事業方式 ( 運営方式 ) の検討 第 5 回新館清掃工場基本計画検討委員会 資料 -5 DBO 方式やPFI 方式に代表される民活手法は の施設整備や運営 管理のノウハウ 資金調達 リスク管理の能力を活用し 行政サービスの向上と効率的な行財政運営の実現を図ることを目的とした事業手法であります DBO 方式は 資金調達を事業者が行わないためPFI 方式ではありませんが PFI 方式と同様に扱われる場合が多く見受けられます 平成 11 年 9 月に 資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律 (PFI 法 ) が施行され 平成 12 年 3 月にはPFI 事業の実施に関する基本方針が策定されました その後 民活手法のガイドラインが示されてからはこれに基づく民活手法の導入が増加しており 本計画においてもこれら運営方法の検討を行うものとします 1. 事業運営豊富の分類廃棄物処理施設の整備 運営における民活手法については 主にDBO 方式 BTO 方式 BOT 方式 BOO 方式といった事業方式が採用されていますそれぞれの事業方式の特徴を施設の所有 資金調達 事業実施主体の観点から整理した一覧を表 1に示します また 公設公営方式とPFI 方式の各主体の関わり方を図 1 及び図 2 に示します 表 1 事業方式の一覧表 事業方式 従来方式 項目 ( 公設公営方式 ) P F I 方式 施設の所有資金調達事業実施主体 建設時運営時建設時資金の内容 行政行政行政交付金 起債 一般財源 DBO 方式行政行政行政交付金 起債 一般財源 BTO 方式行政 行政と BOT 方式 BOO 方式 行政 : 交付金 起債 : 融資等 行政 : 交付金 : 融資等 行政 : 交付金 : 融資等 設計 建設 ( 請負契約 ) ( 請負契約 ) ( 事業契約 ) ( 事業契約 ) ( 事業契約 ) 運営 維持管理 行政 ( 短期委託 ) ( 長期 ) ( 長期 ) ( 長期 ) ( 長期 ) モニタリング 行政 行政 行政金融機関 金融機関 金融機関 - 1 -
国 金融機関等 委託契約 設計事務所 起債 交付金 プラントメーカー 行政 請負契約 建設会社 委託契約 契約ごとにアドバイザーを委託 運営管理会社 図 1 従来方式 ( 公設公営 ) の各主体の関わり 国 金融機関等 設計事務所 交付金 直接契約 融資契約 設計契約 行政 事業契約 SPC ( 特別目的会社 ) 建設契約 プラントメーカー アドバイザー P F I 導入支援 P F I モニタリング支援 保険契約 保険会社 運営 建設契約 維持管理契約 建設会社 運営管理会社 DBO 方式は事業の進め方は PFI 方式に類似しているが 資金調達を行政が行い 設計 建設に関してはプ ラントメーカーとの請負契約となり 運転維持管理が SPC との委託契約となる 図 2 PFI 方式の各主体の関わり - 2 -
1 従来方式 ( 公設公営方式 ) 従来方式 ( 公設公営方式 ) は 施設の計画から財源確保 建設 運営まで行政が主体で行う事業方式であり 廃棄物処理施設の整備 運営事業の場合 行政は施設整備を進め ごみ処理 というサービスを住民に提供するものです 一般的に 行政は施設整備の発注時に処理方式や処理能力等を予め発注仕様書において設定し 予定価格を定めた上で 競争入札等により建設請負者を決定します 運営は行政が行い 維持管理については 行政による直営 あるいはへ委託する この委託の場合は 単年度ごとの契約となるのが通例であります そのため 年度ごとの事業費の平準化が図りにくく 長期的な施設運営を考慮した効率的な運営 維持管理が行いにくい傾向があります デザイン 2 DBO(Design ビルド Build オペレイト Operate) 方式 DBO 方式は 行政が国の交付金や公債等により施設建設の資金を市中金利と比較して低金利で調達し 事業者に施設の設計 建設と運営 維持管理を一括で担わせる方式である 事業者に 事業期間における施設の性能の確保を条件として課すことで 長期間にわたる運営 維持管理を見通した施設設計 建設が図られる さらに運営 維持管理の手法についても事業者に一任することで 業務の効率化が図られ 行政の事業全体コストの削減効果が発揮される傾向があります 事業者にとっては PFI 方式と比較して創意工夫を活かす余地は減るが 資金調達リスクを回避できるため行政にとっては 低廉でノウハウを活かした良質なサービスが期待できます ビルド 3 BTO(Build トランスファー Transfer オペレイト Operate) 方式 BTO 方式とは PFI 方式の一つの手法で 事業者が自ら調達した資金で施設を建設後 所有権を行政に移転し 事業者が運営 維持管理を事業期間の終了まで行う方式である 民 間事業者にとっては業務の効率化が図られるなどの DBO 方式と同様のメリットがある他 行政 にとっては資金調達を一部事業者に移転できることが特徴であるが 市場から調達した資金 の金利負担が本方式の導入における課題となっています - 3 -
