標本数及び有効回収数 : 標本数 2,624 人 有効回収数 1,480 人 ( 有効回収率 56.4%) 調査対象者の基本属性 : 男性 33.0% 女性 67.0% 65~74 歳 49.7% 75 歳以上 50.3% 未婚 15.5% 離別 20.7% 死別 61.7% 有配偶 2.1% 子ど

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表 6.1 横浜市民の横浜ベイスターズに対する関心 (2011 年 ) % 特に何もしていない スポーツニュースで見る テレビで観戦する 新聞で結果を確認する 野球場に観戦に行く インターネットで結果を確認する 4.

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Ⅲ 結果の概要 1. シングル マザー は 108 万人我が国の 2010 年における シングル マザー の総数は 108 万 2 千人となっており 100 万人を大きく超えている これを世帯の区分別にみると 母子世帯 の母が 75 万 6 千人 ( 率にして 69.9%) 及び 他の世帯員がいる世

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世の中の人は信頼できる と回答した子どもは約 4 割 社会には違う考え方の人がいるほうがよい の比率は どの学年でも 8 割台と高い 一方で 自分の都合 よりみんなの都合を優先させるべきだ は 中 1 生から高 3 生にかけて約 15 ポイント低下して 5 割台にな り 世の中の人は信頼できる も

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このジニ係数は 所得等の格差を示すときに用いられる指標であり 所得等が完全に平等に分配されている場合に比べて どれだけ分配が偏っているかを数値で示す ジニ係数は 0~1の値をとり 0 に近づくほど格差が小さく 1に近づくほど格差が大きいことを表す したがって 年間収入のジニ係数が上昇しているというこ

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図 1 左側は 全病院における病床規模の分布を 右側は回答者施設の病床規模の分布を示す 200 床以上 ~500 床未満 500 床以上では全体に占める割合に比べて回答者の割合がやや高く 200 床未満では やや低い 以下 回答施設全体の統計要約は この点を考慮に入れてみる必要がある 図 1 全病院

世帯主年齢別にみると 加入 追加加入意向あり の割合は 概ね若年齢層ほど高くなって おり 30~34 歳 では 59.3% となっている ( 図表 Ⅱ-75) 図表 Ⅱ 75 今後の加入 追加加入意向 ( 世帯主年齢別 ) - 加入 追加加入意向あり の割合

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目次 P. 1 調査の概要 P 年を振り返って P 年の展望 P 備えが必要 ( 経済的に不安 ) と感じること P 今 一番買いたいもの P お金の支払いをする際の決済方法 P 資産運用について

第 2 章高齢者を取り巻く現状 1 人口の推移 ( 文章は更新予定 ) 本市の総人口は 今後 ほぼ横ばいで推移する見込みです 高齢者数は 増加基調で推移し 2025 年には 41,621 人 高齢化率は 22.0% となる見込みです 特に 平成 27 年以降は 後期高齢者数が大幅に増加する見通しです

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三世代で暮らしている人の地域 親子関係 第一生命経済研究所ライフデザイン研究本部研究開発室的場康子 < 減り続ける > 戦後 高度経済成長を迎えた我が国においては 産業構造の変化により都市化 工業化が進む中で 多くの人が地方から都市に移動し核家族化が進んだ 低成長経済に移行した後

関東地方の者が約半数を占める (45.3%) 続いて近畿地方 (17.4%) 中部地方 (15.0%) となっている 図表 2-5 地域構成 北海道 東北関東中部近畿中国四国九州 沖縄総数 (%) 100.0% 8.9% 45.3%

II. 調査結果 1 調査世帯の状況 世帯の状況 1 家族形態 H28 平成 5 年の調査 ( 小学 2 年 小学 5 年 中学 2 年 ) との比較では 祖父母同居のは 13.3 ポイント減少しており 核家族化の傾向が見られる また は 3.5 ポイント増加している 小学 2 年生

140 国家公務員共済組合年金受給者実態調査 障害共済年金 障害年金受給者実態調査票 ( 平成 28 年 2 月 1 日現在 ) ここは記入しないで下さい 問 1 あなたは国家公務員共済年金のうち障害共済年金もしくは 問 8 あなたは日常生活をするのに他の人の介護を必要としますか 障害年金を受給して

附帯調査

Transcription:

子どもの有無別 別にみた一人暮らし高齢者の貧困 要介護 孤立への不安感 内閣府 平成 26 年度一人暮らし高齢者の意識調査 の分析 みずほ情報総研株式会社 主席研究員藤森克彦 はじめに日本では 一人暮らし高齢者が急増しており 今後もその傾向が続くことが予想されている 一人暮らし高齢者は同居人がいないので 世帯内の支え合い機能を期待できない このため 一人暮らし高齢者では 貧困に陥るリスク 要介護になった時の対応が難しくなるリスク 社会的に孤立するリスクが 二人以上の高齢者世帯に比べて高いことが指摘されている 1 一方 一人暮らし高齢者 と一口にいっても 上記のリスクが一様に現れるわけではない 例えば 高所得の一人暮らし高齢者であれば 同居人の支援がなくとも 外部サービスを購入することで こうしたリスクに対応することが考えられる また 別居の子どもがいる一人暮らし高齢者であれば 良かれ悪しかれ 子どもに頼るという選択肢もあるだろう こうした選択肢の有無は 一人暮らし高齢者の生活上の不安感やリスク対応力に影響を与えることが推測される そこで本稿では 子どもの有無 と の二つの軸から一人暮らし高齢者を区分して 一人暮らし高齢者の抱える不安感やリスク対応の考え方の差異を考察する 具体的な問題意識としては 子どもの有無別 別に一人暮らし高齢者を分類して 1 貧困のリスク 要介護リスク 社会的孤立リスクに対する不安感にどのような差異があるか 2 同様に 上記リスク が顕在化した場合に 頼りたいと思う相手の有無 や 頼れる人の属性 にどのような違いがあるか 3 上記の不安感や 頼りたいと思う相手の有無 といった意識面の差異は 一人暮らし高齢者の独居継続意向に影響を与えているか といった点を考察していく 本稿の構成としては まず本稿で用いるデータを紹介した上で 貧困リスク 要介護リスク 社会的孤立リスクの各々について不安感を考察する 次に 上記リスクが顕在化した場合の 頼りたいと思う相手 の有無などをみていく 最後に 独居の継続意向を考察していく 1. データ本稿では 内閣府政策統括官 ( 共生社会政策担当 ) 平成 26 年度一人暮らし高齢者に関する意識調査 2015 年 3 月 ( 以下 内閣府調査 ) のデータを用いる 同調査の概要は 下記の通りである なお筆者は 2014 年度に企画分析委員として同調査に関与した 調査概要 調査対象者 : 全国の 65 歳以上の一人暮らし男女調査方法 : 調査員による個別面接聴取法調査実施期間 :2014 年 12 月 4 日 ~12 月 14 日調査委託機関 : 一般社団法人新情報センター標本抽出方法 : 層化二段無作為抽出法 1

