学力診断テストの結果分析を踏まえた教科指導の実践事例

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Microsoft Word - 小学校第6学年国語科「鳥獣戯画を読む」

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4 本単元と情報リテラシーの関わり 課題設定担任による 説明会におけるデモンストレーションを見ることを通して 本単元を貫く言語活動としての これぞ和の文化! おすすめの 和の文化 を調べて説明会を開こう を知り 見通しを持たせ学校司書による関連図書紹介を通して 和の文化への関心を高め 進んで調べよう

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知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

7 児童の実態 書くこと に関わる活動では これまでに 読書生活について考えよう の単元において アンケートを作成して自分が知りたい情報を集め それを整理して表やグラフにして表すとともに 自分の考えや感想を交えて報告書の形に表す活動を行った また 新聞を作ろう の単元では 社会科の学習と関連して ご

Microsoft Word - 6年国語「パネルディスカッションをしよう」

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指導内容科目国語総合の具体的な指導目標評価の観点 方法 読むこと 書くこと 対象を的確に説明したり描写したりするなど 適切な表現の下かを考えて読む 常用漢字の大体を読み 書くことができ 文や文章の中で使うことができる 与えられた題材に即して 自分が体験したことや考えたこと 身の回りのことなどから 相

国語科第 1 学年熊野町立熊野中学校指導者森島登紀子 単元名 根拠を明確にして書こう 本単元で育成する資質 能力 自ら考え判断する力, 読解力 情報収集能力 1 日 時平成 29 年 11 月 16 日 5 校時 2 場 所 1 年 3 組教室 3 学年 学級第 1 学年 3 組 (27 名男子 1

Microsoft Word - 【提言2】④新聞70(最終).doc

第4学年国語科学習指導案.doc

トコラージュ というメディアの形態を提案する 本単元では 説明文の 構成メモ をフォトコラージュの形でまとめる このことにより 資料を活用して説明文を書くことが容易になる フォトコラージュとは次に示すように 2 枚以上の写真と それに対する説明文を対応させた情報伝達の形式である 本学級では 社会科の

第1学年国語科学習指導案

問い1, 問い2のどちらも誤答した児童は, しかし や ~が というような逆説の接続詞の意味を読み取ることができずその前に書かれている内容を選択している また, 問い3では, 文章の一部を読んだだけで答えを選択している児童が多かった これらのことから, 本学級の児童は, 接続詞の意味をしっかりと捉え

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Taro-【HP用】指導案.jtd

国語科学習指導案

価 がら読んでいる 語句には性質や役割の上で類別 規 文章を読んで考えたこ があることを理解している 準 とを発表し合い 一人 指示語や接続語が文と文との意 一人の感じ方につい 味のつながりに果たす役割を理 て 違いのあることに 解し 使っている 気付いている 学 登場人物の思いを想像し 時代の状況

学習者用デジタル教材リスト 国語 1 年 国語 1 年上コンテンツ上 8 あいさつをしよう 8 関連ページ 内容 趣旨など 場面の様子を想像する ( 音声付 場面や状況に合わせた言葉遣いの確認 ) 国語 1 年上 コンテンツ 上 10 じこしょうかいをしよう 10 場面の様子を想像する ( 音声付

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単元の学習を進めるに当たっては, 下記の5つの言語意識を明確にする 相手意識 学級の友達や家の人に 目的意識 動物の赤ちゃんの特徴を分かってもらうために 場面 状況意識 どうぶつの赤ちゃんずかん を作る 方法意識 どうぶつの赤ちゃん で読み取ったことをもとに, カードを作る 評価意識 動物の赤ちゃん

平成23年度全国学力・学習状況調査問題を活用した結果の分析   資料

第1学年国語科学習指導案

(2) 児童観児童は1 年生 1 月に おはなしをつくろう で 昔話をもとにして 人物と出来事を考えて簡単に物語を書く学習を行っている また 2 年生の1 学期には じゅんじょよく書こう の学習で はじめ 中 おわり の構成を考え 自分の経験を伝える文章を書く学習をしてきている この学習を通して 順

