段何気なく目にしている生活の中にある様々な性質をもつ水溶液に対して なぜそのような性質をもつのかを推測することができるようにする (2) 教材観今回の実験では本単元の内容に加え 本単元以外の既習事項を活用することによって 様々な水溶液の同定を行う 多くの種類の水溶液と試薬を用いることになるため 効率的に反応を確認できるようにマイクロスケール実験を取り入れる すなわち 試験管ではなく1 枚のプレート上のくぼみ内で少量の水溶液と試薬で反応させることにする また 水溶液別 試薬別に整理しながら実験をすることができるので 結果を分析し解釈する活動を容易にすることにも役立つ 板書と並行して電子黒板を用いて実験の解説を行うことにより 実験の目的や方法 及び注意すべき点などを明確に示すことができる このことにより効率的かつ効果的な実験を行えるようになることが期待できる 5 年間指導計画における位置付け 本校では3 学年は2 名の教員がそれぞれ主に第一分野 第二分野を分担して授業を行っている 月 4 月 5 月 6 月 7 月 9 月 10 月 11 月 12 月 1 月 2 月 3 月 理科 1 運動とエネルギー 生命のつながり 化学変化とイオン ( 本単元 ) 自然 科学 理科 2 生物どうしのつながり 地球と宇宙 技術と人間 単元 : 化学変化とイオン 第 1 章水溶液とイオン 1. 水溶液は電流を流すのだろうか 2. イオンとは何だろうか第 2 章酸 アルカリとイオン ( 本章 ) 1. 酸性とアルカリ性の水溶液を調べよう 2. 酸 アルカリの正体は何だろうか 3. 酸とアルカリを混ぜるとどうなるか 2
第 3 章化学変化と電池 1. 電池を作ろう 2. 身のまわりの電池を探そう 6 単元 ( 章 ) の指導計画と評価計画 (9 時間扱い ) ねらい学習内容 学習活動評価規準 ( 評価方法 ) 酸性とアルカリ性 リトマス試験紙 BTB 溶液 ア -1 水溶液の性質を調べる実験に意欲的に取り組んで の水溶液の性質を調 マグネシウムリボン フェノール いる ( 行動観察 ) 第 1 時 べる フタレイン溶液を用いて 酸性 ウ -1 リトマス試験紙や BTB 溶液を正しい方法で使い 中性 アルカリ性の水溶液の性質 それらの色の変化から水溶液の性質を読み取ってい を調べる る ( 行動観察 ワークシート ) 第 2 時 酸性とアルカリ性の水溶液がもつ性質を理解する また 酸とアルカリの意味を理解する 実験結果から 酸性 中性 アルカリ性の水溶液のそれぞれに共通な性質を見いだしまとめる イ-1 実験結果から 酸性とアルカリ性の水溶液のそれぞれに共通の性質を見いだしている ( 発言 ワークシート ) エ-1 酸性とアルカリ性のそれぞれについて BTB 溶液の色の変化や 水素の発生を説明している ( 発言 ワークシート ) 第 3 時 ( 本時 ) 酸性とアルカリ性の水溶液の性質に関する知識を用いて 様々な水溶液の同定を行う 複数の酸性 中性 アルカリ性の水溶液を それらの水溶液のもつ性質を調べることにより同定する ア-1 複数の酸性 中性 アルカリ性の水溶液のもつ性質に興味をもち 実験に取り組んでいる ( 行動観察 ) イ-1 与えられた水溶液の特徴から 自らの考えを整理し それぞれ水溶液を正しく同定している ( ワークシート ) ウ-1 正しく実験操作を行っている ( 行動観察 ) 第 4 時 酸性とアルカリ性の水溶液の性質が何に由来するのか確かめる 塩酸 水酸化ナトリウム水溶液のそれぞれをしみこませたリトマス試験紙に電圧をかけ その色の変化の様子を観察する ア-1 水溶液に電圧をかける実験に取り組んでいる ( 行動観察 ) ウ-2 実験の手順を理解して 実験装置を組み立てている ( 行動観察 ) 第 5 時 酸性の性質は水素イオンによることを理解する 実験の結果から 酸性の性質は水溶液中の陽イオンが関係しているということを確認し 電離の式よりそれらは全て水素イオンであることを理解する イ-2 酸性の水溶液中の陽イオンが酸性を示すことを説明し その水溶液の様子をイオンモデルで表現している ( ワークシート ) エ-2 酸の定義を説明している ( ワークシート ) 実験の結果から アルカリ性の アルカリ性の性質 性質は水溶液中の陰イオン つま は水酸化物イオンに り水酸化物イオンが関係してい イ -2 アルカリ性の水溶液中の陰イオンがアルカリ性を 第 6 時 よること 酸性やアルカリ性の強さはp H ることを理解する 酸性やアルカリ性の強さはp 示すことを説明し その水溶液の様子をイオンモデルで表現している ( ワークシート ) で表せることを理解 H で表せることを理解し 身の エ -2 アルカリの定義を説明している ( ワークシート ) する 回りの水溶液の ph の大きさを 知る 3
