医療費適正化計画の概要について 国民の高齢期における適切な医療の確保を図る観点から 医療費適正化を総合的かつ計画的に推進するため 国 都道府県は 医療費適正化計画を定めている 根拠法 : 高齢者の医療の確保に関する法律作成主体 : 国 都道府県計画期間 :5 年 ( 第 1 期 : 平成 20~24

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平成13年度税制改正(租税特別措置)要望事項(新設・拡充・延長)

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Microsoft PowerPoint _市町村セミナー資料

平成 30 年 5 月 21 日 ( 月 ) 平成 30 年第 6 回経済財政諮問会議資料 4-1( 加藤臨時議員提出資料 ) 資料 年を見据えた社会保障の将来見通し ( 議論の素材 ) 平成 30 年 5 月 28 日 厚生労働省

国民健康保険制度改革の施行に向けて

Microsoft Word - (セット案とれ)【閣議後会見用】取組ペーパー

背景及び趣旨 我が国は国民皆保険のもと世界最長の平均寿命や高い保健医療水準を達成してきた しかし 急速な少子高齢化や国民の意識変化などにより大きな環境変化に直面しており 医療制度を持続可能なものにするために その構造改革が急務となっている このような状況に対応するため 高齢者の医療の確保に関する法律

特定健康診査等実施計画 ( 第 3 期 ) ベルシステム 24 健康保険組合 平成 30 年 3 月 1 日 ( 最終更新日 : 平成 30 年 7 月 27 日 )

特定健康診査等実施計画 ( 第 2 期 ) ベルシステム 24 健康保険組合 平成 25 年 3 月 1 日

特定健康診査等実施計画 ( 第 3 期 ) 三菱製紙健康保険組合 平成 30 年 4 月

平成20年度税制改正(地方税)要望事項

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特定健康診査等実施計画 ( 第二期 : 平成 25 年度 ~ 平成 29 年度 ) リクルート健康保険組合 平成 25 年 4 月 1

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第三期 特定健康診査等実施計画 ウシオ電機健康保険組合 平成 30 年 4 月

社会保障給付の規模 伸びと経済との関係 (2) 年金 平成 16 年年金制度改革において 少子化 高齢化の進展や平均寿命の伸び等に応じて給付水準を調整する マクロ経済スライド の導入により年金給付額の伸びはの伸びとほぼ同程度に収まる ( ) マクロ経済スライド の導入により年金給付額の伸びは 1.6

特定健康診査等実施計画

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データヘルス計画 ~健康増進に向けた医療保険者の機能強化~

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医療 ICT( レセプトデータ ) の利活用 わが国の医療機関が保険者に提出する請求書 ( レセプト ) は 優れた医療情報である 病院や調剤は 99.9% 診療所も 95% 電子化されている ( フォーマットは標準化されている ) 統合的に利活用すれば 医療 介護の現状と課題 今後のあり方を客観的

(7)健診データの受領方法

特定健康診査等実施計画 豊田合成健康保険組合 平成 30 年 3 月

特定健康診査等実施計画 ( 第二期 ) 三重交通健康保険組合 平成 25 年 7 月

厚生労働省における医療 ICT 化の取り組み 日本の医療が抱える課題 医療需要 財政負担の増加高齢化の進行 疾病構造の変化医療改革の方向性 健康の維持増進 疾病の予防及び早期発見の促進 医療機能の分化 連携の推進 地域包括ケアシステムの構築 解決ツールとしての医療 ICT 化 健康づくり ビッグデー

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背景及び趣旨我が国は国民皆保険のもと世界最長の平均寿命や高い保健医療水準を達成してきた しかし 急速な少子高齢化や国民の意識変化などにより大きな環境変化に直面しており 医療制度を持続可能なものにするために その構造改革が急務となっている このような状況に対応するため 高齢者の医療の確保に関する法律に


H28秋_24地方税財源

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(この実施計画は「高齢者の医療の確保に関する法律」第19条の規定に基づき作成し、

