NETIS 制振ソルパック工法 R 適用指針 ソルパック工法 近年 道路交通によって発生する地盤振動が 近隣の住民や周辺環境に少なからず影響を与えている 本適用指針は このような交通振動の発生源および伝播経路対策として 制振ソルパック工法 (NETIS 登録 :No.CB-050035-V) を適用するにあたって 適用の条件 主な機能 標準設計と留意事項および施工時の品質管理等についてまとめたものである 制振ソルパック工法は ソルパックを振動源となる道路の路床部にスラブ状に設置するものであり ソルパック積層体による路床支持力改善効果 ( 平坦性の持続 ) および振動エネルギー減衰効果等を利用して開発された振動低減対策技術である 当該工法は 国土交通省の新技術活用評価会議において 試行実証および活用効果に関する有用技術の評価を受けている 適用の条件本技術は交通振動対策工として 土のう積層体 ( ソルパック ) が有するエネルギー減衰効果の利点を用いて開発された振動低減対策技術です 本技術により 低周波数域での振動低減効果が向上します 特に道路舗装の路床上部に敷設する場合の振動低減効果が大きく 路床改良にも適用することができます 標準中詰材 (C40-0 相当 ) を使用した場合の CBR 15( キャスポルによる換算 CBR 値 :NETIS 試行調査結果 ) が可能です 1 従来技術と比較して改善した内容 セメント改良工による振動対策に比べて振動低減効果が大きく コストを 1 割程度縮減できる セメント改良工のようにセメントを用いることはなく パックの中詰め材として 建設残土等の利用も可能であり 環境負荷が小さい セメント改良工のように深度方向(3m 程度 ) に改良するのではなく 路床上部にソルパックを 3 段から 5 段 (0.24m~0.40m) 敷設することにより 振動低減効果が得られる 2 期待される効果 NETIS 試行調査結果参照 振動の発生源 伝播経路 受振源対策として適用可能であるが 道路の路床上部に敷設すると振動低減効果が高い 人間の体感レベルの高い振動数領域での振動低減効果が大きい 振動レベルで 3~12dB 程度の振動低減効果が期待できる 既設道路と新設道路の振動効果が可能である 路床改良にも適用できる (CBR 15 が可能 : キャスポル換算 CBR 値 ) 3その他の条件 ソルパックは 紫外線環境下の使用は前提とされず 土中もしくは遮光条件での使用となる ソルパックの敷設は人力施工のため 特に現場条件の制約はない 既設道路 新設道路の両方の振動対策に適用できる ただし 既設道路に適用する場合には 舗装掘削 再舗装費用が別途必要となるため 舗装改良と同時に行うのが経済的である 地下水位が高く 湧水のある場所および狭隘な施工環境にも適用できる 主な機能土のう積層体を構築するソルパックは パック材の引張り強さ, 中詰め材の内部摩擦角 および 中詰め材の容積 ( ソルパックの形状 ) によって圧縮耐力に関する性能(CBR 15: キャスポルによる換算 CBR 値 ) が示されている 本工法は 柔な基礎構造を形成することから エネルギー減衰効果の利点を活かして 交通振動等の環境負荷を軽減している また 本工法には荷重分散効果による地盤支持力の向上 ( 沈下や不陸の軽減 ) のほか 袋詰め補強土の効果として初期性能の維持 ( 剛性低下等の劣化を遅らせる ) の機能が付加されており 路床改良としても有効に機能する工法である
