札幌市教育研究推進事業のあらまし Ⅰ. 札教研事業とは 1. 経緯 札幌市教育研究推進事業( 札教研事業 ) は 札幌市教育研究協議会 ( 昭和 25 年 5 月創設 ) いわゆる 札教研 の研究 研修活動部分を引き継ぐ形で 平成 19 年度より新たに教育委員会の事業として推進されて今日に至る 2.

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平成 29 年度 全国学力 学習状況調査結果と対策 1 全国学力調査の結果 ( 校種 検査項目ごとの平均正答率の比較から ) (1) 小学校の結果 会津若松市 国語 A は 全国平均を上回る 国語 B はやや上回る 算数は A B ともに全国平均を上回る 昨年度の国語 A はほぼ同じ 他科目はやや下

愛媛県学力向上5か年計画

(2) 国語 B 算数数学 B 知識 技能等を実生活の様々な場面に活用する力や 様々な課題解決のための構想を立て実践し 評価 改善する力などに関わる主として 活用 に関する問題です (3) 児童生徒質問紙児童生徒の生活習慣や意識等に関する調査です 3 平成 20 年度全国学力 学習状況調査の結果 (

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「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けて

41 仲間との学び合い を通した クラス全員が学習に参加できる 授業づくり自分の考えを伝え 友達の考えを聞くことができる子どもの育成 42 ~ペア グループ学習を通して~ 体育における 主体的 対話的で深い学び を実現する授業づくり 43 ~ 子どもたちが意欲をもって取り組める場の設定の工夫 ~ 4

新学習指導要領の理念と カリキュラム マネジメント 2019( 平成 31) 年 1 月 16 日 文部科学省 3 階講堂 天笠茂 ( 千葉大学特任教授 )

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ICTを軸にした小中連携

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学習指導要領の領域等の平均正答率をみると 各教科のすべての領域でほぼ同じ値か わずかに低い値を示しています 国語では A 問題のすべての領域で 全国の平均正答率をわずかながら低い値を示しています このことから 基礎知識をしっかりと定着させるための日常的な学習活動が必要です 家庭学習が形式的になってい

平成23年度全国学力・学習状況調査問題を活用した結果の分析   資料

2 調査結果 (1) 教科に関する調査結果 全体の平均正答率では, 小 5, 中 2の全ての教科で 全国的期待値 ( 参考値 ) ( 以下 全国値 という ) との5ポイント以上の有意差は見られなかった 基礎 基本 については,5ポイント以上の有意差は見られなかったものの, 小 5 中 2ともに,

大明の小中一貫校としての取り組み

1. 研究主題 学び方を身につけ, 見通しをもって意欲的に学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における算数科授業づくりを通して ~ 2. 主題設定の理由 本校では, 平成 22 年度から平成 24 年度までの3 年間, 生き生きと学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における授業づくり通して~ を研究主題に意欲的

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北九州市学力向上ステップアップ事業第Ⅱ期推進指定校 実施計画

市中学校の状況及び体力向上策 ( 学校数 : 校 生徒数 :13,836 名 ) を とした時の数値 (T 得点 ) をレーダーチャートで表示 [ ] [ ] ハンドボール ハンドボール投げ投げ H29 市中学校 H29 m 走 m 走 表中の 網掛け 数値は 平均と同等または上回っているもの 付き

2 研究の歩みから 本校では平成 4 年度より道徳教育の研究を学校経営の基盤にすえ, 継続的に研究を進めてきた しかし, 児童を取り巻く社会状況の変化や, 規範意識の低下, 生命を尊重する心情を育てる必要 性などから, 自己の生き方を見つめ, 他者との関わりを深めながらたくましく生きる児童を育てる

平成 28 年度全国学力 学習状況調査の結果伊達市教育委員会〇平成 28 年 4 月 19 日 ( 火 ) に実施した平成 28 年度全国学力 学習状況調査の北海道における参加状況は 下記のとおりである 北海道 伊達市 ( 星の丘小 中学校を除く ) 学校数 児童生徒数 学校数 児童生徒数 小学校

学習指導要領の趣旨を実現する授業づくりのポイント

平成 30 年 4 月 1 日 平成 30 年度 第 70 回 日本連合教育会研究大会 桐生大会 大会主題 分科会研究協議題 等 Ⅰ 大会主題及び大会主題設定の趣旨 Ⅱ 分科会研究協議題 研究協議題設定の理由 研究協議の視点 (1) 第 1 分科会国語 (2) 第 2 分科会 社会 (3) 第 3