特定健康診査等実施計画

平成 29 年 3 月改定 特定健康診査等実施計画 ( 第 2 期 ) 協和発酵キリン健康保険組合 平成 29 年 3 月

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Ⅰ 目標達成

特定健康診査等実施計画

健康保険組合に加入の皆さまへ 健康保険組合に加入の皆さまには 平素より格別のご高配を賜り 厚くお礼申し上げます 健康保険組合は 事業主と加入者が連携し 自主 自立の精神で運営を行うなかで 民間の創意工夫をもとに加入者の健康保持 増進 疾病予防に取り組んできました 最近では特定健康診査 ( 特定健診

特定健康診査等実施計画書 ( 第 3 期 ) JXTG グループ健康保険組合 平成 20 年 4 月 1 日制定平成 22 年 4 月 1 日改訂平成 25 年 4 月 1 日改正平成 30 年 4 月 1 日改正 - 1 -

( 基本方針 Ⅰ) ( 施策大目標 9) 全国民に必要な医療を保障できる安定的 効率的な医療保険制度を構築すること ( 施策目標 2) 生活習慣病対策や長期入院是正により中長期的な医療費の適正化を図ること 予防接種 ( 基本目標 Ⅰ) ( 施策大目標 5) 感染症など健康を脅かす疾病を予防 防止する

現状 課題 福祉用具貸与 特定福祉用具販売について ( 福祉用具貸与 特定福祉用具販売の価格 ) 福祉用具貸与 特定福祉用具販売の価格は 貸与 販売事業者がその運営規程において定めているが 価格の設定に当たっては 通常 製品価格のほか 計画書の作成や保守点検などの諸経費が含まれている しかしながら

特定健診・特定保健指導

( 参考 ) 平成 29 年度予算編成にあたっての財務大臣 厚生労働大臣の合意事項 ( 平成 29 年 12 月 19 日大臣折衝事項の別紙 ) < 医療制度改革 > 別紙 (1) 高額療養費制度の見直し 1 現役並み所得者 - 外来上限特例の上限額を 44,400 円から 57,600 円に引き上

特定健康診査等実施計画 第二期 ( 平成 25 年度 ~ 平成 29 年度 ) 第一版 三菱鉛筆健康保険組合 平成 25 年 5 月

禁煙対策の取組主体はどのようになっているのか 県も出前講座等の取組を行っているが, 現在, たばこ対策は, 受動喫煙対策が取組の中心とな っている 喫煙者が減れば健康へのリスクも減るため, 保険者として協力できることがあれば, 情報等を共有し協力していきたい 後期高齢者医療広域連合の取組は, これま

1 保健事業実施計画策定の背景 北海道の後期高齢者医療は 被保険者数が増加し 医療費についても増大している 全国的にも少子高齢化の進展 社会保障費の増大が見込まれる このような現状から 一層 被保険者の健康増進に資する保健事業の実施が重要となっており 国においても 保健事業実施計画 ( データヘルス

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< 現行 > 対象者医療区分 Ⅰ(Ⅱ Ⅲ 以外の者 ) 1 * 医療の必要性の低い者医療区分 Ⅱ Ⅲ 1 2 * 医療の必要性の高い者 ( 指定難病患者を除く ) 3 指定難病患者 2 生活療養標準負担額のうちにかかる部分 1 日につき32 1 日につき 1 日につき < 見直し後 > 対象者医療区

全ての国民が自ら生活習慣病を中心とした疾病の予防 重症化予防 介護予防 後発医薬品の使用や適切な受療行動をとること等を目指し 特定健診等の受診率向上に取り組みつつ 個人や保険者の取組を促すインセンティブのある仕組みを構築 提出府省庁厚生労働省部局名保険局関係府省庁 厚 - 質問 : 骨太方針 07