英語科学習指導案 京都教育大学附属桃山中学校 指導者 : 津田優子 1. 指導日時平成 30 年 2 月 2 日 ( 金 ) 公開授業 Ⅱ(10:45~11:35) 2. 指導学級 ( 場所 ) 第 2 学年 3 組 ( 男子 20 名女子 17 名計 37 名 ) 3. 場所京都教育大学附属桃山中

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Taro-5年研究のまとめ

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Taro-H29結果概要(5月25日最終)

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第1学年国語科学習指導案

第 5 学年 社会科学習指導案 1 単元名自動車をつくる工業 2 目標 我が国の自動車工業の様子に関心を持って意欲的に調べ, 働く人々の工夫や努力によって国民生活を支える我が国の工業生産の役割や発展について考えようとしている ( 社会的事象への関心 意欲 態度 ) 我が国の自動車工業について調べた事

けなどが行われている 記事は, 逆三角形の構成と呼ばれることもあるように, 結論を見出しで先に示し, リードから本文へと次第に詳しく記述されている 事件や出来事の報道記事だけでなく, 社説 コラム 解説などの記事もある このような特徴を理解し, 編集の仕方や記事の書き方に注意して読むことが大切である

知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

教科 : 外国語科目 : コミュニケーション英語 Ⅰ 別紙 1 話すこと 学習指導要領ウ聞いたり読んだりしたこと 学んだことや経験したことに基づき 情報や考えなどについて 話し合ったり意見の交換をしたりする 都立工芸高校学力スタンダード 300~600 語程度の教科書の文章の内容を理解した後に 英語

6 年 No.8 You can see Daibutsu! 1/7 単元の目標 主な言語材料 できることを紹介する表現や感情を表す表現が分かる 修学旅行でできることについて具体物などを見せながら伝え合う 音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現で書かれたものの意味が分かり できることについ

2 単元の目標 暮らしの中の 和 と 洋 の違いに関心を持ち, くらしの中の和と洋なるほど新聞 を作るために, 目的に応じて引用したり要約したりしようとする 国語への関心 意欲 態度 目的に応じて, 中心となる語や文をとらえて段落相互の関係や事実と意見との関係を考え, 文章を読むことができる 読むこ

平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果の概要 ( 和歌山県海草地方 ) 1 調査の概要 (1) 調査日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) (2) 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し

Taro-第3学年国語科学習指導案「

作品の情景をよりわかりやすく伝える手だてともなる 指導にあたって 1 では まず 俳句は17 音で作ることや季語を入れることと言ったきまりをおさえる そして 教科書の例を読み 想像した情景や作者の思いを想像し 良いと思うところ 工夫されていると思うところを発表できるようにする 2 の俳句を作る場面で

6 指導計画 (7 時間扱い ) (1) 単元の 1: 字手紙 のねらいの確認と受取人決定指導計画 2: 手紙の基本知識の確認と書くことの内容の整理 3: 時候の挨拶作成 ひと文字練習と下書き 4: ひと文字練習と下書き 5: 相互評価 推敲 ( 本時 ) 6: 推敲および清書 7: 清書と宛名書き

解答類型

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知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

た, 導入で扱うイメージキャラクターについて, デザインやネーミングの意図, 理由について疑問や関心を持つことにより, より北広島町に興味を持つことが可能となる その他, 調べる際に新聞記事を利用することにより, 記事をスクラップすることができる 記録性 に優れ, 疑問を解決するための手立て, 情報

6 年 No.22 my summer vacation. 1/8 単元の目標 主な言語材料 過去の表し方に気付く 夏休みの思い出について, 楽しかったことなどを伝え合う 夏休みの思い出について, 音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現で書かれたものの意味が分かり, 他者に伝えるなどの目的

2 児童への事前調査 調 査 事 項 好き どちらかとどちらかというと好きいうと嫌い 嫌い Q1 国語の学習は, 好きですか Q2 説明文の学習は, 好きですか Q3 物語の学習は, 好きですか Q4 話し合う学習は, 好きですか Q

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指導観学習を進めるにあたって, 教師が宿泊体験学習に関する新聞記事を書き, 視覚化しておくことで, 児童に本単元の具体的なゴールイメージを持たせたい その際, 完成した新聞を廊下に掲示し, 全校のみんなに見てもらうことを伝え, 相手意識を持って学習に取り組もうとする意欲を持たせたい そして, 新聞は