標本数及び有効回収数 : 標本数 2,624 人 有効回収数 1,480 人 ( 有効回収率 56.4%) 調査対象者の基本属性 : 男性 33.0% 女性 67.0% 65~74 歳 49.7% 75 歳以上 50.3% 未婚 15.5% 離別 20.7% 死別 61.7% 有配偶 2.1% 子どもいない 25.1% 子どもいる 74.9% 月収 10 万円未満 28.9% 10~20 万円未満 49.7 % 20 万円以上 18.0% 先述の通り 本稿では 子どもの有無 と の二つの軸から一人暮らし 高齢者を区分する は 年金も含 めた毎月の収入 ( 税込み ) について 3 つに 区分している 具体的には 低所得者 (10 万円未満 ) 中所得者 (10~20 万円未満 ) 高所得者 (20 万円以上 ) に分ける し たがって 子どもの有無の 2 区分と所得階 層の 3 区分をクロスさせて ひとり暮らし の高齢者を 6 類型に分けて分析する なお 一人暮らし高齢者総数に占める 6 類型の構 成比は表 1 の通りである ( 表 1) 子どもの有無別 別にみた 一人暮らし高齢者の構成比 子どもあり 子どもなし 高 14.1 3.9 中 36.3 13.4 低 21.7 7.2 ( 注 )1. 有効回収数 1, 480 人 ( 類型の不明分 52 人を含む ) における 6 類型の構成比 なお 上記割合を合計しても 100% にならないのは 不明分 (3.5%) があるため 2. の 高 は月収 20 万円以上 中 は月収 10~20 万円未満 低 は 10 万円未満 ( 資料 ) 内閣府 平成 26 年度一人暮らし高齢者に関する意識調査 (2015 年 3 月 ) より みずほ情報総研作成 なお 本稿に掲載されている表は 内閣府ホームページに公開されているクロス集計から算出したものである (http://www8.cao.go.jp/kourei/ishiki/ h26/kenkyu/zentai/csv.html) 2. 貧困リスク 要介護リスク 社会的孤立リスクへの不安感内閣府調査では 日常生活全般についてどのような不安を感じるか ( 複数回答 ) を尋ねている この設問の上位 5 位の回答結果をみると 1 健康や病気のこと (58.9%) 2 寝たきりや身体不自由になり介護が必要な状態になること (42.6%) 3 自然災害 (29.1%) 4 生活のための収入のこと (18.2%) 5 頼れる人がいなくなること (13.6%) があげられている 本稿では貧困リスク 要介護リスク 社会的孤立リスクへの不安感を考察していくが 上記設問との関連では 貧困リスクは4 要介護リスクは2 社会的孤立リスクは5が 各リスクに関連した不安感と考えられる 以下では 上記 3つのリスクに関連した不安感について 子どもの有無別 別に考察していこう まず 生活のための収入への不安 を考察すると 子どもの有無よりもが大きな影響を与えている 具体的には 収入への不安感の高い上位 2 位は低所得者であり 子どもの有無に関わらず 3 割程度が不安を感じている ( 表 2) 一方で 収入への不安感の低い下位 2 位は高所得者であり 一桁台の低い水準に留まる 全体的にみてごとに不安感が大きく異なっている 2

( 表 2) 日常生活全般への不安感 収入への不安感 介護が必要になることへの不安感 頼れる人がいなくなることへの不安感 総数 18.2 42.6 13.6 子どもあり子どもなし子どもあり子どもなし子どもあり子どもなし 高 5.86 8.65 36.56 44.83 7.26 19.03 中 13.84 20.23 42.35 46.51 11.05 22.22 低 30.51 30.22 44.24 46.22 12.84 25.51 ( 注 )1. と 子どもの有無 のクロス集計の丸数字は 不安感をもつと回答した人の割合の高い方からの順番を示している 2. 網掛け部分は 上位 1 位と上位 2 位 3. の 高 は月収 20 万円以上 中 は月収 10~20 万円未満 低 は月収 10 万円未満 ( 資料 ) 内閣府 平成 26 年度一人暮らし高齢者に関する意識調査 (2015 年 3 月 ) より みずほ情報総研作成 次に 寝たきり等で介護が必要になることへの不安感 を考察すると < 子どものいる高所得者 >を除いて 4 割を超える人々が要介護になることへの不安を感じており 全体的に不安感をもつ人の割合が高い また 要介護に対する不安感は 貧困や孤立に対する不安感に比べて 子どもの有無やによる差が小さい ( 表 2) さらに 社会的孤立に関連して 頼れる人がいなくなることへの不安感 を考察すると よりも子どもの有無が上記不安感に大きな影響を与えている 具体的には 頼れる人がいなくなること に不安感の高い上位 3 位は いずれも< 子どものいない人 >となっている ( 表 2) また < 子どものいない人 >では 2 割前後が上記不安をもっているのに対して < 子どものいる人 >では1 割前後となっている 以上のように 3つのリスクごとに各リスクに対する不安感は大きく異なる また 子どもの有無別 別にみた不安感には リスクごとにバラツキがある 一方 総じて< 子どものいない低所得者 >で不安感が強く いずれのリスクに対する不安感 も6つの類型の中で第 1 位あるいは第 2 位となっている 3.3つのリスクに対して 頼りたいと思う相手 以上のように一人暮らし高齢者は 貧困 要介護 社会的孤立といったリスクに対して不安を抱いている では 一人暮らし高齢者は このようなリスクが顕在化した場合に 頼りたいと思う相手 がいるのだろうか また 頼りたいと思う相手 がいるとすれば それは誰なのだろうか 以下では リスクごとに 頼りたいと思う相手 の有無やその続柄などを考察していこう (1) 貧困リスクへの対応 いざという時にお金の援助を頼みたい相手 内閣府調査では 貧困リスクに関連して いざという時にお金の援助を頼みたい相手 を尋ねている 同設問に対する一人暮らし高齢者全体の回答結果をみると 頼りたいと思う相手がいる は 37.2% 2 そのことでは頼りたいと思わない は 36.1% 当てはまる人はいない は 26.7% となっ 3

