武蔵野美術大学 芸術文化学科 2017 Musashino Art University Department of Arts Policy and Management
社会とアートをつなぐ プロフェッショナルになるための学び 理論と実技がバランスよく学べるカリキュラム 実践的な学びを可能にする環境 就職や資格取得のためのサポートも充実 能力を多角的に評価する入試方法 美術大学の芸術文化学科 芸文 ならではの強み 一般大学では得られない知識と経験 2 3
芸文 4 年間の学び 社会と芸術文化をつなぐプロフェッショナルになるための学び 社会とアートをつなぐ実践的な学び 芸文の専門科目 基礎課程 専門課程 企業 博物館 1 年 2 年 3 年 4 年 自治体 社会 美術館 芸術文化とコミュニケーションの基礎を育む 専門性の獲得に向けた具体的研究と実践を行う 自らの学びを選択し専門性を追求する 専門的な研究 実践を社会につなぎ発信する 地域 学校 講義系 学芸員課程科目 共通理論科目 1~4 年 ソーシャルデザイン マネジメント 批評 ミュゼオロジー 美術史 美術教育 理論実技 ワークショップ 絵画 立体造形 写真 空間デザイン 映像 実技系 学科専門科目 学科専門科目 造形総合科目 編集 グラフィックデザイン 企画 展示 実践系 1~3 年 鑑賞 さまざまなメディアの理論と実技がバランスよく学べる ムサビの多彩な文化総合科目 武蔵野美術大学芸術文化学科研究室 文化総合 Ⅰ 類 ( 講義 ) 文化総合 Ⅱ 類 ( 演習 実技 ) 教職に関する科目
さまざまな分野のプロフェッショナル 専任教員 楫義明 KAJI Yoshiaki 是枝開 KORE-EDA Hiraku 杉浦幸子 SUGIURA Sachiko 高島直之 TAKASHIMA Naoyuki 専門分野 専門分野 専門分野 専門分野 スペースおよび展示デザイン ビジュアルマーチャンダイジング研究 絵画および立体造形 近 現代美術 ミュゼオロジー ミュゼオロジー 美術館教育 アートマネジメント プロジェクトマネジメント 近現代美術史 造形理論 デザイン史 五感による展示デザインとイベント企画による活性化 絵画を中心とした造形演習と理論 アートを活用して学び 生きるための コトのデザイン 担当科目一覧 担当科目一覧 担当科目一覧 担当科目一覧 見て 感じて 味わい 思考する 6 7
新見隆 NIIMI Ryu 専門分野 近現代美術 デザイン ミュゼオロジー アートマネジメント 西中賢 NISHINAKA Ken 専門分野 ヴィジュアルコミュニケーションデザイン デザインマネジメント 米徳信一 YONETOKU Shinichi 専門分野 映像デザイン デジタルデザイン 客員教授 ナガオカケンメイ NAGAOKA Kenmei 林家たい平 HAYASHIYA Taihei ミュージアムは 社会と芸術 ( アート & デザイン ) をつなぐ 未来の鍵 マネジメントから 新しいデザインのあり方を考える 芸術文化を映像デザインの視点で捉え表現する 非常勤講師 助手 教務補助員 担当科目一覧 担当科目一覧 担当科目一覧 助手 赤羽佑樹 北嶋勇佑 高橋明子 黒川瑞希 田口翔大郎 田代友紀 山口知 8 9
授業紹介 1 年次 芸術文化とコミュニケーションの基礎を育む 上 図書館が所蔵する視覚装置の見学 右 インタビュー映像 CREATOR の 一場面 映像デザインI 映像を知り 活用する 作品を学内で展示し講評会を行う この授業では 映像メディアが生まれてからこれまで どのよう に人々に受容されてきたかを考え メディアとしての特性を理解 デジタルデザイン基礎 I することを目的とします そのため 本学の図書館が所蔵するさ グラフィック表現の基礎を学ぶ まざまな視覚装置資料の見学や 実際に映像を企画し制作する ことで その魅力を実感し 映像を 表現の道具 として活用す この授業は 日常に浸透したデジタル環境の基礎 る能力を身につけます を理解し 表現活動に必要なスキルの基礎を身に つけることを目標とします 講義では コンピュー タ環境をベースとした 文字や画像などのグラ フィックについての基礎知識を学び 実技におい て Illustrator や Photoshop などアプリケーショ ンを使用し作品を制作します 設定されたテーマ 展示作品の前で ムサビを知る 優秀作品展を見る 授業風景 芸術文化入門 芸文での学びの基盤を作る にそって 各自が執筆したテキストと写真画像を 用いてグラフィック表現を行い 展示による発表 をします 