第 7 時 酸性の水溶液とアルカリ性の水溶液を混ぜると どのような変化が起こるか調べる BTB 溶液を加えた水酸化ナトリウム水溶液に塩酸を加えていく実験を行い どのような変化が起こるのかを調べる ア-1 中和反応により BTB 溶液の色が変わっていくことに興味をもっている ( 観察 ) イ-3 酸にアルカリを加えると 酸の効果が弱まることを予測し 表現している ( 発言 ワークシート ) ウ-3 こまごめピペットを正しく扱っている ( 行動観察 ) 中和によって BTB 溶液を加え 第 8 時 中和のときに起こる反応を理解し イオンのモデルを使って考えることができるようにする た水溶液の色が青 緑 黄と変化したことから 水溶液はアルカリ性 中性 酸性と変化したことを理解する また 中和反応の際に水溶液中のイオンはどのように振舞っているかをイオンの イ-4 中和の様子について イオンのモデルで表現している ( ワークシート ) エ-3 中和の定義を説明している ( ワークシート ) モデルを用いて考える 第 9 時 様々な酸 アルカリの中和反応においても塩と水が生成されることを知り 塩にはいろいろな種類があることを理解する 様々な酸 アルカリの中和反応においても 実験と同様に水が生成されることを理解し 演示実験により塩には不溶のものがあることを確認する ア-1 中和によってできる塩の種類に興味をもっている ( 行動観察 ) イ-5 様々な酸とアルカリの水溶液の中和により どのような塩ができるか推測している ( ワークシート ) 4
7 本時 ( 全 9 時間中の第 3 時間目 ) (1) 本時の目標 酸性とアルカリ性の水溶液の性質に関する知識を用いて 様々な水溶液の同定を行う (2) 本時の展開 時間 学習活動 指導上の留意点 配慮事項 評価規準 ( 評価方法 ) 導入 5 分 酸性の水溶液とアルカリ性の水溶液の特徴を確認する 酸性の水溶液とアルカリ性の水溶液の試薬との反応について確認する ( 特に酸性の水溶液にマグネシウムリボンを加えると気体が発生すること アルカリ性の水溶液にフェノールフタレイン溶液を加えると赤色に変化することを強調する ) 学習課題を把握する 7 つの水溶液がそれぞれ何の水溶液であるか確かめよう 7つの水溶液 使える試薬や器具 石灰水 マグネシウムリボン 水酸化ナトリウム水溶液 フェノールフタレイン溶液 塩酸 小型電極 検流計 豆電球 硫酸 ヨウ素液 食塩水 水酸化バリウム水溶液 砂糖水 ストロー デンプン水溶液 展開 37 分 与えられている試薬や器具を用いることにより どのようなことが分かるかを確認する どのように実験を行うか 班ごとに計画する 7つの水溶液の組み合わせは A~ G とア~キの2パターン用意して隣り合う班では異なる組み合わせの水溶液を用いて実験することにする それぞれの試薬や器具で分かることを発問し その内容を板書する 特に 硫酸に水酸化バリウム水溶液を加えると白い沈殿ができることについては 第 9 時で扱うため強調して提示する それが中和反応でできた塩であることについては後に学ぶ それぞれの水溶液の性質については 石灰水がアルカリ性であることを伝えるのみにとどめる 生徒の様 5 ア-1 複数の酸性 中性 アルカリ性の水溶液のもつ性質に興味をもち 実験に取り組んでいる ( 行動観察 )
子によって 計画する上で助けとな る内容を伝える まず班員の1 人が 1マグネシウムリボン 2フェノールフタレイン溶液のうちどちらを用いて実験を行うかを決める それによって水溶液がどのように分けられるかを班員全員で話し合う 次にどの試薬を用いて実験を行うかを決めるのは 初めに意見を出した生徒以外の生徒とし 順番に意見を出せるようにする 実験の操作について その 硫酸 塩酸 水酸化ナトリウム水溶注意点を理解する 液など 危険な薬品も含まれているため どの水溶液にも触れないように注意を促す 触れてしまった場合は水道の水でよく洗い 同時に教師に報告することを伝える 電子黒板を用いて実験操作について説明する 水溶液を同定する実験を 実験計画に従って水溶液 A~G ア行い その結果を記入する ~キを分別していく 全ての水溶液を分けることができたら その結果を報告するようにする 終わった班から片付けを行う 結果を発表し 確認する 指名された班の代表者が発表する まとめその際 どのように実験を行ったか 8 分が分かるように 電子黒板に実験計画 結果を提示する (3) 板書計画 ウ-1 正しく実験操作を行っている ( 行動観察 ) イ-1 与えられた水溶液のもつ特徴から 自らの考えを整理し それぞれの水溶液を正しく同定している ( ワークシート ) 実験 :7つの水溶液がそれぞれ何であるか調べよう 7つの水溶液は 使える試薬や器具は 石灰水アルカリ性 水酸化ナトリウム水溶液アルカリ性 塩酸酸性 硫酸酸性 食塩水中性 ( 電解質 ) 砂糖水中性 ( 非電解質 ) デンプン水溶液中性 ( 非電解質 ) 6