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平成25~27年度間

13 Ⅱ-1-(2)-2 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している Ⅱ-2 福祉人材の確保 育成 Ⅱ-2-(1) 福祉人材の確保 育成計画 人事管理の体制が整備されている 14 Ⅱ-2-(1)-1 必要な福祉人材の確保 定着等に関する具体的な計画が確立し 取組が実施されている 15

資料4-4 新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策について 審議のまとめ(参考資料)

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基本方針 2 児童 生徒一人ひとりに応じた学習を大切にし 確かな学力の育成を図ります 基本方針 2 児童 生徒一人ひとりに応じた学習を大切にし 確かな学力の育成を図ります (1) 基礎的 基本的な学力の定着児童 生徒一人ひとりが生きる力の基盤として 基礎的 基本的な知識や技能を習得できるよう それぞ

Ⅰ 評価の基本的な考え方 1 学力のとらえ方 学力については 知識や技能だけでなく 自ら学ぶ意欲や思考力 判断力 表現力などの資質や能力などを含めて基礎 基本ととらえ その基礎 基本の確実な定着を前提に 自ら学び 自ら考える力などの 生きる力 がはぐくまれているかどうかを含めて学力ととらえる必要があ

教育と法Ⅰ(学習指導要領と教育課程の編成)

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教育 学びのイノベーション事業 ( 平成 23~25 年度 ) 総務省と連携し 一人一台の情報端末や電子黒板 無線 LAN 等が整備された環境の下で 教科指導や特別支援教育において ICT を効果的に活用して 子供たちが主体的に学習する 新たな学び を創造する実証研究を実施 小学校 (10 校 )

(1) 体育・保健体育の授業を改善するために

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教育調査 ( 教職員用 ) 1 教育計画の作成にあたって 教職員でよく話し合っていますか 度数 相対度数 (%) 累積度数累積相対度数 (%) はい どちらかといえばはい どちらかといえばいいえ いいえ 0

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情報コーナー用

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①H28公表資料p.1~2

組織目標シート 平成 28 年度 部局 教育委員会事務局局長吉田久芳 1. 部局の使命 児童 生徒一人ひとりを大切にし 豊かな人間性と人間関係を築く力を育むとともに 自ら学び考え行動する子どもの育成を図る学校教育を推進する 市民生活が豊かで活力のあるものになるよう 市民が生涯を通して学習し学び続ける

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国語の授業で目的に応じて資料を読み, 自分の考えを 話したり, 書いたりしている

学習意欲の向上 学習習慣の確立 改訂の趣旨 今回の学習指導要領改訂に当たって 基本的な考え方の一つに学習 意欲の向上 学習習慣の確立が明示された これは 教育基本法第 6 条第 2 項 あるいは学校教育法第 30 条第 2 項の条文にある 自ら進んで学習する意欲の重視にかかわる文言を受けるものである

p.1~2◇◇Ⅰ調査の概要、Ⅱ公表について、Ⅲ_1教科に対する調査の結果_0821_2改訂

資料7 新学習指導要領関係資料

教員の専門性向上第 3 章 教員の専門性向上 第1 研修の充実 2 人材の有効活用 3 採用前からの人材養成 3章43

2 教科に関する調査の結果 ( 各教科での % ) (1) 小学校 国語 4 年生 5 年生 6 年生 狭山市埼玉県狭山市埼玉県狭山市埼玉県 平領均域正等答別率 話すこと 聞くこと 書くこと

平成 30 年度全国学力 学習状況調査 北見市の結果等の概要 Ⅰ 調査の概要 1 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析するとともに教育施策の成果と課題を検証し その改善を図り 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等

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02-01 ビジョンの基本的考え方

人間関係を深めるとともに, 児童が自己の生き方についての考えを深め, 家庭や地域社会との連携を図りながら, 集団宿泊活動やボランティア活動, 自然体験活動などの豊かな体験を通して児童の内面に根ざした道徳性の育成が図られるよう配慮しなければならない その際, 特に児童が基本的な生活習慣, 社会生活上の

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授業の構成要素 学び合う授業で育つ 3 つの力 資料 2 基礎 基本の力知識 理解 技能 問題解決力思考力 判断力 表現力 想像力 学ぼうとする力学習意欲 自己有用感 身に付けた知識 技能を活用したり その成果を踏まえた探究活動を行う中で学び合う授業を展開する 教師の役割 < 問題提示の工夫 > 多