内容 児童 経験したことや調べたことから選んで話す 内容 ( 考え ) を分かりやすく話す はっきりした発音で声の大きさを考えて話す 丁寧な言葉を使って話す 相手の顔を見ながら話す 大事なこと

今年度の校内研究について.HP

平成 30 年 1 月平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果と改善の方向 青森市立大野小学校 1 調査実施日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) 2 実施児童数第 6 学年 92 人 3 平均正答率 (%) 調 査 教 科 本 校 本 県 全 国 全国との差 国語 A( 主として知識

また 情報の作り手としての活動も学習に組み込まれている 放送局は情報の作り手として 考えたことや伝えたいことなどから話題を集め 収集した知識や情報を関連付け 目的や意図に応じて 事柄が明確に伝わるように話の構成を工夫している これは 学習指導要領に示されている 話すこと 聞くこと の話すこと内容と同

第 1 学年国語科学習指導案 日時 平成 27 年 11 月 11 日 ( 水 ) 授業 2 場所 八幡平市立西根中学校 1 年 2 組教室 学級 1 年 2 組 ( 男子 17 名女子 13 名計 30 名 ) 授業者佐々木朋子 1 単元名いにしえの心にふれる蓬莱の玉の枝 竹取物語 から 2 単元

3 人権教育の視点英語科の授業を通して 文化や習慣には多様性があることを理解させる そしてその中から 表現の仕方の違いや考え方の違いに気づかせ 互いに違いを認め合い尊重しながら共に生きようとする態度 他者 文化に興味 関心をもち 良い人間関係を築きながら生活する力を持った生徒を育成したい そこでこの

【授業 1】

第 9 章 外国語 第 1 教科目標, 評価の観点及びその趣旨等 1 教科目標外国語を通じて, 言語や文化に対する理解を深め, 積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図り, 聞くこと, 話すこと, 読むこと, 書くことなどのコミュニケーション能力の基礎を養う 2 評価の観点及びその趣旨

第○学年 ○○科指導計画

平成 21 年度全国学力 学習状況調査結果の概要と分析及び改善計画 調査実施期日 平成 21 年 10 月 2 日 ( 金 ) 教務部 平成 21 年 4 月 21 日 ( 火 )AM8:50~11:50 調査実施学級数等 三次市立十日市小学校第 6 学年い ろ は に組 (95 名 ) 教科に関す

項目評価規準評価方法状況 C の生徒への対応 関心意欲態度 1 自の考えを持ち 積極的に交流 討論している 2 自らの言葉で 中学生にかりやすく紹介文を書こうとしている 交流 討論で得た仲間の意見を取り入れて 自らの考えを深めるよう促す 参考例を示したり 書き出しを例示したりして 参考にするように指

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1 学期末実施の初見の説明文 ( サクラソウとトラマルハナバチ ) についてのワークテスト ( ぶんけい ) の正答率は 以下のとおりである 正答率設問本教材とのつながり誤答部分点正答 1トラマルハナバチのどんなところが サクラソウに合っていますか 二つ書きましょう 2サクラソウとトラマルハナバチは

5 単元の評価規準と学習活動における具体の評価規準 単元の評価規準 学習活動における具体の評価規準 ア関心 意欲 態度イ読む能力ウ知識 理解 本文の読解を通じて 科学 について改めて問い直し 新たな視点で考えようとすることができる 学習指導要領 国語総合 3- (6)- ウ -( オ ) 1 科学

平成23年度第2回学力向上対策会議協議資料  <遠野市立綾織小学校>

し, 定期的に評価することで 自己の考え を自覚する場面を意図的に設定している 本教材の学習においては, 様々な情報の中から必要な情報を取り出し, 整理 分析し, それに基づいた自分の考えを表現する活動を通して, 自己の考えの深まりや広がり を実感させることによって, 課題改善につなげたいと考えてい