保国発 第 1 号 平成 29 年 7 月 11 日 都道府県民生主管部 ( 局 ) 国民健康保険主管課 ( 部 ) 長殿 厚生労働省保険局国民健康保険課長 ( 公印省略 ) 平成 30 年度保険者努力支援制度 ( 市町村分 ) について 標記について 平成 30 年度保険者努力支援

市原市国民健康保険 データヘルス計画書

日本赤十字社健康保険組合特定健康診査等実施計画 Ⅰ 計画策定にあたって 1 背景及び趣旨我が国は国民皆保険のもと世界最長の平均寿命や高い保健医療水準を達成してきた しかし 急速な少子高齢化や国民の意識変化などにより大きな環境変化に直面しており 医療制度を持続可能なものにするために その構造改革が急務

第2期データヘルス計画について

特定健康診査等実施計画

消費税 5% 引上げによる社会保障制度の安定財源確保 消費税率 ( 国 地方 ) を 2014 年 4 月より 8% へ 2017 年 4 月より 10% へ段階的に引上げ 消費税収の使い途は 国分については これまで高齢者 3 経費 ( 基礎年金 老人医療 介護 ) となっていたが 今回 社会保障

第 1 章 ヘルスプランぎふ 21 の基本的な考え方 1 計画策定の趣旨 ヘルスプランぎふ 21 は 岐阜県健康増進計画として平成 14 年 3 月に策定し その後平成 20 年度には 国が策定した 健康日本 21 と連動しながら メタボリックシンドロームに着目した生活習慣病の一次予防に重点をおいた

( 参考 ) と直近四半期末の資産構成割合について 乖離許容幅 資産構成割合 ( 平成 27(2015) 年 12 月末 ) 国内債券 35% ±10% 37.76% 国内株式 25% ±9% 23.35% 外国債券 15% ±4% 13.50% 外国株式 25% ±8% 22.82% 短期資産 -

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2 第 1 期データヘルス計画 ( 平成 27 年度 ~ 平成 29 年度 ) の要点 ⑴ 加入者の状況被保険者は 男性が約 85% と多く 年齢構成は 40 歳代 50 歳代が多い 被扶養者は 子供を除くと女性が多い ⑵ データに基づく健康課題 1 生活習慣病及び生活習慣病関連疾患が医療費に占める

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宗像市国保医療課 御中

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5 市町村における保険税の徴収の適正な実施 18 ページ 口座振替 口座振替の利用促進については 現状でも行っているのであれば 今までと違ってどのように取り組んでいくかしっかり考える必要があるのではないか 納期内納付の促進 取組 : 口座振替納付の促進 ( 原則化の推進等 ) 納期内納付の広報 に修

2 保険者協議会からの意見 ( 医療法第 30 条の 4 第 14 項の規定に基づく意見聴取 ) (1) 照会日平成 28 年 3 月 3 日 ( 同日開催の保険者協議会において説明も実施 ) (2) 期限平成 28 年 3 月 30 日 (3) 意見数 25 件 ( 総論 3 件 各論 22 件


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●1予算について(基本方針)

背景及び趣旨 我が国は国民皆保険のもと世界最長の平均寿命や高い保健医療水準を達成してきた し かし 急速な少子高齢化や国民の意識変化などにより大きな環境変化に直面しており 医 療制度を持続可能なものにするために その構造改革が急務となっている このような状況に対応するため 高齢者の医療の確保に関する

1. 厚生労働省の社会保障の充実 重点化に対する基本的な考え方 ひと くらし みらいのために 厚生労働省 厚生労働省の基本的な考え方 急速に高齢化が進展する中で 社会保障給付が増大することは避けられないが 受益との均衡に配慮しつつ 保険料等の負担の増大の抑制を図るとともに 社会保障の機能充実と給付の

国 都道府県による財政リスクの軽減 運営については 保険料徴収は市町村が行い 財政運営は都道府県単位で全市町村が加入する広域連合が行う 広域連合の財政リスクの軽減については 国 都道府県が共同して責任を果たす仕組みとする 2 年単位の財政運営 負担 負担 高額医療費に係る公費負担 給付増リスク 後期

