(2) 各学年の目標 ア 知識 に関する目標 社会生活についての総合的な理解 第 3 学年 身近な地域や市区町村の地理的環境 地域の安全を守るための諸活動や地域 の産業と消費生活の様子 地域の様子の移り変わりについて 人々の生活と の関連を踏まえて理解する 第 4 学年 県の地理的環境の特色 地域の

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資料3 道徳科における「主体的・対話的で深い学び」を実現する学習・指導改善について

第 5 学年 社会科学習指導案 1 単元名自動車をつくる工業 2 目標 我が国の自動車工業の様子に関心を持って意欲的に調べ, 働く人々の工夫や努力によって国民生活を支える我が国の工業生産の役割や発展について考えようとしている ( 社会的事象への関心 意欲 態度 ) 我が国の自動車工業について調べた事

各教科 道徳科 外国語活動 総合的な学習の時間並びに特別活動によって編成するものとする 各教科 道徳科 総合的な学習の時間並びに特別活動によって編成するものとする

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7 本時の指導構想 (1) 本時のねらい本時は, 前時までの活動を受けて, 単元テーマ なぜ働くのだろう について, さらに考えを深めるための自己課題を設定させる () 論理の意識化を図る学習活動 に関わって 考えがいのある課題設定 学習課題を 職業調べの自己課題を設定する と設定する ( 学習課題

Microsoft Word - 社会科

考え 主体的な学び 対話的な学び 問題意識を持つ 多面的 多角的思考 自分自身との関わりで考える 協働 対話 自らを振り返る 学級経営の充実 議論する 主体的に自分との関わりで考え 自分の感じ方 考え方を 明確にする 多様な感じ方 考え方と出会い 交流し 自分の感じ方 考え方を より明確にする 教師

エコポリスセンターとの打合せ内容 2007

(2) 授業者が学びの見通しを持つ ( 学習目標の明確化 ) 問題解決的な学習に取り組む際, どのような場面で, どのようにして, どのような力を子どもたちに付けるのか, 単元や授業における目標を明確にして学びを見通しておくことが大切です 目標が不明確であると, 作業や体験などの活動そのものに, 子

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(Microsoft Word - 201\214\366\212J\216\366\213\3061\224N\211\271.docx)

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けて考察し, 自分の考えを表現している 3 電磁石の極の変化と電流の向きとを関係付けて考え, 自分の考えを表現している 指導計画 ( 全 10 時間 ) 第 1 次 電磁石のはたらき (2 時間 ) 知 1, 思 1 第 2 次 電磁石の強さが変わる条件 (4 時間 ) 思 2, 技 1, 知 2

子葉と本葉に注目すると植物の成長の変化を見ることができるという見方や, 植物は 葉 茎 根 からできていて, それらからできているものが植物であるという見方ができるようにしていく また, 学んだことを生かして科学的なものの見方を育てるために, 生活の中で口にしている野菜も取り上げて観察する活動を取り

中学校第 3 学年社会科 ( 公民的分野 ) 単元名 よりよい社会をめざして 1 本単元で人権教育を進めるにあたって 本単元は 持続可能な社会を形成するという観点から 私たちがよりよい社会を築いていくために解決すべき課題を設けて探究し 自分の考えをまとめさせ これらの課題を考え続けていく態度を育てる

第 2 学年 理科学習指導案 平成 29 年 1 月 1 7 日 ( 火 ) 場所理科室 1 単元名電流とその利用 イ電流と磁界 ( イ ) 磁界中の電流が受ける力 2 単元について ( 1 ) 生徒観略 ( 2 ) 単元観生徒は 小学校第 3 学年で 磁石の性質 第 4 学年で 電気の働き 第 5

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たい 生徒は九州地方のイメージを漠然と 自然が多い 山がある 空気がおいしい というような自然や環境がよいことをあげていた そこで 九州地方の環境と産業の関わりや環境保全への取組 持続可能な社会を目指した活動についてなど 九州の地域的特色を捉えさせることが重要である そのために 環境保全には人々の積