さらに自ら調べようと意欲を高めるだろう 2 児童観児童は 文字を50 音すべて学習し 少しずつ読める字や書ける字が増えてきた これまでに音読をしたり 想像したことを話したりしながら ある程度のまとまった文章がよめるようになってきている 5 月の教材 とんこととん では 登場人物のしたことを中心に想像

4. 題材の評価規準 題材の評価規準 については, B 日常の食事と調理の基礎 (2),(3), D 身近な消費生活 と環境 (1) の 評価規準に盛り込むべき事項 及び 評価規準の設定例 を参考に設定して いる 家庭生活への関心 意欲 態度 お弁当作りに関心をもち, おか 生活を創意工夫する能力

平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果の概要 ( 和歌山県和歌山市 ) 1 調査の概要 (1) 調査日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) (2) 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し

6 年 No.8 You can see Daibutsu! 1/7 単元の目標 主な言語材料 本時の目標 できることを紹介する表現や感情を表す表現が分かる 修学旅行でできることについて具体物などを見せながら伝え合う 音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現で書かれたものの意味が分かり でき

補充資料 2-1 単元 Let's Read 1 の指導展開案 (1) 単元 Let's Read 1 A Magic Box 1 の指導展開案(1/5 時間 ) (1) 目標 物語を読んで 場面展開を読み取ることができる 昨日の日記 というトピックに基づき 自分について英語で書いて表現できる (2

6. 単元の展開 ( 全 6 間 ) 学習活動 単元の見通しを持つ 2. 学習計画を立てる 3. 本文を読み, 感想を書く 内容に関する感想 書き方に関する感想 4. 感想や疑問を交流する 指導上のポイント ( ) 学習活動に即した評価規準 ( 関 読 言 ) 既習事項を振り返らせ,

4. 単元の実際 習得 (1) 三部構成のモデル文 ゲームなんてやめなさい を提示し 子どもの意識とのズレを生む 実践を行った4 年生のクラス 38 名全員が何らかのゲームをもっていることを確認し 子どもがゲームについて感じている楽しさを十分掘り起こす その上で はじめ なか おわり の形式で書かれ

第3学年国語か学習指導案

3 第 3 学年及び第 4 学年の評価規準 集団活動や生活への関心 意欲態度 集団の一員としての思考 判断 実践 学級の生活上の問題に関心 楽しい学級をつくるために を持ち 他の児童と協力して意 話し合い 自己の役割や集団と 欲的に集団活動に取り組もう してよりよい方法について考 としている え 判

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Taro-第5学年 国語科学習指導案

座標軸の入ったワークシートで整理して, 次の単元 もっとすばらしい自分へ~ 自分向上プロジェクト~ につなげていく 整理 分析 協同的な学習について児童がスクラップした新聞記事の人物や, 身近な地域の人を定期的に紹介し合う場を設けることで, 自分が知らなかった様々な かがやいている人 がいることを知

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5. 学習指導計画 ( 全 9 時間 ) 次時学習活動指導上の留意点 Ⅰ 教材文を読み わかりやすく伝えるための筆者の工夫について考えるという見通しをもつ 枚の拡大写真を見比べて 共通項を見付けて 2 つに分 類する 教科書の写真を拡大し それぞれに記号を付けて掲示し 興味 関心を高める

指導方法等の改善計画について

5. 単元について本単元は,2 年生 1 学期に学習した ともこさんはどこかな から引き続いての 話す 聞く の学習である ともこさんはどこかな では, 大事なことを落とさずに話したり聞いたりできるようにすることをねらいとして学習してきた 本単元では, これに加えて互いの話をしっかり聞いてやり取りを

詳細に伝えるためにインタビューやアンケートを実施して情報を収集したりする活動を設定することにする 整理する 場面では,CM のテーマをもとに集めた情報の中から伝えたいことが受け手にしっかりと伝えることができる情報を選択する また, 選択肢した情報を加工しながら, 伝えたいことが伝わりやすい CM の

平成 29 年度 全国学力 学習状況調査結果と対策 1 全国学力調査の結果 ( 校種 検査項目ごとの平均正答率の比較から ) (1) 小学校の結果 会津若松市 国語 A は 全国平均を上回る 国語 B はやや上回る 算数は A B ともに全国平均を上回る 昨年度の国語 A はほぼ同じ 他科目はやや下