標準設計と留意事項 ソルパックの中詰め材として標準中詰め材 (C40-0 RC40-0 相当 ) を用いる場合には 路床部にソルパックを 3 段程度敷設すれば 振動低減効果が期待できる しかし路床性能を有しない地盤 ( 設計 CBR <3) の上に用いる場合は 厚さ 0.08m 3 段 (2 設計 CBR: ソルパック下層の地盤 ) あるいは厚さ 0.08m 5 段 (1 設計 CBR<2: ソルパック下層の地盤 ) を標準とする 標準設計例参照 ソルパックの中詰め材として標準中詰め材 (C40-0 RC40-0 相当 ) 以外の現地発生土などを使用する際には 中詰め材の内部摩擦角度 (φ) を事前に確認して 強度表示式から求まるソルパックの厚さを規定する必要がある また 標準設計と同様に軟弱地盤の上に用いる場合は 設計計算で必要支持力を確保できる段数を設定する必要がある ソルパックのパック材はポリエチレン (PE) を主原料に製造されており 酸, アルカリに対する高い耐性に比べて 紫外線に対しては工学的な耐性は低いと言える ソルパック協会認定品のパック材には耐候材を繊維に練りこんであるが 施工期間中 (1 年程度 ) の紫外線劣化を軽減する効果が期待できる程度であるため 速やかに土中等の紫外線劣化しにくい環境に置くことが必要である 施工時には中詰め容積検定および転圧管理 ( 施工試験等で確認した管理基準値 : 例えば転圧回数 4 回等 ) および必要な品質確認試験 ( 動的平板試験による剛性管理 ) を実施する 施工管理フロー NETIS 試行調査結果 制振ソルパック NETIS 試行調査 ( 京都第二外環状道路整備工事 ) NETIS 試行工事の施工写真 試行調査エリア 品質管理試験 ソルパック小運搬転圧作業下層路盤敷設 NETIS 試行工事結果 : 振動レベルの距離減衰の比較 制振ソルパック工法 NETIS 試行工事結果 : 振動加速度レベルの周波数特性の比較 制振ソルパック工法 振源から 1.5m 振源から 6.8m 振源から 13.6m 振源から 20.4m
標準設計例 標準設計 (3 段 :0.24m) 路床改良の効果を見込む場合の例
15m 15m 10m 10m 交差点 ( 信号 ) 30m 31m 34m 37m 30m 交差点 ( 信号 ) 敷地境界線 影響限界線を 10m とした場合 反対車線 10m 線 10m 影響線敷地境界線敷地境界線 軟弱地盤等 41m 41m 37m 48m 43m 48m 反対車線 15m 線 敷地境界線 15m 影響線 敷地境界線 敷地境界線 影響限界線を 15m とした場合 制振ソルパック適用例の解説図 ( 振動対策の要求性能によって対策範囲が異なる例 ) NETIS 事後評価結果通知書 制振ソルパック工法は 新技術活用評価会議において 試行実証および活用効果に関する評価を戴きました なお 制振ソルパック工法の NETIS 登録は ソルパック協会 パシフィックコンサルタンツ 名古屋工業大学の 3 者共同で行い 現在の問合せ窓口はソルパック協会事務局となっております
73cm 施工管理フロー 準備工段階 容積検定 ( パック治具の高さ設定 ) ソルパック の強度は 袋の張力, 中詰め土の材料, および容積によって規定される したがって 規定の容積となるように パック治具の脚の高さを調整する必要があります 転圧回数の決定 施工段階 地山掘削および整形 ソルパック 作製 ソルパック 運搬 ソルパック 敷設 組積および壁面工 検査表示 ( 品質管理 ) に用いる動的平板載荷試験機を用いて 転圧回数と同試験機の出力値 E vd の関係を求めておきます その結果 転圧回数を決定します 施工時の管理 出来形管理 ( 容積, 形状, 組積形状 ) 転圧状態の確認 ( 動的平板載荷試験 ) 注 ) 上図における網掛け項目が協会認定技師による検査表示の対象となります 動的平板載荷試験器は 道路建設工事における地盤と岩盤のための技術試験規定 B8.3 章動的平板載荷試験 (TP BF-StB Teil B 8.3) に従い 土工事と道路建設工事の施工管理における動的変形係数の即時検査として 土壌 バインダを含まない支持層 充填材 石灰等を使用した改良土壌 リサイクリング材 未舗装道路などの動的変形係数 E vd (MN/m 2 ) ( 支持力と圧密の指数 ) を算出する装置であります 10kg の 重錘を落下 300mm 載荷板 本試験器は 衝撃力を発生させる負荷装置 載荷板および V24- インタフェースが内蔵された電子式沈下計測器から構成されます 負荷装置としての 10kg ウェイトは あらかじめ校正された高さから皿バネに落下し 18ms の衝撃時間中に最大 7.07kN の衝撃を発生させるものであります なお 負荷吸収ケースの中には加速時計が装備されており 沈下時間 s/v および動的変形係数 E vd が計算されて出力されます