とで児童に活動の見通しを持たせ, 自分で課題を立て情報を集め整理し, 発表する等に取り組めるようにしていきたい 調査計画の場面では, 目的に照らしてどのような調査をしていくことがよいのか児童にしっかりと考えさせたい 例えば, データはどう集めたらよいのか, アンケートを実施する場合には, 誰にアンケ

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2 単元の目標 廿日市市 についての魅力を目的意識や相手意識を明確にして地域内外に発信することができる 自分たちの住む 廿日市市 に愛着をもつことができる 3 単元の評価規準 学習方法 自分自身 他者や社会 課題発見力 思考力 判断力 表現力 主体性 自らへの自信 対象と積極的にかかわる中で, 課題

基礎を育てることを主なねらいとしている 現在 地方自治体を取り巻く状況は 少子高齢化 情報化 グローバル化 経済の変動などによ り急速に変化している また 地方分権を推進する法律がつくられ 各地方自治体は 財政の健全 化や組織の改編 市町村合併等の新しい枠組みづくりに取り組んでいる さらに 子育て支

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課題研究の進め方 これは,10 年経験者研修講座の各教科の課題研究の研修で使っている資料をまとめたものです 課題研究の進め方 と 課題研究報告書の書き方 について, 教科を限定せずに一般的に紹介してありますので, 校内研修などにご活用ください

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能を習得したり活用したりすることの必要性について確認する グラフをかく力やグラフを読み取る力を身に付けさせるとともに, 一次関数を学ぶことに対する意欲を高めたい 小単元全体を通して主体的に学ぶ意欲を高め, 自分の考えを説明したいという気持ちにさせた上で, 目的や方法等を明確にした意図のあるペアやグル

し, 定期的に評価することで 自己の考え を自覚する場面を意図的に設定している 本教材の学習においては, 様々な情報の中から必要な情報を取り出し, 整理 分析し, それに基づいた自分の考えを表現する活動を通して, 自己の考えの深まりや広がり を実感させることによって, 課題改善につなげたいと考えてい

Microsoft Word - 高等学校公民科(大島).doc

(3) 指導観公民的分野は地理的分野と歴史的分野の学びの積み重ねによるところが大きい 用語や概念も高度化し 生徒の感想にも 難しい と感じるものが多くなっている そこで その難しいと感じる公民の用語などは積極的に用語集を活用し 難しい言葉に対する抵抗感を少しでも和らげるよう授業でも活用している また

第 2 問問題のねらい青年期と自己の形成の課題について, アイデンティティや防衛機制に関する概念や理論等を活用して, 進路決定や日常生活の葛藤について考察する力を問うとともに, 日本及び世界の宗教や文化をとらえる上で大切な知識や考え方についての理解を問う ( 夏休みの課題として複数のテーマについて調

知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

Microsoft Word ~33第3学年1組  社会科学習指導案1

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社会科学習指導案

第 4 学年算数科指導案 平成 28 年 11 月 2 日 ( 水 ) 第 5 校時場所 4 年 2 組男子 22 名女子 10 名指導者垣見遥 ともなって変わる量 思考力 判断力 表現力の育成 ~ 児童の考えを引きだす算数的活動の工夫 ~ 1 単元名 ともなって変わる量 2 単元の目標 ともなって

ている それらを取り入れたルーブリックを生徒に提示することにより 前回の反省点を改善し より具体的な目標を持って今回のパフォーマンスに取り組むことができると考える 同に そのような流れを繰り返すことにより 次回のパフォーマンス評価へとつながっていくものと考えている () 本単元で重点的に育成をめざす

彩の国埼玉県 埼玉県のマスコット コバトン 科学的な見方や考え方を養う理科の授業 小学校理科の観察 実験で大切なことは? 県立総合教育センターでの 学校間の接続に関する調査研究 の意識調査では 埼玉県内の児童生徒の多くは 理科が好きな理由として 観察 実験などの活動があること を一番にあげています

スライド 1

り込んで獲得するものではなく 探究の過程を通して 自分自身で取捨 選択し 整理し 既にもっている知識や体験と結び付けながら 構造化され 身に付けていくものである そして こうした過程を経て獲得された知識は 実社会 実生活における様々な課題の解決に活用可能な生きて働く知識 すなわち概念として形成されて