ている そして 頼りたいと思う相手 について続柄をみると 子 ( 息子 娘 ) が 28.9% と最も高く 兄弟姉妹 親戚 (7.1%) 子の配偶者( 婿 嫁 ) (0.7%) が続いている ( 複数回答可 ) お金の援助を頼りたいと思う相手は 子 や 兄弟姉妹 親戚 といった血縁関係者の比率が高い ここで 子どもの有無別 別に 当てはまる人がいない の割合をみると < 子どものいない人 >で同割合が高く 32 ~45% 程度の高い水準にある ( 表 3) 一方 < 子供のいる人 >の同割合は 20~26% 程度に留まっている お金の援助について 頼りたいと思う相手 の有無は 子どもの有無が大きな影響を与えている ( 表 3) いざというときのお金の援助を頼みたい相手 高 中 低 子どもあり 子どもなし 1 頼りたいと思わない 48.1 1 頼りたいと思わない 44.8 2 頼りたいと思う相手がいる 31.2 2 当てはまる人はいない 32.8 (1) 子 ( 息子 娘 ) 25.0 3 頼りたいと思う相手がいる 22.4 (2) 兄弟姉妹 親戚 3.4 (1) 兄弟姉妹 親戚 22.4 (3) その他の人 2.4 - - 3 当てはまる人はいない 20.7 - - 1 頼りたいと思う相手がいる 41.9 1 当てはまる人はいない 44.4 (1) 子 ( 息子 娘 ) 38.7 2 頼りたいと思わない 38.4 (2) 兄弟姉妹 親戚 2.8 3 頼りたいと思う相手がいる 17.2 (3) 子の配偶者 1.1 (1) 兄弟姉妹 親戚 16.7 2 頼りたいと思わない 38.7 (2) その他の人 0.5 3 当てはまる人はいない 19.4 - - 1 頼りたいと思う相手がいる 52.3 1 当てはまる人はいない 45.3 (1) 子 ( 息子 娘 ) 48.0 2 頼りたいと思う相手がいる 28.3 (2) 兄弟姉妹 親戚 3.7 (1) 兄弟姉妹 親戚 23.6 (3) 子の配偶者 1.2 (2) その他の人 2.8 2 当てはまる人はいない 25.9 (3) 友人 1.9 3 頼りたいと思わない 21.8 3 頼りたいと思わない 26.4 ( 注 ) 1. 頼りたいと思う相手がいる 当てはまる人はいない 頼りたいと思わない は合計して 100% となる 一方 頼りたいと思う相手がいる について その続柄は上位 3 位を示す ( 複数回答可 ) 2. の 高 は月収 20 万円以上 中 は月収 10~20 万円未満 低 は月収 10 万円未満 ( 資料 ) 内閣府 平成 26 年度一人暮らし高齢者に関する意識調査 (2015 年 3 月 ) より みずほ情報総研作成 実際 < 子どものいる人 >では どのでも 頼りたいと思う相手 として 子 が第 1 位にあげられている 一方 < 子どものいない人 >では 頼りたいと思う相手 として最も比率が高いのは どのも 兄弟姉妹 親戚 である 特 に低所得者でその割合が高くなっている お金の援助は 子どもがいれば 子 子どもがいなければ 兄弟姉妹 親戚 であり 血縁者に頼る傾向がみられる 一方 高所得者の特徴としては 頼りたいと思わない との回答が < 子どもの 4