入学して最初に行われるこの授業では 4 年間の学びの核 となる 芸術文化学 と それを教える専任教員それぞれの 専門分野について じっくり学びます そして これまでの アトリエで巨大な石をモチーフにして さまざまな材料で絵 生活で身についた 考え方や価値観を今一度見直し ゆっ 画表現を体感する くりと解きほぐしながら 自立して情報を受け取り 発信す 共通絵画 共通彫塑 ることができる メディア つなぎ手 となる基礎を作りま す 毎回の授業では 武蔵野美術大学 美術館 図書館 会 絵画や彫刻を基本から学ぶ 議室といった教室以外の場所も活用して 講義だけでなく 関係をデザインする- 本でつながる 授業風景 リズム 線の速度 ドローイングと理論 授業風景 制作やワークショップ ディスカッションといった さまざま 絵画や彫刻の実技を基本から学ぶことができるカ 写真スタジオでの撮影実習風景 リキュラムが１年次に受講する 造形総合 です な学びの形式を経験します これらは学内の 共通絵画 共通彫塑 という 2 つの研究室による授業が行われています 誰の 中にも潜在的に表現する力と可能性があります 絵が描けなくても美大で学びたい あるいは実技 が苦手という人も 充実した環境の中で基本から じっくりと学ぶことができます 芸術文化特論 I デザイン基礎 コミュニケーション力と思考力を身につける 実践の思考的基礎力と 表現力を養う 伝えたいこと ありますか 表現したいこと ありますか 芸術文化特論Ⅰ では 大学学習の基本となる 言葉によ るコミュニケーションを学びます 就職活動 社会人になっ ても役立つスキルを実習します 授業では インタビューや 西洋美術史概論 身の回りのモノ全てはデザインされており 視覚 西洋美術の歴史と視点を学ぶ 的要素 使うための機能 壊れない構造や安全性 １年次の必修授業 西洋美術史概論 は 芸術文 なども考慮されますが デザインの大きな目的は 化を学ぶ基礎となる西洋美術の歴史を 先史時代 個々のモノによってどんな生活にしたいのかとい から第二次世界大戦まで ひとつの流れとして学 う考え方にあります それはデザインの方法論に ぶ授業です 美術史をさまざまな角度から学び よって問題解決を図る文脈にもつながります 変 研究してきた教員たちが 独自の視点から授業を さらに 写真などのヴィジュアル コミュニケーション ア 革を伴う文化としてのデザインの本質的な考察と 行う点が 芸文的 西洋美術史の特徴です 制作 イディア出しに有効な思考術 専門的な学術論文の執筆法 同時に ふさわしい表現スキルのトレーニングも 者や時代 社会背景といった要素をふまえ 作品 行います を自分の視点から論じる力を身につけます 取材をして文章を作成 初めての人も 大丈夫 ジャーナリ スト出身の教員が わかりやすく指導します プレゼンテー ションにもチャレンジ 効果的に語る方法論を解説します も学習 さあ コミュニケーションしましょう 10 インタビュー 取材 プレゼンテーションの方法を学ぶ 11
授業紹介 2 年次 専門性の獲得に向けた 具体的研究と実践を行う 上 展示基礎での展示什器組み立て 下 デジタルデザイン基礎 IIでのシルクスクリーン印刷 展示基礎 デジタルデザイン基礎II アートマネジメント デザインマネジメント 芸術文化学概説 人とモノと場をつなぐ空間デザイン モノとコトのデザインを学ぶ アートと生きるということ プロデュース力の獲得 美的感情の近代史 江戸時代の 18 世紀後半から1868 年の 明治 学芸員資格取得に必要な展示について 理論 この授業では 学生がこれまでの 自分の歴史 芸文の学びの柱のひとつが アートを社会の デザインの語源はラテン語のDesignare 意味 と実践を通して学びます 展示の基本につい をふりかえり Illustratorでデザインした自分 中で機能させ アートと社会をつなぐ上で重 は 計画を記号に記す と言われています 日 維新 を経た19 世紀後半 そして20 世紀初頭 てのレクチャーや演習 武蔵野美術大学美術 を伝えるマークやイメージを Tシャツにシルク 要な役割を果たす アートマネジメント です 本では一般的に意匠という解釈でしたが 最近 の 1910 年代までの 日本美術の近代 を論じ 館の展示リサーチの後に デジタルデザイン スクリーン印刷し コミュニケーションメディ マネジメントの基本的な概念を 政治 行政 ではそれらが作られる背景までを指し 社会を る 2年生必修の講義科目 共通科目にある 日 基礎 II で制作された