地域包括ケアシステムの構築について 団塊の世代が 75 歳以上となる 2025 年を目途に 重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう 医療 介護 予防 住まい 生活支援が包括的に確保される体制 ( 地域包括ケアシステム ) の構築を実現 今後

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生活福祉研レポートの雛形

~ 第 1 章計画策定にあたって ~ 1. データヘルス計画策定の背景及び位置付けこれからの高齢者の大幅な増加が見込まれる中で 高齢者ができる限り長く自立した日常生活を送ることができるよう 被保険者の健康の保持増進の取組みを支援することが重要です また 特定健康診査の実施やレセプト等の電子化の進展

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別添 2 地域医療再生計画作成指針 第 1 地域医療再生計画作成の趣旨 国としては 円高 デフレ対応のための緊急経済対策 ( 平成 22 年 10 月 8 日閣議決定 ) において 都道府県に設置されている地域医療再生基金を拡充し 高度 専門医療や救命救急センターなど都道府県 ( 三次医療圏 ) の

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社会保障 税一体改革大綱(平成24 年2月17 日閣議決定)社会保障 税一体改革における年金制度改革と残された課題 < 一体改革で成立した法律 > 年金機能強化法 ( 平成 24 年 8 月 10 日成立 ) 基礎年金国庫負担 2 分の1の恒久化 : 平成 26 年 4 月 ~ 受給資格期間の短縮

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第三期特定健康診査等実施計画 ニチアス健康保険組合 最終更新日 : 平成 30 年 02 月 20 日

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2025 年に向けた医療制度 介護制度の改革 医療制度 介護制度は 人生 100 年時代の国民生活を支える重要な基盤 一方 我が国は 75 歳以上人口の急増 生産年齢人口の減少など 制度を取り巻く構造的な変化に直面 将来にわたる国民生活の安心を確保するため こうした課題に正面から取り組む必要 団塊の

1. ポイント 躍動感ある改革推進が重要 柱は 見える化 と ワイズ スペンディング 一億総活躍社会の実現に資するもの 見える化 -1 関係主体 地域間で比較できて差異が分かる 2 行政の運営改善や成果の有無 程度が分かる 3 改革への課題の所在が分かる 改革への国民の理解 納得感を広げる ワイズ

目次 第 1 広域計画の趣旨 計画期間及び改定 1 第 2 高齢者医療を取り巻く現状と医療保険者としての課題 1 1 被保険者の状況 1 2 医療費の状況 3 3 保険料の状況 4 4 保健事業の状況 6 5 医療保険者としての課題 7 第 3 基本的考え方 7 第 4 施策の方針 8 1 医療費の

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平成21年度地域医療再生臨時特例交付金交付要綱

資料 5 自治体クラウド推進 業務改革について 平成 27 年 9 月 14 日

薬-1 長期収載品と後発品

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第三期特定健康診査等実施計画 横浜ゴム健康保険組合 最終更新日 : 平成 30 年 10 月 16 日

標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会

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1. 復興基本法 復興の基本方針 B 型肝炎対策の基本方針における考え方 復旧 復興のための財源については 次の世代に負担を先送りすることなく 今を生きる世代全体で連帯し負担を分かち合うこととする B 型肝炎対策のための財源については 期間を限って国民全体で広く分かち合うこととする 復旧 復興のため

山梨県生活習慣病実態調査の状況 1 調査目的平成 20 年 4 月に施行される医療制度改革において生活習慣病対策が一つの大きな柱となっている このため 糖尿病等生活習慣病の有病者 予備群の減少を図るために健康増進計画を見直し メタボリックシンドロームの概念を導入した 糖尿病等生活習慣病の有病者や予備