2 次 2 次 率 2 次 2 次 大阪教育 ( 教育 - 小中 - 保健体育 ) 69 ( 教育 - 中等 - 保健体育 ) 奈良教育 ( 教育 - 教科 - 英語 ( 中 )) 55.0 山口 ( 教育 - 学校 - 国語 ) 50.0 ( 教育 - 学校 - 英語 ) 52.5 福岡教育 (

領域別正答率 Zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz んんんんんんんんんんんんん 小学校 中学校ともに 国語 A B 算数( 数学 )A B のほとんどの領域において 奈良県 全国を上回っています 小学校国語 書く B において 奈良県 全国を大きく上回っています しかし 質問紙調査では 自分

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小学校の結果は 国語 B 算数 A で全国平均正答率を上回っており 改善傾向が見られる しかし 国語 A 算数 B では依然として全国平均正答率を下回っており 課題が残る 中学校の結果は 国語 B 以外の教科で全国平均正答率を上回った ア平成 26 年度全国学力 学習状況調査における宇部市の平均正答

2 生活習慣や学習環境等に関する質問紙調査 児童生徒に対する調査 学校意欲 学習方法 学習環境 生活の諸側面等に関する調査 学校に対する調査 指導方法に関する取組や人的 物的な教育条件の整備の状況等に関する調査 2

2、協同的探究学習について

求められる整理編

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ホームページ掲載資料 平成 30 年度 全国学力 学習状況調査結果 ( 上尾市立小 中学校概要 ) 平成 30 年 4 月 17 日実施 上尾市教育委員会


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工業教育資料347号

2 教科に関する調査の結果 (1) 平均正答率 % 小学校 中学校 4 年生 5 年生 6 年生 1 年生 2 年生 3 年生 国語算数 数学英語 狭山市 埼玉県 狭山市 61.4

教育学科幼児教育コース < 保育士モデル> 分野別数 学部共通 キリスト教学 英語 AⅠ 情報処理礎 子どもと人権 礎演習 ことばの表現教育 社会福祉学 英語 AⅡ 体育総合 生活 児童家庭福祉 英語 BⅠ( コミュニケーション ) 教育礎論 音楽 Ⅰ( 礎 ) 保育原理 Ⅰ 英語 BⅡ( コミュニ

平成 29 年度全国学力 学習状況調査 北見市の結果等の概要 Ⅰ 調査の概要 1 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析するとともに教育施策の成果と課題を検証し その改善を図り 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等

目 次 1 設置の目的 1 2 設置の基本的枠組み (1) 課程 (2) 学科 (3) 入学定員 (4) 設置予定 3 教育理念 育てたい人物像 (1) 教育理念 (2) 育てたい人物像 4 教育課程について (1) スポーツマネジメント科教育課程編成の基本方針 2 (2) 教育課程表 4 5 その

瑞浪市調査結果概略(平成19年度全国学力・学習状況調査)

はじめに 我が国においては 障害者の権利に関する条約 を踏まえ 誰もが相互に人格と個性を尊重し支え合い 人々の多様な在り方を相互に認め合える 共生社会 を目指し 障がいのある者と障がいのない者が共に学ぶ仕組みである インクルーシブ教育システム の理念のもと 特別支援教育を推進していく必要があります

日本・OECD共同イニシアチブプロジェクトの取組報告1 (岸学 東京学芸大学名誉教授)

Ⅲ 目指すべき姿 特別支援教育推進の基本方針を受けて 小中学校 高等学校 特別支援学校などそれぞれの場面で 具体的な取組において目指すべき姿のイメージを示します 1 小中学校普通学級 1 小中学校普通学級の目指すべき姿 支援体制 多様な学びの場 特別支援教室の有効活用 1チームによる支援校内委員会を

Taro-① 平成30年度全国学力・学習状況調査の結果の概要について

県立学校職員 ( 趣旨 ) 第 1 条この要綱は 地方公務員法 ( 昭和 25 年法律第 261 号 ) 第 15 条の2 第 1 項第 5 号の規定に基づき 山形県教育委員会における職員 ( 学校教育法 ( 昭和 22 年法律第 26 号 ) 第 7 条に規定する校長及び教員等 ) の標準職務遂行