4 単元の評価規準 コミュニケーションへの関心 意欲 態度 外国語表現の能力 外国語理解の能力 言語や文化についての知識 理解 与えられた話題に対し 聞いたり読んだりした 1 比較構文の用法を理解 て, ペアで協力して積極 こと, 学んだことや経 している 的に自分の意見や考えを 験したことに基づき

中学校第 3 学年国語科学習指導案 日時平成 28 年 月 日第 校時対象第 3 学年 組学校名 中学校授業者 1 教材名 故郷 2 単元の目標 情景や人物を描写する語句や表現を読み取り 内容への理解を深めることができる 作品を通して 社会の中での人間の生き方について考え 自分の意見をもつことができ

第4学年算数科学習指導案

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3 題材の目標 (1) (2) 4 題材の評価規準 ( 指導要録の四つの観点 ( 生活や技術への関心 意欲 態度 ) から題材の学習を通して目指す生徒の姿を示します ) 文章の語尾は 評価規準の作成, 評価方法の工夫改善のための参考資料 ( 中学校技術 家庭 ) 平成 23 年 11 月 ( 国立教

画像, 映像などの気象情報や天気と1 日の気温の変化の仕方に興味 関心をもち, 自ら気象情報を収集して天気を予想したり天気の観測をしたりしようとしている 気象情報を活用して, 天気の変化を予想することができる 1 日の気温の変化の仕方を適切に測り, 記録することができる 天気の変化は気象情報を用いて

第4学年国語科学習指導案

Microsoft PowerPoint - 中学校学習評価.pptx

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平成 22 年度全国学力 学習状況調査結果の概要と分析及び改善計画 調査実施期日 平成 22 年 4 月 20 日 ( 火 )AM8:50~11:50 平成 22 年 9 月 14 日 ( 火 ) 研究主任山口嘉子 調査実施学級数等 三次市立十日市小学校第 6 学年い ろ は に組 (105 名 )

第 2 問 A 問題のねらいインターネット上の利用者の評価情報やイラストを参考に場面にふさわしい店を推測させることを通じて, 平易な英語で書かれた短い説明文の概要や要点を捉えたり, 情報を事実と意見に整理する力を問う 問 1 6 友人, 家族, 学校生活などの身の回りの事柄に関して平易な英語で書かれ

Transcription:

( 別紙様式 2) 学力診断テストの結果分析を踏まえた教科指導の実践事例 1 本年度の指導実践 教科名 国語科 単元名 材料の選び方を考えよう 橋本市立高野口小学校 4 年 国語科 2 授業実践のキーポイント ( 該当する項目全てに 印をつけてください ) * 年間指導計画の工夫 * 単元指導計画の工夫 * 学習指導案の工夫 * S-P分析表の活用 * 指導体制の工夫 * 指導方法の工夫 * 学力補充の取組 * 家庭学習の取組 * その他 ( ) 3 実践教科 単元にこれまでみられた課題や問題点 平成 18 年度の学力診断テストの結果分析から 結果 1 説明文の段落相互の関係や中心となる語や文をとらえて正しく文章を読み取ることができていない 2 内容 言語 における様子を表す言葉や動きを表す言葉なども平均 5 割近くができていない 3 内容 作文 においては 書きたいことの中心を明確して 段落相互の関係を考えて書いたりすることが苦手である 4 評価の観点において 読む 書く が少し他の観点に比べて劣っている 課題と取組 学力診断テストでは 国語以外の教科においても 問題文の読み取りがきちんとできないための誤答と考えられる解答が多くみられ 上記の結果も踏まえて 平成 19 年度は国語科の説明文の授業の構築を基盤に研究を深め 種々取り組んでいこうと考えた H17.4 年 H18.4 年と H19.4 年の国語比較 18 16 14 12 10 8 6 H17.4 年生 H18.4 年生 H19.4 年生 平成 19 年度の学力診断テスト結果から 2 1 作文作成に伴う文章構成の上で 出来事と感想の区別ができていない また 字数を合わせ 段落を分けて文章の形式を意識して作文を書くことになれていない 0 2 問題の意図が読み取れていない 等の前年度と同様の課題がみられた そこで より一層漢字や言葉等の基本的な語彙力を高めるとともに これまで説明 的文章の学習指導で基礎基本とされてきた要点 要旨を要約する能力 段落相互の関 係を捉え文章構成を理解する能力だけでなく その後に今必要とされている表現力に つながる活動にも重点を置くことで 児童の説明文に取り組む意欲を育てようと考え 授業実践に取り組んだ -1-4 0~9 10~19 20~29 30~39 40~49 50~59 60~69 70~79 80~89 90~99 100