子宮頸がん予防措置の実施の推進に関する法律案要綱

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資料 1 医療費適正化計画の概要 ( 厚生労働省提出資料 )

医療費適正化計画の概要について 国民の高齢期における適切な医療の確保を図る観点から 医療費適正化を総合的かつ計画的に推進するため 国 都道府県は 医療費適正化計画を定めている 根拠法 : 高齢者の医療の確保に関する法律作成主体 : 国 都道府県計画期間 :5 年 ( 第 1 期 : 平成 20~24 年度 第 2 期 : 平成 25~29 年度 ) 主な記載事項 : 医療費の見通し( 必須記載事項 ) 健康の保持の推進に関する目標 具体的な取組 医療の効率的な提供の推進に関する目標 具体的な取組 ( 任意記載事項 ) < 都道府県医療費適正化計画において定める目標 > 住民の健康の保持の推進に関する目標 (1) 特定健康診査の実施率に関する目標 ( 数値 ) (2) 特定保健指導の実施率に関する目標 ( 数値 ) (3) メタボリックシンドロームの該当者及び予備群の減少率に関する目標 ( 数値 ) (4) たばこ対策に関する目標 医療の効率的な提供の推進に関する目標 (1) 医療機能の強化 連携等を通じた平均在院日数の短縮に関する目標 (2) 後発医薬品の使用促進に関する目標 1

医療費適正化計画のサイクル医療費適正化計画のサイクル都道府県及び全国計画作成 公表中間評価平成 20 年度 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 第 2 期計画中間評価第 1 期計画 国及び都道府県は 医療費適正化計画ついて 作成した翌々年度において計画の進捗評価を実施するとともに 計画期間の終了年度の翌年度において 実績評価を実施する また 目標の達成状況及び施策の実施状況については 中間評価に加え 必要に応じ 計画の途中期間であっても評価を行い 計画の見直し等に反映させる PDCA PDCA 第 1 期計画期間 ( 平成 20~24 年度 ) 第 2 期計画期間 ( 平成 25~29 年度 ) 医療費適正化基本方針作成 公表都道府県計画作成 公表全国計画作成 公表2 実績評価実績評価

第 1 期医療費適正化計画 ( 平成 20~24 年度 ) の進捗状況について 健康の保持の推進に関する目標 特定健診 保健指導の実施率については 着実に上昇してきているものの 目標とは開きがある状況である メタボリックシンドローム該当者及び予備群の減少率については 着実に上昇してきており 目標を達成している 第 1 期目標 (24 年度 ) 平成 24 年度実績平成 23 年度平成 22 年度平成 21 年度平成 20 年度 特定健診実施率 70% 46.2% 44.7% 43.2% 41.3% 38.9% 特定保健指導実施率 45% 16.4% 15.0% 13.1% 12.3% 7.7% メタボ該当者 予備群減少率 10% 以上減 ( 平成 20 年度比 ) 12.0% 9.7% 7.9% 4.7% - 平均在院日数の短縮に関する目標 平成 18 年時点における全国平均 (32.2 日 ) と最短の長野県 (25.0 日 ) との差を9 分の3 短縮し 平成 24 年の全国平均を29.8 日にすると定めたところ 平成 24 年の全国の平均在院日数の実績は29.7 日 最短は東京都の22.8 日となっており 全国平均は2.5 日 最短県は2.2 日短縮しており 全国平均の目標日数 (29.8 日 ) を下回る結果となっている 第 1 期目標 (24 年度 ) 24 年 23 年 22 年 21 年 20 年 平均在院日数 29.8 日 29.7 日 30.4 日 30.7 日 31.3 日 31.6 日 医療費の見通し 平均在院日数の短縮の目標を達成した場合の医療費の見通しについて各都道府県において推計を実施 47 都道府県の見通しを積み上げると 計画策定時は平成 24 年度に約 0.9 兆円の適正化効果額を見込んでいたところ 47 都道府県ベースの第 1 期計画で見込んでいた医療費の総額と 医療費の総額の実績を比較すると 計画期間当初の平成 20 年度で 第 1 期計画での見込よりも 0.4 兆円下回る結果となっており この結果も考慮する必要があるが 平成 24 年度の実績は 第 1 期計画における様々な取組を考慮した場合と比較しても 約 0.2 兆円下回る結果になっている 第 1 期計画医療費見通し (47 都道府県 )1 医療費 ( 実績 )2 第 1 期計画医療費見通し (47 都道府県 ) と医療費 ( 実績 ) との比較 (1-2) 平成 20 年度 34.5 兆円 34.1 兆円 0.4 兆円平成 24 年度 39.5 兆円 ( 適正化前 ) 適正化効果約 0.9 兆円 38.4 兆円平成 24 年度 38.6 兆円 0.2 兆円 ( 適正化後 ) 3