ビルド 4 BOT(Build オペレイト Operate トランスファー Transfer) 方式 BOT 方式は PFI 方式の一つの手法で 事業者が自ら調達した資金で施設を建設し 事業期間の終了まで運営 維持管理を行った後 施設の所有権を行政に移転する方式である 資金調達の一部を事業者に移転できるなどのBTO 方式と同様のメリットの他に 運営 維持管理期間中においても施設は事業者の所有となるため BTO 方式に比較して長期にわたり事業者は効果的 効率的に施設の維持管理を行う上でのインセンティブが働きやすい傾向にあります 一方 事業者が施設を所有することにより事業者には税負担が発生するとともに B TO 方式以上に市場から調達した資金の金利負担が事業化への課題となっています ビルド 5 BOO(Build オペレイト Operate オウン Own) 方式 BOO 方式は PFI 方式の一つの手法で 事業者が自ら調達した資金で施設を建設し 運営 維持管理を行い 事業期間終了後 事業者が施設を撤去する方式である 事業者に事業全般の裁量を委ねるため 事業者のノウハウを最も反映しやすく 独立採算型の事業に向いており 産業廃棄物の処理を伴う事業で採用されている 事業者にとっては効果的 効率的に施設の維持管理を行うインセンティブが働く傾向があるが 事業者が施設を所有することにより事業者には税負担が発生するとともにBOT 方式以上に市場から調達する資金の金利負担が事業化への課題となっています - 4 -
また 次に本計画を検討するに際して基本とする各方式の詳細についてを以下にまとめます 検討する各方式については一般事例としての実績がある 従来方式 ( 公設公営方式 ) 及び DB O 方式 BTO 方式 BOT 方式 BOO 方式とします 表 2 公設公営方式による事業計画 項目概要 施設の所有資金調達設計 建設運営 維持管理メリットデメリット実施課題留意事項 施設の所有者は 建設 運営期間を通して本市となります 交付金 起債 一般財源等により本市が費用を調達します 本市との請負契約後に プラントメーカーが設計 建設を行います 本市が運営 維持管理を行ないます 本可能性調査においては 運営 維持管理を直営とせずに 運営 維持管理会社に委託 ( 単年度契約 ) するものとして検討します 本市主体の事業管理が可能となり 政策的な変更に柔軟に対応できます 現職員の採用も可能で 業務実績 経験が活かせ 現職員の雇用が確保されます 従来からの発注手続きや事業のマネジメント手法が活かせるため 導入に際しての手続きはPFI 手法よりも推進しやすいと考えられます 設計 建設 運営 維持管理等の業務を個別に発注するため 事業全体を見通した効率化 合理化が図りにくくなり コスト削減を図る余地が少なくなります 運営 維持管理を委託する場合は 単年度契約とする場合が多く 毎年契約手続きが必要になり PFI 方式や長期的包括責任委託に比べて事務手続きが増加します 運営 維持管理に係るコストは 稼働後経年的に高額化する傾向があり 財源の見通しが立てにくくなります 運営 維持管理を委託する場合は 継続的に同じ事業者が採用されるケースが多く 事業の透明性 競争性が確保しにくい状況に陥りやすく 運営 維持管理に係るコストの削減が図りにくい傾向があります 運営 維持管理については 透明性 競争性 安定性を考慮して複数年契約を導入するなど 事業費の削減 サービス充実を図る必要があります - 5 -