4 授業実践の実際国語科学習指導案 (4 年 ) 指導者 蓮尾雅人 1 日時平成 19 年 11 月 12 日 ( 月 ) 5 校時 2 学年第 4 学年 A 組 (35 名 ) 3 単 元 名 材料の選び方を考えよう 教 材 名 アップとルーズで伝える 四年三組から発信します ( 光村図書 4 年下 ) 4 単元の目標 対比 まとめなど 段落相互の関係に気をつけることで内容を把握しやすくなることを知り 読み方に生かすとともに 伝えたいことと伝える方法について興味を持つ 伝えたい事柄について 材料を収集 選択し 相手や目的に応じた伝え方を工夫して表現する 5 単元の評価規準 関心 意欲 態度 段落相互の関係を考え 文章を正確に読み取ろうとしている 伝えたい事柄について 相手を意識し 進んで材料を集めたり 表現を工夫したりしようとしている 読むこと アップとルーズの働きについて 写真と対応させながら中心となる語や文をとらえて読んでいる ( オ ) それぞれの段落が文章全体の中でどんな働きをしているかをとらえている ( イ ) 書くこと 伝えたいことが分かるようにまとめ方を考え 構成メモを書いている ( ア ) 目的に応じた材料を選び 発信者としての意図が伝わるように作品を書いている ( イ ) 言語事項 文末表現 接続語 指示語に着目し 段落相互の関係をとらえたり 文章を書いたりしている ( オ ( ウ ) 6 児童について学級の児童は活発で 興味関心を抱いた事柄については意欲的に取り組み その雰囲気が互いに良い刺激を与え合っている 学習活動でも 多くの児童が自己を表現することに積極的である しかし 自己表現はしたいが 熟慮して取り組む姿勢が身についていないため 何をどう伝えればよいのか分からず 意欲が成果に結びつかないことも多い また 日常生活の中で 自分の思いをきちんと伝えられないことによるトラブルも少なくないのが現状である そこで 相手に正しく伝わるような表現力を身につけるために 何を伝えたいのかを吟味すること 目的や場に応じた内容や伝え方を適切に選ぶ力を高めること 具体的な表現方法の技能を習得すること が課題であると考える これまでに国語科と総合的な学習の時間の取り組みで 伝えたいことを表現する活動として 個人やグループでの新聞づくりを行ってきた その際 事実 と 自分の考え という基本的な文章構成を意識させ また誰に伝えるのかという相手意識も持たせるように指導してきた この活動をすることにより 新聞を書こうとする意欲や読み手を想定した紙面づくりに一定の成果がみられるようになってきた しかし 伝えたいことを精選し文章として表現する力や段落を意識して文章を構成する力が育っていない児童も多い 伝 -2-