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【学習指導要領改訂】 高等学校の新教科・科目構成(案)|旺文社教育情報センター

( ) 単元計画 ( 全 6 時間 ) 段階 主な学習活動と内容 指導上の留意点 配時 私たちが食べているものは, どこからきて 既習を想起できるように, 農業や いるか考える 水産業の学習内容を掲示しておく 給食の献立から調べた食料自給率から, 給食の献立から調べた食料自給率本つ気づいたことや疑問

高等学校学習指導要領解説 地理歴史編

H30全国HP

Ⅰ 評価の基本的な考え方 1 学力のとらえ方 学力については 知識や技能だけでなく 自ら学ぶ意欲や思考力 判断力 表現力などの資質や能力などを含めて基礎 基本ととらえ その基礎 基本の確実な定着を前提に 自ら学び 自ら考える力などの 生きる力 がはぐくまれているかどうかを含めて学力ととらえる必要があ

H27 国語

平成 30 年 1 月平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果と改善の方向 青森市立大野小学校 1 調査実施日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) 2 実施児童数第 6 学年 92 人 3 平均正答率 (%) 調 査 教 科 本 校 本 県 全 国 全国との差 国語 A( 主として知識

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第 2 学年 * 組保健体育科 ( 保健分野 ) 学習指導案 1 単元名生涯の各段階における健康 ( イ ) 結婚生活と健康 指導者間中大介 2 単元の目標 生涯の各段階における健康について, 課題の解決に向けての話し合いや模擬授業, ディベート形式のディスカッションなどの学習活動に意欲的に取り組む

Microsoft Word - 小学校第6学年国語科「鳥獣戯画を読む」

座標軸の入ったワークシートで整理して, 次の単元 もっとすばらしい自分へ~ 自分向上プロジェクト~ につなげていく 整理 分析 協同的な学習について児童がスクラップした新聞記事の人物や, 身近な地域の人を定期的に紹介し合う場を設けることで, 自分が知らなかった様々な かがやいている人 がいることを知

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総合的な学習の時間とカリキュラム・マネジメント

必要性 学習指導要領の改訂により総則において情報モラルを身に付けるよう指導することを明示 背 景 ひぼう インターネット上での誹謗中傷やいじめ, 犯罪や違法 有害情報などの問題が発生している現状 情報社会に積極的に参画する態度を育てることは今後ますます重要 目 情報モラル教育とは 標 情報手段をいか

2 研究の歩みから 本校では平成 4 年度より道徳教育の研究を学校経営の基盤にすえ, 継続的に研究を進めてきた しかし, 児童を取り巻く社会状況の変化や, 規範意識の低下, 生命を尊重する心情を育てる必要 性などから, 自己の生き方を見つめ, 他者との関わりを深めながらたくましく生きる児童を育てる

<5> 指導上の配慮事項 1 生徒の言語活動を充実させる指導 < 言 > 思考力 判断力 表現力の育成 2 体験的な学習 < 体 >や問題解決的な学習 < 問 > 自主的 自発的な学習の促進 3 学習の見通しを立てたりする学習 < 見 > 学習を振り返ったりする学習 < 振 > 4 個に応じた指導の

工業教育資料347号

1. 研究主題 学び方を身につけ, 見通しをもって意欲的に学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における算数科授業づくりを通して ~ 2. 主題設定の理由 本校では, 平成 22 年度から平成 24 年度までの3 年間, 生き生きと学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における授業づくり通して~ を研究主題に意欲的

社会科学習指導案

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政経 311 政治・経済

国語科学習指導案様式(案)

6. 単元の展開 ( 全 6 間 ) 学習活動 単元の見通しを持つ 2. 学習計画を立てる 3. 本文を読み, 感想を書く 内容に関する感想 書き方に関する感想 4. 感想や疑問を交流する 指導上のポイント ( ) 学習活動に即した評価規準 ( 関 読 言 ) 既習事項を振り返らせ,