表 3 DBO 方式による事業計画 項目概要 施設の所有資金調達設計 建設運営 維持管理メリットデメリット実施課題留意事項 施設の所有者は 建設 運営期間を通して本市となります 交付金 起債 一般財源等により本市が費用を調達します 本市が要求水準を示し それを基にプラントメーカーが設計 建設を行い SPCが運営 維持管理を行います プラントメーカーとSPCは 本市と結んだ基本契約に基づき 設計 建設 運営 維持管理を包括的に受託することにより 適切なリスク分担のもとで 創意工夫を活かした効率的な事業展開が可能となります 事業者のノウハウやアイデアを活かした良質で最適なサービスの提供 機能性の向上が期待でき 運営 維持管理性を考慮した設計 建設が可能となるため LCCの削減が図りやすくなります リスク分担の明確化により 事業者へのリスク移転が可能となり 事業者のリスク管理能力を活かした 予防保全の実施 有事の際の適切な対応を図ることができます 運営 維持管理期間は長期契約となり 公設公営方式と比較して契約手続きの負担が軽減される また 支払額を一定化できるため 本市にとっては財源の見通しが立てやすくなります 事業者の選定に際して透明性 公正性が確保され 選定の経緯が明確になります 本市が施設を所有するため 市中金利と比較して低利な起債を充当できることや事業者の税負担が少なくなることからコストを削減できます 長期契約による財政 サービスの硬直化が懸念され 本市の意向による柔軟な契約内容の変更を行いにくくなります 本市のモニタリングによる事業監視 評価 検証 改善が重要となります 運営 維持管理事業期間が長期間にわたるため ごみの減量化を考慮した柔軟な事業費の設定が必要とります 事業者の選定は一括で行うが 建設請負契約と運営 維持管理委託契約の2 契約となります - 6 -
表 4 BTO 方式による事業計画 項目概要 施設の所有 資金調達 設計 建設 運営 維持管理 メリット デメリット 実施課題 留意事項 建設期間中は 事業者が施設の所有者となります 建設後に施設の所有権は 本市に移転されます 建設期間中 事業者が金融機関から資金を調達します 本可能性調査において 本市は設計 建設費の一部について交付金及び起 債により調達し その他を事業者が金融機関から資金を調達するもの とする 事業者が負担した建設費及び運営 維持管理費は 本市が割 賦で SPC に支払うものとします 本市が SPC と設計 建設 運営 維持管理に関する包括的な契約を締結 する SPC は プラントメーカー 運営 維持管理会社と事業契約を締 結します DBO 方式と同様だが 異なる部分を以下に示します 設計 建設費の一般財源相当分の資金調達を事業者が行うため 本市 は事業費を後年度に平準化して支払うことができ 公設公営方式に比較し て財政負担の集中を回避できます 本市だけでなく 金融機関のモニタリングが期待できるため 健全な事業 運営が図られる可能性があります DBO 方式と同様だが 異なる部分を以下に示します 資金調達を事業者が行うため 公設公営方式 DBO 方式等と比較し て金利負担が増加するため コストの削減が図りにくくなります 施設が事業者の所有となるため 事業者に法人税 県民税 市民 税 事業税が課せられ こうした税負担により コストの削減が図りにく くなります 基本的に DBO 方式と同様です イコールフッティング の観点から 起債の充当が可能な建設費について は 出来高に応じ建設期間中に支払うなどの配慮する必要があります 所有権移転時の性能保証 運転管理の円滑な引き継ぎなどが重要です イコールフッティングとは 事業者が PFI 事業によって公共サービスを提供する場合に 公共セクターのコスト面での優位差を除去 ( 又は相殺 ) して比較することをいいます - 7 -
表 5 BOT 方式による事業計画 項目概要 施設の所有資金調達設計 建設運営 維持管理メリットデメリット実施課題留意事項 施設の所有者は 建設 運営期間を通して事業者となります 事業期間終了後 施設の所有権は本市に移転されます 建設期間中 事業者が金融機関から資金を調達します 本可能性調査において 本市は 設計 建設費の一部について交付金により調達し その他を事業者が金融機関から資金を調達するものとします 事業者が負担した建設費及び運営 維持管理費は 本市が割賦でSP Cに支払うものとします 本市がSPCと設計 建設 運営 維持管理に関する包括的な契約を締結する SPCは プラントメーカー 運営 維持管理会社と事業契約を締結します DBO 方式と同様だが 異なる部分を以下に示します 設計 建設費の資金調達の主体が 事業者となるため 本市は事業費を後年度に平準化して支払うことができ 公設公営方式に比較して財政負担の集中を回避できます 本市だけでなく 