目標及び医療費の見通し 第 2 期全国医療費適正化計画 ( 平成 25~29 年度 ) について ( 概要 ) 健康の保持の推進に関する目標 ( 平成 29 年度 ) 特定健診実施率 70% 特定保健指導実施率 45% メタボ該当者 予備群減少率 25% 減 ( 平成 20 年度比 ) 医療の効率的な提供の推進に関する目標 平均在院日数各都道府県の目標 ( 平成 23 年の数値からの減少率 ) を踏まえると 28.6 日 ( 平成 24 年 29.7 日 ) 後発医薬品 後発医薬品のさらなる使用促進のためのロードマップ ( 平成 30 年 3 月末目標 60%) を踏まえ 保険者の取組を推進 ( 平成 23 年 9 月 39.9%) 医療に要する費用の見通し医療介護総合確保推進法に盛り込まれた内容 今後実施する第 1 期計画の実績評価の結果及び今後の状況を踏まえた本計画の見直しの中で 更に検証するが 国としては 本計画に定める取組を進めるとともに 国民の健康寿命が延伸する社会 に向けた予防 健康管理に係る取組 ( 平成 25 年 8 月厚生労働省公表 ) に掲げられた取組も併せて推進すること等により 医療費適正化を推進 ( 参考 ) 計画期間における医療費の見通しを示している46 都道府県の医療費を機械的に足し上げると 平成 29 年度における医療費の総額は約 46.6 兆円 特定健診 保健指導の推進や平均在院日数の短縮等がなされた場合の医療費は約 45.6 兆円となる 都道府県計画においては 医療費の見通しの記載のみ必須事項であり 目標設定は任意事項となっている 目標を達成するために国が取り組むべき施策 健康の保持の推進に関する施策 第 1 期計画で規定した取組に加え 国民の健康寿命が延伸する社会 に向けた予防 健康管理に係る取組 等を踏まえ 以下の取組等を追加 被扶養者の特定健診実施率向上に向けた対策 特定健診等の効果検証及び医療費適正化効果の検証 特定健診等情報に係る保険者と事業主との連携の推進 保険者によるレセプト等の利活用の促進 糖尿病性腎症患者の重症化予防の取組の展開 重複及び頻回受診者に対する保健指導等 特定保健指導の対象にならない者への対応 保険者等の連携の推進 医療の効率的な提供に関する施策第 1 期計画で規定した取組に加え 後発医薬品の使用促進に関する取組を追加 このほか 都道府県医療費適正化計画における医療費適正化に資する地域の課題を踏まえた特徴的な施策を記載している 医療介護総合確保推進法に盛り込まれた内容 第 1 期計画の実績評価の結果及び今後の状況を踏まえ 計画期間の途中であっても見直しを行う 4