4 単元の指導計画 (10 時間扱い ) 時間 1 次問 (2) いをもつ 2 次調 (4) べる 3 次振 (4) り返る発信する 育てたい資質 能力 主な学習活動 内容 未来への創造 評価 地域の祭りについて話し合う グローバル化に 地域の祭りや伝承について知っていること 対応する力 を話し合う

平成29年度 中学校英語科教育 理論研究

5 単元の評価規準と学習活動における具体の評価規準 単元の評価規準 学習活動における具体の評価規準 ア関心 意欲 態度イ読む能力ウ知識 理解 本文の読解を通じて 科学 について改めて問い直し 新たな視点で考えようとすることができる 学習指導要領 国語総合 3- (6)- ウ -( オ ) 1 科学

自己決定の場を設定する 自己存在感を持たせる 共感的な人間関係を育成する準備活動のどの場面で どの子どもを生かすのか 見通しを持って授業に臨む 導入の場面する 深める場面り返りの場面2 確かな学力の育成 複雑で変化の激しい現代社会に子どもたちが主体的に関わり よりよい社会を創造していくためには 一人

第4章 道徳

Taro-5年研究のまとめ

教育研究グループ報告書

○数学科 2年 連立方程式

算数科学習指導案 指導者中野智子 1 日時平成 30 年 10 月 19 日 ( 金 ) 第 6 校時 2 学年第 6 学年 1 組男子 12 名女子 9 名計 21 名 3 単元名資料の調べ方 4 単元について (1) 単元観本単元は, 小学校学習指導要領第 6 学年の内容 [D データの活用 ]

4. 題材の評価規準 題材の評価規準 については, B 日常の食事と調理の基礎 (2),(3), D 身近な消費生活 と環境 (1) の 評価規準に盛り込むべき事項 及び 評価規準の設定例 を参考に設定して いる 家庭生活への関心 意欲 態度 お弁当作りに関心をもち, おか 生活を創意工夫する能力

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第6学年2組 理科学習指導案

H26関ブロ美術プレ大会学習指導案(完成版)

授業の構成要素 学び合う授業で育つ 3 つの力 資料 2 基礎 基本の力知識 理解 技能 問題解決力思考力 判断力 表現力 想像力 学ぼうとする力学習意欲 自己有用感 身に付けた知識 技能を活用したり その成果を踏まえた探究活動を行う中で学び合う授業を展開する 教師の役割 < 問題提示の工夫 > 多

第 1 学年国語科学習指導案 日時 平成 27 年 11 月 11 日 ( 水 ) 授業 2 場所 八幡平市立西根中学校 1 年 2 組教室 学級 1 年 2 組 ( 男子 17 名女子 13 名計 30 名 ) 授業者佐々木朋子 1 単元名いにしえの心にふれる蓬莱の玉の枝 竹取物語 から 2 単元

4 本単元と情報リテラシーの関わり 課題設定担任による 説明会におけるデモンストレーションを見ることを通して 本単元を貫く言語活動としての これぞ和の文化! おすすめの 和の文化 を調べて説明会を開こう を知り 見通しを持たせ学校司書による関連図書紹介を通して 和の文化への関心を高め 進んで調べよう

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学習指導要領の趣旨を実現する授業づくりのポイント

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平成 年度小学校 社会 移行措置資料 目次 1. 新学習指導要領における小学校社会の内容 1 1 各学年の内容構成 1 2 内容 改訂の主なポイントと現行版教科書の活用について 4 2. 移行措置について 8 1 第 5 学年の学習内容 8 2 第 3 学年の学習内容 10

PowerPoint プレゼンテーション

第5学年社会科学習指導案『日本は世界のどこにある?』

Transcription:

社会科 1 社会科のねらい (1) 社会科の目標 ア社会的な見方 考え方を働かせ イ課題を追究したり解決したりする活動を通して グロー バル化する国際社会に主体的に生きる平和で民主的な国家及び社会の形成者に必要なウ公民とし ての資質 能力の基礎を次のとおり育成することを目指す (1) 地域や我が国の国土の地理的環境 現代社会の仕組みや働き 地域や我が国の歴史や 伝統と文化を通して社会生活について理解するとともに 様々な資料や調査活動を通し て情報を適切に調べまとめる技能を身に付けるようにする 知識及び技能 (2) 社会的事象の特色や相互の関連 意味を多角的に考えたり 社会に見られる課題を把 握して その解決に向けて社会への関わり方を選択 判断したりする力 考えたことや 選択 判断したことを適切に表現する力を養う 思考力 判断力 表現力等 (3) 社会的事象について よりよい社会を考え主体的に問題解決しようとする態度を養う ア とともに 多角的な思考や理解を通して 地域社会に対する誇りと愛情 地域社会の一 員としての自覚 我が国の国土と歴史に対する愛情 我が国の将来を担う国民としての 自覚 世界の国々の人々と共に生きていくことの大切さについての自覚などを養う 社会的な見方 考え方を働かせ 文部科学省澤井陽介視学官作成 学びに向かう力 人間性等 社会的な見方 考え方 は 社会的事象の意味や意義 特色 や相互の関連を考察したり 社会の課題を把握して その解決に 向けて構想したりする 視点や方法 ( 考え方 ) である 位置や 空間的な広がり 時期や時間の経過 事象や人間の相互関係 等の視点に着目して捉え 比較 分類したり総合したり 地域の 人々や国民の生活と関連づけたりして課題を追究 解決する 小学校から高等学校までの社会科の本質的な学びを促し 深い 学びを実現するための思考力 判断力 表現力の育成はもとより 生きて働く知識の習得に不可欠であること 主体的に学習に取り 組む態度や学習を通して涵養される自覚や愛情等にも作用するこ とを踏まえると資質 能力全体に関わるものであると考えられる イ課題を追究したり解決したりする活動を通して問題解決的な学習過程 ウ 知識 技能 既習内容生活経験 新事象との出合い 学びに向かう力 人間性 見方 考え方 ズ レ 思考力 判断力 表現力 単元の学習 課題設定 結果の見通し 方法の見通し 内容の見通し 課題把握 ( 動機付けや方向付け ) 課題追究 ( 情報収集や考察 構想 ) 課題解決 ( まとめ ) 公民としての資質 能力の基礎を養う 公民的資質の基礎 ( 従前の指導要領 ) 1 平和で民主的な国家 社会の形成者としての自覚 2 自他の人格を尊重し合うこと 3 社会的義務や責任を果たそうとすること 4 社会生活の様々な場面で多面的に考え 5 公正に判断したりすること 他者と協働的に追究観察 見学 体験的活動地図や資料等から 社会的事象の特色や相互の関連 意味社会への関わり方の選択 判断 表現 グローバル化する国際社会に主体的 に生きる平和で民主的な国家及び社会 の有為な形成者に必要な資質 能力で ある 人 もの 資本 情報 技術な どが国境を越えて自由に移動したり 組織 企業 国家等様々な集合体の役 割が増大したりしている 教育基本法 学校教育法の規定を踏まえ 国家及び社会の形成者と して必要な資質 能力を育むことの大切さへの意識をもつことを期待している 追究結果を振り返る 新たな問いを見いだす - 16 -