平成28年度「英語教育実施状況調査」の結果について

主体的に学習に取学習意欲を向上させるためには 児童生徒が学習の目的を自覚して見通しり組む意欲 態度を立てたり 学習したことを振り返ったりする活動を計画的に取り入れるように工夫し 学習することの意味をとらえたり 成長を実感できるようにしたりして 児童生徒の興味 関心を生かした学習指導を展開することが重

考え 主体的な学び 対話的な学び 問題意識を持つ 多面的 多角的思考 自分自身との関わりで考える 協働 対話 自らを振り返る 学級経営の充実 議論する 主体的に自分との関わりで考え 自分の感じ方 考え方を 明確にする 多様な感じ方 考え方と出会い 交流し 自分の感じ方 考え方を より明確にする 教師

ICT による新しい学び 急速な情報通信技術 (ICT) の進展やグローバル化など 変化の激しい社会を生きる子供たちに 確かな学力 豊かな心 健やかな体の調和のとれた 生きる力 を育成することがますます重要になってきています 2

国語 B では 話すこと 聞くこと 領域において 全国及び県平均を上回っているが 他の三つの領域においては 全国及び県平均を下回っている 活用する力を育成する取組のさらなる充実が必要である 設問 1 の目的に応じて 話し合いの観点を整理する力は身についてきている 設問 3 の二つの詩を比べて読み 自

第 1 章総則第 1 教育課程編成の一般方針 1( 前略 ) 学校の教育活動を進めるに当たっては 各学校において 児童に生きる力をはぐくむことを目指し 創意工夫を生かした特色ある教育活動を展開する中で 基礎的 基本的な知識及び技能を確実に習得させ これらを活用して課題を解決するために必要な思考力 判

45 宮崎県

3. 分析と結果 公表に対する配慮事項 公表に際しては 文部科学省が定めた平成 29 年度全国学力 学習状況調査実施要領に基づき 次の点に配慮して実施します 1) 本調査は 太子町の子どもたちの学力や学習状況を把握し分析することにより 全国 大阪府の状況との関係において教育及び教育施策の成果と課題を

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平成27年度公立小・中学校における教育課程の編成実施状況調査結果について

2 各教科の領域別結果および状況 小学校 国語 A 書くこと 伝統的言語文化と国語の特質に関する事項 の2 領域は おおむね満足できると考えられる 話すこと 聞くこと 読むこと の2 領域は 一部課題がある 国語 B 書くこと 読むこと の領域は 一定身についているがさらに伸ばしたい 短答式はおおむ

施策吊

Taro-自立活動とは


平成 26 年度 高知県学力定着状況調査結果の概要 速報版 平成 27 年 2 月 高知県教育委員会

目 次 1 学力調査の概要 1 2 内容別調査結果の概要 (1) 内容別正答率 2 (2) 分類 区分別正答率 小学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 3 小学校算数 A( 知識 ) 算数 B( 活用 ) 5 中学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 7 中学校数学 A( 知識 )

61.8%

44 大分県

京都府教員等の資質能力の向上に関する指標 京都府教育委員会

Transcription:

札幌市では平成 26 年 3 月に 札幌市教育振興基本計 第 1 章 画 を策定し 今後 10 年間を見据えた 札幌市教育ビジョン と前期 5 年間に取り組む 札幌市アクションプラン ( 前期 ) を示したところです 札幌市教育研究推進事業 ( 札教研事業 ) は 札幌市アクションプラン ( 前期 ) の基本施策にあります 自 ら学ぶ喜びを実感できる学習活動の推進 分かる できる 楽しい授業づくり や教職員の資質 能力の向上 魅力あふれる教員 を目指し 自主的 主体的な研究 研修を推進しています 第 1 章では 本事業の仕組みについて また 目的である校内研究 研修を基盤とした日々の授業改善や教育活動 業務推進の質的向上を図るとともに 研究 研修を通して教職員のネットワークを築き 世代を超えて互いに学び合う教職員を育成することについて説明しています