Tシャツとリーフレット アとして制作します さらに InDesignにより 地域 企業 マーケット 価格 環境 著作権 もっと素敵なものにしていくための活動と考え 本美術史 と重なるところはもちろんあります を展示し 人とモノをつなぐ場をプロデュー Tシャツと自分自身を文章と写真で他者に伝え 福祉といったキーワードを軸に アート作品や られています この講義ではこういった観点か が この科目はより広く文化社会学的な見地 スします 他の授業との連動から生まれる学 るリーフレットを編集 制作します また 展 アーティスト ミュージアムや劇場 ホール ら 具体的な事例を参考に社会で活動するため から 社会制度や生活習慣をふまえ その時代 生間のコミュニケーションや 来場者からの 示基礎 とのコラボレーションにより 制作し 展覧会 公演 プロジェクトといった アート に必要なものの見方 考え方を学びます 同 の 視覚 のあり方を社会史全般と照らし合わ フィードバックから ミュージアムにおける展 た Tシャツが展示されることで コトのデザイ に関わる人 モノ 場 コトと関連づけ 幅広 時に 感性力 企画力 プレゼンテーション力 せます いわば 美的感情の近代史 としてと 示について多くの学びを得ることができます ンへ関係していくことも学びます く学びます 実現力の獲得を目指します らえる視点を提示 解説する授業です 造形基礎 芸術文化論 I さまざまな表現へとつなが るエッセンスを学ぶ 自分と向き合い自分を知る ムサビを卒業し 落語家として活躍する林家たい平先生が 造形表現の基礎を理解す 担当するこの授業では 芸文の学生が身につけたい コミュ る観点から 多様な造形表 ニケーション力 を学びます たい平先生は コミュニケー 現に共通する基本的な要素を ション力を養うのに一番重要なのが 自分と向き合うこと 分析しながら体感し実感する だと語ります 自分と向き合うことで自分を知り 自分を応 芸文独自の造形基礎演習です 援できるようになる それが 他者とのコミュニケーション 絵画 彫刻 デザイン 映像 建築 工芸 を可能にすると考えているのです この授業には 芝生に あるいはメディア アートなど 幅広く 座って俳句を詠み お互いの句から相手の視点を感じ取っ さまざまな表現へとつながる原初的な造形の たり 自分自身の嫌いな部分を取り出してオリジナル妖怪を エッセンスを 演習を通して体験します 作り それらを集めた 芸文妖怪大図鑑 を作る といった 色彩演習 模写演習 立体演習 リズムや 日々のことに目を向けたり 自分を見直すきっかけになる 調 子の演習などの実技とともに さまざまな仕掛けが取り入れられています 忙しい大学時 トーン 左 色彩演習 調色 の制作風景 中 ピクセル デッサン演習の講評風景 右上 立体造形演習 中心軸のある形体 作品 右下 立体造形演習 異種統合 作品 12 造形の分析方法の基本的な 代にこそ ちょっと歩みを止めて 自分と向き合う時間を持っ 考え方を学びます てみよう たい平先生は この授業を通して 学生たちにそ 上 芝生の上での 俳句を題材にした授業の様子 左 芸文妖怪大図鑑 作品 う語りかけます 13
表象文化論 I 絵本 アートセラピー 編集計画 物事の理解や考え方を学ぶ アートと医療 福祉の関係 美術批評と紙面設計を実践 子どものときに読んだ絵本を今 芸術療法について学ぶ授業です 開催中の展覧会を選択し 作家 読むと なぜか違う それは 表 人の体と心の成長において芸術 作品の紹介や印象 解説を記す 現や理解が 状況や立場によって の果たす役割や効果を考えてい 批評 と 図版を配してデザイ 異なる世界を感じさせ 気づか きます 水彩 粘土造形のワー ンする 紙面設計 のふたつが同 せ 語りかけるからです 選択授 クショップを受ける体験をしても 時に学べる演習科目 InDesign 業である絵本論は 表現や理解 らい 自分の心身によってアート のスキルを身につけ 展覧会の感 の考え方を学びます セラピーの実際に触れてみます 想を述べ合う授業です 学芸員課程 授業紹介 専門性をサポートする幅広い授業 学芸員取得に必要な単位が組み込まれた 芸文のアドバンテージ 資格の取得 芸術文化学科では卒業単位の中 で 学芸員資格を取得できます 部分が博物館法に定められた学芸員課程科目19単位 一般的な学芸員課程履修の場合 卒業に必要な 単位数 124 学芸員科目 の単位数 19 芸術文化学科の場合 卒業に必要な 単位数 124 学芸員科目 の単位数 19 