金融機関のモニタリングが期待できるため 健全な事業運営が図られる可能性があります 事業者が施設所有者として建物の性能 機能を維持する義務を負うため 公設公営方式に比較してより柔軟に予防保全の実施 有事の際の適切な対応が図られることが期待できます DBO 方式と同様だが 異なる部分を以下に示します 事業者が資金調達するため 公設公営方式 DBO 方式等と比較して金利負担が増加し 事業費の削減が図りにくくなります 施設が事業者所有となるため 事業者に法人税 県民税 市民税 事業税 事業所税 固定資産税 登録免許税 不動産取得税 都市計画税が課せられ こうした税負担により事業費の削減が図りにくくなります 基本的にDBO 方式と同様です 施設が事業者の所有となるため DBO 方式 BTO 方式に比較してより創意工夫を活かせる方式であり 自由裁量の余地を多くし イコールフッティングに配慮した仕組みの構築を図る必要があります 所有権移転時の性能保証 運転管理の引き継ぎに留意する必要があります - 8 -
表 6 BOO 方式による事業計画 項目概要 施設の所有資金調達設計 建設運営 維持管理メリットデメリット実施課題留意事項 施設の所有者は 建設 運営期間を通して事業者となります 建設期間中 事業者が金融機関から資金を調達します 本可能性調査において 本市は設計 建設費の一部について交付金により調達し その他を事業者が金融機関から資金を調達するものとする 事業者が負担した建設費及び運営 維持管理費については 本市が割賦でSPCに支払うものとなります 本市がSPCと設計 建設 運営 維持管理に関する包括的な契約を締結する SPCは プラントメーカー 運営 維持管理会社と事業契約を締結します 基本的にDBO 方式と同様です 基本的にDBO 方式と同様です 基本的にDBO 方式と同様です 施設が事業者の所有となるため DBO 方式 BTO 方式に比較して更に創意工夫を活かせる方式であり 自由裁量の余地を多くし イコールフッティングに配慮した仕組みの構築を図る必要があります - 9 -
そして 事業者が提供するサービスに対する対価の支払い方法に注目した区分としては 以下のとおり 事業形態についての検討を行うものとします 事業形態 サービス 購入型 表 7 事業形態の一覧表概要事業者が公共施設等の設計 建設 運営 維持管理等を行い 利用者に公共サービスを提供し その対価を行政が支払うこととなります 事業者は行政からの支払いにより事業コストを回収します ほとんどの民活手法による廃棄物処理施設の整備 運営事業で採用されています 料金支払いサービス提供行政 PFI 事業者住民 利用者 ジョイントベンチャー型独立採算型 行政と事業者の双方の資金を用いて公共施設等の設計 建設 運営 維持管理等を行うが PFI 事業者が事業の運営を主導します 事業者は 利用者にサービスを提供し 料金を徴収する さらに 補助金や事業費の一部負担等の公的支援を活用し事業コストを回収します サービス提供補助金等行政 PFI 事業者住民 利用者利用料金行政からの事業許可等に基づき 事業者が公共施設等の設計 建設 運営 維持管理等を行います 事業者は 利用者に公共サービスを提供し その利用料金等を利用者から受け取り事業コストを回収します 行 政 事業許可等 サービス提供 PFI 事業者 住民 利用者 利用料金 - 10 -
また 新清掃工場等整備 運営事業においては PFI 事業におけるリスク分担等に関する ガイドライン に基づき 個々のリスクを効率よく管理 分担し より低廉な価格かつ質の高 いサ - ビスを提供することを目指すものとします なお ここでは先進事例を参考としながら 本市と事業者の各事業段階におけるリスク 分担表 ( 案 ) を次に示すものとします は主たるリスク分担者 は従たるリスク分担者 ( 場合により限定的にリスクを分担する 者 ) を表すものとしました 全 期 間 共 通 リスクの種類 表 8 リスク分担表 (1/2) リスクの内容 負担者市 1 契約リスク事業契約締結の不能 遅延等 2 募集要項リスク 3 法制度リスク 4 税制度リスク 実施方針 募集要項等及びそれらに関する質問回答など 本市が 作成 公表 配布した文書等の記載内容の誤り 不備 変更等 本事業に直接関わる法制度の新設 変更 廃止等 上記以外の法制度の新設 変更 廃止等 選定事業者の利益に対して課せられる税に関する税制度の新設 変更 廃止等 上記以外の税制度 ( 消費税及び外形標準課税を含む ) の新設 変更 廃止等 5 許認可リスク本事業の実施に必要な許認可取得等の不能 遅延等 6 事業中止リスク 7 第三者 賠償リスク 8 住民対応リスク 9 環境問題リスク 10 不可抗力リスク 11 性能未達リスク 発生 本市の責めに帰すべき事由による事業の中止 延期等 選定事業者の責めに帰すべき事由による事業の中止 延期等 本市の責めに帰すべき事由による第三者への賠償責任の発生 選定事業者の責めに帰すべき事由による第三者への賠償責任の 本事業の実施そのもの 本施設の設置 又は本市が選定事業者に 対して提示する条件に関する住民への説明等の対応 選定事業者が実施する業務に関する住民への説明等の対応 施設の建設 維持管理業務 運営業務に伴う騒音 振動 悪臭 地盤沈下 大気汚染 水質汚染等の公害等の発生 天災 ( 地震 落雷 暴風雨等 ) や人災 ( 戦争 テロ 暴動等 ) その他の不可抗力による事業費用の増加等 施設整備業務 維持管理業務 運営業務に関する要求水準の未達 状態の発生 12 資金調達リスク事業実施に必要な資金の調達 13 土地利用リスク 土地の確保 ( 権利面及び性状面を含む ) 供用開始以降の土地の利用可能性の確保 14 債務不履行リスク 事業契約において本市が負う債務の不履行 事業契約において選定事業者が負う債務の不履行 15 金利変動リスク資金調達に係る金利の変動 16 物価変動リスク事業実施に必要なものやサービスの物価変動 ( インフレ デフレ ) - 11 -
表 8 リスク分担表 (2/2) 調査整備期間 リスクの種類 17 調査リスク 18 計画 設計 仕様変更リスク 19 工事遅延リスク 20 施設整備費変動リスク リスクの内容 本市が提示する調査結果の不備 誤り ( 想定外の埋設物の出現 予期できない事象等 ) 選定事業者が実施する調査の不備 誤り 本市の責めに帰すべき事由による計画 設計 仕様の変更 遅延等計画 設計 仕様変更リスク選定事業者の責めに帰すべき事由による計画 設計 仕様の変更 遅延等 本市の責めに帰すべき事由による工事遅延 ( 造成工事の遅延等 ) 選定事業者の責めに帰すべき事由による工事遅延 本市の責めに帰すべき事由による施設整備費の変動 ( 造成工事の瑕疵 不良工事等 ) 選定事業者の責めに帰すべき事由による施設整備費の変動 負担者市 21 ごみ供給供給ごみの量 質について 事業契約に定める基準の未達 22 ごみ確認 本市が搬入するごみの内容チェック不備等 本市以外の者により直接搬入されるごみの内容チェック不備等 運 営 期 23 運営費変動リスク 本市の責めに帰すべき事由による運営費の変動 選定事業者の責めに帰すべき事由による運営費の変動 間 24 施設損傷リスク 本市の責めに帰すべき事由による施設の損傷 選定事業者の責めに帰すべき事由による施設の損傷 25 資源化リスク 本事業に伴って発生する焼却灰 飛灰 スラグ 溶融飛灰 メタル その他新清掃工場から発生する副産物のリサイクル 本事業に伴って回収される余熱の利用 - 12 -
清掃工場の整備運営方式のメリットとデメリット事業整備運営方式の概要特性戸吹清掃工場他の整備運営方式 公共が主体の事業 従来手法 公共は施設整備資金を調達し 整備事業者に施設整備業務を発注する また 施設の完成後の運営管理業務を運営事業者に毎年度発注する 施設所有者 公共 主なメリットとデメリット メリット 公共負担 100 公設公営で 地方債によりより低い資金調達コストで財政負担平準化が図られる は 交付金の 施設の整備運営等に公共の意向を反映しやすい 交付金 36.8% 活用 地方債 デメリット 借入金 48.7% の活用が想定 施設整備段階において運営事業者のノウハウを反映させることはできない 金利負担 9.2% されている (23 区清掃一組 ) 運営管理業務に運営事業者のノウハウを活用できる余地が少ない 一般財源 5.3% 施設の瑕疵と運営の瑕疵を分けて対応する必要がある 資金調達 ( 建設費で比較 ) DBO 方式 ( ごみ メリット 公共負担 95 (Design Build Operate) 処理 地方債によりより低い資金調達コストで財政負担の平準化が図られる サー 施設整備段階から運営事業者のノウハウを活用できる 交付金 36.8% 公共は施設整備資金を調達し 事業ビス 運営管理業務に運営事業者のノウハウの活用余地が大きい 借入金 48.7% 