いる人 >が 48.1% < 子供のいない人 >が 44.8% にのぼり 高い割合となっている 高所得者であれば お金の援助を他人に求める必要性が乏しく 自力での対応を考えていることが推察される (2) 要介護リスクへの対応 主たる介護をお願いしたい相手 次に 要介護リスクに関連して 日常生活を送る上で介護が必要となった場合 主たる介護を誰にお願いしたいか ( 単一回答 ) をみていく 一人暮らし高齢者全体では ヘルパーなどの介護サービスの人( 以下 介護サービスの人 ) (51.7%) 子 (31.4%) 兄弟姉妹 (4.3%) となっている ヘルパーなど外部の介護サービス提供者に主たる介護を依頼したい人が5 割を超えている この点 子どもの有無別 別に考察すると 子どもの有無によって大きな違いがみられる < 子供のいる人 >では 介護サービスの人 と 子 が主たる介護者の第 1 位と第 2 位となり 全体の8~ 9 割を占めている ( 表 4) しかも 介護サービスの人 と 子 の割合は概ね4 割 ~ 5 割弱の同程度の水準となっている ( 表 4) 主たる介護 を頼みたい相手 ( 上位 3 位 ) 高 中 低 子どもあり 子どもなし 1 介護サービスの人 47.1 1 介護サービスの人 74.1 2 子 41.8 2わからない 12.1 3 子の配偶者 / わからない ( 同率 ) 3.4 3 兄弟姉妹 8.6 1 介護サービスの人 46.9 1 介護サービスの人 78.3 2 子 41.9 2 兄弟姉妹 8.1 3 わからない 4.1 3 わからない 6.6 1 子 43.3 1 介護サービスの人 60.4 2 介護サービスの人 40.2 2 兄弟姉妹 17.0 3 わからない 9.0 3 わからない 13.2 ( 注 )1. 介護を必要とする場合に 主たる介護を誰にお願いしたいか を 子 子の配偶者 孫 兄弟姉妹 ヘルパーなどの介護サービスの人 友人 知人 その他 わからない の選択肢から 一つだけ選ぶ設問 2. の 高 は月収 20 万円以上 中 は月収 10~20 万円未満 低 は月収 10 万円未満 ( 資料 ) 内閣府 平成 26 年度一人暮らし高齢者に関する意識調査 (2015 年 3 月 ) より みずほ情報総研作成 一方 < 子どものいない人 >では どのでも 介護サービスの人 が第 1 位で その割合も6~8 割弱と高い 子どもがいない分 外部の 介護サービスの人 に頼る傾向がみられるまた < 子どものいない人 >の第 2 位と第 3 位には 兄弟姉妹 あるいは わからない があげられている 中でも< 子ども のいない低所得者 >では 第 2 位の 兄弟姉妹 の比率が 17.0% わからない が 13.2% と高い水準になっている < 子供のいない低所得者 >が 兄弟姉妹 を 頼みたいと思う相手 にあげる背景には 介護保険があるとはいえ 介護サービスの人 を利用すれば自己負担が生じることがあるのではないかと推察される また 5

< 子どものいない低所得者 >の1 割程度は わからない と回答しており 主たる介護者の当てがないことが介護不安を高めていると推察される (3) 社会的孤立リスクへの対応 一緒にいてほっとする相手 内閣府調査では 人とのつきあい に関する質問として 10 項目に分けて 頼りたいと思う相手 を尋ねている 本稿では 情緒面を支える人間関係を尋ねた 一緒にいてほっとする相手 を取り上げる 一人暮らし高齢者全体では 一緒にいる とほっとする相手 について 頼りたいと思う相手がいる は 70.9% そのことでは頼りたいと思わない は 5.7% 当てはまる人はいない は 23.4% となっている そして 頼りたいと思う相手がいる と回答した人についてその続柄をみると 子 ( 息子 娘 ) が 38.8% と最も高く 友人 (26.8%) 兄弟姉妹 親戚 (13.5%) が続いている ( 複数回答可 ) 次に 子どもの有無別 別に 一緒にいてほっとする相手 の有無をみると 当てはまる人はいない は どのでも第 2 位となっている ( 表 5) ( 表 5) 一緒にいるとほっとする相手 高 中 低 子どもあり 子どもなし 1 頼りたい相手がいる 73.1 1 頼りたい相手がいる 58.7 (1) 子 ( 息子 娘 ) 46.6 (1) 友人 32.8 (2) 友人 28.4 (2) 兄弟姉妹 親戚 19.0 (3) 兄弟姉妹 親戚 11.5 (3) その他の人 13.8 2 当てはまる人はいない 20.2 2 当てはまる人はいない 31.0 3 頼りたいと思わない 6.7 3 頼りたいと思わない 10.3 1 頼りたい相手がいる 79.9 1 頼りたい相手がいる 48.5 (1) 子 ( 息子 娘 ) 53.6 (1) 友人 28.8 (2) 友人 27.6 (2) 兄弟姉妹 親戚 20.2 (3) 兄弟姉妹 親戚 9.9 (3) 近所の人 4.0 2 当てはまる人はいない 17.1 2 当てはまる人はいない 39.9 3 頼りたいと思わない 3.0 3 頼りたいと思わない 11.6 1 頼りたい相手がいる 77.6 1 頼りたい相手がいる 54.7 (1) 子 ( 息子 娘 ) 52.0 (1) 兄弟姉妹 親戚 26.4 (2) 友人 24.0 (2) 友人 25.5 (3) 兄弟姉妹 親戚 12.1 (3) 近所の人 5.7 2 当てはまる人はいない 19.0 2 当てはまる人はいない 39.6 3 頼りたいと思わない 3.4 3 頼りたいと思わない 5.7 ( 注 )1. 頼りたいと思う相手がいる 当てはまる人はいない 頼りたいと思わない は合計して 100% となる 一方 頼りたいと思う相手がいる については その続柄の上位 3 位を示す ( 複数回答可 ) 2. の 高 は月収 20 万円以上 中 は月収 10~20 万円未満 低 は月収 20 万円以下 ( 資料 ) 内閣府 平成 26 年度一人暮らし高齢者に関する意識調査 (2015 年 3 月 ) より みずほ情報総研作成 しかし その比率は子どもの有無によっ て大きく異なる 具体的には < 子どもの いる人 > で 当てはまる人はいない との 回答は に関わりなく 概ね 2 割 程度となっている 一方 < 子どものいな い人 > では 当てはまる人はいない とい 6