平成 25 年 11 月 15 日第 22 回経済財政諮問会議指摘事項 これまでの指摘事項について 医療費適正化計画 ( 平成 20~24 年度 ) の最終評価の前に現計画 ( 同 25~29 年度 ) が都道府県において策定されることとなっており PDCA が十分機能していない また都道府県の計画は 特定健診 保健指導の実施目標や平均在院日数の短縮目標が任意記載 平成 26 年 4 月 22 日第 6 回経済財政諮問会議麻生財務大臣指摘事項抄 福岡県の先進事例を踏まえつつ 以下のとおり医療費の効率化を図るべき 1 都道府県は 医療提供体制改革において 地域医療構想 ( ビジョン ) を策定する際 将来の医療機能別の必要量を定める予定 ( 今国会で審議中の医療介護総合確保推進法案において規定 ) 2 ただし 都道府県は医療適正化計画の策定主体でもあり 今後 国民健康保険の財政運営の責任も都道府県に移行する予定 提供体制のみならず医療費の適正化に大きな責任 3 1 のような数量面の取組みにとどまらず 費用面を含め 人口 年齢構成や疾病構造等に対応する合理的かつ妥当な水準の医療需要を地域ごとに算定する必要 ( 注 ) 例えば 医療費が少ない都道府県などを標準集団として そこから年齢 人口構成等を補正して合理的な医療需要を算定 実際の医療費との乖離の原因 ( ジェネリック使用率など ) をレセプトデータを用いて可視化させながら妥当な支出目標を設定 支出目標の達成のためにもレセプトデータを統合的に利活用 4 都道府県は これを支出目標として医療費を適正化 こうした支出目標を 地域ごとにとどまらず 国レベル 保険者レベルでも設定 これにより 国は フランスの医療費支出国家目標制度 (ON DAM) 同様の支出目標制度を実施 保険者については 支出目標の達成度合いに応じた後期高齢者支援金の加減算を行うことで 医療費適正化インセンティブを付与 経済財政運営と改革の基本方針 2014 ( 平成 26 年 6 月 24 日閣議決定 ) 抄 ( 医療 介護提供体制の適正化 ) また 平成 27 年の医療保険制度改正に向け 都道府県による地域医療構想と整合的な医療費の水準や医療の提供に関する目標が設定され その実現のための取組が加速されるよう 医療費適正化計画の見直しを検討する 国において 都道府県が目標設定するための標準的な算定式を示す 規制改革実施計画 ( 平成 26 年 6 月 24 日閣議決定 ) 抄 医療計画 介護保健事業支援計画及び医療費適正化計画の連携都道府県が 医療 介護を含めた総合的な取組を行うことが可能となるよう 医療計画 介護保険事業支援計画及び医療費適正化計画の見直し時期を一致させるとともに 相互の関係性をより明確にすることを検討し 結論を得る 5

( 参考 ) 第二期計画期間 ( 平成 25~29 年度 ) における医療費の見通しの推計 第二期全国医療費適正化計画においては 各都道府県において推計された 生活習慣病予防対策及び平均在院日数の短縮による効果を織り込んだ医療費の見通しを積み上げて医療費の見通しを示している 平均在院日数短縮のために必要な充実要素を織り込んだ 効率化要素算定の基準となる医療費を推計 平均在院日数短縮による効率化効果を推計 生活習慣病予防対策による効果を推計 過去の医療費の伸び率や将来の人口推計等を用いて推計 平成 23 年度実績推計 平成 29 年度 平均在院日数短縮の効果の推計については 社会保障 税一体改革の推計に基づき 国が平均在院日数の短縮のために必要な充実化要素及び効率化要素を試算し それを基に 各都道府県における基準病床数を踏まえ 各都道府県において効果を推計 生活習慣病予防対策の効果の推計については メタボリックシンドローム該当者及び予備群と非該当者では 8~10 万円 / 年の医療費の差があることから 両者の医療費の差が平均して9 万円 / 年であると仮定し これにメタボリックシンドローム該当者及び予備群の減少者数を乗じることにより 各都道府県において効果を推計 都道府県においては 目標設定が任意事項となっているため 目標設定していない取組について 医療費の効果を織り込んでいない都道府県もある 6