芸文の学芸員課程科目 ミュゼオロジー入門 ミュゼオロジーと生涯学習 写真論 I 美術と教育 プランニング概論 近代写真の軌跡をたどる 子どもの発達と美術教育 論理的思考を展開する能力 この授業は 写真とは何か と 美術館や造形ワークショップなど この講義では 企画構想のための いう根源的な問いかけに対して で子どもたちと関わる機会が増 マーケティングや発想法 PR な える中で 子ども理解として 子 ど 企画立案に必要な基礎力を どもの表現における発達の段階 養います 企画書づくりの基礎 近代 写真史 として 写真に や 子どもの生活において多くの を学びながら 実践的テーマをも とって 近代 とは何なのかをあ 時間を割く学校教育について知 とに企画書を作成 プレゼンテー きらかにしていきます る授業になります ションを行います 写 真 史 という局 面 からアプ ローチします 写真論Ⅰ では ミュゼオロジーと教育 ミュゼオロジーと保存 143 単位が必要 124 単位で取得可能 ミュゼオロジーと運営 トータル トータル 本学の場合 学芸員科目の合計が 19 芸文では 通常なら卒業に必要な単位 単位になるので 芸文以外の学生の卒 124 単位 の外にあった学芸員課程 西洋美術史概説 科目19 単位分すべてを学科内の専門 日本美術史概説 科目で置き換えられます 造形民俗学Ⅰ Ⅱ 業必要単位は 143 単位になります ミュゼオロジーと資料 展示基礎 メディアと情報Ⅰ Ⅱ 教職課程も同時に取得可能です ただし 教職課程科目は卒業単位に含まれません ミュゼオロジー実習 学芸員になるための大切な学び 芸文の ミュゼオロジー 博物館学 では ミュージアム 美術館を含む博物館全般 の 機能である 収集 保存 修復 調査 研 究 教育 展示 を 理論と実践の両面から 学びます 1 年次に ミュージアムの概要やそ こで行われる生涯学習についての基礎を固め その後 ミュージアムの教育的機能や展示 経 営 モノの保存 修復 情報の取り扱いを専 門的に学びます ミュゼオロジー実習 では 芸文と武蔵野美術大学美術館が共同で開発し たカリキュラムを通して ミュージアムの実際 グローバルな人材育成 世界のプロフェッショナルとのつながり 外で活躍するキュレーターやアーティストを訪問教授として ます また 海外への留学やミュージアムなどでのインター ンシップに関心のある学生からの相談も随時受けつけてい ます 14 は 民俗学者の宮本常一や民芸の父と呼ばれる 柳宗悦の学問研究などをおさえながら 実際に本 学の民俗資料室や日本民藝館などでの見学実習 を体験的に学びます を行い 実物にふれる機会も持ちながら 生活文 芸文では この単位を卒業に必要な単位数 化と造形の関わりについて考察していきます 武蔵野美術大学の民俗資料室 武蔵野美術大学 美術館 図書館との連携 お招きし レクチャーやワークショップを行っています ま キュレーターが最先端の情報を取り入れた授業を行ってい の造形物に対するさまざまな見方や知識を身に つけ 日本の生活文化について考えます 講義で ます 躍する基盤を作るサポートを行っています 芸文でも 海 ストや美術館が出版した本を翻訳したり 海外経験のある 造形民俗学 Iでは 暮らしを支えてきた身の回り 課程を受講でき 教員免許を併せて取得でき 進事業 の選定を受け 大学全体で 学生が世界で広く活 ために 芸文独自の英語での授業も開講し 海外のアーティ 生活文化と造形の関わりについて 考察する に含むため 学芸員資格を取得しながら教職 ムサビでは 2013 年に文部科学省 グローバル人材育成推 た世界共通語である英語に親しみ 使いこなす力をつける 造形民俗学Ⅰ マリアンネ グレーバー氏 写真家 /ヴィデオ アーティスト による授業の様子 近年招聘した訪問教授 クシシュトフ ヴォディチコ氏 メディア アーティスト/ ハーバード大学教授 ズジスワフ シュベルト氏 元ポズナン国立博物館 ポスター アンド デザイン ギャラリー長 マリア クルピク氏 前ヴィラヌフ ポスター美術館長 現ワルシャワ国立博物館 保存修復部 ライヤー クラス氏 元アムステルダム市立美術館キュレーター インダストリアル デザイナー 武蔵野美術大学 美術館 図書館 は 美術館 図書館 博物館機能が一体化した 美と知の複 合施設 です 美術館棟と図書館棟が隣接し 一体化した施設として来館者が往来するだけでな く 美術資料や図書資料が有機的に結びつき 新たな教育研究支援の可能性を生み出します 芸術文化学科は ミュゼオロジー実習 をはじめとするさまざまな科目で 武蔵野美術大学美 術館 図書館と連携し 授業を行っています ボニー リチラック氏 フリーランス キュレーター 彫刻家 元イサム ノグチ庭園美術館主任学芸員 ロジャー グリフィス氏 ニューヨーク近代美術館修復家 15