えたいことを的確に書く力をより高めていく必要性を強く感じている また 文章の構成をとらえるには 正しく読めることも重要であると考え 読む 指導の一環として 朝学習や国語の時間の初めに音読練習に取り組んでいる それによって 声を出して読むことを楽しめる児童が増えてきている 7 単元について本単元は 情報の発信者としてのリテラシーを高めていくことを目的として設定されている 特に よりよく伝えるために情報の素材を選択するという内容に焦点を当て 二つの教材で構成されている 児童は様々な情報に囲まれ 日々生活をしている 中でもテレビを筆頭として視覚から入ってくる情報に触れる機会は大変多く また影響も大きい 第一教材 アップとルーズで伝える では それらの情報が ただ単純に事実として伝えられるのではなく 送り手の目的や意図によって取捨選択されているのだということに気づかせ その手法 (= アップでとるか ルーズでとるか ) は 自分が何かを伝えようとするときに具体的なスキルとして活用できるものであるということを分かりやすく提示している そして第二教材 四年三組から発信します で実際に自分たちが情報の収集 選択 発信を体験してみるという内容となっている アップとルーズで伝える は 形式段落に対応して具体的な写真資料が提示され さらに事柄を対比させて分かりやすく構成しているため 段落相互の関係をとらえたり 要点をまとめたりする活動によって 正しく文章を読んでいく力を高めていくことができるであろう 四年三組から発信します は 目的のある実際の活動を行うことで 児童の意欲が高まるとともに 伝えたいことの中心をはっきりさせて文章を構成することや 伝えたいことに合致した写真を選択するといった情報発信の具体的な技能の獲得や向上が期待される 本単元の展開に際しては 導入を第二教材 四年三組から発信します から行うことで 最初に活動のめあてを明確にする この学習は自分たちが発信者としてメディアを創造する活動を行うのだという意識をしっかりと持たせ そのゴールに向けて取り組んでいくという流れを大切にしていきたい 具体的には高野口小学校の WEB ページ上で 一枚の写真から と題する作品展示場を設定し そこで実際に作品を投稿して学校外の人に向けて公開するのである その際 保護者や他校の児童等に協力を求めて ネット上でコメントをつけてもらうといった展開も考えられるであろう このような 実の場 をはっきりさせることで 児童の意欲は大いに高まるであろうと考える 次に アップとルーズで伝える においては 説明文であるこの文章の構造的な読みに重点を置いて取り組んでいく そのために本文中の記述を丁寧に読み 適切な語句や表現を見つけていくという活動を主として展開していく 本時も アップ と ルーズ の違いをまとめるために 各段落の中心文を意識させ それを見つける具体的な手がかりである文末表現や 接続語 指示語などに着目できるようにしていきたい その支援として 教材本文をプロジェクターからの投影によって提示し 文章の中のどの言葉に着目したり サイドラインを引いたりしたのかが視覚的にはっきりと分かり 全体で確認できるようにしていきたいと考える さらに 四年三組から発信します では 何を伝えたいのかをはっきりと持たせるための取材活動と 伝えたいことを的確に表現するための 書く 活動を主に 内容をじっくりと推敲させていきたい また 作品投稿後の相互評価や外部から寄せられた感想をふまえて より良いものへと改変を加えていくことも可能である これらの一連の活動が 今後の総合的な学習の時間などでの情報発信の場面に活用していくことができる具体的なスキルとして身についていくように支援をしていきたい -3-

8 単元構想 17 時間扱い どんな写真をのせようかな 四年三組から発信します を読んで活動のめあてを持とう 1 関 意 態 どんな人が見てくれるのかな この写真は何を伝えようとしているのだろう 新聞記事の写真を研究しよう 2 読オ 見出しは何と書いているかな アップとルーズで伝える を読んで伝え方の工夫をとらえよう ( 本時 ) 写真に合うことばを見つけよう 3 読オ アップとルーズの長所 短所をまとめよう 4 読オ言オ ( ウ ) しかし でも が手がかりになるな 段落に小見出しをつけるとまとめやすいな 筆者が最も伝えたいことをとらえよう5 読イ段落の役割をとらえ文章構成をつかもう67 読イ 伝えたい事柄に合った写真を選び わかりやすく伝えよう テーマを決めよう 8 書イ アップ と ルーズ どっちが伝わるだろう? 取材 資料集めをしよう91011 書イ構成メモを書こう1213 書ア WEBページを作ろう1415 書ア わかりやすく工夫しているね 参考にしよう 作品の感想を伝え合い より良くしよう 1617 書ア -4-