う回答が3~4 割程度の高水準である 特に < 子どものいない低 中所得者 >では 4 割程度の人が 当てはまる人はいない と回答している 当てはまる人はいない との回答は よりも子どもの有無の影響が大きいと考えられる 一方 頼りたいと思う相手がいる と回答した人について その続柄をみると < 子どものいる人 >では 5 割程度が 子 ( 息子 娘 ) と回答しているのに < 子どものいない中 高所得者 >では3 割程度が 友人 をあげ第 1 位となっている 特に < 子どものいない高所得者 >では友人の比率が 32.8% となっていて 6 類型の中で最も高い これに対して < 子どものいない低所得者 >では 兄弟姉妹 親戚 (26.4%) が第 1 位となっており 低所得の階層ほど 兄弟姉妹 親戚 といった血縁者に頼る傾向がみられる 4. 不安感等が独居の継続意向にもたらす影響以上のように 上記 3つのリスクが顕在化した場合の 頼りたいと思う相手 の有無は 子どもの有無が大きな影響を与えている また 一人暮らし高齢者の中でも < 子どものいない低 中所得者 >で不安感が強く 各種リスクが顕在化した場合に 当てはまる人はいない わからない という回答の割合が高かった それでは こうした不安感や 頼りたいと思う相手 の有無は 一人暮らし高齢者の独居の継続意向に影響を与えているのだろうか つまり 不安感が強く 頼りたいと思う相手がいない との比率が高い< 子どものいない低所得者 >ほど 独居の継続意向は低いのだろうか そこで 子どもの有無別 別に 独居の継続意向を尋ねると 意外なことに 独居の継続意向が最も低いのは < 子ども のいる低所得者 > である 一方 独居の継 続意向が最も高いのは < 子どものいない 中 低所得者 > である ( 表 6) したがって リスクに対する不安感が強く 頼りたいと 思う相手 がいない者の比率の高い類型だ からといっても 必ずしも独居の継続意向 が低いとはいえない ( 表 6) 今後も独居継続意向をもつ人の割合 ( 注 )1. 今後 どなたかと一緒に暮らしたいと考 えているか という設問のうち 今のまま 一人暮らしで良い と回答した人の割合 表中の丸数字は 割合の高い方からの順番 を示している 2. の 高 は月収 20 万円以上 中 は月収 10~20 万円未満 低 は 10 万円未 満 ( 資料 ) 内閣府 平成 26 年度一人暮らし高齢者に関 する意識調査 (2015 年 3 月 ) より みずほ 情報総研作成 子どもあり 子どもなし 高 74.0 5 75.9 4 中 76.2 3 85.4 1 低 68.8 6 84.0 2 この点 一人暮らし高齢者の独居の継続 意向には 多様な要因が影響していると思 われる 例えば < 子どものいない低所得 者 > では 独居をやめようにも それを可 能にする同居人が見つからないことも影響 しているのではないか いわば < 子ども のいない低所得者 > では 消極的な選択と して独居の継続意向をもつ人が一定程度い るものと考えられる これに対して < 子 どものいる低所得者 > では 将来不安に対 して子どもと同居するという選択肢がある その結果 < 子どものいる低所得者 > が 6 7