プ ロ ジェク ト 型 授 業 ウィンドウディスプレイ このプロジェクトは 小平市と株式会社トー ショー 芸文による ムサビの産官学共同プロ ジェクトです 小平市が観光まちづくりのコ ンセプトとして掲げる 都心に一番近いプチ 田舎 をテーマに 小平市にあるトーショービ ルのショーウィンドウにディスプレイを行いま す 調査 企画 プレゼンテーション 制作 展示というデザインワークの流れを学び 実 践することで 地元小平市を元気にすることを 目指します 小平アニミズム 展示期間 2016 年 9 月17日 11 月11日 人や社会と連携し 実践で体感 アートやデザインにおいて モノ 人 コト の関係を作ることを マネジメント と考えたとき それを最も 象徴するのが アーツプロジェクト です 学外のさまざまな機関と連携し 社会的な文脈でアート デザイン を捉え直し それらを媒介に社会を活性化させようとする取り組みです 自分だけのシミュレーションに終わら せず 他者との恊働を重視した実践をめざし 社会にアプローチしています 府中の森芸術劇場クリスマスディスプレイ 展示期間 2016 年 11 月19日 12 月25日 花嫁のおいしい糧うどん 展示期間 2017 年 2 月25日 5 月12日 書く塾 府中の森芸術劇場デザインワーク 個性豊かな 3つの劇場で構成される多摩地域 書く塾は 文章表現のプロ を徹底育成する 最大規模の総合劇場施設を舞台に 展覧会や アーツとして始まり 毎回テーマを決めて 冊 さまざまなデザイン活動を展開しています 子を出してきました 特に恒例となったクリスマスディスプレイは 昨年は趣向を変えて 日本のルネサンス人 侘 劇場中央ロビーの巨大吹抜き空間の全長 52m び茶 という 不思議で 日本にしかない総合 にもなる壁面全周に 学生たちが企画からデ 芸術の創始者 千利休に焦点をあてて 展覧 ザイン 制作 展示までを一貫して行ないます 会を開催しました 古今東西の異ジャンルが 華やかでモダン そして誰も見たことのない新 交わる 今までにない ユニークで小さな展覧 たなクリスマスシーンを作り上げ お客様に驚 会を 武蔵野美術大学美術館の一室で行いま きと高揚感を与えて好評を得ています した 左 千利休美術館 利休に出会う 美術館図書館コレクション 展示風景 武蔵野美術大学 美術館 図書館 展示期間 2016 年 7 月14日 右 これまでに刊行された冊子 Glass Geibun Project UMARTs 今年で 5 回目となる Glass Geibun Project かつて私たちの生活と深く関わってきた馬と GGP は 工芸工業デザイン学科ガラス専 そこから生まれた馬の文化 その馬の魅力を 攻とコラボレーションしたプロジェクト型授業 アートを通して再発見してもらうためにデザイ です ガラス専攻の学生が制作した作品を預 ンされた 展覧会プロデュースプロジェクトで かり展示を行い さらに さまざまな運営 広 す 若いアーティストに五感で馬を体験しても 報 教育活動を行うことを通して 学芸員の仕 らい 生み出された作品を 馬事文化財団の 事をリアルに 多角的に学びます 基礎課程で ミュージアムに展示し 馬に関連した教育プロ 学んできたことを生かし バーチャルなシミュ グラムを企画 実施します また チラシ ポ レーションにとどまらず アートで人と社会を スターの制作やプレスリリース SNS による広 活性化するコトのデザインに取り組みます 報 記録も行います 上 ガラス専攻講評風景 左 展示作品 上 UMARTs2016 うまからうまれるアート展 展示風景 JRA 競馬博物館 展示期間 2016 年 7 月21日 9 月24日 左 ワークショップ風景 16 17