札幌市教育研究推進事業のあらまし Ⅰ. 札教研事業とは 1. 経緯 札幌市教育研究推進事業( 札教研事業 ) は 札幌市教育研究協議会 ( 昭和 25 年 5 月創設 ) いわゆる 札教研 の研究 研修活動部分を引き継ぐ形で 平成 19 年度より新たに教育委員会の事業として推進されて今日に至る 2. 目的札幌市内の小学校 中学校 中等教育学校 特別支援学校の教職員が 札幌市教育振興基本計画 及び 札幌市学校教育の重点 等を踏まえた研究活動を通じてそれぞれの資質の向上 研修に努め それによって各学校の教育の振興を図る 札幌市教育振興基本計画 基本施策 1-1 自ら学ぶ喜びを実感できる学習活動の推進 施策 1-1-1 分かる できる 楽しい授業の推進子ども一人一人の 学ぶ力 を育成するため 学ぶ意欲 学んだ力 ( 基礎的 基本的な知識 技能 ) 活かす力 ( 思考力 判断力 表現力等 ) の 学ぶ力 の3 要素をバランスよく育めるよう 分かる できる 楽しい授業 を推進します 基本施策 2-4 教職員の資質 能力の向上 施策 2-4-2 魅力あふれる教員の採用 育成学校現場の諸課題への対応を図るため 教員としての資質や適性などにおいて優秀な人材の採用を行うとともに 幅広い視野や柔軟な発想力をもち 実践的指導力を有する魅力あふれる教員の育成を行います 主な事業 取組 1-1-1-3/2-4-2-4 札幌市教育研究推進事業 における研究の充実 札幌市教育振興基本計画今後 10 年間を見据えた 札幌市教育ビジョン と 前期 5 年間に取り組む 札幌市教育アクションプラン ( 前期 ) からなる 幼児期から生涯を通じた教育施策を総合的に示す計画 札幌市教育ビジョン 2014~2023 ( 平成 26~35 年度 ) 札幌市教育アクションプラン ( 前期 ) 2014~2018 ( 平成 26~30 年度 ) 札幌市教育研究推進事業 において 研究体制の工夫 改善等を図り 授業公開等を中心とした実践的な研究を一層充実させるとともに 学校における校内研究の充実を支援し 分かる できる 楽しい授業 づくりを推進します 校内研究 研修の手引 2

札幌市教育研究推進事業のあらまし Ⅰ. 札教研事業とは 札幌市学校教育の重点 信頼される学校の創造 教員の指導力や資質の向上 ( 研修の充実 ) 札幌市教育研究推進事業 等を通し 授業公開等を中心とした実践 的な研究 研修を充実させるとともに 学校における校内研修の一層の 推進を図ります 3. 対象札幌市内の小学校 中学校 中等教育学校 ( 前期課程 ) 特別支援学校 ( 小学部 中学部 ) の教職員 4. 設置される研究部 ( 平成 28 年度現在 ):24 研究部 小学校 9 研究部 国語 社会 算数 理科 生活 音楽 図画工作 家庭 保健体育 中学校 9 研究部 国語 社会 数学 理科 音楽 美術 保健体育 技術 家庭 外国語 小中合同 6 研究部 道徳 特別活動 教育相談 特別支援教育 食指導 学校事務 札教研事業の対象となる教職員 校長 副校長 教頭 主幹教諭 教諭 養護教諭 事務職員 栄養教諭 学校栄養職員 5. 研究推進 2 年間の継続研究とし 年 13 回の研究部会と年 2 回の研究集会 ( 授業公開 実践交流等 ) を開催します 6. 研究成果の還元各学校の校内研究をまとめた 校内研究集録 や各研究部の研究成果をまとめた 研究成果報告集 各学校の校内研究 研修をサポートする 校内研究 研修の手引き を刊行 校務支援システムに掲載しています また 各研究部及び校内の研究 研修の成果を広く還元するため 研究集会や各会議等で使用した指導案や指導資料等をデジタル化し 校務支援システム内の共有フォルダにまとめ 閲覧可能にしています 校務支援システムの活用 春 秋の研究集会等の指導案や指導資料等を閲覧 印刷することができます 校内研究や参観日等の公開授業 教材研究等に活用することができます デジタル文書共有フォルダの場所 校務支援システム [ 文書管理 ]>[ 地域文書管理庫 ]>[ 札教研事業 ]> [ 小学校 中学校 小中合同 ]>[ 各研究部 ] 校内研究 研修の手引 3