9 本時の目標写真と対応させながら文章を読み アップ と ルーズ の長所や短所を対比し それぞれの特徴をまとめることができる 10 本時の展開 学 習 活 動 主な発問 ( ) と予想される児童の 留 意 点 評価の視点と 反応 ( ) 方法 1 発声練習をする しっかりと声を出すことで 本文の音読へとスムーズにつながるようにする 2 本時のめあてを確かめる 3 学習範囲を音読す る アップとルーズのちがいを読みとり まとめよう 視覚的にとらえら 4 第 4 段落からアッ 写真 C に写っていることを れるようにプロジェ プでとると分かるこ 説明している言葉に線を引きま クターを使用する とと分からないこと しょう 写真と文とをよく を読みとる 両手を広げて 見比べて 必要な箇 ユニホームは風をはらみ 所だけに短く線を引 口を大きく開けて くように助言する 筋道を立てて説明 できるように発表の 仕方を示す どうしてそこに線を引いたの か説明しましょう 文末の表現と接続語 しかし に注目 アップでとると分かること させることで その に赤で線を引きましょう 前後に答えが書いて 細かい部分の様子 あることに気がつくようにする アップでとると分からないこ アップで分 とに青で線を引きましょう かることと分 うつされていない多くの部分 からないこと のこと読みとったことが正しいか をみつけることができたか ( 教科書 写真で確認してみましょう 発表 ) -5-

11 本時の評価 具体の評価規準 十分満足できると判断される状況例 努力を要すると判断される児童に対する 読 アップ と ルーズ それぞれの分かること 分か 文末表現と接続語に着目さ の特徴を本文から読み取り らないことが何かを文末表現とせ 中心となる語や文をつかむ む それをもとに簡潔にまとめ接続語に着目して読み取り 中ことができるようにする ている 心文を落とさずに簡潔にまとめ スクリーンや板書によって 能 ている まとめ方を視覚的にとらえられるようにする 力 支援 5 第 5 段落からルー ルーズでとると分かることと ズでとると分かるこ 分からないことを第 5 段落から 文末の表現と接 ルーズで分か とと分からないこと 抜き出しましょう 続語 でも に注ることと分から を読みとる 分かること 目させることで ないことをみつ = 広いはんいの様子 その前後に答えがけることができ 分からないこと 書いてあることにたか ( 教科書 = 各選手の顔つきや視線 気がつくようにす発表 ) それから感じられる気持ち る 読みとったことが正しいか 写真で確認してみましょう このように 6 第 4 5 段落と第 第 4 5 段落と6 段落の関係 が何を指している 6 段落の関係をとら はどのようになっているでしょかに着目すること える う で 6 段落がまとめ 6が4,5のまとめになってになっていることが いる とらえられるように する 教科書に引いた アップとルー 7 アップとルーズの ラインをもとにまズの長所と短所 特徴についてワーク とめられるようにを読み取り ま シートにまとめる 支援する とめられたか ( ワークシート) 8 次時の学習を知る 12 考察 ( 成果と課題 ) 前時までの児童の様子から すぐに答えを見つけることのできる児童と なかなか理解することが困難な児童との差が大きく 本時の授業では展開案よりもゆっくりとした流し方にしようとしたが 結果 本時の目標に迫るところまでの内容を消化することができなかった また 教師の説明や指示が多くなり 児童自身が説明をしたり 意見を交流したりす -6-

る場面を設けることができなかった 教科書の記述から必要な言葉を捜すことだけに終始してしまったが どうしてその部分が重要なのかを説明させることを中心に展開することで より深い読みができる力を育んでいけるのではないか コンピュータとプロジェクターの使用によって 児童を視覚的にひきつけることはできたと思う しかし 板書として残しておくべきことや ノートをとるべきことなどの精選が不十分であった コンピュータを使うことのメリット デメリットを見通した活用の仕方を更に研究していく必要がある 本授業後の展開として 教科書で学習した内容をもとに 児童自身が伝えたいことに合わせてアップかルーズかを意識した写真を撮影し WEB ページにまとめていく活動を行ったが おおむね楽しく意欲的に取り組むことが出来た 総合的な学習の時間とも連動して 最終的には児童一人一人が写真とそのコメントを掲載した自分の WEB ページを作成することができた 伝えたいことをこのような手法で発信できるというスキルを獲得するという部分は達成できたと思う また 表現し 発信することの楽しさを味わうこともできたであろう しかし 適切に文章を構成したり 推敲したりする力は この活動だけではまだ十分に深められていない 今後は 書く 活動をより重視し 豊かに表現する力を育んでいきたい 児童作品例 -7-