芸 文 生の 声 芸文生は興味や活動内容もさまざま 多様な場面に対応できるような コミュニケーション能力を磨く プログラミングや ウェブデザインを学びたい 独自の視点を持って 物事に触れていくことが 面白い 中学生のころから動画制作に興味を持ちはじ め 高校時代には学校行事の撮影などを任さ 坂井若葉 SAKAI Wakaba れることもありました 課外では ボランティ 3 年 2015 年度入学 アとして 子ども向けのプログラミング教室の活 動記録に撮影 編集係として携わり 現在も 継続して活動しています UMARTs 2016 展覧会の企画 運営とひと言でいっても 仕事の内容は予想以上 に多岐にわたるものでした デザイン班としてチラシ ポスター といった広報物を制作したり ワークショップの企画をしたり 全 てが初めてで壁にぶつかることも少なくありませんでしたが そ の度に自分の未熟さを実感しながらも少しずつ成長することがで きました また ほかの学生たちや先生方 JRA 競馬博物館やアー ティストの方々といったさまざまな立場の人々と共に動く中で 百目鬼多恵 DOMEKI Tae 多様な場面に対応できるようなコミュニケーション能力を磨くこ 2 年 2016 年度入学 とができました グループの意見をまとめていく 大変さを知った 進路を考えた際に こういった活動の延長 私は 音楽や美術に関心があり 学芸員志望ということもあって 幅広 として 大学ではさらに専門的に映像を学 い分野を横断的に学べる芸文を志望しました そもそも学芸員という びたいと考えるようになりました 映像と 仕事に興味を持ったのは 美術や美術館が大好きだからという理由だ 言っても ドラマなどではなく 教育普及 けではなく こういった分野の中で企画 運営をする立場に強い関心 活動の記録映像を学びたい気持ちがあった があったためです ため アーツプロジェクトなど 学外活動が 芸文には 企画立案やマネジメントの授業に加えて 見ること 書くこ 充実している芸文を選択しました 実際に と 話すことを鍛える授業として 編集計画 があります この授業では １年次には UMARTs 2016 の活動を通じ さまざまな展覧会を訪れ 各自のテーマをもとにした展覧会批評を一 ひとつの展覧会を作り上げていく過程を経 冊の冊子にまとめます この授業を受講することで 独自の視点を持っ 験し 企画 運営側の立場が理解できたこと て物事に触れる面白さや 考えを的確に表現する言葉を見つけたとき は収穫でした 今後は これまで手を出して の喜びを知りました 課外活動も増えてきた現在 芸文で学んだこと こなかったプログラミングやウェブデザイン を実践に移しながら いろいろなことにチャレンジしています を学びたいと考えています ３年次の ウェ ブデザイン の授業が楽しみです 自分が制作をする立場ではなく 何か別の立場から美術に携わって 生きていきたい 北原成貴 KITAHARA Masaki 2 年 2016 年度入学 藤並千怜 FUJINAMI Chisato 4 年 2014 年度入学 実技と理論が両方学べる点に 魅力を感じた 高校では普通科に通っていましたが 幼いころ両親に絵を褒められてか ら 美術大学を志すようになりました 芸文を志望したのは 実技 と理論が両方学べる点に魅力を感じたからです 入学してから日は浅いです が さまざまな授業 課題制作 サークル活動 はじめての一人暮らし など どれも充実した楽しい毎日を過ごしています 美術大学には課題 に追われるイメージがあり心配していましたが 実 際には趣味や自主制作にかける時間も持つこ とができています 授業の中では 専門科目に 府中の森芸術劇場デザインワーク 副リーダーとして参加してみて デザインの完成イメージの統一 は一番時間がかかりましたが グループの意見をまとめていく大 変さを知るよい経験となりました ディスプレイに関しては 劇 場のイメージにふさわしいクリスマスのテーマを提示することが 想像以上に難しかったです 最終的には 雪の結晶を吊るすとい うアイディアから ゆれ動くイメージを発展させ モビールを使っ たデザインになりました 1 年間活動し コンセプトの組み立て 中田隼斗 NAKADA Hayato 2 年 2016 年度入学 18 方やデザインのプロセスを じっくり学ぶことができた点は本当 に良かったと思います 加えて一般教養科目の 現代音楽概論Ⅰ にと ても関心があります 作品の時代背景など を学び 音楽に対する興味が一層深まりま した また 第二外国語としてイタリア語 も履修しています アーツプロジェクト にも参加し リーダーを務めていま すがとても実践的な授業なので 社 会との関わりが新鮮でこれからの活 動がとても楽しみです 新谷瑛里子 SHINTANI Eriko 美術科デザインコースに通って いた高校時代 だんだんと自分 が制作をする立場ではなく 何 か別の立場から美術に携わって生 きていきたいと考えるようになり ました そこで アートと人をつな ぐ人材を育てる学びの場所として 芸文を志望しました また教育分 野にも興味があったので 学芸員 課程だけでなく 教職課程も履修 しています １年次には 課外活 動として アメリカの幼稚園でボラ ンティア活動を行ったり ３年次に は美術館でワークショップを中心 としたインターンシップを受けるな ど 教育的な立場からも人とアート の関わりについて学んできました 芸文の学芸員課程には 展示の 授業として 実際に展覧会を企画し たり アーティストの作品を展示す る機会があります インターンシップ 時にさまざまな業務を経験する中で まさに頭 も 身体もつかって学んだ 芸文での学びの積 み重ねを実感しました 1年 2017 年度入学 19