容積検定 ( パック治具脚部の高さ設定 ) 中詰め作業で使用するパック治具の脚部の高さを変えることにより ソルパック の容積を任意に設定することが可能であります そこで 施工に先立って パック治具の脚部高さを調整し 所定の容積以下となるように規定します 中詰め作業 ( ソルパックの作製 ) 作業工程 小型ソルパック 用パック治具 小型ソルパック パック材のセット 中詰め材の投入 中詰め完了 ( パック治具引き 上げ ) 1 サイクルにつき 32 袋作製 有効容積確認ライン 口閉じおよび整形 ラインより上で口閉じ 小運搬 口ひもを引いて口を絞った後 有効容積確認ラインより上の位置で口ひもを 3 回程度回して締める 専用ハッカーを使用すれば 32 袋まとめての移動が可能です
敷設作業項目ソルパックの敷き並べ 方法 ラフタークレーン又は掘削機バケットの吊り下げ具を用いた小運搬の後 小型ソルパック の敷設は 人力により敷き詰めを行います ソルパック は破損等が無いように慎重に運搬し 極力不陸が出ないように敷き詰めます ソルパック 間の隙間を現地発生材等の補足材により埋める場合には ソルパック の転圧後に行います なお 施工期間中は雨水の溜まりや重機走行による破損がないように対処します ソルパック の組積みでは 原則として 施工延長方向の上下で互い違いの配置となるようにします 端部や現場状況によって生じる空隙部については 小型ソルパック の中詰め量を調整したもので補填を行います また レベル確認は各段で実施し 設計図書を満足するように管理します 施工延長方向 ( 長手方向 ) 敷き並べられた ソルパック に対して 施工規定に従い所定の回数 締固めを行います 一般的には振動コンパクタ ( プレート ) 等の小型の締固め機械を用いますが 施工エリアの広い場所においては大型の振動ローラを用いることも可能です 振動コンパクタを用いた転圧振動ローラを用いた転圧 ソルパックの締固 め 施工時の留意点 中詰め作業 中詰め量については 所定の容積を超えないように管理します 中詰め材は 1 日の作業終了後にシート養生し 含水状態が大きく変化しないように努めます
Evd (MN/m 2 ) 敷設作業 施工例 転圧は 振動コンパクタ等の小型の転圧機を用いて土のう 1 段毎に行います 転圧回数は施工に先立って実施する転圧試験により決定します なお 敷設エリアの広い場所等では大型の振動ローラ等を用いることも可能です ソルパックを敷き並べる際は 転圧による横への広がり ( 扁平化 ) を考慮して 隙間をあけて敷き並べます ( 転圧によって中詰め材が締め固まり それに伴う扁平化によってパック材に張力が発生するため ) 必要に応じソルパック間の隙間を補足材により間詰めする際は ソルパックの転圧後に行うものとします 埋設管 排水処理等の付帯工事については 設計図書に従うものとします 制振ソルパックの施工状況 振動ローラによる転圧状況 プレート 4 回転圧の例 20 18 16 14 12 10 8 6 4 転圧回数 4 回 2 に決定 0 0 2 4 6 8 転圧回数 ソルパックの敷設と転圧 1 トンパック (70 袋 ) 運搬 荷下ろし
フルデプス舗装 ( シックリフト ) RC-40 ( コンクリート再生路盤材 ) 施工基盤の施工 大粒径 AS 混合物 (40mm) t=27cm 舗装の施工例 スペック株式会社 192-0044 東京都八王子市富士見町 8-10 TEL.042-649-1171/FAX.042-644-6783 e-mail: tabata@spec-world.com ソルパック協会 http://www.solpack.gr.jp