者に施設整備業務及び複数年にわたる運転提供 施設の整備運営等に公共の意向を反映しやすい 金利負担 9.2% 管理業務の実施を一括して委ねる 時の デメリット一般財源 5.3% ごみ 施設の瑕疵と運営の瑕疵を分けて対応する必要がある 清掃 ( 金利 1.7%) BTO 方式工場メリット公共負担 97 (Build Transfer Operate) 所有 財政負担の平準化が図られる 者 ) 施設整備段階から運営事業者のノウハウを活用できる 交付金 36.0% 公共は新会社に 整備資金の調達 施設 運営管理業務に運営事業者のノウハウの活用余地が大きい 借入金 47.6% 整備業務及び複数年にわたる運転管理業務 デメリット 金利負担 8.9% ( 金利 1.7%) の実施を委ねる 新会社は 施設整備資金 資金の調達により資金の調達コストは高い 借入金 5.3% を調達して施設整備を実施し 完成した施設 施設の整備運営等に公共の新たな意向を反映するためには協議となる 金利負担 2.2% ( 金利 3.4%) の所有権を公共に移転し 以後 施設の運 施設の瑕疵と運営の瑕疵を分けて対応する必要がある 一般財源 0% 転管理業務を複数年にわたり実施する 第 5 回新館清掃工場基本計画検討委員会 H26.12.10 DBO では 交付金の活用 地方債の活用が想定されている BTO では 交付金の活用 が想定されており 地方債の活用が想定されている 全国事例 のノウハウが活かされないため 最近はDBOへスイッチしている 運転管理を直営で行っている団体が採用 ふじみ衛生組合 たまエコセメント化事業他 25 件 9 件 ( 建設費の 6% にあたる一般財源分を入れないで 資金調達で行う場合に採用される ) 公共との共同事業 PFI 法適用 民活手法 BOT 方式 メリット 公共負担 110 (Build Operate Transfer) 財政負担の平準化が図られる 施設整備段階から運営事業者のノウハウを活用できる 交付金 32.8% 運営管理業務に運営事業者のノウハウを活用の余地が大きい 借入金 48.2% 施設の瑕疵と運営の瑕疵への対応はに一元化される 金利負担 19% ( 金利 3.4%) デメリット 一般財源 0% 公共は新会社に 施設整備資金の調達 施設整備業務及び複数年にわたる運転管理業務の実施を委ねる 新会社は 施設整備資金を調達して施設整備を実施し 施設の完成後は複数年にわたり運転管理業務を実施して事業期間の終了後に施設の所有権を公共に移転する ( ごみ処理サービス提供 資金の調達により資金調達コストは高い が施設を所有することの税負担が増える (PFI 法により固定資産税 都市計画税 不動産取得税は1/2 免除 ) 施設の整備運営等に公共の新たな意向を反映するためには協議となる BOT の場合 水族館 文化会館 スポーツ施設等ノウハウ 入場者数 ( 事業者側の収益 ) が指標となるものが適する 地方債は記載できない 時の BOO 方式 清掃 メリット 公共負担 120 (Build Own Operate) 工場 財政負担の平準化が図られる 所有 施設整備段階から運営事業者のノウハウを活用できる 公共は新会社に 整備資金の調達 施設 者 ) 運営管理業務に運営事業者のノウハウを活用余地が大きい 整備業務及び複数年にわたる運転管理業務 施設の瑕疵と運営の瑕疵はに一元化される の実施を委ねる 新会社は 施設整備資金 デメリット を調達して施設整備を実施し 施設の完成後 資金の活用により資金調達コストは高い は複数年にわたり運転管理業務を実施して が施設を所有することの税負担が増える 事業期間の終了後に施設を解体撤去する 施設の整備運営等に公共の新たな意向を反映するためには協議となる 事業期間終了後までに新たな施設の整備が必要となる 交付金 0% 借入金 71.7% 金利負担 28.3% ( 金利 3.4%) 一般財源 0% 交付金がなく地方債も記載できない BOT では 交付金は活用されているものの 地方債の活用は想定されている場合とされていない場合がある BOO では 交付金及び地方債の活用は想定されていない 5 件 (PFI 法制定後 初期の段階において BOT 方式が採用されたが交付金 地方債の活用から資金調達のメリットがなく 最近は採用されていない ) 5 件 ( 独立採算型のケースが多い 彩の国資源循環工場のように 産廃 一廃の受入れは制限なし 事業者の営業から受入量増による利益追求可 ) - 13 -