(2) 各学年の目標 ア 知識 に関する目標 社会生活についての総合的な理解 第 3 学年 身近な地域や市区町村の地理的環境 地域の安全を守るための諸活動や地域 の産業と消費生活の様子 地域の様子の移り変わりについて 人々の生活と の関連を踏まえて理解する 第 4 学年 県の地理的環境の特色 地域の人々の健康と生活環境を支える働きや自然災 害から地域の安全を守るための諸活動 地域の伝統と文化や地域の発展に尽 くした先人の働きなどについて 人々の生活との関連を踏まえて理解する 第 5 学年 我が国の国土の地理的環境の特色や産業の現状 社会の情報化と産業の関わ りについて 国民生活との関連を踏まえて理解する 第 6 学年 我が国の政治の考え方と仕組みや働き 国家及び社会の発展に大きな働きを した先人の業績や優れた文化遺産 我が国と関係の深い国の生活やグローバ ル化する国際社会における我が国の役割について理解する 社会との関わりの中での人々の生活を理解することであり 地域 国土の地理的環境や組織 的な諸活動や産業の様子などとともに 国民生活との関連 我が国の歴史的背景などである イ 技能 に関する目標 情報を集める技能 読み取る技能 まとめる技能 第 3 学年 調査活動 地図帳や各種の具体的資料を通して 必要な情報を調べまとめる 第 4 学年 技能を身に付ける 第 5 学年 地図帳や地球儀 統計などの各種の基礎的資料を通して 情報を適切に調べ まとめる技能を身に付ける 第 6 学年 地図帳や地球儀 統計や年表などの各種の基礎的資料を通して 情報を適切 に調べまとめる技能を身に付ける 適切に 情報を集める際に情報手段の特性や情報の正しさ 資料の特性に留意すること ウ 思考力 判断力 表現力等 に関する目標 特色や相互の関連 意味を多面的に考える 第 3 学年 社会的事象の特色や相互の関連 意味を考える力 社会に見られる課題を把 第 4 学年 握して その解決に向けて社会への関わり方を選択 判断する力 考えたこ とや選択 判断したことを表現する力を養う 第 5 学年 社会的事象の特色や相互の関連 意味を多角的に考える力 社会に見られる 第 6 学年 課題を把握して その解決に向けて社会への関わり方を選択 判断する力 考えたことや選択 判断したことを説明 議論したりする力を養う 特色 他の事象と比較 分類したり総合したりする ことで捉えることのできる社会的事象の特徴や 仕事や活動の特色 生産の特色 傾向 そこから見いだすことのできるよさ 地理的環境の特色 など 相互の関連 比較したり関連づけたりし て捉えることのできる事象と 生産 販売する側と消費者の工夫との関連 事象のつながりや関わり 関係機関の相互の連携や協力 国会 内閣 裁判所の相互の関連 など 意味 社会的事象の仕組みや働きなどを 地域の人々や国民の生活と関連付け 産業が国民生活に果たす役割 情報化が国民 ることで捉えることができる社会的 生活に及ぼす影響 国民生活の安定と向上を 事象の働きや役割 影響 図る政治の働き など 多面的に考える 児童が複数の立場や意見を踏まえて考えることである 学年が上がるに つれて徐々に多角的に考えることができるようになることを求めている - 17 -

社会に見られる課題 1 地域社会における安全確保 2 良好な生活環境の維持 発達段階を踏まえるとともに 学 3 資源の有効利用 4 自然災害の対策 習内容との関連を重視し 学習展開 5 伝統や文化の保存 継承 6 国土の環境保全 の中で児童が出合う社会的事象を通 7 産業の持続的発展 8 国際平和の構築 など して課題を把握できるようにする エ 学びに向かう力 人間性等 に関する目標 第 3 学年 社会的事象について 主体的に学習の問題を解決しようとする態度や より 第 4 学年 よい社会を考え学習したことを社会生活に生かそうとする態度を養う 思考や理解を通して 地域社会に対する誇りと愛情 地域社会の一員として の自覚を養う 第 5 学年 社会的事象について 主体的に学習の問題を解決しようとする態度や より よい社会を考え学習したことを社会生活に生かそうとする態度を養う 多角的な思考や理解を通して 我が国の国土に対する愛情 我が国の産業の 発展を願い我が国の将来を担う国民としての自覚を養う 第 6 学年 社会的事象について 主体的に学習の問題を解決しようとする態度や より よい社会を考え学習したことを社会生活に生かそうとする態度を養う 多角的な思考や理解を通して 我が国の歴史や伝統を大切にして国を愛する 心情 我が国の将来を担う国民としての自覚や平和を願う日本人として世界 の国々の人々と共に生きることの大切さについての自覚を養う 2 社会科の指導内容 社会科の目標は 次のような二つの視点を重視して 各学年の内容の整理がなされている 社会科における内容の枠組みや対象に関わる整理 1 地理的環境と人々の生活 2 歴史と 人々の生活 3 現代社会の仕組みや働きと人々の生活という三つの枠組みに整理される 1 2は空間的な広がり 地域から我が国 世界へ 3は経済 産業 政治及び国際関係 社会的な見方 考え方 に基づいた示し方の改善 (1) 各学年の内容 第 3 学年 ア 身近な地域や市区町村の様子 1 市を中心 イ 地域に見られる生産や販売の仕事 3 とする ウ 地域の安全を守る働き 3 地域社会 エ 市の様子の移り変わり 2 地域社会に対する誇りと愛情 第 4 学年 ア 都道府県の様子 1 地域社会の一員としての自覚 県を中心 イ 人々の健康や生活環境を支える事業 3 とする ウ 自然災害から人々を守る活動 3 地域社会 エ 県内の伝統や文化 先人の働き 2 オ 県内の特色ある地域の様子 1 第 5 学年 ア 国土の様子と国民生活 1 我が国の国土に対する愛情 我が国の イ 農業や水産業における食料生産 3 我が国の産業の発展を願い 国土と ウ 工業生産 3 我が国の将来を担う国民とし 産業 エ 産業と情報との関わり 3 ての自覚 オ 国土の自然環境と国民生活の関わり 1 3 第 6 学年 ア 我が国の政治の働き 3 我が国の歴史や伝統を大切に 我が国の イ 我が国の歴史上の主な事象 2 して国を愛する心情 政治と ウ グローバル化する世界と日本の役割 3 平和を願う日本人として世界 歴史 の人々と共生する大切さにつ 国際理解 いての自覚 - 18 -