札幌市教育研究推進事業のあらまし Ⅰ. 札教研事業とは 7. 期待される効果 研究テーマに基づく研究 各教科等の研究テーマに基づいた授業公開や実践発表等を行い 授業づくり等の研究成果を交流し 研究部会における取組の成果を校内研究に反映させる 校種研究部研究テーマ 小学校中 国語 単元を貫く言語活動を通して 言葉の力を高める授業の創造 社会 自ら社会的事象にかかわり 楽しく追求する子どもを育てる社会科の学習 算数 分かる できる 楽しい算数 理科 自ら自然に関わり 科学的に追究する喜びを味わう子どもの育成 生活 体験と表現を繰り返し 思いや願い 気付きの質を高めていく学習 音楽 分かる できる 楽しい音楽の授業 ~ 音楽家における思考力 判断力 表現力の育成 ~ 図画工作 表現する喜びを実感する造形活動 家庭 生活をよりよくしようとする実践的な態度を育てる家庭科 保健体育 生き生きと学び 心も体も育つ保健体育学習 国語言語活動を充実させることで 実生活に生きてはたらく言葉の力を育む授業の研究 研究テーマから見る授業像 キーワード 学ぶ意欲 主体的に( 自ら ) 楽しく 分かる できる 楽しい 追究する喜び 思いや願い 気付きの質を高めていく 表現する喜び 意欲的に 自ら学ぶ力 生き生きと学び 豊かな情操を育む 学ぶ楽しさ 一人一人 人間関係 学校小中合 社会数学理科音楽美術保健体育技術 家庭外国語道徳特別活動教育相談 生徒が自ら意欲的に学び 生きてはたらく基礎 基本を身に付ける授業の工夫 ~ 課題解決型の学習を通して ~ 言語活動の充実 を再考し 数学的活動を取り入れた授業づくり自然との関わりの中で自ら学ぶ力を高め 生きる力を育む理科教育知覚 感受をもとに 生徒が主体的に学ぶ授業づくり ~ 今日的な課題を見据えて ~ 豊かな情操を育む美術教育をめざして学ぶ楽しさを実感する保健体育授業の在り方学ぶ力を育成する 分かる できる 楽しい 授業づくり基礎基本を踏まえ 4 技能を統合した活動を創造する授業の研究 ~ 分かる できる 楽しい授業づくり ~ よりよく生きようとする児童 生徒を育てる道徳の時間の創造人間関係を深め 実践力を高める特別活動連携の実態を知り 次の一歩を踏み出せる教育相談 活かす力 言語活動 思考力 判断力 表現力 実践的な態度を育てる 実践力を高める 実生活に生きてはたらく 生きる力 よりよく生きる 学ぶ力を育成する 次の一歩を踏み出す 同 特別支援教育食指導学校事務 一人一人が生き生きと学ぶ特別支援教育のあり方生きる力を高める食指導の研究と実践学校事務の標準化と効率化 学んだ力 基礎 基本 課題解決 今日的な課題 研究と実践 標準化と効率化 校内研究 研修の手引 4

札幌市教育研究推進事業のあらまし Ⅰ. 札教研事業とは 8. 組織概要図 部会制による協働研究の充実研究部会長 ( 校長 ) のリーダーシップの下 研究部員同士がつながり合い 協働の精神で学び合う研究の仕組みです 設定されている諸会議 連絡協議会 校内研究推進に関わる研修会 運営委員会 庶務担当者会議 デジタル文書担当者会議 全市研究部会 その他の会議 研究部の実態に合わせた研究推進体制の工夫 全市一区 10 区 合併区 合同開催 ( 春 秋の研究集会を複数区合同で開催 ) 校内研究 研修の手引 5

札幌市教育研究推進事業 Ⅱ. さっぽろっ子 学ぶ力 の育成プラン 学ぶ意欲の向上 5 つのポイント 平成 27 年度さっぽろっ子 学ぶ力 の育成プラン分かる できる 楽しい 授業づくり の充実 子どもが自ら考え 判断し 表現する学習活動 の充実 体験的な活動や言語活動 問題解決的な学習活動等を取り入 れた授業の工夫改善を図る 自分への自信をもたせるきめ細かい指導 の充実 児童生徒の実態に応じて 基礎的 基本的な知識及び技能の 定着を図り 子どもが分かる できる 喜びを実感できるよ う 個に応じた指導の充実 を図る 1 難しいことにも挑戦する意欲を伸ばします 2 自ら学ぶ方法 と 人と学び合う方法 を身に付けられるよ うにします 3 意味理解を伴った知識の習得と 知識を使いこなす力を伸ばし ます 4 自分の 伸び を実感して 新たな目標をもてるようにします 5 生活を自らコントロールする力を育みます 個に応じた指導の充実の例 TTの有効活用 定着を図る授業を位置付けた単元構成 朝の時間を活用した学習活動 等 さっぽろっ子 学ぶ力 の育成プラン 各学校が 学ぶ力 の育成プログラムを改訂し実行 各学校が 自校の児童生徒の 学ぶ力 の実現状況を踏まえて 指導方法等の課題を明確化し 改善に向けて作成したプログラムの改訂 実行に取り組む ( 教育課程への位置付け 指導方法の改善など ) 教員の指導力向上に向けた施策 札幌市教育研究推進事業 分かる できる 楽しい授業 に関する研究の推進 札幌市教育センター研修事業 授業づくりに関する研修の充実 教育課程研究協議会 説明会等 分かる できる 楽しい授業 の在り方を協議 札幌市研究開発事業 指導方法等のモデル事例開発 プラン1 各学校が 学ぶ力 育成プログラムを作成 実施 プラン2 検証改善サイクル (PDCA) の確立 プラン3 情報共有 情報提供の充実 校内研究 研修の手引 6