卒 業 研 究 制 作 4 年間の学びの集大成 身体性を通して得られる 共感 フランシス ベーコンの身体性 そして社会でのアートの役割 序章 11 とアート を体験する 新見 隆 章 ３ 創造的冒険に立ち会うことの 喜び 用いた構成は読みごたえがある 今井良 第 書くこと エクリチュール の真の 者や社会とのつながりから考察した 問題意識が明確で 図版を効果的に 想像することを強いられる空間 を跨いで蘇り現在化されることを明らかにすると同時に 個 の所在を他 行為はアートなのか り 練磨し追い込んでゆく 私どもは 展が揺るがす展覧会の概念 Donʼ t Follow the Wind の一点に 論文は 自らの思考を削 た画家や小説家の作品 日記などを縦横に読み解いていった 表象が時 １ 拡張された概念 るのか 他者の痛みへの共感 そ ２ 伝統的日本家屋には さまざまな外光が満ちている 障子という紙の建具を透過した柔らかい 優秀賞 ねた 大正時代が抱えていた問題の根底にあるのは今も同じではないか この問いが論文の出発点になっている 槐多を中心に据え 同時代を生き １ 2016年度卒業 優秀賞 して取り込み えらせることができ １ 2016年度卒業 村山槐多の 尿する裸僧 から受けた衝撃を今日の社会に感じることと重 想像することで創造は始まる 津村根央 TSUMURA Neo 部 に 新たなダイナミズムの磁場と １ ヨーゼフ ボイスの 社会彫刻 が現代にできること 安倍弘晃 ABE Hiroaki あるかも知れない他者を 自らの深 第２章 社会を変革する者たち 個が秘める可能性 散歩の味がする 芸 術 は 社 会 に 如 何 に寄 与し得る か アートは 絶対理解不可能 で ２ アイ ウェイウェイにみる圧倒的な個の強さ 日本独特の空間性を考える 優秀賞 優秀賞 ２ 2016年度卒業 2016年度卒業 ２ 横塚成美 YOKOTSUKA Narumi 西塚沙織 NISHITSUKA Saori 表現をしながら生きるアーティストの 覚悟 は 社会を変える 村山槐多をめぐって 3.11以降に生まれた表現の系譜 おわりに 非現実への憧れ 抄録 関東大震災の衝撃 他者 自然と向き合う はじめに 今を知るために過去を知る 一 四 火がめぐるまち 描かれた自己 自分と向き合う 第二章 作家たちの反応 大正時代を通して 二 一 震災における記録 第一章 二 二 集団の力 社会と向き合う 村山槐多の生涯 二 三 仲間との出会い 一 一 第三章 一 二 三 一 過去を知り 今を考える 動く時代 広がる思想 一 三 個 を見つめる 三 二 自分を見直すとき まとめ おわりに 引用図版 参考文献 作家 作品からみる大正時代 対話を求めるアート 1 東京とは 都市とは をテーマに何気なく見てきた 光 開け放たれた縁側から入った光は畳で反射し 壁 天井を照らし出す この作品は 伝統的 風景から深層に留まっているモチーフを切り取って 日本建築が構造的に持つ光と流れる空気が創る空間性を研究し 現代的な素材を用いて意匠と いった 慣れ親しんだ漫画を表現手法として用い 構造の両面から独自の壁面表現にひとつの美しい解答を提示したものである 伝統の新たな継 ているが 時空間の捉え方は自在で形式に囚われ 承の研究と言える 楫 義明 ない 写真をも漫画に引き寄せた独自の空間は 断片性と重層性を持った独特の空気感を作り出し ている 彼女が称する 散歩漫画 は路上観察で あり 自らの視点であると同時に誰もが記憶の中に 持っている情景となる そのために触発され共感する synchronicity 木村ほなみ KIMURA Honami 今井良 2016年度 保育園美術館 プロジェクト 岡 聡子 OKA Satoko 2016年度卒業 学科賞 保育園でのアルバイト経験から 乳幼児期の体験 が 人生において特に重要であると考え 地域の美 