(2) 内容の取扱い各学年の内容は問題解決的な学習過程を基に次の五つの基本的な事項から構成されている 1( 学習対象 ) について 学習の問題を追究 解決する活動を通して 次の事項を身に付けることができるようにする ア知識 技能を身に付けること 2( ア )~( ウ )( 学習内容 ) ことを理解すること 第 6 学年歴史に関する内容は~( サ ) 3( イ )~( エ )( 活動内容 ) で調べ まとめること 第 6 学年歴史に関する内容は ( シ ) イ思考力 判断力 表現力等を身に付けること 4( 見方 考え方 ) に着目して ~を捉え 5( 思考 判断 ) を考え 表現すること (3) 取扱いの留意点 地域の実態を活かし 児童が興味 関心をもって学習に取り組めるようにすること 観察や見学 聞き取りなどの調査活動を含む具体的な体験を伴う学習を展開すること 表現活動の一層の重視を図ること 多角的に考えたことや選択 判断したことを論理的に説明したり 立場や根拠を明確にして議論したりする言語活動に関わる学習の一層重視すること 学校図書館や公共図書館 コンピュータなどを活用して情報の収集やまとめなどを行うようにすること 全学年において地図帳を活用すること 博物館や資料館などの施設の活用を図ること 身近な地域や国土の移籍や文化財などについての調査活動を取り入れるようにすること 専門家や関係者 関係機関との連携を図るようにすること 有益適切な教材に基づいて指導するすること 3 社会科の学習指導 (1) 社会科の 1 単位時間の基本的な学習過程 段階 学 習 活 動 指 導 上 の 留 意 点 1 社会的事象を観察した 1 社会的事象の背景にある特徴的な人間の行為に着目させ め り 調査したりすること その人間の行為のもつ意味を探る本時学習のめあてをつかむ あ を通して 本時のめあて ことができるようにする て について話し合う <めあてをつかませるために> を 切実感や好奇心をもたせる教材の提示を行う つ 本時めあて 具体的な体験を位置付ける か 事象同士や今までの学習とのズレや矛盾点に着目させる む < 解決の見通しをもたせるために> 解決の見通しをもつ 先行経験を想起させる 児童同士の見通しを交流させる 2 事象を ( 多角的 ) に追究 2 人間の行為を自然的条件や社会的条件などから考察させ め し 事象に対する考えを 事象のもつ意味を考えることができるようにする あ 話し合う < 多角的な調べ活動ができるようにするために> て 観察 調査などを通して 調査 観察に十分な時間と場を設定する を 事象を調べる 資料分析が多的に行えるように工夫する 追 事象に対する自分の考え < 意欲的な表現活動ができるようにするために> 究 をもつ 表現するねらいを把握させ 多様な表現方法を理解させる す 事象に対する自他の考え < 活発な交流ができるようにするために> る を比較し 解釈の異同を交 事象の解釈の不十分さやズレを意識させる場を設定する 流する 事象に対する解釈についての共通点や差異点に着目して交流する場を設定する を解 3 追究を振り返り 事象 3 人間の行為を社会とのかかわりの面から見直させ 事象に ま決 に対する見方や考え方を 対する見方や考え方を確かにさせる とし まとめる < 見方や考え方を深めることができるようにするために> めた 自分の考えをまとめる 交流活動で出された意見をもとに考えさせる るこ 学習の仕方を振り返る 新たな事実と関係付けて考えさせる と 新たな疑問をもつ 自らの見方や考え方の変容を振り返らせる - 19 -