札幌市教育研究推進事業 Ⅲ. 学ぶ力の育成 札幌の成果と課題 読書への意欲向上に成果が見られる 一方で 学習習慣の確立や 自ら学ぼうとする学習意欲の向上に課題がある 思考力 判断力 表現力等に 問題解決的な学習等の成果も見られるが 知識 技能ほど十分に身に付いているとはいえない 知識 技能は 概ね身に付いているが 小学校の各教科等の一部に継続的な課題も見られる 学ぶ力を支える 3 つの力 札幌市教育研究推進事業における 学ぶ力 の育成 分かる できる 楽しい授業 づくりの充実 * 各学校が 自校の子どもの 状況を踏まえて 学ぶ力 の課題を明確化し 重点的 に改善 * 改善を図る上で 子どもに とって 分かる できる 楽しい授業 づくりの実現 に向けて 以下の 2 点を踏 まえて バランスのとれた 教育指導を充実 札幌市の教育で目指す 学ぶ力 自ら課題を見付け 自ら学び 自ら問題を解決する資質や能力等 活かす力思考力 判断力表現力等 学ぶ意欲 主体的に学習に取り組む態度 学んだ力基礎的 基本的な知識及び技能 4 成果等の検証 1 学ぶ力 の課題を明確化 3 改善策を具体化 1 子どもが自ら考え 判断し 表現する学習活動 の充実 2 自分への自信をもたせるきめ細かい指導 の充実 2 改善の重点 札教研事業の推進 運営委員会 全市研究部会 春の研究集会 全市研究部会 秋の研究集会 全市研究部会 各区 ( 合併区 ) の取組を全市で共有しながら研究を推進しています 校内研究 研修の手引 7

札幌市教育研究推進事業 Ⅳ. 研究の構造 小学校 国語 音楽 社会 図画工作 算数 家庭 理科 保健体育 生活 研究部会長 研究部長 担当指導主事 校内研究推進会議 札幌市教育研究推進事業 ( 札教研事業 ) 中学校 国語 美術 社会 保健体育 数学 技術家庭 理科 外国語 音楽 研究部会長 研究部長 担当指導主事 校内研究推進委員 小中合同 道徳 特別活動 教育相談 特別支援教育 食指導 学校事務 研究部会長 研究部長 担当指導主事 研究部会 札教研事業と校内研究をつなぐ委員 部員〇校内研究推進委員 ( 学校の窓口 ) = 校内研究の推進 = 各学校と教育委員会をつなぐ〇 ( の窓口 ) ( 各学校の校内の部会ごとに1 名以上置く ) = 各学校内の教科 領域の研究部と札教研事業の教科 領域の研究部をつなぐ 授業案や資料の共有 札教研事業と校内研究をつなぐ 校内研究推進会議 ( 校内研究推進に関する会議 ) の活用 学ぶ力の育成に関する情報( 教育委員会より ) 校内研修等に関する情報や具体的な手法( 大学教授等より ) 研究部会の活用 学習指導に関すること 指導案 板書案 指導資料等の情報 新単元( 題材 ) 新教材等の研究 研究集会に向けた授業づくり 実践発表資料づくり 人的なつながりに関すること 教科( 領域 ) を通した人的な交流 つながりの強化 地域や区を越えたネットワークづくり 教科( 領域 ) に関すること 教科( 領域 ) における経営についての研修 教科( 領域 ) における新しい情報等 ( 文科省等 ) の共有 研修の手引 P3 校内研究 研修の手引 8