術館やアート活動を行う団体が 専門性を活かして 20 学科賞 この作品は 高さが2m56cm 横幅 が 3m66cm の巨大な絵画で スティ ニング 染み込み という 下塗りを施 していないキャンヴァスに薄く溶いた 絵具で直接描く技法で描かれている 作品タイトルには synchronicity シンクロニシティ と付されている 保育所保育へ関わることで 子どもや保育園が抱え が これは 意味のある偶然の一致 る問題を解決する方法を考察した 本研究では ア という主旨の言葉で 心理学者とし ルバイトをしている保育園に作品を展示し 子ども て有名なカール ユングによって提 たちや保育士 職員を対象に鑑賞ワークショップ 唱された考え方である 色面や線や を行い 保育園におけるアート鑑賞の可能性を提 点が共鳴して 偶然の積み重ねの美 案した 杉浦幸子 しい絵画として結実した 是枝 開 21
幅広い職種で活躍する卒業生たち 学芸員 ギャラリーディレクター 編集者 モノやヒト コトに関わる喜び 国内外のアートシーンに生きる 協働するための知識や理解力 浜崎加織 HAMASAKI Kaori 牧高啓 MAKI Takahiro 西まどかNISHI Madoka アートコーディネーター ヴィジュアルコミュニケーションデザイナー 空間デザイナー 芸術と社会をどのように橋渡しするか 鳥の目 虫の目 を持つ ディスプレイの手法だけで 観る人の印象が劇的に変わる 石川恵 ISHIKAWA Megumi 木村恵美理 KIMURA Emily 江上聖和 EGAMI Kiyokazu 会社経営者 中学校教員 海外留学 もっともっと繋ぎ手が必要 明日の美術教育に向き合い続ける Design is making culture 加藤晃央 KATO Akiou 高田悠希子 TAKADA Yukiko 安島慧 AJIMA Kei 22 23
研究者になるための第一歩 芸文の学びが今 社会で求められています 造形研究科修士課程美術専攻芸術文化政策コース 修士論文 平成 28 年度のタイトル一覧 いけばなの 近代 領域横断的研究 J コンドル 小原雲心 重森三玲を例に 曾我派の書画文化にみる あわれ 的思想に関する一考察 美術鑑賞教育ツールとしての美術館ワークシートの考察 中国の小学校における美術鑑賞教育の視点から 芸術文化政策コースと彫刻コースの連携 彫刻と対話法 Ⅲ いけばなの 近代 領域横断的研究 J コンドル 小原雲心 重森三玲を例に 序論 第一章 いけばな について第一節用語の確認第二節いけばな史概観 第二章 美術 の成立といけばな第一節前近代のいけばな第二節分断される 美術 と いけばな 第三章お雇い外国人といけばな第一節モースとコンドルのいけばな研究第二節建築家コンドルのいけばな 第四章 盛花 の誕生第一節 盛花 について第二節陶彫家小原雲心 第五章 美術 化をめざして第一節重森三玲の花道芸術論第二節制度改革と 新興いけばな宣言 結論 就職 進学一覧 美術館 / 劇場 / ギャラリー プロダクトデザイン 空間デザイン / 店舗設計 / 建設 印刷 / 写真 新聞 / 出版 / 編集 電機 / 機械 サービス / アミューズメント 食品 / 外食 / 医薬品 / 化粧品 公共団体 / 非営利団体 映像 / ゲーム / アニメーション 小売 服飾 / 繊維 教育 / 文化 情報 / 通信 / ネットワーク 進学 / 留学 広告 ( 代理店 / CM 制作 ) 企画 / プロデュース / コンサルティング デザインプロダクション 24 25
絵が描けなくても 美大で学べる センター試験のみでも受験できる 公募制推薦方式 一般型 12 名 調書により評価 小論文 面接 一般入学試験 一般方式 200 27 名 国語 外国語試験 学科の専門試験 小論文 / 数学 / 鉛筆デッサン センター A 方式 センター試験 2 教科 2 科目 一般型 英語力重視型ともに 自己推薦方式 を採用しています 英語力重視型 外国語 芸術文化学科ウェブサイト apm.musabi.ac.jp 3 名 日本語による小論文 英語による面接 一般方式 センター A 方式 センター B 方式があります すべての方式は併願可能です 10 名 A 方式 専門試験 小論文 / 数学 / 鉛筆デッサン 1 つを選択 100 国語 外国語 200 センター B 方式 専門試験 小論文 / 数学 / 鉛筆デッサン 1 つを選択 選択科目 1 100 15 名 センター試験のみ 300 3 科目 選択科目 2 A 方式 100 点 100 点 100 点