類型の中で独居の継続意向が相対的に低いことが考えられる 実際 < 子どものいる低所得者 >の 20.9% は 子どもとの同居を望んでいる おわりに以上のように 子どもの有無別 別に 一人暮らし高齢者の各種リスクに対する不安感や リスクが顕在化した時に頼れる人の有無 独居の継続意向などをみると 一人暮らし高齢者 として一様に括れるわけではなく 多様な側面があることがわかる 第一に 貧困リスク 要介護リスク 社会的孤立への不安感をみると 収入への不安感 はの影響が大きく 低所得者で不安を感じる人の割合が高い 一方 頼れる人がいなくなることへの不安感 は 子どもの有無が影響を与えており 子どものいない一人暮らし高齢者で不安をもつ人の割合が高い また 介護が必要になることへの不安 は 全体的に4 割程度の人が不安を感じており 他の二つの不安よりも不安をもつ人の割合が高い また 要介護リスクへの不安は 子どもの有無別 別にさほど大きな差異はみられない 第二に 上記 3つのリスクが顕在化した場合に 頼りたいと思う相手 の有無をみると 子どもの有無の影響が大きい < 子どものいる人 >であれば 頼りたいと思う相手 に 子 を挙げる傾向が強い 一方 < 子どものいない人 >の中では 低 中所得者において 当てはまる人がいない あるいは わからない という回答が多くなっている また < 子どものいない人 >の中で 頼りたいと思う相手 の属性をみると が低い者ほど 兄弟姉妹 親 戚 の比率が高まり 血縁者に頼る傾向がみられる 第三に リスクに対する不安感や 頼りたいと思う相手 がいない人の比率が高いからといって 必ずしも独居の継続意向が低いわけではない 具体的には < 子どものいない低所得者 >は リスクへの不安感が高い一方で 独居の継続意向も高い この背景の一つには 子どものいない低所得者を中心に 独居をやめようにも それを可能にする同居人が思い当たらないのではないかと推察される 以上のように 一人暮らし高齢者の中でも < 子どものいない低所得者 >において貧困 要介護 孤立といった面で不安感をもつ人の割合が高く またリスクが顕在化した場合に 頼りたいと思う相手 がいない状況がみられる 今後を考えると 未婚の一人暮らし高齢者が増加していくことが予測されている 3 そして未婚者の中には非正規労働に従事してきた人も少なくない < 子どものいない低所得の一人暮らし高齢者 >が増加していく可能性がある したがって 一人暮らし高齢者の中でも < 子どものいない低所得者 >に対する支援を考えていく必要があろう 注 ) 1 藤森克彦 単身急増社会の衝撃 日本経済新聞出版社 2010 年 2 頼りたいと思う相手 については 子 兄弟姉妹 親戚 介護サービスの人 子の配偶者 友人 近所の人 親 その他の人 の中から選択 ( 複数回答可 ) そして 1つでも上記から選択すれば 頼りたいと思う相手がいる に集計 つまり 頼りたいと思う相手がいる そのことで頼りたいと思わない 当てはまる人はいない を合計すると 8

100% となる 3 藤森克彦 日本の人口 世帯 将来推計 後期高齢者化 単身世帯化 未婚化への対応が急務 ( 週刊エコノミスト 毎日新聞社 2014 年 4 月 29 日号 ) 参照 筆者プロフィール 藤森克彦 ( ふじもりかつひこ ) 1965 年生まれ 1992 年国際基督教大学大学院行政学研究科修了 同年富士総合研究所 ( 現みずほ情報総研 ) 入社 社会調査部 ロンドン事務所駐在 (1996~ 2000 年 ) を経て 現在 みずほ情報総研主席研究員 2011 年日本福祉大学より博士 ( 社会福祉学 ) の学位取得 専門分野は 社会保障政策 労働政策 主要著書に 単身急増社会の衝撃 日本経済新聞出版社 ( 単著 :2010 年 ) 構造改革ブレア流 阪急コミュニケーションズ ( 単著 :2002 年 ) など 9

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