(2) 社会科における資料活用指導の留意点写真 映像 1 撮影日時 場所 写真タイトルの確認 2 生活経験や既習内容と比較した感想の表出 ( 多い 大きい 重そう等 ) 3 資料から事実や分かったことの表出 4 2と3を関係づけた感想や疑問の表出 ( これだけ多いとつくるのが大変だ 誰が どのようにしてつくったのだろう?) 地図 1 位置関係からの意見 疑問 ( 自分の地域より 海沿い 山沿い) 2 地理条件からの意見 疑問 ( 土地の高低 平野部の広狭 河川 山脈 海岸線など ) 3 交通網からの意見 疑問 ( 高速道路 鉄道 航路 空港など ) グラフ 1 必ずおさえる三点表題調査年度出典 縦軸 横軸 単位 数値等数量 ( 変化 ) 棒グラフ ( 一番多かった 少なかった比べて多い少ない ) 変化 ( 全体 個別 ) 折れ線グラフ ( 変化したもの 原因の推測 ) 割合 ( 全体 個別 ) 円 帯グラフ ( 全体がどのくらいか どれくらいの割合か ) 2 形を読む 変化を読む 分析 総合できる ( 例折れ線グラフ ) 形 だんだん上がる ( 下がる ) 急激に上がる( 下がる ) 一定 ガタガタ変化 増えたのは ( 減ったのは )~ 年 ~が~ 年にどうなった 分析総合 意見がもてる 沖合漁業や遠洋漁業の漁獲量はどれも少ない 疑問がもてる 何で72 年から遠洋漁業が減っているのかな 他の数値と比べられる 他の漁業は減っているのに 栽培 養殖は増えている 自分の経験 知識と比べられる ラベルに 養殖 と記された魚があった 変化の理由を考えられる 漁獲量が減ったから栽培漁業が増えてきたと思う 顕著な特徴から総括できる 養殖栽培漁業以外減少傾向にあるのは 捕る魚がいなくなった また 魚を捕る漁師さんたちが減っていったのではないかな 統計 1 初歩的な意見 疑問 なぜ北海道が米の収穫高が一番多いのか 2 全体傾向の意見 疑問 北海道や東北地方はどうして米が多くとれるのか 3 共通点類推の意見 疑問 米が多くとれる所は寒い気候が関係あるのではないか 4 他と関連させた意見 疑問 平野があるから米がたくさんとれるのではないか 5 矛盾した意見 疑問 同じ東北地方でも多くとれていない県があるのはなぜか 4 評価効果的 効率的な評価のためには 各単元において1 時間ごとに指導のねらいを踏まえて評価の観点を絞り 評価規準を位置付けた 指導と評価の計画 を作成することが大切である そして 以下の点に留意して評価規準を設定し 見学の様子やカード 白地図等の評価を進めていく 児童の学習状況を無理なく評価できるように4 観点の評価の場面をバランスよく設定する 学習状況に応じた支援ができるよう 児童の具体的な姿を想定して評価規準を設定する 観点ごとの評価資料として残す場面を設定し 授業中の見取りと組み合わせて評価をする 平成 33 年度より評価の観点については 知識 技能 思考 判断 表現 主体的に学習に取り組む態度 の3 観点に整理される - 20 -